JP2759956B2 - 水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体の製造方法 - Google Patents

水酸基を含有するフルオロオレフィン共重合体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、塗料用、シーリング剤用、フィルム用等に
有用な水酸基を含有するフルオロオレフィン系共重合体
の製造方法に関し、さらに詳細にはフルオロオレフィン
と水酸基を含有するビニルエーテルと要すれば他の共重
合可能な単量体類とを金属酸化物、金属水酸化物、陰イ
オン交換樹脂類から成る群(以下、添加剤類と略記す
る。)から選ばれる少なくとも一種の存在下にラジカル
重合せしめることを特徴とする水酸基含有フルオロオレ
フィン系重合体の製造方法に関するものである。
(従来の技術とその問題点) 近年、溶液型の水酸基を含有するフルオロオレフィン
共重合体が開発され、主として塗料用として使用される
様になって来ている。しかし、かかる水酸基を含有する
フルオロオレフィン共重合体を製造する際、水酸基含有
モノマーの使用量を多くしたり、重合不揮発分を高くし
たり、あるいは共重合体の目標分子量を高くしようとす
ると、重合時にゲル化したり、生成共重合体の分散比
(重量平均分子量▲▼と数平均分子量▲▼との
比)が著しく大きくなったりして、目的とする共重合体
を再現性良く製造することができないという問題点があ
る。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは前記した従来技術の問題点を解決するべ
く、鋭意研究を重ねた結果、添加剤類から選ばれる少
なくとも一種の存在下にフルオロオレフィンと水酸基を
含有するビニルエーテルを必須成分とする単量体混合物
をラジカル重合せしめることにより、重合時にゲル化し
たり、分散比が著しく大きくなったりすることがなく、
再現性良く目的とする水酸基を含有するフルオロオレフ
ィン共重合体が得られることを見い出し、本発明を完成
させるに至った。
〔発明の構成〕
(問題点を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明はフルオロオレフィンと
水酸基を含有するビニルエーテルを必須の単量体成分と
し、さらに必要とすれば他の共重合可能な単量体類とを
添加剤類から選ばれる少なくとも一種の存在下にラジ
カル重合せしめることを特徴とする水酸基を含有するフ
ルオロオレフィン共重合体の製造方法に関するものであ
る。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
本発明において使用する前記フルオロオレフィン成分
としては、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフル
オロエチレン、テトラフルオロエチレン、ブロモトリフ
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペンタ
フルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンもしく
は(パー)フルオロアルキルトリフルオロビニルエーテ
ル〔但し、(パー)フルオロアルキル基の炭素数は1〜
18個〕などが代表的なものである。
つぎに、本発明で使用する前記水酸基を含有するビニ
ルエーテルとしては、2−ヒドロキシエチルビニルエー
テル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテ
ル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒド
ロキシヘキシルビニルエーテル等が代表的なものであ
る。
本発明になる水酸基含有フルオロオレフィン共重合体
の製造方法において、前記必須の単量体成分の他に、こ
れら必須の単量体成分と共重合することができる他の単
量体類を必要に応じて使用することができる。かかる他
の共重合可能な単量体類としては、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテ
ル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニル
エーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシル
ビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、2−エ
チルヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテ
ル類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシル
ビニルエーテルもしくはメチルシクロヘキシルビニルエ
ーテルの如きシクロアルキルビニルエーテル類;ベンジ
ルビニルエーテルもしくはフェネチルビニルエーテルの
如きアラルキルビニルエーテル類;2,2,3,3−テトラフル
オロプロピルビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,−5オク
タフルオロペンチルビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5,
6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニルビニルエ
ーテル、パーフルオロメチルビニルエーテル、パーフル
オロエチルビニルエーテル、パーフルオロプロピルビニ
ルエーテル、パーフルオロオクチルビニルエーテル、パ
ーフルオロシクロヘキシルビニルエーテルの如き(パ
ー)フルオロアルキルビニルエーテル類;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、イソ酢酸ビニル、ピ
バリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサティック酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息
香酸ビニル、p−tert−ブチル安息香酸ビニル、サリチ
ル酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル等のカル
ボン酸ビニルエステル類;さらには、エチレン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、各
種(メタ)アクリル酸エステル類等が代表的なものであ
る。そして、かかる共重合可能な単量体のうち、重合率
を充分に上げる観点からアルキルビニルエーテル類また
はシクロアルキルビニルエーテルを併用することが好ま
しく、また、本発明の方法により得られる共重合体を塗
料用のベース樹脂成分として使用する場合には、塗膜硬
度の観点からC4〜C17の分岐したアルキル基を有する脂
肪族モノカルボン酸のビニルエステル、安息香酸ビニ
ル、p−tert−ブチル安息香酸ビニル、シクロヘキサン
カルボン酸ビニルから成る群から選ばれる少なくとも一
種を併用することが特に好ましい。
前記した各単量体成分から本発明の方法により水酸基
含有フルオロオレフィン共重合体を製造するに際して、
共重合体の収率および耐候性などの観点から使用する各
単量体成分の比率はフルオロオレフィン10〜70モル%、
水酸基含有ビニルエーテル2〜40モル%、他の共重合可
能な単量体0〜88モル%、好ましくはフルオロオレフィ
ン20〜60モル%、水酸基含有ビニルエーテル5〜25モル
%、他の共重合可能な単量体15〜75モル%に管理され
る。
次に、前記水酸基を含有するフルオロオレフィン共重
合体を構成する多量体成分をラジカル重合させるに際
し、重合系に共存させる添加剤類について詳しく説明
する。
本発明で使用する添加剤類としての金属酸化物の代
表的なものとしては、酸化マグネシウム、酸化アルミニ
ウム、酸化ケイ素、酸化ナトリウム、酸化カルシウム、
酸化バリウム、酸化マグネシウム−酸化アルミニウム系
固溶体などがある。なお、前記酸化マグネシウム−酸化
アルミニウム系固溶体は、水およびアニオンまたは酸と
反応して、水酸化物であるハイドロタルサイト類を生成
するが、このような金属水酸化物も添加剤類として有
用なものである。
本発明で使用する添加剤類としての金属水酸化物の
代表的なものとしては、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、及び前記ハイドロタル
サイト類などがある。ハイドロタルサイト類の代表的な
ものとしては、化学式で、Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O,M
g4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2OまたはMg6Al2(OH)16CO3
・4H2Oで表わされるものであり、合成物あるいは天然物
のどちらでも良い。
本発明で使用する添加剤類としての陰イオン交換樹
脂類の代表的なものとしては、スチレン系強塩基性陰イ
オン交換樹脂(I型・II型)、スチレン系弱塩基性陰イ
オン交換樹脂、アクリル系弱塩基性陰イオン交換樹脂な
どが例示されるが、当該陰イオン交換樹脂類は、大まか
には、下記のような繰り返し単位を有するものである。
スチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂(I型) スチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂(II型) スチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂 アクリル系弱塩基性陰イオン交換樹脂 なお、市販のイオン交換樹脂は、通常、40〜70%の水
分を含んでいるため、乾燥器または赤外ランプなどを用
いイオン交換樹脂の加熱限界温度以下で乾燥するか、真
空デシケーターまたは乾燥剤などで乾燥して充分に水分
を除いてから使用する。
また、前記した添加剤類の使用量は、共重合せしめ
る単量体総量100重量部当たり、0.05〜30重量部、特に
0.1〜10重量部の範囲内とするのが好ましい。0.05重量
部未満では重合時にゲル化し、また30重量部を越えると
重合率が上がりにくくなったり、後処理工程における
過が繁雑になるので好ましくない。
本発明者らにおいて、前記した添加剤類の存在下に
フルオロオレフィン類と水酸化含有ビニルエーテルなど
の単量体をラジカル重合させる場合、何故、ゲル化を伴
わず且つ好ましい分散比をもつ共重合体が得られるのか
は十分に解明されていない。しかしながら本発明者ら
は、ラジカル重合時にフルオロオレフィン類から酸成分
が生成し、該酸成分が触媒の作用をして水酸基同士のエ
ーテル化反応(架橋反応)を促進して、ゲル化に至らし
めるが、これに対して本発明では、該酸成分が塩基性固
