JP2769312B2 - 座いすの背もたれの角度調節機構 - Google Patents

座いすの背もたれの角度調節機構

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JP2769312B2
JP2769312B2 JP12034196A JP12034196A JP2769312B2 JP 2769312 B2 JP2769312 B2 JP 2769312B2 JP 12034196 A JP12034196 A JP 12034196A JP 12034196 A JP12034196 A JP 12034196A JP 2769312 B2 JP2769312 B2 JP 2769312B2
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孝雄 倉谷
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株式会社大日工業
孝雄 倉谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は座いすの背もたれ
の角度の調節機構に関する。
【0002】
【従来の技術】和室で使用される座いすの内、その背も
たれの傾斜角度の調節が可能なものは、図6に示すよう
に、その角度調節機構10が座50と背もたれ70の側
辺を構成するパイプ51、71の対向端部に両者を接続
する形で設けられている。
【0003】この角度調節機構10は、図7および図8
に示すように、ケース部52がそのパイプ状端部53を
座の側辺を成すパイプ51の端部に嵌入して取り付けら
れており、そのケース部52に組み込まれるギヤブロッ
ク72がそのパイプ状端部73を背もたれの側辺を成す
パイプ71の端部に嵌入して取り付けられている。
【0004】前記ケース部52は、前記座のパイプ51
から進出して座面に平行となった底面部54の両側縁に
側板55、55が垂直に立設された形をなしている。そ
の側板55、55の対向空間に前記背もたれのパイプ7
1から進出したギヤブロック72の二股になったギヤ板
74、74が平行に入りこんでいる。
【0005】これら両側板55、55と二股のギヤ板7
4、74の四つの板にリベット型の回動軸56が貫通さ
れ、両側板55、55が軸受となる形で、ギヤブロック
72がこの回動軸56の回りに回動可能に取り付けられ
ている。そして、ギヤブロック72のギヤ板74、74
は楕円形の外周の一部がラチェット型の歯75となって
いる。
【0006】また、前記ケース部52の両側板55、5
5には、ギヤブロック72の回動軸56とは別にもう一
つの回動軸57が挿通されており、この回動軸57に前
記ラチェットの係止爪58が回動自在に挿嵌されてい
る。この回動軸57にはネジリコイルバネ59も挿嵌さ
れており、このネジリコイルバネ59はその一端59a
をケース部52のパイプ部53内面に当接し、他端59
bを前記ラチェットの係止爪58の底部外面58aに当
接させ、係止爪58を常にラチェット歯75の歯溝に係
合させるように付勢している。
【0007】さらに、前記ギヤブロック72の回動軸5
6には、二股のギヤ板74、74の間にラチェットの係
止爪58を係止解除させるための解除板76が遊嵌され
ている。この解除板76には係止爪58が係合する切り
欠き76aが設けられている。以上のような構成の座い
すの角度調節機構は以下のように作用する。
【0008】前記図8は座いすの使用者が背もたれを所
望の角度に固定して使用している通常時の角度調節機構
のラチェット歯75、係止爪58およびその解除板76
の係合関係を示している。図の状態ではギヤブロック7
2のラチェット歯75の歯溝に係止爪58が作用し、背
もたれは座いすの設置面側には回動せず、座に近づく向
き(図の反時計回り)にのみ回動可能となっている。
【0009】また、解除板76はその切り欠き部76a
に係止爪58が係合しているが、それ以外に係合してい
るものはなく、回動軸56に対しても遊嵌状態にあるの
で、この状態で背もたれを座側に回動させても解除板7
6自体が回動することはなく、しばらくは係止爪58に
は作用せず、ラチェット歯75の歯溝と係止爪58が順
次係合してゆくだけである。
【0010】ラチェット機構を解除するには、前記した
状態から背もたれをさらに座側に倒して行く。そうする
と、図9に示すように、その途中で、ギヤブロック72
のパイプ状端部73が二股のギヤ板74、74に分かれ
る境界部分74aがラチェット歯75の解除板76に当
