JP2780556B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2780556B2
JP2780556B2 JP4016391A JP1639192A JP2780556B2 JP 2780556 B2 JP2780556 B2 JP 2780556B2 JP 4016391 A JP4016391 A JP 4016391A JP 1639192 A JP1639192 A JP 1639192A JP 2780556 B2 JP2780556 B2 JP 2780556B2
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毅拡 南
律雄 萬道
勝彦 石田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤色系の記録像が得ら
れる感熱記録体に関し、保存安定性、特に耐光性に優れ
た感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無色又は淡色の塩基性染料と有機又は無
機の呈色剤との呈色反応を利用し、熱により両発色物質
を接触させて記録像を得るようにした感熱記録体はよく
知られている。かかる感熱記録体は比較的安価であり、
又記録機器がコンパクトで且つその保守も容易なため、
ファクシミリや各種計算機等の記録媒体としてのみなら
ず巾広い分野において使用されている。
【0003】従来、感熱記録体においては、主として黒
色に発色する塩基性染料が用いられているが、最近、感
熱記録方式の著しい進歩と相俟ってその利用分野や形態
も多様化しており、感熱ファックスやプリンター用の記
録媒体としてのみならず、店内大型広告用やプレゼンテ
ーション用などの新規用途が開拓され製品化されつつあ
る。そして、このような用途には従来の黒色とは異な
り、人目をひく鮮やかな赤色系の記録像が得られる感熱
記録体が要求されている。しかし、赤色に発色する塩基
性染料を使用した感熱記録体は、一般に黒色に発色する
感熱記録体に比べて光の影響による記録像の褪色が著し
く、屋外で取り扱えないという欠点がある。このため、
耐光性に優れた赤発色感熱記録体が強く要望されてい
る。
【0004】従来から、感熱記録体の地肌部の光による
黄変化を防止する目的で、微粉砕した紫外線吸収剤を感
熱記録層中や保護層中に添加する方法が提案されている
が、微粉砕した紫外線吸収剤では紫外線の吸収効率が悪
いためか少量の使用では充分な効果が得られず、一方、
感熱記録層中に多量に使用すると地肌カブリを生じた
り、或いは記録濃度が低下する等の新たな欠点を生じて
しまう。また、保護層中に微粉砕した紫外線吸収剤を添
加すると、紫外線吸収剤が可塑剤や油脂類等の影響で溶
出して保護層の機能を損ない、結果として記録像の保存
性が低下してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、記録
濃度の低下や記録像の保存安定性低下などの新たな欠点
を伴うことなく、地肌部はもとより記録層の耐光性が極
めて顕著に改善された赤発色系感熱記録体を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】支持体上に、赤色に発色
する塩基性染料と呈色剤を含有する感熱記録層を設けた
感熱記録体において、該記録層上に、紫外線吸収剤を内
包し、かつポリウレタン・ポリウレア樹脂またはアミノ
アルデヒド樹脂からなる壁膜を有し、かつ実質的に発色
能のないマイクロカプセルを20〜70重量%含有せし
めた保護層を設け、更に該記録層中に保存性改良剤とし
て1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−シクロヘキシルフェニル)ブタンまたは1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブ
チルフェニル)ブタンを含有させる。
【0007】
【作用】本発明で使用する赤色に発色する塩基性染料の
具体例としては例えば次のような化合物が挙げられる。
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニ
リノラクタム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラク
タム、ローダミン(p−クロロアニリノ)ラクタム、3
−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−5−メチル−7−tert−ブチルフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3
−シクロヘキシルアミノ−7−メチルフルオラン、3−
(N−ベンジル)アミノ−6−クロロフルオラン、3−
ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(N−メチル−N−アセチル)アミノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−5,6−ベンゾフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−5,6−ベンゾ−7−メトキシフルオラン、3,
3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イ
ル)フタリド、スピロ{クロメノ〔2,3−c〕ピラゾ
ール−4(H)−1′−フタラン}−7−ジエチルアミ
ノ−3−メチル−1−(p−トリル)−3′−オン、ス
ピロ〔11(H)−ベンゾ〔b〕チエノ〔3,2−b〕
クロメノ−11,1′−フタラン〕−8−クロロ−3−
ジエチルアミノ−6−メチル−3’−オン、スピロ〔1
1(H)−ベンゾ〔b〕チエノ〔3,2−b〕クロメン
−11,1′−フタラン〕−3−ジエチルアミノ−7−
メチル−3′−オン、1,3,3−トリメチル−5−エ
トキシカルボニル−6′−ニトロ−インドリン−2−ス
ピロ−2′−ベンゾ〔a〕ピラン、1,3,3−トリメ
チル−6′−ニトロ−スピロ(インドリン)−2,2′
−2(H)クロメン、1,3,3−トリメチルインドリ
ン−2,2′−スピロ−6′−ニトロ−8′−メトキシ
ベンゾピラン、6′,8′−ジクロロ−1,3,3−ト
リメチル−インドリノ−ベンゾスピロピラン等。勿論、
これらに限られるものではなく、また、必要に応じて二
種以上を併用することもできる。
【0008】これらの塩基性染料のうちでも、3,6−
ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラク
タム、ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム、ロ
ーダミン(p−クロロアニリノ)ラクタム、3−シクロ
ヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7,8−ベンゾフルオラン、3−(N−エチル−p
−トルイジノ)−7−メチルフルオランおよび3−ジエ
チルアミノ−6,8−ジメチルフルオランは、色調が鮮
やかで、しかも発色濃度の高い記録像が得られるため、
より好ましく用いられる。なお、本発明においては、記
録像の色調を整える等の目的で、他の色調に発色する各
種公知の塩基性染料を併用することも可能である。
【0009】上記の如き塩基性染料と組合せて使用する
呈色剤についても各種の材料が公知であり、例えば活性
白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アル
ミニウム等の無機酸性物質、4−クミルフェノール、ヒ
ドロキノンモノベンジルエーテル、4,4′−イソプロ
ピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニル−2,2−ブタン、4,4′−ジヒドロキシジ
フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘプタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシ
フェニルチオ)−3−オキサペンタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
1,4−ビス〔α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフ
ェニル)エチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔α−メチル
−α−(4′−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼ
ン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ジ
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−
4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−
4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒド
ロキシフェニル−4′−ベンジルオキシフェニルスルホ
ン、4−ヒドロキシ−3′,4′−テトラメチレンジフ
ェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−p−
トリルスルホン、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ビ
ス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、(4−ヒドロキシフ
ェニルチオ)酢酸−2−(4−ヒドロキシフェニルチ
オ)エチルエステル、ジ(p−ヒドロキシフェニルチオ
エチル)エーテル、N,N′−ジ−m−クロロフェニル
チオ尿素、N−(フェノキシエチル)−4−ヒドロキシ
フェニルスルホンアミド等のフェノール性化合物、4−
〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリ
チル酸、4−{3−(p−トリルスルホニル)プロピル
オキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p−メトキシフ
ェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸、p−クロロ安
息香酸等の芳香族カルボン酸、およびこれら芳香族カル
ボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウ
ム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属と
の塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体等の
有機酸性物質等が例示される。
【0010】塩基性染料と呈色剤との使用比率は、用い
る塩基性染料や呈色剤の種類に応じて適宜選択されるも
のであり、特に限定するものではないが、一般に塩基性
染料1重量部に対して1〜70重量部、好ましくは2〜
40重量部程度の呈色剤が使用される。これらを含む感
熱記録層用塗料は、一般に水を分散媒体とし、ボールミ
ル、アトライター、サンドミルなどの攪拌・粉砕機によ
り一緒に又は別々に分散するなどして調製される。
【0011】かかる塗液中には通常バインダーとして、
デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼ
イン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポ
リビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール、
ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン
・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共
重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン
・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミ
ン樹脂、アミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の少なくとも
一種が、記録層の全固形分に対して5〜40重量%、好
ましくは15〜30重量%程度の範囲で配合される。
【0012】また、塗液中には必要に応じて各種の助剤
を添加することができ、例えばジオクチルスルホコハク
酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、脂肪
酸金属塩等の分散剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パ
ラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、
カオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー、焼成
カオリン、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、
活性白土等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイ
ロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリ
ン樹脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料等の各種
顔料、消泡剤、蛍光染料、着色染料等が適宜添加され
る。
【0013】更に、必要に応じて増感剤を併用すること
もでき、かかる増感剤の具体例としては、例えばステア
リン酸アミド、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸
ベンズアミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N
−エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミ
ド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミ
ド、N−メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸
ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオ
クチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、シュウ酸ジベンジ
ル、シュウ酸−ジ−p−メチルベンジル、シュウ酸−ジ
−p−クロロベンジル、2−ナフチルベンジルエーテ
ル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、トリ
ルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキシエ
チル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)
エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2
−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−ジフェ
ノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−
(2−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチオフェ
ニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチオ)ブ
タン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジ
ド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β−ビ
フェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエ
トキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フ
ェニルエタン等が例示される。増感剤の使用量について
は特に限定されないが、一般に呈色剤10重量部に対し
て4〜80重量部、好ましくは4〜30重量部の範囲で
調節するのが望ましい。
【0014】また、本発明においては、記録層用塗液中
