JP2781274B2 - プロセス - Google Patents

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JP2781274B2 JP2502361A JP50236190A JP2781274B2 JP 2781274 B2 JP2781274 B2 JP 2781274B2 JP 2502361 A JP2502361 A JP 2502361A JP 50236190 A JP50236190 A JP 50236190A JP 2781274 B2 JP2781274 B2 JP 2781274B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアルコールの製造方法に関する。より詳しく
は、本発明はエステルの水素化によって得られる脂肪族
アルコール生成物の製造方法及び精製に関するものであ
る。
脂肪族アルコール、即ち高級アルコールとも称される
ことがあるアルコールは、6個以上の炭素原子を含む1
価の脂肪族アルコールであり、天然物質から誘導され、
または石油原料から合成される。これらは多くの場合、
市場における用途によって分類される。約6個から約11
個の間の炭素原子を含む第一アルコールの基本的な末端
用途は可塑剤エステルの製造にあるので、これらのアル
コールは多くの場合、可塑剤アルコールと呼ばれてい
る。例えば約11個以上から約20個の炭素原子を含有する
より高級なアルコールについては、主要な用途は合成清
浄剤の製造である。それゆえこれらのアルコールはしば
しば、清浄アルコールと呼ばれる。可塑剤アルコールと
清浄アルコールの間の区別はある程度任意のものであ
り、またC13の「オキソ」アルコールからはフタル酸エ
ステルが幾らか製造され、C8C10アルコールからは例え
ば非イオン性界面活性剤も幾らか製造される。
水素化されて可塑剤となる範囲においてアルコールを
製造することのできるエステルを含んでいる天然物質が
いくつかあるが、これらのアルコールはより一般的に
は、石油原料から合成によって製造されるものである。
これは例えばいわゆる「オキソ」法によるもので、この
方法はまたオキソ化またはヒドロホルミル化とも呼ばれ
ている。他方、清浄アルコールの範囲のものは、普通は
脂肪酸の低分子アルキルエステルの水素化によって製造
される。これらのエステルは天然のトリグリセリドのエ
ステル交換反応により、或いはかかるトリグリセリドの
加水分解によって得られる脂肪酸のエステル化によって
得られる。原料として使用可能なトリグリセリドの例に
は、ココナッツ油、菜種油、バーム油のような天然油、
ラード、牛脂、魚油のような動物性脂肪がある。これら
の天然原料はトリグリセリドの混合物を含有しているの
が通常であるから、水素化によって得られるアルコール
生成物もまた、分子量の異なるn−アルカノールの混合
物である。このようなアルカノールの混合物は、アルカ
ノールを相互に事前に分離することなしに清浄剤を製造
するのに十分なものである。
脂肪族アルコールまたは脂肪族アルコール混合物の商
業的な末端用途が何であろうと、一般的にユーザーは、
アルコール製品の酸価が可能な限り少なく、またケン化
価ができるだけ小さくなければならないと主張する。酸
価(AV)とはアルコール製品の遊離酸含有量の目安であ
り、アルコール1g中の遊離脂肪酸を中和するのに必要な
KOHのmg数として定義される。ケン化価(SV)は酸価と
共に、アルコール製品の遊離エステル含有量の目安を与
えるものであり、アルコール1g中のエステル及び酸をケ
ン化するのに必要なKOHのmg数として定義される。エス
テル価(EV)とは、ケン化価から酸価を減算する事によ
って得られる数である(EV=SV−AV)。すべての場合に
ついて、価(AV,SVまたはEV)が低いほど、アルコール
製品の品質は良好であると考えられている。飽和アルコ
ールの純度についての別の目安は、ヨウ素価(IV)、即
ちアルコール100gに吸収されるI2のグラム数である。ヨ
ウ素価は、アルコール製品についてのエチレン性二重結
合の含有量を示す。この場合も、飽和アルコールについ
て可能な限り低いヨウ素価を持つことが望ましいと一般
に考えられている。
市販の脂肪族アルコール製品の例としては、以下の商
品名の下に販売されている製品がある。
清浄アルコールの範囲のものを製造する原材料として
通常用いられるエステルは、メチルエステルである。と
ころが生成したアルコール混合物を精製するについては
問題が生ずる。なぜなら水素化されたエステル混合物中
に存在している1つ以上のメチルエステルの沸点は通
常、生成アルコールの1つの沸点に近くなるからであ
る。従って、生成したアルコール混合物から未変換のメ
チルエステルを蒸留によって分離することは、不可能で
ないにしても非常に困難になる。
脂肪酸メチルエステルから脂肪族アルコールを分離す
る困難性、特に脂肪族アルコールの混合物が大部分で脂
肪酸メチルエステルを少量含有している混合物から分離
する困難性を例示するものとして、次の沸点のリストが
参照される。
これらの化合物を全部含んでいる混合物は、例えば天
然のトリグリセリドの加水分解により生成されるC12−C
18脂肪酸のメチルエステル混合物の水素化によって生成
されるが、多数の精留塔の使用によらなければ、蒸留に
よって十分に分離することは困難(不可能でなければ)
である。多数の精留塔に要するコストを回避するために
は、次の2つのうち1つのアプローチが採用されるのが
通常である。最初のアプローチは、高温高圧の使用を含
めたやや激しい水素化条件を用いることであり、それに
よって水素化生成物中に残存する未変換のメチルエステ
ルの比率をできるだけ小さくすることである。このこと
は生成したアルコールからメチルエステルを分離する問
題を大きく取り除くが、激しい水素化条件を用いること
には欠点がある。特に、そのような条件ではアルカン及
びエーテルといった副生物の収量が増大する傾向があ
り、そのことは潜在的に価値のあるアルコールの実質的
な損失を意味している。また触媒の消費量も幾らか多
く、高圧設備を使用することは、プラントの設備投資及
びランニングコストを増大する。
アルコール水素化生成物中の未変換エステルの存在に
伴う問題点に対する第2のアプローチは、より穏やかな
水素化条件を用いることである。これにより、アルカン
やエーテル副生物の形成によるアルコール生成物の損失
が減少する。次いで、加熱した水酸化ナトリウム水溶液
のような加熱したアルカリ水溶液による加水分解によ
り、未変換エステルの除去を行う。この場合、残存エス
テルは脂肪酸塩に変換され、水性相中に失われてしま
う。またこの方法では、水酸化ナトリウムその他のアル
カリの消費を伴う。さらに、脂肪酸のナトリウムその他
のアルカリ金属塩がセッケンとして作用するため、エマ
ルジョンの形成により、アルコール生成物から水性相を
分離するについて問題が生じうる。
脂肪族アルコールの製造に関するさらなる背景的な情
報としては、次の文献が参照されよう。
1.モニック(J.A.Monick)著「脂肪族アルコール」、J.
