JP2780554B2 - 紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法

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JP2780554B2
JP2780554B2 JP4006455A JP645592A JP2780554B2 JP 2780554 B2 JP2780554 B2 JP 2780554B2 JP 4006455 A JP4006455 A JP 4006455A JP 645592 A JP645592 A JP 645592A JP 2780554 B2 JP2780554 B2 JP 2780554B2
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  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、紫外線吸収性および
耐水性に優れたマイクロカプセルフィラーの製造方法
関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、各種基材の耐光性を向上させる
ために、紫外線遮蔽効果をもつ酸化亜鉛などの顔料や有
機系紫外線吸収剤を微粒子化して基材表面に塗布する方
法が提案されているが、逆に基材表面も隠蔽されてしま
うため印刷物や表示板その他素材自体の色彩を損なえな
いものへの応用は困難であった。
【0003】 特に、水を媒体とした紫外線吸収剤塗液
は各種基材への塗布が容易になされるが、一般に有機系
の紫外線吸収剤は水不溶性であるために、紫外線吸収剤
は微粉砕加工された水分散液の状態で用いられる。微粉
砕した紫外線吸収剤では紫外線吸収効率が悪いだけでな
く、例えば印刷物などの上に塗布した場合、印刷画像を
隠蔽する問題が起こり、満足なものが得られていないの
が現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は上記の如き
問題を解決して、耐水性および紫外線吸収性に優れ、し
かも紫外線吸収剤塗被物に悪影響を与えないマイクロカ
プセルフィラーの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明は、紫外線吸収
剤を内包したマイクロカプセルの製造方法において、
外線吸収剤として常温で液体のベンゾトリアゾール誘導
体を使用し、かつマイクロカプセル調製用の乳化剤とし
アセトアセチル基変性ポリビニルアルコールを使用
て製造されたマイクロカプセルが、耐水性に優れ、効率
良く紫外線を吸収し、しかも紫外線吸収剤塗被物に悪影
響を与えないことを見出し本発明を完成するに至った。
【0006】
【作用】 紫外線吸収剤としてマイクロカプセル中に内
包される常温で液体のベンゾトリアゾール誘導体は、紫
外線に対する吸収効率が高く、更に液体であるため容易
に高濃度でカプセル化ができるので好ましく用いられ
る。常温で液体のベンゾトリアゾール誘導体の具体例と
しては、例えば2−(2′−ヒドロキシ−3′−ドデシ
ル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
〔2′−ヒドロキシ−4′−(2″−エチルヘキシル)
オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、メチル−3−
〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネー
トとポリエチレングリコール(分子量約300)との縮
合物等が挙げられる。勿論これらに限定されるものでは
なく、また二種以上を併用することもできる。これらの
紫外線吸収剤の使用量については、好ましくは紫外線吸
収剤、カプセル壁膜材および必要に応じて用いられる有
機溶剤との総和に対して10〜65重量%であり、より
好ましくは20〜65重量%である。紫外線吸収剤が1
0重量%未満の場合は顕著な効果を得るためには該マイ
クロカプセルを大量に用いなければならず、又65重量
%を超えて使用した場合は他の構成物(カプセル壁膜材
等)の含有量が下がり、その他の保存性に悪影響を及ぼ
す恐れがある。
【0007】 本発明の紫外線吸収剤を内包したマイク
ロカプセルは、各種公知の方法で調製することができる
が、上記の如き紫外線吸収剤および必要に応じて有機溶
剤との溶液からなる芯物質(油性液)を、乳化剤として
変性ポリビニルアルコールを溶解した水溶液中に乳化分
散し、その周りに高分子物質壁膜を形成する方法によっ
て調製される。
【0008】 本発明で乳化剤として使用されるアセト
アセチル基変性ポリビニルアルコールは、低温キュアー
で耐水効果が得られ、特にアルデヒド化合物との反応に
よって優れた耐水効果が得られる。
【0009】 更に、本発明の効果を阻害しない範囲に
おいて非変性ポリビニルアルコールや界面活性剤を併用
することもできる。なお、乳化剤としての変性ポリビニ
ルアルコールの使用量については特に限定するものでは
ないが、マイクロカプセル芯物質および壁膜材に対して
1〜50重量%、より好ましくは3〜30重量%程度の
