JP2753964B2 - 椅子の角度調節装置 - Google Patents

椅子の角度調節装置

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JP2753964B2
JP2753964B2 JP6337397A JP33739794A JP2753964B2 JP 2753964 B2 JP2753964 B2 JP 2753964B2 JP 6337397 A JP6337397 A JP 6337397A JP 33739794 A JP33739794 A JP 33739794A JP 2753964 B2 JP2753964 B2 JP 2753964B2
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洋一 鳴戸
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NARUTO MOTSUKO JUGEN
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、座椅子、リクライニン
グ等の椅子に使用される角度調節装置に関し、詳細に
は、ラチエツト機構を利用して座に対する背もたれの傾
斜角を調節する椅子の角度調節装置に関する。
【0002】
【従来の技術】椅子の座に対する背もたれの傾斜角を調
節するために、ラチエツト機構を備えた角度調節装置が
広く採用されている。この角度調節装置によれば、背も
たれの傾斜角を座とのなす角度がほぼ180度の最終倒
し位置からほぼ90度の最終起こし位置まで背もたれを
起こすことにより、段階的に調節することができる。と
ころが、背もたれを最終起こし位置から倒す途中でラチ
エツト爪をラチエツト歯に係合して停止させることは不
可能であり、必ず一旦最終倒し位置付近まで倒した後に
所望角度まで起こす必要があり、調節操作が面倒であつ
た。
【0003】そこで、例えば、実公平5−23076号
公報に開示されているように、使用状態からでも簡単に
角度調節し得るようにした角度調節装置が提案されてい
る。この角度調節装置は、円弧状に刻設された複数のラ
チエツト歯を有する第1ヒンジ金具と、第1ヒンジ金具
にヒンジ軸で回転可能に連結された第2ヒンジ金具と、
第2ヒンジ金具に枢支されるとともにラチエツト歯に係
合するように付勢して設けられたラチエツト爪と、ラチ
エツト爪がラチエツト歯に対して相対的に離脱方向に移
動する時に隣接するラチエツト歯の先端に乗り上げてラ
チエツト爪を離脱させるようにラチエツト爪に突出して
設けられた爪外し突起と、ヒンジ軸に回転可能に支持さ
れ、第1ヒンジ金具に摩擦接触して設けられるととも
に、第2ヒンジ金具に対して相対的に所定範囲回転可能
に規制して設けられ、ラチエツト歯の先端よりも突出し
て形成された円弧状の爪受部を有する爪受部材とを備え
ている。これによれば、背もたれを使用状態から少し倒
れた角度に調節する際には、背もたれを少し起こした後
に所望位置付近まで倒し、しかる後に少し起こすことに
より調節することができる。すなわち、背もたれを少し
起こすことにより、爪外し突起が隣接するラチエツト歯
の先端に乗り上げてラチエツト爪をラチエツト歯から外
ずし、倒すことにより爪受部材の爪受部でラチエツト爪
の先端を支持し、ラチエツト爪のラチエツト歯への係合
を阻止する。そして、所望位置付近まで倒した後に起こ
すことにより、爪受部材の爪受部とラチエツト爪の先端
とが相対的に離間し、ラチエツト爪の支持が解除され
る。これにより、ラチエツト爪が所定のラチエツト歯に
係合し、背もたれを所望角度に調節することになる。従
つて、背もたれを最終倒し位置まで倒す必要がなく、使
用状態の付近において操作することにより、少し倒れた
所望位置にも調節することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記角度調
節装置を使用した椅子については、使用者が従来のもの
を使い馴れていて、背もたれは最終起こし位置まで起こ
した後でないと倒すことはできないものと思いこんでい
