JP2782902B2 - 流体制御弁 - Google Patents

流体制御弁

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JP2782902B2
JP2782902B2 JP2073775A JP7377590A JP2782902B2 JP 2782902 B2 JP2782902 B2 JP 2782902B2 JP 2073775 A JP2073775 A JP 2073775A JP 7377590 A JP7377590 A JP 7377590A JP 2782902 B2 JP2782902 B2 JP 2782902B2
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正満 近藤
行則 尾崎
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はガス給湯機等に設け、熱交換器内を流れる水
等の流量を制御する流体制御弁に関するものである。
従来の技術 従来この種の流体制御弁は、例えば特開昭52−50048
号公報に示されているように第5図から第7図のような
構造になっていた。第5図から第7図において、1は本
体ボディーであり、この本体ボディー1の流入部2から
入った水は、ガバナ部3→水パイプ4→熱交換器5→湯
パイプ6→出湯管7の順に流れ湯となって給湯される。
前記本体ボディー1の内部にはダイアフラム8により区
画された低圧室9と高圧室10の差圧で移動するガバナ11
が設けられており、このガバナ11の移動により流量調節
が行なわれている。ガバナ部3の構造は第6図,第7図
のように構成されており全開時は第6図のごとくガバナ
外周部12とガバナ受け13のガバナガイド14は離れ大きな
クリアランスをもち、このクリアランス部分を水が流れ
る。また最大絞り時は第7図のごとくガバナ11はガバナ
受け13の中に入り込みガバナ外周部12とガバナガイド14
のクリアランスは小さくなる。ガバナ外周部12をガバナ
受け13に押し当てることで、一つの出口に対してのみ最
小流量に流量を調整することができる。
発明が解決しようとする課題 しかし、ガバナ部3のような構造であると、水圧の高
い地域で使用した場合この流体制御弁からきわめて大き
な音を発生していた。つまり、高水圧下で流量を絞った
ときガバナ外周部12とガバナガイド14のクリアランスは
小さくなり流体は急縮小されると共に、一つの出口の流
量しか制御できない構成となっている。したがって第6
図,第7図において図中下から流体が流れると前記急縮
小による流体の圧力低下によりキャビテーションが発生
し極めて大きな通水音を発生していた。
そこで本発明の目的は、複数の出口の流量制御を一つ
の弁で実現すると共に高水圧地域で使用する際において
も低騒音となる流体制御弁を提供することにある。
課題を解決するための手段 前記目的を達成するために本発明は、流体の入口,複
数の出口を有する弁本体と、前記入口が設けられた一次
圧力室と、複数の出口が設けられた二次圧力室と、前記
一次圧力室と前記二次圧力室を連通する連通部と、連通
部内を移動し一次圧力室側と二次圧力室側の両端で流量
調節が行える弁体と、前記弁体と一体となった軸体とか
らなり、前記連通部は前記一次圧力室の流路内壁から二
次圧力室側に流路面積が縮小する複数の縮小円錐流路部
から流路面積が一定な円筒流路部と、前記円筒流路部か
ら前記二次圧力室に流路部面積が拡大する拡大流路部で
構成し、一方前記弁体は前記一次圧力室側から下流側に
前記弁体断面積が拡大する複数の拡大円錐部から前記弁
体断面積が一定な円筒部と、前記円筒部から前記二次圧
力室側に弁体断面積が縮小する縮小断面部とからなるも
のである。
作用 本発明の流体制御弁は上記構成により、入口から流入
した流体は一次圧力室を満たし、一次圧力室側から二次
圧力室側へ流体が流れたとき流体絞り部である連通部に
おいて流路面積が徐々に縮小する構成であり、さらに弁
体が一次圧力室側にあるときと二次圧力室側にある時と
で複数の出口の流量制御を緩縮小できるため、高水圧下
で使用する場合でも通水騒音を小さくすることができ、
なおかつ水圧の低い地域においても最大流量を確保でき
るものである。
実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図から第4図において15は弁本体であり、弁本体
15には入口16と複数の出口である出口17−A,17−Bが設
けられており、入口16の前段には水量センサー18,熱交
換器19が設けられている。前記弁本体15内には、一次圧
力室20と、前記出口17−A,17−Bが設けられた二次圧力
室21と、前記一次圧力室20と前記二次圧力室21を連通す
る連通部22と、前記連通部22内を正逆二方向に移動し流
量調節を行なう弁体23とからなり、前記連通部22は前記
一次圧力室20の流路内壁24から下流側に流路面積が縮小
する第一の縮小円錐流路部25と、前記第一の縮小円錐流
路部25とつながる第二の縮小円錐流路部26と前記第二の
縮小円錐流路部26から流路面積が一定な円筒流路部27
と、前記円筒流路部27から前記二次圧力室21に流路面積
が拡大する拡大流路部28で構成し、一方前記弁体23は前
記一次圧力室20側から下流側に前記弁体23断面積が拡大
する第一の拡大円錐部29と、前記第一の拡大円錐部29と
つながる第二の拡大円錐部30と、前記第二の拡大円錐部
30から前記弁体23断面積が一定な円筒部31と、前記円筒
部31から前記二次圧力室21側に弁体断面積が縮小する縮
小断面部32とで構成すると共に、前記弁体23と一体とな
って軸体33は、二次圧力室21の圧力を圧力室34へ導入す
る導入孔35を構成している。
さらに36は風呂への給湯を制御する開閉弁でこの開閉
弁36の周囲にはスプリング37で付勢された風呂側弁体38
が設けられている。また、スプリング37の振動を防ぐた
めにスプリングカバー39を設けている。なお前記開閉弁
