JP2773289B2 - 能動型サスペンション - Google Patents
能動型サスペンションInfo
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- JP2773289B2 JP2773289B2 JP1228812A JP22881289A JP2773289B2 JP 2773289 B2 JP2773289 B2 JP 2773289B2 JP 1228812 A JP1228812 A JP 1228812A JP 22881289 A JP22881289 A JP 22881289A JP 2773289 B2 JP2773289 B2 JP 2773289B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、車両に生じる上下加速度に応じて車体及
び車輪間に介挿された流体シリンダに供給する作動流体
を制御することにより、車両の姿勢変化を抑制するよう
にした能動型サスペンションに関する。
び車輪間に介挿された流体シリンダに供給する作動流体
を制御することにより、車両の姿勢変化を抑制するよう
にした能動型サスペンションに関する。
この種の能動型サスペンションとしては、例えば第13
図に示すように構成されたものが知られている。
図に示すように構成されたものが知られている。
この従来例は、車両に生じる上下加速度を各車輪位置
に配設した上下加速度センサ90で検出し、この上下加速
度センサ90の加速度検出値をノイズカットフィルタ91で
ノイズを除去し、このフィルタ91の出力を積分用のロー
パスフィルタ92で積分して上下速度を算出し、この上下
速度と他のロール速度、ピッチ速度、横加速度等に基づ
く指令値とを加減算して、圧力指令値を算出し、この圧
力指令値を圧力制御弁等の制御弁93に供給して各車輪と
車体との間に配設された流体シリンダ94に供給する流体
を制御するようにしている(例えば本出願人が先に提案
した特開平1−15717号公報参照)。
に配設した上下加速度センサ90で検出し、この上下加速
度センサ90の加速度検出値をノイズカットフィルタ91で
ノイズを除去し、このフィルタ91の出力を積分用のロー
パスフィルタ92で積分して上下速度を算出し、この上下
速度と他のロール速度、ピッチ速度、横加速度等に基づ
く指令値とを加減算して、圧力指令値を算出し、この圧
力指令値を圧力制御弁等の制御弁93に供給して各車輪と
車体との間に配設された流体シリンダ94に供給する流体
を制御するようにしている(例えば本出願人が先に提案
した特開平1−15717号公報参照)。
このように、上下加速度検出値を積分した上下速度に
基づいて制御弁に対する指令値を算出するようにしてい
るので、1Hz程度のバネ上共振周波数域のバウンスに対
する制振に有効であり、この結果、操縦安定性を高める
と共に、うねり路等でのバネ上の移動を抑制して乗心地
を向上させることができる。
基づいて制御弁に対する指令値を算出するようにしてい
るので、1Hz程度のバネ上共振周波数域のバウンスに対
する制振に有効であり、この結果、操縦安定性を高める
と共に、うねり路等でのバネ上の移動を抑制して乗心地
を向上させることができる。
しかしながら、上記従来の能動型サスペンションにあ
っては、車体には路面から様々な周波数成分の振動が伝
達され、特に5Hz以上の振動にあっては、上下加速度セ
ンサと流体シリンダとの間に設けられた複数のフィルタ
(ノイズカットフィルタ、積分器として用いるローパス
フィルタ、制御弁内の流体によるフィルタ)によって位
相遅れが重畳される結果、車体に対して振動を増大させ
るおそれがあり、特に凹凸のない平坦な良路走行時、低
速走行時及び直進走行時に乗心地を悪化させるという未
解決の課題があった。
っては、車体には路面から様々な周波数成分の振動が伝
達され、特に5Hz以上の振動にあっては、上下加速度セ
ンサと流体シリンダとの間に設けられた複数のフィルタ
(ノイズカットフィルタ、積分器として用いるローパス
フィルタ、制御弁内の流体によるフィルタ)によって位
相遅れが重畳される結果、車体に対して振動を増大させ
るおそれがあり、特に凹凸のない平坦な良路走行時、低
速走行時及び直進走行時に乗心地を悪化させるという未
解決の課題があった。
そこで、この発明は、上記従来例の未解決の課題に着
目してなされたものであり良路走行時、低速走行時及び
直進走行時の乗心地の悪化を確実に防止することができ
る能動型サスペンションを提供することを目的としてい
る。
目してなされたものであり良路走行時、低速走行時及び
直進走行時の乗心地の悪化を確実に防止することができ
る能動型サスペンションを提供することを目的としてい
る。
上記目的を達成するため、請求項(1)に係る能動型
サスペンションは、第1図(a)の基本構成図に示すよ
うに、車体側部材と車輪側部材との間に各輪別に介装さ
れた流体シリンダと、該流体シリンダに供給する作動流
体を指令値に応じて個別に制御する制御弁と、車体に生
じる上下加速度を検出する上下加速度検出手段と、車体
のロール及びピッチの少なくとも何れか一方を検出する
姿勢変化検出手段と、前記上下加速度検出手段の上下加
速度検出値に基づいて演算した指令値と前記姿勢変化検
出手段の姿勢変化検出値に基づいて演算した指令値とを
加算して前記制御弁に出力する制御手段とを備えた能動
型サスペンションにおいて、車速を検出する車速検出手
段と、該車速検出手段の車速検出値が予め設定した車速
設定値より小さいときに前記制御手段による上下加速度
検出値に基づく指令値の出力のみを停止させる指令値出
力制御手段とを備えたことを特徴としている。
サスペンションは、第1図(a)の基本構成図に示すよ
うに、車体側部材と車輪側部材との間に各輪別に介装さ
れた流体シリンダと、該流体シリンダに供給する作動流
体を指令値に応じて個別に制御する制御弁と、車体に生
じる上下加速度を検出する上下加速度検出手段と、車体
のロール及びピッチの少なくとも何れか一方を検出する
姿勢変化検出手段と、前記上下加速度検出手段の上下加
速度検出値に基づいて演算した指令値と前記姿勢変化検
出手段の姿勢変化検出値に基づいて演算した指令値とを
加算して前記制御弁に出力する制御手段とを備えた能動
型サスペンションにおいて、車速を検出する車速検出手
段と、該車速検出手段の車速検出値が予め設定した車速
設定値より小さいときに前記制御手段による上下加速度
検出値に基づく指令値の出力のみを停止させる指令値出
力制御手段とを備えたことを特徴としている。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションは、
第1図(b)の基本構成図に示すように、車体側部材と
車輪側部材との間に各輪別に介装された流体シリンダ
と、該流体シリンダに供給する作動流体を指令値に応じ
て個別に制御する制御弁と、車体に生じる上下加速度を
検出する上下加速度検出手段と、該上下加速度検出手段
の上下加速度検出値に基づいて演算した指令値を前記制
御弁に出力する制御手段とを備えた能動型サスペンショ
ンにおいて、車体に生じる横加速度を検出する横加速度
検出手段と、該横加速度検出手段の横加速度検出値が予
め設定した範囲内であるときに、前記前記制御手段によ
る上下加速度検出値に基づく指令値の出力を停止させる
指令値出力抑制手段とを備えたことを特徴としている。
第1図(b)の基本構成図に示すように、車体側部材と
車輪側部材との間に各輪別に介装された流体シリンダ
と、該流体シリンダに供給する作動流体を指令値に応じ
て個別に制御する制御弁と、車体に生じる上下加速度を
検出する上下加速度検出手段と、該上下加速度検出手段
の上下加速度検出値に基づいて演算した指令値を前記制
御弁に出力する制御手段とを備えた能動型サスペンショ
ンにおいて、車体に生じる横加速度を検出する横加速度
検出手段と、該横加速度検出手段の横加速度検出値が予
め設定した範囲内であるときに、前記前記制御手段によ
る上下加速度検出値に基づく指令値の出力を停止させる
指令値出力抑制手段とを備えたことを特徴としている。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンション
は、第1図(c)の基本構成図に示すように、車体側部
材と車輪側部材との間に各輪別に介装された流体シリン
ダと、該流体シリンダに供給する作動流体を指令値に応
じて個別に制御する制御弁と、車体に生じる上下加速度
を各車輪に対応する位置で検出する上下加速度検出手段
と、該上下加速度検出手段の上下加速度検出値に基づい
て演算した指令値を前記制御弁に出力する制御手段とを
備えた能動型サスペンションにおいて、前記前輪側の上
下加速度検出手段及び後輪側の上下加速度検出手段の加
速度検出値に基づいて車両のピッチ速度を演算するピッ
チ速度演算手段と、該ピッチ速度演算手段で演算したピ
ッチ速度が予め設定したピッチ速度設定値以下であると
きに、前記制御手段による上下加速度に基づく指令値の
