JP2756281B2 - 漂白促進剤前駆体 - Google Patents

漂白促進剤前駆体

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JP2756281B2 JP63294794A JP29479488A JP2756281B2 JP 2756281 B2 JP2756281 B2 JP 2756281B2 JP 63294794 A JP63294794 A JP 63294794A JP 29479488 A JP29479488 A JP 29479488A JP 2756281 B2 JP2756281 B2 JP 2756281B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラー写真材料に関する。具体的な一態様
においては、本発明は、漂白促進剤前駆体を含有するカ
ラー写真材料に関する。
〔従来の技術〕
ハロゲン化銀現像の作用により、色素が像様に分布し
て、カラー写真要素にカラー画像が生成する。一般的に
は、このカラー画像は、カプラー化合物と酸化状態のハ
ロゲン化銀現像主薬との間の反応により生成する。しか
しながら、色素画像は、色素の像様拡散又は色素の像様
分解等の他の手段によっても生成することができる。色
素画像を生成する手段とは無関係に、現像で生成した銀
画像及び要素の未露光部に残存するハロゲン化銀を除去
することが通常行われている。この除去は、一般に漂白
主薬と呼ばれている適当な酸化剤により銀画像を酸化
後、一般に定着主薬と呼ばれているハロゲン化銀溶媒に
ハロゲン化銀を溶解する漂白工程により行われている。
一方、漂白主薬及び定着主薬を混合して漂白定着液と
し、この液を使用して1工程で銀を除去することもでき
る。
これまで、種々の漂白組成物がハロゲン化銀材料に使
用されてきた。漂白組成物としては、例えば、フェリシ
アン酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、塩化物、キ
ノンだけでなくアミノカルボン酸及び過硫酸塩酸化剤を
主成分とするものが挙げられる。写真画像銀漂白用のこ
のような酸化剤を含有する組成物の代表例としては、米
国特許第3,512,979号、第3,615,513号、第3,647,469
号、第3,689,272号、第3,706,561号、第3,716,362号、
第3,749,572号、第3,772,020号、第3,893,858号、第4,1
63,669号、4,292,401号、第4,293,639号、第4,301,236
号、第4,322,493号、第4,448,878号、第4,458,010号、
第4,481,290号、第4,524,129号、第4,546,070号及び第
4,596,764号で言及又は記載されているものが挙げられ
る。
写真銀漂白剤の組成物及び使用については、他にバン
・ノストランド・ラインホルド・カンパニー発行のネブ
レッテズ・ハンドブック・オブ・ホトグラフィー・アン
ド・レプログラフィー、マテリアルズ、プロセシズ・ア
ンド・システムズ(Neblette′s Handbook of PHOTOGRA
PHY AND REPROGRAPHY,Materials,Processes and System
s)、第7版の第124頁及び125頁並びにロンドンのヒュ
ーヨークにあるマクミラン・パブリッシング・カンパニ
ー・インコーポレーション(MacMillan Publishing C
o.,Inc.)発行のザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラ
フィック・プロセス(THE THEOPY OF THE PHOTOGRAPHIC
PROCESS)、第4版の第447頁及び450頁に記載されてい
る。
種々の置換チオール類が、それらを漂白液に直接添加
するか又は漂白工程前に前浴を介して導入すると、漂白
を促進することが判明した。これに関しては、例えば、
1975年7月8日発行の米国特許第3,893,858号に記載さ
れている。
1979年8月7日発行の米国特許第4,163,669号には、
