JP2749375B2 - 血液透析用製剤およびその製造方法 - Google Patents

血液透析用製剤およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、血液透析用製剤およびその製造方法に関す
るものである。詳しく述べると、貯蔵安定性に優れた均
一な粉末状の血液透析用製剤およびその製造方法に関す
るものである。
(従来の技術) 血液透析を実施する場合、患者の血液は人工腎臓中で
浄化されるが、この人工腎臓の内部においては透析液が
灌流されており、透析膜を介して血液と接触し、血液中
の老廃物および水分を該透析液側に移行させることによ
り血液を浄化している。この透析液は、人工腎臓の性能
向上と密接不可分である。従来主流であった酢酸透析液
は人工腎臓の高性能化により酢酸が体内に取り込まれる
量が増加し、これが患者の頭痛、血圧低下等の不快症状
の原因となっていることから、患者にとって負担が少な
い重炭酸透析へ変ってきている。
重炭酸透析液は、炭酸水素ナトリウムがカルシウムや
マグネシウムと反応して沈澱を生じるため、酢酸透析液
のように原液を一つにすることはできない。このため、
重炭酸透析液は、炭酸水素ナトリウム(基本液)とカル
シウム、マグネシウム、ナトリウム等を含んだ(処方
液)の2液に分けて製剤化されている。
基本液の剤型は粉末または液体であり、また処方液の
剤型は液体であり、患者1人当りの使用量は、基本液が
500〜1,000gの粉末または10〜12lの液体、処方液が9〜
12lの液体である。しかしながら、患者数が多い施設で
は、透析液が貯留タンクの搬入作業にかかる作業員の負
担が大きい。例えば、20人が同時に透析できる施設にお
いては、基本液と処方液とを合わせて、計40人(約380
〜480kg)の原液を搬入しなければならない。また、こ
れらの原液の配送、保管等にも人手と場所が必要である
という問題点があった。
このような点に鑑み、透析液用製剤を粉末化し、軽量
化しようという試みがなされている。例えば、特公昭58
-27,246号には、液体酸の均一分散法として酢酸酸性と
した塩化ナトリウムの超微粉末を用いて粉体混合するこ
とにより重炭透析用電解質化合物粉末を得る方法が開示
されている。また、特開昭62-30,540号には、酢酸ナト
リウムを主剤とする透析用製剤において、透析液中の微
量成分であるMgCl2・6H2OおよびCaCl2・2H2Oを酢酸ナト
リウムおよび水とともに混和微粉末化することにより微
量成分のバラツキを少なくする技術が開示されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これらの炭酸水素ナトリウムを主剤と
する粉末状透析用製剤では、塩化カルシウムおよび塩化
マグネシウムは潮解性であり、また塩化ナトリウムは塩
化カルシウムおよび塩化マグネシウムの共存により吸湿
性が強くなることがあるので、その製造・移動並びに保
存中に潮解したりあるいは固結したりするために、組成
がバラツキが生じるだけでなく、長期保存安定性が低い
という問題がある。また、液体酸として酢酸を使用して
いるので、その蒸気圧が高く、このため無機塩類に吸着
しても揮散しやすく安定性および作業性に欠けるという
欠点があった。さらに近年、臨床現場においては、透析
液にブドウ糖を添加し、血糖値の変動を抑制する手段が
採用されつつあるが、透析用製剤として長期保存安定性
を保てる製剤はなかった。
したがって、本発明の目的は、新規な粉末状透析用製
剤およびその製造方法を提供することにある。本発明の
他の目的は、運搬および保存性に優れかつ粉末製造の均
一性の維持ならびに安定性の良好な粉末状透析用製剤お
よびその製造方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) これらの諸目的は、液体酸を酢酸ナトリウム、塩化ナ
トリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び塩化マグ
ネシウムからなる透析用固体電解質の造粒物に含浸せし
めてなりかつ平均粒度が標準篩で10〜200メッシュの範
囲にある第1の組成物と、炭酸水素ナトリウムおよびブ
ドウ糖よりなる粉末状の第2の組成物との二つの組成物
よりなる血液透析用製剤により達成される。
本発明は、液体酸が酢酸である血液透析用製剤であ