出力を停止させる指令値出力抑制手段とを備えたことを
特徴としている。
は、第1図(c)の基本構成図に示すように、車体側部
材と車輪側部材との間に各輪別に介装された流体シリン
ダと、該流体シリンダに供給する作動流体を指令値に応
じて個別に制御する制御弁と、車体に生じる上下加速度
を各車輪に対応する位置で検出する上下加速度検出手段
と、該上下加速度検出手段の上下加速度検出値に基づい
て演算した指令値を前記制御弁に出力する制御手段とを
備えた能動型サスペンションにおいて、前記前輪側の上
下加速度検出手段及び後輪側の上下加速度検出手段の加
速度検出値に基づいて車両のピッチ速度を演算するピッ
チ速度演算手段と、該ピッチ速度演算手段で演算したピ
ッチ速度が予め設定したピッチ速度設定値以下であると
きに、前記制御手段による上下加速度に基づく指令値の
出力を停止させる指令値出力抑制手段とを備えたことを
特徴としている。
なおさらに、請求項(4)に係る能動型サスペンショ
ンは、第1図(d)の基本構成図に示すように、車体側
部材と車輪側部材との間に各輪別に介装された流体シリ
ンダと、該流体シリンダに供給する作動流体を指令値に
応じて個別に制御する制御弁と、車体に生じる上下加速
度を検出する上下加速度検出手段と、該上下加速度検出
手段の上下加速度検出値に基づいて演算した指令値を前
記制御弁に出力する制御手段とを備えた能動型サスペン
ションにおいて、車速を検出する車速検出手段と、車体
に生じる横加速度を検出する横加速度検出手段と、前記
前輪側の上下加速度検出手段及び後輪側の上下加速度検
出手段の加速度検出値に基づいて車両のピッチ速度を演
算するピッチ速度演算手段と、前記車速検出手段の車速
検出値が予め設定した車速設定値以下のときに零となる
ゲイン、前記横加速度検出手段の横加速度検出値が予め
設定した範囲内にあるときに零となるゲイン及び前記ピ
ッチ速度演算手段のピッチ速度が予め設定したピッチ速
度設定値以下であるときに零となるゲインの加算値に基
づき、前記制御手段に、上下加速度に応じた指令値を出
力する指令値出力抑制手段とを備えたことを特徴として
いる。
ンは、第1図(d)の基本構成図に示すように、車体側
部材と車輪側部材との間に各輪別に介装された流体シリ
ンダと、該流体シリンダに供給する作動流体を指令値に
応じて個別に制御する制御弁と、車体に生じる上下加速
度を検出する上下加速度検出手段と、該上下加速度検出
手段の上下加速度検出値に基づいて演算した指令値を前
記制御弁に出力する制御手段とを備えた能動型サスペン
ションにおいて、車速を検出する車速検出手段と、車体
に生じる横加速度を検出する横加速度検出手段と、前記
前輪側の上下加速度検出手段及び後輪側の上下加速度検
出手段の加速度検出値に基づいて車両のピッチ速度を演
算するピッチ速度演算手段と、前記車速検出手段の車速
検出値が予め設定した車速設定値以下のときに零となる
ゲイン、前記横加速度検出手段の横加速度検出値が予め
設定した範囲内にあるときに零となるゲイン及び前記ピ
ッチ速度演算手段のピッチ速度が予め設定したピッチ速
度設定値以下であるときに零となるゲインの加算値に基
づき、前記制御手段に、上下加速度に応じた指令値を出
力する指令値出力抑制手段とを備えたことを特徴として
いる。
請求項(1)に係る能動型サスペンションにおいて
は、車速検出手段で検出された車速検出値が予め設定さ
れた車速設定値以下であるときには、指令値制御手段で
上下加速度検出値に基づく指令値の出力のみを停止させ
ることにより、低速走行時に上下加速度検出値によるバ
ウンス抑制制御のみを中止し、上下加速度検出値の位相
遅れによる乗心地の圧下を防止するが、他の姿勢変化検
出値に基づくピッチ,ロール等の抑制制御は継続させ
て、低速走行時における急発進、急制動、旋回時の姿勢
変化を抑制する。
は、車速検出手段で検出された車速検出値が予め設定さ
れた車速設定値以下であるときには、指令値制御手段で
上下加速度検出値に基づく指令値の出力のみを停止させ
ることにより、低速走行時に上下加速度検出値によるバ
ウンス抑制制御のみを中止し、上下加速度検出値の位相
遅れによる乗心地の圧下を防止するが、他の姿勢変化検
出値に基づくピッチ,ロール等の抑制制御は継続させ
て、低速走行時における急発進、急制動、旋回時の姿勢
変化を抑制する。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションにお
いては、横加速度検出手段で検出された横加速度検出が
予め設定された範囲内であるときには、車両が直進走行
状態であると判断して指令値抑制手段で、上記と同様に
上下加速度検出手段の上下加速度検出値に基づく指令値
の出力を停止させることにより、直進走行時に上下加速
度検出値による姿勢変化抑制を中止して乗心地の悪化を
防止する。
いては、横加速度検出手段で検出された横加速度検出が
予め設定された範囲内であるときには、車両が直進走行
状態であると判断して指令値抑制手段で、上記と同様に
上下加速度検出手段の上下加速度検出値に基づく指令値
の出力を停止させることにより、直進走行時に上下加速
度検出値による姿勢変化抑制を中止して乗心地の悪化を
防止する。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンションに
おいては、ピッチ速度演算手段で算出したピッチ速度が
予め設定したピッチ速度設定値以下であるときには、車
両が良路を走行しているものは判断して、上下加速度検
出値に基づく姿勢抑制制御を中止して乗心地の悪化を防
止する。
おいては、ピッチ速度演算手段で算出したピッチ速度が
予め設定したピッチ速度設定値以下であるときには、車
両が良路を走行しているものは判断して、上下加速度検
出値に基づく姿勢抑制制御を中止して乗心地の悪化を防
止する。
なおさらに、請求項(4)に係る能動型サスペンショ
ンにあっては、上記した低速走行時、直進走行時及び良
路走行時に、上下加速度検出値に応じた指令値を制御手
段に出力することにより、上下加速度による制御を抑制
して乗心地の悪化を防止する。
ンにあっては、上記した低速走行時、直進走行時及び良
路走行時に、上下加速度検出値に応じた指令値を制御手
段に出力することにより、上下加速度による制御を抑制
して乗心地の悪化を防止する。
以下、この発明の一実施例を第2図乃至第12図に基づ
き説明する。
き説明する。
第2図において、10はサスペンションアームである車
体側部材を、11FL〜11RRは前左〜後右車輪を、12は能動
型サスペンションを夫々示す。
体側部材を、11FL〜11RRは前左〜後右車輪を、12は能動
型サスペンションを夫々示す。
能動型サスペンション12は、車体側部材10と車輪11FL
〜11RRの各車輪側部材14との間に各々介装された流体圧
シリンダとしての油圧シリンダ18FL〜18RRと、この油圧
シリンダ18FL〜18RRの作動圧を個別に調整する圧力制御
弁20FL〜20RRと、この油圧系の油圧源22と、この油圧源
22及び圧力制御弁20FL〜20RR間に介挿された蓄圧用のア
キュムレータ24,24と、車速を検出する車速センサ25
と、車体の横方向に発生する加速度を検出する横加速度
センサ26と、車体の前後方向に発生する加速度を検出す
る前後加速度センサ27と、車体の車輪11FL位置を除く各
車輪11FR〜11RR位置の上下加速度を検出する上下加速度
センサ28FR〜28RRと、これら車速センサ25、横加速度セ
ンサ26、前後加速度センサ27及び上下加速度センサ28FR
〜28RRの各検出値V、G、G及びFR〜RRに基づき
圧力制御弁20FL〜20RRの出力圧を個別に制御するコント
ローラ30とを有している。また、油圧シリンダ18FL〜18
RRの後述する圧力室Lの各々は、絞り弁32を介してバネ
下振動吸収用のアキュムレータ34に接続されている。さ
らに、油圧シリンダ18FL〜18RRの各々のバネ上,バネ下
相当間には、比較的低いバネ定数であって車体の静荷重
を支持するコイルスプリング36が配設されている。
〜11RRの各車輪側部材14との間に各々介装された流体圧
シリンダとしての油圧シリンダ18FL〜18RRと、この油圧
シリンダ18FL〜18RRの作動圧を個別に調整する圧力制御
弁20FL〜20RRと、この油圧系の油圧源22と、この油圧源
22及び圧力制御弁20FL〜20RR間に介挿された蓄圧用のア
キュムレータ24,24と、車速を検出する車速センサ25
と、車体の横方向に発生する加速度を検出する横加速度
センサ26と、車体の前後方向に発生する加速度を検出す
る前後加速度センサ27と、車体の車輪11FL位置を除く各
車輪11FR〜11RR位置の上下加速度を検出する上下加速度
センサ28FR〜28RRと、これら車速センサ25、横加速度セ
ンサ26、前後加速度センサ27及び上下加速度センサ28FR
〜28RRの各検出値V、G、G及びFR〜RRに基づき
圧力制御弁20FL〜20RRの出力圧を個別に制御するコント
ローラ30とを有している。また、油圧シリンダ18FL〜18
