JP2791813B2 - ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いられ
るハロゲン化銀写真乳剤に関し、詳しくは感度、粒状性
及び保存性が改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材
料に用いられるハロゲン化銀写真乳剤の製造方法に関す
る。
〔従来技術〕
カメラ等撮影機器の普及は近年益々進み、ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を用いた写真撮影の機会も増加し
てきている。それに伴ってハロゲン化銀カラー写真感光
材料の高感度化、高画質化に対する要請も強くなってき
ている。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の高感度化、高画質
化に対しての支配的因子の一つはハロゲン化銀粒子であ
り、より高感度化、より高画質化を目指したハロゲン化
銀粒子の開発は従来から当業界で進められてきた。
しかし、一般に行われているように、画質向上のため
にハロゲン化銀粒子の粒径を小さくしてゆくと、感度が
低下する傾向にあり、高感度と高画質を共に満足させる
には限界があった。
より一層の高感度化、高画質化を図るべく、ハロゲン
化銀粒子1個当たりの感度/サイズ比を向上させる技術
が研究されているが、その一つとして平板状ハロゲン化
銀粒子を使用する技術が特開昭58−111935号、同58−11
1936号、同58−111937号、同58−113927号、同59−9943
3号等に記載されている。これらの平板状ハロゲン化銀
粒子は、八面体、十四面体あるいは六面体などの所謂正
常晶ハロゲン化銀粒子と比較すると、体積当りの表面積
が大きく、従ってハロゲン化銀粒子表面に、より多くの
増感色素を吸着させることができ一層の高感度を図れる
利点がある。
更に特開昭63−92942号には平板状ハロゲン化銀粒子
内部に高沃度コアを設ける技術、特開昭63−151618号に
六角平板状ハロゲン化銀粒子を用いる技術、特開昭63−
163451号には双晶面間の最も長い距離に対する粒子厚み
が5以上である平板状ハロゲン化銀粒子を用いる技術が
採りあげられ、それぞれ感度、粒状性における効果が示
されている。
しかし、これらの従来技術では、やはり高感度化と高
画質化の両立には限界があり、より優れた技術の開発が
望まれていた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高感度で粒状性に優れ保存性が良好
なハロゲン化銀カラー写真感光材料を与えるハロゲン化
銀写真乳剤の製造方法を提供することにある。
〔発明の構成及び作用効果〕
本発明の上記目的は、ハロゲン化銀粒子が主として双
晶よりなり、親水性保護コロイドとしてゼラチンを使用
するハロゲン化銀写真乳剤の調製において、前記使用ゼ
ラチンの抽出温度が38〜65℃でありかつ透過率が90%以
上であることを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造
方法によって達成される。
更に前記乳剤のハロゲン化銀粒子の結晶核生成を抽出
温度が38〜65℃であり、かつ透過率が90%以上であるゼ
ラチンの存在下に行うことによって本発明の目的は効果
的に達成することができる。
本発明に係る双晶は一つの粒子内に一つ以上の双晶面
を有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の形態の分類
はクラインとモイザーによる報文「Photographishe Kor
respondenz 99巻99頁、同100巻,57頁に詳しく述べられ
ている。
本発明において、ハロゲン化銀粒子が主として双晶よ
り成るとは、ハロゲン化銀粒子の全投影面積の少なくと
も70%が双晶面をもつ粒子からできているものを謂い、
好ましくは75%以上、特に好ましくは80%以上が双晶面
をもつ粒子からできているものの場合である。
本発明に係る双晶は{111}面から成るもの、{100}
面から成るもの、或は両者より成るもののいずれでもよ
いが{111}面から成るものであることが好ましい。
更に本発明に係る双晶は、好ましくは二つの対向する
平行な主平面を有する平板状粒子である。
又前記平板状ハロゲン化銀粒状の厚みを分母とする直
径との比(断面比と称す)の平均値は1〜20が好まし
く、より好ましくは1.2〜15、特に好ましくは1.5〜10で
ある。
この平均値は、粒子の断面比を平均することにより得
られるが、測定粒子数は無差別に1000個以上とする。
平板状ハロゲン化銀粒子の直径は、主平面と同じ投影
面積を有する円の直径で示されるが、0.1〜5.0μmが好
ましく、より好ましくは0.2〜4.0μm、特に好ましくは
0.3〜3.0μmである。
本発明に係るハロゲン化銀乳剤は粒子サイズ分布が単
分散性であることが好ましい。
本発明で用いられる単分散性乳剤は によって定義した変動係数(υ)が20%未満であること
が好ましく、より好ましくは18%未満、最も好ましくは
15%未満である。
