JP6554994B2 - 無端ベルト、無端ベルトの製造方法 - Google Patents

無端ベルト、無端ベルトの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、無端ベルト、無端ベルトの製造方法に関する。
特許文献1には、「筒状芯体の少なくとも中央部の外周面に離型剤層を形成する離型剤層形成工程と、該離型剤層形成工程を経た後の筒状芯体の中央部および両端部の外周面に少なくともポリイミド前駆体溶液を塗布することにより塗膜を形成する塗膜形成工程と、前記塗膜を乾燥し加熱焼成することにより皮膜を形成する皮膜形成工程と、前記皮膜を前記外周面から剥離して前記筒状芯体より抜き取る剥離・抜取り工程と、を少なくとも経てポリイミド樹脂層を含む無端ベルトを作製する無端ベルト製造方法において、
前記筒状芯体の中央部の外周面を基準面とした場合に、前記筒状芯体の両端部において、外周面の少なくとも一部が前記基準面よりも外周側および/または内周側に位置する」無端ベルト製造方法が開示されている。
特許文献2には、「熱硬化性樹脂溶液又はその前駆体溶液を、円筒状芯体表面に塗布して塗膜を形成する塗膜形成工程と、該塗膜を乾燥し、加熱反応させて熱硬化性樹脂皮膜を形成する熱硬化性樹脂皮膜形成工程と、加熱反応後の熱硬化性樹脂皮膜を、円筒状芯体から剥離する熱硬化性樹脂皮膜剥離工程と、を有する熱硬化性樹脂製無端ベルトの製造方法であって、前記円筒状芯体は、前記熱硬化性樹脂溶液又はその前駆体溶液が塗布される箇所における円筒状芯体の軸方向両端部に凹凸形状が設けられ、かつ、前記凹凸形状は、該凹凸形状が設けられた領域における円筒状芯体の軸方向の中央部側縁部から端部側縁部へ、気体の流通が可能な構造となっており、更に、前記凹凸形状が設けられた円筒状芯体表面に離型剤層を形成している」硬化性樹脂製無端ベルトの製造方法が開示されている。
特許文献3には、「外周面に塗布された樹脂溶液が加熱により硬化されて管状体が製造される円筒状又は円柱状の芯体本体と、前記芯体本体の軸方向中央部を含む前記外周面に形成された離型層と、前記芯体本体の軸方向一端部及び他端部のそれぞれにおいて前記外周面の周方向に沿って断続的に複数形成され、当該一端部及び他端部のそれぞれにおける前記芯体本体の周方向の全周において当該芯体本体の軸方向のいずれかの箇所に存在し、前記離型層よりも離型性が低下した低下部分と、を備える芯体をその軸方向を水平にして回転させながら、その回転する芯体の外周面に樹脂溶液を塗布して塗膜を形成する塗布工程と、前記塗膜を加熱により硬化する硬化工程と、前記硬化工程で硬化された塗膜を前記芯体から脱型する脱型工程と、を備える」管状体の製造方法が開示されている。
特開2005−004056号公報 特開2006−240099号公報 特開2013−039785号公報
本発明の課題は、樹脂及び導電性粒子を含有する無端ベルトにおいて、無端ベルトの内周面の表面抵抗値と、外周面の表面抵抗値との比(内周面の表面抵抗値/外周面の表面抵抗値)が、0.8未満又は、1.2を超える層を含む場合に比べ、内周面及び外周面の表面抵抗値の差が小さい無端ベルトを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
即ち、<1>に係る発明は、
樹脂と、導電性粒子とを含有し、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との比(内周面の表面抵抗値/外周面の表面抵抗値)が0.8以上1.2以下である樹脂層を含む無端ベルトである。
<2>に係る発明は、
前記樹脂が、ポリイミド樹脂、又はポリアミドイミド樹脂であり、前記導電性粒子が、カーボンブラックである<1>に記載の無端ベルトである。
<3>に係る発明は、
両端部の周方向に沿った方向に、深さ30μm以上70μm以下の溝部を備えた円筒状又は円柱状の芯体を、前記芯体の軸方向を水平に沿った方向にして、周方向に回転させながら、前記芯体の前記溝部を含む外周面に対して、導電性粒子を含有する樹脂溶液を溶液吐出手段から吐出して前記芯体の外周面に塗膜を形成する塗布工程と、
前記芯体の外周面に形成された塗膜を加熱して硬化させることにより、皮膜を形成する加熱工程と、
前記加熱工程により形成された前記皮膜を前記芯体から分離する分離工程と、
