JP2774459B2 - イソクロマン類の製造法 - Google Patents

イソクロマン類の製造法

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JP2774459B2 JP7111543A JP11154395A JP2774459B2 JP 2774459 B2 JP2774459 B2 JP 2774459B2 JP 7111543 A JP7111543 A JP 7111543A JP 11154395 A JP11154395 A JP 11154395A JP 2774459 B2 JP2774459 B2 JP 2774459B2
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ホルムアルデヒド源と
して特定濃度のホルムアルデヒド水溶液を使用した、イ
ソクロマン類の簡素化された経済的な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、次の一般式(I)
【0003】
【化4】
【0004】(式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、低
級アルキル基又は低級アルコキシ基を示すか、あるいは
R1とR2が一緒になって、隣接する炭素原子と共に、ベン
ゼン環、ナフタリン環、又は1〜6個の低級アルキル基
が置換することもある炭素数5〜6のシクロアルカン環
を形成する基を示す。R3は水素原子又は低級アルキル基
を示す。)で表されるイソクロマン類は、優れたじゃこ
うの香りを有することが知られている(米国特許第3,36
0,530 号)。
【0005】このイソクロマン類を製造する方法として
は、上記米国特許明細書にアリールアルカノールとパラ
ホルムアルデヒドの混合物に塩化水素ガスを導入する方
法が開示されているほか、次に示す方法が知られてい
る。特公昭47−42836 号公報には、芳香族炭化水素を塩
化アルミニウムの存在下アルキレンオキシドと反応さ
せ、塩化アルミニウムの錯体としてのアリールアルカノ
ール形成後、遊離ヒドロキシル基を含む物質で塩化アル
ミニウムを部分的に失活させ、最後にパラホルムアルデ
ヒドを加えてアリールアルカノールを環化させてイソク
ロマンにするイソクロマンの製造法が記載されている。
また、特公昭54−20498 号公報においては、アリールア
ルカノールをプロトン酸の存在下においてアセタールと
反応させてイソクロマンを製造し得ることが記載されて
いる。更に特公昭56−2067号公報においては、特公昭54
−20498 号公報記載の方法の改良法としてn−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン
またはトルエンのような共沸化剤を加えてイソクロマン
を製造する方法が記載されている。
【0006】特開昭56−99467 号公報においては、アリ
ールアルカノール、濃塩酸及びホルムアルデヒドを遊離
する化合物の混合物に、イオウ又はリンの塩化物もしく
はオキシ塩化物を添加することからなるイソクロマンの
製造方法が記載されている。特開昭59−157082号公報に
おいては、アリールアルカノールをホルムアルデヒド及
び低級カルボン酸無水物あるいはアシル部分が低級アル
キル基であるメチレンジエステルと高められた温度にお
いて酸触媒を存在させて反応させるイソクロマンの製造
方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た方法はいずれもそれぞれ欠点を有し、十分に満足のい
くものではなかった。すなわち、米国特許第3,360,530
号明細書記載の方法は、操作が煩雑であること、高価且
つ取り扱いのめんどうな塩化水素ガスを用いること、生
じる水を除かないと反応が完結せず、収率が低下し、副
反応も生じるなどの欠点を有している。また、特公昭47
−42836 号公報記載の方法は、中間処理工程中での塩酸
ガスの発生、限定された量の不活性化剤の使用、そし
て、反応が完結せず副反応が生じて不満足な収率でしか
得られない、さらに後処理工程が煩雑であるなどの欠点
がある。
【0008】更に、特公昭54−20498 号公報記載の方法
は長時間の高温反応で不満足な収率しか与えず、また特
公昭56−2067号公報記載の方法は共沸化剤を用いている
ため回収は非常に高価になる。更にまた、特開昭56−99
467 号公報記載の方法は系中で塩化水素ガスを発生して
いること及び不満足な収率でしか得られないなどの欠点
を有しており、また特開昭59−157082号公報記載の方法
は、高温で圧力がかかる、生成する低級カルボン酸を分
離しなければならないなど取り扱いが煩雑であり、不満
足な収率でしか得られないなどの欠点がある。
【0009】本出願人は、このような欠点を解決し、イ
ソクロマン類を簡単に、しかも収率良く製造することの
できるイソクロマン類の改良製法を見出し、既に特許出
願した(特開昭63−10782 号公報)。この方法は、アリ
ールアルカノールに脱水能を有するフリーデル・クラフ
ツ触媒の存在下、塩素化炭化水素溶媒中でホルムアルデ
ヒド又はホルムアルデヒドを生成する化合物を作用させ
て、イソクロマン類を得る方法である。しかしながら、
この方法は、芳香族炭化水素から直接イソクロマン類を
合成する方法に比べ、芳香族炭化水素からまずアリール
アルカノールを製造分離し、その後このアリールアルカ
ノールからイソクロマン類を得ており、工程が複雑で経
済的に不利である。
【0010】また上記の方法でホルムアルデヒド源とし