直径は、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子を含有する
ハロゲン化銀材を電子顕微鏡で1万倍〜5万倍に拡大し
て撮影し、そのプリント状の粒子の撮影面積を実測する
ことによって得ることができる。(測定粒子個数は無差
別に1000個以上あることとする。) 本発明においてハロゲン化銀乳剤の調製とはハロゲン
化銀の核粒子生成,種粒子形成及びその後の成育工程を
いう。
更に本発明においては、保護コロイドとして抽出温度
及び透過率を特定したゼラチンを用いる。
写真用乳剤において、使用するゼラチンが化学増感に
大きな影響を有すると同時に、ハロゲン化銀粒子の晶相
形成、生長に関与することは、ゼラチン特性として物理
抑制度に象徴されるように甚大なものがあり、かつそれ
らゼラチン特性は抽出その他の条件で大きく変化するこ
とが知られている。更に本発明者らは、このような条件
が保存性に大きく影響することを見出した 本発明者らは写真用ゼラチンの前記効用に鑑み、その
原料の選択から製造方法に亘り多くの検討を行って来
た。
次に本発明に係るゼラチンの製造方法について述べ
る。本発明に係るゼラチンの製造方法は、抽出温度およ
び透過率を高める方法以外は写真用ゼラチンに一般的に
用いられる製造方法で作ることができ、例えば日本写真
学会編「写真工学の基礎銀塩写真編」(コロナ社)P.12
2〜124に詳しく記載されている。
本発明に係るゼラチンは動物の結合組織の主成分であ
るコラーゲンから製造される。写真用ゼラチンの原料と
しては牛骨,牛皮,豚皮,魚皮などがあげられ、酸処理
又は石灰処理により原料中のコラーゲンから取出され
る。本発明のゼラチンとしては写真性能に影響を及ぼす
活性不純物の含量を極めて少なくできる石灰処理によっ
て製造されたゼラチンが好ましい。
また本発明のゼラチンは現在の写真用ゼラチンの主流
になっている牛骨および牛皮の石灰処理によるものが好
ましい。
牛骨又は牛皮からの石灰処理によるゼラチン製造のプ
ロセスは、脱灰,石灰処理,抽出,濾過,濃縮,ゲル
化,乾燥の順に行う。
脱灰 乾燥した牛骨は無機分が半分以上を占め、そ
の大部分は燐酸カルシウムである。希塩酸を用いてこれ
を燐酸二水素カルシウムにして溶出させ、不溶性コラー
ゲンを主成分とするオセインを残す。オセインの酸によ
る加水分解損失を少なくする為に前記希塩酸の濃度を5
%程度、温度を15℃程度に保つことが好ましい。又、燐
酸カルシウムの完全除去に長時間処理を行なうと、オセ
インの加水分解による損失が大きいので、通常4〜7日
程度の処理期間が適当である。この際残存石灰は、1.0
〜2.0%程度になる。
脱灰後のオセインは充分に水洗して過剰の酸を除去し
た後、0.5%程度の苛性ソーダ或は0.5%程度の石灰懸濁
液により中和する。
石灰処理 脱灰によって取り出したオセインを2〜
5%の消石灰の懸濁液中に70〜100日間浸漬する。この
処理によってコラーゲンの構造や化学組成に重要な変化
が生じる。天然コラーゲンにおいて側鎖のカルボキシル
基の約1/3は非解離アミドとして存在しているが、石灰
処理によりその大部分はアンモニアの放出により解離性
のカルボキシル基になる。存在するアルギニン残基は尿
素の放出によりオルニチンになる。そのほか、原料中に
含まれている非コラーゲン蛋白或は多糖類は除去され、
同時に小さいペプチドの断片の溶出も起る。さらにN末
端の増加、膨潤度の上昇、変性温度の低下などもみられ
る。これらの現象は、コラーゲンのペプチド結合の切断
やトロポコラーゲン間或はトロポコラーゲン内の架橋的
共有結合の切断によるものと考えられている。
石灰処理後、石灰除去の為に約24時間の水洗を行う。
その後、0.05N程度の希塩酸を用いて約24時間中和し、
再び24〜48時間程度水洗を行い所定の抽出PHにする。
抽出 アルカリ処理後の原料は、温水中に浸漬しゼ
ラチンを抽出する。ゼラチンの抽出速度はこのときのP
H、温度に依存するが、抽出速度の低下した段階で浸漬
液を第1抽出液として取り出す。次に抽出残留物に対し
て第1回目の抽出のときよりも5〜10℃程度高い温水を
加え第2回目の抽出を行う。以降逐次高温の温水による
抽出を行い合計で5〜6回程度の抽出を行う。抽出過程
において、コラーゲンのペプチド結合の切断やトランス
・アミド結合によるペプチド間の架橋などが起ると凝固
性に代表されるゼラチンの物理的性質が悪化する。これ
を防ぐには抽出時のpHの制御が重要である。
濾過 抽出されたゼラチン溶液は、セルロース・パ
ルプを濾材とするフィルタ・プレスで夾雑物を濾過し、
透明度を上げる。
濃縮 濾過後のゼラチン溶液は、濃縮して以降のゲ
ル化及び乾燥工程における時間短縮及びコスト低減が図
られる。一般には60℃以下の温度で、減圧による蒸発を
用いて15〜24%程度にまで濃縮を行う。
ゲル化・乾燥 濃縮後のゼラチン溶液は、冷却、ゲ
ル化し、適当な形状・サイズに細断する。その後風乾に
より乾燥させる。ゼラチンの融解防止、乾燥時間の短縮
には、乾燥過程の初期に低温の空気を用い、その後逐次
温度の高い空気を用いて乾燥させることが好ましい。