に保存性改良剤を併用し、記録像の保存性を一層高める
こともでき、かかる保存性改良剤の具体例としては、例
えば下記が挙げられる。2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−エ
チレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4,6
−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2′−エチリデ
ンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,
2′−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチル
フェノール)、2,2′−エチリデンビス(4−エチル
−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−(2,2
−プロピリデン)ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェ
ノール)、2,2′−メチレンビス(4−メトキシ−6
−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス
(6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス
(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,
4′−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、4,4′−チオビス(5−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(2−クロロ
−6−tert−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス
(2−メトキシ−6−tert−ブチルフェノール)、4,
4′−チオビス(2−エチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル
−m−クレゾール)、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタ
ン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス
(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル)
ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−イソアミ
ルフェニル)ブタン、4,4′−チオビス(3−メチル
フェノール)、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,
5,5′−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4′
−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメチルジ
フェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
フェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、
1−〔α−メチル−α−(4′−ヒドロキシフェニル)
エチル〕−4−〔α′,α′−ビス(4″−ヒドロキシ
フェニル)エチル〕ベンゼン、1,4−ジグリシジルオ
キシベンゼン、4,4′−ジグリシジルオキシジフェニ
ルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキ
シ化合物、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレ
ンジアミン、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−te
rt−ブチルフェニル)リン酸ソーダ等が挙げられる。
【0015】上記の如き保存性改良剤のうちでも、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シ
クロヘキシルフェニル)ブタンまたは1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフ
ェニル)ブタンは、本発明の特定の塩基性染料との組合
せにおいて、特に顕著な効果を発揮するために使用され
【0016】なお、保存性改良剤の使用量については特
に限定するものではないが、塩基性染料100重量部に
対して1〜400重量部、好ましくは10〜200重量
部程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0017】感熱記録層の形成方法については特に限定
されず、例えばエアーナイフコーティング、バリバーブ
レードコーティング、ピュアーブレードコーティング、
ロッドブレードコーティング、ショートドウェルコーテ
ィング、カーテンコーティング、ダイコーティング等の
適当な塗布方法により記録層用塗液を支持体上に塗布・
乾燥する等の方法で形成される。なお、支持体として
は、紙、プラスチックフィルム、合成紙、不織布、金属
蒸着物等のうちから適宜選択して使用される。また、記
録層用塗液の塗布量は乾燥重量で2〜12g/m2 、好
ましくは3〜10g/m2 程度の範囲で調節される。
【0018】本発明は、かくして形成された感熱記録層
上に、紫外線吸収剤を内包し且つ実質的に発色能のない
マイクロカプセルを含有する保護層を設けたところに重
大な特徴を有するものである。尚、塩基性染料と紫外線
吸収剤を共に内包せしめたマイクロカプセルを用いた感
熱記録体や感圧記録体が種々提案されているが、これら
のマイクロカプセルは塩基性染料をも内包しているた
め、光の照射量の増加と共に着色現象を生ずるばかり
か、長期にわたって充分な耐光性改良効果を発揮しえな
いものである。
【0019】本発明で使用する紫外線吸収剤の具体例と
しては、例えば下記が挙げられる。フェニルサリシレー
ト、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オク
チルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収
剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒ
ドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン
等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2′−ヒド
ロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−ブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−
3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル
−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ
ール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert
−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロ
キシ−3′−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロ
フタルイミド−メチル)−5′−メチルフェニル〕ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert
−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−ドデシル−5′−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ
−3′−ウンデシル−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ウンデシ
