JP2780227B2 - 電線・ケーブル類の延焼防止被覆の剥離剤および剥離方法 - Google Patents
電線・ケーブル類の延焼防止被覆の剥離剤および剥離方法Info
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- JP2780227B2 JP2780227B2 JP3050655A JP5065591A JP2780227B2 JP 2780227 B2 JP2780227 B2 JP 2780227B2 JP 3050655 A JP3050655 A JP 3050655A JP 5065591 A JP5065591 A JP 5065591A JP 2780227 B2 JP2780227 B2 JP 2780227B2
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- Japan
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線・ケーブル類の延焼
防止被覆の剥離剤および剥離方法に関し、特にシース等
に膨潤による影響を及ぼさない、電線・ケーブル類の延
焼防止被覆の剥離剤および剥離方法に関する。
防止被覆の剥離剤および剥離方法に関し、特にシース等
に膨潤による影響を及ぼさない、電線・ケーブル類の延
焼防止被覆の剥離剤および剥離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電線・ケーブル類の延焼を防止するた
め、ケーブルシース等の外周に延焼防止塗料を塗布する
ことが行われている。ケーブルシース等は、一般に、ポ
リエチレン、塩化ビニル樹脂、クロロプレンゴム、シリ
コーンゴム等で構成されており、これらに対して適用さ
れる延焼防止塗料は、一般に、アクリル酸エステルの単
独または他の共重合成分との共重合体、エチレンと酢酸
ビニルの共重合体等の水分散物(一般に水性エマルジョ
ンと呼ばれる)を主体とし、有機難燃剤、無機充填剤、
不燃性繊維、可塑剤等を添加したものである。
め、ケーブルシース等の外周に延焼防止塗料を塗布する
ことが行われている。ケーブルシース等は、一般に、ポ
リエチレン、塩化ビニル樹脂、クロロプレンゴム、シリ
コーンゴム等で構成されており、これらに対して適用さ
れる延焼防止塗料は、一般に、アクリル酸エステルの単
独または他の共重合成分との共重合体、エチレンと酢酸
ビニルの共重合体等の水分散物(一般に水性エマルジョ
ンと呼ばれる)を主体とし、有機難燃剤、無機充填剤、
不燃性繊維、可塑剤等を添加したものである。
【0003】ケーブル等は、多くの場合、複数本がグル
ープとして布設され、これらを一括する延焼防止被覆が
設けれれている。このため、グループ中の一部のケーブ
ルを撤去する場合、あるいは張替えを行う場合でも、グ
ループ全体の延焼防止被覆を除去してから行わなければ
ならない。延焼防止被覆の除去には、通常、剥離液を用
いて、被覆を剥離する。従来用いられている剥離液は、
アルカリ性水溶液またはジクロロメタンを主成分とする
ものである。
ープとして布設され、これらを一括する延焼防止被覆が
設けれれている。このため、グループ中の一部のケーブ
ルを撤去する場合、あるいは張替えを行う場合でも、グ
ループ全体の延焼防止被覆を除去してから行わなければ
ならない。延焼防止被覆の除去には、通常、剥離液を用
いて、被覆を剥離する。従来用いられている剥離液は、
アルカリ性水溶液またはジクロロメタンを主成分とする
ものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来用いられ
ている上記の剥離液のうち、アルカリ性水溶液は、延焼
防止塗料の主成分であるポリマーが耐アルカリ性の低い
ものである場合に限り有効であり、大多数の延焼防止塗
料に対し殆ど剥離を促進する効果がない。
ている上記の剥離液のうち、アルカリ性水溶液は、延焼
防止塗料の主成分であるポリマーが耐アルカリ性の低い