Am.Oil Chemists'Soc.,1979年11月、Vol.56,853A−860A
頁、 2.ヘニング・ブホールド(Henning Buchold)著「脂肪
族アルコールへの天然脂肪及び油によるルート」、Chem
ical Engeneering,1985年2月21日、42−43頁、 3.クロイツァー(Udo R.Kreutzer)著「天然脂肪及び脂
に基づく脂肪族アルコールの製造」、JAOCS,Vol.61,No.
2,1984年2月、343−348頁、 4.テオドール・ヴォエスト(Theodor Voeste)及びヘニ
ング・ブホールド(Henning Buchold)著「脂肪酸から
の脂肪族アルコールの製造」、JAOCS,Vol.61,No.2,1984
年2月、350−352頁、 5.カーク・オスマー化学技術大辞典第3版(1978年)
「アルコール、高級脂肪族」、Vol.1,716−739頁、ニュ
ーヨーク市ウィレイ・アンド・サンズ社発行、 6.コンプ(H.D.Kompp)及びクバースキイ(H.P.Kubersk
y)著「脂肪族アルコールの製造のための技術プロセ
ス」、1982年ジュッセルドルフ市ヘンケル社発行「脂肪
族アルコール原料、方法、用途」所載、49−74頁。
エステルの水素化によって得られた脂肪族アルコール
生成物を、たとえそのような生成物がかなりの割合で未
変換エステルを含んでいるとしても、蒸留によって精製
することを可能にする方法を提供することが望ましい。
そのような方法が存在すれば、エステル供給原料の水素
化を比較的穏やかな条件の下で行うことが可能となり、
それに伴って副生するアルカンの形成が少なくなり、従
ってこの経路に従って従来法により脂肪族アルコールが
製造される場合よりも多くのアルコール生成物収量を得
ることができる。
従って本発明は、例えば天然のグリセリドのエステル
交換によって、又はかかるトリグリセリドの水素化によ
り生成される脂肪酸のエステル化によって生成されるメ
チルエステルの如きエステルの水素化によって生成され
るアルコールの精製のための改良された方法を提供する
ことを目的としており、その場合に水素化粗生成物は少
量の未変換エステル出発物質を依然として含有してい
る。本発明はまた、アルカン及びエーテル副生物の形成
を最小限とする条件の下に、天然トリグリセリドから誘
導された脂肪酸の低分子アルキルエステル、特にメチル
エステルを水素化し、その結果得られるエステル含有水
素化生成物を次いで精製することによって得られる脂肪
族アルコール画分から脂肪族アルコールを生成する改良
された方法を提供することを目的としている。
本発明によれば、多モル量の少なくとも一種の脂肪族
アルコールと小モル量の少なくとも一種の脂肪酸低級ア
ルキルエステルを含有する脂肪族アルコール画分から脂
肪族アルコールを回収するための方法が提供され、該方
法は、 (a)エステル交換条件下に維持された第1のエステル
交換ゾーンにおいてエステル交換触媒の存在下に脂肪族
アルコール画分をエステル交換し、それにより供給混合
物中に存在している実質的にすべての脂肪酸低級アルキ
ルエステルをこれに対応する量の脂肪族アルコールとの
エステル交換によって低級アルカノール及び脂肪族アル
コールと脂肪酸から誘導されたワックスエステルへと変
換し、 (b)段階(a)の反応混合物中から生成した低級アル
カノールを蒸発によって分離して、少なくとも部分的に
低級アルカノールを含まず脂肪族アルコールとワックス
エステルを含有しているエステル交換中間生成混合物を
生成し、 (c)段階(b)のエステル交換中間生成混合物の脂肪
族アルコールとワックスエステルとを蒸留して、(i)
脂肪族アルコールを含有し且つ脂肪酸低級アルキルエス
テルを実質的に含まない塔頂留出物画分と、(ii)脂肪
族アルコールとワックスエステルからなる蒸留残渣とを
生成し、 (d)エステル交換条件下に維持された第2のエステル
交換ゾーンにおいて、添加した低級アルカノールとエス
テル交換触媒の存在下に、段階(c)の蒸留残渣をエス
テル交換し、それによりワックスエステルを脂肪酸低級
アルキルエステル及び脂肪族アルコールへと再変換し、 (e)段階(d)の反応混合物からの未反応低級アルカ
ノールを蒸発して実質的に低級アルカノールを含まない
液状残渣を生成し、 (f)段階(e)の液状残渣の脂肪族アルコール及び脂
肪酸低級アルキルエステルを蒸留して、(i)脂肪族低
級アルキルエステルと脂肪族アルコールの混合物を含有
する塔頂留出物及び(ii)比較的不揮発生の残渣を生成
することからなる。
別の側面において本発明は、装填された水素化触媒を
含有し水素化条件下に維持された水素化ゾーンにおいて
脂肪酸低級アルキルエステルを水素化して、(i)低級
アルカノールと(ii)脂肪族アルコールと少量の未反応
脂肪酸低級アルキルエステルを含有する脂肪族アルコー
ル画分との混合物を生成することからなる脂肪族アルコ
ールの製造方法を提供するものであり、該方法はさら
に、 (a)エステル交換条件下に維持された第1のエステル
交換ゾーンにおいてエステル交換触媒の存在下に脂肪族
アルコール画分をエステル交換し、それにより供給混合
物中に存在している実質的にすべての脂肪酸低級アルキ
ルエステルをこれに対応する量の脂肪族アルコールとの
エステル交換によって低級アルカノール及び脂肪族アル
コールと脂肪酸から誘導されたワックスエステルへと変
換し、 (b)段階(a)の反応混合物中から生成した低級アル
カノールを蒸発によって分離して、少なくとも部分的に
低級アルカノールを含まず脂肪族アルコールとワックス
エステルを含有しているエステル交換中間生成混合物を
生成し、 (c)段階(b)のエステル交換中間生成混合物の脂肪
族アルコールとワックスエステルとを蒸留して、(i)
脂肪族アルコールを含有し且つ脂肪酸低級アルキルエス
テルを実質的に含まない塔頂留出物画分と、(ii)脂肪
族アルコールとワックスエステルからなる蒸留残渣とを
生成し、 (d)エステル交換条件下に維持された第2のエステル
交換ゾーンにおいて、添加した低級アルカノールとエス
テル交換触媒の存在下に、段階(c)の蒸留残渣をエス
テル交換し、それによりワックスエステルを脂肪酸低級