接し始め、解除板76を押圧し、これを回動させる。解
除板76が回動すると、係止爪58が解除板76の切り
欠き部76aから離脱し、代わって解除板76の外周7
6bが係止爪58に当接し、これをケース底面部54側
に押圧するようになる。そうなると、背もたれを図の時
計回りに反転させても、解除板76は回動軸56と係止
爪58の間でネジリコイルバネ59のバネ力で押圧固定
されたままであり、従ってまた、係止爪58も解除板7
6によって底面側に押圧固定されたままであるので、ギ
ヤブロック72のラチェット歯75と係止爪58はかみ
合わず、背もたれは図の反時計、時計回り、いずれの方
向にも回動自在の状態になる。
【0011】しかし、背もたれを座いすの設置面側に大
きく回動させて行くと、その途中、図10に示すよう
に、前記ギヤブロック72の二股のギヤ板74、74に
分かれた前記境界部分74aの反対側の境界部分74b
が解除板76に当接してこれを押圧するようになり、さ
らに背もたれを回動させると、係止爪58が解除板76
の外周76bから切り欠き部76aに嵌入し、それまで
解除板76の外周76bによって下向きに押圧され、ラ
チェット歯75の歯溝とは縁切り状態であったのが、ラ
チェット歯75の歯溝にかみ合うようになる。
【0012】こうして、再びラチェット機構が作用する
ことになり、背もたれを座側に回動させながら所望の角
度でラチェット歯75と係止爪58とを係合させ、固定
することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の角度
調節機構は、ケース52、二つの回動軸56、57、ギ
ヤブロック72、係止爪58、解除板76およびネジリ
コイルバネ59の七つの部品で構成されているが、この
部品点数を少なくしたいという要請が強い。部品点数を
少なくすることにより、材料そのもののコストが低減さ
れるとともに、自動化が容易になるのでこの面でも製作
費(人件費)の低減につながるからである。
【0014】そこで、この発明の課題は、上記座いすの
背もたれの角度調節機構について、従来と同様な機能を
示しながら、部品点数の少ない機構にすることにある。
【0015】また、従来の機構では、上記したように、
背もたれの傾斜角度を調整するには一度背もたれを座側
に倒してラチェット歯75の係止爪58を押し倒し、ラ
チェット歯75と係止爪58の係合状態を解除した上で
背もたれを座から遠ざかる向きに反転させ、改めてラチ
ェット歯75と係止爪58が係合する状態(原点状態)
にもってくる必要がある。この原点状態では背もたれと
座のなす角度がほぼ180度になるので、狭い場所では
この操作がやりにくい。
【0016】そこで、この発明の他の課題は、背もたれ
を座に対して180°に開くような原点状態にしなくと
もラチェット機構が解除でき、狭い場所でも背もたれの
角度の調整が行えるようにすることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明は、上記座いすの座と背もたれの角度調節
機構として、それぞれ接続アームを有し、互いに対向配
置される2枚の回動板と、両者を互いに係合するための
弾性部材とからなり、前記回動板はそれぞれ対向面に凸
部を、一方は略円形帯状、他方は略円形状として、他方
が一方の内周面に嵌合するように形成し、かつ、荷重支
持と回動防止のため、両凸部の内径側嵌合面に噛合部
を、その外側にラチェット機構を設け、前記弾性部材は
他方の回動板と前記帯状凸部間に前記噛合部の噛合を保
持するように掛け渡し、前記両回動板には両者が板面に
沿う方向および板厚方向に分離しないような分離防止手
段を設けたものとしたのである。
【0018】このようにしたことにより、角度調節機構
を座側および背もたれ側の回動板およびそれを係合する
バネの三点だけで構成でき、従来七点であった部品点数
を格段に減少できる。
【0019】また、上記構成の角度調節機構では背もた
れの角度調節が以下のように行われる。
【0020】先ず、上記構成の角度調節機構は、前記2
枚の回動板を、両凸部を嵌合させ、前記弾性部材で係合
させた状態で、座いすの背もたれと座の対向部におい
て、それぞれの接続アームによって板面を背もたれと座
に垂直にして接続され、背もたれを座側に倒す向きには
ラチェット機構は作用せず、ラチェット歯が一歯ずつ送
られて回動し、所望の角度になったところで背もたれを
反対側に回動させるとラチェット機構が作用して固定さ
れる。
【0021】他方、背もたれを倒す場合には、座を固定
した状態で、背もたれを前記両凸部の外側に引っ張り上
げるとラチェット機構を解除することができ、かつ、両