RRの後述する圧力室Lの各々は、絞り弁32を介してバネ
下振動吸収用のアキュムレータ34に接続されている。さ
らに、油圧シリンダ18FL〜18RRの各々のバネ上,バネ下
相当間には、比較的低いバネ定数であって車体の静荷重
を支持するコイルスプリング36が配設されている。
油圧シリンダ18FL〜18RRの各々はシリンダチューブ18
aを有し、このシリンダチューブ18aには、ピストン18c
により隔設された下側の圧力室Lが形成されている。そ
して、シリンダチューブ18aの下端が車輪側部材14にに
取り付けられ、ピストンロッド18bの上端が車体側部材1
0に取り付けられている。また、圧力室Lの各々は、油
圧配管38を介して圧力制御弁20FL〜20RRの出力ポートに
接続されている。
aを有し、このシリンダチューブ18aには、ピストン18c
により隔設された下側の圧力室Lが形成されている。そ
して、シリンダチューブ18aの下端が車輪側部材14にに
取り付けられ、ピストンロッド18bの上端が車体側部材1
0に取り付けられている。また、圧力室Lの各々は、油
圧配管38を介して圧力制御弁20FL〜20RRの出力ポートに
接続されている。
また、圧力制御弁20FL〜20RRの各々は、円筒状の弁ハ
ウジングとこれに一体的に設けられた比例ソレノイドと
を有した。従来周知の3ポート比例電磁減圧弁(例えば
特開昭64−74111号参照)で形成されている。そして、
比例ソレノイドの励磁コイルに供給する指令電流i(指
令値)を調整することにより、弁ハウジング内に収容さ
れたポペットの移動距離、即ちスプールの位置を制御
し、供給ポート及び出力ポート又は出力ポート及び戻り
ポートを介して油圧源22と油圧シリンダ18FL〜18RRとの
間で流通する作動油を制御できるようになっている。
ウジングとこれに一体的に設けられた比例ソレノイドと
を有した。従来周知の3ポート比例電磁減圧弁(例えば
特開昭64−74111号参照)で形成されている。そして、
比例ソレノイドの励磁コイルに供給する指令電流i(指
令値)を調整することにより、弁ハウジング内に収容さ
れたポペットの移動距離、即ちスプールの位置を制御
し、供給ポート及び出力ポート又は出力ポート及び戻り
ポートを介して油圧源22と油圧シリンダ18FL〜18RRとの
間で流通する作動油を制御できるようになっている。
ここで、励磁コイルに加えられる指令電流i(:iFL
〜iRR)と圧力制御弁20FL(〜20RR)の出力ポートから
出力される制御圧Pとの関係は、第3図に示すようにな
っている。つまり、ノイズを考慮した最小電流値iMINの
ときには最低制御圧PNIMとなり、この状態から電流値i
を増加させると、電流値iに比例して直線的に制御圧P
が増加し、最大電流値iMAXのときには設定ライン圧に相
当する最高制御圧PMAXとなる。この第3図で、iNは中立
指令電波,PNは中立制御圧である。
〜iRR)と圧力制御弁20FL(〜20RR)の出力ポートから
出力される制御圧Pとの関係は、第3図に示すようにな
っている。つまり、ノイズを考慮した最小電流値iMINの
ときには最低制御圧PNIMとなり、この状態から電流値i
を増加させると、電流値iに比例して直線的に制御圧P
が増加し、最大電流値iMAXのときには設定ライン圧に相
当する最高制御圧PMAXとなる。この第3図で、iNは中立
指令電波,PNは中立制御圧である。
更に、前記コントローラ30は第6図に示すように、車
速センサ25の車速検出値V、横加速度センサ26の横加速
度検出値G、前後加速度センサ27の前後加速度検出値
Gをデジタル量に変換するA/D変換器70A〜70Cと、上下
加速度センサ28FR〜28RRの上下加速度検出値FR〜RR
がアナログノイズフィルタ71A〜71Cを介して入力され、
これらをデジタル量に変換するA/D変換器70D〜70Fと、
演算処理用のマイクロコンピュータ72と、このマイクロ
コンピュータ72から出力されるデジタル量の圧力指令値
VFL〜VRRを個別にアナログ量に変換するD/A変換器73A〜
73Dと、これらアナログ量の圧力指令値VFL〜VRRを指令
電波iFL〜iRRに変換して、圧力制御弁20FL〜20RRに個別
に出力する駆動回路74A〜74Dとを有している。
速センサ25の車速検出値V、横加速度センサ26の横加速
度検出値G、前後加速度センサ27の前後加速度検出値
Gをデジタル量に変換するA/D変換器70A〜70Cと、上下
加速度センサ28FR〜28RRの上下加速度検出値FR〜RR
がアナログノイズフィルタ71A〜71Cを介して入力され、
これらをデジタル量に変換するA/D変換器70D〜70Fと、
演算処理用のマイクロコンピュータ72と、このマイクロ
コンピュータ72から出力されるデジタル量の圧力指令値
VFL〜VRRを個別にアナログ量に変換するD/A変換器73A〜
73Dと、これらアナログ量の圧力指令値VFL〜VRRを指令
電波iFL〜iRRに変換して、圧力制御弁20FL〜20RRに個別
に出力する駆動回路74A〜74Dとを有している。
この内、マイクロコンピュータ72は、少なくともイン
ターフェイス回路76と演算処理装置78とRAM,ROM等から
なる記憶装置80とを含んで構成され、インターフェイス
回路76はI/Oポート等から構成されている。また、演算
処理装置78は、インターフェイス回路76を介して各検出
値V、G、G及びFR〜RRを読込み、これらに基づ
き後述する演算その他の処理を行って圧力指示値VFL〜V
RRを算出し、これらを出力する。
ターフェイス回路76と演算処理装置78とRAM,ROM等から
なる記憶装置80とを含んで構成され、インターフェイス
回路76はI/Oポート等から構成されている。また、演算
処理装置78は、インターフェイス回路76を介して各検出
値V、G、G及びFR〜RRを読込み、これらに基づ
き後述する演算その他の処理を行って圧力指示値VFL〜V
RRを算出し、これらを出力する。
記憶装置80は、演算処理装置78の処理の実行に必要な
所定プログラム及び固定データ等を予め記憶していると
ともに、演算処理装置78の処理結果を記憶する。この記
憶装置80に記憶されている固定データとしては、第6図
に示す車速と車速ゲインKVとの関係を示す記憶テーブ
ル、第7図に示す実横加速度検出値RGと横加速度によ
るゲイン成分αYとの関係を示す記憶テーブル、第8図
に示す車速と車速によるゲイン成分βVとの関係を示す
記憶テーブル及び第9図に示す補正ピッチ速度P*とピッ
チ速度によるゲイン成分αPとの関係を示す記憶テーブ
ルがある。
所定プログラム及び固定データ等を予め記憶していると
ともに、演算処理装置78の処理結果を記憶する。この記
憶装置80に記憶されている固定データとしては、第6図
に示す車速と車速ゲインKVとの関係を示す記憶テーブ
ル、第7図に示す実横加速度検出値RGと横加速度によ
るゲイン成分αYとの関係を示す記憶テーブル、第8図
に示す車速と車速によるゲイン成分βVとの関係を示す
記憶テーブル及び第9図に示す補正ピッチ速度P*とピッ
チ速度によるゲイン成分αPとの関係を示す記憶テーブ
ルがある。
第6図の記憶テーブルは、予め設定された車速設定値
VS1(例えば70km/h)以下のときに車速ゲインKVが零と
なり、車速設定値VS1から車速設定値VS2(例えば140km/
h)までの間に車速ゲインKVが零から上限設定値K
VMAX(例えば0.4)まで車速の増加に応じて増加し、車
速設定値VS2以上では上限設定値KVMAXを維持するように
設定されている。また、第7図の記憶テーブルは、実横
加速度検出値RGが予め設定した横加速度設定値RS1
(例えば0.15G)以下であるときに横加速度によるゲイ
ン成分αYが零、横加速度設定値GS1から横加速度設定
値GS2(例えば0.2G)までの間にゲイン成分αYが横加
速度の増加に伴って上限設定値αYMAX(例えば1.0)ま
で増加し、横加速度設定値GS2以上であるときに上限
設定値αYMAXを維持するように設定されている。さら
に、第8図の記憶テーブルは、車速が零から予め設定し
た車速設定値VS3(例えば10km/h)までの間に車速によ
るゲイン成分βVが零から車速の増加に応じて上限設定
値βVMAX(例えば1.0)まで増加し、車速設定値VS3以上
では上限設定値βVMAXを維持するように設定されてい
る。なおさらに、第9図に示す記憶テーブルは、補正ピ
ッチ速度P*が予め設定したピッチ速度設定値PS1(例え
ば10rad/sec)までの間零、ピッチ速度設定値PS1から予
め設定したピッチ速度設定値PS1(例えば25rad/sec)ま
での間ピッチ速度の増加に伴って上限設定値αVMAXまで
増加し、ピッチ速度設定値PS2以上では上限設定値α
VMAXを維持するように設定されている。
VS1(例えば70km/h)以下のときに車速ゲインKVが零と
なり、車速設定値VS1から車速設定値VS2(例えば140km/
h)までの間に車速ゲインKVが零から上限設定値K
VMAX(例えば0.4)まで車速の増加に応じて増加し、車