漂白促進剤を写真フィルムに直接含有せしめることには
利点があるが、遊離チオールを含有せしめるとフィルム
の写真特性に悪影響を及ぼす可能性があることが示唆さ
れている。又、この米国特許第4,163,669号には、ある
漂白促進剤を重金属イオンの塩の形態で含有せしめるこ
とが示されている。記載されている漂白促進剤の中に
は、米国特許第3,893,858号に記載されている型の有機
チオールがある。
上記米国特許第4,163,669号に記載されている重金属
塩は、エチレンジアミン四酢酸第二鉄を主成分とする漂
白剤組成物には効果があるが、他の所望の漂白剤組成物
には期待するほどの効果がない。更に、これらの化合物
は、残留増感色素に起因する汚染を減少するのには役に
立たない。
〔発明が解決しようとする課題〕
写真フィルムに含有せしめることができ、フィルムを
異種の漂白及び漂白定着組成物中で使用しても良好な結
果を得ることができるとともに、増感色素の汚染を減少
することができる漂白促進剤前駆体化合物が望まれてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、増感色素を含有するカラー写真要素
中で用いられる漂白促進剤前駆体は、酸を含有する非両
性(非双性)イオン性の有機チオールの銀塩であって、
前記有機チオールがアルキルチオール類及びアルキルチ
オエーテルチオール類から選ばれる有機チオールの銀塩
からなる。
具体的一実施態様によれば、本発明のカラー写真要素
は、支持体及びハロゲン化銀乳剤層を包含している。
好ましい実施態様においては、漂白促進剤前駆体は、
一種又は二種以上のカルボン酸又はスルホン酸基の存在
により可溶化される。これらの化合物はアミン基を含有
することができるけれども、両性イオン成分の生成を防
止するために、非塩基性アミンでなければならない。
この化合物は、要素の処理中に使用されるアルカリ性
現像主薬組成物及び酸性漂白剤又は漂白定着剤組成物の
両方に対する溶解性が比較的大きいことが好ましい。
本発明の特に好ましい態様においては、漂白促進剤前
駆体は、i)pH10、亜硫酸塩酸濃度4.25g/及び臭化物
濃度1.3g/のカラー現像液及びii)pH6及び臭化物濃度
150g/の漂白液又は漂白定着液の両方に対して10-2g/
以上の溶解度を有する。
本発明に有効な化合物としては、銀、鉄、コバルト、
ニッケル、銅、亜鉛、ロジウム、パラジウム、カドミウ
ム、イリジウム、白金、金及び鉛等の重金属の塩を挙げ
ることができる。中でも銀塩が特に好ましい。
本発明に有効な前駆体化合物の代表例としては、下記
の構造を有するものが挙げられる。
表1 1 AgSC2H4COOH 2 Pb(SC2H4COOH) 3 AgSC2H4SO3H 4 AgSC2H4SC2H4COOH このような漂白促進剤前駆体を写真要素に使用するこ
とにより、残留銀濃度、即ち、漂白後も存在している銀
の濃度を減少することができる。残留銀が減少すると、
コントラストが減少し、画像の品質及びカラーの彩度が
向上する。更に、残留銀が影響する写真要素の赤外濃度
を減少することができ、サウンドトラック及びコントロ
ールマーキング等の他の赤外吸収物が写真要素の一部分
を構成するときには有益である。残留銀濃度を低下させ
る代わりに、必要に応じて、漂白工程の時間を短縮する
ものも有益である。
本発明の漂白促進剤前駆体は、現像可能なハロゲン化
銀表面に吸着される色素を含有する写真要素とともに用
いるのがよい。特に、1983年1月発行のリサーチ・ディ
スクロージャー(Research Disclosure)、第22543項に
記載されているような、分光増感された高アスペクト比
の平板状粒子等の増感色素を高濃度で含有する写真要素
とともに用いるのがよい。このリサーチ・ディスクロー
ジャーはニューヨークのエムスワース・スチューディオ
社(Emsworth Studios Inc.)から出版されている。
カラー写真材料における主要なカラー汚染源は、処理
後の材料に残存している増感色素である。本発明の化合
物は、高pH発色現像液に対して溶解性があるため、現像
された銀への再吸着を防止することにより、このような