体物質である添加剤類により捕捉されるため、ゲル化
することなく、良好なる分散比を持った共重合体が得ら
れるものと推察している。
本発明になる水酸基を含有するフルオロオレフィン共
重合体の製造方法を実施するに当り、使用する重合開始
剤としては公知慣用のラジカル重合開始剤が使用され、
かかる重合開始剤の代表例としては、アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合
物;t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジイソ
プロピルパーオキシカーボネートなどの過酸化物があ
る。
かかるラジカル重合開始剤の使用量は、重合開始剤の
種類、重合温度、共重合体の分子量等に応じて適宜決定
されるが、概ね、共重合せしめる単量体総量の0.01〜10
重量%程度で良い。
前記した各単量体成分を使用して水酸基を含有するフ
ルオロオレフィン共重合体を製造するには、乳化重合、
懸濁重合、塊状重合、溶液重合等の公知の重合方法を適
用し得るが、塊状重合、溶液重合法が好ましく、さらに
は得られる共重合体をそのままの形態で溶液型塗料用の
ベース樹脂成分や硬化性樹脂成分として使用し得るとい
う点から、溶液重合法が特に好ましい。溶液重合法によ
り共重合体を製造するに当り使用する溶媒の代表的なも
のとしては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン等の芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシ
クロヘキサン等の脂環族炭化水素;メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペン
タノール、イソペンタノール、n−ヘキサノール、n−
オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサ
ノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル
等のアルコール類;ジメトキシエタン、テオラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−
ブチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケト
ン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プ
ロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソ
ブチル、酢酸アミル、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテ
ルアセテート等のエステル類;クロロホルム、メチレン
クロライド、四塩化炭素、トリクロルエタン、テトラク
ロルエタン等の塩素化炭化水素;さらには、N−メチル
ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、エチレンカーボネート等がある。かかる溶媒類は
単独で用いても良いし、2種以上の混合物として使用す
ることができるが生成する共重合体を溶解する様に選択
するのが好ましい。そして、その使用量は使用する単量
体総量100重量部に対して5〜100重量部程度で良い。
前記した各単量体成分から溶液重合法により水酸基を
含有するフルオロオレフィン共重合体を製造するには、
全単量体、溶媒、添加剤類および重合開始剤を一括
仕込みして重合させる、溶媒、フルオロオレフィンお
よび添加剤類を仕込んだ反応器に他の単量体および重
合開始剤を連続的に、あるいは分割して添加する、溶
媒および添加剤類を仕込んだ反応器に単量体類、重合
開始剤をそれぞれ連続的に、あるいは分割して添加する
等の方法を適用することができる。
本発明方法の反応温度および反応圧力は重合開始剤や
重合溶媒の種類、目的とする共重合体の分子量に応じて
適宜選択されるが、反応温度としては、0〜140℃なる
範囲内が、好ましくは、40〜100℃なる範囲内が採用さ
れ、反応圧力としては通常100kg/cm2以下が採用され
る。
かくして得られる共重合体は添加剤類を除去後、そ
のままで、あるいは水酸基と反応し得る硬化剤や、顔
料、充填剤、硬化触媒等を配合して塗料、シーリング
剤、フイルム等の各種の用途に使用することができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例ならびに比較例に基づいて更に
詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のものに限定
されるものではない。
実施例1〜4 窒素で充分置換した1のステンレス製オートクレー
ブに、第1表に示した4−ヒドロキシブチルビニルエー
テル、エチルビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステ
ル、溶剤、重合開始剤および添加剤類から選ばれる一
種を仕込んだ。次いで、液化採取したフルオロオレフィ
ンを圧入し、攪拌しながら55℃で15時間反応させてから
85℃に昇温し4時間反応を行なって、使用した添加剤類
が混在した水酸基を含有する共重合体の溶液を得た。
次に、使用した添加剤類が混在した共重合体溶液を
200メッシュの金網で粗過、次いでケイソウ土を助剤
とするプレス過を行なって、使用した添加剤類を除