ル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2′−ヒドロキシ−3′−トリデシル−5′−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキ
シ−3′−テトラデシル−5′−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ペン
タデシル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ヘキサデシル−
5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
〔2′−ヒドロキシ−4′−(2″−エチルヘキシル)
オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒ
ドロキシ−4′−(2″−エチルヘプチル)オキシフェ
ニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−
4′−(2″−エチルオクチル)オキシフェニル〕ベン
ゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−
(2″−プロピルオクチル)オキシフェニル〕ベンゾト
リアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−(2″−
プロピルヘプチル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−(2″−プロピル
ヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−
〔2′−ヒドロキシ−4′−(1″−エチルヘキシル)
オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒ
ドロキシ−4′−(1″−エチルヘプチル)オキシフェ
ニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−
4′−(1″−エチルオクチル)オキシフェニル〕ベン
ゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−
(1″−プロピルオクチル)オキシフェニル〕ベンゾト
リアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−(1″−
プロピルヘプチル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾー
ル、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−(1″−プロピル
ヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、ポリ
エチレングリコール(分子量約300)とメチル−3−
〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネー
トとの縮合物等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、
2′−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニ
ルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェ
ニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収
剤、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート、コハク酸−ビス(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)エステル、2−(3,
5−ジ−tert−ブチル)マロン酸−ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステル等の
ヒンダードアミン系紫外線吸収剤等。
【0020】勿論、これらに限られるものではなく、ま
た必要に応じて二種以上を併用することもできる。な
お、本発明の感熱記録体では、紫外線吸収剤をマイクロ
カプセルに内包して使用するため、従来、地肌カブリや
保存性の面で使用が困難であった低融点の紫外線吸収剤
や、常温で液体の紫外線吸収剤なども使用可能であり、
その選択の巾が大きく広げられるものである。これらの
紫外線吸収剤のうちでもベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤が好ましく、特に2−(2′−ヒドロキシ−5′−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒ
ドロキシ−3′−ドデシル−5′−メチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−
(2″−エチルヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリ
アゾール、ポリエチレングリコール(分子量約300)
とメチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニ
ル〕プロピオネートとの縮合物は、とりわけ顕著な耐光
性改良効果を発揮するためより好ましく用いられる。
【0021】紫外線吸収剤の使用量については特に限定
するものではないが、感熱記録層中の塩基性染料100
重量部に対して10〜500重量部程度が好ましく、よ
り好ましくは20〜300重量部程度の範囲となるよう
に調節するのが望ましい。
【0022】本発明で用いるマイクロカプセルは、各種
公知の方法で調製することができ、一般には上記の如き
常温で固体ないし液体の紫外線吸収剤を必要に応じて有
機溶剤に溶解して得た芯物質を水性媒体中に乳化分散
し、油性液滴の周りに高分子物質からなる壁膜を形成す
る方法によって調製される。ポリウレタン・ポリウレア
樹脂あるいはアミノアルデヒド樹脂からなる壁膜を有す
るマイクロカプセルは、耐熱性に優れるため、サーマル
ヘッドへのステッキングを防止する目的で保護層中に添
加される無機顔料の機能をも果たすという優れた付随効
果を発揮し、しかも、他の壁膜からなるマイクロカプセ
ルや通常の顔料に比較して屈折率が低く、かつ形状が球
形であるため、保護層中に多量に配合しても光の乱反射
に起因する記録像の濃度低下(所謂、白化現象)を招く
恐れがない。
【0023】ポリウレタン・ポリウレア樹脂からなる壁
膜を有するマイクロカプセルは、多価イソシアネート及
びこれと反応するポリオール、或いは多価イソシアネー
トとポリオールとの付加物等のカプセル壁膜材をカプセ
ル化すべき芯物質中に混合し、ポリビニルアルコール等
の保護コロイド物質を溶解した水性媒体中に乳化分散
し、液温を上昇させて油滴界面で高分子形成反応を起こ
すことによって製造される。
【0024】多価イソシアネート化合物としては、例え
ばm−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジ
イソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,
4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート、キシリレン−1,4
−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジ
イソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、プロピレン−1,2−ジ
イソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネー
ト、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シ
クロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート等のジイソ
シアネート類、4,4′,4″−トリフェニルメタント
リイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシ
アネート等のトリイソシアネート類、4,4′−ジメチ
ルジフェニルメタン−2,2′,5,5′−テトライソ