色素を除去するのに役立ち、従って、材料から洗い出さ
れる色素の量を増加することができる。
本発明の漂白促進剤前駆体は、その一種以上を、写真
要素における、漂白中に放出された活性フラグメントを
銀含有乳剤層に拡散することのできる任意の便利な位置
に配置させることができる。従って、この化合物は、銀
が漂白されるハロゲン化銀乳剤層に直接含有せしめても
よいし、又、支持体のどちらかの側の写真要素の他の漂
白液透過性層のいずれか、特に銀が漂白される乳剤層に
隣接するいずれかの層に含有せしめてもよい。カラー写
真材料において、通常最下層に位置する赤感乳剤層から
銀を漂白するのは、下層のハレーション防止層に促進剤
の前駆体を含有せしめることにより向上させることがで
きる。
本発明の漂白促進剤前駆体化合物は、種々の方法によ
り写真要素に含有せしめることができる。特に好ましい
方法としては、スワンク(Swank)等が米国特許第4,00
6,025号に開示しているように界面活性剤の存在下で化
合物のスラリーを均質化又はボールミル粉砕して微粉砕
粒子を形成すること、英国特許第1,151,590号に記載さ
れているように溶融化合物と溶融又は液体分散剤との混
合物を微粉砕(ミリング)すること、又はベルギー特許
第852,138号に記載されているように化合物を機械的に
分散させることが挙げられる。オーエン(Owen)等によ
り米国特許第3,485,634号及びサルミネン(Salminen)
により米国特許第3,551,157号に記載されているよう
に、写真塗布組成物に含有せしめる前に、化合物を溶解
するのに超音波を用いることができる。又、チェン(Ch
en)、リサーチ・ディスクロージャー、第159巻、1977
年7月、第15930項に説明されているように、化合物を
直接ゼラチン等の親水性コロイドに分散するか又は化合
物をラテックスに添加して分散してもよい。本発明によ
る漂白促進剤前駆体を導入及び配合するための代表的な
装置及び手順が、ジョンソン(Johnson)等による米国
特許第3,452,835号、第3,570,818号、第3,773,302号及
び第3,850,643号;マククロッセン(McCrossen)等によ
る米国特許第3,342,605号;コリンズ(Collins)等によ
る米国特許第2,912,343号;及びテルウイリガー(Terwi
lliger)等による米国特許第3,827,888号及び第3,888,4
65号に記載されている。
本発明の漂白促進剤前駆体は、例えばそれ以外の点で
は従来のカラー写真要素である写真要素に、通常の銀濃
度に対して、好ましくは0.01〜10g/m2の範囲、最適には
0.05〜0.15g/m2の範囲の濃度で含有される。銀濃度が高
い写真要素の場合には、化合物の濃度をさらに高めるこ
とが望ましい。
本発明の好ましい用途は、多色色素画像を生じること
ができる写真要素から銀を漂白することである。このよ
うな写真要素は、一般的には、複数の発色層単位を上に
被覆した支持体を包含している。発色層単位は、少なく
とも一層の青色記録黄色色素画像形成層単位、少くとも
一層の緑色記録マゼンタ色素御画像形成層単位及び少な
くとも一層の赤色記録シアン色素画像形成層単位を包含
している。各発色層単位は、少なくとも一層のハロゲン
化銀乳剤層を包含している。カプラー等の色素画像提供
物質は、乳剤層若しくは隣接層に位置させるか又は現像
中に導入することができる。青色記録層における乳剤層
(一層又はそれ以上)は、固有の感青色光性に依存して
もよいし又は青色光を吸収できる色素、即ち、青色増感
色素を乳剤のハロゲン化銀粒子に吸着させて含有させて
もよい。緑色光及び赤色光を吸収できる増感色素は、そ
れぞれ緑色及び赤色記録発色層単位の乳剤層におけるハ
ロゲン化銀粒子表面に吸着する。
隣接する発色層単位のカラー汚染を防止するために、
酸化状態現像生成物のスキャベンジャーを、発色層単位
のいずれかの位置又は隣接発色層単位を分離している中
間層に含有せしめることができる。有効なスキャベンジ
ャーとしては、ヴアイスベルガー(Weissberger)等に
よる米国特許第2,336,327号及びユッツイ(Yutzy)等に
