JP2754921B2 - 自動倉庫 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、入出庫用クレーンと荷
の受け渡しを行う荷受け台を備えた自動倉庫に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来の上記自動倉庫の一例を図４の配置
図に基づいて説明する。図４の自動倉庫１は、荷３を収
納する複数の荷収納空間４を有する棚５と、棚５に沿っ
て自走し、棚５との間で荷３の入出庫を行うクレーン７
と、作業員の安全を図るための安全柵８と、クレーン７
と光伝送装置（図示せず）を介して信号の授受を行い、
クレーン７の制御を行う制御装置９と、クレーン７との
荷３の受け渡しおよびと荷役車両であるフォークリフト
２との荷３の受け渡しを行う荷受け台12と、荷受け台12
上に載置された荷３を無接触で検出する反射型の光電ス
イッチからなる在荷検出器13と、制御装置９の側部に設
けられたオペレータユニット14から構成されている。こ
のオペレータユニット14は、作業モードを表示するラン
プ15と、作業完了を入力する完了スイッチ16から構成さ
れ、これらランプ15と完了スイッチ16と在荷検出器13は
クレーン７の制御装置９に接続されており、制御装置９
へ在荷検出器13の在荷検出信号と完了スイッチ16の操作
信号を出力する。

【０００３】また、制御装置９の表面の操作パネル10に
は、作業モードを設定する作業モード設定スイッチやデ
ータ設定用のテンキースイッチなどが設けられ、制御装
置９は、これらスイッチ類の操作信号、すなわち作業モ
ード、作業データ（入出庫を行う棚５の荷収納空間４の
ナンバーなど）の信号、およびオペレータユニット14か
ら送られてくる完了スイッチ16の操作信号、すなわち荷
受け台作業完了信号、在荷検出器13の在荷検出信号に応
じて、光伝送装置を介してクレーン７を制御し順に荷３
の入出庫を行うとともに在庫管理を行い、オペレータユ
ニット14のランプ15を点灯している。

【０００４】上記構成により、作業員は、制御装置９の
表面の操作パネル10の作業モード設定スイッチやテンキ
ースイッチを操作して作業を行う順序で複数の作業モー
ド、作業データを設定し、実行する作業モードに応じて
荷受け台12への荷受け台作業、すなわち荷３の積込み、
あるいは卸しをフォークリフト２を運転して行い、１作
業が終了する毎にオペレータユニット14の完了スイッチ
16を操作して１作業終了を制御装置９へ入力していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の自動倉
庫では、クレーン７が今からどのように動作するのか作
業員は予め確認できないため、クレーン７の入出庫動作
と作業員の入出庫作業が重なって身動きができなくなる
場合、たとえばクレーン７が出庫動作開始時、作業員が
荷３を荷受け台12に載置しようとする場合などが発生
し、安全性を確保できないという問題があった。

【０００６】本発明は上記問題を解決するものであり、
作業員がクレーンの動作を予め確認できるよう改善した
自動倉庫を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
本発明の自動倉庫は、複数の荷収納空間を有する棚と、
この棚に沿って自走し、棚との間で荷の入出庫を行う荷
搬入出装置と、前記荷搬入出装置の入出庫を制御する入
出庫制御装置と、前記荷搬入出装置と荷の受け渡しを行
う荷受け台を備えた自動倉庫であって、前記入出庫制御
装置からの作業モードに応じて、作業モードを文字で表
示するとともに、前記入出庫制御装置からの作業状態信
号に応じて、作業状態の変化に伴い前記文字の色を選択
使用する作業モード表示装置を設けたことを特徴とする
ものである。

【０００８】また第２の発明は上記第１の発明の作業モ
ード表示装置を、荷受け台が作業可能のときあるいは作
業完了待ちのとき第１の色の文字で、荷搬入出装置が出
庫サイクル中のとき第２の色の文字で、荷搬入出装置が
荷受け台への入庫作業中のとき第３の色の文字で、作業
モードを表示することとしたものである。

【０００９】さらに第３の発明は上記第１の発明または
第２の発明の作業モード表示装置を、ドットマトリクス
表示装置で構成したものである。

【００１０】

【作用】上記の発明の構成により、作業モード表示装置
に、作業状態の変化に伴い選択使用され表示される文字
の色で、作業状態、すなわち荷受け台が作業可能あるい
は作業完了待ちか、荷搬入出装置が出庫サイクル中か、
荷搬入出装置が荷受け台への入庫作業中かが判断され、
荷搬入出装置の入出庫動作と作業員の入出庫作業が重な
るという事態が防止される。また、作業モードが文字で
判断される。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、従来例の図４と同一の構成には同一の符
号を付して説明を省略する。