速設定値VS2以上では上限設定値KVMAXを維持するように
設定されている。また、第7図の記憶テーブルは、実横
加速度検出値RGが予め設定した横加速度設定値RS1
(例えば0.15G)以下であるときに横加速度によるゲイ
ン成分αYが零、横加速度設定値GS1から横加速度設定
値GS2(例えば0.2G)までの間にゲイン成分αYが横加
速度の増加に伴って上限設定値αYMAX(例えば1.0)ま
で増加し、横加速度設定値GS2以上であるときに上限
設定値αYMAXを維持するように設定されている。さら
に、第8図の記憶テーブルは、車速が零から予め設定し
た車速設定値VS3(例えば10km/h)までの間に車速によ
るゲイン成分βVが零から車速の増加に応じて上限設定
値βVMAX(例えば1.0)まで増加し、車速設定値VS3以上
では上限設定値βVMAXを維持するように設定されてい
る。なおさらに、第9図に示す記憶テーブルは、補正ピ
ッチ速度P*が予め設定したピッチ速度設定値PS1(例え
ば10rad/sec)までの間零、ピッチ速度設定値PS1から予
め設定したピッチ速度設定値PS1(例えば25rad/sec)ま
での間ピッチ速度の増加に伴って上限設定値αVMAXまで
増加し、ピッチ速度設定値PS2以上では上限設定値α
VMAXを維持するように設定されている。
次に、上記実施例の動作を演算処理装置78の処理手順
を示す第10図及び第11図のフローチャートを伴って説明
する。
を示す第10図及び第11図のフローチャートを伴って説明
する。
イグニッションスイッチがオン状態となると、コント
ローラ30に電源が投入され、その演算処理装置78で第10
図に示す姿勢変化抑制処理が実行される。
ローラ30に電源が投入され、その演算処理装置78で第10
図に示す姿勢変化抑制処理が実行される。
すなわち、先ずステップで各加速度センサ26、27及
び28FL〜28RRの加速度検出値G、G及びFR〜RRを
読込んでからステップに移行する。
び28FL〜28RRの加速度検出値G、G及びFR〜RRを
読込んでからステップに移行する。
このステップでは各加速度検出値G、G及びFR
〜RRから加速度が零のときの加速度検出値GN、GN
及びGNを減算し実際に車両に生じる実加速度検出値
RG、RG及びRFR〜RRRを算出する。
〜RRから加速度が零のときの加速度検出値GN、GN
及びGNを減算し実際に車両に生じる実加速度検出値
RG、RG及びRFR〜RRRを算出する。
次いで、ステップに移行して、実上下加速度設定値
RFR〜RRRに基づいて下記(1)式の演算を行って前
左輪11FL位置における実上下加速度推定値RFLを算出
する。RFL =RFR+RRL−RRR ………(1) 次いで、ステップに移行して、各実上下加速度検出
値RFR〜RRR及び実上下加速度推定値RFLをディジ
タルローパスフィルタ処理による積分演算して車体の上
下速度ZFL〜ZRRを算出する。
RFR〜RRRに基づいて下記(1)式の演算を行って前
左輪11FL位置における実上下加速度推定値RFLを算出
する。RFL =RFR+RRL−RRR ………(1) 次いで、ステップに移行して、各実上下加速度検出
値RFR〜RRR及び実上下加速度推定値RFLをディジ
タルローパスフィルタ処理による積分演算して車体の上
下速度ZFL〜ZRRを算出する。
次いで、ステップに移行して、後述する第11図の処
理によって記憶装置80の前輪側及び後輪側上下加速度制
御ゲイン記憶領域に記憶されている上下加速度制御ゲイ
ンKZF及びKZRを読出し、これらに前輪側上下速度FL、
FR及び後輪側上下速度RL,RRを乗算してバウンス
抑制圧力指令値VBFL〜VBRRを算出し、これらを記憶装置
80のバウンス抑制圧力指令値記憶領域に更新記憶してか
らステップに移行する。
理によって記憶装置80の前輪側及び後輪側上下加速度制
御ゲイン記憶領域に記憶されている上下加速度制御ゲイ
ンKZF及びKZRを読出し、これらに前輪側上下速度FL、
FR及び後輪側上下速度RL,RRを乗算してバウンス
抑制圧力指令値VBFL〜VBRRを算出し、これらを記憶装置
80のバウンス抑制圧力指令値記憶領域に更新記憶してか
らステップに移行する。
このステップでは、前記ステップで算出した左旋
回時の横加速度を正、右旋回時の横加速度を負とする実
際の横加速度に対応した実横加速度検出値RGに予め設
定した横方向制御ゲインKRを乗算することによりロール
抑制圧力指令値VRを算出し、これを記憶装置80のロール
抑制圧力指令値記憶領域に更新記憶してからステップ
に移行する。
回時の横加速度を正、右旋回時の横加速度を負とする実
際の横加速度に対応した実横加速度検出値RGに予め設
定した横方向制御ゲインKRを乗算することによりロール
抑制圧力指令値VRを算出し、これを記憶装置80のロール
抑制圧力指令値記憶領域に更新記憶してからステップ
に移行する。
このステップでは、前記ステップで算出した前向
きの加速度を正、後ろ向きの加速度を負とする実際の前
後加速度に対応した実前後加速度検出値Gに予め設定
した前後方向制御ゲインKXを乗算することによりピッチ
抑制圧力指令値VPを算出し、これを記憶装置80のピッチ
抑制圧力指令値記憶領域に更新記録してからステップ
に移行する。
きの加速度を正、後ろ向きの加速度を負とする実際の前
後加速度に対応した実前後加速度検出値Gに予め設定
した前後方向制御ゲインKXを乗算することによりピッチ
抑制圧力指令値VPを算出し、これを記憶装置80のピッチ
抑制圧力指令値記憶領域に更新記録してからステップ
に移行する。
このステップでは、記憶装置80のバウンス抑制圧力
指令値記憶領域、ロール抑制圧力指令値記憶領域及びピ
ッチ抑制圧力指令値記憶領域に夫々記憶されている各圧
力指令値VBFL〜VBRR、VR及びVPを読出し、これらに基づ
いて下記(2)〜(5)式の演算を行って各圧力制御弁
20FL〜20RRに対する圧力指令値VFL〜VRRを算出する。
指令値記憶領域、ロール抑制圧力指令値記憶領域及びピ
ッチ抑制圧力指令値記憶領域に夫々記憶されている各圧
力指令値VBFL〜VBRR、VR及びVPを読出し、これらに基づ
いて下記(2)〜(5)式の演算を行って各圧力制御弁
20FL〜20RRに対する圧力指令値VFL〜VRRを算出する。
VFL=VN+VZFL−VR+VP ………(2) VFR=VN+VZFR+VR+VP ………(3) VRL=VN+VZRL−VR−VP ………(4) VRR=VN+VZRR+VR−VP ………(5) 但し、VNは圧力制御弁20FL〜20RRの中立圧力PNに相当
する圧力指令値である。
する圧力指令値である。
次いで、ステップに移行して、上記ステップで算
出した圧力指令値VFL〜VRRを出力してからステップに
移行する。
出した圧力指令値VFL〜VRRを出力してからステップに
移行する。
このステップでは、イグニッションスイッチがオフ
状態であるか否かを判定し、イグニッションスイッチが
オン状態であるときには、前記ステップに戻り、イグ
ニッションスイッチがオフ状態であるときには処理を終
了する。
状態であるか否かを判定し、イグニッションスイッチが
オン状態であるときには、前記ステップに戻り、イグ
ニッションスイッチがオフ状態であるときには処理を終
了する。
また、演算処理装置78は、所定時間(例えば2msec毎
に第11図のタイマ割込処理を実行する。
に第11図のタイマ割込処理を実行する。
すなわち、ステップで車速センサ25の車速検出値V
を読出み、次いでステップに移行して、車速検出値V
をもとに第6図に示す記憶テーブルを参照して車速ゲイ
ンKVを算出し、これを記憶装置80の車速ゲイン記憶領域
に更新記憶してからステップに移行する。
を読出み、次いでステップに移行して、車速検出値V
をもとに第6図に示す記憶テーブルを参照して車速ゲイ
ンKVを算出し、これを記憶装置80の車速ゲイン記憶領域
に更新記憶してからステップに移行する。
このステップでは、横加速度センサ26の横加速度検
出値Gを読込み、次いでステップに移行して前記10
図のステップと同様に実横加速度検出値RGを算出
し、次いでステップに移行して実横加速度検出値RG
の絶対値|RG|をもとに第7図に示す記憶テーブルを
参照して横加速度によるゲイン成分αYを算出してこれ
を記憶装置80に一時記憶しておき、次いでステップに
移行して前記ステップに読込んだ車速検出値Vをもと
に、第8図に示す記憶テーブルを参照して車速によるゲ
イン成分βVを算出してこれを記憶装置80に一時記憶
し、次いでステップに移行して、ゲイン成分αY及び
βVを乗算して横加速度ゲインKYを算出し、これを記憶
装置の横加速度ゲイン記憶領域に更新記憶してからステ
ップに移行する。
出値Gを読込み、次いでステップに移行して前記10
図のステップと同様に実横加速度検出値RGを算出
し、次いでステップに移行して実横加速度検出値RG
の絶対値|RG|をもとに第7図に示す記憶テーブルを
参照して横加速度によるゲイン成分αYを算出してこれ
を記憶装置80に一時記憶しておき、次いでステップに