回動板には板面に沿う方向に分離しないような分離防止
手段が設けられているので、両回動板は分離することな
く、背もたれを外側に引っ張り上げたままにしておけば
それを座側とは反対側の向きに回動させることができ
る。
【0022】しかも、両回動板は、それらに掛け渡され
た前記弾性部材によって前記両凸部の噛合部の噛合を保
持するように付勢されているので、背もたれを所望の角
度にした状態で前記凸部の外側に引っ張り上げる力を解
除すれば、再びラチェット機構が作用し、背もたれを所
望の角度で固定することができる。
【0023】そして、背もたれが固定され、使用者が座
いすに身をまかした場合には、前記両回動板のラチェッ
ト機構と前記凸部の噛合部により、両回動板にかかる垂
直方向と両回動板を板面に沿って回動させる向きの力を
受け、使用者の体重を支えることになる。
【0024】このように、上記構成の角度調節機構では
背もたれの角度を決める際にラチェット機構を解除する
のに、従来例のように背もたれを座いすの設置面側に1
80°近くまで倒す必要がなく、背もたれを僅かに外側
に引っ張るだけで任意の位置でラチェット機構を解除
し、かつ再係止できる。
【0025】
【実施の形態】図1〜図5にこの発明の実施の形態を示
す。この実施の形態の角度調節機構は、図1に示すよう
に、座(図示せず)の側辺をなすパイプ11に取り付け
られるギヤ板12(以下、座側のギヤ板12という)
と、背もたれ(図示せず)の側辺をなすパイプ31に取
り付けられるギヤ板32(以下、背もたれ側のギヤ板3
2という)と、両ギヤ板12、32を接続するバネ13
からなる。この機構は座と背もたれとの両側辺について
設けられているが、両側辺の機構は互いに左右対称な構
造であるので以下では一方の機構のみを説明する。
【0026】図2および図3に示すように、座側、背も
たれ側とも各ギヤ板12、32は一枚物の板金から形成
されており、板金の一部が折り曲げてパイプ状に形成さ
れた部分14、34に、後述する歯形が設けられた円板
状の部分15、35が連なった形状を成している。そし
て、そのパイプ状の部分14、34が座と背もたれの側
辺を構成するパイプ11、31の端部に圧入されて取り
付けられている。以下の構造の説明では、円板状の部分
15、35のみについて説明する。
【0027】座側の円板部15には、図2および図3に
示すように、その概略中心にバーリング加工で円筒状の
軸18が設けられ、外周の一部はラチェット歯16とな
っている。この軸18には後述する背もたれ側の円板部
35の軸穴38が遊嵌され、座側の円板部15と背もた
れ側の円板部35の板面に沿う方向の移動を阻止するた
めのものである。また、前記概略中心と同芯で所定の半
径を有する基準ピッチ円17bの所定の区間に沿って、
インボリュート歯形17、……が設けられ、このインボ
リュート歯形17の歯形曲線は、それが存在する区間の
両端からその基準ピッチ円17bを外方側に離れ、円板
部15の外縁に連らなるカム曲線となっている。そし
て、そのカム曲線並びに前記インボリュート歯形17と
外周で挟まれる部分(図2のIで示す部分)が凸とな
り、それ以外の部分(図2のIIで示す部分)が凹とな
っている。
【0028】そして、後述するように、背もたれ側のギ
ヤ板32には、このインボリュート歯形17と前記ラチ
ェット歯16と噛合するインボリュート歯形37および
ラチェットの係止爪36が設けられており、両ギヤ板1
2、32を板厚方向に組み合わせた際、これらが噛合
し、前記軸18のの軸芯を回転中心にして回動すること
になるが、そのため、これらインボリュート歯形17
(37)とラチェット歯16(36)とは一歯ずつ(単
位の回転角当たり)同期して回動するような歯形寸法
(形状)になっている。
【0029】他方、背もたれ側の円板部35には、図3
および図2に示すように、その概略中心に前記座側の軸
18に遊嵌する寸法形状の長穴38と、前記概略中心を
中心とする前記座側のインボリュート歯形17の基準ピ
ッチ円17bと同じ半径の基準ピッチ円37bに沿っ
て、そのインボリュート歯形17に噛合する連続した三
つのインボリュート歯形37、37、37が設けられて
いる。このインボリュート歯形37の歯形曲線は、両端
の歯形の歯元から基礎円37aの軌道を離れ、その基礎
円37aに内包される真円でないカム曲線となって閉じ
ている。そして、このカム曲線の内側の部分(図3のI
IIで示す部分)がその周囲(図3のIVで示す部分)
に対して凸になっている。この凹凸の段差は、前記座側
の円板部15における凸部Iと凹部IIの段差より僅か