以上牛骨アルカリ処理ゼラチンについて述べたが、本
発明では、アルカリ処理ゼラチン或は酸処理ゼラチンが
用いられ、更にフタル化ゼラチン等に代表される修飾ゼ
ラチンを用いてもよい。又、本発明で用いられるゼラチ
ンはイオン交換樹脂等により脱イオン化されていてもよ
い。
本発明においてハロゲン化銀の結晶核の生成、種粒子
乳剤の調製及び粒子肥大成長に亘り、前記抽出条件、特
にその温度と本発明の目的への適合性を検討した結果、
本発明で用いられるゼラチンとして、その抽出温度を38
〜65℃に特定した。更に好ましくは40〜60℃、より好ま
しくは45〜58℃である。
本発明において用いられるゼラチンの透過率は90%以
上である。このときゼラチンは1種類でも2種類以上の
異った製造条件で作られたゼラチンの混合物でもよい
が、本発明に係るゼラチンに2種以上の異った製造条件
で作られたゼラチンの混合物を用いる場合は、その混合
物の混合後の透過率が90%以上である。ゼラチンの透過
率の測定法はPAGI法第6版(1987年10月刊行)に従うも
のとする。好ましくはゼラチンの透過率は92%以上であ
る。
94%以上の透過率をもつゼラチンはさらに好ましい。
ゼラチンの透過率を高めるには濾過により夾雑物をと
り除く方法やゼラチンに過酸化水素などを作用させるこ
とにより漂白させる方法がある。
ゼラチンに過酸化水素を作用させる方法は過酸化水素
によりゼラチン中の不純物やある種のアミノ酸を酸化さ
せ、不活性なゼラチンを作る一般的な方法である。
本発明においては、過酸化水素で処理して透過率を高
めたゼラチンを用いた乳剤に、より顕著な写真性能を向
上が見られた。
透過率を高めるには、添加する過酸化水素の量はゼラ
チン1kg当り0.1〜50gが好ましく、より好ましくは0.1〜
30g、さらに好ましくは0.1〜10gである。過酸化水素で
ゼラチンを処理する時のpHは5.6より高pHが好ましく、
特に6.0〜12.0が好ましい。
またこの時の温度は35℃〜70℃が好ましく、特に好ま
しいのは40℃〜65℃である。過酸化水素処理を行うのは
ゼラチン製造過程において抽出後よりゲル化させるまで
の間であれば、どの段階に行っても良い。
次に前記ゼラチンを用いた本発明に係る乳剤の好まし
い調製手順を説明する。
本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方法としては、単分
散性の種結晶上にハロゲン化銀を析出させる方法が好ま
しく用いられる。特に好ましくは特開昭61−6643号に記
載の単分散性球型双晶種乳剤を肥大させる成育工程を設
ける方法が挙げられる。
すなわち本発明のハロゲン化銀写真乳剤の調製工程と
して、時系列的に、 (イ) 前記ハロゲン化銀粒子の結晶核を生成する核粒
子生成工程、 (ロ) 該核粒子からのハロゲン化銀種粒子を形成する
種粒子形成工程、 (ハ) 種粒子を肥大させる成育工程 を設ける。
ここで、本発明における核粒子生成工程とは、保護コ
ロイド液中に水溶性銀塩が添加開始された時点から、新
しい結晶核が実質的に発生しなくなるまでの期間だけで
なく、その後に粒子の成長期間を含んでもよく、種粒子
形成工程以前の工程と定義される。
本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方法においては抽出
温度が38℃〜65℃であり、かつ透過率が90%以上である
ゼラチンを核粒子生成工程、種粒子形成工程、或は成育
工程の少なくとも1つの工程において用いることができ
るが、これらの工程のいずれか1つにおいて用いる場合
には核粒子生成工程において用いることが好ましい。
又、本発明のハロゲン化銀乳剤の製造方法においては、
抽出温度が38℃〜65℃であり、かつ透過率が90%以上で
あるゼラチンを好ましくは核粒子生成工程と種粒子形成
工程において、より好ましくは核粒子生成工程と種粒子
形成工程と、さらに成育工程の全銀量の1/2までの成長
がなされるまでの期間において、特に好ましくは、核粒
子生成工程と種粒子形成工程と成育工程のすべてにおい
て用いる。
次に前記各工程について説明する。
(イ) 本発明において、核粒子生成工程の初期の1/2
以上の期間に亘り保護コロイド水溶液中の臭素イオン濃
度の0.01〜5モル/即ちpBr=2.0〜−0.7に保ち、好
ましくは0.03〜5モル/(pBr=1.5〜−0.7)に保
ち、水溶性銀塩又は水溶性銀塩と水溶性ハロゲン化物を
添加することにより双晶粒子核を得ることができる。直
双晶粒子核には0〜5モル%の沃化銀が含まれていても
よい。
本発明において、核粒子のサイズ分布に制限はなく単
分散でも多分散でもよい。本発明で言う多分散とは、前
記粒子の変動係数が25%以上のものを言う。本発明の核
粒子としては、少なくとも核粒子全体数に対して50%以
上の双晶粒子を含むことが好ましく、70%以上含むこと
がより好ましく、90%以上であることが最も好ましい。
(ロ) 次に、核粒子生成工程で得られた核粒子をハロ
ゲン化銀溶剤の存在下に熟成し、単分散性の球形粒子か
ら成る種粒子を得る種粒子形成工程について説明する。
前記核粒子生成工程で得られた核粒子からの種粒子の