アルキルエステル及び脂肪族アルコールへと再変換し、 (e)段階(d)の反応混合物からの未反応低級アルカ
ノールを蒸発して実質的に低級アルカノールを含まない
液状残渣を生成し、 (f)段階(e)の液状残渣の脂肪族アルコール及び脂
肪酸低級アルキルエステルを蒸留して、(i)脂肪族低
級アルキルエステルと脂肪族アルコールの混合物を含有
する塔頂留出物及び(ii)比較的不揮発生の残渣を生成
し、 (g)段階(f)の塔頂留出生成物の物質を水素化段階
へとリサイクルすることからなる。
本明細書において、「脂肪族アルコール」という用語
は、約6個から約26個の炭素原子を含むアルカノール、
好ましくは直鎖アルカノールを意味する。好ましい脂肪
族アルコールは約10個から約20個の炭素原子を含有す
る。典型的な脂肪族アルコールには、1−デカノール、
1−ドデカノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサ
デカノール、1−オクタデカノールその他があり、また
これらの混合物も含まれる。「低級アルキル」という用
語は、メチル、エチル、ノルマルプロピル、イソプロピ
ル、ノルマルブチル、イソブチル及びセカンダリーブチ
ルなどのC1−C4アルキルを意味する。好ましい低級アル
キルラジカルはメチルである。同様に「低級アルカノー
ル」という用語もC1−C4アルカノールを包含するもので
あり、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノー
ル、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタ
ノール及びセカンダリーブタノールを含む。好ましい低
級アルカノールはメタノールである。「脂肪酸」という
用語により本発明者らが意味するものは、約6個から約
26個の炭素原子、好ましくは約10個から約20個の炭素原
子を含むアルキル又はアルケニルカルボン酸、好ましく
は直鎖アルキル又はアルケニルカルボン酸である。かか
る脂肪酸の例としては、デカン酸(カプリル酸)、ドデ
カン酸(ラウリル酸)、テトラデカン酸(ミリスチン
酸)、ペンタデカン酸、ヘキサデカン酸(パルミチン
酸)、ヘプタデカン酸(マルガリン酸)、オクタデカン
酸(ステアリン酸又はイソステアリン酸)、オクタデセ
ン酸(オレイン酸、リノール酸又はリノレン酸)、エイ
コサン酸(アラキン酸)及びドコサン酸(ベヘン酸)が
ある。脂肪酸の混合物は、水素化段階において出発物質
として使用される脂肪酸低級アルキルエステルを調製す
る原材料として特に重要である。そのような酸の混合物
は、ココナッツ油、菜種油、バーム油、牛脂、ラード及
び魚油のような天然に存在するトリグリセリドの加水分
解によって得られる。所望の場合にはかかる酸の混合物
を蒸留して、ある選択した温度よりも低い沸点を有する
低沸点の酸を除去して酸の「抜頭(topping)」混合物
を得、又は別の選択温度よりも高い沸点を有する高沸点
の酸を除去して酸の「抜尾(tailing)」混合物を得、
或いは低沸点及び高沸点の両方の酸を除去して酸の「抜
頭及び抜尾」混合物を得ることができる。
脂肪酸低級アルキルエステルの水素化に当たっては、
気相水素化条件を用いることができる。そこにおいてガ
ス流の組成は、水素化触媒と接触する物質が常時その露
点より高い温度、好ましくは露点よりも少なくとも約5
℃高い温度にあるように選択される。適切な水素化触媒
には公知のエステル水素化触媒、例えば還元酸化銅−酸
化亜鉛(GB−B−2116552参照)、亜クロム酸銅、及び
促進された亜クロム酸銅などがある。好ましい触媒は、
GB−B−2116552に開示されたタイプの還元酸化銅−酸
化亜鉛触媒である。好ましい亜クロム酸銅触媒は、金属
として計算して約25から約45重量%の銅と約20から約35
重量%のクロムを含有するものである。典型的な水素化
条件は、約260℃までの温度、例えば約140℃から約240
℃の範囲の温度を用いること、及び約5バールから約10
0バールの範囲の圧力を用いることを含んでいる。所望
ならば、脂肪酸低級アルキルエステルの水素化による脂
肪族アルコール画分の製造のために、上記に代えて液相
水素化条件を用いることもできる。液相水素化において
典型的な動作条件は、約180℃から約300℃の温度と、約
50バールから約300バールの圧力を使用することであ
る。
脂肪酸低級アルキルエステル又はエステル混合物の水
素化によって得られる水素化混合物は、脂肪族アルコー
ル又は脂肪族アルコール混合物に代えて、メタノールの
ような低級アルカノールをも含んでいる。このメタノー
ル又はその他の低級アルカノールは例えば1以上の段階
における蒸留といった公知の手法によって脂肪族アルコ
ールから分離され、本発明の方法において使用するのに
適した脂肪族アルコール留分が得られる。かかる脂肪族
アルコール留分は通常、恐らくは少モル量のメタノール
その他の低級アルカノール(普通は約5モル%り少な
い)の他に、多モル量の脂肪族アルコール(普通は約90
モル%又はそれ以上)と小モル量の未反応脂肪酸低級ア
ルキルエステル(普通は約0.5モル%から約5モル%)
を含有している。
エステル交換段階(a)において、脂肪族アルコール
画分はエステル交換触媒の存在下においてエステル交換
される。いかなる公知のエステル交換触媒も使用でき
る。その例としては、アルキルチタン酸塩、アルカリ金
属のアルコキシド、金属スズ及び水酸化第一スズなどが
ある。従来の技術では、液相エステル交換用の触媒とし
て硫酸やスルホン酸のような酸が提案されているが、そ
のような触媒の使用は避けるのが最良である。なぜなら
脂肪族アルコール生成物が硫黄不純物で汚染される危険
があるためである。好まれてはいないがこれまでに提案
されてきている他のエステル交換触媒系では、塩基、ア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属の化合物、水、並びに
亜鉛、カドミウム、鉛といった金属及びこれらの化合物
がある。例えばスルホン基及び/又はカルボキシル基を
含む酸性樹脂や、例えば塩基性アンモニウム置換基を含
む塩基性樹脂なども、エステル交換触媒として使用でき
ると考えられている。