に小さいものとなっている。即ち、後述するように、両
円板部15、35を板厚方向で重ね合わせた際、円板部
35の凸部IIIが円板部15の凹部IIに入り込み、
円板部35の凹部IVの表面と円板部15の凸部Iの表
面とが当接するような形になっている。
【0030】さらに、この円板部35には、その概略中
心を中心とし、前記座側のラチェット歯16の基準ピッ
チ円と同じ半径の基準ピッチ円に沿って、前記ラチェッ
ト歯16に噛合するラチェットの係止爪36が前記イン
ボリュート歯形37を有する凸部IIIと同じ厚さで設
けられている。
【0031】そして、両円板部35、15はその軸穴3
8と軸18とが遊嵌するので板厚方向で重ね合わせた
際、互いに板面に沿って移動可能なようになっている
が、三つのインボリュート歯形37、37、37を有す
るカム曲線で形作られる円板部35側の凸部IIIと、
インボリュート歯形17並びにそのインボリュート歯形
17の両端から派生するカム曲線で形作られる円板部1
5側の凸部Iとは、後述するように、前記ラチェット歯
16とその係止爪36との係合状態を解除するために両
ギヤ板12、32を板面に沿ってずらせる際、三つのイ
ンボリュート歯形37、37、37とインボリュート歯
形17の噛合が解かれた後は、前記軸穴38と前記軸1
8が当接して両ギヤ板12、32が板面に沿う方向にお
いて完全に離反しないような寸法の長穴形状と向きにな
っている。
【0032】さらに、円板部35には、後述するバネ取
付け用の穴33a、33bと、同じくバネ取付け用の矩
形の板状突起40が外周に設けられている。
【0033】なお、両円板部35、15にはそれぞれ他
を板厚方向に拘束する板状の係止突起39、19が設け
られているが、これらは、両ギヤ板32、12を合わせ
て角度調節機構を組み立てる前は各円板部35、15の
板面より起こされた状態になっており、次に述べる組み
立て時に折り曲げられて図に示すような形になる。
【0034】以上のような形状の座側のギヤ板12と背
もたれ側のギヤ板32を以下のように組み立てる。
【0035】先ず、それぞれ、インボリュート歯形1
7、ラチェット歯16が形成された面とインボリュート
歯形37、ラチェットの係止爪36が形成された面を対
向させ、座側のギヤ板12の軸18を背もたれ側のギヤ
板32の長穴38に挿入しつつ、対応する歯形を噛合さ
せる。
【0036】その上で、両ギヤ板12、32を、図4に
示すようにバネ13で接続する。バネ13の接続は背も
たれ側のギヤ板32に設けられた前述の取付け穴33
a、33bにバネ13の両端を差し込み、バネ13の途
中を前記外周突起40のギヤ板12の対向面側に係合さ
せる。バネ13をこのように接続することにより、両ギ
ヤ板12、32はバネ13により板厚方向と板面に沿う
方向に付勢され、板面に沿う方向は、図の矢印で示すよ
うに、それぞれのパイプ部14、34のなす角を押し広
げようとする向きとなる。これに逆らって、パイプ部1
4、34を図の矢印の向きとは反対側に近づけようとす
ると、途中でバネ13が図のIの凸部の網目Nを施した
部分に当接して外側に押しやられバネ13の反力がさら
に強まって、両パイプ部14、34をさらに矢印の向き
に押し開こうとする。このように、バネ13は常に係止
爪36がラチェット歯16に噛み合う方向に作用する。
【0037】こうしてバネ13を接続した後、前記した
ように、係止突起39、19を折り曲げて両ギヤ板1
2、32を板厚方向に拘束し、前述の図1に示したよう
な角度調節機構が組み立てられる。
【0038】なお、この実施形態では両ギヤ板12、3
2を板面に沿う方向にずらせた際、両ギヤ板12、32
が完全に離反しないようにするため、長穴38と軸18
を設け、これらを当接させるようにしたが、これに限ら
れることはなく、図4に示すように、ギヤ板12側の凸
部Iのカム曲線を図の一点鎖線で示すような閉曲線と
し、ギヤ板32側の凸部IIIのカム曲線と当接させる
ようにしてもよい。この実施形態の角度調節機構は以上
のような構成であり、次に、図5を参照してその作用を
説明する。
【0039】前述の図1は背もたれが所望の角度に固定
された時の角度調節機構の状態を示している。
【0040】図の状態から背もたれを起こして座側に近
づける(図の反時計回りに回動させる)場合、この向き
にはラチェット歯16とその係止爪36が順方向になっ
ているので、そのまま背もたれを図の矢印Aの向きに回
動させれば、背もたれは係止爪36がラチェット歯16
を一歯ずつ越えてゆく形で回動するので、背もたれが座
と所望の角度を成す位置にきた時に、ラチェット歯16