る。本発明はまた、酢酸が酢酸塩を含む透析用固体電解
質の造粒物に含浸されている血液透析用製剤である。本
発明はさらに、一定量の水に溶解されたとき、第1の組
成物として透析用固体電解質および液体酸が Na+ 90〜140ミリモル K+ 0〜4ミリモル Ca++ 0.5〜2.2ミリモル Mg++ 0.2〜1.0ミリモル Cl- 90〜140ミリモル CH3COO- 6〜15ミリモル であり、また第2の組成物として炭酸水素ナトリウムお
よびブドウ糖が Na+ 15〜40ミリモル HCO3 - 15〜40ミルモル ブドウ糖 4〜12ミリモル である血液透析用製剤である。本発明はまた、透析用固
体組成物の第2の組成物が容器用包材として、透湿度
(20℃)が2.0g/m2・24hr以下の防湿包材に入ってお
り、さらに吸湿剤等の乾燥剤と一緒に収納した血液透析
用製剤である。本発明はさらに、透析用固体組成物の第
1の組成物が容器用包材として、透湿度(20℃)が2.0g
/m2・24hr以下の防湿包材に入っており、さらに吸湿剤
等の乾燥剤と一緒に収納した血液透析用製剤である。
これらの諸目的は、透析用固体電解質の成分としての
酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化
カルシウム及び塩化マグネシウムを混合し、粉砕したの
ち造粒し、ついでこのようにして得られる造粒物に液体
酸を配合して混合することにより液体酸を透析用固体電
解質の造粒物に含浸せしめてなりかつ平均粒度が標準篩
で10〜200メッシュの範囲にある第1の組成物を製造す
ることを特徴とする当該第1の組成物と、炭酸水素ナト
リウムおよびブドウ糖よりなる粉末状の第2の組成物と
の二つの組成物よりなる血液透析用製剤の製造方法によ
っても達成される。
これらの諸目的は、透析用固体電解質の成分としての
酢酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び塩
化マグネシウムの水溶液を流動層内の塩化ナトリウム粉
末に噴霧しながら造粒し、このようにして得られる造粒
物に液体酸を配合して混合することにより液体酸を透析
用固体電解質の造粒物に含浸せしめてなりかつ平均粒度
が標準篩で10〜200メッシュの範囲にある第1の組成物
を製造することを特徴とする当該第1の組成物と、炭酸
水素ナトリウムおよびブドウ糖よりなる粉末状の第2の
組成物との二つの組成物よりなる血液透析用製剤の製造
方法によっても達成される。
本発明はまた、第2の組成物がブドウ等の粉末と炭酸
水素ナトリウムとを混合したのち造粒することにより得
られるものである血液透析用製剤の製造方法である。
(作用) 本発明による血液透析用製剤は、液体酸を酢酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム
及び塩化マグネシウムからなる透析用固体電解質の造粒
物に含浸せしめてなりかつ平均粒度が標準篩で10〜200
メッシュの範囲にある第1の組成物と、炭酸水素ナトリ
ウムおよびブドウ糖よりなる粉末状の第2の組成物との
二つの組成物よりなるものである。
第1の組成物で使用される透析用固体電解質として
は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、
塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム等があり、また液体
酸はpH調整剤として使用されるものであって、例えば酢
酸、乳酸、塩酸等があるが、好ましくは酢酸である。こ
の酢酸は、通常、前記透析用固体電解質の造粒物、特に
そのうちの酢酸ナトリウムに特異的に吸着されている。
しかして、第1の組成物として透析用固体電解質およ
び液体酸は、一定量の水に溶解されたとき、 Na+ 90〜140ミリモル K+ 0〜4ミリモル Ca++ 0.5〜2.2ミリモル Mg++ 0.2〜1.0ミリモル Cl- 90〜140ミリモル CH3COO- 6〜15ミリモル でるあることが好ましく、特に Na+ 100〜130ミリモル K+ 1.5〜3ミリモル Ca++ 0.75〜1.8ミリモル Mg++ 0.3〜0.8ミリモル Cl- 100〜130ミリモル CH3COO- 8〜12ミリモル であることが好ましい。
第1の組成物の平均粒度は、標準篩で10〜200メッシ