【００１２】図１は本発明の一実施例を示す荷受け台を
備えた自動倉庫の要部斜視図である。図１の自動倉庫
は、従来例の図４の自動倉庫に、２台のドットマトリク
ス表示装置21を、各荷受け台12に対応して各オペレータ
ユニット14の上方に付加したものである。

【００１３】ドットマトリクス表示装置21は、図２に示
すように、表示部22とＣＰＵ23から構成され、クレーン
７の制御装置９と各オペレータユニット14間にそれぞれ
介装されており、表示部22は、図１に拡大して示すよう
に、２文字を表示するドットマトリクス表示素子24から
構成され、文字パターンとして５種類の、「入庫」、
「出庫」、「ＰＣ」、「補充」、「直行」のパターンが
選択でき、さらにその文字の色として緑、赤、橙が選択
できるよう構成されており、ＣＰＵ23は、クレーン７の
制御装置９より入力した作業モード信号および作業状態
信号に応じて、文字パターンと文字の色を選択して表示
部22に表示させる。

【００１４】クレーン７の制御装置９は、作業員により
制御装置９の表面の操作パネル10の作業モード設定スイ
ッチやテンキースイッチが操作され作業モード、作業デ
ータが設定されると、入力した作業モードをドットマト
リクス表示装置21へ出力するとともに、作業モード、作
業データに応じて、光伝送装置17を介してクレーン７へ
入出庫指令信号を出力し、光伝送装置17を介してクレー
ン７より入力されるクレーン７の状態信号および荷受け
台12の在荷検出器13より入力される荷受け台12上の荷３
の有無（在荷）信号およびオペレータユニット14から入
力される荷受け台作業完了毎に操作される完了スイッチ
16の作業完了信号から、作業状態を判断してドットマト
リクス表示装置21へ出力する。

【００１５】以下、ドットマトリクス表示装置21のＣＰ
Ｕ23による作業毎の表示を図３の説明図にしたがって詳
細に説明する。 出庫作業 ＣＰＵ23は、制御装置９より作業モード信号として出庫
作業モード信号を入力すると、文字パターンとして「出
庫」を選択し、作業状態信号としてクレーン７の出庫サ
イクル中の信号を入力すると、文字の色として赤を選択
して、赤文字で「出庫」を表示し、次に出庫完了待ちの
信号を入力すると、文字の色として緑を選択して、緑文
字で「出庫」を表示する。そして作業モード信号がオフ
（作業なし）となると、消灯する。

【００１６】入庫作業 ＣＰＵ23は、制御装置９より作業モード信号として入庫
作業モード信号を入力すると、文字パターンとして「入
庫」を選択し、作業状態信号として入庫作業完了待ちの
信号を入力すると、文字の色として緑を選択して、緑文
字で「入庫」を表示し、次にクレーン７により荷３の持
ち上げ動作中の信号を入力すると、文字の色として橙を
選択して、橙文字で「入庫」を表示する。そして作業モ
ード信号がオフ（作業なし）となると、消灯する。

【００１７】ピッキング作業 ＣＰＵ23は、制御装置９より作業モード信号としてピッ
キング作業モード信号を入力すると、文字パターンとし
て「ＰＣ」を選択し、作業状態信号としてクレーン７の
出庫サイクル中の信号を入力すると、文字の色として赤
を選択して、赤文字で「ＰＣ」を表示し、次にピッキン
グ作業完了待ちの信号を入力すると、文字の色として緑
を選択して、緑文字で「ＰＣ」を表示し、クレーン７に
より荷３の持ち上げ動作中の信号を入力すると、文字の
色として橙を選択して、橙文字で「ＰＣ」を表示する。
そして作業モード信号がオフ（作業なし）となると、消
灯する。

【００１８】補充入庫作業 ＣＰＵ23は、制御装置９より作業モード信号として補充
入庫作業モード信号を入力すると、文字パターンとして
「補充」を選択し、作業状態信号としてクレーン７の出
庫サイクル中の信号を入力すると、文字の色として赤を
選択して、赤文字で「補充」を表示し、次に補充入庫作
業完了待ちの信号を入力すると、文字の色として緑を選
択して、緑文字で「補充」を表示し、クレーン７により
荷３の持ち上げ動作中の信号を入力すると、文字の色と
して橙を選択して、橙文字で「補充」を表示する。そし
て作業モード信号がオフ（作業なし）となると、消灯す
る。

