JP2773166B2 - 導電性フィルムおよび感熱記録用転写体 - Google Patents

導電性フィルムおよび感熱記録用転写体

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JP2773166B2 JP63319280A JP31928088A JP2773166B2 JP 2773166 B2 JP2773166 B2 JP 2773166B2 JP 63319280 A JP63319280 A JP 63319280A JP 31928088 A JP31928088 A JP 31928088A JP 2773166 B2 JP2773166 B2 JP 2773166B2
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    • B41M5/41Base layers supports or substrates

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐熱性に優れた導電性フィルム、及び該フィ
ルムの一面にインキ層を設けてなる感熱記録用転写体に
関するものである。
[従来の技術] 芳香族ポリアミドあるいは芳香族ポリイミドからなる
フィルムはその優れた耐熱性から、電気電子用途、情報
関連用途などに使用されているが、これらの樹脂に導電
性フィラーを練り混んだ導電性フィルムは良好な発熱体
となりその使用が検討されている。例えば特開昭62−39
288のような通電転写方式の転写体の基材や、面状発熱
体などが代表例として挙げられる。これらは樹脂の耐熱
性が良いため発熱温度を上げることができ、通電転写用
途では高速での印刷を可能にしている。
[発明が解決しようとする課題] これらの樹脂は、短時間では300℃以上、長期の使用
に当っては150℃以上の耐熱性を有し、導電性フィラー
を含有させたフィルムでも耐熱的には良好であるが、従
来の導電性フィルムを高温で繰り返し使用したり、長期
間使用するとフィルムの電気特性が変化する問題がある
ことがわかった。
即ち通電転写用途では一度だけ印字する上では問題な
いが、多数回使用のため何度も転写体を加熱するとフィ
ルムの抵抗が変化して目標とする印字濃度が得られない
問題が発生した。また電極を取り付け面状発熱体として
加熱使用していると、抵抗が変わり発熱温度が変化する
問題がああることがわかった。
本発明は上記の問題を解決し、耐熱性に優れ電気特性
の安定した導電性フィルムと感熱記録用転写体を提供す
るものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は少なくとも芳香族ポリアミド樹脂又は芳香族
ポリイミド樹脂と導電性フィラーとからなるフィルムで
あって、表面抵抗率RSOが101〜104Ω、350℃で加熱後の
表面抵抗率RSが0.7≦RS/RSO≦1.2の範囲にあり、かつ10
0〜350℃の温度範囲における収縮応力が2kg/mm2以下で
あることを特徴とする導電性フィルム、及び厚みが2〜
30μmの該導電性フィルムの一方の面にインキ層を設け
た感熱記録用転写体である。
本発明の芳香族ポリアミドとは一般式 (−HN−Ar1−NHOC−Ar2−CO−) で示される繰り返し単位を70モル%以上含む重合体から
成るものが好ましい。
ここでAr1、Ar2は少なくとも1個の芳香環を含み、同
一でも異なっていてもよく、これらの代表例としては次
のものがあげられる。
また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基(特に塩素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基(特
にメチル基)、C1〜C3のアルコキシ基などの置換基で置
換されてるものも含む。また、Xは −O−,−CH2−,−SO2−,−S−,−CO− などである。これらは単独または共重合の形で含まれ
る。
本発明における芳香族ポリイミドとは、重合体の繰り
返し単位の中に芳香環とイミド環を各々1つ以上含むも
のであり、一般式 で示される繰り返し単位を70モル%以上含むものが好ま
しい。
ここでAr3,Ar5は少なくとも1個の芳香環を含み、イ
ミド環を形成する2つのカルボニル基は芳香環上の隣接