ュ、好ましくは14〜100メッシュである。
第1の組成物は乾式法および流動層法のいずれかで製
造することが好ましい。
乾式法においては、前記透析用固体電解質を、例えば
バーチカルグラニュレータ等の撹拌混合機で撹拌混合
し、ついでピンミル等のごとき粉砕機で粉砕したのち、
バーチカルグラニュレータ等の撹拌混合機で混合し、さ
らにローラコンパクター等の乾式造粒機で造粒したの
ち、このようにして得られる造粒物に液体酸を配合し、
バーチカルグラニュレータ、ナウターミキサー等の撹拌
混合機で混合することにより得られる。
また、流動層法においては、塩化ナトリウム以外の透
析用固体電解質の0.8〜30倍、好ましくは1.5〜15倍の水
に溶解させ、得られる水溶液を、塩化ナトリウム粉末を
流動層造粒機内で流動化させ、その流動層内に噴霧しな
がら造粒し、このようにして得られる造粒物に液体酸を
配合してバーチカルグラニュレータ、ナウターミキサー
等の撹拌混合機で混合することにより得られる。
第2の組成物は、炭酸水素ナトリウムおよびブドウ糖
よりなる粉末状物であり、一定量の水に溶解させたと
き、炭酸水素ナトリウムおよびブドウ糖がNa+ 15〜40ミ
リモル、HCO3 - 15〜40ミリモルおよびブドウ糖4〜12ミ
リモル、好ましくはNa+ 20〜27ミリモル、HCO3 - 20〜27
ミリモルおよびブドウ糖6〜100ミリモルである。ま
た、平均粒度は標準篩で10〜100メッシュ、好ましくは1
2〜100メッシュである。
第2の組成物は、ブドウ糖をピンミル等の粉砕機で粉
砕したのち、バーチカルグラニューレータ等の撹拌混合
機内で炭酸水素ナリトウムの粉末と混合し、ついで、こ
のようにして得られる混合物をローラコンパクター等の
乾式造粒機内で造粒することにより行なわれる。
このようにして得られる第1および第2の組成物は、
それぞれ別々の容器に収納され、使用時に水に溶解さ
せ、その水溶液を人工腎臓に供給して血液透析用液とし
て使用される。
容器用包材としては、透湿度の低いものが好ましく、
例えば透湿度(20℃)が2.0g/m2・24hr以下の防湿包材
を用いることが望ましい。このような包材としては、例
えばポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン/アル
ミニウム箔/ポリチレンを、それぞれ12μm、15μm、
7μmおよび30μmの厚さで積層して得られる積層フィ
ルムがある(透湿度0.1g/m2・24hr)。また、第2およ
び第2の組成物は、シリカゲル、合成ゼオライト系吸湿
剤、炭酸カルシウム系吸湿剤等の乾燥剤を通気性容器内
に収納したものと一緒に収納することが望ましい。
(実施例) つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、下記実施例における「部」および「%」は、
特にことわりのない限り、重量による。実施例1 塩化ナトリウム2188.7部、塩化カリウム52,2部、塩化
カルシウム[CaCl2・2H2O]77.2部、塩化マグネシウム
[MgCl2・6H2O]35.6部および酢酸ナトリウム[CH3COON
a]215.2部をバーチカルグラニュレータ(富士産業株式
会社製撹拌混合機VG-25P)に供給して撹拌混合し、つい
でピンミル(富士産業株式会社製粉砕機、KOLLPLEX 16
Z)にて粉砕し、さらに、バーチカルグラニュレータに
て撹拌混合した。得られた混合物をローラコンパクター
(ターボ工業株式会社製乾式造粒機、WP-160×60型)に
より造粒した。この造粒物に酢酸41.5部を加え、バーチ
カルグラニュレータで撹拌混合した。このようにして得
られた第1の組成物の粒度分布は、下記のとおりであっ
た。メッシュ 〜12 0.15 12〜32 44.59 32〜48 16.09 48〜80 8.00 80〜150 5.27 150〜 25.89 平均粒径 32〜48メッシュ 実施例2 塩化カリウム52.2部、塩化カルシウム[CaCl2・2H
2O]77.2部、塩化マグネシウム[MgCl2・6H2O]35.6部
および酢酸ナトリウム[CH3COONa・3H2O]357.2部を水
1,500部(電解質の約3倍)に溶解させて水溶液を得
た。塩化ナトリウム2188.7部を流動層造粒機(富士産業
株式会社製STREA-15)内で流動化させ、この流動層中に
