JP2009189391A - 関節金具及び座椅子 - Google Patents

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成敬 橋田
Rikitoshi Hashida
力俊 橋田
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Abstract

【課題】関節金具を備えた座椅子等の製品の製造過程において関節金具の回転金具が不慮に正回転しないように回転金具を保持することができる関節金具を提供する。
【解決手段】関節金具1の回転金具20は、固定金具10に軸支されている。回転金具20の固定金具10に対する開き角度θが減少する方向への回転金具20の正回転が許容されている。回転金具20の開き角度θが増大する方向への回転金具20の逆回転が規制されるとともに、この規制が所定の解除操作により解除されるように、関節金具1が構成されている。さらに、関節金具1は、回転金具20の開き角度θが最大のとき、回転金具20及び固定金具10のうち一方の金具が他方の金具に圧接することにより生じる回転金具20と固定金具10との間の摩擦力によって、回転金具20が正回転不能に保持されるように構成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、例えば座椅子の座フレームと背フレームとの連結部に配置される関節金具及び座椅子に関する。
例えば座椅子の座フレームと背フレームとの間には、背フレームの傾斜角度を段階的に又は無段階に調節するために関節金具が配置されている。この関節金具としては、例えばラチェット機構を有するもの、即ちラチェット金具が主に用いられている(例えば特許文献1−3参照)。
この種の関節金具は、座フレームに取り付けられる固定金具と、背フレームに取り付けられる回転金具とを備えたものであって、回転金具が固定金具に回転軸を介して軸支されいる。さらに、この関節金具は、回転金具の固定金具に対する開き角度が減少する方向への回転金具の回転(この方向の回転を「正回転」という)が許容される一方、回転金具の開き角度が増大する方向への回転金具の回転(この方向の回転を「逆回転」という)が規制されており、この規制を解除する場合には、回転金具を大きく正回転させて回転金具の開き角度を所定の角度未満にすることにより、規制が解除されるものとなされているか、あるいは、関節金具に付設された規制解除レバーを操作することにより、規制が解除されるものとなされている。
この関節金具を用いた座椅子を製造する場合には、図12に示すように、まず関節金具101の回転金具120を、固定金具110に対する開き角度がその最大開き角度である180°になるように予め回転させておく。そしてこの状態で、関節金具101の固定金具110の取付け部を座フレーム61の端部に嵌合させるとともに、関節金具101の回転金具120の取付け部を背フレーム62の端部に嵌合させる。この嵌合作業は平坦な作業テーブル(図示せず)上で行われる。次いで、両フレーム61、62を上下反転させたのち、かしめプレス装置70へ搬送する。次いで、このかしめプレス装置70によって各フレーム61、62の関節金具101との嵌合部をかしめ固定する。なお、71及び72は、それぞれ、かしめプレス装置70のかしめパンチ及び受けダイスである。次いで、両フレーム61、62をかしめプレス装置70から取り出して再度、上下反転したのち、両フレーム61、62にそれぞれ合成樹脂(例:ポリプロピレン)製バンド63、63を架け渡し状に取り付ける。この取付け作業は平坦な作業テーブル(図示せず)上で行われる。次いで、両フレーム61、62にクッション部材64及び表面カバー65を順次取り付けることにより、座椅子60が製造される。
特開2006−340798号公報 特開2006−340797号公報 特開2006−046433号公報 特開2004−92876号公報
而して、上述した座椅子60の製造過程においては、座椅子60の両フレーム61、62は関節金具101と連結した状態で幾度か上下反転させられるが、その際に、図13に示すように、両フレーム61、62のうち一方のフレーム(同図では背フレーム62)がその自重等で不慮に関節金具101を中心に他方のフレーム(同図では座フレーム61)に対して回転し、関節金具101の固定金具110及び回転金具120のうち一方の金具(同図では回転金具120)が他方の金具(同図では固定金具110)に対して正回転してしまうことが多々あった。このようになると、その後の製造工程で所定の作業を行い難くなる。そこで、両フレーム61、62を元の展開状態に戻すために回転金具120を逆回転させて回転金具120と固定金具110との間の開き角度を180°に戻す必要がある。