移行して前記ステップに読込んだ車速検出値Vをもと
に、第8図に示す記憶テーブルを参照して車速によるゲ
イン成分βVを算出してこれを記憶装置80に一時記憶
し、次いでステップに移行して、ゲイン成分αY及び
βVを乗算して横加速度ゲインKYを算出し、これを記憶
装置の横加速度ゲイン記憶領域に更新記憶してからステ
ップに移行する。
このステップでは、前右輪の上下加速度センサ28FR
及び後左輪の上下加速度センサ28RRの上下加速度検出値
FR及びRRを読込み、次いでステップに移行して前
記第10図のステップと同様に、実上下加速度検出値
RFR及びRRRを算出し、次いでステップに移行して実
上下加速度検出値RFR及びRRRと車両のピッチセンタ
と上下加速度センサ28FR及び28RRとの間の距離l1及びl2
とに基づいて下記(6)式の演算を行ってピッチ加速度
を算出する。
及び後左輪の上下加速度センサ28RRの上下加速度検出値
FR及びRRを読込み、次いでステップに移行して前
記第10図のステップと同様に、実上下加速度検出値
RFR及びRRRを算出し、次いでステップに移行して実
上下加速度検出値RFR及びRRRと車両のピッチセンタ
と上下加速度センサ28FR及び28RRとの間の距離l1及びl2
とに基づいて下記(6)式の演算を行ってピッチ加速度
を算出する。
ここで、上記(6)式によってピッチ加速度を算出
することができる理由は、第12図に示すように、ピッチ
センタ位置でのバウンス加速度をとすると、上下加速
度センサ27FR及び27RRの実上下加速度検出値RFR及び
RRは、夫々下記(7)式及び(8)式で表すことがで
き、これら(7)式及び(8)式の連立方程式を解いて
ピッチ加速度Pを求めることにより、前記(6)を算出
することができる。RFR =・l1+ …………(7)RRR =−・l2+ …………(8) 次いで、ステップに移行して、算出したピッチ加速
度を前記第10図のステップのディジタルローパスフ
ィルタ処理を利用して積分演算を行ってピッチ速度を
算出し、次いでステップに移行して算出したピッチ速
度に補正ゲインK2を乗算して補正ピッチ速度P*を算出
してからステップに移行する。
することができる理由は、第12図に示すように、ピッチ
センタ位置でのバウンス加速度をとすると、上下加速
度センサ27FR及び27RRの実上下加速度検出値RFR及び
RRは、夫々下記(7)式及び(8)式で表すことがで
き、これら(7)式及び(8)式の連立方程式を解いて
ピッチ加速度Pを求めることにより、前記(6)を算出
することができる。RFR =・l1+ …………(7)RRR =−・l2+ …………(8) 次いで、ステップに移行して、算出したピッチ加速
度を前記第10図のステップのディジタルローパスフ
ィルタ処理を利用して積分演算を行ってピッチ速度を
算出し、次いでステップに移行して算出したピッチ速
度に補正ゲインK2を乗算して補正ピッチ速度P*を算出
してからステップに移行する。
このステップでは、前記ステップで算出した補正
ピッチ速度P*をもとに第9図に示す記憶テーブルを参照
してピッチ速度によるゲイン成分αPを算出し、次いで
ステップに移行して、ゲイン成分αPと前記ステップ
で算出した車速によるゲイン成分βVとを乗算してピ
ッチ速度ゲインKPを算出し、これを記憶装置80のピッチ
速度ゲイン記憶領域に更新記憶してからステップに移
行する。
ピッチ速度P*をもとに第9図に示す記憶テーブルを参照
してピッチ速度によるゲイン成分αPを算出し、次いで
ステップに移行して、ゲイン成分αPと前記ステップ
で算出した車速によるゲイン成分βVとを乗算してピ
ッチ速度ゲインKPを算出し、これを記憶装置80のピッチ
速度ゲイン記憶領域に更新記憶してからステップに移
行する。
このステップでは、記憶装置80の車速ゲイン記憶領
域に記憶されている車速ゲインKV、横加速度ゲイン記憶
領域に記憶されている横加速度ゲインKV及びピッチ速度
ゲイン記憶領域に記憶されているピッチ速度ゲインKPを
読出し、これらを加算してトータルゲインKTを算出し、
これを記憶装置80のトータルゲイン記憶領域に更新記憶
してからステップに移行する。
域に記憶されている車速ゲインKV、横加速度ゲイン記憶
領域に記憶されている横加速度ゲインKV及びピッチ速度
ゲイン記憶領域に記憶されているピッチ速度ゲインKPを
読出し、これらを加算してトータルゲインKTを算出し、
これを記憶装置80のトータルゲイン記憶領域に更新記憶
してからステップに移行する。
このステップでは、上記ステップで算出したトー
タルゲインKTが“1"を越えているか否かを判定し、KT≦
1であるときには直接ステップに移行しKT>1である
ときにはステップに移行してトータルゲインKTを“1"
として記憶装置80のトータルゲイン記憶領域に更新記憶
してからステップに移行する。
タルゲインKTが“1"を越えているか否かを判定し、KT≦
1であるときには直接ステップに移行しKT>1である
ときにはステップに移行してトータルゲインKTを“1"
として記憶装置80のトータルゲイン記憶領域に更新記憶
してからステップに移行する。
このステップでは、予め設定した前輪側及び後輪側
上下加速度制御ゲインの上限値KZFMAX及びKZRMAXに記憶
装置80に記憶されているトータルゲインKTを乗算して前
輪側上下加速度制御ゲインKZF及び後輪側上下加速度制
御ゲインKZRを算出し、これを記憶装置80の前輪側及び
後輪側上下加速度制御ゲイン記憶領域に更新記憶してか
らタイマ割込処理を終了して第10図の処理に復帰する。
上下加速度制御ゲインの上限値KZFMAX及びKZRMAXに記憶
装置80に記憶されているトータルゲインKTを乗算して前
輪側上下加速度制御ゲインKZF及び後輪側上下加速度制
御ゲインKZRを算出し、これを記憶装置80の前輪側及び
後輪側上下加速度制御ゲイン記憶領域に更新記憶してか
らタイマ割込処理を終了して第10図の処理に復帰する。
そして、第10図のステップ〜の処理が制御手段に
対応していると共に、第10図のステップの処理及び第
11図のステップ〜の処理が指令値抑制手段に対応し
ている。
対応していると共に、第10図のステップの処理及び第
11図のステップ〜の処理が指令値抑制手段に対応し
ている。
したがって、車両が停止状態でイグニッションスイッ
チをオン状態とすることにより、第10図及び第11図の処
理が実行される。このとき、車両が停止状態であるの
で、乗員の乗降及び積載物の積み降ろしがないものとす
ると、車速センサ25の車速検出値V、横加速度センサ26
の横加速度検出値G、前後加速度センサ27の前後加速
度検出値G及び上下加速度センサ28FR〜28RRの上下加
速度検出値FR〜RRは零であり、上下加速度推定値
FLも零であるので、ロール抑制圧力指令値VR、ピッチ抑
制圧力指令値VP及びバウンス抑制圧力指令値VBFL〜VBRR
も零となり、ステップで算出される圧力指令値VFL〜V
RRは全て圧力制御弁20FL〜20RRの中立圧PNに相当する圧
力指令値VNとなり、これらがD/A変換器73A〜73Dに出力
される。このため、駆動回路74A〜74Dから中立指令電流
iNが圧力制御弁20FL〜20RRの比例ソレノイドに出力さ
れ、これら20FL〜20RRから出力される制御圧Pが中立圧
PNとなり、油圧シリンダ18FL〜18RRの内圧も中立圧PNと
なって、車体をフラットな状態で目標車高に維持するこ
とができる。
チをオン状態とすることにより、第10図及び第11図の処
理が実行される。このとき、車両が停止状態であるの
で、乗員の乗降及び積載物の積み降ろしがないものとす
ると、車速センサ25の車速検出値V、横加速度センサ26
の横加速度検出値G、前後加速度センサ27の前後加速
度検出値G及び上下加速度センサ28FR〜28RRの上下加
速度検出値FR〜RRは零であり、上下加速度推定値
FLも零であるので、ロール抑制圧力指令値VR、ピッチ抑
制圧力指令値VP及びバウンス抑制圧力指令値VBFL〜VBRR
も零となり、ステップで算出される圧力指令値VFL〜V
RRは全て圧力制御弁20FL〜20RRの中立圧PNに相当する圧
力指令値VNとなり、これらがD/A変換器73A〜73Dに出力
される。このため、駆動回路74A〜74Dから中立指令電流
iNが圧力制御弁20FL〜20RRの比例ソレノイドに出力さ
れ、これら20FL〜20RRから出力される制御圧Pが中立圧
PNとなり、油圧シリンダ18FL〜18RRの内圧も中立圧PNと
なって、車体をフラットな状態で目標車高に維持するこ
とができる。
この車両の停止状態から車両を緩発進させて良路を直
進走行状態とすると、第11図の処理が実行されたとき
に、車速センサ25の車速検出値Vが車速設定値VS1に達
するまでの間は、第6図に示すように、車速ゲインKVは
零であり、また緩発進状態であるので、車体に生じるス
カット現象も小さく上下加速度センサ28FL及び28RRの上
下加速度検出値FR及びRRも中立値GN近傍の値とな
ると共に、直進走行状態であるので、横加速度センサ26