前記水溶液を噴霧させて増量した。このようにして得ら
れた造粒物をバーチカルグラニュレータに供給し、更に
酢酸41.5部を加えて撹拌混合した。このようにして得ら
れた第1の組成物の粒度分布は、下記のとおりであっ
た。メッシュ 〜12 0.07 12〜32 5.44 32〜48 6.22 48〜80 24.51 80〜150 48.64 150〜 15.08 平均粒径 80〜150メッシュ 実施例3 ブドウ糖525部をピンミルで粉砕し、このようにして
得られた粉末をバーチカルグラニュレータに供給したの
ち、炭酸水素ナトリウム750部を添加して撹拌混合し
た。得られた混合物をローラコンパクターに供給して造
粒した。このようにして得られた第2の組成物の粒度分
布は、下記のとおりであった。メッシュ 〜12 10.44 12〜32 53.20 32〜48 6.17 48〜80 3.29 80〜150 2.71 150〜 24.19 平均粒径 12〜32メッシュ 実施例4 実施例2および3で得られた第1および第2の組成物
を、それぞれ別々のポリエチレンテレフタレート(12μ
m)、ポリエチレン(15μm)、アルミニウム箔(7μ
m)およびポリエチレン(30μm)を積層して得られた
積層フィルム製の袋に、乾燥剤なしで収納し、40℃にお
ける貯蔵安定性を調べたところ、第1表の結果が得られ
た。
なお、色差(ΔE)は、色彩色差系(ミノルタカメラ
株式会社製CD-200)を用いて測定した値(単位なし)で
あり、また酢酸イオン残存率は、試料の一部を採り、水
に溶解した液につき、高速液体クロマトグラフィー(日
本分光株式会社製BIP-Iシステム)を用いて定量した。
実施例5 実施例2および3で得られた第1および第2の組成物
を、それぞれ別々にポリエチレンテレフタレート(12μ
m)、ポリエチレン(15μm)、アルミニウム箔(7μ
m)およびポリエチレン(30μm)を積層して得られた
積層フィルム製の袋に、乾燥剤としてシリカゲルを収納
し、40℃における貯蔵安定性を調べたところ、第2表の
結果が得られた。
実施例6 実施例1の第1の組成物、該実施例1の第1の組成物
より酢酸ナトリウムを除いて実施例1と同様の方法で製
造した組成物(比較例1の組成物とする)および塩化ナ
トリウム2188.7gと酢酸41.5gとの混合物(比較例2の組
成物とする)について、30℃の温度で30分間開放状態で
保存したのちの各組成物の酢酸の残存率を測定したとこ
ろ、第3表の結果が得られた。
第3表より明らかなように、本発明による血液透析用
製剤は、酢酸が酢酸ナトリウムに特異的に吸着し、保存
安定性に優れている。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明による血液透析用製剤は、
液体酸を酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムからなる透析
用固体電解質の造粒物に含浸せしめてなりかつ平均粒度
が標準篩で10〜200メッシュの範囲にある第1の組成物
と、炭酸水素ナトリウムおよびブドウ糖よりなる粉末状
の第2の組成物との二つの組成物よりなるものであるか
ら、従来の液状透析液に比べて極めて軽量であるばかり
でなく、pH調整剤としての液体酸が透析用固体電解質の
造粒物に含浸されているので、長期保存安定性が良好で
あり、さらに液体酸として酢酸を使用する場合には、酢
酸が前記酢酸塩を含む透析用固体電解質の造粒物中に含
浸されるので、長期保存安定性が極めて良好であるとい
う利点を有する。
さらに、上記血液透析用製剤を防湿包材中に乾燥剤と
ともに収納したことにより、上記製剤は低湿度状態とな
り極めて安定であるという利点を有する。
また、本発明による血液透析用製剤は、乾式法または
流動層法により造粒物の形態に製造されるので、従来潮
解性が高いため均一粉砕が困難であった塩化カルシウム
や塩化マグネシウムを使用しているにもかかわらず、上
記造粒物の形態とされる粉末状の第1の組成物の製造が
均一化でき、また、各成分の比重差のために各成分の均
一分布が困難であった問題が前記方法により解決できる