る場合には、背もたれを使用状態から少し起こした角度
にすることにより調節されたものと思い、使用すること
がある。ところが、背もたれを少し起こした角度に調節
した時には、爪外し突起が隣接するラチエツト歯の先端
に乗つた状態で、ラチエツト爪がラチエツト歯に係合し
ていないことがある。その結果、背もたれに縋ると背も
たれが倒れてしまい、予期しない状態であることから、
故障したものと勘違いされる傾向がある。
【0005】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たものであり、その課題は、背もたれを倒す途中におい
ても円滑かつ確実に角度調節し得るとともに、操作ミス
を防止し得る椅子の角度調節装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の椅子の角度調節装置は、円弧状に刻設され
た複数のラチエツト歯とラチエツト歯の離脱側に隣接し
てラチエツト歯の先端よりも突出して形成された円弧状
の爪乗せ部とを有し、椅子の座又は背もたれの一方に取
り付けられる第1ヒンジ金具と、第1ヒンジ金具にヒン
ジ軸で回転可能に連結され、椅子の座又は背もたれの他
方に取り付けられる第2ヒンジ金具と、第2ヒンジ金具
に枢支されるとともにラチエツト歯と係合する方向に付
勢して設けられたラチエツト爪と、ヒンジ軸に回転可能
に支持され、第1ヒンジ金具に摩擦接触して設けられる
とともに、第2ヒンジ金具に対して相対的に所定範囲回
転可能に規制して設けられ、第1ヒンジ金具と第2ヒン
ジ金具とのなす角度が最小となる状態において爪乗せ部
と連続するように円弧状に形成された爪受部を有する爪
受部材とを備えてなつている。
【0007】そして、爪受部材爪受部の側面には、
擦用突起第1ヒンジ金具のラチエツト歯の側面に摩擦
接触するように突出して形成されている。また、摩擦用
突起は、爪受部材爪受部から離れた位置における側面
第1ヒンジ金具の側面に摩擦接触するように突出して
形成されていてもよい。
【0008】
【作用】第1ヒンジ金具を座に取り付け、第2ヒンジ金
具を背もたれに取り付けた場合において説明する。ラチ
エツト爪がラチエツト歯に係合している場合には、第2
ヒンジ金具を第1ヒンジ金具とのなす角度を狭める方向
にのみ回転させることができる。第2ヒンジ金具を狭め
る方向に回転することにより、ラチエツト爪が一緒に移
動し、ラチエツト歯に接触しながらその先端を乗り越え
て次のラチエツト歯に係合する。これにより、第2ヒン
ジ金具は、第1ヒンジ金具に対する角度を狭める方向に
おいて段階的に調節される。
【0009】第2ヒンジ金具を最小の角度になる位置ま
で回転することにより、ラチエツト爪の先端が爪乗せ部
に乗り上げ、爪受部材の爪受部が爪乗せ部と連続するよ
うに重なる。この状態から第2ヒンジ金具を第1ヒンジ
金具とのなす角度を拡大する方向に回転することによ
り、ラチエツト爪が一緒に回転するが、爪受部材は第1
ヒンジ金具との摩擦接触により停止している。これによ
り、ラチエツト爪の先端が第2ヒンジ金具が所定範囲回
転する間に爪乗せ部から爪受部材の爪受部に乗り移る。
第2ヒンジ金具が所定範囲回転した後においては、爪受
部材も第2ヒンジ金具により回転し、ラチエツト爪の先
端が爪受部材の爪受部に乗つた状態に保持される。そし
て、爪受部材の爪受部がラチエツト歯の先端よりも突出
して形成されているため、第2ヒンジ金具が最大の角度
になる位置までラチエツト爪がラチエツト歯に係合しな
い。
【0010】第2ヒンジ金具を最大の角度になる位置か
ら狭める方向に回転させることにより、ラチエツト爪は
一緒に回転するが、爪受部材が第1ヒンジ金具との摩擦
接触により停止している。その結果、第2ヒンジ金具を
所定範囲回転する間にラチエツト爪の先端が爪受部材の
爪受部から外れ、最初のラチエツト歯に係合する。第2
ヒンジ金具が所定範囲回転した後においては、爪受部材
が第2ヒンジ金具により第1ヒンジ金具との摩擦力に抗
して回転するが、ラチエツト爪の先端と係合することが
ない。これにより、第2ヒンジ金具を回転することによ