シアネート等のテトライソシアネート類、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付加
物、2,4−トリレンジイソシアネートとトリメチロー
ルプロパンとの付加物、キシリレンジイソシアネートと
トリメチロールプロパンとの付加物、トリレジンイソシ
アネートとヘキサントリオールとの付加物等のイソシア
ネートプレポリマー等が挙げられる。
【0025】またポリオール化合物としては、例えばエ
チレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,
8−オクタンジオール、プロピレングリコール、2,3
−ジヒドロキシブタン、1,2−ジヒドロキシブタン、
1,3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,
3−プロパノンジオール、2,4−ペンタンジオール、
2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、
1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、フェニルエチレ
ングリコール、1,1,1−トリメチロールプロパン、
ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、グリセリ
ン等の脂肪族ポリオール、1,4−ジ(2−ヒドロキシ
エトキシ)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシエト
キシ)ベンゼン等の芳香族多価アルコールとアルキレン
オキサイドとの縮合生成物、p−キシリレングリコー
ル、m−キシリレングリコール、α,α′−ジヒドロキ
シ−p−ジイソプロピルベンゼン、4,4′−ジヒドロ
キシジフェニルメタン、2−(p,p′−ジヒドロキシ
ジフェニルメチル)ベンジルアルコール、4,4′−イ
ソプロピリデンジフェノール、4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、4,4′−イソプロピリデンジフェノー
ルのエチレンオキサイド付加物、4,4′−イソプロピ
リデンジフェノールのプロピレンオキサイド付加物等が
挙げられる。
【0026】勿論、多価イソシアネート化合物及びポリ
オール化合物としては、上記化合物に限定されるもので
はなく、また、必要に応じて二種以上を併用することも
可能である。なお、本発明で使用する多価イソシアネー
ト化合物、又は、多価イソシアネート化合物とポリオー
ル化合物との付加物のうちでも、分子中にイソシアネー
ト基を三個以上有するものが特に好ましい。
【0027】アミノアルデヒド樹脂からなる壁膜を有す
るマイクロカプセルは、芯物質乳化後に壁膜材を添加す
る処方で製造されるため、乳化物の粒径に左右されずに
壁膜の厚さをコントロール出来るメリットも発揮する。
アミノアルデヒド樹脂壁膜を有するカプセルは、一般
に、尿素、チオ尿素、アルキル尿素、エチレン尿素、ア
セトグアナミン、ベンゾグアナミン、メラミン、グアニ
ジン、ビウレット、シアナミド等の少なくとも一種のア
ミン類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、グルタ
ールアルデヒド、グリオキサール、フルフラール等の少
なくとも一種のアルデヒド類、あるいはそれらを縮合し
て得られる初期縮合物等を使用したin- situ重合法によ
って製造される。
【0028】マイクロカプセル化に際して用いられる乳
化剤(保護コロイド剤)としては、各種のアニオン、ノ
ニオン、カチオン又は両性水溶性高分子化合物等が使用
される。アニオン性高分子化合物としては、例えば−C
OO- 、−SO3 - 、−OPO 3 2- 基等を有するアラビ
アゴム、カラジーナン、アルギン酸ソーダ、ペクチン
酸、トラガカントガム、アーモンドガム、寒天等の天然
高分子化合物、カルボキシメチルセルロース、硫酸化セ
ルロース、硫酸化メチルセルロース、カルボキシメチル
化澱粉、リン酸化澱粉、リグニンスルホン酸等の半合成
高分子化合物、無水マレイン酸(加水分解したものも含
む)共重合体、アクリル酸、メタクリル酸あるいはクロ
トン酸の重合体及び共重合体、ビニルベンゼンスルホン
酸あるいは2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸の重合体及び共重合体、及びこれらの重合体ま
たは共重合体の部分アミド誘導体または部分エステル化
物、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、スルホン酸
変性ポリビニルアルコール、リン酸変性ポリビニルアル
コール等の合成高分子化合物等が挙げられる。更に具体
的には、無水マレイン酸(加水分解したものも含む)共
重合体としては、メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、α−メチルスチレン−
無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体、メタクリルアミド−無水マレイン酸共重合
体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げら
れ、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体あるい
はクロトン酸共重合体としては、アクリル酸メチル−ア
クリル酸共重合体(以下“共重合体”は略す)、アクリ
ル酸エチル−アクリル酸、アクリル酸メチル−メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル−アクリル酸、メタクリル酸
メチル−メタクリル酸、アクリル酸メチル−アクリルア
ミド−アクリル酸、アクリロニトリル−アクリル酸、ア
クリロニトリル−メタクリル酸、ヒドロキシエチルアク
リレート−アクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト−メタクリル酸、酢酸ビニル−アクリル酸、酢酸ビニ
ル−メタクリル酸、アクリルアミド−アクリル酸、アク
リルアミド−メタクリル酸、メタクリルアミド−アクリ
ル酸、メタクリルアミド−メタクリル酸、酢酸ビニル−
クロトン酸等の共重合体が挙げられ、ビニルベンゼンス
ルホン酸あるいは2−アクリルアミド−2−メチル−プ
ロパンスルホン酸共重合体としては、アクリル酸メチル
−ビニルベンゼンスルホン酸(又はその塩)共重合体、
酢酸ビニル−ビニルベンゼンスルホン酸共重合体、アク
リルアミド−ビニルベンゼンスルホン酸共重合体、アク
リロイルモルホリン−ビニルベンゼンスルホン酸共重合
体、ビニルピロリドン−ビニルベンゼンスルホン酸共重
合体、ビニルピロリドン−2−メチル−プロパンスルホ
ン酸共重合体等が例示できる。
【0029】ノニオン性高分子化合物としては、例えば
−OH基を有するヒドロキシエチルセルロース、メチル
セルロース、プルラン、可溶性デンプン、酸化デンプン
等の半合成高分子化合物やポリビニルアルコール等の合
成高分子化合物等が挙げられ、カチオン性高分子化合物
としては、例えばカチオン変性ポリビニルアルコール等
が挙げられる。また、両性高分子化合物としては、例え
ばゼラチン等が挙げられる。
【0030】なお、乳化剤の使用量についても特に限定
するものではないが、一般に、ポリウレタン・ポリウレ
ア樹脂を壁膜材として用いる場合には、壁膜材、紫外線
吸収剤および有機溶剤の三者の合計に対して1〜50重
量%、好ましくは3〜30重量%程度の範囲で調節すれ
ばよい。また、アミノアルデヒド樹脂を壁膜材として用
いる場合には、乳化剤の使用量が、疎水性芯物質100
重量部に対して1〜20重量部、好ましくは3〜10重
量部程度の範囲で調節される。
【0031】有機溶剤としては特に限定されるものでは
なく、感圧複写紙の分野において用いられる種々の高沸
点疎水性媒体から適宜選択して使用することができ、具
体的には例えば、リン酸トリクレジル、リン酸オクチル
ジフェニル等のリン酸エステル類、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジオクチル等のフタル酸エステル類、オレイン
酸ブチル等のカルボン酸エステル類、各種脂肪酸アミド
類、ジエチレングリコールジベンゾエート、モノイソプ
ロピルナフタレン、ジイソプロピルナフタレン等のアル
キル化ナフタレン類、1−メチル−1−フェニル−1−