する炭素原子に結合している。このAr3は、芳香族テト
ラカルボン酸あるいはこの無水物に由来する。代表例と
しては、次のようなものが挙げられる。
ここで、Yは−O−、−CO−、−CH2−、−S−、−S
O2−などである。
また、Ar5は、トリカルボン酸、あるいはこの無水物
に由来する。
Ar4、Ar6は少なくとも1個の芳香環を含み、芳香族ジ
アミン、芳香族ジイソシアネートに由来する。また、ア
ミド結合、ウレタン結合等を含んでいてもよい。Ar4、A
r6の代表例としては、次のようなものが挙げられる。
ここで、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロ
ゲン基、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアル
コキシ基などの置換基で置換されたものも含む。Zは、
−O−、−CH2−、−S−、SO2−、−CO−などである。
これらは単独または共重合の形で含まれる。
また、本発明の芳香族ポリアミド、芳香族ポリイミド
にはフィルムの物性を損わない程度に、滑剤、酸化防止
剤、その他の添加剤等や他のポリマーがブレンドされて
いてもよい。
本発明の導電性フィラーとしては金属、金属酸化物、
カーボンブラックや、導電性物質を表面にコーティン
グ、メッキしたフィラー、例えば酸化ケイ素、炭化ケイ
素、酸化チタン、硫酸カルシウム、酸化アルミなどの表
面にAu,Ag,Ni,Cu,Znなどをメッキしたものなどが挙げら
れる。形状は球形、無定形、板状、針状などのものがあ
り、大きさは球状、無定形のもので5nm〜10μm、板
状、針状のものでは最大長さの平均値が100nm〜50μm
のものが好ましい。これらのうち加工性、分散性の点か
らはカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックと
しては、表面積(窒素吸着法で測定)が50〜2000m2/g、
一次粒子の平均粒径が5〜500nm、より好ましくは10〜1
00nmである。また沃度吸着量は50〜2000mg/g、より好ま
しくは100〜1500mg/gである。
導電性フィラーの添加量は、目的とする抵抗によって
異なるが、好ましくは10〜70wt%、より好ましくは10〜
50wt%である。カーボンブラックを使用する場合には10
〜40wt%が好ましい。10wt%未満では導電性が発現せ
ず、逆に70wt%より多いと導電性が良くなりすぎてジュ
ール熱への変換効率が悪化したり、フィルムの機械特性
が低下する。なお、少量の添加量で導電性を発現するに
は2種類以上の導電性フィラーを組合わせたり、非導電
性フィラーを添加するとよい。
本発明の表面抵抗率RSOは101〜104Ω、好ましくは102
〜104Ωである。101より小さいとジュール熱に変換され
にくく、104Ωより大きいと導電性が小さくフィルムを
発熱させることが困難となる。
さらに本発明のフィルムは、350℃で1分間加熱した
後の表面抵抗率RSが、加熱前のRSOとの関係が0.7≦RS/R
SO≦1.2、好ましくは、0.8≦RS/RSO≦1.1の範囲に入っ
ている必要がある。この範囲より外れると、通電転写用
に繰り返し使用する場合には印刷の濃度が大幅に変化し
たり、また面状発熱体として使用する場合には発熱温度
が徐々に変化するなどの問題が発生し、実用に耐えな
い。
またフィルムの100〜350℃の温度範囲における収縮応
力は、長手方向(MD方向)、幅方向(TD方向)とも2kg/
mm2以下の必要がある。好ましくは1kg/mm2以下である。
2kg/mm2より大きいと加熱によるフィルムの変形量が大
きくなり、通電転写用途では繰り返して印刷する際、転
写体とヘッドとの接触が悪化して均一な印刷ができなく
なるなどの問題を引き起こす。
本発明のフィルムは、縦方向あるいは横方向の少なく
とも一方の強度が12kg/mm2以上、より好ましくは15kg/m
m2以上であることが好ましい。強度が12kg/mm2より小さ
いと加工時や使用時にシワになったり切れたりする問題
が発生しやすい。また少なくとも一方向の伸度が10%以
上が好ましく、より好ましくは15〜100%であり、ヤン
グ率は400kg/mm2以上が好ましい。
さらにフィルムの吸湿率(25℃、75%RH下に48時間放
