JP2743970B2 - 化合物半導体の分子線エピタキシャル成長法 - Google Patents

化合物半導体の分子線エピタキシャル成長法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、分子線を用いてGaAs,AlGaAs等のIII−V族
化合物半導体の単結晶膜、混晶膜、超格子構造、ヘテロ
接合構造、及び原子層エピタキシャル膜を成長させる方
法に関する。
(従来の技術) 従来のGaAs,AlGaAs等のIII−V族化合物半導体の気相
エピタキシャル成長法は、(a)III族元素をGa(CH3)3
のような有機金属化合物として供給する有機金属気相成
長法(MOVPE法)、(b)Ga,Al,In等の金属とHCl,AsCl3
等を高温で反応させてGaCl,InCl等の1価の塩化物とし
て供給するハロゲン輸送法、(c)III族元素の蒸気若
しくはGa(C2H5)3等の有機金属化合物ガスとV族元素の
蒸気とを直接基板上に照射する分子線エピタキシャル成
長法(MBE法)等がある。
MOVPE法は、有機金属化合物を加熱された基板の上で
熱分解させて、III−V族化合物半導体を成長させるも
ので、コールドウォール法であるところから、V族元素
の蒸気が成長室の壁面に凝縮して、V族元素の高い蒸気
圧を維持することが困難であり、そして、V族元素原料
を大量に必要とするためコスト高となる。また、有機金
属化合物が熱分解するときに生ずる炭素が、不純物とし
てエピタキシャル層を汚染する。
ハロゲン輸送法には、ハイドライド法とクロライド法
があり、いずれも化学平衡を用いる気相成長法であっ
て、熱分解を用いるMOVPE法とは異なり、ホットウォー
ル法であるところから、V族元素の蒸気が成長室の壁面
に凝縮することもなく、化学量論量に近い供給量でV族
元素の高い蒸気圧を維持することができる。なお、ハイ
ドライド法は、V族元素を水素化物として供給するが、
該水素化物が猛毒であるところから、僅かのガス漏れも
許されず排ガス処理設備を完備する必要がある。ハライ
ド法は、この点の制約を受けない。
MBE法は、超高真空チャンバ中の基板に原料の分子線
を直接照射することにより、加熱された基板上に化合物
半導体をエピタキシャル成長させる方法である。従っ
て、チャンバ内に残留するガスは超高真空により排気さ
れ、常時新しい原料分子のみ基板上に供給されるので、
不純物がエピタキシャル層に混入することはほとんどな
い。また、他のエピタキシャル成長法とは異なり、熱的
非平衡下における成長であるところから、エピタキシャ
ル成長速度を下げ、低い基板温度で良好な結晶成長を行
うことができる。
第3図は、AlGaAs半導体単結晶膜の形成を例にした。
従来の分子線エピタキシャル成長法の説明図である。液
体窒素のシュラウドで包囲された超高真空チャンバ内に
基板を設置し、背面より基板を加熱する。分子線源に
は、Al、Ga及びAsを各別に収容し、所定の分子線強度を
得るようにそれぞれ加熱して、分子線を基板上に照射
し、AlGaAs混晶膜をエピタキシャル成長させるものであ
る。
第4図は、2つのクラッキングセルにGa(C2H5)3及びA
sH3をそれぞれ収容し、水素をキャリアガスとしてそれ
ぞれのセルに送り、Ga及びAsの分子線を基板上に照射し
てGaAs単結晶膜をエピタキシャル成長させるものであ
る。
(発明が解決しようとする課題) 上記の方法では、III族元素及びV族元素の単体の蒸
気圧が低いため、分子線源を高温にする必要がある。因
に、Alの蒸発温度はおよそ950〜1050℃、Gaは800〜1000
℃、Inは750〜900℃、Asは300〜350℃である。分子線源
は、それ自体熱的にシールドされているが、液体窒素シ
ュラウド内に置かれ、上記のように高温に加熱されると
ころから、分子線源は相互に熱影響を受け易く、結晶成
長の制御性を悪くしている。
また、分子線源内の溶融金属は脱ガスが容易でなく、
成長の途中で気泡が破裂すると液滴が基板上に飛来し
て、オーバル欠陥の原因となる。
さらに、Alについては、蒸発温度における溶融液面が
極めて活性が高く、るつぼとの濡れがよくなるために、
セルの壁面を上端まではい上がり、液滴として分子線に
随伴されて基板に付着し、オーバル欠陥の原因となる。
また、セル壁面のAl液膜は、分子線源を室温に冷却する
ときに、そのまま凝縮し、次の昇温で膨張するので、セ
ルの僅かな亀裂をおし拡げるように働く。その結果、亀
裂からAl融液がしみ出す原因となる。