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 一夫 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目44番1号 テ ルモ株式会社内 (72)発明者 渡邊 英二 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目44番1号 テ ルモ株式会社内 (72)発明者 梅木 建昭 東京都渋谷区幡ケ谷2丁目44番1号 テ ルモ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−88116(JP,A) 特開 昭58−134016(JP,A) 米国特許4489535(US,A)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体酸を酢酸ナトリウム、塩化ナトリウ
    ム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び塩化マグネシウ
    ムからなる透析用固体電解質の造粒物に含浸せしめてな
    りかつ平均粒度が標準篩で10〜200メッシュの範囲にあ
    る第1の組成物と、炭酸水素ナトリウムおよびブドウ糖
    よりなる粉末状の第2の組成物との二つの組成物よりな
    る血液透析用製剤。
  2. 【請求項2】液体酸が酢酸である請求項1に記載の血液
    透析用製剤。
  3. 【請求項3】酢酸が酢酸塩を含む透析用固体電解質の造
    粒物に含浸されている請求項2に記載の血液透析用製
    剤。
  4. 【請求項4】一定量の水に溶解されたとき、第1の組成
    物として透析用固体電解質および液体酸が Na+ 90〜140ミリモル K+ 0〜4ミリモル Ca++ 0.5〜2.2ミリモル Mg++ 0.2〜1.0ミリモル Cl- 90〜140ミリモル CH3COO- 6〜15ミリモル であり、また第2の組成物として炭酸水素ナトリウムお
    よびブドウ糖が Na+ 15〜40ミリモル HCO3 - 15〜40ミルモル ブドウ糖 4〜12ミリモル である請求項1〜3のいずれかの一つに記載の血液透析
    用製剤。
  5. 【請求項5】透析用固体組成物の第2の組成物が容器用
    包材として、透湿度(20℃)が2.0g/m2・24hr以下の防
    湿包材に入っており、さらに吸湿剤等の乾燥剤と一緒に
    収納した請求項1に記載の血液透析用製剤。
  6. 【請求項6】透析用固体組成物の第1の組成物が容器用
    包材として、透湿度(20℃)が2.0g/m2・24hr以下の防
    湿包材に入っており、さらに吸湿剤等の乾燥剤と一緒に
    収納した請求項1に記載の血液透析用製剤。
  7. 【請求項7】透析用固体電解質の成分としての酢酸ナト
    リウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウ
    ム及び塩化マグネシウムを混合し、粉砕したのち造粒
    し、ついでこのようにして得られる造粒物に液体酸を配
    合して混合することにより液体酸を透析用固体電解質の
    造粒物に含浸せしめてなりかつ平均粒度が標準篩で10〜
    200メッシュの範囲にある第1の組成物を製造すること
    を特徴とする当該第1の組成物と、炭酸水素ナトリウム
    およびブドウ糖よりなる粉末状の第2の組成物との二つ
    の組成物よりなる血液透析用製剤の製造方法。
  8. 【請求項8】透析用固体電解質の成分としての酢酸ナト
    リウム、塩化カリウム、塩化カルシウム及び塩化マグネ
    シウムの水溶液を流動層内の塩化ナトリウム粉末に噴霧
    しながら造粒し、このようにして得られる造粒物に液体
    酸を配合して混合することにより液体酸を透析用固体電
    解質の造粒物に含浸せしめてなりかつ平均粒度が標準篩
    で10〜200メッシュの範囲にある第1の組成物を製造す
    ることを特徴とする当該第1の組成物と、炭酸水素ナト
    リウムおよびブドウ糖よりなる粉末状の第2の組成物と
    の二つの組成物よりなる血液透析用製剤の製造方法。
  9. 【請求項9】第2の組成物はブドウ糖の粉末と炭酸水素
    ナトリウムとを混合したのち造粒することにより得られ
    る請求項範囲7または8に記載の血液透析用製剤の製造
    方法。
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