の横加速度検出値YGも中立値YGNとなり、第11図のステ
ップで算出される実上下加速度検出値RFR及びRRR
が零近傍の値となると共に、実横加速度検出値YRGは零
となる。このため、ステップで算出される横加速度に
よるゲイン成分αYが零となることにより、ステップ
で算出される横加速度ゲインKYが零となり、且つステッ
プで算出されるピッチ速度ゲインKPも零となり、ステ
ップで算出される上下加速度制御ゲインKZも零とな
る。
進走行状態とすると、第11図の処理が実行されたとき
に、車速センサ25の車速検出値Vが車速設定値VS1に達
するまでの間は、第6図に示すように、車速ゲインKVは
零であり、また緩発進状態であるので、車体に生じるス
カット現象も小さく上下加速度センサ28FL及び28RRの上
下加速度検出値FR及びRRも中立値GN近傍の値とな
ると共に、直進走行状態であるので、横加速度センサ26
の横加速度検出値YGも中立値YGNとなり、第11図のステ
ップで算出される実上下加速度検出値RFR及びRRR
が零近傍の値となると共に、実横加速度検出値YRGは零
となる。このため、ステップで算出される横加速度に
よるゲイン成分αYが零となることにより、ステップ
で算出される横加速度ゲインKYが零となり、且つステッ
プで算出されるピッチ速度ゲインKPも零となり、ステ
ップで算出される上下加速度制御ゲインKZも零とな
る。
したがって、第11図のタイマ割込処理を終了して第10
図の処理に復帰したときに、ステップで算出されるバ
ウンス抑制圧力指令値VBFL〜VBRRが零となると共に、ス
テップで算出されるロール抑制指令値VRも零となり、
さらにステップで算出されるピッチ抑制圧力指令値VP
も小さい値となるので、停止時と同様に圧力指令値VFL
〜VRRが中立値VNに維持される。この結果、上下加速度
検出値FR〜RR及び上下加速度推定値FLに基づくバ
ウンス抑制制御が停止され、アナログノイズフィルタ71
A〜71C、ディジタルローパス処理、圧力制御弁20FL〜20
RR内の作動油によるフィルタ成分による位相遅れによっ
てバウンス抑制制御による制振効果が失われて却って車
体振動を助長することを確実に防止することができる。
図の処理に復帰したときに、ステップで算出されるバ
ウンス抑制圧力指令値VBFL〜VBRRが零となると共に、ス
テップで算出されるロール抑制指令値VRも零となり、
さらにステップで算出されるピッチ抑制圧力指令値VP
も小さい値となるので、停止時と同様に圧力指令値VFL
〜VRRが中立値VNに維持される。この結果、上下加速度
検出値FR〜RR及び上下加速度推定値FLに基づくバ
ウンス抑制制御が停止され、アナログノイズフィルタ71
A〜71C、ディジタルローパス処理、圧力制御弁20FL〜20
RR内の作動油によるフィルタ成分による位相遅れによっ
てバウンス抑制制御による制振効果が失われて却って車
体振動を助長することを確実に防止することができる。
一方、車両の停止状態から急発進させたときには、大
きな前後加速度が車体に作用することにより、前後加速
度センサ27の前後加速度検出値Gが中立値GNより小
さい値となり、第10図の処理において、ステップで算
出されるピッチ抑制圧力指令値VPが前後加速度に対応し
た負の大きな値となることにより、前輪側の圧力指令値
VFL及びVFRが中立圧指令値VNより小さな値となると共
に、後輪側の圧力指令値VRL及びVRRが中立圧指令値VNよ
り大きな値となって車体にスカット現象を生じることを
抑制することができる。逆に、車両の走行状態でブレー
キペダルを踏込んで制動状態としたときには、車両の減
速度が生じることにより、前後加速度センサ27の加速度
検出値Gが中立値GNより大きな値となり、前輪側の
圧力指令値VFL及びVFRが中立圧指令値VNより大きな値と
なると共に、後輪側の圧力指令値VRL及びVRRが中立圧指
令値VNより小さな値となって車体にノーズダイプ現象を
生じることを抑制することができる。
きな前後加速度が車体に作用することにより、前後加速
度センサ27の前後加速度検出値Gが中立値GNより小
さい値となり、第10図の処理において、ステップで算
出されるピッチ抑制圧力指令値VPが前後加速度に対応し
た負の大きな値となることにより、前輪側の圧力指令値
VFL及びVFRが中立圧指令値VNより小さな値となると共
に、後輪側の圧力指令値VRL及びVRRが中立圧指令値VNよ
り大きな値となって車体にスカット現象を生じることを
抑制することができる。逆に、車両の走行状態でブレー
キペダルを踏込んで制動状態としたときには、車両の減
速度が生じることにより、前後加速度センサ27の加速度
検出値Gが中立値GNより大きな値となり、前輪側の
圧力指令値VFL及びVFRが中立圧指令値VNより大きな値と
なると共に、後輪側の圧力指令値VRL及びVRRが中立圧指
令値VNより小さな値となって車体にノーズダイプ現象を
生じることを抑制することができる。
この車両の加減速時における前後加速度検出値Gに
基づくピッチ抑制制御で、車両のピッチが抑制されず、
スカット現象(又はノーズダイブ現象)を生じる場合に
は、上下加速度センサ28FR及び28RRで夫々中立値GNよ
り小さい(又は大きい)上下加速度検出値FR及び中立
値GNより大きい(又は小さい)上下加速度検出値RR
が出力されることにより、第11図のタイマ割込処理が実
行されたときに、ステップで算出されるピッチ加速度
が大きくなり、これに応じてピッチ車速ゲインKPが大
きな値となって、上下加速度制御ゲインKZも“1"または
その近傍の値となるので、このタイマ割込処理が終了し
て第10図の処理に復帰したときに、前輪側のバウンス抑
制圧力指令値VBFL,VBFRが負(又は正)、後輪側のバウ
ンス抑制圧力指令値VBRL,VBRRが正(又は負)となっ
て、スカット現象(又はノーズダイブ現象)を抑制する
ことができる。このとき、車速センサ25の車速検出値V
が小さい低速走行状態であるときには、この車速検出値
Vによるゲイン成分βVが“1"未満の値となるので、バ
ウンス抑制処理によるスカット現象又はノーズダイブの
抑制分が小さくなって、位相遅れによる車体振動の増大
を防止することができる。
基づくピッチ抑制制御で、車両のピッチが抑制されず、
スカット現象(又はノーズダイブ現象)を生じる場合に
は、上下加速度センサ28FR及び28RRで夫々中立値GNよ
り小さい(又は大きい)上下加速度検出値FR及び中立
値GNより大きい(又は小さい)上下加速度検出値RR
が出力されることにより、第11図のタイマ割込処理が実
行されたときに、ステップで算出されるピッチ加速度
が大きくなり、これに応じてピッチ車速ゲインKPが大
きな値となって、上下加速度制御ゲインKZも“1"または
その近傍の値となるので、このタイマ割込処理が終了し
て第10図の処理に復帰したときに、前輪側のバウンス抑
制圧力指令値VBFL,VBFRが負(又は正)、後輪側のバウ
ンス抑制圧力指令値VBRL,VBRRが正(又は負)となっ
て、スカット現象(又はノーズダイブ現象)を抑制する
ことができる。このとき、車速センサ25の車速検出値V
が小さい低速走行状態であるときには、この車速検出値
Vによるゲイン成分βVが“1"未満の値となるので、バ
ウンス抑制処理によるスカット現象又はノーズダイブの
抑制分が小さくなって、位相遅れによる車体振動の増大
を防止することができる。
また、良路の直進走行状態から例えば左旋回状態に移
行すると、車体に右方向の横加速度が作用することにな
り、横加速度センサ26の横加速度検出値Gは中立値
GNよりも旋回速度等に応じた分だけ大きい値となるの
で、コントローラ30で算出される実横加速度検出値RG
が正の値となり、この実横加速度検出値RGに横方向制
御ゲインKYを乗算して正の所定値となるロール抑制圧力
指令値VRが算出される。
行すると、車体に右方向の横加速度が作用することにな
り、横加速度センサ26の横加速度検出値Gは中立値
GNよりも旋回速度等に応じた分だけ大きい値となるの
で、コントローラ30で算出される実横加速度検出値RG
が正の値となり、この実横加速度検出値RGに横方向制
御ゲインKYを乗算して正の所定値となるロール抑制圧力
指令値VRが算出される。
このため、第10図のステップで圧力指令値VFL〜VRR
を算出したときに、車両の左側の圧力制御弁20FL及び20
RLに対する圧力指令値VFL及びVRRは中立圧指令値VNから
ロール抑制圧力指令値VRが減算されることにより小さい
値となり、逆に車両の右側の圧力制御弁20FR及び20RRに
対する圧力指令値VFR及びVRRは中立圧指令値VNにロール
抑制圧力指令値VRを加算することにより大きな値とな
り、これらに応じて車両の左側の油圧シリンダ18FL及び
18RLの推力が低下し、車両の右側の油圧シリンダ18FR及
び18RRの推力が上昇して、アンチロール効果を発揮する
ことができる。逆に、車両が右旋回を行ったときには、
車両の左側の油圧シリンダ18FL及び18RLの推力が上昇