【００１９】直行（すくい）作業 ＣＰＵ23は、制御装置９より作業モード信号として直行
（すくい）作業モード信号を入力すると、文字パターン
として「直行」を選択し、作業状態信号として入庫作業
完了待ちの信号を入力すると、文字の色として緑を選択
して、緑文字で「直行」を表示し、次にクレーン７によ
り荷３の持ち上げ動作中の信号を入力すると、文字の色
として橙を選択して、橙文字で「直行」を表示する。そ
して作業モード信号がオフ（作業なし）となると、消灯
する。

【００２０】直行（おろし）作業 ＣＰＵ23は、制御装置９より作業モード信号として直行
（おろし）作業モード信号を入力すると、文字パターン
として「直行」を選択し、作業状態信号としてクレーン
７の出庫サイクル中の信号を入力すると、文字の色とし
て赤を選択して、赤文字で「直行」を表示し、次に出庫
完了待ちの信号を入力すると、文字の色として緑を選択
して、緑文字で「直行」を表示する。そして作業モード
信号がオフ（作業なし）となると、消灯する。

【００２１】以上の表示により、ドットマトリクス表示
装置21の表示パターンで遠くからでも作業モードを確認
でき、文字の色により作業状態を確認できる。すなわ
ち、緑色の表示で荷受け台12への作業および作業完了時
の完了スイッチ16の操作が促されていることが確認さ
れ、赤色の表示で出庫サイクル中であり、荷受け台12へ
の荷３の載置が禁止されていることが確認され、さらに
橙色の表示で入庫サイクル中であり、注意が必要で荷受
け台12への荷３の載置が禁止されていることが確認され
る。

【００２２】このように、ドットマトリクス表示装置21
で大きく文字を表示することにより遠くから確認でき、
さらにドットマトリクス表示装置21の表示条件に、クレ
ーン７の制御装置９の作業モードの設定条件を付加し、
荷受け台12に対するクレーン７の入出庫サイクルの動作
を表示に付加したことにより、作業員は入出庫作業時、
表示される文字のパターンおよびその文字の色を確認す
ることで荷受け台12上の荷３が入庫されるのか、出庫さ
れるのかを確認することができるとともに、クレーン７
の動作を予め確認でき、クレーン７の入出庫動作と作業
員の入出庫作業が重なるという事態を防止でき、安全性
を確保することができる。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ド
ットマトリクス表示装置に、作業状態の変化に伴い選択
使用され表示される文字の色で、作業状態、すなわち荷
受け台が作業可能あるいは作業完了待ちか、荷搬入出装
置が出庫サイクル中か、荷搬入出装置が荷受け台への入
庫作業中かが判断でき、荷受け台上の荷が入庫されるの
か、出庫されるのかを確認することができるとともに、
荷搬入出装置の動作を予め確認でき、よって荷搬入出装
置の入出庫動作と作業員の入出庫作業が重なるという事
態を防止することができ、安全性を確保できる。また、
作業モードを文字で判断することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における荷受け台を備えた自
動倉庫の要部斜視図である。

【図２】同自動倉庫のドットマトリクス表示装置の制御
構成図である。

【図３】同自動倉庫のドットマトリクス表示装置の表示
を説明する説明図である。

【図４】従来の荷受け台を備えた自動倉庫の配置図およ
び要部斜視図である。

【符号の説明】 １ 自動倉庫 ３ 荷 ４ 荷収納空間 ５ 棚 ７ クレーン ９ 制御装置 12 荷受け台 13 在荷検出器 14 オペレータユニット 16 ランプ 17 完了スイッチ 21 ドットマトリクス表示装置 22 ＣＰＵ 23 表示部 24 ドットマトリクス表示素子

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の荷収納空間を有する棚と、この棚
   に沿って自走し、棚との間で荷の入出庫を行う荷搬入出
   装置と、前記荷搬入出装置の入出庫を制御する入出庫制
   御装置と、前記荷搬入出装置と荷の受け渡しを行う荷受
   け台を備えた自動倉庫であって、 前記入出庫制御装置からの作業モードに応じて、作業モ
   ードを文字で表示するとともに、前記入出庫制御装置か
   らの作業状態信号に応じて、作業状態の変化に伴い前記
   文字の色を選択使用する作業モード表示装置を設けたこ
   とを特徴とする自動倉庫。
2. 【請求項２】 作業モード表示装置を、荷受け台が作業
   可能のときあるいは作業完了待ちのとき第１の色の文字
   で、荷搬入出装置が出庫サイクル中のとき第２の色の文
   字で、荷搬入出装置が荷受け台への入庫作業中のとき第
   ３の色の文字で、作業モードを表示することとした請求
   項１記載の自動倉庫。
3. 【請求項３】 作業モード表示装置を、ドットマトリク
   ス表示装置で構成した請求項１または請求項２記載の自
   動倉庫。