より米国特許第2,937,086号に開示されているアルキル
置換アミノフェノール類及びヒドロキノン類、サートル
(Thirtle)等による米国特許第2,701,197号に例示され
ているスルホアルキル置換ハイドロキノン類並びにエリ
クソン(Erikson)等による米国特許第4,205,987号に例
示されているスルホンアミド置換フェノール類が挙げら
れる。
ハロゲン化銀粒子の表面に吸着した色素を含有する従
来のハロゲン化銀乳剤のいずれをも用いることができ
る。カラープリント用途の場合、塩化銀、臭化銀及び塩
臭化銀乳剤が特に好ましく、一方、カメラスピード写真
の場合には臭ヨウ化銀乳剤が好ましい。これらのハロゲ
ン化銀乳剤は、内部潜像減感乳剤等の直接ポジ乳剤でよ
いが、ほとんどの用途においてはネガ形である。具体的
なハロゲン化銀乳剤の種類と製造についての説明がリサ
ーチ・ディスクロージャー、第176巻、1987年12月、第1
7643項、パラグラフIに開示されている。特に好ましい
ハロゲン化銀乳剤としては、上記したリサーチ・ディス
クロージャー、第22534項に記載されているような高ア
スペクト比平板状粒子乳剤が挙げられる。
ハロゲン化銀粒子表面に吸着するのに有効な色素の具
体例としては、ハロゲン化銀乳剤中で、固有感度を変更
したり、分光感度を拡大したり、又は双方の機能を発揮
するのに通常用いられる色素(これらは総称して分光増
感色素と呼ばれることがある)が挙げられる。このよう
な吸着色素は、シアニン、メロシアニン、錯化シアニン
及び錯化メロシアニン、オキサノール、ヘミオキソノー
ル、スチリル、メロスチリル及びストレプトシアニンを
含むポリメチン色素類等の種々のものから選択すること
ができる。
リサーチ・ディスクロージャー、1978年12月、第1764
3、パラグラフIVには、カラー写真材料における分光増
感色素の使用について更に詳細に説明がなされている。
ハロゲン化銀粒子表面に吸着した色素は、写真材料に
おいて現像された銀の漂白を抑制することができること
は明確に認識されたが、同様の漂白抑制作用が他の吸着
した添加物によって付与されることができるものと思わ
れる。従って、色素以外の吸着添加物を有するハロゲン
化銀の現像によって生じる銀を写真要素から漂白する場
合に、本発明の利点が得られる。
上記写真要素は、従来のいずれの写真用支持体を包含
してもよい。代表的な写真用支持体としては、支持体表
面の接着性、帯電防止性、寸法、摩耗性、硬度、摩擦
性、ハレーション防止等の特性を向上させるためにサビ
ング(subbing)層を一層以上設けたポリマーフィル
ム、木繊維、例えば、紙、金属シート及び箔、ガラス並
びにセラミック支持要素が挙げられる。有効な支持体の
代表例が更に、リサーチ・ディスクロージャー、第1764
3項、1978年12月、パラグラフXVIIに開示されている。
上記に記載した特徴の他に、写真要素は、上記したリ
サーチ・ディスクロージャー、第17643項に述べられて
いる当該技術分野において公知の特徴を有していること
は無論である。例えば、ハロゲン化銀乳剤は、パラグラ
フIIIに記載されているように化学的に増感されること
ができ、パラグラフVに記載されているように増白剤を
含有し、パラグラフVI記載されているようにカブリ防止
剤及び安定剤を含有し、パラグラフIIIに記載されてい
るように吸収材及び分散材を含有し、パラグラフIXに記
載されているように乳剤層及び他の層がビヒクルを含有
し、パラグラフXに記載されているように親水性コロイ
ド層及び他の親水性コロイド層は硬膜剤を含有すること
ができ、パラグラフXIに記載されているように層が塗布
助剤を含有することができ、パラグラフXIIに記載され
ているように層は可塑剤及び潤滑剤を含有することがで
き、且つパラグラフXVIに記載されているように、層、
特に支持体から最も離れた層は艶消し剤を含有すること
ができる。この代表的な添加物及び特徴を挙げることに
より、本発明の実施に適合した他の従来の写真の特徴が
制限されたり又はないことを意味するものではない。
本発明の露光した写真要素は、色素画像を生じる従来
の方法により処理することができる。その後同時に現像