置して測定)は4wt%以下が好ましく、より好ましくは2
wt%以下である。4wt%より大きいと湿度により抵抗の
変化が大きくなるため好ましくない。
本発明のフィルムの用途の一つとしては通電転写方式
の感熱記録用転写体が好適である。この用途に使用する
場合のフィルム厚みは2〜30μmである。好ましくは3
〜20μmである。2μmより薄いと強度が低下して実用
に耐えない。また30μmより厚いとインキの局部的な加
熱ができなくなって鮮明な印刷が得られなくなり、また
印刷のためのエネルギーが増加して高速化に適さなくな
る。
転写体に設けられるインキ層としては特に限定はない
が、具体的には溶融性インキまたは昇華性インキなどを
挙げることができる。なお、インキは着色成分、バイン
ダ成分を主成分とし、必要に応じ柔軟剤、可撓剤、平滑
剤、分散剤、表面形成剤などを添加成分として構成され
る。インキ層の厚みは0.2〜20μm、好ましくは0.5〜10
μmである。
バインダ成分としては、カルナウバワックス、パラフ
ィンワックス、エステルワックスなど周知のワックス類
やセルロース系樹脂、ビニル系樹脂、低融点の各種高分
子類が有用であり、着色成分としては、カーボンブラッ
クや各種の有機、無機顔料または染料などが用いられる
が、もちろんこれに限定されるものではない。
次に、本発明の製法について説明するがこれに限定さ
れるものではない。本発明を達成するには、芳香族ポリ
アミドあるいは芳香族ポリイミドあるいはポリアミド酸
(ポリイミド前駆体)の溶液中に、導電性フィラーを存
在させ、この溶液を製膜することにより形成される。
まず、芳香族ポリアミドであるが、酸クロリドとジア
ミンとからの場合は、N−メチルピロリドン(NMP)、
ジメチルアセトアミド(DMAC)、ジメチルホルムアミド
(DMF)などの非プロトン性有機極性溶媒中で、溶液重
合したり、水系媒体を使用する界面重合などで合成され
る。ポリマ溶液は、単量体として酸クロリドとジアミン
を使用すると塩化水素が副生するため、これを中和する
ために水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウ
ムなどの無機の中和剤、又はエチレンオキサイド、アン
モニア、トリエチルアミンなどの有機の中和剤を添加す
る。
また、イソシアネートとカルボン酸との反応は、非プ
ロトン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
これらのポリマ溶液はそのままフィルムを成形する製膜
原液にしてもよく、またポリマを一度単離してから上記
の溶媒に再溶解して製膜原液を調整してもよい。製膜原
液には溶解助剤として無機塩例えば塩化カルシウム、塩
化マグネシウム、塩化リチウムなどを添加する場合もあ
る。製膜原液中のポリマ濃度は2〜40wt%程度が好まし
い。
一方、芳香族ポリイミドあるいはポリアミド酸の溶液
は次のようにして得られる。即ち、ポリアミド酸はN−
メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホ
ルムアミドなどの非プロトン性有機極性溶媒中でテトラ
カルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを反応させて、調
整することができる。又、芳香族ポリイミドは前記のポ
リアミド酸を含有する溶液を加熱したり、ピリジンなど
のイミド化剤を添加してポリイミドの粉末を得、これを
再度溶媒に溶解して調整できる。製膜原液中のポリマ濃
度は、5〜40wt%程度が好ましい。
導電性フィラーとポリマの練込みは次の方法が挙げら
れるが、これに限定されるものではない。
(1) 導電性フィラーをポリマが可溶である溶媒に分
散しておいて、ポリマ溶液に加える、あるいは分散溶液
に、単離されたポリマを添加して分散する。
(2) 重合前に重合溶媒に導電性フィラーを分散させ
ておいてから、重合を行なう。
(3) 導電性フィラーを粉末のままあるいは溶媒とと
もにポリマ溶液に添加して分散する。
分散装置としては、コロイドミル、三本ロール、ニー
ダ、超音波分散機、サンドミル、ボールミルなどがあ
る。
上記のように調整された製膜原液は、いわゆる溶液製
膜法によりフィルム化が行われるが乾湿式法、乾式法、
湿式法などの方法が採用できる。
