JP2772864B2 - 倉庫設備 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動倉庫を備えた倉庫設備に関するもので
ある。

従来の技術 従来の倉庫設備の自動倉庫を遠隔操作で作動させる構
成として、実開昭63−62493号公報に示されているよう
に、予め複数の操作手順を制御装置に設定する操作パネ
ルと光実行信号を受光して特定の操作手順を制御装置に
実行させる実行信号を出力するリモート受光スイッチと
を有するクレーン制御盤、および特定の操作手順を選択
して前記光実行信号を発光するリモートスイッチを設け
た構成が知られている。

発明が解決しようとする課題 しかし、従来の倉庫設備では、操作手順を予め操作パ
ネルを使用して制御装置に設定する必要があり、作業を
実行する自動倉庫の棚の荷収納空間ナンバーなどの作業
データを１か所変更するだけでも操作パネルまで出向い
て再設定しなければならないという問題があった。

本発明は上記問題を解決するものであり、作業用遠隔
装置から簡単に作業データや作業モードの設定を可能と
し、作業効率を改善した倉庫設備を提供することを目的
とするものである。

課題を解決するための手段 上記問題を解決するため本発明の倉庫設備は、複数の
荷収納空間を有する棚と、前記棚の荷収納空間との荷の
入出庫を行う荷搬入出装置と、前記荷搬入出装置の入出
庫を制御する制御装置を備えた自動倉庫を設け、コード
リーダと入力操作キーとを備え、前記コードリーダで読
み取られた、または前記入力操作キーにより入力され
た、作業モードと荷に対応するコードの信号をリモート
コントロール信号に変調して出力する作業用遠隔装置を
設け、前記作業用遠隔装置から出力されたリモートコン
トロール信号を入力し、この信号から前記作業モードと
前記荷に対応するコードの信号に復調し、前記制御装置
へ出力する受信装置を設けたことを特徴とするものであ
る。

作用 上記発明の構成により、作業用遠隔装置のコードリー
ダで読み取られた、または入力操作キーにより入力され
た、作業モードと荷に対応するコードをリモートコント
ロール信号に変調して出力すると、受信装置は、作業用
遠隔装置から出力されたリモートコントロール信号を入
力し、この信号から前記作業モードと前記荷に対応する
コードに復調し、制御装置へ出力する。制御装置は、こ
の作業モードと荷に対応するコードの信号に応じて荷搬
入出装置を制御し、荷の入出庫を行う。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の一実施例を示す倉庫設備の配置図お
よび要部斜視図である。

倉庫設備は、自動倉庫１と荷役車両であるフォークリ
フト２で構成されている。自動倉庫１は、荷３を収納す
る複数の荷収納空間４を有する棚５と、フォークリフト
２との荷３の受け渡しを行う荷捌装置６と、棚５に沿っ
て自走し、棚５の荷収納空間４および荷捌装置６との荷
３の入出庫を行う荷搬入出装置であるクレーン７と、作
業員の安全を図るための安全棚８と、クレーン７と光伝
送装置を介して信号の授受を行い、クレーン７の制御を
行う制御装置９を備え、制御装置９の側部に、クレーン
７の作業モードと作業データをドットマトリクス表示す
る表示器10と、後述する作業用遠隔装置であるリモート
スイッチ11から発光された光リモートコントロール信号
を受光し、この信号から作業モードと作業データのデー
タ信号に復調し、制御装置９へ送信し、また表示器10へ
出力し、さらに光リモートコントロール信号の受け取り
信号をリモートスイッチ11へ発光する受信装置12が設置
されている。また、制御装置９の表面の操作パネル13に
は、第２図に示すように、作業モードなどの状態および
故障を表示する液晶表示装置15、受信装置12を使用しな
い手動モード時に使用する作業モード設定スイッチ16お
よびデータ設定用のテンキースイッチ17、完了時に操作
する完了スイッチ18、受信装置12を使用する遠隔モード
と受信装置12を使用せず、上記スイッチ16,17を使用す
る手動モードに切り換える切り換えスイッチ19、運転表
示灯20、非常停止スイッチ21が設けられており、これら
の機器は制御装置９に接続されている。制御装置９は、
これらスイッチ類16,17,18,19,21の操作信号、受信装置
12の入力データ信号、すなわち作業モード、作業データ
に応じて、荷捌装置６および光伝送装置を介してクレー
ン７を制御し荷３の入出庫を行うとともに在庫管理を行
い、表示装置類15,20の表示を行っている。