トリルメタン、1−メチル−1−フェニル−1−キシリ
ルメタン、1−フェニル−1−トリルメタン等のアルキ
ル化ベンゼン類、イソプロピルビフェニル等のアルキル
化ビフェニル類、o−フェニルフェノールグリシジルエ
ーテル等のキセノキシアルカン類、トリメチロールプロ
パントリアクリレート等のアクリル酸エステル類、多価
アルコールと不飽和カルボン酸とのエステル、塩素化パ
ラフィン、および灯油等が挙げられる。勿論、これらは
二種以上を併用することもできる。尚、上記の如き高沸
点疎水性媒体のうちでもリン酸トリクレジルおよび1−
フェニル−1−トリルメタンは、本発明で使用する紫外
線吸収剤との関係において優れた溶解性を発揮するため
好ましい。また、一般にカプセル壁膜材、紫外線吸収剤
および有機溶剤の混合物の粘度が低い程、乳化後の粒径
が小さくなり、また粒度分布もシャープになるため、必
要に応じて、混合物の粘度を下げる目的で低沸点溶剤を
併用することもできる。かかる低沸点溶剤の具体例とし
ては、酢酸エチル、酢酸ブチル、塩化メチレンなどが挙
げられる。
【0032】有機溶剤の使用量については、使用する紫
外線吸収剤の種類や添加量、さらには有機溶剤の種類等
に応じて適宜調節すべきものであり特に限定するもので
はない。しかし、マイクロカプセル中で紫外線吸収剤が
充分に溶解した状態であるのが好ましい為、ポリウレタ
ン・ポリウレア樹脂の場合には、有機溶剤、紫外線吸収
剤およびマイクロカプセル壁膜材の三者の合計に対して
有機溶剤の割合が、一般に10〜60重量%、好ましく
は20〜60重量%程度の範囲となるように調節するの
が望ましい。また、アミノアルデヒド樹脂の場合には、
紫外線吸収剤に対し50〜2000重量%、好ましくは
100〜1000重量%程度の範囲となるように調節す
るのが望ましい。なお、常温で液体の紫外線吸収剤を使
用する場合には、有機溶剤は必ずしも必須ではなく、必
要に応じて上記範囲内で適宜調節すればよい。
【0033】また、カプセル壁膜材の使用量についても
特に限定するものではないが、長期保存によりマイクロ
カプセル中の有機溶剤が滲み出て感熱記録体の保存性を
低下させる恐れがあるため、通常のマイクロカプセルに
比較して多量の壁膜材を使用することが好ましく、ポリ
ウレタン・ポリウレア樹脂の場合は、有機溶剤、紫外線
吸収剤およびマイクロカプセル壁膜材の三者の合計に対
して、壁膜材の割合が35〜70重量%、好ましくは3
5〜60重量%の範囲となるように選択するのが望まし
く、アミノアルデヒド樹脂の場合は、紫外線吸収剤、必
要に応じて使用される有機溶剤の合計に対して、壁膜材
が30〜300重量%、好ましくは35〜200重量%
の範囲となるように選択するのが望ましい。
【0034】さらに、マイクロカプセル化における紫外
線吸収剤の使用量については、使用する紫外線吸収剤や
有機溶剤の種類などに応じて適宜選択すべきもので特に
限定するものではないが、顕著な効果を得るために、ポ
リウレタン・ポリウレア樹脂の場合は、有機溶剤、紫外
線吸収剤およびマイクロカプセル壁膜材の三者の合計に
対して3〜50重量%、好ましくは3〜20重量%程度
の紫外線吸収剤量となるように配合するのが望ましく、
アミノアルデヒド樹脂の場合は、紫外線吸収剤、マイク
ロカプセル壁膜材及び必要に応じて使用される有機溶剤
の三者の合計に対して3〜75重量%、好ましくは3〜
50重量%程度の紫外線吸収剤量となるように配合する
のが望ましい。
【0035】本発明で使用するマイクロカプセル中に
は、紫外線吸収剤の他に、必要に応じて酸化防止剤、油
溶性蛍光染料、離型剤等を添加することもできる。ま
た、マイクロカプセル化の際に、反応促進剤として錫化
合物、ポリアミド化合物、エポキシ化合物、ポリアミン
化合物などを併用することも可能である。尚、ポリアミ
ン化合物を使用する場合は、耐光性の点で脂肪族ポリア
ミン化合物を用いるのが望ましい。
【0036】本発明で使用するマイクロカプセルの平均
粒子径は、紫外線の吸収効率や記録像の画質等を考慮す
ると、0.1〜3μm、好ましくは0.3〜2.5μm
程度の範囲となるように調節するのが望ましい。また、
マイクロカプセルの保護層中への配合量は、紫外線吸収
剤の種類やカプセル中における濃度、さらには目的とす
る品質等に応じて適宜選択すべきものであるが、一般に
保護層の全固形分に対して5〜80重量%、好ましくは
20〜70重量%程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0037】本発明の感熱記録体は、前記の如く、紫外
線吸収剤を内包するマイクロカプセルを含有する保護層
を有するものであるが、かかる保護層は、マイクロカプ
セルと水溶性又は水分散性の高分子化合物からなるバイ
ンダーとを主成分として構成される。かかるバインダー
の具体例としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチ
ルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ル、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、珪素
変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・無水マレ
イン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体
塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アク
リル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマ
ルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂、ポリ
ウレタン樹脂等が例示できるが、中でもアセトアセチル
基変成ポリビニルアルコール及びカルボキシ変成ポリビ
ニルアルコールは、強固なフィルムを形成することがで
きるため特に好ましく用いられる。
【0038】保護層中には、印刷適性やスティッキング
をより改善するために、必要に応じて顔料を添加するこ
とができるが、その具体例としては、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪
素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タ
ルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、コロイダルシ
リカ等の無機顔料、スチレンマイクロボール、ナイロン
パウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹
脂フィラー、生デンプン粒子等の有機顔料等が挙げられ
る。その使用量は一般にバインダー成分100重量部に
対して5〜300重量部程度の範囲で調節するのが望ま
しい。
【0039】保護層形成用塗液の調製方法については特
に限定するものではなく、一般に水を分散媒体とし、前
記特定のマイクロカプセル(分散液)、バインダー、必
要に応じて添加される顔料等を混合して調製される。更
に、保護層用塗液中には、必要に応じてステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、
カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス
等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界
面活性剤(分散剤、湿潤剤)、消泡剤、カリミョウバン
や酢酸アルミニウム等の水溶性多価金属塩等の各種助剤
を適宜添加することもできる。また耐水性を一層向上さ
せるためにグリオキサール、ホウ酸、ジアルデヒドデン
プン、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用することもで
きる。
【0040】保護層の形成方法については特に限定され
ず、例えばエアーナイフコーティング、バリバーブレー
ドコーティング、ピュアーブレードコーティング、ロッ
ドブレードコーティング、ショートドウェルコーティン
グ、カーテンコーティング、ダイコーティング等の適当
な塗布方法により、保護層用塗液を記録層上に塗布・乾
燥する等の方法で形成される。また、保護層用塗液の塗
布量は乾燥重量で0.1〜20g/m2 、好ましくは
0.5〜10g/m2 程度の範囲で調節される。