湿式法で製膜する場合には該原液を口金から直接製膜
用浴中に押し出すか、又は一旦ドラム等の支持体上に押
し出し、支持体ごと湿式浴中に導入する方法が採用され
る。この浴は一般に水系媒体からなるものであり、水の
他に有機溶媒や無機塩等を含有していてもよい。これら
湿式浴全体を通過する時間はフィルムの厚みにもよるが
10秒〜30分である。さらにフィルムの長手方向に延伸が
行われる。次いで乾燥、横延伸、熱処理が行われるがこ
れらの処理は一般に100〜500℃で、合計で1秒〜30分で
ある。
乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金からドラム、
エンドレスベルト等の支持体上に押し出して薄膜とし、
次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜が自己保持
性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜300℃、60分
以内の範囲である。乾式工程を終えたフィルムは支持体
から剥離されて湿式工程に導入され、上記の湿式法と同
様に脱塩、脱溶媒などが行なわれ、さらに延伸、乾燥、
熱処理が行われてフィルムとなる。
乾式法のプロセスを採用した場合には、ドラム、ある
いはエンドレスベルト等の上で乾燥され、自己保持性を
もったフィルムを、これら支持体から剥離し、フィルム
の長手方向に延伸を行なう。さらに残存溶媒を除去する
ための乾燥や、延伸、熱処理が行なわれるが、これらの
処理は100〜500℃で1秒〜30分である。
以上のように形成されるフィルムはその製膜工程中で
延伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で0.9〜3.0(面
倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフィルムの面
積で除した値で定義する。1以下はリラックスを意味す
る。)の範囲内にあることが導電性を向上させ、かつ機
械特性、熱特性を維持する上で好ましい。面倍率を3.0
より大きくすると機械特性は向上するが導電性が著しく
悪化し、また収縮圧力も大きくなり好ましくない。
なおRS/RSOを本発明の範囲とするには、使用するポリ
マ、導電性フィラーの種類によっても異なるが、熱処理
温度を320℃以上、好ましくは350℃以上とするのがよ
い。さらに上記の工程を一旦終えた後、面倍率で0.5〜
1.0好ましくは0.8〜0.98の範囲で320℃以上、より好ま
しくは350℃以上でリラックスあるいはアニールを行な
うとRS/RSOは安定化し好ましい。このリラックスあるい
はアニールはインライン、オフラインを問わない。
次に上記のようにして得られた本発明のベースフィル
ムにインキ層を形成するが、必要に応じてコロナ処理や
グロー処理などの前処理を行なってもよい。インキとし
ては前記のようなものがあり、上記フィルムの片面にホ
ットメルト塗工するか、または溶剤に溶解された溶液と
してグラビア、リバース、スリットダイなど汎用的な塗
工方式によって形成することができる。
本発明の感熱記録用転写体の基本構成は、上記のベー
スフィルムとインキ層とから成るが、フィルムとインキ
層との間(中間層と呼ぶ)に導電層、例えばAl,Ag,Ni,C
r,Co,Zn,Sn,Mo,W,あるいはこれらの合金や酸化物、窒素
化物を200〜5000Å、好ましくは400〜3000Å設けてもよ
い。中間層に導電層を設けると通電ヘッドからの電流密
度を局部的に高める上で非常に効果があり、Alを中間層
とするのがより好ましい。また、中間層には導電層以外
の層を例えば剥離層、易滑層、耐熱層などを導電層と一
緒に、あるいは導電層なしで設けたり、インキ層を設け
る反対側のフィルム面に易滑層、耐熱層などを設けるこ
とも本発明を阻げるものではない。
[発明の効果] 本発明のフィルムは、導電性フィラーと芳香族ポリア
ミドあるいは芳香族ポリイミドを主体としており高温で
加熱しても表面抵抗率の変化が非常に小さいものであ
る。そのため長時間加熱や繰り返し加熱でも従来の導電
性フィルムより発熱量が安定し、高温使用や繰り返し使
用での信頼性を大幅に向上させることができる。特に通
電転写用途に本発明のフィルムを適用した場合には、多
数回使用が可能で、転写シートあるいは転写リボンの使