熟成条件としては、0〜5モル%の沃化銀含有率のハロ
ゲン化銀を用いて双晶粒子核を生成させる上記核粒子生
成工程を経た乳剤母液を、10-5〜2.0モル/銀モルのハ
ロゲン化銀溶剤の存在下に熟成を進めることによって実
質的に単分散性球形種粒子が得られる。実質的に単分散
性とは、前に定義した変動係数が25%未満であることを
言う。
又、実質的に球形粒子とは、電子顕微鏡写真でハロゲ
ン化銀粒子を観察した場合に、{111}面あるいは{10
0}面等の面が明らかに判別できない程度に丸みを帯び
ており、かつ粒子内の重心附近の1点に互いに直交する
3次元軸を設定した場合、相対する粒子平面で切取られ
る縦、横及び高さ方向軸片のうちの最長片長さLと最短
片長さlとの比 が1.0〜2.0、好ましくは1.0〜1.5にあるある粒子を言
う。
又、本発明において該球形粒子が全種粒子数の60%以
上、好ましくは80%以上、更に好ましくは、その殆どを
占めていることが好ましい。
本発明の種粒子形成工程で用いられるハロゲン化銀溶
剤としては、(a)米国特許3,271,157号、同3,531,289
号、同3,574,678号、特開昭54−1019号、同54−158917
号及び特公昭58−30571号に記載された有機チオエーテ
ル類、(b)特開昭53−82408号、同55−29829号及び同
55−77737号等に記載されたチオ尿素誘導体、(c)特
開昭53−144319号に記載された、酸素又は硫黄原子と窒
素原子で挟まれたチオカルボニル基を有するAgX溶剤、
(d)特開昭54−100717号に記載されたイミダゾール
類、(e)亜硫酸塩、(f)チオシアナート類、(g)
アンモニア、(h)特開昭57−196228号に記載されたヒ
ドロキシアルキルで置換されたエチレンジアミン類、
(i)特開昭57−202531号に記載された置換メルカプト
テトラゾール類、(j)水溶性臭化物、(k)特開昭58
−54333号に記載されたベンゾイミダゾール誘導体等が
挙げられる。
次に、これら(a)〜(k)のハロゲン化銀溶剤の具
体例を挙げる。
(e) K2SO3,Na2SO3 (f) NH4SCN,KSCN (g) NH3 (j) NaBr,NH4Br,KBr これらの溶剤は2種以上組合せて用いることができ
る。好ましい溶剤としては、チオエーテル類、チオシア
ナート類、チオ尿素類、アンモニア、臭化物が挙げら
れ、特に好ましくはアンモニアと臭化物の組合せが挙げ
られる。
これらの溶剤は、ハロゲン化銀1モル当り10-5〜2モ
ルの範囲で用いられる。
又、pHとしては3〜13、温度としては30〜70℃が好ま
しく、特に好ましくはpH6〜12、温度35〜50℃の範囲で
ある。
本発明の好ましい実施態様の1例を示せば、pH10.8〜
11.2、温度35〜45℃でアンモニア0.4〜1.0モル/と臭
化カリウム0.03〜0.5モル/を組合せて用い、30秒〜1
0分間熟成することにより好適な種粒子を含む乳剤が得
られた。
本発明の種粒子形成工程の期間中に熟成を調整する目
的で水溶性銀塩を加えても差し支えない。
(ハ) 次に本発明の成育工程においては、その成長条
件は酸性法、中性法、アンモニア法のいずれでもよく、
特開昭61−6643号、同61−14630号、同61−112142号、
同62−157024号、同62−18556号、同63−92942号、同63
−151618号、同63−1613451号、同63−220238号及び同6
3−311244号等による公知の方法を用いることもでき
る。
又、副生成物もしくは過剰塩類その他の不要成分の除
去には常法によるフロキュレーション法、ヌーデル水洗
法等を用いることができる。
本発明で用いられるハロゲン化銀の平均沃化銀含有率
は0.1〜45モル%が好ましく、より好ましくは0.5〜25モ
ル%、特に好ましくは1〜20モル%である。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、沃臭化銀、
沃臭塩化銀であり、又、表面潜像型でも内部潜像型でも
よい。
本発明のハロゲン化写真乳剤の製造方法により製造さ
れたハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感すること
ができる。また、写真業界において増感色素として知ら
れている色素を用いて、所望の波長域に光学的に増感で
きる。増感色素は単独で用いてもよいが、2種以上を組
合せて用いてもよい。
ハロゲン化銀乳剤には、かぶり防止剤、安定剤等を加
えることができる。
本発明の方法により製造されたハロゲン化銀乳剤を用
いて感光材料を構成することができるが、その際には、
乳剤層、その他の親水性コロイド層は、硬膜することが
でき、又、可塑剤、水不溶性又は難溶性合成ポリマーの
分散物(ラテックス)を含有させることができる。
カラー写真用感光材料を構成する場合、乳剤層には、
カプラーが用いられる。
更に、色補正の効果を有しているカラードカプラー、
競合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカップリングに
よって各種のフラグメント、即ち現像促進剤、漂白促進
剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調色剤、硬膜剤、かぶ
り剤、かぶり防止剤、化学増感剤、分光増感剤及び減感
剤のような写真的に有用なフラグメントを放出する化合
物を用いることができる。
感光材料には、フィルタ層、ハレーション防止層、イ
ラジエーション防止層等の補助層を設けることができ
る。これらの層中及び/又は乳剤層中には現像処理中に
は感光材料から流出するか、もしくは漂白された染料が
含有されてもよい。
感光材料には、ホルマリンスカベンジャ、蛍光増白
剤、マット剤、滑剤、画像安定剤、界面活性剤、色かぶ
り防止剤、現像促進剤、現像遅延剤や漂白促進剤を添加
できる。
支持体としては、ポリエチレン等をラミネートした
紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バライタ
紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
本発明の方法により製造されたハロゲン化銀乳剤を用
いて構成した感光材料を用いて色素画像を得るには、露
光後、通常知られているカラー写真処理を行うことがで
きる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、
本発明の態様はこれらによって限定されるものではな
い。
実施例1 石灰処理したオセインを45℃で抽出し6等分し、それ
ぞれに対し処理する過酸化水素量を順次変化させ、種々
の透過率をもつオセインゼラチンA〜Fを得た。又同じ
原料に対し70℃で抽出されたゼラチンに対しても3等分
し、それぞれ過酸化水素量を変化させ、種々の透過率を
もつオセインゼラチンG〜Iを得た(表−1) ○本発明の製造方法による乳剤Em−1の調製 特開昭61−6643号に従って以下に示す方法で単分散性
の球型種乳剤A−1を調製した。
(球型種乳剤A−1の調製) 尚前記ゼラチンは抽出温度が45℃、透過率87%のオセ
インゼラチンAを用いた。
40℃でA3液を激しく撹拌しながら、B3液とC3液をダブ
ルジェット法により30秒で添加し、核の生成を行った。
この時のpBrは1.09〜1.15であった。
1分30秒後D3液を20秒で添加し5分間の熟成を行っ
た。熟成時のKBr濃度は0.071モル/、アンモニア濃度
は0.63モル/であった。
その後pHを6.0に合せ、直ちに脱塩、水洗を行った。
この種粒子を電子顕微鏡観察したところ、平均粒径0.36
μm変動係数23%の単分散性球型乳剤であった。
引き続き種乳剤A−1と以下に示す3種の溶液を用い
て主として平板双晶より成るハロゲン化銀乳剤(Em−
1)を成長させた。この際、抽出温度が45℃、透過率が
95%のオセインゼラチンFを用いた。
65℃で激しく撹拌されたA1液に、B2液とC2液を112分
でダブルジェット法にて添加した。この間pHは硝酸にて
2.0に、pAgは9.0に始終保った。B2液とC2液の添加速度
は初期と最終で6.4倍となるように直線的に増加させ
た。
添加終了後、pHを6.0に合せ、過剰な塩類を除去する
ため、デモール(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マ
グネシウム水溶液を用いて沈殿脱塩を行い、pAg8.5、40
℃においてpH5.85の乳剤を得た。
得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ平均粒
径()1.60μm、変動係数(υ)18%、断面比(Sr)
2以上の平板状粒子の占める割合84%、断面比(Sr)2
以上である粒子の平均断面比(▲▼)4.0であっ
た。
○本発明の製造方法による乳剤Em−2の調製 Em−1と同様の方法により乳剤Em−2を調製した。た
だし種乳剤としては、抽出温度45℃、透過率88%のオセ
インゼラチンBを用いた他は種乳剤A−1同様の方法で
調製した単分散性の球型種乳剤A−2を用いた。得られ
た乳剤Em−2は平均粒径()1.58μm、変動係数
(υ)19%、断面比(Sr)2以上の平板状粒子の占める
割合84%、断面比(Sr)2以上のである粒子の平均断面
比(▲▼)は3.9であった。(以後粒子形状は標記
符号を用いる。又単分散性球型種乳剤は種乳剤A−i;i
=1,2,…,n) ○本発明の製造方法による乳剤Em−3の調製 抽出温度が45℃、透過率90%のオセインゼラチンCを
用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳剤
A−3を用い、Em−1と同様の方法により本発明の製造
方法による乳剤Em−3を成長させた。得られた乳剤Em−
3は;1.55μm,υ;17%,Sr;2以上の平板状粒子の占め
るの割合86%、Sr;2以上である粒子の▲▼;3.7であ
った。
○本発明の製造方法による乳剤Em−4の調製 抽出温度が45℃、透過率が92%のオセインゼラチンD
を用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳
剤A−4を用い、Em−1と同様の方法により、本発明の