しかしながら、この状態では回転金具120は逆回転方向への回転が規制されているため、この規制を解除すべく、回転金具120を一旦大きく正回転させることでこの規制を解除したのち、回転金具120を逆回転させるか、あるいは、関節金具101に付設された規制解除レバー(図示せず)を操作することでこの規制を解除したのち、回転金具120を逆回転させる必要があり、煩わしい作業を強いられていた。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、関節金具を備えた座椅子等の製品の製造過程において関節金具の回転金具が不慮に正回転しないように回転金具を保持することができる関節金具を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 回転金具が固定金具に軸支されるとともに、
回転金具の固定金具に対する開き角度が減少する方向への回転金具の正回転が許容される一方、回転金具の開き角度が増大する方向への回転金具の逆回転が規制されるとともに、この規制が所定の解除操作により解除されるものとなされた関節金具において、
回転金具の開き角度が最大のとき、回転金具及び固定金具のうち一方の金具が他方の金具に圧接することにより生じる回転金具と固定金具との間の摩擦力によって、回転金具が正回転不能に保持されるものとなされていることを特徴とする関節金具。
[2] 一方の金具に、他方の金具に圧接する圧接部が一体に設けられている前項1記載の関節金具。
[3] 圧接部は、一方の金具の一部が他方の金具側に屈曲変形されることにより形成されている前項2記載の関節金具。
[4] 座フレームと背フレームとの間に前項1〜3のいずれかに記載の関節金具が配置されるとともに、
座フレームが関節金具の固定金具に取り付けられる一方、背フレームが関節金具の回転金具に取り付けられていることを特徴とする座椅子。
本発明は以下の効果を奏する。
[1]の発明に係る関節金具は、回転金具の開き角度が最大のとき、回転金具及び固定金具のうち一方の金具が他方の金具に圧接することにより生じる回転金具と固定金具との間の摩擦力によって、回転金具が正回転不能に保持されるものとなされている。したがって、この関節金具を備えた座椅子等の製品を製造する過程において、回転金具の開き角度を最大にする際に一方の金具を他方の金具に圧接させることにより、回転金具が正回転不能に保持されるので、製品の製造過程の途中で回転金具が不慮に正回転することはない。そのため、製品の製造作業を容易に行うことができる。
[2]の発明では、回転金具及び固定金具のうち一方の金具に、他方の金具に圧接する圧接部が一体に設けられているので、回転金具の回転動作に伴って圧接部が他方の金具に対して相対的に回転されるものとなる。したがって、回転金具を開き角度が最大になるまで逆回転させることによって、圧接部を他方の金具に圧接させることができ、もって圧接部の圧接作業、すなわち回転金具を正回転不能に保持する作業を容易に行うことができる。
[3]の発明では、圧接部は、一方の金具の一部が屈曲変形されることにより形成されたものであるから、一方の金具に圧接部を溶接やねじで固定して形成する場合に比べて、圧接部の形成を容易に行うことができる。
[4]の発明では、座フレームと背フレームとを備えた座椅子の製造作業を容易に行うことができる。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1において、1は、本発明の一実施形態に係る関節金具である。この関節金具1は、上述した図12に示した製造工程を経て製造される座椅子60に用いられるものであり、座椅子60の座フレーム61と背フレーム62との間に配置されるものである。詳述すると、座椅子60の座フレーム61及び背フレーム62は、いずれも断面円形状の金属製パイプ材をコ字状に屈曲することにより製作されたものである。そして、座フレーム61の右前端部と背フレーム62の右下端部との間と、座フレーム61の左前端部と背フレームの左下端部との間とに、それぞれ左右一対の関節金具1、1が配置されるものである。左右の関節金具1、1は互いに同一構成である。
関節金具1は、基本的には、後述する圧接凸部50(圧接部)を除いて、公知のラチェット金具からなるものである。
すなわち、この関節金具1は、図2に示すように、固定金具10、回転金具20、カム板30、逆回転規制用爪部材40等を備えている。
固定金具10は、座フレーム61の端部に固定状態に取り付けられる円筒状の取付け部11を有しており、この取付け部11は詳述すると座フレーム61の端部に内嵌められた状態でかしめプレス装置(図12参照、70)によって座フレーム61の端部にかしめ固定されるものである。