【0041】なお、本発明においては、感熱記録層中に
も微粉砕した紫外線吸収剤や上記の如きマイクロカプセ
ルに内包せしめた紫外線吸収剤を添加し、より耐光性を
高めることもできる。また、必要に応じて感熱記録体の
裏面側にも保護層を設け、一層保存性を高めることも可
能である。さらに、支持体に下塗り層を設けたり、各層
塗抹後にスーパーカレンダー掛け等の平滑化処理を施し
たり、あるいは記録体裏面に粘着剤処理を施して粘着ラ
ベルに加工するなど、感熱記録体製造分野における各種
の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
【0042】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「%」は、特に断らない限りそれ
ぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0043】実施例1 A液調製 加熱装置を備えた攪拌混合容器中に、ポリビニルアルコ
ール〔商品名:PVA−217,クラレ社製〕の8%水
溶液60部を加え、マイクロカプセル製造用水性媒体と
した。別に、リン酸トリクレジル12部に、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール2部、キシリレンジイソシアネートとトリメチロー
ルプロパンの(3:1)付加物〔商品名:タケネートD
−110N,武田薬品工業社製,25%の酢酸エチルを
含有〕18部を溶解して得た溶液を、上記カプセル製造
用水性媒体中にTKホモミキサー〔モデルHV−M,特
殊機化工業社製〕を用いて、平均粒子径が2μmとなる
ように冷却しながら乳化分散した。次いで、この乳化分
散液に水50部を加え、攪拌しながら60℃で3時間反
応させて紫外線吸収剤を内包したポリウレタン・ポリウ
レア樹脂からなる壁膜を有するマイクロカプセルの分散
液を得た。
【0044】 B液調製 3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニ
リノラクタム10部、メチルセルロースの5%水溶液5
部、および水40部からなる組成物をサンドミルで平均
粒子径が1.5μmとなるまで粉砕した。 C液調製 4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスル
ホン30部、メチルセルロースの5%水溶液5部、およ
び水80部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が
1.5μmとなるまで粉砕した。
【0045】 D液調製 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、メ
チルセルロースの5%水溶液5部、および水55部から
なる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとな
るまで粉砕した。 E液調製 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン10部、メチルセル
ロースの5%水溶液5部、および水40部からなる組成
物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉
砕した。
【0046】 記録層の形成 B液80部、C液115部、D液30部、E液30部、
10%ポリビニルアルコール水溶液80部、及び炭酸カ
ルシウム35部を混合攪拌して得た記録層用塗液を、6
0g/m2 の上質紙の片面に乾燥後の塗布量が6g/m
2 となるように塗布乾燥して記録層を形成した。
【0047】 保護層の形成 A液220部、アセトアセチル基変成ポリビニルアルコ
ール〔商品名:ゴーセファイマーZ−200,日本合成
化学社製〕の10%水溶液150部、カオリン〔商品
名:UW−90,EMC社製〕15部、ステアリン酸亜
鉛の30%水分散液6部、および水30部からなる組成
物を混合攪拌して得た保護層用塗液を、記録層上に乾燥
後の塗布量が6g/m2 となるように塗布乾燥した後、
スーパーカレンダー処理を行い感熱記録体を得た。
【0048】実施例2 A液調製において、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール2部の代わりに、2
−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール2部を用い
た以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0049】実施例3 A液調製において、リン酸トリクレジル12部の代わり
に酢酸エチル3部を用い、且つ、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール2部の
代わりに2−(2′−ヒドロキシ−3′−ドデシル−
5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール12部を用
いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0050】実施例4 A液調製において、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ド
デシル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール1
2部の代わりに、2−〔2′−ヒドロキシ−4′−(2
−エチルヘキシル)オキシフェニル〕ベンゾトリアゾー
ル12部を用いた以外は実施例3と同様にして感熱記録
体を得た。
【0051】実施例5 A液調製において、酢酸エチル3部の代わりに1−フェ
ニル−1−メチル−1−キシリルメタン3部を使用し、
さらに、2−(2′−ヒドロキシ−3′−ドデシル−
5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール12部の代
わりに、ポリエチレングリコール(分子量約300)と
メチル−3−〔3−tert−ブチル−5−(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕
プロピオネートとの縮合物6部および2−(2′−ヒド
ロキシ−3′−ドデシル−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール6部を用いた以外は、実施例3と同様に
して感熱記録体を得た。
【0052】実施例6 B液調製において、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フ
ルオラン−γ−アニリノラクタム10部の代わりに、
3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニ
リノラクタム5部と3−シクロヘキシルアミノ−6−ク
ロロフルオラン5部との混合物を用いた以外は実施例3
と同様にして感熱記録体を得た。
【0053】実施例7 B液調製において、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フ
ルオラン−γ−アニリノラクタム10部の代わりに、3
−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン3部と3
−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン7部と
の混合物を用いた以外は実施例3と同様にして感熱記録
体を得た。
【0054】実施例8 F液調製 加熱装置を備えた攪拌混合容器中に、ポリアクリル酸の
5%水溶液150部を加え、系のpHを4.5 に調整して
カプセル製造用水性媒体とした。別に、リン酸トリクレ
ジル100部に2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチル
フェニル)ベンゾトリアゾール16部を溶解して得た溶
液をカプセル芯物質とし、これを上記カプセル製造用水
性媒体中にTKホモミキサー〔モデルHV−M,特殊機
化工業社製〕を用いて冷却しながら10,000rpm で15分
間乳化分散した。この乳化分散液に壁膜材として市販の
メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物の30%水溶液
190部を加え、90℃で攪拌を続けながら3時間反応