てパラホルムアルデヒドを用いる場合、粉末状のパラホ
ルムアルデヒドは作業環境が悪いために生産を中止する
方向にあり、粉末状パラホルムアルデヒドの代わりに顆
粒状のパラホルムアルデヒドを用いると溶解しないため
にほとんど反応しないという事情もある。
【0011】従って、本発明の目的は、高純度のイソク
ロマン類を高収率で得るための簡略化された経済的な製
造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、ホルムアルデヒド源として
特定濃度のホルムアルデヒド水溶液を使用し、芳香族炭
化水素から直接イソクロマン類を製造できるイソクロマ
ン類の簡素化された製造方法を見出し、本発明を完成す
るに到った。即ち、本発明は、次の一般式(II)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R1及びR2は前記の意味を示す。)
で表される芳香族炭化水素を、フリーデル・クラフツ触
媒の存在下で、アルキレンオキシドと反応させ、次いで
40〜70重量%のホルムアルデヒド水溶液を添加処理して
環化することを特徴とする、前記一般式(I)で表され
るイソクロマン類の製造法を提供するものである。
【0015】本明細書中の一般式(I)及び(II)にお
いて、R1, R2及びR3で示される低級アルキル基とは直鎖
または分岐した炭素数1〜6のアルキル基を意味し、具
体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシ
ル、イソヘキシル等の基が挙げられる。好ましい低級ア
ルキル基はメチル基、エチル基及びイソプロピル基であ
る。また、R1及びR2で示される低級アルコキシ基は炭素
数1〜6の直鎖又は分岐したアルキル基から誘導される
アルコキシ基であり、具体的にはメトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、ペンチロキシ、イソペンチロキシ、ヘキシロキシ、
イソヘキシロキシ等の基が挙げられる。好ましい低級ア
ルコキシ基はメトキシ基、エトキシ基及びイソプロポキ
シ基である。
【0016】更に、一般式(I)及び(II)において、
R1及びR2が一緒になって形成する1〜6個の低級アルキ
ル基が置換することもある炭素数5〜6のシクロアルカ
ン環としては、例えばシクロペンタン環、シクロヘキサ
ン環、1〜6個の低級アルキル基、特に3〜6個の低級
アルキル基で置換されているシクロペンタン環或いはシ
クロヘキサン環等が挙げられる。これらのシクロアルカ
ン環は 2,3−または3,4−の位置においてフェニル基に
結合することができる。
【0017】本発明において、一般式(II)で表される
芳香族炭化水素としては、ベンゼン、低級アルキル基置
換ベンゼン、低級アルコキシ基置換ベンゼン、ナフタリ
ン、アントラセン、インダン、低級アルキル基置換イン
ダン、テトラリン、低級アルキル基置換テトラリン等が
挙げられ、これらの中で好適なものとしては、ベンゼ
ン、下記式(III)で表される 1,1,2,3,3−ペンタメチル
インダン、式 (IV) で表される 1,1,3−トリメチル−3
−エチルインダン、式(V)で表される 1,1,3,3−テト
ラメチルインダン等が挙げられる。
【0018】
【化6】
【0019】本発明で用いられるフリーデル・クラフツ
触媒の例としては、塩化アルミニウム、四塩化スズ、四
塩化チタン、塩化亜鉛、臭化アルミニウム、三塩化アン
チモン、五塩化アンチモン、ヨウ化アルミニウム等が挙
げられ、好ましくは塩化アルミニウム、四塩化スズ及び
四塩化チタンで、特に好ましくは塩化アルミニウム、四
塩化スズである。フリーデル・クラフツ触媒の量は一般
式(II)で表される芳香族炭化水素1モル当たり、 0.5
〜1.5 モルが好ましく、 0.7〜1.1 モルが更に好まし
い。本発明で用いられるアルキレンオキシドとしては、
エチレンオキシド又はプロピレンオキシドが好ましい。
アルキレンオキシドは一般式(II)で表される芳香族炭
化水素に対し実質的に等モル量用いればよいが、いずれ
か一方を過剰に使用することもできる。
【0020】本発明において芳香族炭化水素とアルキレ
ンオキシドとの反応は溶媒の存在下で行うことが好まし
く、溶媒としては塩素化炭化水素系溶媒が好ましい。塩
素化炭化水素系溶媒としては、例えば、ジクロロメタン
あるいはジクロロエタンなどが挙げられ、ジクロロメタ
ンが最も好適である。またこの反応は−40〜0℃、好ま
しくは−30〜−20℃の範囲で実施することができる。反
応温度が−40℃より低いと反応速度が低下し、高収率が
得られない。また0℃を超えると副反応が起こり好まし
くない。反応時間は30分〜5時間程度が好ましい。
【0021】本発明においては、一般式(II)で表され
る芳香族炭化水素とアルキレンオキサイドを反応させた
後、40〜70重量%のホルムアルデヒド水溶液を添加処理
して環化させる。ホルムアルデヒド水溶液の濃度が40重
量%未満であると反応操作が煩雑となる。例えば、通常
市販されているホルマリン(37%ホルムアルデヒド水溶
液)を用いると反応液がゲル化してしまい、反応収率が
悪くなる。一方、37%ホルマリンとパラホルムアルデヒ
ドを併用して高濃度ホルムアルデヒドの代用とすること
ができるが、2種類の原料を必要とし操作が煩雑とな
る。またホルムアルデヒド水溶液の濃度が70重量%を超
えると原料が分解するので好ましくない。ホルムアルデ
ヒド水溶液の添加量は一般式(II)で表される芳香族炭
化水素1モルに対し、ホルムアルデヒドとして 0.7〜1.