回転金具20は、背フレーム62の端部に固定状態に取り付けられる円筒状の取付け部21を有しており、この取付け部21は詳述すると背フレーム62の端部に内嵌められた状態でかしめプレス装置によって背フレーム62の端部にかしめ固定されるものである。
回転金具20は、固定金具10に回転軸13を介して軸支されており、すなわち回転軸13を中心に固定金具10に対して相対的に回転可能に固定金具10に支持されている。
ここで、本明細書及び特許請求の範囲では、図3に示すように、回転金具20の固定金具10に対する開き角度θが減少する方向Rへの回転金具20の回転方向を、回転金具20の「正回転方向R」という。一方、その逆方向、即ち回転金具20の開き角度θが減少する方向Lへの回転金具20の回転方向を、回転金具20の「逆回転方向L」という。
以下に、この関節金具1の構成を詳述する。
図2に示すように、固定金具10の取付け部11の基端部には、互いに離間して対向状に配置された一対の略円形状の軸受け板部12、12と、該両軸受け板部12、12の下端同士を連結した底板部17とが一体に形成されている。
回転金具20の取付け部21の基端部には、互いに離間して対向状に配置された一対の回転板部としてのラチェット板部22、22が一体に形成されている。ラチェット板部22の外周縁部には、複数のラチェット歯23が所定のピッチで周方向に並んで形成されている。これらのラチェット歯23は、回転金具20の固定金具10に対する開き角度θが約90〜180°の範囲内において、複数の開き角度位置で逆回転規制用爪部材40と係合されうるピッチで形成されている。なお本発明では、ラチェット歯23の個数、即ち回転金具20の開き角度θの位置を調節可能な段数は、特に限定されるものではなく、例えば4〜20個(段)に設定される。
さらに、回転金具20の両ラチェット板部22、22間における取付け部21側の上下両端部には、それぞれ、後述するカム板30の第1当たり突部31及び第2当たり突部32に衝合する第1衝合部25及び第2衝合部26が一体に設けられている。
そして、図1〜4に示すように、回転金具20の両ラチェット板部22、22が固定金具10の両軸受け板部12、12間に配置されるとともに、この状態で、両軸受け板部12、12の中心部及び両ラチェット板部22、22の中心部にそれぞれ設けられた軸孔14、24内に、リベットからなる回転軸13が連通状態に挿通されており、これにより、回転金具20が回転軸13を介して固定金具10に該固定金具10に対して相対的に回転可能に軸支されている。さらに、回転軸13の先端がかしめられて径大に形成されることにより、回転軸13の抜け止めが図られている(図4参照)。この状態では、図4に示すように、固定金具10の各軸受け板部12は、回転金具20の対応するラチェット板部22と対向状に配置されている。
さらに、回転金具20の両ラチェット板部22、22間には、カム板30が配置されるとともに、この状態で、カム板30の中央部に設けられた軸孔36内に前記回転軸13が挿通されており、これにより、カム板30が回転金具20と同様に回転軸13を介して固定金具10に該固定金具10に対して相対的に回転可能に軸支されている。
固定金具10の両軸受け板部12、12間における取付け部11側の位置には、回転金具20の逆回転を規制する逆回転規制手段としての逆回転規制用爪部材40が配置されるとともに、この状態で、両軸受け板部12、12の取付け部11側の端部に設けられた軸孔16、16内と、爪部材40の基端部に設けられた軸孔42内とに、リベットからなる揺動軸15が連通状態に挿通されており、これにより、爪部材40が揺動軸15を介して固定金具10に揺動可能に軸支されている。さらに、揺動軸15の先端がかしめられて径大に形成されることにより、揺動軸15の抜け止めが図られている(図4参照)。
爪部材40の先端部には、ラチェット板部22のラチェット歯23に係合する2個の爪片41、41が形成されている。そして、爪部材40が図3の紙面に対して時計周りに揺動軸15を中心に揺動した場合には、両爪片41、41が互いに隣接する2個のラチェット歯23、23に同時に係合し、これにより回転金具20の逆回転方向Lへの回転(即ち逆回転)が規制され、一方、爪部材40が反時計周りに揺動した場合には、両爪片41、41が両ラチェット歯23、23から同時に離脱し、これにより回転金具20の逆回転方向Lへの回転(逆回転)が許容されるように構成されている。
さらに、この爪部材40は、揺動軸15に取り付けられたねじりコイルばね等の付勢部材45により、時計回り、つまりラチェット歯23に係合する方向に常時、回転付勢されている。
そして、図3に示すように、爪部材40の爪片41がラチェット歯23に係合した状態では、上述したように回転金具20の逆回転方向Lへの回転が規制されているが、この状態から回転金具20が正回転方向Rへ回転しようとした際には、ラチェット歯23に爪片41が付勢部材45の付勢力に抗して離脱方向に押されてラチェット歯23との係合が解除されるように構成されている。