させたのち室温まで温度を下げて、紫外線吸収剤を内包
した平均粒子径2μmのメラミン−ホルムアルデヒド樹
脂壁膜を有するマイクロカプセルの分散液を得た。
【0055】 感熱記録体の調製 F液55部、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコー
ル〔商品名:ゴーセファイマーZ−200,日本合成社
製〕の10%水溶液150部、カオリン(商品名:UW
−90,EMC社製)15部、30%ステアリン酸亜鉛
分散液6部および水30を混合攪拌して得た保護層塗液
を、実施例1と同様にして形成した感熱記録層上に乾燥
後の塗布量が6g/m2 となるように塗布乾燥した後、
スーパーカレンダー処理を行い感熱記録体を得た。
【0056】実施例9 F液調製において、90℃で3時間反応させた後、系の
pHを3.5に下げ、更に80℃で3時間攪拌したのち
冷却して、平均粒子径2.5μmのメラミン−ホルムア
ルデヒド樹脂壁膜を有するマイクロカプセルの分散液を
得た。実施例8の感熱記録体の調製において、上記で得
たカプセル分散液55部を使用した以外は実施例8と同
様にして感熱記録体を得た。
【0057】実施例10 F液調製において、リン酸トリクレジル100部の代わ
りにジイソプロピルナフタレン58部を使用し、更に、
2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール16部の代わりに2−(2′−ヒドロキ
シ−3′−ドデシル−5′−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール58部を用いた以外は、実施例8と同様にし
て感熱記録体を得た。
【0058】実施例11 G液調製 焼成クレー〔商品名:アンシレックス,EMC社製,吸
油量:110ml/100g〕100部、ポリビニルア
ルコールの10%水溶液100部、および水200部か
らなる組成物を混合攪拌して下塗層用の塗液を得た。 感熱記録体の調製 60g/m2 の上質紙の片面に、G液を乾燥後の塗布量
が7g/m2 となるように塗布乾燥した後、実施例1と
同様に調製した記録層用塗料と保護層用塗液をそれぞれ
乾燥後の塗布量が6g/m2 となるように塗布乾燥した
後、スーパーカレンダー処理を行い感熱記録体を得た。
【0059】実施例12 C液調製において、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポ
キシジフェニルスルホン30部の代わりにビス(4−ヒ
ドロキシフェニルチオエトキシ)メタン30部を用い、
さらにD液調製において、1,2−ジ(3−メチルフェ
ノキシ)エタン20部の代わりにビス(4−ヒドロキシ
フェニルチオエトキシ)メタン20部を用いた以外は実
施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0060】実施例13 D液調製において、1,2−ジ(3−メチルフェノキ
シ)エタン20部の代わりに、2−ナフチルベンジルエ
ーテル20部を用いた以外は実施例1と同様にして感熱
記録体を得た。
【0061】実施例14 保護層の形成において、アセトアセチル基変成ポリビニ
ルアルコールの10%水溶液150部の代わりにカルボ
キシ変成ポリビニルアルコールの10%水溶液150部
を用い、さらにカオリン15部の代わりに炭酸カルシウ
ム15部を使用した以外は実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。
【0062】比較例1 A液調製において、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾールを使用しなかった以
外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0063】比較例2 H液調製 2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール10部、メチルセルロースの5%水溶液
5部、および水40部からなる組成物をサンドミルで平
均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕した。 感熱記録体の調製 保護層の形成において、A液220部の代わりに上記H
液40部を用いた以外は、実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。
【0064】比較例3 H液調製において、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール10部の代わりに、
2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミ
ルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール10部を
用いた以外は、比較例2と同様にして感熱記録体を得
た。
【0065】かくして得られた17種類の感熱記録体に
ついて以下の評価試験を行い、その結果を表1に記載し
た。 〔発色性〕感熱記録体評価機〔商品名:TH−PMD,
大倉電気社製〕を用い、印加電圧24V,パルス時間2
msにて各感熱記録体を発色させ、得られた記録像の発
色濃度をマクベス濃度計〔RD−914型,マクベス社
製〕にて測定した。なお、マクベス濃度計による記録濃
度の測定は、赤用フィルターを使用した。 〔耐光性〕記録後の感熱記録体を直射日光に2日間曝し
た後、印字部の濃度をマクベス濃度計で再度測定した。
【表1】
【0066】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の赤色系感熱記録体は、いずれも記録像の耐光性に極め
て優れた記録体であった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−267087(JP,A) 特開 昭59−54597(JP,A) 特開 平2−84376(JP,A) 特開 平5−155134(JP,A) 特開 平5−169823(JP,A) 特開 平4−189180(JP,A) 特開 平3−120075(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、赤色に発色する塩基性染料と
    呈色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録体におい
    て、該記録層上に、紫外線吸収剤を内包し、かつポリウ
    レタン・ポリウレア樹脂またはアミノアルデヒド樹脂か
    らなる壁膜を有する実質的に発色能のないマイクロカプ
    セルを20〜70重量%含有せしめた保護層を有し、更
    に該記録層中に保存性改良剤として1,1,3−トリス
    (2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフ
    ェニル)ブタンまたは1,1,3−トリス(2−メチル
    −4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン
    が含有されていることを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】赤色に発色する塩基性染料が3,6−ビス
    (ジエチルアミノ)フルオラン−γ−アニリノラクタ
    ム、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラ
    ン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、
    または3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラ
    ンから選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の感
    熱記録体。
  3. 【請求項3】マイクロカプセルの平均粒子径が0.1〜
    3μmである請求項1または2記載の感熱記録体。
  4. 【請求項4】紫外線吸収剤が、2−(2′−ヒドロキシ
    −3′−ドデシル−5′−メチルフェニル)ベンゾトリ
    アゾールである請求項1、2または3記載の感熱記録
    体。
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