ものである場合に限り有効であり、大多数の延焼防止塗
料に対し殆ど剥離を促進する効果がない。
【0005】また、ジクロロメタンを主成分とする剥離
液は、延焼防止被覆を膨潤させると同時に、その内側の
ケーブルのシース等の、合成樹脂やゴムをも膨潤させ
る。剥離液による膨潤の影響は、撤去されるケーブルだ
けでなく、引続き使用されるケーブルにも及ぶ。さら
に、ジクロロメタンは可燃性であるため、防火上も好ま
しくない。
液は、延焼防止被覆を膨潤させると同時に、その内側の
ケーブルのシース等の、合成樹脂やゴムをも膨潤させ
る。剥離液による膨潤の影響は、撤去されるケーブルだ
けでなく、引続き使用されるケーブルにも及ぶ。さら
に、ジクロロメタンは可燃性であるため、防火上も好ま
しくない。
【0006】従来の剥離剤における今一つの問題は、延
焼防止被覆されたシース等が塩化ビニル樹脂から成る場
合に、塩化ビニル樹脂が延焼防止被覆と強く接着するた
め、剥離剤を用いても、延焼防止被覆を容易に剥離でき
ないことである。
焼防止被覆されたシース等が塩化ビニル樹脂から成る場
合に、塩化ビニル樹脂が延焼防止被覆と強く接着するた
め、剥離剤を用いても、延焼防止被覆を容易に剥離でき
ないことである。
【0007】それ故、本発明の目的は、第一に、延焼防
止被覆で被覆された電線・ケーブル類の合成樹脂やゴム
から成るシース等に、膨潤による影響を及ぼさないで、
延焼防止被覆を容易に剥離できる剥離剤を実現すること
である。
止被覆で被覆された電線・ケーブル類の合成樹脂やゴム
から成るシース等に、膨潤による影響を及ぼさないで、
延焼防止被覆を容易に剥離できる剥離剤を実現すること
である。
【0008】本発明の目的は、第二に、可燃性が低く、
防火上安全な、延焼防止被覆の剥離剤を実現することで
ある。
防火上安全な、延焼防止被覆の剥離剤を実現することで
ある。
【0009】本発明の目的は、第三に、シース等が塩化
ビニル樹脂から成る場合でも、延焼防止被覆を容易に剥
離できる剥離剤を実現することである。
ビニル樹脂から成る場合でも、延焼防止被覆を容易に剥
離できる剥離剤を実現することである。
【0010】本発明のさらに他の目的は、延焼防止被覆
で被覆された電線・ケーブル類の合成樹脂やゴムから成
るシース等に、膨潤による影響を及ぼさないで、しかも
防火上安全に、延焼防止被覆を剥離する方法を実現する
ことである。
で被覆された電線・ケーブル類の合成樹脂やゴムから成
るシース等に、膨潤による影響を及ぼさないで、しかも
防火上安全に、延焼防止被覆を剥離する方法を実現する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、延焼防止被
覆で被覆された、合成樹脂やゴムから成る電線・ケーブ
ル類のシース等に、膨潤による影響を及ぼさないで、か
つ防火上安全に、延焼防止被覆を容易に剥離できる剥離
剤を実現するため、剥離剤をトリメチルホスフェート、
ヒドロキシエチルセルロース、および無水珪酸から成る
ものとする。
覆で被覆された、合成樹脂やゴムから成る電線・ケーブ
ル類のシース等に、膨潤による影響を及ぼさないで、か
つ防火上安全に、延焼防止被覆を容易に剥離できる剥離
剤を実現するため、剥離剤をトリメチルホスフェート、
ヒドロキシエチルセルロース、および無水珪酸から成る
ものとする。
【0012】また、本発明では、延焼防止被覆で被覆さ
れた、合成樹脂やゴムから成る電線・ケーブル類のシー
ス等に、膨潤による影響を及ぼさないで、かつ防火上安
全に、延焼防止被覆を剥離する方法を実現するため、ト
リメチルホスフェート、ヒドロキシエチルセルロース、
および無水珪酸から成る剥離剤を延焼防止被覆に塗布
し、延焼防止被覆を剥離するようにする。
れた、合成樹脂やゴムから成る電線・ケーブル類のシー
ス等に、膨潤による影響を及ぼさないで、かつ防火上安
全に、延焼防止被覆を剥離する方法を実現するため、ト
リメチルホスフェート、ヒドロキシエチルセルロース、
および無水珪酸から成る剥離剤を延焼防止被覆に塗布