エステル交換触媒の中でも特に好ましい部類は、アル
キルチタン酸塩である。どのようなアルキルチタン酸塩
も触媒として添加することができるが、アルキルチタン
酸塩はそれ自体がエステル交換に関与するから、本発明
の方法に実施に際して、アルキルチタン酸塩中に元々存
在しているアルコキシドラジカルは、脂肪族アルコール
から誘導されるアルコキシドラジカルとの交換を受ける
傾向がある。
別の特に好ましい部類のエステル交換触媒は、ナトリ
ウムメトキシド又はナトリウムエトキシドといったアル
カリ金属のアルコキシドである。この場合にも第1のエ
ステル交換領域において、脂肪族アルコールから誘導さ
れたアルコキシドラジカルとのアルコキシドラジカルと
の交換が、触媒中で時間と共に生じがちである。あるい
はまた、脂肪族アルコール生成物自体、又は脂肪族アル
コールの混合物を生成すべき場合にはそれらのうちの1
つ以上から誘導されたアルカリ金属のアルコキシドを用
いることができる。
段階(a)において用いられるエステル交換条件は大
部分が、エステル交換触媒の活性に依存している。高圧
の使用も排除される訳ではないが、例えば約0.1バール
から約1.2バールの範囲の圧力といった、実質的に大気
圧又はそれ以下の圧力において動作させるのが通常は好
ましい。このようにすれば、段階(a)のエステル交換
反応の途上における段階(b)のメタノール又はその他
の低級アルカノールの蒸発が容易になる。エステル交換
の間に低級アルカノールを除去すれば、エステル交換反
応は完了の方向へと押し進められる。
アルキルチタン酸塩を使用する場合には、約240℃ま
での温度、例えば約120℃から約200℃の範囲の温度が用
いられるのが一般であり、例えばそれは約170℃から約1
80℃の間の温度である。アルカリ金属のアルコキシドな
らば、より低い作動温度、例えば約40℃から約100℃の
範囲の温度を用いることが可能となるが、通常は後で説
明するような余分の処理段階を導入することが必要とな
る。
段階(d)において同様のエステル交換触媒及び温度
条件を使用することができる。しかしながら段階(d)
においては大気圧より高い圧力、例えば約1.5バールか
ら約50バールの圧力を使用することが通常は好ましく、
それによって第2のエステル交換ゾーンでは低級アルカ
ノール(例えばメタノール)を液相中に維持するもので
ある。
既に述べたように、段階(a)及び(b)は好ましく
は、遊離された低級アルカノールの塔頂留出物を回収す
るための手段を備えた第1のエステル交換ゾーンにおい
て同時に行われる。
アルカリチタン酸塩をエステル交換触媒として使用す
ることの利点は、その後の蒸留及び/又は気化段階(即
ち段階(c)並びに段階(e)及び(f))を触媒の事
前の除去なしに実施できるということである。しかしな
がら、エステル交換触媒としてアルカリ金属のアルコキ
シドを用いる場合には、蒸留及び/又は気化に先立って
触媒を中和することが好ましい。都合の良いことに、こ
の中和段階には、触媒含有物質をスルホン基及び/又は
カルボキシル基を含有するイオン交換樹脂のベッドを介
して通過させることによって行うことができ、かくして
アルキル金属を液体混合物から除去できる。即ち、 R−SO3H+NaOR'=RSO3Na+HOR' であり、式中Rは樹脂を表し、−OR'はアルコキシドラ
ジカルを表す。
アルキルチタン酸塩を用いることの別の利点は、段階
(f)の比較的不揮発性の残渣に残存している触媒を用
いて、段階(a)で用いられるエステル交換触媒の少な
くとも一部を形成し得ることである。必要とされる全触
媒量の残りは、このときにアルキルチタン酸塩を補うこ
とによって供給され得る。本方法において、「重質成分
(heavies)」の制御は、段階(f)の比較的不揮発性
の残渣の一部をパージすることによって達成でき、この
比較的不揮発性の残渣の残りは段階(a)で使用すべく
リサイクルすることができる。
他方、アルカリ金属のアルコキシドをエステル交換触
媒として使用する場合には、段階(f)の比較的不揮発
性の残渣には触媒残渣がないのが普通である。これは蒸
留段階に先立って中和が行われるのが通常だからであ
る。同様に、もし樹脂触媒がエステル交換触媒として用
いられる場合には、段階(f)の比較的不揮発性の残渣
に溶解している触媒はない。従ってこれらの場合には、
比較的不揮発性の残渣をリサイクルすることは何の利益
もなく、段階(f)の比較的不揮発性の残渣はプラント
からパージして燃料として使用することができる。
アルキルチタン酸塩をエステル交換触媒として用いる
場合には、段階(e)及び(f)を触媒の事前の除去な
しに実行することができる。この場合には、エステル交
換反応が実質的に逆転してこれらの段階でワックスエス
テルが再形成される結果となる危険性を最小限とするた
めに、これらの段階での滞留時間をできる限り短くして
作動させるのがベストである。従って好ましいのは、こ
の段階(e)をフラッシュ蒸留によって行ってこの段階
での滞留時間を最小限とし、また同様の理由から、段階
(f)を流下フィルム形又は拭取フィルム形分子蒸留機
(wiped film evaporator)において実行することがで
きる。
蒸留段階(c)及び(f)は通常、大気圧付近又はそ
れ以下、例えば約0.005バールから約1.2バールの範囲の
圧力において行われる。
本発明が明瞭に理解され、また容易に実行に移される
ように、本発明の開示に従って操作されるよう設計され
たアルコール製造プラントの2つの好ましい形態を、例
示のみの目的でもって以下に添付図面を参照して説明す
る。その図1及び図2はそれぞれ、各々のプラントの流
れ図である。
これらの図面は概略的なものであり、工業用プラント
においては設備についての別の装置類、例えば還流ドラ
ム、ポンプ、真空ポンプ、温度センサー、圧力センサ
ー、圧力逃がし弁、制御弁、流れ制御装置、レベル制御
装置、保持タンク、貯蔵タンクその他が追加的に必要と
されることは、当業者の理解するところである。設備に
ついてこれらの補助的な装置類を設けることは本発明の
一部をなすものではなく、従って在来の化学エンジニア
リングの実施慣行に従うものである。
図1を参照すると、水素化プラント1にはライン2か
ら供給エステル流が、ライン3からリサイクル物質が、