1 モルとなる量が好ましい。ホルムアルデヒド水溶液添
加時の温度は−40〜20℃が好ましく、−30〜0℃が更に
好ましい。ホルムアルデヒド水溶液を添加後、−30〜30
℃、好ましくは0〜30℃の範囲で反応を行うことができ
る。反応温度が−30℃未満であると、反応速度が低下
し、高収率が得られない。また30℃を超えると副反応が
起こり好ましくない。
【0022】本発明の方法の好ましい実施態様を、以下
に示す。一般式(II)で表される芳香族炭化水素に、攪
拌下でフリーデル・クラフツ触媒(例えば塩化アルミニ
ウム)と塩素化炭化水素溶媒(例えばジクロロメタン)
を添加した後、−40〜−20℃程度に冷却し、アルキレン
オキシドを塩素化炭化水素溶媒(例えばジクロロメタ
ン)に溶解した溶液を2〜5時間程度で滴下する。この
間、反応温度を−40〜−20℃程度に維持する。その後、
40〜70重量%のホルムアルデヒド水溶液を−30〜−20℃
で、20〜30分程度で加え、所定の反応温度で2〜3時間
攪拌して反応を完結させる。反応生成物に水を加えて、
生じたフリーデル・クラフツ触媒を含む水溶液層を除
く。生成物を含む油層を5〜10重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液で弱アルカリ性になるように洗浄し、溶媒を留
去し、減圧蒸留を行うことにより、目的とする一般式
(I)で表されるイソクロマン類を高収率で得ることが
できる。
【0023】本発明の方法によって得られるイソクロマ
ン類の代表的化合物としては、下記式 (VI) で表される
イソクロマン、下記式(VII) で表される6−オキサ−1,
1,2,3,3,8 −ヘキサメチル−2,3,5,6,7,8 −ヘキサヒド
ロ−1H−ベンズ〔f〕−インデン(ガラクソライド)、
下記式(VIII)で表される6−オキサ−1,1,3,8 −テトラ
メチル−3−エチル−2,3,5,6,7,8 −ヘキサヒドロ−1H
−ベンズ〔f〕−インデン、下記式(IX)で表される6−
オキサ−1,1,3,3,8 −ペンタメチル−2,3,5,6,7,8 −ヘ
キサヒドロ−1H−ベンズ〔f〕−インデン等が挙げられ
る。
【0024】
【化7】
【0025】
【発明の効果】本発明の方法ではイソクロマン類、例え
ばガラクソライドが高収率で未反応物や副生成物(高沸
点物)をほとんど含まず高純度で得られる。また反応生
成物を香料として用いる場合には、匂い的に十分満足で
きるものである。また、反応に塩化水素ガスを外部から
導入せず、反応中に、不要な遊離の塩化水素ガスを実質
的に生じないので、塩化水素ガスを外部から導入する方
法(米国特許3,360,530号)や反応工程中に塩化水素ガ
スを生じる方法(特公昭47−42836 号)にくらべ著し
く、取り扱いが簡単で装置の腐蝕性が少ないという特長
を持っている。さらに、特公昭47−42836 号公報記載の
方法が、ホルムアルデヒドを添加する前に触媒を不活性
化するための不活性化剤として遊離ヒドロキシル基を有
する化合物を添加する必要があるのに比べ、このような
不活性化剤を必要とせず、また反応温度を低下させるこ
とができるので、後処理工程を簡略化することができ
る。また、芳香族炭化水素を出発原料として一段の反応
でイソクロマン類を高収率で製造できるため、工程が簡
略化でき非常に経済的である。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明がこれらに限定されるものでないこと
はいうまでもない。尚、例中の%は特記しない限り重量
基準である。
【0027】実施例1 攪拌装置、上部に塩化カルシウム管を備えたリービッヒ
冷却管、温度計をつけた500ml の4つ口フラスコに 1,
1,2,3,3−ペンタメチルインダン75g(0.398 モル)を
入れ、300rpmで窒素気流下攪拌した。ここに室温で塩化
アルミニウム42.5g(0.319 モル)とジクロロメタン1
7.3gを加え、−20℃に冷却した。この溶液にプロピレ
ンオキシド23.1g(0.398 モル)をジクロロメタン146.