リモートスイッチ11を第３図（ａ）（ｂ）の正面図と
平面図、第４図の構成図にしたがって説明する。

リモートスイッチ11の上面には、作業モード、すなわ
ち入庫作業、出庫作業、荷捌装置６まで出庫された荷３
から一部の物品を取り出し、元の荷収納空間４へ荷３を
再入庫するピッキング作業、および荷捌装置６まで出庫
された荷３へ一部の物品を補充し、元の荷収納空間４へ
荷３を再入庫する補充作業を選択する作業モードスイッ
チ22、作業データスイッチであるテンキースイッチ23、
スイッチ選択完了を確認するセットスイッチ24、および
データ取り消しを行うクリアスイッチ25からなる入力操
作キーと、液晶表示器26が設けられ、両側部にはそれぞ
れバーコードリーダ読み取りボタン27と光データ送信ボ
タン28が設けられている。また、リモートスイッチ11の
正面には、光送受信口29、バーコード読み取り口30が設
けられ、背面にはブザーが設けられており、第４図に示
すように、バーコードリーダ読み取りボタン27とブザー
27Aが、バーコードリーダから構成されたバーコードリ
ーダ部31に接続され、入力操作キー22〜25、液晶表示器
26、光データ送信ボタン28が、マイクロコンピュータか
らなる制御部32Aと光送受信部32Bから構成された光リモ
コン部32に接続されている。

第５図にフォークリフト２に備えられた倉庫設備の作
業用ファイル33の斜視図を示す。

作業用ファイル33は、一方の面に、上記作業モードを
設定する１作業毎のバーコード群33A、取り扱う荷２の
数量を設定する数字のバーコード群33Bが印刷され、他
方の面に、荷３を特定する項目の欄、すなわちアイテム
欄33Dが印刷されたシート33Eがファイルされて構成され
ている。各荷３のアイテム欄33Dは、倉庫設備に格納さ
れた荷３の品番が記載され、この荷３に対応するバーコ
ードラベル33Cが貼り付けられることで作成される。な
お、アイテム欄33Dには、荷３の品番だけでなく、品名
や種類など荷３を特定する項目を記載すればよい。

バーコードリーダ部31はこの作業用ファイル33のシー
ト33Eに形成された、バーコード群33A、バーコード群33
B、バーコードラベル33Cのバーコードを、バーコードリ
ーダ読み取りボタン27の操作信号が入力する毎に読み取
り、読み取り毎にブザー27Aを駆動し、光リモコン部32
へ出力する。

光リモコン部32は、入力したバーコード信号を解読
し、作業モード、荷に対応するコードと数量からなる作
業データのデータ信号として、何番目の設定データであ
るかを示す設定ナンバーを付与して記憶し、第４図に示
すように作業モード、荷に対応するコードと数量からな
る作業データ、設定ナンバーを液晶表示器26へ出力す
る。データ信号は入力順に複数個記憶される。また、光
リモコン部32は、作業モードスイッチ22、テンキースイ
ッチ23の操作信号を入力すると、作業モード、作業デー
タのデータ信号として一旦格納し、セットスイッチ24の
操作信号の入力により記憶し、作業モード、作業デー
タ、設定ナンバーを液晶表示器26へ出力する。そして、
光リモコン部32は、光データ送信ボタン28の操作信号を
入力すると、最初に記憶していたデータ信号を変調し、
光リモートコントロール信号として光送受信口29より発
光する。さらに、光送受信口29を介して入力装置12より
受け取り信号を受光すると、出力したデータ信号をリセ
ットし、設定ナンバーを更新する。