そしてライン4から水素流が供給されている。ライン2
の供給エステル流は、ココナッツ油を加水分解し、次い
で「抜頭」及び「抜尾」によって得られた脂肪酸混合物
をエステル化することにより得られたメチルエステル混
合物である。この脂肪酸混合物は、約65モル%のドデカ
ン酸と、25モル%のテトラデカン酸と、10モル%のヘキ
サデカン酸を含有している。
水素化プラント1は適当などのようなエステル水素化
方法を用いても、またどのような適当なエステル水素化
触媒によっても操作できる。GB−B−2116552に開示さ
れたタイプの還元された酸化銅−酸化亜鉛触媒が適当な
水素化触媒の例である。プラント1は一つ以上の水素化
ステージと、副生するメタノールを少なくとも大部分分
離するための予備蒸留ゾーンを含むことができる。ライ
ン2の水素流は、合成ガスを生成し、次いでシフト反応
を行ってから二酸化炭素を除去することによって通常の
手法により製造することができ、また所望ならば圧力ス
イッチング吸収(pressure swing adsorption)によっ
てさらに精製することもできる。これは窒素、メタン及
びアルゴンといった、一種以上の不活性ガスっを含有で
きる。副生するメタノールは、さらにメチルエステルを
製造するためにライン5からリサイクルできる。追い出
しガス流は、ライン6を介して水素化プラント1から得
られる。水素化プラント1は気相方式(regime)を用い
て作動できるが、この場合に触媒と接触している反応混
合物は常にその露点より高い温度にある。或いはまたこ
のプラントは液相方式を用いて作動でき、その場合には
一般に、亜クロム酸銅触媒が好ましい。
粗製脂肪族アルコール流が、プラント1からライン7
を介して回収される。これは少量の副生するアルカン、
未知物質及び「重質成分」の他に、少量の未変換メチル
エステルを含んでいる。粗製脂肪族アルコール流は熱交
換器8を介して流れ、そこで温度が約160℃から約200
℃、好ましくは約170℃から約190℃、例えば190℃に調
節される。ライン9を介してのこの高温流はエステル相
互交換触媒(エステル交換触媒)の新しいものとリサイ
クルされたものの混合物と混ぜられる。これは例えばア
ルキルチタン酸塩であり、第1のエステル交換ゾーンを
提供する第1のエステル交換反応器11へと、ライン10を
介して供給される。反応器11は、そこでの滞留時間が約
10分から約120分の範囲、好ましくは約15分から約60分
となるように構成されている。滞留時間の長さは、ライ
ン9内及び反応器11内の流れの温度、並びにライン10に
供給されたアルキルチタン酸塩の有効濃度に依存してい
る。反応器11において、ライン7の供給流中に存在して
いる脂肪酸のメチルエステルは、このメチルエステルと
生成した脂肪族アルコールとのエステル交換により、ワ
ックスエステル即ちメチルエステルの酸部分の脂肪族ア
ルコールエステルへと変換される。エステル交換によっ
て形成されるメタノールの大部分は、反応器11内の気体
空間からライン12を介して蒸気として回収され、凝縮さ
れてメチルエステル製造プラント(図示せず)へとリサ
イクルされ得る。
第1のエステル交換反応器11からの生成物には、多モ
ル量のアルコール生成物の他に、小モル量の副生アルカ
ン、ワックスエステル及び「重質成分」、並びに痕跡量
のメタノールが含まれる。これらはライン13を介して、
構造化充填物の3つのベッド15、16及び17が備えられた
生成物カラム14へと通される。主として副生アルカンと
痕跡量のメタノールからなる軽量末端(light ends)
は、ライン18から塔頂留出物として回収され、凝縮器19
によって凝縮される。こうして生ずる凝縮物はライン20
から還流ドラム21に蓄積されるが、このドラムはライン
22により0.005バールで作動する真空ポンプ(図示せ
ず)へと抜気されている。アルカンの幾らかはライン2
3、ポンプ24及びライン25を介して生成物カラム13へと
戻されて還流を提供し、一方アルカンの正味の生成物は
ライン26を介して貯蔵部へと通過する。
アルコール生成物は生成物カラム14からライン27にお
いて蒸気として取り出され、凝縮物28により凝縮され
る。この凝縮物はライン29を介して生成物ドラム30へと
通過する。これはライン31によって真空ユニット(図示
せず)へと抜気されている。液体の生成物アルコールは
ライン32、ポンプ33及びライン34を介して生成物貯蔵部
へと通される。
かん出生成物はライン35を介して生成物カラム14から
取り出され、ライン36を介して降下フィルム形再沸器37
へと通される。この再沸器は約210℃から約245℃の範囲
の温度、例えば240℃で操作される。かん出生成物の一
部はライン38から取り出され、ポンプ39によりライン40
を介して熱交換器41へと給送される。熱交換器41に入る
に先立って、ライン42からの過剰のメタノールがこのか
ん出生成物の一部と混合される。ライン42を介して混合
されるメタノールの量は典型的には、かん出生成物内に
存在しているワックスエステルに等しい化学量論量の少
なくとも約5倍から、この化学量論量の約100倍、例え
ばこの化学量論量の約80倍である。このようにすれば、
ワックスエステル及びメタノールを一方に、脂肪酸メチ
ルエステル、脂肪族アルコール及び過剰のメタノールを
他方に置いた両者の間の平衡は、ワックスエステルの形
成から脂肪酸メエチルエステルの形成へとシフトする。
アルキルチンタ酸塩のエステル交換触媒を依然として
含んでいるかん出生成物とメタノールの混合物は、熱交
換器41で温度調節される。この混合物はライン43を介し
て第2のエステル交換反応器44へと通される。これは第
2のエステル交換ゾーンを提供すると共に、約30分から
約240分、好ましくは約60分から約180分、例えば約120
分の滞留時間を提供するように構成されている。反応器
44内の温度は約160℃から約195℃の範囲、例えば180℃
である。反応器44について選択される大きさ、従って滞
留時間は、選択された温度においてエステル交換が平衡
まで進むのを可能にするため十分なものでなければなら
ない。反応器44の圧力は典型的には約42バールである。