用量を大幅に減らすことができるため経済的効果は非常
に大きなものとなる。
[特性の測定方法、評価方法] (1) 表面抵抗率RSO,RS 直径16mmの円形主電極と、内径30mm、外径34mmのリン
グ状対電極を、各々の円の中心が同一になるように固定
し、これをフィルム表面に1kgの荷重で置き、それに電
流を通じた時の抵抗値を読み、下式により算出する。測
定は25℃、75%RH下で行なう。
γ=(P/g)×R γS:表面抵抗率(KΩ) P :電極の有効円周長(7.23cm) g :電極間距離(0.7cm) R :抵抗の実測値(KΩ) ここで、得られたフィルムを枠に固定し、これを350
℃のオーブン中へ1分間入れて加熱した後に測定をした
γをRS、オーブンで加熱する前のγをRSOとした。
(2) 収縮応力 試幅10mm、試長100mmになるようにサンプルを切出
し、0.25kg/mm2の初期荷重をかけ、定長に保つ。これを
加熱炉で10℃/分の昇温速度で350℃まで昇温して応力
をチャートに書かせる。初期荷重をかける前を零点とし
て収縮応力を求める。MD方向とTD方向について測定し、
大きい方をそのフィルムの収縮応力とする。
(3) 強度、伸度 ASTM−D−882によるテンシロン型引張試験機に試幅1
0mm、試長50mmとなるようにセットし、引張速度300mm/
分で引張ってフィルムが破断するときの強度、伸度を測
定する。雰囲気は25℃、55%RHである。
(4) ヤング率 JIS−Z−1702に規定された方法にしたがって、イン
ストロンタイプの引張試験機を用いて、25℃、55%RHに
て測定した。
(5) 印刷品質 次の組成から成るシアンの昇華性インキ溶液をフィル
ムにコーティングし、乾燥してインキ層を形成した。乾
燥後のインキ層厚みは2μmである。
染料 4部 セルロース樹脂 6部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 イソブチルアルコール 10部 この転写シートを受像紙と密着させ、10本/mmの通電
ヘッドを用いて5m秒のパルス印加をして印刷を行なっ
た。同じシートについて5回の印刷を行ない、各々得ら
れた印刷品の濃度を反射濃度計で測定した。1回目と5
回目で濃度変化が20%以下のものを印刷品質は良好
(○)、20%を越えるものを不良(×)とした。
[実施例] 以下に実施例に基づいて本発明を説明するが、これら
に限定されるものではない。
実施例1 2−クロルパラフェニレンジアミン82モル(11.69k
g)と、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル18モル(3.
60kg)をアミン成分とし、2−クロルテレフタル酸クロ
リド100モル(23.75kg)を酸成分としてNMP300kg中で重
合した。さらに水酸化カルシウムを発生塩化水素に対し
等量添加し中和を完結させて均一なポリマ溶液を得た。
この溶液を一部取り、一次粒径が40nmのカーボンブラッ
クを製膜後のフィルムに対し30wt%になるように添加し
ニーダで10時間分散した。
これをエンドレスベルト上へ均一に流延して自己保持
性を持つまで乾燥し、さらにベルトから剥離して水浴中
へ浸漬して溶媒と無機塩を抽出した。なお長手方向(MD
方向)の延伸は1.0倍である。さらにこれをテンターへ
導入し、300℃で幅方向(TD方向)の延伸を1.1倍として
乾燥、熱処理して巻取った。次に上記テンター温度を35
0℃に昇温し、巻取ったフィルムを再度テンターに通し
てTD倍率を0.9倍としてリラックスを行なった。得られ
たフィルムは、強度22kg/mm2、伸度20%、ヤング率は67
0kg/mm2であり、MD、TDの物性がバランスした良好なフ
ィルムであった。また吸湿率は1.1wt%、さらに第1表
に示されるようにRS/RSOが1に近い、つまり高温で加熱
されても表面抵抗率の変化が小さいフィルムであった。
このフィルムに昇華性染料をコーティングし印刷を行な
ったが、多数回印刷しても印刷濃度の変化はほとんどな
かった。なお、別途印刷時と同一条件でフィルムを発熱
させ、その温度を測定したところ340〜350℃となること
を確認した。
実施例2 2−クロルパラフェニレンジアミン70モル%、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン30モル%をアミン成分と