範囲となるように調節するのが望ましい。
【0010】 マイクロカプセルの壁膜となる高分子物
質の具体例としては、例えばポリウレタン系樹脂、ポリ
ウレア系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、アミノアルデヒド系樹
脂、メラミン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−メタク
リレート共重合体、スチレン−アクリレート共重合体、
ゼラチン、ポリビニールアルコール等が挙げられる。こ
れらのうちでも、ポリウレタン・ポリウレア樹脂からな
る壁膜を有するマイクロカプセルは耐熱性に優れ、しか
も無機顔料に比べ屈折率が低く、形状も球体であるため
に光の乱反射に起因する基材の白化が少ないことにより
特に好ましい。
【0011】 ポリウレタン・ポリウレア壁膜は、多価
イソシアネートと反応して壁膜を形成するポリオール等
をカプセル化すべき芯物質中に、混合し、変性ポリビニ
ールアルコールを溶解した水性媒体中に乳化分散し、液
温を上昇させて、油滴界面で高分子形成反応を起こすこ
とによって製造される。多価イソシアネート化合物とし
ては、例えばm−フェニレンジイソシアネート、p−フ
ェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタ
レン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、キシリレ
ン−1,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
プロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピレン−
1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソ
シアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネ
ート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート等
のジイソシアネート類、4,4′,4″−トリフェニル
メタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−ト
リイソシアネート等のトリイソシアネート類、4,4′
−ジメチルジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テ
トライソシアネート等のテトライソシアネート類、ヘキ
サメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパン
との付加物、2,4−トリレンジイソシアネートとトリ
メチロールプロパンとの付加物、キシリレンジイソシア
ネートとトリメチロールプロパンとの付加物、トリレジ
ンイソシアネートとヘキサントリオールとの付加物等の
イソシアネートプレポリマー等が挙げられる。
【0012】 またポリオール化合物としては、エチレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−
オクタンジオール、プロピレングリコール、2,3−ジ
ヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシブタン、1,
3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,3−
プロパノンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,
5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒ
ドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、1,
2,6−トリヒドロキシヘキサン、フェニルエチレング
リコール、1,1,1−トリメチロールプロパン、ヘキ
サントリオール、ペンタエリスリトール、グリセリン等
の脂肪族ポリオール、1,4−ジ(2−ヒドロキシエト
キシ)ベンゼン、レゾルシノールジヒドロキシエチルエ
ーテル等の芳香族多価アルコールとアルキレンオキサイ
ドとの縮合生成物等が挙げられるが、p−キシリレング
リコール、m−キシリレングリコール、α,α′−ジヒ
ドロキシ−p−ジイソプロピルベンゼン、4,4′−ジ
ヒドロキシジフェニルメタン、2−(p,p′−ジヒド
ロキシジフェニルメチル)ベンジルアルコール、4,
4′−イソプロピリデンジフェノール、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィド、4,4′−イソプロピリデンジ
フェノールのエチレンオキサイド付加物、4,4’−イ
ソプロピリデンジフェノールのプロピレンオキサイド付
加物等のポリオール化合物を使用することもでき、ま
た、その他反応促進剤として錫化合物、ポリアミド化合
物及びエポキシ化合物等を併用することもでき、またポ
リアミンを使用することもできるが、この場合は脂肪族