を係止爪36に係止させて固定する。
【0041】他方、図の状態から背もたれを倒して座い
すの設置面側に近づける(図の時計回りに回動させる)
場合には、座を、例えば足で踏んで設置面に固定した状
態で背もたれを上方(図の矢印Bの向き)に引っ張り上
げる。そうすると、背もたれ側のギヤ板32の長穴38
が座側のギヤ板12の軸18に遊嵌しているのでラチェ
ット歯16とその係止爪36との係合状態を解除するこ
とができ、背もたれを上方に引っ張り上げたままにして
おけば、図の矢印Cの向きに回動させることができる。
しかも、背もたれは、背もたれ側のギヤ板32と座側の
ギヤ板12に接続された前記バネ13によって常に軸芯
側に付勢されているので、所望の角度の位置を決めた状
態で上方に引っ張り上げる力を解除すれば、再び、ラチ
ェット歯16とその係止爪36とが係合して背もたれを
固定することができる。
【0042】このように、この実施形態の角度調節機構
では、背もたれの角度を決める際にラチェット機構を解
除するのに、従来例のように背もたれを一度座側に倒し
てラチェット歯75と係止爪58の係合状態を解除し
(前記図8〜図10参照)、その後、さらに反転して座
いすの設置面側に180°近くまで倒す(図の時計回り
に回動させる)必要がなく、任意の角度でラチェット歯
16とその係止爪36の係合状態を解除し、かつ再係止
できるので、狭い場所でも背もたれの角度調整が行え
る。
【0043】なお、上記構成によれば、角度調節機構に
かかる力を対のギヤ板32、12に設けられた内側の三
つの歯37、37、37とそれに噛合する歯17の組お
よび外側のラチェット歯16とその係止爪36の組で垂
直方向と板面に沿って両ギヤ板12、32を回動させよ
うとする力を受け、軸18では力を受けないので、従来
例のようにギヤブロック72の回動軸56と係止爪58
の回動軸57で力を受け、これらが剪断力で破損し易い
状態であったのとは異なり、調節機構の強度が増すとい
う効果がある。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、座いすの背もたれの角度調節機構において部品点数
を格段に減少させることができ、安価に製作できるとい
う効果がある。
【0045】また、部品点数が少ないので組み立ての自
動化も容易となる。
【0046】さらに、ラチェット機構を解除するのに、
背もたれと座とを180度まで開く必要がないので、狭
い場所でも背もたれの傾斜角度の調整が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)に正面図、(b)に平面図を示した実施
形態の図
【図2】実施形態の分解正面図
【図3】図2の背面図
【図4】実施形態の要部詳細図
【図5】実施形態の動作を示す図
【図6】一般的な座いすを示す斜視図
【図7】従来例を示す分解斜視図
【図8】従来例の動作を示す正面図
【図9】従来例の動作を示す正面図
【図10】従来例の動作を示す正面図
【符号の説明】
12 座側のギヤ板 13 バネ 15 座側の円板部 16 ラチェット歯 17、37 インボリュート歯 17a、37a 基礎円 17b、37b 基準ピッチ円 18 軸 32 背もたれ側のギヤ板 35 背もたれ側の円板部 36 ラチェットの係止爪 38 長穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47C 1/025 A47C 3/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ接続アームを有し、互いに対向
    配置される2枚の回動板と、両者を互いに係合するため
    の弾性部材とからなり、前記回動板はそれぞれ対向面に
    凸部を、一方は略円形帯状、他方は略円形状として、他
    方が一方の内周面に嵌合するように形成し、かつ、荷重
    支持と回動防止のため、両凸部の内径側嵌合面に噛合部
    を、その外側にラチェット機構を設け、前記弾性部材は
    他方の回動板と前記帯状凸部間に前記噛合部の噛合を保
    持するように掛け渡し、前記両回動板には両者が板面に
    沿う方向および板厚方向に分離しないような分離防止手
    段を設けてなる座いすの背もたれの角度調節機構。
JP12034196A 1996-05-15 1996-05-15 座いすの背もたれの角度調節機構 Expired - Lifetime JP2769312B2 (ja)

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