製造方法による乳剤Em−4を成長させた。得られた乳剤
Em−4は;1.55μm,υ;15%,Sr;2以上の平板状粒子の
占める割合87%,Sr;2以上である粒子の▲▼;3.7で
あった。
○本発明の製造方法による乳剤Em−5の調製 抽出温度が45℃、透過率が94%のオセインゼラチンE
を用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳
剤A−5を用い、Em−1と同様の方法により本発明の製
造方法による乳剤Emを成長させた。得られた乳剤Em−5
は、;1.55μm、υ;15%,Sr;2以上の平板状粒子の占
める割合90%,Sr;2以上である粒子の▲▼;3.6であ
った。
○本発明の製造方法による乳剤Em−6の調製 抽出温度が45℃、透過率が95%のオセインゼラチンF
を用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳
剤A−6を用い、Em−1と同様の方法で本発明の製造方
法による乳剤Em−6を成長させた。得られた乳剤Em−6
は、;1.54μm,υ;15%,Sr;2以上の平板状粒子の占め
る割合88%、Sr;2以上である粒子の▲▼;3.6であっ
た。
○比較乳剤Em−7の調製 種乳剤A−1を用いて、A1液とB2液のオセインゼラチ
ンを、抽出温度70℃、透過率82%のオセインゼラチンG
を用いる他はEm−1と同様の方法で比較乳剤Em−7を成
長させた。得られた乳剤Em−7は;1.60μm,υ;18%,S
r;2以上の平板状粒子の占める割合83%,Sr;2以上である
粒子の▲▼;4.0であった。
○本発明の製造方法による乳剤Em−8の調製 種乳剤−3を用いて、A1液とB2液のオセインゼラチン
を抽出温度70℃、透過率82%のオセインゼラチンGを用
いる他はEm−1と同様の方法で比較乳剤Em−8を成長さ
せた。得られた乳剤Em−8は;1.54μm,υ;18%,Sr;2
以上の平板状粒子の占める割合86%,Sr;2以上である粒
子の▲▼;3.6であった。
○比較乳剤Em−9の調製 抽出温度が70℃、透過率82%のオセインゼラチンGを
用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳剤
A−9を用いて、やはりオセインゼラチンGを用いる他
はEm−1と同様の方法で比較乳剤Em−9を成長させた。
得られた乳剤Em−9は;1.62μm,υ;18%,Sr;2以上の
平板状粒子の占める割合82%,Sr;2以上である粒子の▲
▼;4.2であった。
○比較乳剤Em−10の調製 抽出温度が70℃、透過率90%のオセインゼラチンHを
用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳剤
A−10を用いて、A1液とB2液のオセインゼラチンを抽出
温度70℃、透過率82%のオセインゼラチンGを用いる他
はEm−1と同様の方法で比較乳剤Em−10を成長させた。
得られた乳剤Em−10は;1.60μm,υ;18%,Sr;2以上の
平板状粒子の占める割合82%,Sr;2以上である粒子の▲
▼;4.0であった。
○比較乳剤Em−11の調製 抽出温度が70℃、透過率90%のオセインゼラチンIを
用いる他は種乳剤A−1と同様の方法で調製した種乳剤
A−11を用いて、A1液とB2液のオセインゼラチンを抽出
温度70℃、透過率82%のオセインゼラチンGを用いる他
はEm−1と同様の方法で比較乳剤Em−11を成長させた。
得られた乳剤Em−11は;1.58μm,υ;16%,Sr;2以上の
平板状粒子の占める割合83%,Sr;2以上である粒子の▲
▼;3.9であった。
○本発明の製造方法による乳剤Em−12の調製 種乳剤A−6を用い、A1液とB2液のオセインゼラチン
を抽出温度45℃,透過率87%のオセインゼラチンAを用
いる他はEm−1と同様の方法で本発明の製造方法による
乳剤Em−12を成長させた。得られた乳剤Em−12は;1.5
4μm,υ;15%,Sr;2以上の平板状粒子の占める割合87%,
Sr;2以上である粒子の▲▼;3.6であった。
Em−1からEm−12について種乳剤の調製に用いたゼラ
チン及び成長に用いたゼラチンを表−2に示す。
ハロゲン化銀乳剤Em−1〜Em−12に、それぞれ最適に
化学増感を施した。これらの乳剤を、それぞれ下記試料
(試料No.100)の第9層の(乳剤−I)よりかえて用い
てトリアセチルセルロースフィルム支持体上に、下記に
示すような組成の各層を順次支持体側から形成して、多
層カラー写真感光材料101〜112を作成した。
試料No.100 第1層:ハレーション防止剤 黒色コロイド銀を含むゼラチン層。
第2層:中間層 2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンの乳化
分散物を含むゼラチン層。
第3層:低感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層 平均粒径0.45μm、AgI;7モル%を含むAgBrIか
らなる単分散コア/シェル乳剤(乳剤II)…銀塗布量1.