図2及び3に示すように、カム板30における爪部材40に対向する側の略半周縁部には、回転金具20の第1衝合部25及び第2衝合部26にそれぞれ衝合する第1当たり突部31及び第2当たり突部32と、爪片41のラチェット歯23への係合を許容するための周縁凹部33と、爪片41のラチェット歯23への係合を規制するようにラチェット板部22よりも僅かに大きな円弧状に形成された周縁突部35と、周縁凹部33から周縁突部35にかけて傾斜状に形成された案内部34と、が設けられている。
また、固定金具10の各軸受け板部12における先端側の下端部には、圧接部としての圧接凸部50が、回転金具20のラチェット板部22側に僅かに突出した状態に一体形成されている。この圧接凸部50は、ラチェット板部22の下端部の側面に圧接することにより生じる圧接凸部50とラチェット板部22の側面との間の摩擦力によって、回転金具20を正回転不能に保持するためのものである。
圧接凸部50は、軸受け板部12の一部がその外面からラチェット板部22側に向かってポンチ等で局部的に押圧されて塑性的に屈曲変形されることにより、形成されたものである。そのため、軸受け板部12の内面、即ち軸受け板部12のラチェット板部22との対向面には、断面円形状の圧接凸部50が形成される一方、軸受け板部12の外面には、ポンチ等で押圧されて生じた断面円形状の凹部が形成されている。さらに、両圧接凸部50、50は、互いに対向状に配置されている。
圧接凸部50のラチェット板部22側への突出量は、軸受け板部12とラチェット板部22との間の間隔よりも僅かに大きく設定されており、例えば当該間隔よりも0.1〜0.5mm大きく設定されており、これにより、圧接凸部50がラチェット板部22の側面に圧接し得るものとなされている。また、圧接凸部50の直径は例えば1.5〜5mmに設定されている。ただし本発明では、圧接凸部50の突出量及び直径はそれぞれ上記の範囲であることに限定されるものではない。
上記関節金具1において、図3に示すように、回転金具20が固定金具10に対して約90〜160°の開き角度θで開いた状態では、爪部材40の爪片41がカム板30の周縁凹部33内に配置されることにより、爪部材40が付勢部材45の付勢力により係合方向に付勢されて爪片41がラチェット歯23に係合している。これにより、回転金具20の開き角度θが増大する方向、即ち回転金具20の逆回転方向Lへの回転が規制されている。また、圧接凸部50はラチェット板部22には当接しておらず、したがって圧接凸部50とラチェット板部22との間に摩擦力は発生していない。
この状態から、回転金具20を開き角度θが減少する方向、即ち正回転方向Rへ回転させた際には、ラチェット歯23により爪片41が付勢部材45の付勢力に抗して離脱方向に押されて、爪片41がラチェット歯23を乗り越えたのち、爪片41が付勢部材45の付勢力により次段のラチェット歯23に係合する。これにより、回転金具20の逆回転方向Lへの回転が再度規制される。
このように、爪部材40の爪片41が複数のラチェット歯23へと順送りされることにより、回転金具20の正回転方向Rへの回転(正回転)が許容され、一方、爪片41がラチェット歯23に係合することにより、回転金具20の逆回転方向Lへの回転(逆回転)が規制される。
一方、上記関節金具1において、回転金具20の逆回転方向Lへの回転について規制を解除する操作、即ち回転金具20の逆回転規制解除操作は、次のように行われる。
まず、回転金具20の開き角度θが規制解除角度として90°未満になるまで回転金具20を大きく正回転させる。この正回転操作の途中で、回転金具20の第1衝合部25がカム板30の第1当たり突部31に衝合して、カム板30が回転金具20と一緒に正回転される。この正回転動作に伴い、図5に示すように、爪部材40の爪片41が付勢部材40の付勢力に抗してカム板30の案内部34に沿って離脱方向へ押されていき、もって周縁突部35に乗り上げた状態に配置される。こうして爪片41のラチェット歯23との係合が解除された状態に保持され、即ち回転金具20の逆回転方向Lへの回転の規制が解除された状態に保持される。したがって、この状態では、回転金具20は逆回転方向Lへの回転が許容されている。
このように、回転金具20の逆回転方向Lへの回転の規制を解除した状態のままで、回転金具20を逆回転させると、図6及び7に示すように、回転金具20の第2衝合部26がカム板30の第2当たり突部32に衝合して、カム板30が回転金具20と一緒に逆回転される。
更に回転金具20を逆回転させると、図8及び9に示すように、固定金具10の両圧接凸部50、50が両ラチェット板部22、22の側面に同時に当接し、各圧接凸部50がラチェット板部22の側面に圧接し始める。これにより、両者の間に摩擦力が発生し始める。