し、延焼防止被覆を剥離するようにする。
【0013】剥離剤は、トリメチルホスフェート、ヒド
ロキシエチルセルロース、および無水珪酸のほか、さら
にヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むことが好
ましい。ヒドロキシプロピルメチルセルロースはヒドロ
キシエチルセルロースに比しトリメチルホスフェートに
溶解し易く、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用
いることにより、剥離剤は流動性のすぐれた液となる。
ロキシエチルセルロース、および無水珪酸のほか、さら
にヒドロキシプロピルメチルセルロースを含むことが好
ましい。ヒドロキシプロピルメチルセルロースはヒドロ
キシエチルセルロースに比しトリメチルホスフェートに
溶解し易く、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用
いることにより、剥離剤は流動性のすぐれた液となる。
【0014】本発明の剥離剤は100重量部のトリメチ
ルホスフェートに対し0.5〜5重量部のヒドロキシエ
チルセルロースを含むのが好ましい。さらにヒドロキシ
プロピルメチルセルロースを添加する場合、その添加量
は100重量部のトリメチルホスフェートに対し0.5
〜5重量部が適当である。ヒドロキシエチルセルロース
の溶解を助けるために、弱アルカリ性物質、例えばトリ
ポリ燐酸カリウムを、加えてもよい。
ルホスフェートに対し0.5〜5重量部のヒドロキシエ
チルセルロースを含むのが好ましい。さらにヒドロキシ
プロピルメチルセルロースを添加する場合、その添加量
は100重量部のトリメチルホスフェートに対し0.5
〜5重量部が適当である。ヒドロキシエチルセルロース
の溶解を助けるために、弱アルカリ性物質、例えばトリ
ポリ燐酸カリウムを、加えてもよい。
【0015】無水珪酸は、平均粒子径が8〜20μmの
粒子状のものを用いるのが、剥離剤の塗布に適する粘度
を得るために有利であり、100重量部のトリメチルホ
スフェートに対し1〜10重量部含有させるのが適当で
ある。この範囲の含有量にすると、剥離剤は1〜10重
量部含有せしめることにより増粘し、刷毛塗りが可能と
なる。
粒子状のものを用いるのが、剥離剤の塗布に適する粘度
を得るために有利であり、100重量部のトリメチルホ
スフェートに対し1〜10重量部含有させるのが適当で
ある。この範囲の含有量にすると、剥離剤は1〜10重
量部含有せしめることにより増粘し、刷毛塗りが可能と
なる。
【0016】本発明の剥離剤には、上記成分のほかに、
必要に応じ粘土、酸化チタンのような無機充填剤、適当
な色の顔料等の、添加剤を加えてもよい。
必要に応じ粘土、酸化チタンのような無機充填剤、適当
な色の顔料等の、添加剤を加えてもよい。
【0017】剥離剤を塗布するには、刷毛塗り、コテ塗
り等公知の種々の方法を用いることができるが、刷毛塗
りが極めて簡便な方法である。
り等公知の種々の方法を用いることができるが、刷毛塗
りが極めて簡便な方法である。
【0018】
【作用】本発明の剥離液は、トリメチルホスフェートと
ともに、ヒドロキシエチルセルロースおよび無水珪酸を
含む。トリメチルホスフェートは延焼防止塗料の被膜を
膨潤させるが、その内側の絶縁外被を構成する、ポリエ
チレン、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂や、クロロプレン
ゴム、シリコーンゴム等のゴムには、膨潤による影響を
与えない。従って、絶縁外被には影響を与えないで、ト
リメチルホスフェートの膨潤作用により、延焼防止被覆
を常温で容易に剥離することができる。
ともに、ヒドロキシエチルセルロースおよび無水珪酸を
含む。トリメチルホスフェートは延焼防止塗料の被膜を
膨潤させるが、その内側の絶縁外被を構成する、ポリエ
チレン、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂や、クロロプレン