ポリアミンを用いることが光照射による黄変色を起こし
難いことから望ましい。
【0013】 勿論、多価イソシアネート化合物及びポ
リオール化合物については上記のものに限定されるもの
ではなく、また、二種以上を併用することもできる。ま
本発明で使用される多価イソシアネートは光照射に
よる黄変色を起こし難いことより脂肪族多価イソシアネ
ートが好ましく、キシリレンジイソシアネートがより好
ましい。
【0014】 本発明で使用されるポリウレタン・ポリ
ウレア壁膜材としては、多価イソシアネート化合物又は
多価イソシアネート化合物とポリオールとの付加物のう
ちで、その分子内にイソシアネート基を三個以上有する
ものが好ましい。必要により芯物質として添加される有
機溶剤としては、特に限定されるものではなく、感圧紙
分野において用いられる種々の高沸点疎水性媒体から適
宜選択して使用することができ、具体的には、例えばリ
ン酸トリクレジル、リン酸オクチルジフェニル等のリン
酸エステル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等
のフタル酸エステル、オレイン酸ブチル等のカルボン酸
エステル、各種脂肪酸アミド、ジエチレングリコールジ
ベンゾエート、1−メチル−1−フェニル−1−トリル
メタン、1−メチル−1−フェニル−1−キシリルメタ
ン、1−フェニル−1−トリルメタン等のアルキル化ベ
ンゼン、モノイソプロピルナフタレン、ジイソプロピル
ナフタレン等のアルキル化ナフタレン、ベンジルトルエ
ン等のアルキルベンゼン、イソプロピルビフェニル等の
アルキル化ビフェニル、o−フェニルフェノールグリシ
ジルエーテル等のキセノキシアルカン、トリメチロール
プロパントリアクリレート等のアクリル酸エステル、多
価アルコールと不飽和カルボン酸のエステル、塩素化パ
ラフィン等が挙げられる。勿論、これらは二種以上を併
用することもできる。また、一般にカプセル壁膜材、紫
外線吸収剤および有機溶剤の混合物の粘度は低い程、乳
化後の粒径は小さくなり、粒径分布もシャープになるた
め、必要に応じて、混合物の粘度を下げる目的で、低沸
点溶剤を添加することもできる。かかる低沸点溶剤の具
体例としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、塩化メチレン
等が挙げられる。
【0015】 有機溶剤の使用量については、紫外線吸
収剤の種類や添加量、さらには有機溶剤の種類等に応じ
て適宜調節すべきものであり特に限定すべきものではな
いが、有機溶剤と紫外線吸収剤(カプセル芯物質)およ
びカプセル壁膜材の総和に対して有機溶剤の割合が、一
般に10〜60重量%、好ましくは20〜60重量%の
程度の範囲となるように調節するのが望ましい。
【0016】 また、カプセル壁膜材の使用量について
も特に限定するものではないが、長期的保存によりマイ
クロカプセル中の有機溶剤が滲み出て基材等に悪影響を
与える恐れがあるため、通常のマイクロカプセルに比較
して多量の壁膜材を使用することが好ましく、有機溶剤
と紫外線吸収剤(カプセル芯物質)およびカプセル壁膜
材の総和に対して、壁膜材の割合が20〜90重量%、
好ましくは30〜70重量%の範囲となるように選択す
るのが望ましい。
【0017】 また、カプセル中には油溶性蛍光染料、
有色染料、離型剤等を添加することもできる。本発明で
使用されるカプセルの平均粒子径は紫外線吸収効率、塗
液の塗工性を考慮すると0.1 〜3μm程度の範囲で調節
するのが望ましく、得られたカプセル分散液は、一般に
水系または溶剤系塗料中に添加する方法で層中に含有さ
れる。また、塗料中のカプセルの含有量は全固形分の5
〜80重量%、より好ましくは20〜70重量%程度の
範囲で調節するのが望ましい。
【0018】 本発明で用いられる、紫外線吸収剤を内
包したマイクロカプセルを含有する水系塗液に用いられ
る水溶性または水分散性の高分子としては、例えばデン
プン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイ
ン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキシ
変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリ
ビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、ジ
イソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・
無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重
合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・
ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン
樹脂、アミド樹脂、ポリウレタンアイオノマー等が挙げ
られるが、中でもアセトアセチル基変性ポリビニルアル
コール及びカルボキシ変性ポリビニルアルコールは、強
固なフィルムを形成するため特に好ましく用いられる。