5 gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。この間反
応系中の温度は−20℃〜−30℃に維持した。15分同温度
で攪拌した後、47%ホルムアルデヒド水溶液18g(0.28
2 モル)を5℃にて30分間で加えた。20℃で2時間30分
攪拌後、100 gの水を30℃以下にて注意深く滴下し、40
℃にて1時間攪拌後、静置し下層を分層した。上層に10
%苛性ソーダ水を50g加え、40℃で1時間攪拌後、下層
を除去した。溶媒を留去し、減圧蒸留(2torr)を行
い、沸点 138〜148 ℃の留分として6−オキサ−1,1,2,
3,3,8 −ヘキサメチル−2,3,5,6,7,8 −ヘキサヒドロ−
1H−ベンズ〔f〕−インデン67.2g(0.26モル)を得
た。収率65%。
【0028】実施例2 塩化アルミニウムの代わりに四塩化スズ83.1gを用いた
他は実施例1と同様に反応を行った。その結果、6−オ
キサ−1,1,2,3,3,8 −ヘキサメチル−2,3,5,6,7,8 −ヘ
キサヒドロ−1H−ベンズ〔f〕−インデン62.0g(0.24
モル)を得た。収率60%。
【0029】実施例3 攪拌装置、上部に塩化カルシウム管を備えたリービッヒ
冷却管、温度計をつけた500ml の4つ口フラスコにベン
ゼン31g(0.398 モル)を入れ、300rpmで窒素気流下攪
拌した。ここに室温で塩化アルミニウム53g(0.398 モ
ル)とジクロロメタン17.3gを加え、−20℃に冷却し
た。この溶液にエチレンオキシド17.5g(0.398 モル)
をジクロロメタン146.5 gに溶かした溶液を4時間かけ
て滴下した。この間反応系中の温度は−20℃〜−30℃に
維持した。15分同温度で攪拌した後、47%ホルムアルデ
ヒド水溶液18g(0.282 モル)を5℃にて30分間で加え
た。20℃で2時間30分攪拌後、100 gの水を30℃以下に
て注意深く滴下し、40℃にて1時間攪拌後、静置し下層
を分層した。上層に10%苛性ソーダ水を50g加え、40℃
で1時間攪拌後、下層を除去した。溶媒を留去し、減圧
蒸留(20torr)を行い、沸点 105〜106.5 ℃の留分とし
てイソクロマン37.4g(0.278 モル) を得た。収率70
%。
【0030】比較例1 攪拌装置、上部に塩化カルシウム管を備えたリービッヒ
冷却管、温度計をつけた500ml の4つ口フラスコに 1,
1,2,3,3−ペンタメチルインダン75g(0.398 モル)を
入れ、300rpmで窒素気流下攪拌した。ここに室温で塩化
アルミニウム42.5g(0.319 モル)とジクロロメタン1
7.3gを加え、−20℃に冷却した。この溶液にプロピレ
ンオキシド23.1g(0.398 モル)をジクロロメタン146.