なお、III族元素を有機金属で供給するMO−MBE法もあ
るが、有機金属からの炭素が不純物として混入するため
に、ほとんどのIII−V族化合物半導体はp型となる。
本発明は、上記の問題を解消するために、III族元素
を比較的低温で高い蒸気圧を有する無機化合物の形で分
子線源に収容し、オーバル欠陥を有しない高品質のエピ
タキシャル薄膜を容易に成長させることのできる分子線
エピタキシャル成長法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、(1)III−V族化合物半導体の分子線エ
ピタキシャル成長法において、III族元素を3価のハロ
ゲン化物の分子線として基板に直接照射し、別途供給す
る水素により該ハロゲン化物を還元するとともに、V族
元素の蒸気と反応させて基板上にIII−V族化合物半導
体をエピタキシャル成長させることを特徴とする分子線
エピタキシャル成長法;(2)2以上のIII族元素の3
価のハロゲン化物を個別に分子線源に収容し、それらの
ハロゲン化物の分子線を同時に、又は交互に基板上に照
射することを特徴とする上記(1)記載の分子線エピタ
キシャル成長法;(3)III族元素の中の少なくとも1
つを溶融金属として他の分子線源に収容することを特徴
とする上記(2)記載の分子線エピタキシャル成長法;
(4)III族元素の中の少なくとも1つを有機金属又は
有機金属ハロゲン化物として他の分子線源に収容するこ
とを特徴とする上記(2)記載の分子線エピタキシャル
成長法;(5)V族元素を単体で分子線源に収容するこ
とを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1項に記
載の分子線エピタキシャル成長法;(6)V族元素を水
素化物又はハロゲン化物として供給することを特徴とす
る上記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の分子線エ
ピタキシャル成長法である。
(作用) 本発明は、III−V族化合物半導体の分子線エピタキ
シャル成長法におけるIII族元素の供給法に特徴があ
り、常温で安定な3価のハロゲン化物を比較的低温で加
熱して、ハロゲン化物の分子線を発生させ、基板上で水
素還元し、V族元素蒸気と反応させることにより、III
−V族化合物半導体薄膜をエピタキシャル成長させるも
のである。III族元素の3価のハロゲン化物は、例えば
0〜100℃でGaCl3が0.1〜15mmHgの蒸気圧を、またAlCl3
は0.1〜10mmHgの蒸気圧をそれぞれ得ることができる。
それ故、分子線源相互の熱的影響も少なく、また分子線
強度を低いレベルで確実に調節することができるので、
成長速度を遅くし、結晶の組成や不純物濃度の制御が一
層容易になり、オーバル欠陥の極めて少ない良質な結晶
薄膜を得ることができる。
第1図は、GaAs単結晶薄膜の成長を例にした本発明の
説明図である。分子線源にはGaCl3とAsを個別に収容
し、真空チャンバ内に基板をセットした後、該チャンバ
内を約1×10-11Torrに減圧し、基板は500〜650℃に加
熱する。Asの分子線源は300〜350℃に加熱し、分子線束
約1×1015cm-2sec-1のAsを供給する。また、H2を0.1〜
10sccm流した状態で0〜100℃の間で一定に保たれたGaC
l3容器のストップバルブの開閉とニードルバルブの調節
により分子線束約1×1015cm-2sec-1のGaCl3を供給す
る。真空チャンバ内の圧力はH2の供給のため約5×10-6
Torrとなる。約1〜3時間成長を行うと、基板上に厚さ
数μmのGaAs単結晶薄膜を形成することができる。この
ときの基板上の反応は、次のように進むと考えられる。
2GaCl3+1/2As4+3H2→2GaAs+6HCl なお、第1図において、2つの分子線の供給を交互に
独立に行い、基板温度を通常のGaAs成長時より低く保つ
ことにより、GaAsの原子層エピタキシャル成長を行うこ
ともできる。
第2図は、AlGaAs混晶薄膜の成長を例にした本発明の
説明図である。第1図との相違点を挙げると、AlCl3
分子線源を追加し、0〜100℃の範囲で温度調節を行
い、AsについてはAsH3を0.05〜5sccm供給する。このよ
うな成長条件で1〜3時間成長を進めると数μmのAlGa
Asの混晶薄膜を形成することができる。このときの組成
比はAlCl3とGaCl3の供給量の比を変えることにより調節
することができる。このときの基板上の反応は次のよう