【0019】 また、各種の顔料を併用することも可能
であり、例えば炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミ
ニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウ
ム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タルク、カオリン、クレ
ー、焼成カオリン、コロイダルシリカ等の無機顔料やス
チレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレ
ンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生デンプ
ン粒子等の有機顔料等が挙げられる。その使用量は一般
に樹脂成分100重量部に対して5〜500重量部程度
の範囲で調節するのが望ましい。
【0020】 更に、塗液中には必要に応じてステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワッ
クス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワ
ックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
等の界面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョ
ウバン、酢酸アルミニウム等の水溶性多価塩等の各種助
剤を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上
させるためにグリオキサール、ホウ酸、ジアルデヒドデ
ンプン、エポキシ系化合物等の硬化剤を添加することも
できる。
【0021】 なお、紫外線吸収剤を内包するマイクロ
カプセルを含有する塗液は、一般に水を分散媒体として
調製されるが溶剤系で用いる場合は濾過法、スプレード
ライ法などの各種公知の方法でマイクロカプセルを乾燥
して溶剤系塗料に添加される。 かくして調製された塗
液は適当な塗布装置により基材上に塗布されるが、塗布
量は特に限定されるものではないが、一般には0.1 〜20
g/m2 、好ましくは0.5 〜10g/m2 程度の範囲で調
節されるのが望ましい。
【0022】 また、本発明で得られる塗液が塗布され
る基材としては、例えば金属、プラスチックフィルム、
紙、布、不織布、ビニール、木材、漆器、陶磁器、ガラ
ス等であり、塗布方法も、水系塗料の場合は、スプレー
法、ディッピング法や、連続塗布できる基材の場合は、
例えばエアーナイフコーター、ブレードコーター、バー
コーター、ロールコーター、グラビアコーター、カーテ
ンコーター等適当な塗布方法によって塗布でき、溶剤系
塗料の場合も上記各種の方法が応用でき、また、各種印
刷手法により塗布することもできる。
【0023】 また、基材によっては、本発明の紫外線
吸収剤を内包するマイクロカプセルを基材中に混入して
使用することもできる。
【0024】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
なお、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限りそ
れぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0025】 〔実施例1〕 A液調製 加熱装置を備えた攪拌混合容器中に、アセトアセチル基
変性部分鹸化ポリビニルアルコール〔商品名:ゴーセフ
ァイマーZ−210、日本合成化学工業社製〕の12%
水溶液60部を加え、カプセル製造用水性媒体とした。
別に、酢酸エチル3部に、2−(2′−ヒドロキシ−
3′−ドデシル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール12部、キシリレンジイソシアネートとトリメチ
ロールプロパンの(3:1)付加物〔商品名:タケネー
トD−110N、武田薬品工業社製、25重量%酢酸エ
チル含有物〕18部を溶解して得た溶液をカプセル芯物
質として上記カプセル製造用水性媒体中にTKホモミキ
サー〔特殊機化工業社製〕を用いて、冷却しながら10,0
00rpm で5分間乳化分散した。この乳化分散液に水50
部を加えて、攪拌しながら60℃で2時間反応させて平
均粒径2μmの紫外線吸収剤を内包したポリウレタン・
ポリウレア壁膜のマイクロカプセルを調製した。
【0026】 〔実施例2〕 B液調製 A液調製において2−(2′−ヒドロキシ−3′−ドデ
シル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール12
部の代わりに2−〔2′−ヒドロキシ−4′−(2″−
エチルヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール
12部を用いた以外は実施例1と同様にしてB液を調製
した。
【0027】 〔実施例3〕 C液調製 A液調製において酢酸エチル3部の代わりに1−メチル