前記芯体から分離した前記皮膜の両端部における非製品部を切除する切除工程と、
を有する無端ベルトの製造方法である。
<4>に係る発明は、
前記樹脂溶液が、ポリイミド樹脂若しくはポリイミド樹脂の前駆体、又はポリアミドイミド樹脂を含み、前記導電性粒子が、カーボンブラックである<3>に記載の無端ベルトの製造方法である。
<1><2>に係る発明によれば、樹脂と導電性粒子とを含有する無端ベルトにおいて、無端ベルトの内周面の表面抵抗値と、外周面の表面抵抗値との比(内周面の表面抵抗値/外周面の表面抵抗値)が、0.8未満、又は1.2を超える場合に比べ、内周面及び外周面の表面抵抗値の差が小さい無端ベルトが提供される。
<3><4>に係る発明によれば、円筒状又は円柱状の芯体を、芯体の軸方向を水平に沿った方向にして、周方向に回転させながら、芯体の前記溝部を含む外周面に対して、導電性粒子を含有する樹脂溶液を溶液吐出手段から吐出して芯体の外周面に塗膜を形成する塗布工程と、芯体の外周面に形成された塗膜を加熱して硬化させることにより、皮膜を形成する加熱工程と、加熱工程により形成された前記皮膜を前記芯体から分離する分離工程と、芯体から分離した前記皮膜の両端部における非製品部を切除する切除工程と、を有する無端ベルトの製造方法において、芯体が、両端部の周方向に沿った方向に、深さが30μm未満、又は70μmを超える溝部を備えている場合に比べ、内周面及び外周面の表面抵抗値の差が小さい無端ベルトの製造方法が提供される。
本実施形態に係る塗布工程における一方の端部を表す概略部分断面図である。 本実施形態に係る塗布工程の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る塗布工程の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る加熱工程の一例を説明するための説明図である。 本実施形態に係る分離工程の一例を説明するための説明図である。
以下に、本発明の一例である実施形態について説明する。
本実施形態に係る無端ベルトは、樹脂(例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂)と、導電性粒子(例えば、カーボンブラック)とを有し、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との比(内周面の表面抵抗値/外周面の表面抵抗値)が0.8以上1.2以下である。
例えば、画像形成装置の中間転写ベルトに適用される従来の無端ベルトは、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との比が上記範囲を満足するほど、両面の表面抵抗値の差が小さいものは、得られ難いものであった。
これに対し、本実施形態に係る無端ベルトは、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との比が上記範囲であり、この比が0.8未満又は1.2を超えた無端ベルトに比べ、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が小さくなる。
本実施形態の無端ベルトは、例えば、画像形成装置の中間転写ベルトに適用された場合、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値(内周面の表面抵抗値/外周面の表面抵抗値)との比が上記範囲であるため、転写ムラに起因する濃度ムラ等の画像欠陥の発生が抑制され易くなる。
また、無端ベルトを製造する方法として、例えば、周方向に回転させながら芯体の外周面に対して樹脂溶液(樹脂又は樹脂の前駆体を含む)を溶液吐出手段から吐出して、芯体の一端部から他端部に向けて芯体の外周面に塗布する方法(以下、「らせん塗布法」とも称する)により、芯体の外周面に樹脂溶液の塗膜を形成した後、加熱により硬化させて皮膜を形成し、芯体から分離して無端ベルトを製造する方法がある。この方法によって、例えば、導電性粒子(例えば、カーボンブラック)を含む樹脂溶液(樹脂の前駆体として、例えば、ポリイミド樹脂の前駆体を含む)を用いて無端ベルトを製造した場合、無端ベルトの内周面と外周面との表面抵抗値の差が大きくなり易いことが分かってきた。