上記構成による動作を説明する。

フォークリフト２の作業員がフォークリフト２上でリ
モートスイッチ11を使用して作業用ファイル33のシート
33Eに形成されたバーコードにリモートスイッチ11のバ
ーコード読み取り口30を当てバーコードリーダ読み取り
ボタン27を操作して、たとえば入庫の作業モードと入庫
する荷３の荷に対応するコードおよび数量の作業データ
を入力すると、入力毎にブザー27Aが鳴動し、光リモコ
ン部32にデータ信号として記憶され、第４図に示すよう
に、操作した入庫の作業モードと荷に対応するコードお
よび数量と設定ナンバーが表示器26に表示される。作業
員は表示器26の表示により入力を確認でき、入力ミスを
防止することができる。なお、表示器26に表示されてい
るデータはクリアスイッチ25の操作によりリセットする
ことができる。そして、作業員が自動倉庫１の受信装置
12へリモートスイッチ11を向けて光データ送信ボタン28
を操作すると、光リモコン部32に最初に記憶されていた
データ信号は変調され、光リモートコントロール信号と
して光送受信口29より発光される。受信装置12はリモー
トスイッチ11から発光された光リモートコントロール信
号を受光すると、受け取り信号を発光するとともに、光
リモートコントロール信号を作業モードと作業データの
データ信号に復調し、制御装置９と表示器10へ出力し、
制御装置９はデータ信号の作業モードと作業データによ
り、荷捌装置６とクレーン７を制御する。また表示器10
に作業モードと作業データが表示され、リモートスイッ
チ11は受け取り信号を受光すると出力したデータ信号を
リセットし、設定ナンバーを更新する。作業員は表示器
10の表示により受信装置12に正確に作業モードと作業デ
ータが伝送されたことを確認できる。制御装置９は入力
したデータ信号の作業モードに応じて操作手順を設定
し、作業データによりクレーン７の行き先の荷収納空間
４のナンバーを設定し、クレーン７と荷捌装置６を制御
し、作業員は荷捌装置６とクレーン７の動作に応じてフ
ォークリフト２を運転し、設定した作業モードの作業を
実行する。また、作業員は作業用ファイル33のシート33
Eに形成されたバーコードが不明瞭な場合は、入力操作
キー22〜25を操作することにより、作業モード、作業デ
ータを入力することができる。

このように、リモートスイッチ11と受信装置12からな
る遠隔装置を設けることによって、作業員はフォークリ
フト２を降りることなく制御装置９へ作業コードおよび
作業モードを設定することができ、従来のように作業コ
ードおよび作業モードを操作パネルで設定し、あるいは
変更する必要がなくなり、操作性および作業効率を向上
させることができる。また、リモートスイッチ11に複数
の作業モード、作業データを設定することができること
から、作業毎に作業用ファイル33を広げる必要はなく、
作業効率を向上させることができる。

また、入出庫作業時、非常停止スイッチ21が操作され
た場合、荷捌装置６またはクレーン７で故障が発生した
場合には、制御装置９は、全ての操作を停止し、故障が
発生した場合は液晶表示装置15へその内容を故障が復旧
するまで表示する。

なお、本実施例では、コードとしてバーコードを使用
しているが、バーコードの代わりに公知の他のコード、
たとえばカルラコード、数字、文字などを使用してもよ
いことはいうまでもない。また、荷の入出庫を行う荷搬
入出装置としてクレーンを使用しているが、自走台車の
荷の出し入れ装置を設けたような機体や移動しない単な
る荷の出し入れ装置で構成することも可能である。

発明の効果 以上説明したように本発明の構成によれば、作業用遠
隔装置のコードリーダで読み取られた、または入力操作
キーにより入力された、作業モードと荷に対応するコー
ドをリモートコントロール信号に変調して出力すると、
受信装置は、作業用遠隔装置から出力されたリモートコ
ントロール信号を入力し、この信号から前記作業モード
と前記荷に対応するコードに復調し、制御装置に設定す
ることができ、作業員は、たとえば荷役車両を降りるこ
となく遠方の制御装置へ荷に対応するコードを設定する
ことができ、従来のように作業モードと荷に対応するコ
ードを操作パネルで設定し、あるいは変更する必要がな
くなり、操作性および作業効率を向上させることができ
る。。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における倉庫設備の配置図お
よび要部斜視図、第２図は同倉庫設備の操作パネルの正
面図、第３図（ａ）（ｂ）はそれぞれ同倉庫設備に使用
されるリモートスイッチの正面図および平面図、第４図
は同倉庫設備のリモートスイッチの構成図、第５図は同
倉庫設備の作業用ファイルの斜視図である。 １…自動倉庫、２…フォークリフト、３…荷、４…荷収
納空間、５…棚、７…クレーン（荷搬入出装置）、９…
制御装置、10…表示器、11…リモートスイッチ（作業用
遠隔装置）、12…受信装置、33…作業用ファイル。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の荷収納空間を有する棚と、前記棚の
   荷収納空間との荷の入出庫を行う荷搬入出装置と、前記
   荷搬入出装置の入出庫を制御する制御装置を備えた自動
   倉庫を設け、 コードリーダと入力操作キーとを備え、前記コードリー
   ダで読み取られた、または前記入力操作キーにより入力
   された、作業モードと荷に対応するコードの信号をリモ
   ートコントロール信号に変調して出力する作業用遠隔装
   置を設け、 前記作業用遠隔装置から出力されたリモートコントロー
   ル信号を入力し、この信号から前記作業モードと荷に対
   応するコードの信号に復調し、前記制御装置へ出力する
   受信装置 を設けた倉庫設備。