に進むと考えられる。
GaCl3+AlCl3+AsH3→AlGaAs+HCl なお、第2図の装置によりGaAs/AlGaAsの超格子構造
を形成するためには、GaCl3とAlCl3の分子線の供給を交
互に行えばよい。また、GaAs/AlGaAsのヘテロ接合構造
は、GaAs成長の途中でAlCl3の供給を行うことにより容
易に行うことができる。
(実施例1) 第1図の装置を用いてGaAs単結晶薄膜を成長させた。
基板は{100}面2°OFFのミラー面を有するGaAsウエハ
を基板として真空チャンバ内にセットし、また、GaCl3
及びAs4をそれぞれ分子線源に収容した後、真空チャン
バ内を1×10-11Torrまで真空にして、基板を600℃に加
熱した。次に、As分子線源を320℃に加熱し、シャッタ
ーを常時全開にしてAs蒸気の雰囲気を保ち、基板からの
Asの蒸発を防ぐ。また、H2を0.5sccm供給した状態で、
基板上の分子線束密度が約1015cm-2sec-1になるよう
に、GaCl3を供給した。1時間成長を続けたところ、厚
さ1.5μmのGaAs単結晶薄膜を成長させることができ
た。該薄膜表面は、オーバル欠陥のない、ミラー面を有
する良質なエピタキシャル成長層であった。
(実施例2) 第2図の装置を用いてAlGaAs混晶薄膜を成長させた。
基板は実施例1と同じものを用い、真空チャンバ内にセ
ットした後、1×10-11Torrまで真空にし、基板を600℃
に加熱した。AlCl3,GaCl3の供給は、容器温度、ストッ
プバルブとニードルバルブにより制御し、分子線束密度
が基板上で約1015cm-2sec-1になるように制御した。AsH
3はH2で約10%に希釈し、流量約0.5sccmで供給した。成
長時の圧力は約5×10-6Torrであった。1時間エピタキ
シャル成長を行ったところ、基板上には、1.3μmのAl
0.3Ga0.7As混晶薄膜が形成されており、その表面は、オ
ーバル欠陥のないミラー面であった。また、PL特性を検
査すると、CASに相当するピークはほとんど観察するこ
とができなかった。
(発明の効果) 本発明は、上記の構成を採用することにより、III族
元素を比較的低温で安定した蒸気圧の下で基板に照射す
ることができ、かつ、別途供給する水素により基板上で
還元及びV族元素との反応を確実に行うことができると
ころから、エピタキシャル薄膜の組成制御や膜厚制御が
一層容易になった。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の分子線エピタキシャル成長
法の説明図、第3図及び第4図は従来法の説明図であ
る。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】III−V族化合物半導体の分子線エピタキ
    シャル成長法において、III族元素を3価のハロゲン化
    物の分子線として基板に直接照射し、別途供給する水素
    により該ハロゲン化物を還元するとともに、V族元素の
    蒸気と反応させて基板上にIII−V族化合物半導体をエ
    ピタキシャル成長させることを特徴とする分子線エピタ
    キシャル成長法。
  2. 【請求項2】2以上のIII族元素の3価のハロゲン化物
    を個別に分子線源に収容し、それらのハロゲン化物の分
    子線を同時に、又は交互に基板上に照射することを特徴
    とする特許請求の範囲(1)記載の分子線エピタキシャ
    ル成長法。
  3. 【請求項3】III族元素の中の少なくとも1つを溶融金
    属として他の分子線源に収容することを特徴とする特許
    請求の範囲(2)記載の分子線エピタキシャル成長法。
  4. 【請求項4】III族元素の中の少なくとも1つを有機金
    属又は有機金属ハロゲン化物として他の分子線源に収容
    することを特徴とする特許請求の範囲(2)記載の分子
    線エピタキシャル成長法。
  5. 【請求項5】V族元素を単体で分子線源に収容すること
    を特徴とする特許請求の範囲(1)〜(4)のいずれか
    1項に記載の分子線エピタキシャル成長法。
  6. 【請求項6】V族元素を水素化物又はハロゲン化物とし
    て供給することを特徴とする特許請求の範囲第(1)〜
    (4)のいずれか1項に記載の分子線エピタキシャル成
    長法。
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