この第2のエステル交換反応器44から結果的に得られる
エステル交換生成混合物は、ライン45を介し圧力解放弁
46を通って給送され、その圧力を約1.3バールに減ず
る。これは次いでライン47から、加熱されたフラッシュ
容器48へと続いて給送される。メタノール蒸気はライン
49から塔頂留出物として回収され、凝縮器(図示せず)
によって凝縮されて、プラントのどこかで再使用され、
又はさらにメチルエステルを製造するため再使用され
る。
残余の液相はフラッシュカラム48からライン50を介し
て出され、ポンプ51によってライン52を通り、圧力解放
弁(図示せず)を介してフィルム降下形蒸発器53へと給
送される。これは約240℃の最高温度と約0.005バールの
圧力で操作されている。蒸気と液体の混合物は、ライン
54からフィルム降下形蒸発器53を出て、分離ドラム55へ
と通される。蒸気はライン56から回収され、凝縮器57に
より凝縮される。その結果得られる凝縮物は、ライン58
からドラム59に通されるが、このドラムはライン60によ
り真空系(図示せず)に接続されている。液状の凝縮物
は脂肪族アルコール生成物と、メチルエステル、幾らか
のメタノール及び痕跡量の副生物の混合物からなり、ラ
イン61を介して回収され、ポンプ62によって給送され
て、ライン3へのリサイクル流を形成する。
ドラム55からの液体はライン63及びポンプ64によっ
て、ライン65を介して廃液処理手段へ通され、或いはラ
イン66からライン10に通されてリサイクルされる。
新しいアルキルチタン酸塩エステル交換触媒は、必要
に応じてライン67を介して添加できる。
以下の表1には、ライン中における各種の成分の流れ
のおよその流量がモル単位で要約してある。
図2はアルキルチタン酸塩の代わりにエステル交換触
媒としてアルカリ金属アルコキシドを用いて動作するよ
う構成された、第1のプラントの修正形態を示してい
る。図2では図1と同様の符号は図1と同様の部材を示
すように用いてある。
ライン7からの粗製脂肪族アルコール流の温度は、熱
交換器8で45℃に調節される。乾燥メタノール中に10%
w/vのナトリウムメトキシドを含有している溶液がライ
ン101に添加されて、ライン102を流れる物質中のナトリ
ウムメトキシドの濃度が0.05%w/vとなるようにしてあ
る。このプラントでは第1のエステル交換反応器11は典
型的には約30分の滞留時間をもたらすように構成してあ
る。ライン13から反応器11を出る物質は次いで容器104
内のイオン交換樹脂のベッド103を介して通され、触媒
を中和するようになっている。ベッド103内のイオン交
換樹脂は、スルホン酸基及び/又はカルボン酸基を含有
し得る。触媒を含まなくなった流れは、ライン105から
生成物カラム14へと通される。
生成物カラム14内で蒸留を行うのに先立って、ナトリ
ウムメトキシド触媒を除去することが望ましい。生成物
カラム14内で支配的な高温では混合物中のナトリウムメ
トキシドの存在によって濃縮副生物及び暗色有機タール
の形成が促進されるから、これを回避するためである。
生成物カラム14内のアルコール生成物の回収は、図1
のプラントについてのものと同様の手法で行われる。次
いでライン35、38及び40からのかん出生成物が、熱交換
器41で約50℃に冷却される。同じように過剰の化学量論
量のメタノールが、ライン106からライン43内の流れに
加えられる。こうして得られるライン107内の混合物
は、次いで乾燥メタノール中10%w/vのナトリウムメト
キシド溶液と混合される。この溶液はライン108によっ
て、約120分の滞留時間を持つように構成された第2の
エステル交換反応器44に入る前に、ライン109内の混合
流中のナトリウムメトキシドの濃度が約0.05%w/vとな
るのに十分な流量で供給される。ライン45内のこのエス
テル交換生成物流は次いで容器111内のイオン交換樹脂
の第2のベッド110を介して通されるが、このベッドは
例えばスルホン酸基及び/又はカルボン酸基を含有して
いる。これは液相からナトリウムイオンを除去し、ナト
リウムメトキシドエステル交換触媒を中和する。中和さ
れた液相はライン112からフラッシュカラム48へと通さ
れる。
ライン112内の物質はエステル交換触媒を含有してい
ないから、「重質成分」をライン66を介してリサイクル
する必要(図1のプラントでのように)はない。また、
ライン112の物質中には触媒は残っていないから、脂肪
族アルコール生成物とのエステル交換によってカラム48
及び53においてメチルエステルがワックスエステルに再
変換されたりメタノール蒸気が失われたりする危険性は
回避される。
図2のプラント修正形態では、カラム48と53はバッチ
スチル(図示せず)によって置き換えられる。この場
合、ライン112内の物質は、バッチスチルの操作が正当
化されるのに十分となるまで収集される。
本発明を以下の実施例においてさらに説明する。
実施例1 ココナッツ油の加水分解によって生成され「抜頭及び
抜尾」を経た脂肪酸混合物から得られた脂肪酸メチルエ
ステル混合物を、気相条件下(即ち触媒と接触している
反応混合物が常時その露点より高い温度となる条件下)
において実験室の水素化反応器中で水素化することによ
り、少量の未変換脂肪酸メチルエステルを含有している
粗製脂肪族アルコール生成物を調製した。使用した触媒
は、還元された酸化銅−酸化亜鉛のエステル水素化触媒
であった。使用に先立って、粗製アルコール生成混合物
は蒸留して、水素化段階で共生成物として生成された実
質的にすべてのメタノールを除去した。
実質的にメタノールを含まない粗製脂肪族アルコール
生成物の3つのサンプルの各々を、0.99バールで30分
間、0.03%w/wのTilcom BIP(Tioxide Chemical Divisi
on of British Titan Products p.l.c.の商標名)によ
り窒素雰囲気下で200℃に加熱した。Tilcom BIPという
物質は、チタン酸イソプロピル/ノルマルプロピルの混
合物であると報告されている。続いての分析により示さ
れたことは、大過剰の脂肪族アルコールの存在下におい
て、また反応系からメタノールが逃げることを許容する
条件下において、実質的にすべてのメチルエステルがワ