5 gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。この間反
応系中の温度は−20℃〜−30℃に維持した。15分同温度
で攪拌した後、−20℃で水8.6 g(0.478 モル)を滴下
し、次にパラホルムアルデヒド8.4 g(0.266 モル)を
加え室温(22℃)で3時間反応した。90gの水を加え、
40℃で1時間攪拌し下層を除去した。上層に10%苛性ソ
ーダ水50gを加え、40℃で1時間攪拌後、下層を除去し
た。溶媒を留去し、減圧蒸留(2torr)を行い沸点 138
〜148 ℃の留分として6−オキサ−1,1,2,3,3,8−ヘキ
サメチル−2,3,5,6,7,8 −ヘキサヒドロ−1H−ベンズ
〔f〕−インデン41.3g(0.16モル)を得た。収率40
%。
【0031】比較例2 攪拌装置、上部に塩化カルシウム管を備えたリービッヒ
冷却管、温度計をつけた500ml の4つ口フラスコに1,1,
2,3,3 −ペンタメチルインダン75g(0.398 モル)を入
れ、300rpmで窒素気流下攪拌した。ここに室温で塩化ア
ルミニウム42.5g(0.319 モル)とジクロロメタン17.3
gを加え、−20℃に冷却した。この溶液にプロピレンオ
キシド23.1g(0.398 モル)をジクロロメタン146.5 g
に溶かした溶液を4時間かけて滴下した。この間反応系
中の温度は−20℃〜−30℃に維持した。15分同温度で攪
拌した後、−20℃で水8.6 g(0.478 モル)を滴下し、
次にパラホルムアルデヒドの熱分解により発生させたホ
ルムアルデヒドを8.4 g(0.266 モル)導入し、室温
(22℃)で3時間反応した。90gの水を加え、40℃で1
時間攪拌し下層を除去した。上層に10%苛性ソーダ水50
gを加え、40℃で1時間攪拌後、下層を除去した。溶媒
を留去し、減圧蒸留(2torr)を行い、沸点 138〜148
℃の留分として6−オキサ−1,1,2,3,3,8 −ヘキサメチ
ル−2,3,5,6,7,8 −ヘキサヒドロ−1H−ベンズ〔f〕−
インデン46.5g(0.18モル)を得た。収率45%。
【0032】比較例3 攪拌装置、上部に塩化カルシウム管を備えたリービッヒ
冷却管、温度計をつけた500ml の4つ口フラスコに1,1,
2,3,3 −ペンタメチルインダン75g(0.398 モル)を入
れ、300rpmで窒素気流下攪拌した。ここに室温で塩化ア
ルミニウム42.5g(0.319 モル)とジクロロメタン17.3
gを加え、−20℃に冷却した。この溶液にプロピレンオ
キシド23.1g(0.398 モル)をジクロロメタン146.5 g
に溶かした溶液を4時間かけて滴下した。この間反応系
中の温度は−20℃〜−30℃に維持した。15分同温度で攪
拌した後、37%ホルムアルデヒド水溶液23g(0.284 モ
ル)を5℃にて30分間で加えた。その後20℃に昇温した
が、反応液がゲル状になり混合を続けることが困難であ
った。90gの水を加え、40℃で1時間攪拌し下層を除去
した。上層に10%苛性ソーダ水50gを加え、40℃で1時
間攪拌後、下層を除去した。溶媒を留去し、減圧蒸留
(2torr)を行い沸点 138〜148 ℃の留分として6−オ
キサ−1,1,2,3,3,8 −ヘキサメチル−2,3,5,6,7,8 −ヘ
キサヒドロ−1H−ベンズ〔f〕−インデン46.5g(0.18
モル)を得た。収率45%。
フロントページの続き (56)参考文献 特公 平4−5671(JP,B2) 国際公開96/35684(WO,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 311/76 - 311/92 101 B01J 27/06 - 27/10 REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(II) 【化1】 (式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子、低級アルキル基
    又は低級アルコキシ基を示すか、あるいはR1とR2が一緒
    になって、隣接する炭素原子と共に、ベンゼン環、ナフ
    タリン環、又は1〜6個の低級アルキル基が置換するこ
    ともある炭素数5〜6のシクロアルカン環を形成する基
    を示す。)で表される芳香族炭化水素を、フリーデル・
    クラフツ触媒の存在下で、アルキレンオキシドと反応さ
    せ、次いで40〜70重量%のホルムアルデヒド水溶液を添
    加処理して環化することを特徴とする、一般式(I) 【化2】 (式中、R1及びR2は前記の意味を示し、R3は水素原子又
    は低級アルキル基を示す。)で表されるイソクロマン類
    の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(II)で表される芳香族炭化水素
    が、ベンゼン、下記式(III)で表される 1,1,2,3,3−ペ
    ンタメチルインダン、式 (IV) で表される 1,1,3−トリ
    メチル−3−エチルインダン、式(V)で表される 1,
    1,3,3−テトラメチルインダンである請求項1記載の製
    造法。 【化3】
  3. 【請求項3】 フリーデル・クラフツ触媒が塩化アルミ
    ニウム、四塩化スズ又は四塩化チタンである請求項1又
    は2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 アルキレンオキシドがエチレンオキシド
    又はプロピレンオキシドである請求項1〜3のいずれか
    一項に記載の製造法。
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