この摩擦力に抗して更に回転金具20を逆回転させていき、回転金具20をその開き角度θが最大開き角度である180°になるまで回転させる。これにより、図10及び11に示すように、各圧接凸部50全体がラチェット板部22の側面に圧接し、これにより生じた各圧接凸部50とラチェット板部22の側面との間の摩擦力によって、回転金具20が正回転不能に保持される。
さらに、この状態では、カム板30の第2当たり突部32が回転金具20の第2衝合部26に押されることでカム板30は逆回転されており、そのため、爪部材40の爪片41がカム板30の周縁突部35から案内部34を通って周縁凹部33の内側に配置されている。これにより、爪片41がラチェット歯23に係合し、回転金具20の逆回転方向Lへの回転が規制されている。
以上のように回転金具20の開き角度θを180°にした状態のもとで、図12に示したように、固定金具10の取付け部11を座フレーム61の端部に嵌合させるとともに、回転金具20の取付け部21を背フレーム62の端部に嵌合させる。そして、上述した座椅子60の製造方法に従って座椅子60を製造する。
この座椅子60の製造過程において、本実施形態の関節金具1は次のような効果を奏する。
すなわち、この関節金具1は、回転金具20の開き角度θが最大(即ちθ=180°)のとき、固定金具10の圧接凸部50が回転金具20のラチェット板部22の側面に圧接することにより生じる回転金具20と固定金具10との間の摩擦力によって、回転金具20が正回転不能に保持されているので、座椅子60の製造過程の途中として例えば両フレーム61、62の上下反転時に、回転金具20が不慮に正回転することはない。そのため、座椅子60の製造作業を容易に行うことができる。
しかも、固定金具10の軸受け板部12に、回転金具20のラチェット板部22の側面に圧接する圧接凸部50が一体に設けられているので、回転金具20の回転動作に伴って圧接凸部50が回転金具20に対して相対的に回転されるものとなる。したがって、回転金具20の逆回転方向Lへの回転の規制を解除して、回転金具20を開き角度θが最大開き角度である180°になるまで逆回転させることにより、圧接凸部50を回転金具20のラチェット板部22の側面に圧接させることができる。そのため、圧接凸部50の圧接作業、すなわち回転金具20を正回転不能に保持する作業を容易に行うことができる。
さらに、圧接凸部50は、固定金具10の軸受け板部12の一部が屈曲変形されることにより形成されたものであるから、固定金具10の軸受け板部12に圧接凸部50を溶接やねじで固定して形成する場合に比べて、圧接凸部50の形成を容易に行うことができる。
また、本実施形態の座椅子60は、座フレーム61が関節金具1の固定金具10の取付け部11に取り付けられるとともに、背フレーム62が関節金具1の回転金具20の取付け部21に取り付けられているので、座椅子60の製造作業を容易に行うことができる。
ここで、図10及び11に示した状態の関節金具1では、上述したように、圧接凸部50とラチェット板部22の側面との間の摩擦力によって、回転金具20は正回転不能に保持されているが、この状態から回転金具20を正回転させる場合には、回転金具20に圧接凸部50とラチェット板部22の側面との間の摩擦力よりも大きな正回転方向Rの回転力を加えることにより、当該摩擦力に抗して回転金具20を正回転方向Rに強制的に回転させる。そして、圧接凸部50がラチェット板部22の側面に当接しない位置まで回転金具20を正回転させることにより、回転金具が正回転不能に保持された状態が解除される
以上で本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に示したものであること限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、圧接部(圧接凸部50)は、固定金具10(詳述すると軸受け板部12)に設けられているが、本発明では、その他に、回転金具20(例えばラチェット板部22)に設けられていても良いし、固定金具10と回転金具20の両方にそれぞれ設けられていても良い。また本発明では、金具における圧接部を設ける部位についても特に限定されるものではなく、例えば、本実施形態のように固定金具10の軸受け板部12であっても良いし、あるいは、軸受け板部12に対向状に配置された、回転金具20の回転板部(即ちラチェット板部22)であっても良い。また本発明では、圧接部は、固定金具10と回転金具20とのうち少なくとも一方の金具の外縁部が他方の金具側に折り曲げられて変形されることにより、形成されていても良い。