ゴム、シリコーンゴム等のゴムには、膨潤による影響を
与えない。従って、絶縁外被には影響を与えないで、ト
リメチルホスフェートの膨潤作用により、延焼防止被覆
を常温で容易に剥離することができる。
【0019】トリメチルホスフェートは、従来の剥離液
に用いられるジクロロメタン等と異なり可燃性が低いの
で、本発明の剥離液は防火上安全である。トリメチルホ
スフェートは粘度の低い液体であって、それだけでは延
焼防止被覆の表面に充分な量の剥離剤を液膜として与え
ることが困難であるが、ヒドロキシエチルセルロースお
よび無水珪酸の添加により、剥離剤液の粘度が増し、延
焼防止被覆の表面に塗布するのに適当な粘度となる。ま
た、塗布された剥離剤中のトリメチルホスフェートの一
部が蒸発し、一部が延焼防止被覆に浸透した後にも、ヒ
ドロキシエチルセルロースにより塗膜が形成されるた
め、剥離剤中に含まれる無水珪酸、およびその他の無機
物の、粉末の脱落、飛散を防ぐ。
に用いられるジクロロメタン等と異なり可燃性が低いの
で、本発明の剥離液は防火上安全である。トリメチルホ
スフェートは粘度の低い液体であって、それだけでは延
焼防止被覆の表面に充分な量の剥離剤を液膜として与え
ることが困難であるが、ヒドロキシエチルセルロースお
よび無水珪酸の添加により、剥離剤液の粘度が増し、延
焼防止被覆の表面に塗布するのに適当な粘度となる。ま
た、塗布された剥離剤中のトリメチルホスフェートの一
部が蒸発し、一部が延焼防止被覆に浸透した後にも、ヒ
ドロキシエチルセルロースにより塗膜が形成されるた
め、剥離剤中に含まれる無水珪酸、およびその他の無機
物の、粉末の脱落、飛散を防ぐ。
【0020】本発明の好ましい剥離液は、さらにヒドロ
キシプロピルメチルセルロースを含む。ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースは、ヒドロキシエチルセルロース
よりさらにトリメチルホスフェートに溶解し易く、剥離
剤の流動性を向上させる。以下に実施例を示し、本発明
のさらに詳細な説明とする。
キシプロピルメチルセルロースを含む。ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースは、ヒドロキシエチルセルロース
よりさらにトリメチルホスフェートに溶解し易く、剥離
剤の流動性を向上させる。以下に実施例を示し、本発明
のさらに詳細な説明とする。
【0021】
【実施例1〜3】本発明による3種の剥離剤a,b,c
は、表1に示す組成を有する(表中、配合量の単位は重
量%)。剥離剤aを実施例1、剥離剤bを実施例2、剥
離剤cを実施例3とする。
は、表1に示す組成を有する(表中、配合量の単位は重
量%)。剥離剤aを実施例1、剥離剤bを実施例2、剥
離剤cを実施例3とする。
【0022】剥離剤a,b,cをそれぞれ用いて、次の
ように延焼防止被覆の剥離を行った。延焼防止被覆は、
表2に示す組成(表中、配合量の単位は重量%)の2種
の延焼防止塗料A,Bをそれぞれ、塩化ビニル樹脂の絶
縁シースを有する外径12mmのケーブルの外周に、乾燥
後の厚さが1.5mmになるように塗布し、塗布後室温で
120時間乾燥して形成したものである。2種の延焼防
止被覆の外面に上記の剥離剤a,b,cを、それぞれ刷
毛塗りにより塗布した。塗布量は、ケーブルの長さ10
cm当たり約10gになるようにした。室温で72時間放
置した後、延焼防止被覆を剥離した。
ように延焼防止被覆の剥離を行った。延焼防止被覆は、
表2に示す組成(表中、配合量の単位は重量%)の2種
の延焼防止塗料A,Bをそれぞれ、塩化ビニル樹脂の絶
縁シースを有する外径12mmのケーブルの外周に、乾燥
後の厚さが1.5mmになるように塗布し、塗布後室温で
120時間乾燥して形成したものである。2種の延焼防
止被覆の外面に上記の剥離剤a,b,cを、それぞれ刷
毛塗りにより塗布した。塗布量は、ケーブルの長さ10
cm当たり約10gになるようにした。室温で72時間放