上記方法によって、無端ベルトを作製する場合、芯体の外周面に、導電性粒子を含む樹脂溶液を吐出させて形成した塗膜を、加熱により硬化させて皮膜を形成する過程で、皮膜が芯体の軸方向に向かって収縮し易い。特に、皮膜の外周面側は、内周面側に比べ、溶剤の揮発する速度が速い(つまり、乾燥され易い)ために、芯体の軸方向に向かって収縮し易く、導電性粒子が内周面側に密集する度合いが高くなり易い。その結果として、無端ベルトの内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が大きくなり易いと考えられる。
これに対し、本実施形態の無端ベルトの製造方法では、芯体として、両端部の周方向に沿った方向(以下、単に「両端部」とも称する)に対して、深さが30μm以上70μm以下の溝部を設けた芯体を用いる。そして、導電性粒子を含む樹脂溶液を吐出し、溝部の内部に樹脂溶液を浸入させて、溝部を含む芯体の外周面に塗膜を形成し、この塗膜を加熱することにより硬化させて皮膜を形成した後、皮膜を芯体から分離して無端ベルトを製造する。上記のように、塗膜が溝部の内部に浸入して形成されているため、塗膜を加熱して硬化させ皮膜を形成する過程で、溝部の内部に浸入した塗膜(皮膜)が投錨効果を発揮することにより、皮膜の内周面側、外周面側ともに、芯体の軸方向に向かう収縮が抑制される。そして、その結果、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が小さくなる。
一方で、らせん塗布法により、両端部に設けた溝部の深さが30μm未満の芯体(溝の深さが0μmの場合、つまり、両端部に溝部が設けられていないものも含む)を用いて無端ベルトを製造した場合、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が大きくなり易い。この場合には、溝部の深さが浅すぎるため、投錨効果が発揮され難く、塗膜を加熱して硬化させ皮膜を形成する過程で、芯体の軸方向に向かう皮膜の収縮が生じ易くなる。
他方、溝部の深さが70μmを超える芯体を使用した場合は、塗膜を加熱したときに、塗膜中の溶媒が揮発することによって生じる気体が塗膜から抜け難くなり易い。そのため、塗膜と芯体との界面に気泡が溜まることにより、膨れ等の欠陥が発生し易く、製品化率が低下し易くなる。また、この無端ベルトの内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が大きくなり易い。これは、上記で生じた気泡が非製品部のみでなく、製品部である芯体の軸方向における塗膜の中央部にまで、気泡が移行し易くなるため、導電性粒子が偏って密集しているものと思われる。
以上から、本実施形態の無端ベルトの製造方法によれば、上記構成によって、無端ベルトの内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が小さくなると考えられる。
なお、30μm以上70μm以下の溝部を両端部に設けた芯体を用い、導電性樹脂を含む樹脂溶液を、らせん塗布法により得た無端ベルトは、芯体の軸方向に向かう方向(つまり、無端ベルトの幅方向)の表面抵抗値のバラつきが抑制され易くなる。
なお、両端部に凹部を設けた芯体を用い、カーボンブラック、及びポリイミド前駆体を含有する樹脂溶液を、浸漬塗布法により塗布して、無端ベルトを製造する方法が知られている(例えば、特開2005−004056号公報;特許文献1)しかしながら、上記の方法では凹部が深すぎるため、得られた無端ベルトは、膨れ等の欠陥が発生し易く、内周面の表面抵抗値と外周面の表面抵抗値との差が大きくなり易い。
以下、本実施形態に係る無端ベルトについて、製造方法とともに、図面に基づき説明する。なお、図面では、理解を容易にするために、説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。また、同様の機能を有する部材には、全図面を通じて同じ符合を付与し、その説明を省略することがある。
本実施形態の無端ベルトの製造方法は、以下の塗布工程、加熱工程、分離工程、及び切除工程を有している。
塗布工程は、両端部の周方向に沿った方向に、深さ30μm以上70μm以下の溝部を備えた円筒状又は円柱状の芯体を、芯体の軸方向を水平に沿った方向にして、周方向に回転させながら、芯体の溝部を含む外周面に対して、導電性粒子を含む樹脂溶液を溶液吐出手段から吐出して芯体の外周面に塗膜を形成する工程である。
加熱工程は、芯体の外周面に形成された塗膜を加熱して硬化させることにより、皮膜を形成する加熱する工程である。
分離工程は、加熱工程により形成された皮膜を芯体から分離する工程である。
切除工程は、芯体から分離し切除工程た皮膜の両端部における非製品部を切除する工程である。
ここで、塗布工程において、「芯体の軸方向を水平に沿った方向」とは、芯体の軸方向と水平方向とが一致する方向(芯体の軸方向が水平方向に対して傾きがない方向)である場合に限定されない。芯体の外周面に対して溶液吐出手段から吐出された樹脂溶液が、芯体の軸方向の一方に偏って移動することが抑制されていればよく、例えば、芯体の軸方向が水平方向に対して傾き(例えば5°以内の鋭角)がある方向であってもよい。
<塗布工程>
まず、導電性粒子を含む樹脂溶液について説明する。
(樹脂溶液)
樹脂溶液には、樹脂又は樹脂の前駆体と、溶剤とを含み、さらに、導電性粒子を含有している。樹脂溶液に含まれる樹脂又は樹脂の前駆体は、特に限定されるものではない。強度や寸法安定性、耐熱性等の点から、樹脂としては、ポリイミド樹脂(以下、「PI」とも称する)、若しくはポリイミド樹脂の前駆体(ポリアミック酸)(以下、「PI前駆体」とも称する)、又はポリアミドイミド樹脂(以下、「PAI」とも称する)であることが好ましい。同様の点で、PI又はPI前駆体を選択することがより好ましい。PI、PI前駆体、及びPAIとしては、種々の公知のものを用いればよい。
樹脂溶液がPI前駆体を含む場合、PI前駆体は、例えば、テトラカルボン酸二無水物とジアミン成分を、溶剤中で反応させることによって得られる。各成分の種類は特に制限されないが、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミン成分とを反応させて得られるものが、皮膜強度の点から好ましい。
上記芳香族テトラカルボン酸二無水物の代表例としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、若しくは、これらのテトラカルボン酸エステル、又は上記各テトラカルボン酸類の混合物等が挙げられる。
一方、上記芳香族ジアミン成分としては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
樹脂溶液がPIを含む場合、PIは、例えば、公知のテトラカルボン酸二無水物と公知のジアミン成分とを、溶剤中で反応させてイミド化された、溶剤可溶性を示すPI(ポリイミド樹脂)が挙げられる。テトラカルボン酸二無水物とジアミン成分との組み合わせは、イミド化されたPIが溶剤可溶性を示すように選択される。なお、溶剤可溶性とは、PIが後述の溶剤に対して1質量%以上溶解することを意味する。
PAIは、酸無水物、例えばトリメリット酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、プロピレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物等と、上記ジアミンを組み合わせて、等モル量で重縮合反応することで得られる。PAIはアミド基を有するため、イミド化反応が進んでも溶剤に溶解し易いので、100%イミド化したものが好ましい。
樹脂溶液に含まれる溶剤としては、例えば、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、アセトアミド等の非プロトン系極性溶剤が用いられる。
樹脂溶液の濃度・粘度等は特に限定されないが、本実施形態において望ましい溶液の固形分濃度は10質量%以上40質量%以下、粘度は1Pa・s以上100Pa・s以下である。
樹脂溶液には、導電性粒子を含んでいる。導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブ、グラファイト等の炭素系物質、銅、銀、アルミニウム等の金属又は合金、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン等の導電性金属酸化物、チタン酸カリウム等のウィスカー、等が挙げられる。中でも、液中の分散安定性、価格等の観点で、カーボンブラックが好ましい。
なお、本実施形態において、導電性とは、体積抵抗率が10Ωcm未満であることを意味する。
カーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等が挙げられる。カーボンブラックは、これらの中から1種のみを用いても、2種以上を併用してもよい。
導電性粒子の分散方法としては、例えば、ボールミル、サンドミル(ビーズミル)、ジェットミル(対抗衝突型分散機)等、公知の方法が挙げられる。分散助剤として、界面活性剤やレベリング剤等を添加してもよい。導電性粒子の分散濃度(樹脂溶液中の含有量)は、樹脂又は樹脂の前駆体100質量部に対して、10質量部以上40質量部以下がよく、15質量部以上35質量部以下が好ましく、20質量部以上30質量部以下がより好ましい。
次に、芯体の溝部を含む外周面に、導電性粒子を含む樹脂溶液による塗膜を形成する方法について説明する。なお、以下の説明において、PI前駆体を含む樹脂溶液を使用して製造する方法を例に挙げて説明する。
芯体の外周面に導電性粒子を含む樹脂溶液の塗膜を形成する方法としては、らせん塗布法が採用される。らせん塗布法により、芯体の両端部に形成された溝部を含む外周面に対して、導電性粒子を含む樹脂溶液を塗布することにより、塗膜が形成される。
図1は、塗膜62が形成された芯体30の一方の端部における芯体の軸方向断面を概略的に示している。図1に示すように、本実施形態の塗布工程によって、芯体30の端部に設けられた溝部36の内部に、導電性粒子を含む樹脂溶液を浸入させ、溝部36を含む芯体30の外周面30Aに、導電性粒子を含む樹脂溶液の塗膜62が形成されている。芯体30に形成されている溝部36は、図1に示すように、芯体30において、無端ベルトの非製品部に対応する塗膜62を形成する領域に設けられている。この溝部36の深さは、30μm以上70μm以下である。
図2及び図3は、らせん塗布法の一例を示す概略図である。図2に示すように、円筒状又は円柱状の芯体30の一方の端部に溝部36が形成されている。また、塗膜62によって覆われている側の芯体30の他方の端部にも図示しない溝部が形成されている。らせん塗布方法では、図2及び図3に示すように、円筒状又は円柱状の芯体30を、芯体30の軸方向を水平に沿った方向にして、回転装置40により軸周り(矢印B方向)に回転させながら、樹脂溶液50を溶液吐出装置52(溶液吐出手段の一例)から吐出して芯体30の外周面30Aに塗布する。樹脂溶液50は、樹脂溶液50を貯留するタンク54からポンプ56により供給管58を通じて溶液吐出装置52に供給される。芯体30の外周面30Aに付着した樹脂溶液50は、へら60によって平滑化される。
芯体30は、図3に示すように、円筒状又は円柱状の芯体本体32と、芯体本体32の外周面32Aに形成された離型層34と、を備えている。なお、図3において、芯体本体32(芯体30)の周方向が矢印Yにて示されている。
本実施形態で用いられる芯体本体32の材料としては、例えば、アルミニウムやステンレス等の金属が用いられる。芯体本体32(芯体30)の幅(芯体軸方向の長さ)は、目的とする無端ベルトを超える幅(芯体軸方向の長さ)とする。例えば、芯体本体32(芯体30)の幅(芯体軸方向の長さ)は、無端ベルトの端部に生じる非製品部に対応する余裕領域を確保するため、目的とする無端ベルトの幅より、例えば、10%以上40%以下の範囲で長いことが望ましい。芯体本体32(芯体30)の周長(芯体周方向長さ)は、例えば、目的とする無端ベルトの長さと同等以上とすることがよい。
本実施形態で用いられる芯体30の両端部に設けられた溝部36の深さは、30μm以上70μm以下である。無端ベルトの内周面と外周面との表面抵抗値の差をより小さくする点から、溝部36の深さは、50μm以上70μm以下が好ましい。
また、溝部36の開口幅は、同様の点から、例えば、30μm以上150μm以下の範囲とすることがよい。
芯体の両端部に溝部36を形成する方法としては、例えば、旋盤等を用いて芯体本体32(芯体30)を周方向に回転させ、回転している芯体本体32(芯体30)に切削工具を接触することにより切削して設ける方法が挙げられる。溝部36の深さ及び開口幅は、溝部36を形成するための切削工具の形状、及び大きさ、並びに切削工具を芯体本体32(芯体30)の外周面に接触させるときの圧力等によって調節すればよい。
芯体30の軸方向断面における溝部36の断面形状は特に限定されない。溝部36の断面形状としては、例えば、U字型、V字型の形状が挙げられる。塗膜62を加熱により硬化させた後、例えば、図5に示すように、皮膜64を芯体30から分離し易くする点で、溝部36の断面形状はV字型であることがよい。芯体30の両端部に設けられる溝部36の数は、1個でもよいし、2個以上の複数個を設けてもよい。
離型層34は、例えば、無機化合物、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂から選ばれる材料を芯体本体32の外周面32Aに被覆することで構成されている。上記材料の芯体本体32の外周面32Aへの被覆は、例えば、上記材料による離型剤を芯体本体32の外周面32Aに塗布した後、芯体本体32を加熱して焼き付けることでなされる。また、離型層34としては、例えば、芯体本体32の外周面32Aに対するクロムやニッケル等のメッキ処理によって構成してもよい。なお、本実施形態において、芯体本体32に離型層34を設けた芯体30とした場合であっても、芯体30の両端部に設けた溝部36の深さは、30μm以上70μm以下に制御されている。
溶液吐出装置52とへら60とは、芯体30の軸方向(矢印C方向)に移動可能に支持されており、芯体30を予め設定された回転速度で回転させた状態で、溶液吐出装置52とへら60とが芯体30の軸方向(矢印C方向)に移動しつつ樹脂溶液50を吐出することで、芯体30の表面に螺旋状に樹脂溶液50が塗布され、へら60で平滑化されて螺旋状の筋が消滅され、継ぎ目のない塗膜62が形成される。塗膜62の膜厚は、製品となった無端ベルトの膜厚が、例えば、50μm以上150μm以下の範囲となるように、予め定められた膜厚に設定される。
<乾燥工程>
塗布工程後、塗膜62を加熱して硬化させる。硬化させる前に、塗膜62を乾燥させる乾燥工程を行なってもよい。ここで、「乾燥」とは、塗膜62に含有する溶剤を、予め定められた量以下になるまで蒸発させるための加熱をいう。
具体的には、芯体30を上述の回転装置40により回転させたまま、加熱して乾燥させることが好ましい。加熱条件は、80℃以上200℃以下の温度で、10分以上60分以下が好ましく、温度が高いほど加熱時間、乾燥時間は短くてよい。加熱の際、熱風を当てることも有効である。加熱は段階的に温度を上昇させてもよいし、一定速度で上昇させてもよい。加熱中は、塗膜の垂れを抑制すべく、芯体30を、例えば、5rpm以上60rpm以下の範囲で回転させてもよい。
<加熱工程>
加熱工程では、塗膜62を加熱して硬化させる。
加熱工程は、樹脂溶液に、PI前駆体等の加熱により硬化反応を生ずる材料を含む場合に行う工程である。樹脂溶液に、PI前駆体を含む場合、加熱工程では、例えば、図4に示すように、加熱炉80に外周面に塗膜62が形成された芯体30を入れて加熱する。加熱温度としては、250℃以上450℃以下がよく、300℃以上350℃以下が好ましい。加熱時間としては、20分以上60分間以下で行うことがよい。PI前駆体液の塗膜62を加熱(焼成)することでイミド化反応が起こり、塗膜62が硬化される。そして、図5に示すように、塗膜62が硬化されたPIの皮膜64(無端ベルト)が形成される。加熱反応の際、加熱の最終温度に達する前に、温度を段階的、又は一定速度で徐々に上昇させて加熱することが好ましい。
なお、上記の高い温度では、回転装置に備えられるロールは耐熱性が低いため、上記加熱工程では、芯体を回転装置から降ろして加熱炉80に入れるのがよい。通常は、芯体30の軸方向を重力方向に沿った状態、すなわち、垂直に立てて加熱炉80に入れる。加熱炉80としては、内部の温度ムラを抑制するために、垂直に立てられた芯体30の上方から熱風を吹き出す構成を有するものが好ましい。また、芯体上部に熱風が直に吹き当たるのを防止するため、図4に示すように、芯体上部に風を遮断する遮蔽部材82を設置してもよい。遮蔽部材82としては、芯体の一端を覆うことのできるものであればその形状に特に限定はない。
また、本実施形態では、上記乾燥工程及び上記加熱工程により、塗膜62を加熱により硬化させて皮膜64を形成する過程で、塗膜62中の溶剤が蒸発し、皮膜64の収縮が生じ易い。皮膜64の収縮のうち、芯体30の径方向内側へ向かう方向の収縮(図5の矢印S1参照)は、芯体30によって規制される。芯体30の軸方向へ向かう方向の収縮(図5の矢印S2参照)は、溝部36の内部に浸入した塗膜62が形成された状態で、皮膜64が形成されることにより、溝部36の内部の皮膜64の投錨効果により、芯体30の内周面側及び外周面側ともに、芯体の軸方向への移動抵抗を受けることで、芯体30の軸方向への収縮が抑制される。
<分離工程>
分離工程では、加熱工程により形成された皮膜64を芯体30から分離する。
分離工程では、例えば、加熱工程終了後、芯体30を加熱炉80から取り出し、室温に冷やされた後、図5に示すように、空気注入部84によって、皮膜64と芯体30の外周面30Aの軸方向端部との隙間に空気が注入される。それによって、皮膜64を芯体30から抜き取る。これにより、無端ベルトが得られる。例えば、加熱工程終了後、芯体を加熱炉80から取り出し、室温に冷やされた後、皮膜64と芯体30の外周面30Aの軸方向端部との隙間に空気が注入されることによって、皮膜64を芯体30から抜き取り、無端ベルトを得る。
<切除工程>
皮膜64を芯体30から分離して得た無端ベルトの非製品部における内周面側には、溝部36に対応した凸部が形成されている。切除工程では、無端ベルトの両端部における溝部36に対応した凸部を含む非製品部を切除する。これにより、製品部のみで構成された無端ベルトが得られる。
なお、無端ベルトを中間転写ベルトに適用する場合は、必要に応じて、穴あけ加工やリブ付け加工、等が施されることがある。
本実施形態に係る無端ベルトの製造方法により得られる無端ベルトは、例えば、中間転写ベルトに適用される。中間転写ベルトは、感光体などから画像が転写され、その画像を記録媒体に転写する転写体であり、電子写真複写機やレーザープリンタ等の画像形成装置に使用される。
なお、本実施形態に係る無端ベルトの用途は画像形成装置の中間転写ベルトに限定されず、例えば、定着ベルト、用紙搬送ベルト等のその他の無端ベルトに適用してもよい。
また、本実施形態に係る無端ベルトは、無端ベルト単体で各用途に適用してもよく、無端ベルトを基体とし、離型層、弾性層等の各種機能層を設けた多層体の無端ベルトとして、各用途に適用してもよい。
以上、本実施形態に係る無端ベルトの製造方法について説明したが、本実施形態は図1乃至図5で説明した形態に限定されるものではない。
なお、以上の説明において、樹脂溶液にPI前駆体を含む場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、樹脂溶液に含まれる樹脂が、PAIの場合には、溶剤を乾燥させる乾燥工程により硬化して皮膜が形成される。この場合、乾燥工程が、本実施形態における加熱工程に該当する。
以下、本実施形態に係る無端ベルトの表面抵抗値について説明する。なお、符号は省略して説明する。
本実施形態の無端ベルトは、内周面と外周面との表面抵抗値の比が0.8以上1.2以下の範囲である。内周面と外周面との表面抵抗値の差をより小さくする点で、0.95以上1.05以下の範囲であることが好ましい。
本実施形態の無端ベルトは、上記のように、内周面と外周面との表面抵抗値の差が小さくなるが、内周面と外周面とのいずれの面も幅方向の表面抵抗値の差も小さくなる。無端ベルトの幅方向の表面抵抗値の差としては、内周面及び外周面ともに、幅方向の表面抵抗値の最小値と最大値の比(最小値/最大値)が、0.6以上1.0以下であることが望ましく、0.8以上1.0以下の範囲であることがより望ましい。
また、無端ベルトの内周面及び外周面の表面抵抗値としては、それぞれ、1.0×10Ω以上1.0×1013Ω以下であることが好ましく、1.0×10Ω以上1.0×1012Ω以下の範囲であることがより好ましい。
なお、本実施形態の無端ベルトの内周面及び外周面の表面抵抗値は、以下の方法で測定される。
電圧印加電極及び電流測定電極、並びに、電圧印加電極及び電流測定電極よりも大きく、両電極を含む広さを有するガード電極を用意する。電圧印加電極及び電流測定電極の間隔を10mmとして、無端ベルトに対し、電圧印加電極及び電流測定電極と、ガード電極との間に無端ベルトを挟み込む。電圧印加電極と、電流測定電極及びガード電極との間に電圧200Vを印加し、印加開始10秒後の電流Iを電流計(R8340A デジタル超高抵抗/微小電流計、アドバンテスト社製)で測定し、下記式により、表面抵抗Rs(Ω)を算出する。なお、測定は各面それぞれ5か所測定した平均値とする。
式・・・ Rs=200(V)/I(A)
以下、実施例により本実施形態を詳細に説明するが、本実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
−塗布液の準備−
N−メチルピロリドンを溶媒とし、ポリアミック酸100質量部に対し、カーボンブラック(オリオン・エンジニアドカーボンズ社製、商品名スペシャルブラック4)を27質量部分散させて、固形分濃度22質量%としたポリアミック酸溶液(JFEケミカル社製、商品名JIV300H)を塗布液とした。
<実施例1>
ステンレス製の円筒状芯体の両端部(無端ベルトの非製品部に対応する塗膜の先端から20mmの位置に相当する位置)の周方向に、深さ62μmの溝部を設けた芯体を準備した。
この芯体の溝部を含む外周面に、図2及び図3に示す、らせん塗布装置により、上記で準備した塗布液を塗布し、140℃、30分間乾燥させた。その後、さらに、320℃、1時間加熱して皮膜を形成した。加熱終了後、皮膜を芯体から分離することで、実施例1の無端ベルト(1)を得た。この無端ベルトの内周面、及び、外周面の表面抵抗値を既述の方法により測定した。結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1で使用した芯体を、芯体の両端部(実施例1で使用した芯体と同じ位置)の周方向に深さ35μmの溝部を設けた芯体に変更した以外は、実施例1と同様の手順により無端ベルト(2)を得た。この無端ベルトの内周面、及び、外周面の表面抵抗値を既述の方法により測定した。結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1で使用した芯体を、ステンレス製の円筒状の芯体の両端部の周方向(実施例1で使用した芯体と同じ位置)に、球形ビーズによってブラスト処理を行いRa=2.0μmとした芯体に変更した以外は、実施例1と同様の手順により無端ベルト(C1)を得た。なお、芯体の両端部に形成したブラスト処理後の凹凸の高さは13μmであった。この無端ベルトの内周面、及び、外周面の表面抵抗値を既述の方法により測定した。結果を表1に示す。
<比較例2>
実施例1で使用した芯体を、芯体の両端部(実施例1で使用した芯体と同じ位置)の周方向に、深さ10μmの溝部を設けた芯体に変更した以外は、実施例1と同様の手順により無端ベルト(C2)を得た。この無端ベルトの内周面、及び、外周面の表面抵抗値を既述の方法により測定した。結果を表1に示す。
<比較例3>
実施例1で使用した芯体を、芯体の両端部(実施例1で使用した芯体と同じ位置)の周方向に、深さ82μmの溝部を設けた芯体に変更した以外は、実施例1と同様の手順により無端ベルト(C3)を得た。無端ベルト(C3)には両端部及び中央部にふくれが生じていた。これは溝部の深さが深すぎたため、気体が抜け難くなったことで生じたと考えられる。この無端ベルトの内周面、及び、外周面の表面抵抗値を既述の方法により測定した。結果を表1に示す。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、内周面と外周面との表面抵抗値の差が小さいことが分かる。
30 芯体
32 芯体本体
34 離型層
36 溝部
50 樹脂溶液
52 溶液吐出装置(溶液吐出手段の一例)
62 塗膜

Claims (2)

  1. 両端部の周方向に沿った方向に、深さ30μm以上70μm以下の溝部を備えた円筒状又は円柱状の芯体を、前記芯体の軸方向を水平に沿った方向にして、周方向に回転させながら、前記芯体の前記溝部を含む外周面に対して、導電性粒子を含有する樹脂溶液を溶液吐出手段から吐出して前記芯体の外周面に塗膜を形成する塗布工程と、
    前記芯体の外周面に形成された塗膜を加熱して硬化させることにより、皮膜を形成する加熱工程と、
    前記加熱工程により形成された前記皮膜を前記芯体から分離する分離工程と、
    前記芯体から分離した前記皮膜の両端部における非製品部を切除する切除工程と、
    を有する無端ベルトの製造方法。
  2. 前記樹脂溶液が、ポリイミド樹脂若しくはポリイミド樹脂の前駆体、又はポリアミドイミド樹脂を含み、前記導電性粒子が、カーボンブラックである請求項に記載の無端ベルトの製造方法。
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