−1−フェニル−1−キシリルメタン6部および2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ドデシル−5′−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール12部の代わりに2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ドデシル−5′−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール6部およびメチル−3−
〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネー
トとポリエチレングリコール(分子量約300)との縮
合物6部を用いた以外は実施例1と同様にしてC液を調
製した。
【0028】 〔実施例4〕 D液調製 A液調製においてアセトアセチル基変性部分鹸化ポリビ
ニルアルコール〔商品名:ゴーセファイマーZ−21
0、日本合成化学工業社製〕の12%水溶液60部の代
わりにアセトアセチル基変性完全鹸化ポリビニルアルコ
ール〔商品名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成
化学工業社製〕の12%水溶液60部を使用した以外は
実施例1と同様にしてD液を調製した。
【0029】 〔比較例1〕 G液調製 8%ポリビニルアルコール水溶液〔商品名:PVA−2
17、クラレ社製〕60部、カオリン〔UW−90、E
MC社製〕32部、水50部を混合攪拌してG液を調製
した。
【0030】 〔比較例2〕 H液調製 2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール2部、メチルセルロースの5%水溶液5部及
び水45部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が
2μmになるまで粉砕したのち、8%ポリビニルアルコ
ール水溶液〔商品名:PVA−217、クラレ社製〕6
0部およびカオリン〔UW−90、EMC社製〕30部
を加えて混合攪拌してH液を調製した。
【0031】 〔比較例3〕 I液調製 8%ポリビニルアルコール水溶液〔商品名:PVA−2
17、クラレ社製〕60部、超微粒子酸化亜鉛(粒子径
0.005 〜0.015 μm)32部、水50部を混合攪拌して
I液を調製した。
【0032】 〔比較例4〕 J液調製 A液調製においてアセトアセチル基変性部分鹸化ポリビ
ニルアルコール〔商品名:ゴーセファイマーZ−21
0、日本合成化学工業社製〕の12%水溶液60部の代
わりに部分鹸化非変性ポリビニルアルコール〔商品名:
PVA−217、クラレ社製〕の8%水溶液60部を使
用した以外は実施例1と同様にしてJ液を調製した。
【0033】記の調製液をそれぞれ220部、アセ
トアセチル基変性完全鹸化ポリビニルアルコール〔商品
名:ゴーセファイマーZ−200、日本合成化学社製〕
の10%水溶液150部、グリオキザールの40%水溶
液0.3部からなる組成物を混合攪拌して得られた塗液
を予め黄色インキをオフセット印刷したコート紙上に乾
燥後の重量が3g/m2 となるように塗布乾燥して試験
紙を得た。
【0034】 かくして得られた試験紙および塗液を塗
布しない印刷紙〔比較例5〕について以下の評価を行
い、その結果を〔表1〕に記載した。 〔耐光性〕 各試験紙を10日間直射日光に曝した後、印刷部の光学
濃度をマクベスRD−914ブルーフィルターで測定し
て各塗液の耐光性を評価した。 〔耐水性〕 各試験紙を20℃の水に24時間浸漬し乾燥後、印刷部
の光学濃度をマクベスRD−914ブルーフィルターで
測定して各塗液の耐水性を評価した。
【0035】
【表1】 但し、D0 は未処理試験紙の印刷部の濃度 D1 は耐光試験後の印刷部の濃度 D2 は耐水試験後の印刷部の濃度
【0036】
【発明の効果】 〔表1〕の結果から明らかなように、
本発明の製造方法により得られた紫外線吸収剤内包マイ
クロカプセルはいずれも紫外線吸収性(耐光性)、およ
び耐水性に優れたマイクロカプセルであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 13/00 B41M 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセ
    の製造方法において、紫外線吸収剤が常温で液体のベ
    ンゾトリアゾール誘導体であり、かつマイクロカプセル
    調製用の乳化剤としてアセトアセチル基変性ポリビニル
    アルコールを使用したことを特徴とするマイクロカプセ
    の製造方法
  2. 【請求項2】 マイクロカプセル壁膜が、ポリウレタン
    ・ポリウレア樹脂である請求項1記載のマイクロカプセ
    の製造方法
  3. 【請求項3】 マイクロカプセルが、カプセル芯物質お
    よび壁膜材に対して20〜90重量%の壁膜材を用いて
    調製された請求項1記載のマイクロカプセルの製造方
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