された銀画像を漂白又は漂白定着により除去する。未現
像残留ハロゲン化銀は、別の定着工程又は漂白と同時に
除去することができる。別途、停止波と呼ばれるpH低下
液を用いて、漂白の前に現像を停止することも可能であ
る。又、安定化浴を、乾燥前に用いることができる。従
来の処理法に関しては、リサーチ・ディスクロージャ
ー、第17643項、パラグラフXIXに述べられている。
一種以上の化合物を用いて漂白を向上させる観点から
本発明を説明したきたが、必要に応じて、漂白を向上さ
せるための他の適合する化合物を組み合わせて用いても
よい。このような他の化合物は、写真要素に存在させて
も又は処理溶液に存在させてもよい。
本発明による塩は、有機化合物合成の分野において周
知の方法により製造することができる。
出発チオール原料は、市販品を用いてもよいし、公知
の方法により市販の物質から製造してもよい。チオール
を硝酸銀等の適当な水溶性塩と反応させた後、得られた
化合物を精製してハロゲン化銀乳剤のセンシトメトリー
特性に悪影響を及ぼす可能性のある反応生成物を除去す
る。
前駆体1の製造 3−メルカプトプロピオン酸(b)30gを水1に溶解
し、硝酸銀(a)の5モル溶液56mlで処理した。白色固
体が直ぐに生成した。これを室温で2時間十分に混合す
るまで撹拌した。硝酸銀の添加完了後、発熱反応とな
り、褐色のガス(HNO3)が発生した。白色固体を採取
し、水2で洗浄後、真空オーブン中で室温で乾燥し
た。
収量は45g(82%)であった。
分析 測定値 理論値 N 0.3 0 C 12.3 16.9 H 1.5 2.4 S 10.9 15.1 本発明による他の化合物も類似の方法により製造する
ことができる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。本実施
例では、本発明の漂白促進剤前駆体化合物を、上記表1
で付した番号で表している。一方、比較漂白促進剤前駆
体は次の構造を有するものである。
実施例1:漂白性能 次の構造を有する第1対照の写真要素を製造した。こ
こでカッコ内の数字は全て、単位g/m2の被覆量である。
増感色素A: アンヒドロ−5,6−ジクロロ−1−エチル−3−(3−
スルホブチル)−3′−(3−スルホプロピル)−
4′,5′−ベンゾベンズイミダゾロチアカルボ−シアニ
ンヒドロキシド 増感色素B: アンヒドロ−5,5′−ジクロロ−9−エチル−3,3′−ビ
ス(3−スルホプロピル)チアカルボシアニンヒドロキ
シド シアン色素形成カプラー: 1−ヒドロキシ−2−[4−(2,4−ジ−tert−ペンチ
ルフェノキシ)ブチル]ナフタミド 表2に示した漂白促進剤を各々0.1g/m2の被覆量で層
1に導入する以外は、上記の対照の写真要素と同じ写真
要素を更に製造した。漂白促進剤は、塗布組成物中に分
散法により配合するが、例えば前駆体1は次に示す手順
により配合される。即ち、前駆体1が6g、6.7%のTX−2
00界面活性剤溶液(フィラデルフィアにあるローム・ア
ンド・ハース(ROHM & HAAS)社より入手可能)16ml、
蒸留水130g、2mmのセラミックZrOビーズ250mlから成る
混合物をスウエコ(SWECO)微粉砕機(ケンタッキーの
フローレンスにあるスウエコ社製)で3時間振盪した。
次に、12.5%のゼラチン水溶液48gを添加した後、粗絹
袋で濾過してセラミックビーズを取り除き、乳白色の分
散液を得た。
上記の写真要素の各ストリップに、白色光を均等に照
射後、それぞれ漂白(処理A)、漂白−定着(処理B)
を含む従来の発色処理を行なった。
処理A: 発色現象 3分15秒 漂白 1分/4分 洗浄 1分 定着 4分 乾燥 処理溶液の組成: 発色現象液 水 800ml 炭酸カリウム 37.5g 亜硫酸ナトリウム(乾燥物) 4.25g ヨウ化カリウム 1.2g 臭化ナトリウム 1.3g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.0g ジアミノプロパノール四酢酸 2.5g 4−アミノ−3−メトキシ−N−エチル−N−ヒドロ