36は風呂用給湯出口17−Aを開閉するものである。40は
制御器であり、この制御器40へは入水温サーミスタ41,
出湯温サーミスタ42,コントローラ43,前記水量センサ18
の信号が入り、制御する対象としてはモータ44は、バー
ナ45を制御するガス制御弁46等がある。
次に、この一実施例における動作を説明する。
第1図から第4図に示すように入口16から流入した流
体は一次圧力室20へ流入する。弁体23が連通部22の円筒
流路部27中央に位置する状態では開閉弁36は閉成されて
いるため風呂用給湯出口17−Aは閉じている。出湯量は
最も絞られた状態であり、給湯出口17−Bからのみ出湯
する。
次に給湯出口17−Bの出湯量を制御するときは、第3
図に示すように弁体23が連通部22の二次圧力室21側へ移
動する。このとき開閉弁36は、閉成のままで風呂用給湯
出口17−Aは閉じた状態である。また給湯出口17−Bの
出湯量は、連通部22の円筒流路部27と、弁体23の第二拡
大円錐部30とで制御される。ここで連通部22の円筒流路
部27と、弁体22の第二拡大円錐部30との成す角Aは、5
度から10度の間である。絞り部前段において流体は、連
通部22の第一および第二の縮小円錐流路部25,26および
弁体23の第一拡大円錐部29により徐々に絞られるため流
れに乱れが生じ難くキャビテーションも発生しにくい。
また、一次圧力室20側の水圧が低い条件下では、弁体23
の第一拡大円錐部29の傾斜を大きく設定することにより
最大流量を確保することが可能である。
風呂用給湯出口17−Aの出湯量を制御するときは、第
4図に示すように弁体23が連通部22の一次圧力室20側へ
移動することで、弁体23と一体となった軸体33が開閉弁
36を引き上げ風呂用給湯出口17−Aを開成とする。また
風呂用給湯出口17−Aからの出湯量は、連通部22の第二
縮小円錐流路部26と、弁体23の円筒部31とで制御され
る。ここで連通部22の第二縮小円錐流路部26と、弁体23
の円筒部31との成す角Bは、5度から10度の間である。
絞り部前段において流量は弁体23の第一および第二拡大
円錐部29,30と連通部22の第一縮小円錐流路部25により
徐々に絞られるため流れに乱れが生じ難くキャビテーシ
ョンも発生しにくい。ここで風呂への給湯は、蛇口47を
閉じた状態の時のみ行なえるものであり、給湯出口17−
Bからの出湯はない状態である。また、一次圧力室側の
水圧が低い条件下では、連通部22の第一縮小円錐流路部
25の傾斜を大きく設定することにより最大流量を確保す
ることが可能である。
実際に通水音を実験により測定した結果、連通部22の
第一縮小円錐流路部25を設けなかった場合と比較して、
音圧レベルにおいて2dB(A)以上低減することができ
た。(一次圧力室の圧力は6kg/cm2、流量は20/minで
ある)このときの連通部22の円筒流路部27と第一縮小流
路部25との成す角Cは約45度であり、円筒流路部27内径
は約16mmであり、低水圧下においても十分な流量を確保
することができた。
以上のことから弁体23が一次圧力室20側と二次圧力室
21側の両側で流量を制御しても流体は急縮小せず流れに
乱れが生じ難くキャビテーションの発生も少ないため、
通水温を低く抑えることが可能である。さらに絞り部前
段において流路が二段で絞られるため最大出湯量を確保
することができ低水圧地域から高水圧地域に至るまで使
用することができるものである。
発明の効果 以上にように本発明は、弁体が連通部を貫通し一次圧
力室と二次圧力室の両側で複数の出口に対する流量を制
御できると共に、絞り部の構成が両側ともに流路面積が
徐々に縮小した後に急拡大する構成となるため流体の流
れの乱れを抑制できキャビテーションも発生しにくい。
さらに低水圧地域においても最大流量を確保できるた
め、低水圧地域から高水圧地域に至るまで使用すること
ができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における流体制御弁を用いた
給湯装置の縦断面図、第2図は同流体制御弁の絞り部拡
大断面図、第3図は同流体制御弁の弁体が二次圧力室側
へ移動した状態の断面図、第4図は同流体制御弁の弁体
が一次圧力室側へ移動した状態の断面図、第5図は従来
の流体制御弁を用いた給湯機の断面図、第6図,第7図
は従来の流体制御弁の内部の流量調節部であるガバナの
縦断面図である。 16……入口、17……出口、15……弁本体、20……一次圧
力室、21……二次圧力室、22……連通部、23……弁体、
33……軸体、24……流路内壁、25……第一の縮小円錐流
路部位、26……第二の縮小円錐流路部、27……円筒流路
部、28……拡大流路部、29……第一の拡大円錐部、30…
…第二の拡大円錐部、31……円筒部、32……断小断面
部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体の入口と、複数の出口を有する弁本体
    と、前記入口が設けられた一次圧力室と、前記複数の出
    口が設けられた二次圧力室と、前記一次圧力室と前記二
    次圧力室を連通する連通部と、前記連通部内を移動し前
    記一次圧力室側と前記二次圧力室側の両側で流量調節が
    行える弁体と、前記弁体と一体となった軸体とからな
    り、前記連通部は前記一次圧力室の流路内壁から前記二
    次圧力室に流路面積が縮小する複数の縮小円錐流路部と
    流路面積が一定な円筒流路部と、前記円筒流路部から前
    記二次圧力室に流路面積が拡大する拡大流路部で構成
    し、前記弁体は前記一次圧力室側から下流側に前記弁体
    断面積が拡大する複数の拡大円錐部と前記弁体断面積が
    一定な円筒部と、前記円筒部から前記圧力室側に弁体断
    面積が縮小する縮小断面部とからなる流体制御弁。
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