し、右側の油圧シリンダ18FR及び18RRの推力が低下して
アンチロール効果を発揮することができる。また、左
(又は右)急旋回状態で車体にロールを生じるときに
は、上記ロール抑制制御に加えて第11図のタイマ割込処
理で横加速度ゲインKYが“1"又はその近傍の値となるの
で、第10図の処理が実行されたときにステップで算出
される左側のバウンス抑制圧力指令値VBFL,VBRLが負
(又は正)となり、右側のバウンス抑制圧力指令値V
BFR,VBRRが正(又は負)となってロール抑制効果を発
揮する。この場合も、車両が低速走行している状態で
は、車速によるゲイン成分βVが“1"未満の値となるの
で、バウンス抑制処理によるロール抑制効果が小さくな
って、位相遅れによる車体振動の増大を防止することが
できる。
を算出したときに、車両の左側の圧力制御弁20FL及び20
RLに対する圧力指令値VFL及びVRRは中立圧指令値VNから
ロール抑制圧力指令値VRが減算されることにより小さい
値となり、逆に車両の右側の圧力制御弁20FR及び20RRに
対する圧力指令値VFR及びVRRは中立圧指令値VNにロール
抑制圧力指令値VRを加算することにより大きな値とな
り、これらに応じて車両の左側の油圧シリンダ18FL及び
18RLの推力が低下し、車両の右側の油圧シリンダ18FR及
び18RRの推力が上昇して、アンチロール効果を発揮する
ことができる。逆に、車両が右旋回を行ったときには、
車両の左側の油圧シリンダ18FL及び18RLの推力が上昇
し、右側の油圧シリンダ18FR及び18RRの推力が低下して
アンチロール効果を発揮することができる。また、左
(又は右)急旋回状態で車体にロールを生じるときに
は、上記ロール抑制制御に加えて第11図のタイマ割込処
理で横加速度ゲインKYが“1"又はその近傍の値となるの
で、第10図の処理が実行されたときにステップで算出
される左側のバウンス抑制圧力指令値VBFL,VBRLが負
(又は正)となり、右側のバウンス抑制圧力指令値V
BFR,VBRRが正(又は負)となってロール抑制効果を発
揮する。この場合も、車両が低速走行している状態で
は、車速によるゲイン成分βVが“1"未満の値となるの
で、バウンス抑制処理によるロール抑制効果が小さくな
って、位相遅れによる車体振動の増大を防止することが
できる。
さらに、車速が車速設定値VS1以上となったときに、
車速ゲインKVが正の値となるので、良路を直進走行して
いる状態でも、車体に生じる上下加速度に対応したバウ
ンス抑制制御を行う。
車速ゲインKVが正の値となるので、良路を直進走行して
いる状態でも、車体に生じる上下加速度に対応したバウ
ンス抑制制御を行う。
またさらに、車両が良路走行状態からうねり路や悪路
を走行する状態となると、車体にロールやピッチが生じ
ることになり、第11図のタイマ割込処理が実行されたと
きに、横加速度ゲインKY又はピッチ速度ゲインKPが零よ
り大きな値となることにより、上下加速度制御ゲインKZ
が“1"又はその近傍の値となり、第10図の処理が実行さ
れたときに車両に生じる上下加速度に応じたバウンス抑
制圧力指令値VBFL〜VBRRが算出されることにより、良好
なバウンス抑制効果を発揮することができる。
を走行する状態となると、車体にロールやピッチが生じ
ることになり、第11図のタイマ割込処理が実行されたと
きに、横加速度ゲインKY又はピッチ速度ゲインKPが零よ
り大きな値となることにより、上下加速度制御ゲインKZ
が“1"又はその近傍の値となり、第10図の処理が実行さ
れたときに車両に生じる上下加速度に応じたバウンス抑
制圧力指令値VBFL〜VBRRが算出されることにより、良好
なバウンス抑制効果を発揮することができる。
なお、上記実施例においては、車速ゲインKV、横加速
度ゲインKY及びピッチ速度ゲインKPを加算してトータル
ゲインKTを算出する場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、車速ゲインKV、横加速度ゲイン
KY及びピッチ速度ゲインKPの何れか1つ又は2つによっ
て上下加速度制御ゲインKZを算出するようにしてもよ
い。
度ゲインKY及びピッチ速度ゲインKPを加算してトータル
ゲインKTを算出する場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、車速ゲインKV、横加速度ゲイン
KY及びピッチ速度ゲインKPの何れか1つ又は2つによっ
て上下加速度制御ゲインKZを算出するようにしてもよ
い。
また、上記実施例においては、3つの上下加速度セン
サ28FR〜28RRを設ける場合について説明したが、全ての
車輪位置に上下加速度センサを設けるようにしてもよ
い。
サ28FR〜28RRを設ける場合について説明したが、全ての
車輪位置に上下加速度センサを設けるようにしてもよ
い。
さらに、上記実施例では、制御弁として圧力制御弁20
FL〜20RRを適用した場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、他の流量制御型サーボ弁等を適
用し得るものである。
FL〜20RRを適用した場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、他の流量制御型サーボ弁等を適
用し得るものである。
なおさらに、上記実施例においては、作動流体として
作動油を適用した場合について説明したが、これに限ら
ず圧縮率の少ない流体であれば任意の作動流体を適用し
得る。
作動油を適用した場合について説明したが、これに限ら
ず圧縮率の少ない流体であれば任意の作動流体を適用し
得る。
以上説明したように、請求項(1)に係る能動型サス
ペンションによれば、車両が予め設定した車速設定値以
下の低速走行時に、制御弁に対する上下加速度検出手段
の上下加速度検出値に基づく指令値の出力のみを停止さ
せることにより、低速走行状態での各種フィルタによる
位相遅れによる車体振動の増加を確実に防止しながら、
他の姿勢変化検出値に基づくピッチ,ロールの抑制制御
は継続させて、低速走行時における急発進、急制動、旋
回時の姿勢変化を抑制することがきるという効果が得ら
れる。
ペンションによれば、車両が予め設定した車速設定値以
下の低速走行時に、制御弁に対する上下加速度検出手段
の上下加速度検出値に基づく指令値の出力のみを停止さ
せることにより、低速走行状態での各種フィルタによる
位相遅れによる車体振動の増加を確実に防止しながら、
他の姿勢変化検出値に基づくピッチ,ロールの抑制制御
は継続させて、低速走行時における急発進、急制動、旋
回時の姿勢変化を抑制することがきるという効果が得ら
れる。
また、請求項(2)に係る能動型サスペンションによ
れば、車体に生じる横加速度が予め設定した範囲内であ
るときに、制御弁に対する上下加速度検出手段の上下加
速度検出値に基づく指令値の出力を停止させることによ
り、直進走行状態での各種フィルタによる位相遅れによ
る車体振動の増大を確実に防止することができる効果が
得られる。
れば、車体に生じる横加速度が予め設定した範囲内であ
るときに、制御弁に対する上下加速度検出手段の上下加
速度検出値に基づく指令値の出力を停止させることによ
り、直進走行状態での各種フィルタによる位相遅れによ
る車体振動の増大を確実に防止することができる効果が
得られる。
さらに、請求項(3)に係る能動型サスペンションに
よれば、車体に生じるピッチ速度が予め設定した範囲内
であるときに、制御弁に対する上下加速度検出手段の上
下加速度検出値に基づく指令値の出力を停止させること
により、良路走行状態での各種フィルタによる位相遅れ
による車体振動の増大を確実に防止することができる効
果が得られる。
よれば、車体に生じるピッチ速度が予め設定した範囲内
であるときに、制御弁に対する上下加速度検出手段の上
下加速度検出値に基づく指令値の出力を停止させること
により、良路走行状態での各種フィルタによる位相遅れ
による車体振動の増大を確実に防止することができる効
果が得られる。
またさらに、請求項(4)に係る能動型サスペンショ
ンによれば、車速が車速設定値以下、横加速度検出値が
設定範囲内、ピッチ速度が設定範囲内であるときに、制
御弁に対する上下加速度検出手段の上下加速度検出値に
基づく指令値の出力を停止させることにより、低速走行
時、直進走行時及び良路走行時での各種フィルタによる
位相遅れによる車体振動の増大を確実に防止することが
できる効果が得られる。
ンによれば、車速が車速設定値以下、横加速度検出値が
設定範囲内、ピッチ速度が設定範囲内であるときに、制
御弁に対する上下加速度検出手段の上下加速度検出値に
基づく指令値の出力を停止させることにより、低速走行
時、直進走行時及び良路走行時での各種フィルタによる
位相遅れによる車体振動の増大を確実に防止することが
できる効果が得られる。
第1図(a)〜(d)は夫々この発明の概要を示す基本
構成図、第2図はこの発明の一実施例を示す概略構成
図、第3図は圧力制御弁の出力特性を示すグラフ、第4