キシエチルアニリン硫酸塩 4.75g 水酸化カリウム(45%溶液) 0.65ml 水を加えた後の全容積 1 pH 10.0 漂白剤 水 600ml 臭化アンモニウム 150g FeEDTA 175ml 氷酢酸 10.5ml 硝酸カリウム 41.2g 水を加えた後の全容積 1 pH 6.0 定着 水 800ml チオ硫酸アンモニウム(58%溶液) 162ml EDTA(二ナトリウム塩) 1.25g 亜硫酸水素ナトリウム(無水物) 12.4g 水酸化ナトリウム 2.4g 水を加えた後の全容積 1 pH 6.5 処理B: 発色現象 3分15秒 漂白定着 1分/4分 洗浄 4分 乾燥 処理溶液の組成: 発色現象主薬 水 800ml 炭酸カリウム 37.5g 亜硫酸ナトリウム(乾燥物) 4.25g ヨウ化カリウム 1.2g 臭化ナトリウム 1.3g ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.0g ジアミノプロパノール四酢酸 2.5g 4−アミノ−3−メトキシ−N−エチル−N−ヒドロ
キシエチルアニリン硫酸塩 4.75g 水酸化カリウム(45%溶液) 0.65ml 水を加えた後の全容積 1 pH 10.0 漂白定着 チオ硫酸アンモニウム 104g 亜硫酸ナトリウム 13g アンモニウムFeEDTA(0.18M) 65.6g EDTA 6.56g 水酸化アンモニウム(28%溶液) 27.9ml 水を加えた後の全容積 1 pH 6.8 処理後の要素中の銀の量をX線蛍光により測定した。
漂白時間1分及び4分の場合の銀の量をg/m2の単位で表
2に示す。表2のデータから、本発明の漂白促進剤前駆
体は、漂白または、漂白定着処理のいずれかで処理した
発色現像処理写真要素から銀を除去するのに優れた効果
を示すことがわかる。
実施例2:色素汚染性能 写真要素を実施例1に記載の方法により製造し、目盛
付き濃度試験物体を介して感光露光後、実施例1に記載
した処理Aにより処理した。残留する増感色素に起因す
ると考えられる汚染を測定するために、青、緑及び赤色
の各スペクトル領域の最大濃度を青、緑及び赤色フィル
ター(ステータス・エム(Status M)フィルター)を用
いて測定した。その結果得られた濃度(DB,DG及びDR)
から、望ましい赤色の濃度に対する、望ましくない青ま
たは緑色の濃度の割合を計算する。この割合が小さい
程、染料の汚れが少なく、それゆえ色の純度が高くな
り、かつ色の分離がよくなる。表3にその結果を示す。
表3のデータから、本発明の漂白促進剤前駆体は、処
理後のカラー写真フィルムに残留する汚染物の除去に優
れた効果があることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−134430(JP,A) 米国特許4865956(US,A) 米国特許4163669(US,A) 米国特許4923784(US,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸を含有する非両性イオン性の有機チオー
    ルの銀塩からなることを特徴とする、カラー写真要素中
    で用いられる漂白促進剤前駆体であって、前記有機チオ
    ールがアルキルチオール類及びアルキルチオエーテルチ
    オール類から選ばれ、かつ前記カラー写真要素が増感色
    素を含有するものである漂白促進剤前駆体。
JP63294794A 1987-11-24 1988-11-24 漂白促進剤前駆体 Expired - Lifetime JP2756281B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12472387A 1987-11-24 1987-11-24
US124723 1987-11-24

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JPH01167747A JPH01167747A (ja) 1989-07-03
JP2756281B2 true JP2756281B2 (ja) 1998-05-25

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