置した後、延焼防止被覆を剥離した。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】表3から明らかなように、本発明の剥離剤
a,b,cいずれを用いても、延防止被膜の剥離は良好
で、絶縁シースの機械的特性(引張強さと伸び)を、ほ
とんどまたは全く低下させない。
a,b,cいずれを用いても、延防止被膜の剥離は良好
で、絶縁シースの機械的特性(引張強さと伸び)を、ほ
とんどまたは全く低下させない。
【0027】
【従来例】表5に示す従来の組成の剥離剤dを調製し
(表中、配合量の単位は重量%)、剥離剤の塗布後剥離
までの時間を4時間とした以外は、実施例1〜3と同様
に延焼防止被覆の剥離を行った。
(表中、配合量の単位は重量%)、剥離剤の塗布後剥離
までの時間を4時間とした以外は、実施例1〜3と同様
に延焼防止被覆の剥離を行った。
【0028】
【0029】延焼防止被覆の剥離後、実施例1〜3と同
様の方法で引張強さと伸び率を測定した。表3に、延焼
防止被覆の剥離状況、絶縁シースの引張強さと伸び率
(ともに残率で表示)を、実施例1〜3の結果とともに
示した。
様の方法で引張強さと伸び率を測定した。表3に、延焼
防止被覆の剥離状況、絶縁シースの引張強さと伸び率
(ともに残率で表示)を、実施例1〜3の結果とともに
示した。
【0030】従来例は、延焼防止被覆の剥離は良好であ
るが、絶縁シースの引張強さが大幅に低下している。
るが、絶縁シースの引張強さが大幅に低下している。
【0031】
【実施例4〜6】本発明の他の3種の剥離剤e,f,g
は表5に示す組成を有する(表中、配合量の単位は重量
%)。剥離剤eを実施例4、剥離剤fを実施例5、剥離
剤gを実施例6とする。
は表5に示す組成を有する(表中、配合量の単位は重量
%)。剥離剤eを実施例4、剥離剤fを実施例5、剥離
剤gを実施例6とする。
【0032】剥離剤e,f,gをそれぞれ用いて、実施
例1〜3と同様に延焼防止被覆の剥離を行った。
例1〜3と同様に延焼防止被覆の剥離を行った。
【0033】
【0034】延焼防止被覆の剥離後、ケーブルの絶縁シ
ースを切取り、シート状の試料として引張強さと伸び率
を測定した。
ースを切取り、シート状の試料として引張強さと伸び率
を測定した。
【0035】表6に延焼防止被覆の剥離状況、絶縁シー
スの引張強さと伸び率(ともに残率で表示)を示した。
なお、表6には表3と同様に従来例の結果も併せて示し
た。
スの引張強さと伸び率(ともに残率で表示)を示した。
なお、表6には表3と同様に従来例の結果も併せて示し
た。
【0036】
【0037】表6から明らかなように、本発明の剥離剤
e,f,gのいずれを用いても、延焼防止被膜の剥離は
良好で、絶縁シースの機械的特性(引張強さと伸び)を
ほとんど、または全く、低下させない。
e,f,gのいずれを用いても、延焼防止被膜の剥離は
良好で、絶縁シースの機械的特性(引張強さと伸び)を
ほとんど、または全く、低下させない。
【0038】
【発明の効果】本発明の剥離剤によると、電線・ケーブ
ル類の合成樹脂やゴムから成るシース等の外周に設け
た、延焼防止被覆の外面に塗り付けることにより、延焼
防止被覆を室温で容易に剥離することができ、しかも絶
縁外被に対しては剥離剤による膨潤の影響が生じない。
特に、シース等が塩化ビニル樹脂から成る場合でも、延
焼防止被覆を容易に剥離できる。また、本発明の剥離剤
は可燃性が低く、防火上安全である。
ル類の合成樹脂やゴムから成るシース等の外周に設け
た、延焼防止被覆の外面に塗り付けることにより、延焼
防止被覆を室温で容易に剥離することができ、しかも絶
縁外被に対しては剥離剤による膨潤の影響が生じない。
特に、シース等が塩化ビニル樹脂から成る場合でも、延
焼防止被覆を容易に剥離できる。また、本発明の剥離剤
は可燃性が低く、防火上安全である。
【0039】本発明の延焼防止被覆剥離方法によると、
延焼防止被覆で被覆された、電線・ケーブル類の合成樹
脂やゴムから成るシース等に、膨潤による影響を及ぼさ
