JPS61195188A - パテ状防火組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ケーブル相互間、ケーブルと壁または床等の
ケーブル貫通孔の間隙に充填されて火災時の延焼を防止
するためのパテ状防火組成分に関するものである。

［従来の技術］ ビル、プラント等の使用されている電線・ケーブルは、
その絶縁体やシースとしてポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル等の可燃物が多く使用されている。

このため、火災によって電線・ケーブルが延焼し、壁や
床の貫通部を経て火災が伝播され、大事に到ることが少
なくない。

これを防止するため、電線・ケーブルに延焼防止塗料を
塗布する方法や、貫通部を防火組成物のシール材で封止
する方法がとられてきている。

貫通部を封止する方法としては、けい酸カルシウム板、
ロックウール等の無機物と、水性パテ状組成物を用いる
方法があり、水性パテ状組成物はケーブルや無機組成物
との接着性に優れており、充填作業も容易で耐火性にも
優れているという利点がある。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、乾燥するに従って容積が収縮し、再充填
しなければないという問題がある。乾燥によって収縮が
完了するまでにはかなりの日数が必要であり、その後再
充填しなければならないことは作業能率に支障をきたす
ことになる。また、多量のハロゲン系難燃剤を含んでい
るため火災時に発生する有害ガスの量も多い。特にＨＣ
Ｊｌガスは腐食性であり、煙量を増大させる原因にもな
っており、この有害ガスを減量することが望まれている
。

本発明は上記に基づいてなされたものであり、充填後の
収縮および延焼時における腐食性ガスの発生が殆んどな
く、しかも耐火性に優れたパテ状防火組成物の提供を目
的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の防火組成物は、組成の主体部が、８〜１５重量
％の水性エマルジョン樹脂固形分、４０〜７０重量％の
無機充填剤、１〜１０重量％の難燃性液状物、１〜５重
量％の無機繊維、および２０重量％以下の水分からなる
ことを特徴とするものである。

本発明において、水性エルマジョン樹脂としては、ポリ
酢酸ビニルエマルジョン、酢酸ビニル−エチレンコポリ
マエマルジョン、酢酸ビニル−プロピオン酸ビニルコポ
リマエマルジョン、酢酸ごニル−アクリレートコポリマ
エマルジョン、アクリル酸エステルコポリマエマルジョ
ン等があげられ、これらは単独あるいは２種以上組み合
わせて使用可能である。

水性エマルジョン樹脂は結合剤として機能するものであ
るが、一般に可燃物であるため最小限の使用が好ましく
、樹脂固形分として８〜１５重量％の範囲とすべきであ
る。

８重量％未満では結合剤としての機能が低下し、１５重
量％を越えると樹脂分に可燃性を有するため乾燥後の難
燃性が不足する。

無機充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化アルミミニ
ラム、Ｃプい酸マグネシウム、シリカ、水和アルミナ、
けい酸アルミニウム、はう酸亜鉛、二酸化チタン、三酸
化アンチモン等があげられる。

無機充填剤は防火組成物の骨格をなすものであり、組成
物総重量の４０〜７０重量％の範囲にすべきである。

４０重量％未満では耐火性が不十分であり、７０重量％
を越えると乾燥後の機械的強度が低下する。

難燃性液状物は、多量の粉末や繊維を含有する組成物を
混練する時の媒体として役立つものであり、液状塩素化
パラフィン、燐酸トリス−β−クロロエチル、燐酸トリ
ス（ジクロロプロピル）、縮合燐酸エステル、燐酸トリ
クレジル等がある。

添加量は、組成物総重量の１〜１０重量％の範囲とする
必要があり、１重量％未満では乾燥時に亀裂が発生しや
すく、１０重量％を越えると粘着性が強くなって充填作
業性が低下する。

無機質繊維としては、アスベスト、ガラス繊維、セラミ
ック繊維、ロックウール等があげられ、多くの場合比較
的短い繊維の形で、例えば０．５〜１５ｍｍ程度で使用
される。

無機質繊維の混合量は組成物総重量の１〜５重量％の範
囲とする必要があり、１型口％未満では耐火性に乏しく
、５重量％を越えると硬くなって充填作業性が低下する
。

水分は組成物を混練するときに必要なものであり、乾燥
後り収縮を考えると組成物総重量の２０重量％以下にす
る必要がある。２０重量％を越えると乾燥時の収縮が大
きく、部分的に亀裂を発生することがある。

本発明においては、必要に応じて上記成分以外に、各種
の湿潤剤、消泡剤、殺菌剤を含有せしめてもよい。

［実施例］ 第１表の各側に示すような配合割合に従い、撹拌機を用
いて均一なパテ状防火組成物を作成した。

このパテ状防火組成物の充填作業性、耐火性およびＨＣ
ｆ発生量について評価した結果を第１表の下欄に示す。

評価は次に方法による。

（１）充填作業性 外径７０ｍ、長さ１００ｍのコンジットに外径２０ｍ、
長さ３００ｍのビニルシース電線７本を挿入し、その間
隙にロックウールを詰めた。

コンジット外側３０１Ｍ１の部分にパテ状防火組成物を
充填し、乾燥時の収縮による亀裂の有無および電線との
接着性を観察した。

（２）耐火性 （１）で作成した試料を垂直に保持し、酸化炎の長ざ１
６０ｍ５還元炎の長さ４０ｍのプロパンガスバーナを用
い。バーナの還元炎の先端が２０度の角度でケーブルの
先端にくるようにあて、１時間燃焼させる。燃焼中にお
けるパテ状防火組成物の充填物のドリップの有無および
炎の貫通の有無を観察した。また、バーナを取り去った
俊の同化状態を観察した。

ＨＣｆｆ１発生量 パテ状防火組成物を乾燥させ、０．５ｇの試料をとる。

この試お１を燃焼管に入れ、３００〜４００℃で５分間
予熱し、その後８００±３０’Ｃで３０分間強熱し、燃
焼ガス中に含まれるＨＣｌを定量する。

第１表より、本発明の範囲にある実施例１〜４の組成物
を用いた場合は充填後の乾燥後における収縮が少なく亀
裂が生じることはなかった生じることはなかった。また
、燃焼時のドリップ、炎の貫通もなく、燃焼後の形状も
崩れもなかった。

比較例１はハリゲン系難燃剤を含む例を示したもので、
収縮は少なく耐火性は優れているが、Ｈ（Ｊ’発生量が
多い。

比較例２１’ｌｔ燃性液状物を含まない組成物の例を示
したもので、収縮は少ないが、その硬さのために充填作
業性が悪く、接着性が劣っているため炎の貫通が見られ
た。

比較例３は水分を多く含んだもので、接着性に優れてい
るが、乾燥後の収縮が大きく、再充填しなければならな
かった。なお、再充填した後の耐火性は良好であった。

［発明の効果コ 以上の説明から明らかな通り、本発明によれば防火性能
が著しく高く、充填作業性が容易で乾燥時の収縮が少な
く、しかも燃焼時のＨＣｆガス発生量が少ないパテ状防
火組成物が得られることになる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）組成の主体部が、８〜１５重量％の水性エマルジ
   ョン樹脂固形分、４０〜７０重量％の無機充填剤、１〜
   １０重量％の難燃性液状物、１〜５重量％の無機繊維、
   および２０重量％以下の水分からなることを特徴とする
   パテ状防火組成物。