ックスエステルに変換されたということであった。その
結果は下記の表2にプロットされており、この表2は存
在する成分量を%w/wで示している。表2において「C12
メチルエステル」はドデカン酸メチルを意味しており、
他方「C14メチルエステル」、「C16メチルエステル」及
び「C18メチルエステル」はそれぞれC14、C16及びC18
ルボン酸の対応するメチルエステルを示している。表2
で「未知化合物1から16」として示した16種の未同定化
合物が、少量又は痕跡量でもって検出された。
表2においてワックスエステルは(a)C12−C12
(b)C12−C14、(c)C12−C16及び(d)C14−C14
して各種に区別されている。これらの物質は、これらの
ガスクロマトグラムの保持時間から、それぞれ次のもの
を表すと考えられる。
(a)C12脂肪酸とC12アルカノールとのエステル (b)C14脂肪酸とC12アルカノールのエステル及びC12
脂肪酸とC14アルカノールのエステルの混合物 (c)C16脂肪酸とC12アルカノールのエステル及びC12
脂肪酸とC16アルカノールのエステルの混合物 (d)C14脂肪酸とC14アルカノールとのエステル 表2にプロットした結果は、25メートル長のNordian
NB351 FAMEキャピラリーカラムとフレームイオン化検出
器が装填されたPye Unicam 4500ガスクロマトグラフィ
ーを用いて得られた。キャリアガスはヘリウムであり、
そのカラム入口圧は2.39バールであった。サンプルの注
入容積は0.4マイクロリットルであった。カラムは次の
ように温度がプログラムされていた。即ちサンプルの注
入後2分間は80℃、次いで1分当たり8℃の割合で230
℃まで加熱し、その後温度をこの値に維持した。注入ポ
ートの温度は250℃であり、検出器温度は270℃であっ
た。40から50:1のサンプル流分割比を用いた。これらの
結果から明らかなことは、エステル交換触媒の影響下に
おいて、C12、C14、C16及びC18脂肪酸のメチルエステル
がワックスエステルへとスムーズに変換されるというこ
とである。しかしながら、採用したガスクロマトグラフ
ィーの技術はワックスエステルを全炭素数の順番で分解
しはするが、同数の炭素原子を含んでいるワックスエス
テル相互間で良好な分解能を可能にするものでないこと
は注意すべきである。例えばC12−C16ワックスエステル
とC14−C14ワックスエステルの間で達成可能な分解能は
比較的貧弱なものである。
実施例2 実施例1で大要を述べた条件の下にエステル交換を受
けた665グラムの粗製脂肪族アルコール生成物を真空下
に簡単な実験室蒸留ユニットで蒸留した。この装置のボ
イラーには液滴が入り込むのを防止するために短い充填
されたカラムが装着されていた。充填カラムの大きさ
は、直径2.5cm×高さ30cmであり、4mmのラシヒリングが
充填されていた。結果を以下の表3及び4に要約してあ
る。表4の分析値はこの場合も%w/wで表してある。表
4で用いた省略形は、表2で用いたものと同じである。
エステル交換触媒が蒸留の間ずっと活性のままであ
り、また低級アルコールが蒸留手順により系から徐々に
除去されることから、蒸留残渣中に残存しているワック
スエステルは出発物質中におけるよりも高分子のものと
なった。換言すれば、蒸留の間にもワックスエステル相
互の間で継続的にエステル相互交換が行われており、そ
れによってより揮発性の脂肪族アルコール成分が留出物
へと徐々に失われる訳である。
実施例3 表3及び4の蒸留残渣を2つの部分に分割した。一方
はメタノールにより180℃で2時間、メタノール:ワッ
クスエステルのモル比を20:1として加熱し、他方は温度
と時間は同じであるがメタノール:ワックスエステルの
モル比を40:1として加熱した。急冷の後に、実施例2の
ガスクロマトグラフィー技法を用いて、以下の表5に示
すように%w/wで分析値を得た。表5の省略形は、表2
及び4で用いたものと同じである。分析数値はメタノー
ルを含まないベースで表してある。
これらの結果から、表4の残渣の組成と比較して、メ
タノールで処理することによりワックスエステルが
C12、C14、C16及びC18脂肪族アルコール及びC12、C14
C16及びC18脂肪酸のメチルエステルへとかなりの変換が
行われるということが看取され得る。この変換はまた、
追加的にアルキルチタン酸塩エステル交換触媒を添加す
ることなしに行われたが、このことはエステル交換触媒
の活性が実施例2の真空蒸留ステップにおいて失われな
かったことを示すものである。
フロントページの続き (72)発明者 スカーレット,ジョン イギリス国 カウンティ・ダーラム・デ ィーエル 16・7ジェイズィー,スペニ ームア,カーク・メリントン,クリーヴ ランド・ヴュー・2 (72)発明者 ウッド,マイクル,アンソニー イギリス国 クリーヴランド・ティーエ ス7・0キューエス、ミドルスブロー、 ヌンソープ,ウォッチゲイト・2 (72)発明者 マッキンレー,ドナルド・ヒュー イギリス国ハートフォードシャー・ダブ リュディー7・8エイズィー,ラッドレ ット,グディヤーズ・アヴェニュー・55 (56)参考文献 特開 昭56−142244(JP,A) 特開 昭60−188334(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 31/02 - 31/125 C07C 29/80 C07C 29/149

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多モル量の少なくとも一種の脂肪族アルコ
    ールと小モル量の少なくとも一種の脂肪酸低級アルキル
    エステルを含有する脂肪族アルコール画分から脂肪族ア
    ルコールを回収するための方法であって、該方法が、 (a)エステル交換条件下に維持された第1のエステル
    交換ゾーンにおいてエステル交換触媒の存在下に脂肪族
    アルコール画分をエステル交換し、それにより供給混合
    物中に存在している実質的にすべての脂肪酸低級アルキ
    ルエステルをこれに対応する量の脂肪族アルコールとの
    エステル交換によって低級アルカノール及び脂肪族アル