去して、クリヤーな水酸基を含有すると共重合体の溶液
を得た。
得られた水酸基を含有する共重合体の溶液の不揮発
分、数平均分子量、分散比、およびガードナーカラーを
第1表にあわせて示す。
比較例1〜4 添加剤類から選ばれる一種を使用しない以外は、実
施例1〜4と同様に反応を行なったところ、ゼリー状の
ゲル化物が生成し目的の重合体溶液は得られなかった。
応用例1 実施例1で得た水酸基を含有する共重合体の溶液100
部、タイペークCR−93(石原産業(株)製ルチル型酸化
チタン)54.5部およびキシレン/酢酸ブチル=70/30
(重量比)混合溶剤30部から成る混合物を練肉して白色
ミルベースを得た。次いでコロネートEH(日本ポリウレ
タン工業(株)製ヘキサメチレンジイソシアネートのト
リマータイプのポリイソシアネート)の11.8部を加えて
白色塗料を得た。この塗料を、アプリケーターにより、
燐酸亜鉛処理鋼板上に塗布し、室温に、7日間のあいだ
放置せしめることにより、60度鏡面反射率(以下、60度
光沢と略記する。)が85なる、良好な外観を有する硬化
塗膜を得た。この塗膜をサンシャインウエザオメーター
に3000時間曝露したが、光沢の低下はほとんど認められ
ず良好な耐候性を示した。
応用例2 実施例3で得た水酸基を含有する共重合体の溶液100
部、タイペークCR−93 54.5部、キシレン/酢酸ブチル
=70/30混合剤30部およびコロネートEH 11.8部から参考
例1と同様にして白色塗料を得た。次いで、参考例1と
同様にして得た硬化塗膜の60度光沢は89と良好であり、
しかも、この塗膜をサンシャインウエザオメーターに30
00時間曝露したが、光沢の低下はほとんどなく良好な耐
候性を示した。
〔発明の効果〕
本発明になるフルオロオレフィンと水酸基含有ビニル
エーテルを必須成分とする単量体混合物を金属酸化物、
金属水酸化物、陰イオン交換樹脂類から成る群から選ば
れる少なくとも一種の存在下にラジカル重合せしめて水
酸基含有フルオロオレフィン共重合体を製造する方法
は、重合中にゲル化を有効に抑制することができ、かつ
良好な分散比をもつ共重合体を得ることができる。
従って、本発明方法により塗料用、シーリング剤用、
フィルム用等の各種の用途に使用することができる優れ
た水酸基含有フルオロオレフィン共重合体が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 214/18 C08F 2/44

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フルオロオレフィンと水酸基を有するビニ
    ルエーテルを必須の単量体成分とする単量体混合物から
    水酸基を有するフルオロオレフィン共重合体を製造する
    方法において、前記単量体混合物を、金属酸化物、金属
    水酸化物および陰イオン交換樹脂よりなる群から選ばれ
    る、少なくとも1種の物質の存在下に、ラジカル重合せ
    しめることを特徴とする、水酸基を有するフルオロオレ
    フィン共重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】フルオロオレフィンと水酸基を有するビニ
    ルエーテルを必須の単量体成分とする単量体混合物から
    水酸基を有するフルオロオレフィン共重合体を製造する
    方法において、前記単量体混合物を、金属酸化物、金属
    水酸化物および陰イオン交換樹脂よりなる群から選ばれ
    る、少なくとも1種の物質の存在下に、しかも、有機溶
    媒中で、ラジカル重合せしめることを特徴とする、水酸
    基を有するフルオロオレフィン共重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】金属酸化物が、酸化マグネシウム、酸化ア
    ルミニウムおよび酸化マグネシウム一酸化アルミニウム
    系固溶体よりなる群から選ばれる、少なくとも1種のも
    のである、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】金属酸化物が、水酸化マグネシウム、水酸
    化アルミニウムおよびハイドロタルサイト類よりなる群
    から選ばれる、少なくとも1種のものである、請求項1
    または2に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】陰イオン交換樹脂が、スチレン系陰イオン
    交換樹脂またはアクリル系陰イオン交換樹脂である、請
    求項1または2に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】他の共重合可能な単量体類がカルボン酸ビ
    ニルエステルである、請求項1または2に記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】ハイドロタルサイト類が、MgとAlとの複塩
    であり、しかも、Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O,Mg4.5Al2
    (OH)13CO3・3.5H2OまたはMg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで
    示されるものである、請求項4に記載の製造方法。
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