りラチエツト爪がラチエツト歯に接触しながらその先端
を乗り越えて次のラチエツト歯に係合し、第2ヒンジ金
具の角度を段階的に調節する。
【0011】ところで、第2ヒンジ金具を拡大する方向
に回転する途中において一旦停止し、狭める方向に少し
回転することにより、上記最大の角度になる位置から狭
める方向に回転させる場合と同様にしてラチエツト爪の
先端が爪受部材の爪受部から外れ、最初のラチエツト歯
に係合し、第2ヒンジ金具をその角度に停止する。
【0012】
【実施例】本発明の実施例を図により説明する。図1〜
8は、本発明を座椅子に適用した第1実施例の説明図で
ある。図1〜8において、1は角度調節装置で、ヒンジ
軸2で回転可能に連結された第1ヒンジ金具3を鋼管製
の座フレーム5の端部に固着し、第2ヒンジ金具4を鋼
管製の背もたれフレーム6の端部に固着することによ
り、背もたれフレーム6を座フレーム5に角度調節可能
に連結している。
【0013】第1ヒンジ金具3は、鋼板をプレス成型し
たものであり、図6にも示すように平行な一対の板状部
7に続いて座フレーム5の端部に挿入して固着する円筒
状の取付部8が一体に成型されている。板状部7の中心
には、ヒンジ軸2を挿入するヒンジ軸孔9が形成され、
外周にはヒンジ軸孔9を中心として円弧状に複数、例え
ば5個のラチエツト歯10が連続して刻設されている。
ラチエツト歯10は、ラチエツト爪17が図1〜6にお
ける右回りにおいて離脱し、左回りにおいて係合するよ
うに形成されている。また、板状部7の外周には、右回
りに最後のラチエツト歯10すなわち離脱側のラチエツ
ト歯10に隣接してラチエツト歯10よりも丈の高い外
周弧面を有する爪乗せ部11が形成されている。なお、
各板状部7の間隔は、後述する爪受部材20を装着し得
る程度に設定されている。
【0014】第2ヒンジ金具4は、第1ヒンジ金具3と
同様に鋼板をプレス成型したものであり、図7にも示す
ように平行な一対の板状部12と背もたれフレーム6の
端部に挿入して固着する円筒状の取付部13が一体に成
型されている。板状部12の中心には、ヒンジ軸2を挿
入するヒンジ軸孔14が形成されている。板状部12の
間隔は、図2にも示すように第1ヒンジ金具の板状部7
が嵌まり込んで収まる寸法に設定されている。各板状部
12をつなぐ背面部15には、図7にも示すように長方
形の規制窓16が設けられている。この規制窓16の長
さは、後述する爪受部材20が第2ヒンジ金具4に対し
て相対的に所定範囲回転可能に規制する寸法に設定され
ている。板状部12の間には、図1〜5に示すようにラ
チエツト爪17が支持ピン18回りを回転可能に支持さ
れ、つる巻きばね19によりラチエツト歯10に係合す
るように弾性付勢されている。ラチエツト爪17が図1
に示すようにラチエツト歯10に係合している時には、
第2ヒンジ金具4が第1ヒンジ金具3とのなす角度Θを
拡大する方向には回転せず、背もたれフレーム6が倒れ
ないように停止するようになつている。
【0015】爪受部材20は、図8にも示すように板状
体からなり、ほぼ円形の中心にヒンジ軸2を挿入するヒ
ンジ軸孔21が設けられ、円周の一部にヒンジ軸孔21
を中心として第1ヒンジ金具の爪乗せ部11と同じ半径
の円弧状の爪受部22が形成されている。この爪受部2
2の長さは、第2ヒンジ金具4が最小の角度まで回転し
た時に第1ヒンジ金具の爪乗せ部11に重なつて連続す
る寸法に設定されている。なお、爪受部22の高さは、
ラチエツト歯10の先端よりも突出する寸法以上である
ことが必要であり、第1ヒンジ金具の爪乗せ部11とほ
ぼ同一の寸法までに設定されていればよい。爪受部22
の一端には、半径方向に突出した規制レバー23が形成
されている。この規制レバー23は、図1〜5に示すよ
うに第2ヒンジ金具の規制窓16に間隙を持つて挿入さ
れるが、この間隙の寸法によつて第2ヒンジ金具4と相
対的に回転する範囲が設定されている。また、爪受部2
2から離れた位置の円周の一部には、第2ヒンジ金具4
の最小の角度いいかえれば背もたれの最終起こし位置を
設定するストツパ24が突出して形成されている。この