8g/m2 増感色素I…銀1モルに対して5.0×10-4モル 増感色素II…銀1モルに対して0.7×10-4モル シアンカプラー(C−1)…銀1モルに対して0.10モル カラードシアンカプラー(CC−1)…銀1モルに対して
0.002モル DIR化合物(D−2)…銀1モルに対して0.0005モル DIR化合物(D−3)…銀1モルに対して0.003モル HBS−1A…1.0g/m2 第4層:中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。
第5層:高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層 平均粒径1.3μm、AgI;6モル%を含むAgBrIか
らなる単分散乳剤(乳剤I)…銀塗布量2.2g/m2 増感色素I…銀1モルに対して2.6×10-4モル 増感色素II…銀1モルに対して0.7×10-4モル シアンカプラー(C−1)…銀1モルに対して0.004モ
ル シアンカプラー(C−2)…銀1モルに対して0.014モ
ル カラードシアンカプラー(CC−1)…銀1モルに対して
0.0005モル DIR化合物(D−3)…銀1モルに対して0.0005モル HBS−1A…0.37g/m2 第6層:中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。
第7層:低感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−II…銀塗布量1.0g/m2 増感色素III…銀1モルに対して2.0×10-4モル 増感色素IV…銀1モルに対して1.0×10-4モル マゼンダカプラー(M−1)…銀1モルに対して0.090
モル カラードマゼンダカプラー(CM−1)…銀1モルに対し
て0.007モル DIR化合物(D−4)…銀1モルに対して0.002モル DIR化合物(D−5)…銀1モルに対して0.003モル HBS−2A…0.90g/m2 第8層:中間層 第2層と同じ、ゼラチン層。
第9層…高感度緑感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−I…銀塗布量2.5g/m2 増感色素III…銀1モルに対して1.2×10-4モル 増感色素IV…銀1モルに対して0.8×10-4モル マゼンダカプラー(M−1)…銀1モルに対して0.01モ
ル カラードマゼンダカプラー(CM−1)…銀1モルに対し
て0.005モル DIR化合物(D−4)…銀1モルに対して0.0002モル HBS−2A…0.22g/m2 第10層:イェローフィルタ層 黄色コロイド銀と2,5−ジ−t−オクチルハイ
ドロキノンの乳化分散物とを含むゼラチン層。
第11層:低感度青感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−II…銀塗布量0.5g/m2 増感色素V…銀1モルに対して1.3×10-4モル イェローカプラー(Y−1)…銀1モルに対して0.35モ
ル HBS−2A…0.25g/m2 第12層:高感度青感性ハロゲン化銀乳剤層 乳剤−I…銀塗布量1.2g/m2 増感色素V…銀1モルに対して1.8×10-4モル イェローカプラー(Y−1)…銀1モルに対して0.04モ
ル HBS−2A…0.25g/m2 第13層:第1保護層 沃臭化銀(AgI;1モル%、平均粒径0.07μm) 銀塗布量0.4g/m2 紫外線吸収剤UV−1,UV−2を含むゼラチン層。
第14層:第2保護層 ポリメチルメタクリレート粒子(直径1.5μ
m)及びホルマリンスカベンジャ(HS−1)を含むゼラ
チン層。
尚各層には上記組成物の他に、ゼラチン硬化剤(H−
1)及び(H−2)や界面活性剤を添加した。
試料の各層に含まれる化合物は下記の通りである。
増感色素I :アンヒドロ−5,5′−ジクロル−9−エチ
ル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)チアカルボシ
アニンヒドロキシド 増感色素II :アンヒドロ−9−エチル−3,3′−ジ−
(3−スルホプロピル)−4,5,4′,5′−ジベンゾチア
カルボシアニンヒドロキシド 増感色素III:アンヒドロ−5,5′−ジフェニル−9−エ
チル−3,3′−ジ−(3−スルホプロピル)オキシカル
ボニアニンヒドロキシド 増感色素IV :アンヒドロ−9−エチル−3,3′−ジ−
(3−スルホプロピル)−5,6,5′,6′−ジベンジゾオ
キサカルボシアニンヒドロキシド 増感色素V :アンヒドロ−3,3′−ジ−(3−スルホプ
ロピル)−4,5−ベンゾ−5′−メトキシチアシアニン
ヒドロキシド H−2 〔(CH2=CHSO2CH23CCH2SO2CH2CH22NCH2CH2SO3
K HBS−1A フタル酸ジオクチル(DOP) HBS−2A 燐酸トリクレジル(TCP) これらの試料に白色光でセンシトメトリ用露光を与
え、下記の処理工程で処理して感度及びRMS粒状度を評
価した。
処理工程(38℃) 発色現象 3分15秒 漂 白 6分30秒 水 洗 3分15秒 定 着 6分30秒 水 洗 3分15秒 安定化 1分30秒 乾 燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通り