し、テレフタル酸クロリド100モル%を酸成分としてNMP
中で重合し、水酸化カルシウムで中和してポリマ溶液を
得た。
これに第1表に示す濃度になるように40nmのカーボン
ブラックを添加して分散して均一な溶液を得た。
これを実施例1と同様に流延、乾燥し、水浴中へ導入
した。ここでMD方向へは1.1倍延伸した。次にこれをテ
ンターへ導入し、280℃でTD方向に1.2倍しながら乾燥、
熱処理して巻取った。
さらにテンターを330℃に昇温してTD倍率を0.9倍とし
てリラックスを行なった。得られたフィルムは、強度25
kg/mm2、伸度25%、ヤング率は700kg/mm2と機械特性の
優れたものであり、また、吸湿率は1.7wt%であった。
さらに第1表に示すような電気特性を有していた。これ
に昇華性染料をコーティングし印刷テストを行なったと
ころ、印刷濃度の変化はほとんどなく良好な転写体であ
ることが確認できた。
実施例3 実施例2と同じポリマ溶液に、カーボンブラックでは
なく80nmの銀の微粒子を添加して溶液を得た。これを実
施例2と同じ条件で製膜し、さらにリラックスしてフィ
ルムを得た。このフィルムの電気特性、収縮応力は第1
表の通りである。
これに昇華性染料を塗布し印刷テストを行なったとこ
ろ、多数回印刷しても色の変化はほとんどなかった。
実施例4 4,4′−ジアミノジフェニルエーテル70モル%と、パ
ラフェニレンジアミン30モル%をアミン成分とし、ピロ
メリット酸二無水物100モル%とをDMAC中で重合した。
さらにカーボンブラックを添加し均一な溶液を得た。こ
れをエンドレスベルト上で流延して自己保持性を持つま
で乾燥し、さらにベルトから剥離して350℃のテンター
へ導入してTD方向へ1.1倍延伸しながら熱処理した。な
おテンターへ入る前のMD延伸倍率は1.0である。次いで
テンターを380℃にしてTD方向が0.8倍になるようにリラ
ックスしてフィルムを得た。
このフィルムに昇華性染料を塗布して印刷テストを行
なったところ、多数回印刷しても色の変化はなく良好な
転写体であることが確認できた。
比較例1 実施例1のカーボンブラックが分散された溶液をベル
ト上へ流延、乾燥し、水浴中で脱塩、脱溶媒を行なっ
た。MD延伸倍率は1.1倍である。次いで280℃のテンター
に導入しTD方向に1.1倍延伸しながら乾燥、熱処理して
フィルムを得た。このフィルムの特性は第1表のように
RS/RSOが小さく、高温加熱により抵抗が大幅に低下する
ものである。
このフィルムに昇華性染料を塗布して印刷テストを行
なったところ、1回目は良好な印刷濃度が得られたが、
5回目になると濃度が大幅に低下してしまい多数回印刷
には適さないものであった。
比較例2 実施例1のカーボンブラックが分散された溶液をベル
ト上へ流延、乾燥し、水浴中で脱塩、脱溶媒を行なっ
た。ここでMD延伸倍率は1.4倍とした。さらに300℃のテ
ンターでTD方向に1.4倍延伸しながら乾燥、熱処理を行
なってフィルムを得た。このフィルムは第1表に示すよ
うにRS/RSOが小さく、さらに収縮応力の大きなものであ
った。
これに昇華性染料を塗布して印刷テストを行なったと
ころ、1回目と5回目では印刷濃度の変化が大きく、ま
た印刷ムラが発生していた。印刷後のフィルムを見ると
フィルムにシワが発生していたが、これは収縮応力が大
きいため加熱された際にフィルムが寸法変化を起こした
ものであると考えられる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも芳香族ポリアミド樹脂又は芳香
    族ポリイミド樹脂と、導電性フィラーとからなるフィル
    ムであって、表面抵抗率RSOが101〜104Ω、350℃で加熱
    後の表面抵抗率RSが0.7≦RS/RSO≦1.2の範囲にあり、か
    つ100〜350℃の温度範囲における収縮応力が2kg/mm2
    下であることを特徴とする導電性フィルム。
  2. 【請求項2】厚みが2〜30μmである特許請求の範囲第
    (1)項記載の導電性フィルムの一方の面にインキ層を
    設けてなることを特徴とする感熱記録用転写体。
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