ストツパ24は、第2ヒンジ金具4が角度Θを狭める方
向に回転し、最小の角度まで回転した時に第1ヒンジ金
具の板状部7の端縁25に当接して停止するようになつ
ている。
【0016】爪受部材20は、図1〜5に示すように第
1ヒンジ金具の板状部7間に皿ばね座金26を介して装
着され、ヒンジ軸2で回転可能に支持されている。皿ば
ね座金26は、爪受部材20をその両側面におけるヒン
ジ軸孔21まわりで第1ヒンジ金具の板状部7に弾性的
に押圧保持しており、回転方向において第1ヒンジ金具
3に摩擦接触するようになつている。皿ばね座金26に
よる押圧保持力は、背もたれを倒す途中において背もた
れの自重によるモーメントに抗して背もたれを停止させ
る程度の摩擦力を生じるように設定されていればよい。
以上のように、爪受部材20は、第1ヒンジ金具3に対
しては皿ばね座金26を介して摩擦接触により保持され
ており、第2ヒンジ金具4に対しては規制レバー23が
規制窓16の中で動ける範囲のみ無関係であるが、第2
ヒンジ金具4の回転により規制レバー23が規制窓16
の端部に係合した時に第2ヒンジ金具4とともにヒンジ
軸2を中心に回転するようになつている。
【0017】なお、本実施例の角度調節装置1は、爪受
部材20をその両側面におけるヒンジ軸孔21まわりに
皿ばね座金26を添えて第1ヒンジ金具の板状部7間に
装着し、この第1ヒンジ金具3を爪受部材の規制レバー
23を第2ヒンジ金具の規制窓16に差し込みながら第
2ヒンジ金具の板状部12間に装着する。しかる後、第
1ヒンジ金具3、第2ヒンジ金具4及び爪受部材20の
各ヒンジ軸孔9,14,21を一致させてヒンジ軸2を
挿通し、図2に示すようにヒンジ軸2の両端をカシメる
ことにより一体的に組み立てられる。
【0018】本実施例は上記のように構成されており、
その作用を図1〜5を参考にしながら背もたれの角度調
節操作とともに説明する。図1に示す使用状態から背も
たれを起こした角度に調節する場合には、背もたれフレ
ーム6により第2ヒンジ金具4がR矢印方向すなわち角
度Θを狭める方向に回転し、ラチエツト爪17がラチエ
ツト歯10の離脱方向に移動し、ラチエツト歯10に接
触しながらその先端を乗り越えて次のラチエツト歯10
に係合する。これにより、背もたれを所定の起こした角
度に調節することになる。その間、爪受部材20は、そ
の規制レバー23が図1に示すように第2ヒンジ金具の
規制窓16の一端に係合しており、第1ヒンジ金具3と
の摩擦力に抗して第2ヒンジ金具4と一緒に回転する
が、ラチエツト爪17もともに回転しているため爪受部
22がラチエツト爪17の先端に接触することはない。
従つて、背もたれを最終起こし位置まで段階的に調節す
ることができる。
【0019】背もたれを図1に示す使用状態から倒した
角度に調節する場合には、背もたれを使用状態から一且
最終起こし位置まで起こし、次いで最終倒し位置まで倒
し、しかる後起こし方向に起こして調節する。すなわ
ち、背もたれを図1に示す使用状態から起こすことによ
り、第2ヒンジ金具4がR矢印方向すなわち角度Θを狭
める方向に回転する。爪受部材20は、その規制レバー
23が第2ヒンジ金具の規制窓16の一端に当接してい
るため、第2ヒンジ金具4とともに回転し、爪受部材の
ストツパ24が第1ヒンジ金具の板状部の端縁25に当
接して停止し、第2ヒンジ金具4を停止させる。この
間、ラチエツト爪17は、ラチエツト歯10の離脱方向
に移動し、その先端が各ラチエツト歯10の先端を順次
乗り越えて爪乗せ部11に乗り上げ、爪受部材20は爪
受部22が爪乗せ部11と重なつて連続する位置に到達
する。この状態は、第2ヒンジ金具4が最小の角度位置
に到達し、背もたれが最終起こし位置に到達した状態で
あり、図3に示すようになる。
【0020】次に、背もたれを図3に示す最終起こし位
置から倒し方向に回転させることにより、第2ヒンジ金
具4がS矢印方向すなわち角度Θを拡大する方向に回転
し、ラチエツト爪17を一緒に回転させる。第2ヒンジ
金具4がS矢印方向に所定角度回転する間には、爪受部
材の規制レバー23が第2ヒンジ金具の規制窓16のい