図は加速度センサの出力特性を示すグラフ、第5図はコ
ントローラの一例を示すブロック図、第6図は車速と車
速ゲインとの関係を示す特性線図、第7図は実横加速度
と横加速度によるゲイン成分との関係を示す特性線図、
第8図は車速と車速によるゲイン成分との関係を示す特
性線図、第9図は補正ピッチ速度とピッチ速度によるゲ
イン成分との関係を示す特性線図、第10図及び第11図は
夫々コントローラでの処理手順の一例を示すフローチャ
ート、第12図は上下加速度センサと車体の挙動との関係
を示す説明図、第13図は従来例を示すブロック図であ
る。 図中、10は車体側部材、12は能動型サスペンション、14
は車輪側部材、18FL〜18RRは前左〜後右油圧シリンダ
(流体圧シリンダ)、20FL〜20RRは前左〜後右圧力制御
弁、25は車速センサ(車速検出手段)26は横加速度セン
サ(加速度検出手段)、27は前後加速度センサ、28FR〜
28RRは上下加速度センサ(上下加速度検出手段)、30は
コントローラ、70はA/D変換器、73A〜73DはD/A変換器、
74A〜74Dは駆動回路である。
構成図、第2図はこの発明の一実施例を示す概略構成
図、第3図は圧力制御弁の出力特性を示すグラフ、第4
図は加速度センサの出力特性を示すグラフ、第5図はコ
ントローラの一例を示すブロック図、第6図は車速と車
速ゲインとの関係を示す特性線図、第7図は実横加速度
と横加速度によるゲイン成分との関係を示す特性線図、
第8図は車速と車速によるゲイン成分との関係を示す特
性線図、第9図は補正ピッチ速度とピッチ速度によるゲ
イン成分との関係を示す特性線図、第10図及び第11図は
夫々コントローラでの処理手順の一例を示すフローチャ
ート、第12図は上下加速度センサと車体の挙動との関係
を示す説明図、第13図は従来例を示すブロック図であ
る。 図中、10は車体側部材、12は能動型サスペンション、14
は車輪側部材、18FL〜18RRは前左〜後右油圧シリンダ
(流体圧シリンダ)、20FL〜20RRは前左〜後右圧力制御
弁、25は車速センサ(車速検出手段)26は横加速度セン
サ(加速度検出手段)、27は前後加速度センサ、28FR〜
28RRは上下加速度センサ(上下加速度検出手段)、30は
コントローラ、70はA/D変換器、73A〜73DはD/A変換器、
74A〜74Dは駆動回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−37509(JP,A) 特開 平2−169315(JP,A) 特開 昭63−275413(JP,A) 特開 平2−279408(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】車体側部材と車輪側部材との間に各輪別に
介装された流体シリンダと、該流体シリンダに供給する
作動流体を指令値に応じて個別に制御する制御弁と、車
体に生じる上下加速度を検出する上下加速度検出手段
と、車体のロール及びピッチの少なくとも何れか一方を
検出する姿勢変化検出手段と、前記上下加速度検出手段
の上下加速度検出値に基づいて演算した指令値と前記姿
勢変化検出手段の姿勢変化検出値に基づいて演算した指
令値とを加算して前記制御弁に出力する制御手段とを備
えた能動型サスペンションにおいて、車速を検出する車
速検出手段と、該車速検出手段の車速検出値が予め設定
した車速設定値より小さいときに前記制御手段による上
下加速度検出値に基づく指令値の出力のみを停止させる
指令値出力抑制手段とを備えたことを特徴とする能動型
サスペンション。 - 【請求項2】車体側部材と車輪側部材との間に各輪別に
介装された流体シリンダと、該流体シリンダに供給する
作動流体を指令値に応じて個別に制御する制御弁と、車
体に生じる上下加速度を検出する上下加速度検出手段
と、該上下加速度検出手段の上下加速度検出値に基づい
て演算した指令値を前記制御弁に出力する制御手段とを
備えた能動型サスペンションにおいて、車体に生じる横
加速度を検出する横加速度検出手段と、該横加速度検出
手段の横加速度検出値が予め設定した範囲内であるとき
に、前記制御手段による上下加速度検出値に基づく指令
値の出力を停止させる指令値出力抑制手段とを備えたこ
とを特徴とする能動型サスペンション。 - 【請求項3】車体側部材と車輪側部材との間に各輪別に
介装された流体シリンダと、該流体シリンダに供給する
作動流体を指令値に応じて個別に制御する制御弁と、車
体に生じる上下加速度を各車輪に対応する位置で検出す
る上下加速度検出手段と、該上下加速度検出手段の上下
加速度検出値に基づいて演算した指令値を前記制御弁に
出力する制御手段とを備えた能動型サスペンションにお
いて、前記前輪側の上下加速度検出手段及び後輪側の上
下加速度検出手段の加速度検出値に基づいて車両のピッ
チ速度を演算するピッチ速度演算手段と、該ピッチ速度
演算手段で演算したピッチ速度が予め設定したピッチ速
度設定値以下であるときに、前記制御手段による上下加
速度に基づく指令値の出力を停止させる指令値出力抑制
手段とを備えたことを特徴とする能動型サスペンショ
ン。 - 【請求項4】車体側部材と車輪側部材との間に各輪別に
介装された流体シリンダと、該流体シリンダに供給する
作動流体を指令値に応じて個別に制御する制御弁と、車
体に生じる上下加速度を検出する上下加速度検出手段
と、該上下加速度検出手段の上下加速度検出値に基づい
て演算した指令値を前記制御弁に出力する制御手段とを
備えた能動型サスペンションにおいて、車速を検出する
車速検出手段と、車体に生じる横加速度を検出する横加
速度検出手段と、前記前輪側の上下加速度検出手段及び
後輪側の上下加速度検出手段の加速度検出値に基づいて
車両のピッチ速度を演算するピッチ速度演算手段と、前
記車速検出手段の車速検出値が予め設定した車速設定値
以下のときに零となるゲイン、前記横加速度検出手段の
横加速度検出値が予め設定した範囲内にあるときに零と
なるゲイン及び前記ピッチ速度演算手段のピッチ速度が
予め設定したピッチ速度設定値以下であるときに零とな
るゲインの加算値に基づき、前記制御手段に、上下加速
度に応じた指令値を出力する指令値出力抑制手段とを備
えたことを特徴とする能動型サスペンション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1228812A JP2773289B2 (ja) | 1989-09-04 | 1989-09-04 | 能動型サスペンション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1228812A JP2773289B2 (ja) | 1989-09-04 | 1989-09-04 | 能動型サスペンション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0392416A JPH0392416A (ja) | 1991-04-17 |
JP2773289B2 true JP2773289B2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=16882248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1228812A Expired - Fee Related JP2773289B2 (ja) | 1989-09-04 | 1989-09-04 | 能動型サスペンション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2773289B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI112252B (fi) * | 1990-02-05 | 2003-11-14 | Fibervisions L P | Korkealämpötilasietoisia kuitusidoksia |
EP0552013B1 (en) * | 1992-01-13 | 1999-04-07 | Hercules Incorporated | Thermally bondable fiber for high strength non-woven fabrics |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6137509A (ja) * | 1984-07-31 | 1986-02-22 | Mitsubishi Motors Corp | 電子制御サスペンション装置 |
-
1989
- 1989-09-04 JP JP1228812A patent/JP2773289B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0392416A (ja) | 1991-04-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |