JP3006013B2 - 通電転写用記録媒体 - Google Patents

通電転写用記録媒体

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JP3006013B2
JP3006013B2 JP2022803A JP2280390A JP3006013B2 JP 3006013 B2 JP3006013 B2 JP 3006013B2 JP 2022803 A JP2022803 A JP 2022803A JP 2280390 A JP2280390 A JP 2280390A JP 3006013 B2 JP3006013 B2 JP 3006013B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は通電転写用記録に用いられる通電転写用記録
媒体(インクリボン、インクシート)に関するものであ
る。
[従来の技術] 電子写真、インクジェット、静電記録方式とともに、
近年感熱転写記録方式が用いられるようになっている。
この記録方式の1つとして通電方式が提唱され、一部実
用化が始まっている。これは電気抵抗を有した導電性フ
ィルムに電流に通し、そこで発生するジュール熱により
インク層を溶融または昇華させる方式である。例えばUS
P4,103,066ではポリカーボネートにカーボンブラックを
混入しこの方式のフィルム基材として使用されている。
また特開昭62−39288、特開昭63−28695では芳香族ポ
リアミド樹脂にカーボンブラックを混入して使用されて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、ポリカーボネートは安価な樹脂で芳香
族ポリアミドより経済性に優れるが、耐熱性が十分では
ないため軟化点(ガラス転移点)以上の温度でフィルム
が急激に軟化してしまい発熱量を上げられない、つまり
高速高濃度印刷に限界があった。一方芳香族ポリアミド
は機械特性、熱特性とも非常に優れており高速印刷する
のに適しているが、ポリマコストが高くまた生産性も悪
いためにフィルムコストは高く、経済性の点で問題があ
った。また吸湿特性もポリカーボネートに較べ悪いとい
う欠点がある。
本発明は上記のような問題点を解決し、経済性に優
れ、高速印刷が可能な通電転写用記録媒体を提供するも
のである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、芳香族ポリアミド樹脂、ポリエーテルスル
ホン樹脂および/またはポリアリレート樹脂、導電性フ
ィラーから成るフィルムにインク層を設けたことを特徴
とする通電転写用記録媒体である。
本発明の芳香族ポリアミド樹脂とは一般式、 −(HN−Ar1−NHOC−Ar2−CO)− あるいは −(HN−Ar3−CO)− で示される繰り返し構成単位を50モル%以上含む重合体
から成るものが好ましく、より好ましくは、70モル%以
上である。
ここで、Ar1、Ar2、Ar3は少なくとも1個の芳香環を
含み、同一でも異なっていてもよく、これらの代表例と
しては次のものがあげられる。
また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基(特に塩素、フッ素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキ
ル基(特にメチル基)、C1〜C3アルコキシ基などの置換
基で置換されているものも含む。また、Xは−O−、−
CH2−、−SO2−、−S−、−CO−などである。これらは
単独または共重合の形で含まれる これらのうちAr1、Ar2、Ar3はパラ配向で剛直な構造
のものが好ましい。また芳香環にハロゲンやアルキル基
などの置換基を有するものは溶媒に対する溶解性、ポリ
エーテルスルホン樹脂および/またはポリアリレート樹
脂との相溶性がよくなり、フィルムの湿度特性を向上さ
せることができるので好ましい。
本発明の芳香族ポリアミド樹脂とポリエーテルスルホ
ン樹脂および/またはポリアリレート樹脂との割合は、
これらの全量に占める芳香族ポリアミドの量で表わす
と、5wt%以上90wt%未満が好ましい。より好ましく
は、下限については7wt%以上、さらに好ましくは10wt
%以上であり、また上限は70wt%未満、より好ましくは
50wt%未満である。芳香族ポリアミドの量が少なくなる
ほどフイルムの湿度特性や経済性、生産性は向上する
が、耐熱性や機械特性さらに樹脂の組合せによっては導
電性フィラーとの相溶性が悪化するので、記録媒体の使
用条件にあわせて量を決める必要がある。
本発明は上記芳香族ポリアミド樹脂とポリエーテルス
ルホン樹脂および/またはポリアリレート樹脂以外に、
フィルムの特性を損わない程度に滑剤や酸化防止剤、そ
の他の添加剤や、他のポリマがブレンドされていてもよ
い。
本発明における導電性フィラーとしては、電気伝導性
のあるものであれば特に限定されない。例えば銅、金、
銀、ニッケル、スズ、亜鉛、アルミ、鉄等の金属粒子や
ウイスカーさらにこれらの酸化物等や、カーボンブラッ
ク、カーボンウィスカー等が挙げられるが、樹脂との相
溶性や分散性、さらに経済性の面からカーボンブラック
がより好ましい。
導電性フイラーの添加量は、5〜50wt%が好ましく、
より好ましくは10〜40wt%である。
カーボンブラックについては、一次粒径が5〜500n
m、特に好ましくは10〜100nmであり、比表面積が5〜10
00m2/gが好ましい。これらフィラーは単独あるいは2種
以上を組合せて使用することができる。
本発明のフィルム厚みは、1〜50μmが好ましく、よ
り好ましくは2〜20μm、さらに好ましくは2〜10μm
である。厚くなると熱の拡散が大きくなり、インクの局
部的な加熱ができなくなるため印刷の鮮明性が悪化し、
また印刷のためのエネルギーが大きくなり好ましくな
い。
本発明のフィルムの電気抵抗は、表面抵抗率Rsで0.01
〜100kΩ/□が好ましく、より好ましくは0.1〜10kΩ/
□である。
本発明のフィルムは、少なくとも1方向の伸度は5%
以上、より好ましくは10%以上であり、またフィルムが
5%伸びた際の強度(F−5値)は4kg/mm2以上、より
好ましくは6kg/mm2以上である。さらにヤング率は100kg
/mm2以上が好ましく、より好ましくは200kg/mm2以上、
さらに好ましくは250kg/mm2以上である。また端裂抵抗
は0.05kg/μm以上が好ましく、より好ましくは0.1kg/
μm以上である。これより小さいと印刷時や加工時にリ
ボン、シートの破れが発生するので好ましくない。
さらに本発明のフィルムは、250℃での熱収縮率は20
%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5
%以下である。
またフィルムの吸湿率は4%以下、より好ましくは2
%以下がよい。吸湿率が大きいとフィルムの湿度による
抵抗変化が大きくなり安定した印刷ができなくなって実
用に耐えない。
次に本発明におけるインク層とは特に限定はないが、
具体的には溶融性インクまたは昇華性インクなどを挙げ
ることができる。なお、インクは着色成分、バインダ成
分を主成分とし、必要に応じ柔軟剤、可撓剤、平滑剤、
分散剤、表面形成剤などを添加成分として構成される。
インク層の厚みは0.2〜20μm、好ましくは1〜10μm
である。
バインダ成分としては、カルナウバワックス、パラフ
ィンワックス、エステルワックスなど周知のワックス類
や低融点の各種高分子類が有用であり、着色成分として
は、カーボンブラックや各種の有機、無機顔料または染
料などが用いられるが、もちろんこれに限定されるもの
ではない。
次に本発明の通電転写用記録媒体の製造法について説
明するが、これに限定されるものではない。
まず本発明の芳香族ポリアミドはジイソシアネートと
ジカルボン酸、あるいはジ酸クロリドとジアミンとの反
応で得られる。ジ酸クロリドとジアミンとからの場合
は、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルアセトア
ミド(DMAc)などのアミド系溶媒中で、溶液重合した
り、水系媒体を使用する界面重合などで合成される。重
合後発生した塩酸は無機アルカリあるいは有機系の中和
剤で中和する。また、イソシアネートとカルボン酸との
反応は、非プロトン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で
行なわれる。これらのポリマ溶液はそのままブレンド熔
原液にしてもよく、またポリマーを一度単離してから溶
媒に再溶解してブレンド用原液を調製してもよい。有機
系溶媒を用いる場合、ブレンド用原液には、溶解助剤と
して無機塩、例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム
などを添加する場合もある。
以上の芳香族ポリアミドとポリエーテルスルホン樹脂
および/またはポリアリレート樹脂のブレンドの方法と
しては、芳香族ポリアミドとポリエーテルスルホン樹脂
および/またはポリアリレート樹脂を溶解したそれぞれ
の原液を別個に調製し、原液どうしをブレンドする方
法、ポリエーテルスルホン樹脂および/またはポリアリ
レート樹脂を溶解したアミド系溶媒から成る溶液を調整
し、その中で芳香族ポリアミドを重合して重合とブレン
ドを同時に行なう方法などが採用できる。
導電性フィラーは予め有機溶媒中や、少量の上記樹脂
溶液中に分散してからこれを上記のブレンド原液に添加
したり、直接ブレンド原液中に添加するなどの方法で製
膜原液中に分散させる。このようにして得られた原液中
の固形分(樹脂+導電性フィラー)濃度は2〜50wt%が
好ましく、5〜40wt%がより好ましい。また粘度は5〜
20000ポイズ(30℃で測定)がよい。
上記のように調整された製膜原液は以下の方法で製膜
する。
まず湿式法であるが、原液を口金から直接製膜用浴中
に押し出すか、又は一旦ドラム等の支持体上に押し出
し、支持体ごと湿式浴中に導入する方法が採用される。
この浴は一般に水系媒体からなるものであり、水の他に
有機溶媒や無機塩等を含有していてもよい。しかし一般
には水分量は30wt%以上含有されているものであり、該
浴温度は通常0〜100℃で使用され、フィルム中に含有
された塩類及び有機溶媒の抽出が行なわれる。さらに必
要に応じてフィルムの長手方向に延伸が行なわれる。浴
から出たフィルムは次いで乾燥や延伸、熱処理が行なわ
れるが、これらの処理は一般に100〜500℃でなされる。
なお浴から出たフィルムはテンター等へ導入する前に、
加熱ロールや熱風で100〜300℃の温度で水分の蒸発や縦
延伸を行なうこともできる。
次に、乾湿式法では該原液を口金からドラム、エンド
レスベルト等の支持体上に押し出して薄膜とし、次いで
かかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜が自己保持性をも
つまで乾燥する。ここで芳香族ポリアミドとポリエーテ
ルスルホン樹脂および/またはポリアリレート樹脂がで
きるだけ分離しないよう条件を決める必要があるが、乾
燥条件は一般に室温〜300℃、60分以内の範囲である。
上記乾式工程を終えたフィルムは支持体から剥離されて
湿式工程に導入され、上記の湿式法と同様に脱塩、脱溶
媒が行なわれ、さらに延伸、乾燥、熱処理が行なわれて
フィルムとなる。
さらに芳香族ポリアミドが無機塩なしで有機溶媒に溶
解することがあるが、その際には乾式法で製膜すること
が可能である。もちろん上記のように湿式法、乾湿式法
で製膜してもよい。
この乾式法のプロセスを採用した場合には、ドラム、
あるいはエンドレスベルト等の上で乾燥され自己保持性
をもったフィルムを、これら支持体から剥離し、必要に
応じてフィルムの長手方向に延伸を行なう。さらに残存
揮発分が3%以下になるまで乾燥し、延伸、熱処理が行
なわれる。これらの処理は一般に150〜500℃で行なわれ
る。
以上のように形成されるフィルムは、その製膜工程中
で、延伸、熱処理を施すが、具体的には熱処理は200〜4
00℃で、延伸倍率は面倍率で0.9〜10(面倍率とは延伸
後のフィルム面積を延伸前のフィルムの面積で除した値
で定義する。1以下はリラックスを意味する。)の範囲
内にあることが導電性を向上させ、かつ機械特性、熱特
性を維持する上で好ましい。より好ましくは1.0〜5倍
である。
次に上記のようにして得られた本発明のベースフィル
ムにインク層を形成するが、必要に応じてコロナ処理や
グロー処理などの前処理を行なってもよい。インクとし
ては前記のようなものがあり、上記フィルムの片面にホ
ットメルト塗工するか、または溶剤に溶解された溶液と
してグラビア、リバース、スリットダイなど汎用的な塗
工方式によって形成することができる。
本発明の通電転写用記録媒体の基本構成は、上記のベ
ースフィルムとインク層とから成るが、印刷性をさらに
向上させる目的で、フィルムとインク層との間(中間層
と呼ぶ)、あるいは記録媒体が記録ヘットと接する面に
導電層、例えば有機導電性ポリマや有機ポリマ中に導電
性フィラーを添加したもの、さらにAl、Au、Ag、Ni、C
r、Co、Zn、Sn、Mo、Wあるいはこれらの合金や酸化
物、窒化物を設けてもよい。中間層に導電層を設けると
記録ヘッドからの電流密度を局部的に高める上で非常に
効果があり、Alを厚さ200〜5000Å、より好ましくは400
〜3000Åとした中間層とするのがよい。また記録ヘッド
側に導電層を設けるとフィルムと記録ヘッドとの接触電
気抵抗が減り、記録エネルギーが有効に使用され好まし
い。さらに、中間層側には導電層以外の層を例えば剥離
層、滑剤層、耐熱層などを導電層と一緒に、あるいは導
電層なしで設けても本発明を阻げるものではない。
[発明の効果] 本発明は、フィルム中の樹脂が芳香族ポリアミドとポ
リエーテルスルホン樹脂および/またはポリアリレート
樹脂とから成っているため、ポリエーテルスルホン樹脂
および/またはポリアリレート樹脂の軟化点以上の高温
でもフィルムの形態保持性や寸法安定性が優れている。
従って記録媒体を高温にすることができ、高速、高濃度
印刷が可能となる。またポリエーテルスルホン樹脂およ
び/またはポリアリレート樹脂単独のフィルムに較べフ
ィルムの強度が高く、さらに導電性フィラーの添加量が
少なくても導電性がよくなるため薄膜化が可能で、記録
媒体の小型化や長尺化が達成できる。また湿度測定が芳
香族ポリアミド単独のフィルムより改善できさらに比較
的安価なポリエーテルスルホン樹脂および/またはポリ
アリレート樹脂を使用しているため、記録媒体のコスト
ダウンが可能になるなど経済的にも有利なものとなる。
以上のように本発明の構成は通電転写方式の記録媒体
として優れた効果を奏する。
[特性の測定方法] 以下に本発明の特性の測定方法を説明する。
(1) 表面抵抗率Rs 直径16mmの円形主電極と、内径30mm、外径34mmのリン
グ状対電極を、各々の円の中心が同一になるように固定
し、これをフィルム表面に1kgの荷重で置き、それに電
流を通じた時の抵抗値を読み、下式により算出した。
Rs=(P/g)×R ここで、Rs:表面抵抗率(kΩ/□) P:電極の有効円周長(7.23cm) g:電極間距離(0.7cm) R:抵抗の実測値(kΩ) (2) F−5値、伸度 ASTM−D−882によるテンシロン型引張試験機に試幅1
0mm、試長50mmとなるようにセットし、引張速度300mm/
分で引張ってフィルムが破断する時の伸度を測定する。
またフィルムが5%伸長した際の強度を読みF−5値と
する。雰囲気は25℃、55%RHである。
(3) 端裂抵抗 JISのC−2318に準拠して測定し、厚み1μm当りに
換算した。
(4) 熱収縮率 250℃に設定したオーブン中で、無荷重でフィルムを1
0分間加熱し、その後オーブンから取り出して寸法を測
定し、下式で算出した。
(5) 吸湿率 75%RHの雰囲気中に48時間放置したフィルムと、これ
を150℃で60分乾燥した後のフィルム重量を測定し(前
者をA、後者をBとする)、下式で算出した。
[実施例] 以下に実施例に基づいて本発明を説明するが、これに
限定されるものではない。
実施例1 4,4′−ジアミノジフェニルスルホンとイソフタル酸
クロリドをDMAc中で重合し、これを水中へ投入し再沈、
乾燥して粉末状のポリマを得た。次にこのポリマ20gとL
iBr2gをNMP200gに溶解し、この中へ別にNMPに10wt%の
濃度で溶解しておいたポリエーテルスルホンを加え、さ
らにこの中へ一次粒径40nmのカーボンブラックを添加し
て均一な溶液を得た。なおこの溶液中の樹脂と導電性フ
ィラーの量は第1表の通りである。
次にこれをガラス板上へ均一に流延し120℃で自己保
持性を持つまで乾燥後、ガルス板より剥離して水中へ30
分浸漬した。さらにこのフィルムを緊張下に100℃のオ
ーブン中で水を乾燥した後、280℃で熱処理して10μm
のフィルムを得た。このフィルムの特性は第1表の通り
である。
得られたフィルムのガラス面側にAlを1000Å蒸着し、
この上に次の組成からなるインク層を塗布して転写リボ
ンを得た。インクの厚みは5μmである。
エステルワックス 35部 カルナウバワックス 30部 カーボンブラック 20部 ポリテトラヒドロフラン 10部 シリコーンオイル 3部 これを6本/mmの通電ヘッドで、25mA、5Vで、パルス
幅2msecで普通紙に印刷したところ、鮮明な印字が得ら
れた。印字後のリボンに変形やシワは認められず、耐熱
性が優れ、通電転写記録に適したリボンであることが確
認できた。
実施例2 2−クロルパラフェニレンジアミン80モル%と、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル20モル%をアミン成
分とし、2−クロルテレフタル酸クロリド100モル%を
酸成分としてNMP中で重合後、再沈してポリマを単離し
た。これに第1表に示す割合になるように、ポリアリレ
ートと一次粒径50nmの銅粉をNMP中へ加えて均一な溶液
とした。
次に溶液を口金から水中へキャストして溶媒の抽出を
行ない、その後縦方向に1.05倍延伸し、さらにテンター
へ導入して120℃で1分間、次いで270℃で2分間加熱し
てフィルムを得た。なお横方向には1.05倍延伸した。得
られたフィルムの特性は第1表の通りである。
このフィルムに、実施例1と同様にAlを蒸着しインク
を塗布して印字テストを行なったが、鮮明な印字が得ら
れた。また印字時にリボンの切れやシワもなく、さらに
熱によるリボンの変形もほとんどなかった。
比較例1 ポリカーボネートをNMPに溶解後カーボンブラックを
添加して均一な溶液とした。これをガラス板上へ流延し
100℃で自己保持性を持つまで乾燥し、次いで水中へ浸
漬した。さらにこれを枠張りして180℃で乾燥して10μ
mのフィルムを得た。得られたフィルムは第1表に示す
ように機械特性、耐熱性の悪いものであった。
これに実施例1と同様の方法で転写リボンを作り、印
字テストを行なったが、リボン切れが多発し、また印字
品質は劣っていた。また印字後のリボンは熱により大き
く変形していた。
比較例2 実施例1で得られた芳香族ポリアミドと、カーボンブ
ラックをNMP中へ添加して実施例1と同様の乾湿式法で
フィルムを作製した。得られたフィルムは実施例1とカ
ーボンブラック含有量が同じにもかかわらず表面抵抗率
は高いものとなった。
このフィルムを使って実施例1と同様に転写リボンを
作り印字テストを行なったが濃度が薄く印字品質は劣っ
ていた。また印字後の転写リボンを観察するとフィルム
表面が粗れていた。これはフィルムに吸湿されていた水
分が加熱により発泡したためと考えられる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−186380(JP,A) 特開 昭59−7092(JP,A) 特開 昭59−120495(JP,A) 特開 昭62−39288(JP,A) 特開 昭61−286197(JP,A) 特開 昭63−28695(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26 B41M 5/38 - 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリアミド樹脂、ポリエーテルスル
    ホン樹脂および/またはポリアリレート樹脂、導電性フ
    ィラーから成るフィルムにインク層を設けたことを特徴
    とする通電転写用記録媒体。
  2. 【請求項2】導電性フィラーがカーボンブラックである
    ことを特徴とする請求項(1)に記載の通電転写用記録
    媒体。
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