ずれの端部にも当接してなく無関係であり、第1ヒンジ
金具3との摩擦接触により停止しているため、ラチエツ
ト爪17の先端が爪乗せ部11から爪受部材の爪受部2
2に乗り移り、図4に示すようになる。そして、第2ヒ
ンジ金具4が所定角度回転した後においては、第2ヒン
ジ金具の規制窓16の他端が爪受部材の規制レバー23
に当接し、爪受部材20を一緒に回転させる。そして、
ラチエツト爪17は、その先端が爪受部材の爪受部22
に支持された状態であり、この爪受部22がラチエツト
歯10の先端よりも突出しているため、ラチエツト歯1
0に係合しないで回転する。これにより、第2ヒンジ金
具4は、角度Θが最大となる角度まで回転し、図5に示
すように背もたれフレーム6が座フレーム5とほぼ18
0度の直線状態となる背もたれの最終倒し位置になる。
【0021】背もたれを図5に示す最終倒し位置から起
こすことにより、第2ヒンジ金具4がR矢印方向に回転
する。第2ヒンジ金具4が所定範囲回転する間には、ラ
チエツト爪17は第2ヒンジ金具4と一緒に回転する
が、爪受部材20はその規制レバー23が第2ヒンジ金
具の規制窓16のいずれの端部にも当接してなく第2ヒ
ンジ金具4と無関係であり、第1ヒンジ金具3との摩擦
接触により停止している。これにより、ラチエツト爪1
7の先端が爪受部材の爪受部22から外れ、最初のラチ
エツト歯10に係合する。第2ヒンジ金具4が所定範囲
回転した時に、第2ヒンジ金具の規制窓16の一端が爪
受部材の規制レバー23に当接する。これにより、爪受
部材20も第2ヒンジ金具4とともに回転するが、爪受
部材の爪受部22がラチエツト爪17の先端に係合する
ことはなく、ラチエツト爪17の先端はラチエツト歯1
0に接触しながら移動し、次のラチエツト歯10に順次
係合し、例えば図1に示すように所望角度に調節する。
従つて、背もたれを起し方向に起こすことにより、段階
的に角度調節することができる。
【0022】ところで、背もたれを使用状態から少し倒
した角度に調節する場合には、一旦最終起し位置まで移
動した後、倒し方向に移動し、所定角度付近において起
し方向に移動することによつても調節し得る。すなわ
ち、最終起し位置に移動することにより図3に示す状態
になり、倒し方向すなわちS矢印方向に移動することに
より図4に示す状態となる。倒し方向への移動途中で所
望位置に背もたれを停止させようとするときは、所望位
置付近で停止して僅かに起し方向すなわちR矢印方向に
移動する。所望位置で停止した際、ラチエツト爪17、
爪受部材20及び第2ヒンジ金具4との関係は図5に示
す場合と同様になつている。従つて、この状態から僅か
に起こしてR矢印方向に移動する際には、第2ヒンジ金
具4の回転によりラチエツト爪17が一緒に回転する
が、受部材20は第1ヒンジ金具3との摩擦接触により
停止しているため、図1に示す場合と同様にしてラチエ
ツト爪17の先端が爪受部材の爪受部22から外れ、所
定のラチエツト歯10に係合することになる。
【0023】第1実施例において、爪受部材20は皿ば
ね座金26により第1ヒンジ金具3に摩擦接触して設け
られているが、他のタイプのばね部材によつてでもよ
く、また次に説明する第2〜4の実施例のように摩擦用
突起27,28,29によつてであつてもよい。第2実
施例は、図9及び図10に示すように、爪受部材の爪受
部22の両側面に摩擦用突起27が設けられ、爪受部材
20の両側面にスペーサ30を添えて第1ヒンジ金具の
板状部7間に装着し、ヒンジ軸2で回転可能に支持され
ている。摩擦用突起27は、ラチエツト歯10の内面に
摩擦接触するように突出して形成されており、爪受部材
の規制レバー23が第2ヒンジ金具の規制窓16のいず
れの端部にも当接していない時には爪受部材20を第1
ヒンジ金具3に保持して停止させるようになつている。
第2実施例によれば、第1実施例と同様にして背もたれ
の角度調節を行い得るが、摩擦用突起27を第1ヒンジ
金具の各板状部7に形成されたラチエツト歯10間に押
し込み、又はラチエツト歯10の谷において押し込むこ
とにより爪受部材20を第1ヒンジ金具3に装着するた