ないで、延焼防止被覆を室温で容易に剥離することがで
きる。そして、可燃性が低い剥離剤を用いるので、防火
上安全である。
延焼防止被覆で被覆された、電線・ケーブル類の合成樹
脂やゴムから成るシース等に、膨潤による影響を及ぼさ
ないで、延焼防止被覆を室温で容易に剥離することがで
きる。そして、可燃性が低い剥離剤を用いるので、防火
上安全である。
Claims (4)
- 【請求項1】 電線、ケーブルシース等の外周に設けら
れた延焼防止被覆を、その外面に塗り付けることにより
剥離可能にする剥離剤であって、 トリメチルホスフェート、ヒドロキシエチルセルロース
および無水珪酸から成ることを特徴とする、電線・ケー
ブル類の延焼防止被覆の剥離剤。 - 【請求項2】 電線、ケーブルシース等の外周に設けら
れた延焼防止被覆を、その外面に塗り付けることにより
剥離可能にする剥離剤であって、 トリメチルホスフェート、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび無水珪
酸から成ることを特徴とする、電線・ケーブル類の延焼
防止被覆の剥離剤。 - 【請求項3】 電線、ケーブルシース等の外周に設けら
れた延焼防止被覆を、前記延焼防止被覆に剥離剤を塗布
した後、剥離する方法であって、 前記剥離剤が、トリメチルホスフェート、ヒドロキシエ
チルセルロースおよび無水珪酸から成ることを特徴とす
る、電線・ケーブル類の延焼防止被覆の剥離方法。 - 【請求項4】 電線、ケーブルシース等の外周に設けら
れた延焼防止被覆を、前記延焼防止被覆に剥離剤を塗布
した後、剥離する方法であって、 前記剥離剤が、トリメチルホスフェート、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
および無水珪酸から成ることを特徴とする、電線・ケー
ブル類の延焼防止被覆の剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3050655A JP2780227B2 (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 電線・ケーブル類の延焼防止被覆の剥離剤および剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3050655A JP2780227B2 (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 電線・ケーブル類の延焼防止被覆の剥離剤および剥離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06200236A JPH06200236A (ja) | 1994-07-19 |
JP2780227B2 true JP2780227B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=12864967
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3050655A Expired - Lifetime JP2780227B2 (ja) | 1991-02-22 | 1991-02-22 | 電線・ケーブル類の延焼防止被覆の剥離剤および剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2780227B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-22 JP JP3050655A patent/JP2780227B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06200236A (ja) | 1994-07-19 |
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