    コールと脂肪酸から誘導されたワックスエステルへと変
    換し、 (b)段階(a)の反応混合物中から生成した低級アル
    カノールを蒸発によって分離して、少なくとも部分的に
    低級アルカノールを含まず脂肪族アルコールとワックス
    エステルを含有しているエステル交換中間生成混合物を
    生成し、 (c)段階(b)のエステル交換中間生成混合物の脂肪
    族アルコールとワックスエステルとを蒸留して、(i)
    脂肪族アルコールを含有し且つ脂肪酸低級アルキルエス
    テルを実質的に含まない塔頂留出物画分と、(ii)脂肪
    族アルコールとワックスエステルからなる蒸留残渣とを
    生成し、 (d)エステル交換条件下に維持された第2のエステル
    交換ゾーンにおいて、添加した低級アルカノールとエス
    テル交換触媒の存在下に、段階(c)の蒸留残渣をエス
    テル交換し、それによりワックスエステルを脂肪酸低級
    アルキルエステル及び脂肪族アルコールへと再変換し、 (e)段階(d)の反応混合物からの未反応低級アルカ
    ノールを蒸発して実質的に低級アルカノールを含まない
    液状残渣を生成し、 (f)段階(e)の液状残渣の脂肪族アルコール及び脂
    肪酸低級アルキルエステルを蒸留して、(i)脂肪族低
    級アルキルエステルと脂肪族アルコールの混合物を含有
    する塔頂留出物及び(ii)比較的不揮発生の残渣を生成
    することからなる方法。
  2. 【請求項2】装填された水素化触媒を含有し水素化条件
    下に維持された水素化ゾーンにおいて脂肪酸低級アルキ
    ルエステルを水素化して、(i)低級アルカノールと
    (ii)脂肪族アルコールと少量の未反応脂肪酸低級アル
    キルエステルを含有する脂肪族アルコール画分との混合
    物を生成することからなる脂肪族アルコールの製造方法
    であって、該方法がさらに、 (a)エステル交換条件下に維持された第1のエステル
    交換ゾーンにおいてエステル交換触媒の存在下に脂肪族
    アルコール画分をエステル交換し、それにより供給混合
    物中に存在している実質的にすべての脂肪酸低級アルキ
    ルエステルをこれに対応する量の脂肪族アルコールとの
    エステル交換によって低級アルカノール及び脂肪族アル
    コールと脂肪酸から誘導されたワックスエステルへと交
    換し、 (b)段階(a)の反応混合物中から生成した低級アル
    カノールを蒸発によって分離して、少なくとも部分的に
    低級アルカノールを含まず脂肪族アルコールとワックス
    エステルを含有しているエステル交換中間生成混合物を
    生成し、 (c)段階(b)のエステル交換中間生成混合物の脂肪
    族アルコールとワックスエステルとを蒸留して、(i)
    脂肪族アルコールを含有し且つ脂肪酸低級アルキルエス
    テルを実質的に含まない塔頂留出物画分と、(ii)脂肪
    族アルコールとワックスエステルからなる蒸留残渣とを
    生成し、 (d)エステル交換条件下に維持された第2のエステル
    交換ゾーンにおいて、添加した低級アルカノールとエス
    テル交換触媒の存在下に、段階(c)の蒸留残渣をエス
    テル交換し、それによりワックスエステルを脂肪酸低級
    アルキルエステル及び脂肪族アルコールへと再変換し、 (e)段階(d)の反応混合物からの未反応低級アルカ
    ノールを蒸発して実質的に低級アルカノールを含まない
    液状残渣を生成し、 (f)段階(e)の液状残渣の脂肪族アルコール及び脂
    肪酸低級アルキルエステルを蒸留して、(i)脂肪族低
    級アルキルエステルと脂肪族アルコールの混合物を含有
    する塔頂留出物及び(ii)比較的不揮発生の残渣を生成
    し、 (g)段階(f)の塔頂留出生成物の物質を水素化段階
    へとリサイクルすることからなる方法。
  3. 【請求項3】段階(a)のエステル交換触媒がアルキル
    チタン酸塩である、請求項1又は2の方法。
  4. 【請求項4】段階(d)のエステル交換触媒がアルキル
    チタン酸塩である、請求項1から3の何れか1つの方
    法。
  5. 【請求項5】段階(b)のエステル交換中間生成物が該
    生成物からエステル交換触媒を事前に分離することなし
    に段階(c)において蒸留される、請求項1から4の何
    れか1つの方法。
  6. 【請求項6】段階(e)の液状残渣が該残渣からエステ
    ル交換触媒を事前に分離することなしに段階(f)にお
    いて蒸留される、請求項1から5の何れか1つの方法。
  7. 【請求項7】段階(f)の比較的不揮発性の残渣の少な
    くとも一部が段階(c)へとリサイクルされて第1のエ
    ステル交換ゾーンで使用するためのエステル交換触媒が
    提供される、請求項1から6の何れか1つの方法。
  8. 【請求項8】段階(a)のエステル交換触媒がアルカリ
    金属アルコキシドである、請求項1又は2の方法。
  9. 【請求項9】段階(d)のエステル交換触媒がアルカリ
    金属アルコキシドである、請求項1、2又は8の方法。
  10. 【請求項10】段階(b)のエステル交換中間生成混合
    物がスルホン基及び/又はカルボキシル基を含有してい
    る酸性イオン交換樹脂のベッドを介して通されて、蒸留
    段階(c)に先立ってアルカリ金属アルコキシドが中和
    される、請求項8又は9の方法。
  11. 【請求項11】段階(e)の液状残渣がスルホン基及び
    /又はカルボキシル基を含有している酸性イオン交換樹
    脂のベッドを介して通されて、蒸留段階(c)に先立っ
    てアルカリ金属アルコキシドが中和される、請求項8か
    ら10の何れか1つの方法。
  12. 【請求項12】低級アルキルエステルがメチルエステル
    であり、低級アルカノールがメタノールである、請求項
    1から11の何れか1つの方法。
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