め、組み立て作業を第1実施例よりも簡単かつ迅速に行
うことができる。なお、摩擦用突起27は、複数設けら
れていてもよい。また、ばね部材からなり、又はばね部
材により弾性支持されていてもよく、長期間安定して摩
擦接触し得る。図9及び図10において、図1〜8にお
けると同一の符号は同一の機能部材を意味している。
【0024】第3実施例は、図11及び図12に示すよ
うに、第2実施例の変形例であり、爪受部材の爪受部2
2の一端側の片面と他端側の反対面にプレス成型により
突出して形成された一対の摩擦用突起28が設けられて
いる。爪受部材20の第1ヒンジ金具3への装着を第2
実施例の場合と同様にして行うため、組み立て作業を簡
単かつ迅速に行うことができる。また、摩擦用突起28
を爪受部材20の成型と同時に形成することができるた
め、製造工程を短縮化し得る。なお、爪受部材20は、
同一位置における反対面にプレス成型により突出して形
成された突起を有する板状体を2枚張り合わせたもので
もよく、同一位置における両面に突出した摩擦用突起を
有することになる。図11及び図12において、図1〜
10におけると同一の符号は同一の機能部材を意味して
いる。
【0025】第4実施例は、図13及び図14に示すよ
うに、爪受部材の爪受部22から離れた部位の片面と反
対面にプレス成型により突出して形成された一対の摩擦
用突起29が設けられている。この摩擦用突起29は、
第1ヒンジ金具の板状部7の内面に摩擦接触し、爪受部
材の規制レバー23が第2ヒンジ金具の規制窓16のい
ずれの端部とも当接していない時には爪受部材20を第
1ヒンジ金具3に保持して停止するようになつている。
爪受部材20の第1ヒンジ金具3への装着は、摩擦用突
起29を第1ヒンジ金具の板状部7間に押し込むことに
より行なわれるが、第1ヒンジ金具の板状部7に摩擦用
突起29を挿入する膨出部又は溝が形成されていてもよ
い。なお、爪受部材20は、同一位置における反対面に
プレス成型により突出して形成された突起を有する2枚
の板状体を張り合わせたものでもよく、同一位置におけ
る両面に突出した摩擦用突起を有することになる。図1
3及び図14において、図1〜12におけると同一の符
号は同一の機能部材を意味している。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、爪乗せ部をラチエツト
歯に隣接して第1ヒンジ金具に設け、爪受部材を第1ヒ
ンジ金具に摩擦接触させるとともに第2ヒンジ金具と所
定範囲回転可能に設けることにより、各ヒンジ金具を互
いになす角度が拡大する方向に回転させる途中において
もラチエツト爪をラチエツト歯に確実に係合させること
ができる。その結果、背もたれを最終倒し位置に倒すこ
とにより段階的に角度調節し得ることは勿論のこと、倒
す途中においても所望角度に円滑かつ確実に停止するこ
とが可能になつた。しかも、使用状態から起こす方向に
少し起こした場合であつても、ラチエツト爪がラチエツ
ト歯の先端に乗り上げた状態で停止することがなく、確
実に係合した状態で停止するため、操作ミスの恐れがな
く、誰でもが安心して使用することが可能になつた。以
上のように、従来よりもはるかに簡便かつ確実に操作し
得る椅子の角度調節装置を提供することができた。
【0027】爪受部材に摩擦用突起を設けたものについ
ては、爪受部材を第1ヒンジ金具に容易に装着すること
ができ、組み立て作業を簡単かつ迅速に行うことができ
る。また、摩擦用突起をプレス成型により形成する場合
には、爪受部材の製造工程を短縮化することができ、安
価に提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の一部欠截側面図で、使用
状態を示す。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図3】本発明の第1実施例の一部欠截側面図で、最終
起こし位置の状態を示す。
【図4】同じく図3の最終起こし位置から少し倒した状
態を示す。
【図5】同じく最終倒し位置の状態を示す。
【図6】同じく要部である第1ヒンジ金具の拡大斜視図