また上記実施形態では、関節金具1の回転金具20の逆回転方向Lへの回転の規制解除操作は、回転金具20の開き角度θが規制解除角度(即ち90°未満)になるまで回転金具20を正回転させることにより行われるが、本発明では、その他に、例えば、関節金具1に付設された規制解除レバーを操作することにより行われるものであっても良いし、その他の規制解除方法で行われるものであっても良い。
また本実施形態では、関節金具1はいわゆるラチェット金具からなるものであるが、本発明に係る関節金具はこれに限定されるものではなく、その他に、例えば、ねじりコイルばねのコイル部内側に配置された回転金具用回転軸を該ねじりコイルばねのコイル部によって巻き締めたり緩めたりすることにより、回転金具の正回転及び逆回転を許容したり規制したりするように構成されたものであっても良い。
さらに、本実施形態では、関節金具1は、回転金具20の開き角度θを段階的に調節可能なものであるが、本発明では、その他に、回転金具20の開き角度θを無段階に調節可能なものであっても良い。
また、上記実施形態では、関節金具1は、座椅子60に用いられるであるが、本発明では、その他に、例えばフットレスト付の椅子の関節金具に用いられるものであっても良いし、車両等の座席に用いられるものであっても良いし、その他の製品に用いられるものであっても良い。
本発明は、例えば座椅子の座フレームと背フレームとの連結部に配置される関節金具及び座椅子に利用可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る関節金具の斜視図である。 図2は、同関節金具の分解斜視図である。 図3は、同関節金具の回転金具の逆回転が規制された状態の側面図である。 図4は、図3中のX1−X1線断面図である。 図5は、同関節金具の回転金具の逆回転の規制が解除された状態の側面図である。 図6は、同関節金具の回転金具を逆回転方向に回転させる途中の状態の側面図である。 図7は、図6中のX2−X2線断面図である。 図8は、同関節金具の固定金具の圧接凸部(圧接部)が回転金具に圧接し始めた状態の側面図である。 図9は、図8中のX3−X3線断面図である。 図10は、同関節金具の回転金具が最大開き角度に回転して該回転金具が正回転不能に保持された状態の側面図である。 図11は、図10中のX4−X4線断面図である。 図12は、従来の関節金具を備えた座椅子についての製造工程を示す概略斜視図である。 図13は、従来の座椅子における関節金具の回転金具が座椅子の製造過程の途中で不慮に正回転した状態の斜視図である。
符号の説明
1:関節金具
10:固定金具
12:軸受け板部
13:回転軸
20:回転金具
22:ラチェット板部
23:ラチェット歯
25:第1衝合部
26:第2衝合部
30:カム板
31:第1当たり突部
32:第2当たり突部
33:周縁凹部
35:周縁突部
40:逆回転規制用爪部材
41:爪片
50:圧接凸部(圧接部)
60:座椅子
61:座フレーム
62:背フレーム

Claims (4)

  1. 回転金具が固定金具に軸支されるとともに、
    回転金具の固定金具に対する開き角度が減少する方向への回転金具の正回転が許容される一方、回転金具の開き角度が増大する方向への回転金具の逆回転が規制されるとともに、この規制が所定の解除操作により解除されるものとなされた関節金具において、
    回転金具の開き角度が最大のとき、回転金具及び固定金具のうち一方の金具が他方の金具に圧接することにより生じる回転金具と固定金具との間の摩擦力によって、回転金具が正回転不能に保持されるものとなされていることを特徴とする関節金具。
  2. 一方の金具に、他方の金具に圧接する圧接部が一体に設けられている請求項1記載の関節金具。
  3. 圧接部は、一方の金具の一部が他方の金具側に屈曲変形されることにより形成されている請求項2記載の関節金具。
  4. 座フレームと背フレームとの間に請求項1〜3のいずれかに記載の関節金具が配置されるとともに、
    座フレームが関節金具の固定金具に取り付けられる一方、背フレームが関節金具の回転金具に取り付けられていることを特徴とする座椅子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012085766A (ja) * 2010-10-19 2012-05-10 Koyo Giken Kk 座イス用角度調整金具及び座イス用連結構造
JP2014030614A (ja) * 2012-08-03 2014-02-20 Hikari:Kk 家具及びその製造方法
KR101775641B1 (ko) * 2016-01-27 2017-09-06 박흥식 척추 허리 보호 및 하지 정맥류를 방지하는 겨드랑이 지지부가 구비된 시트

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