である。
〈発色現像液〉 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0 g 無水炭酸カリウム 37.5 g 臭化ナトリウム 1.3 g ニトリロ三酢酸・3ナトリウム塩(1水塩) 2.5 g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1とし、pH=10.0に調整する。
〈漂白液〉 エチレンジアミン四酢酸鉄アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸2アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10.0g 水を加えて1とし、アンモニウム水を用いてpH=6.
0に調整する。
〈定着液〉 チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1とし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
〈安定液〉 ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ株式会社製) 7.5ml 水を加えて1とする。
なお、相対感度(S)はかぶり濃度+0.1を与える受
光量の逆数の相対値であり、試料101の緑感度を100とす
る値で示した。
RMS値は最小濃度+1.0の濃度を開口走査面積250μm2
のマイクロデンシトメータで走査した時に生じる濃度値
の変動の標準偏差1000倍値であり、試料101のRMS値を10
0とする値で示した。
表−3にEm−1〜Em−12を用いた塗布試料101〜112の
感度及びRMS粒状度の評価結果を相対値で示した。
表−3より、核形成過程及び/又はその後の成長過程
を本発明の製造方法で製造した乳剤を用いた試料は比較
乳剤を用いた試料に対し感度・粒状度とともに優れてい
ることがわかる。
又、試料101と試料112より本発明の製造方法を結晶核
生成時に適用することによりより顕著な効果が現れるこ
とがわかる。
実施例2 実施例1と同様の試料を作成し、それぞれ試料201〜2
12とした。各試料をそれぞ2分割してA,BとしAを温度5
0℃、湿度80%の恒温恒湿槽に、Bを室温で4日間放置
した。その後各試料に対し1/100秒で白色光シンシトメ
トリ露光を与えた後、実施例1と同様の現像処理を行っ
た。結果を表−4に示す。相対感度はカブリ濃度+0.1
を与える受光量の逆数の相対値であり、試料201のBの
緑感度を100とした時の相対値で示した。
表−4より核形成過程及び/又はその後の成長過程を
本発明の製造方法で製造した乳剤を用いた試料は比較乳
剤を用いた試料に対し、高感度であり、又保存性に優れ
ていることがわかる。
さらに試料201と試料212より本発明の製造方法を結晶
核生成時に適用することによりより顕著な効果が現れる
ことがわかる。
実施例3 実施例1に記載した塗布試料(試料No.100)の第5層
の乳剤−IをEm−1〜Em−12に置き変えた試料を用い
て、実施例1、実施例2と同様の評価を行った。結果は
実施例1、実施例2と同様の効果が得られた。
実施例4 実施例1に記載した塗布試料(試料No.100)の第12層
の乳剤−IをEm−1〜Em−12に置き換えた試料を用いて
実施例1、実施例2と同様の評価を行った。結果は実施
例1、実施例2と同様の効果が得られた。
〔発明の効果〕
本発明より、高感度で粒状性に優れ保存性が良好なハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料を与えるハロゲン化銀写
真乳剤の製造方法が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−112142(JP,A) 特開 昭63−11928(JP,A) 特開 昭64−46742(JP,A) 特開 平2−838(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/047 G03C 1/015 G03C 1/035

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化銀粒子が主として双晶よりな
    り、親水性保護コロイドとしてゼラチンを使用するハロ
    ゲン化銀写真乳剤の調製において、前記使用ゼラチンの
    抽出温度が38〜65℃であり、かつ透過率が90%以上であ
    ることを特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
  2. 【請求項2】前記乳剤のハロゲン化銀粒子の結晶核生成
    を、抽出温度が38〜65℃でありかつ透過率が90%以上で
    あるゼラチンの存在下に行うことを特徴とする請求項1
    に記載のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法。
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