である。
【図7】同じく要部である第2ヒンジ金具の拡大斜視図
である。
【図8】同じく要部である爪受部材の拡大斜視図であ
る。
【図9】本発明の第2実施例の一部欠截側面図で、最終
起こし位置の状態を示す。
【図10】図9のB−B線に沿う拡大断面図である。
【図11】本発明の第3実施例の一部欠截側面図で、最
終起こし位置の状態を示す。
【図12】図11のC−C線に沿う拡大断面図である。
【図13】本発明の第4実施例の一部欠截側面図で、最
終起こし位置の状態を示す。
【図14】図13のD−D線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
1 角度調節装置 2 ヒンジ軸 3 第1ヒンジ金具 4 第2ヒンジ金
具 5 座フレーム 6 背もたれフレ
ーム 10 ラチエツト歯 11 第1ヒンジ
金具の爪乗せ部 16 第2ヒンジ金具の規制窓 17 ラチエツト
爪 20 爪受部材 22 爪受部材の
爪受部 23 爪受部材の規制レバー 26 皿ばね座金 27,28,29 摩擦用突起

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円弧状に刻設された複数のラチエツト歯
    (10)とラチエツト歯(10)の離脱側に隣接してラ
    チエツト歯(10)の先端よりも突出して形成された円
    弧状の爪乗せ部(11)とを有し、椅子の座又は背もた
    れの一方に取り付けられる第1ヒンジ金具(3)と、第
    1ヒンジ金具(3)にヒンジ軸(2)で回転可能に連結
    され、椅子の座又は背もたれの他方に取り付けられる第
    2ヒンジ金具(4)と、第2ヒンジ金具(4)に枢支さ
    れるとともにラチエツト歯(10)に係合する方向に付
    勢して設けられたラチエツト爪(17)と、ヒンジ軸
    (2)に回転可能に支持され、第1ヒンジ金具(3)に
    摩擦接触して設けられるとともに、第2ヒンジ金具
    (4)に対して相対的に所定範囲回転可能に規制して設
    けられ、第1ヒンジ金具(3)と第2ヒンジ金具(4)
    とのなす角度(Θ)が最小となる状態において爪乗せ部
    (11)と連続するように円弧状に形成された爪受部
    (22)を有する爪受部材(20)とを備えてなり、爪
    受部材の爪受部(22)の側面には摩擦用突起(27,
    28)が第1ヒンジ金具のラチエツト歯(10)の側面
    に摩擦接触するように突出して形成されていることを特
    徴とする椅子の角度調節装置。
  2. 【請求項2】 円弧状に刻設された複数のラチエツト歯
    (10)とラチエツト歯(10)の離脱側に隣接してラ
    チエツト歯(10)の先端よりも突出して形成された円
    弧状の爪乗せ部(11)とを有し、椅子の座又は背もた
    れの一方に取り付けられる第1ヒンジ金具(3)と、第
    1ヒンジ金具(3)にヒンジ軸(2)で回転可能に連結
    され、椅子の座又は背もたれの他方に取り付けられる第
    2ヒンジ金具(4)と、第2ヒンジ金具(4)に枢支さ
    れるとともにラチエツト歯(10)に係合する方向に付
    勢して設けられたラチエツト爪(17)と、ヒンジ軸
    (2)に回転可能に支持され、第1ヒンジ金具(3)に
    摩擦接触して設けられるとともに、第2ヒンジ金具
    (4)に対して相対的に所定範囲回転可能に規制して設
    けられ、第1ヒンジ金具(3)と第2ヒンジ金具(4)
    とのなす角度(Θ)が最小となる状態において爪乗せ部
    (11)と連続するように円弧状に形成された爪受部
    (22)を有する爪受部材(20)とを備えてなり、爪
    受部材の爪受部(22)から離れた位置における側面に
    は摩擦用突起(29)が第1ヒンジ金具(1 0)の側面
    に摩擦接触するように突出して形成されていることを特
    徴とする椅子の角度調節装置。
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