JP2743319B2 - 背負いバンドの改良 - Google Patents

背負いバンドの改良

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JP2743319B2 JP32521395A JP32521395A JP2743319B2 JP 2743319 B2 JP2743319 B2 JP 2743319B2 JP 32521395 A JP32521395 A JP 32521395A JP 32521395 A JP32521395 A JP 32521395A JP 2743319 B2 JP2743319 B2 JP 2743319B2
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照夫 薗部
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株式会社三協総業
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてランドセ
ル等の鞄類に使用する特に大紐と小紐とからなる背負い
バンドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】鞄類に使用する背負いバンドとして、た
とえば、図10に示すランドセルの背負いバンドのよう
に、左右一対の大紐a,aと同じく左右一対の小紐b,
bとからなるものが知られている。左右一対の大紐a,
aは、その各上側基端が、蓋板(いわゆる「かぶせ」)
付きのランドセル本体1の背護板2の外面中央上側部分
に固着した所要の取付け金具(図示していない)に取り
付けられ、左右一対の小紐b,bは、その各下側基端
が、ランドセル本体1の底板3の外面中央部分に固着し
た取付け金具(錠前主板)4に取り付けられる。
【0003】大紐a,aは、その各遊端側に一定の間隔
で小孔5を列設し、小紐b,bは、その各遊端側に尾錠
c,cを備え、その尾錠c,cの枠体6,6に挿通した
大紐a,aの上記小孔5の所要のものに尾錠c,cの細
杆7,7を差し込むことによって、対応する大紐a,a
と小紐b,bの遊端同士を接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような背負いバン
ドにおいては、大紐a,aと小紐b,bの遊端同士が上
記のごとく接続緊締している場合、尾錠c,cの細杆
7,7の先端は、小孔5,5を貫通して外方に突出して
いて危険になる場合がある(図10)。すなわち、上記
接続緊締状態において、大紐a,aが尾錠c,cから抜
ける方向に緊張されているときは、細杆7の先端は枠体
6の対向辺縁に当接しているとはいうものの突出した状
態であることには変わりがなく、それなりに危険でるあ
るとともに、上記の緊張が弛んだときには、細杆7が起
立する状態になって、その危険性を増すものであった。
【0005】本発明は、このような尾錠の細杆の先端が
外方に突出することによる危険を防止するために、大紐
と小紐を接続緊締状態にしている尾錠の細杆の先端とそ
の周辺所要範囲を、被覆帯片で被覆できるようにしたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明背負い
バンドは、大紐aと小紐bとを、枠体6の取付け枠杆
6″に細杆7の基端を回動自在に巻回し、その細杆7の
先端側を該枠体6の当接枠杆6′に当接するようにして
なる尾錠cを介して接続緊締する背負いバンドにおい
て、被覆帯片dを、その基端側を、尾錠cの当接枠杆
6′に巻回して取り付け、その被覆帯片dの先端部d′
を上記小紐bに嵌装した環帯9に挿通係止することがで
きるようにしてなる。
【0007】請求項2の本発明背負いバンドは、被覆帯
片dの長さを、それの先端部d′を上記小紐bに嵌装し
た環帯9に達する長さとし、その被覆帯片dの先端部
d′と小紐bの上記環帯9とに一対の係止具fを取り付
けているものであり、また、請求項3の本発明背負いバ
ンドは、その被覆帯片dの長さを、それの先端部d′
が、上記小紐bに嵌装した環帯9に挿通して折り返すこ
とができる長さとし、その被覆帯片dの先端部d′とそ
れより中央寄りの部分に一対の係止具gを取り付けてな
る。
【0008】請求項4の本発明背負いバンドは、被覆帯
片dが、基端部分とそれより所要の距離をおいた中央寄
り部分とに一対の係止具eを構成する雌部材10と雄部
材11とを取り付けてなり、その基端側を、尾錠cの当
接枠杆6′に巻回して上記係止具eにより取外し自在に
取り付けられるようにしてなり、また、請求項5の本発
明背負いバンドは、被覆帯片dが、上記一対の係止具e
を構成する雌部材10と雄部材11との間の部分に長孔
12を掘設している。
【0009】
【作用】大紐を尾錠の枠体に挿通し、適宜の小孔に細杆
を差し込むとともに、大紐の遊端側の先端部を小紐の環
帯に挿通することにより、大紐と小紐を接続緊締でき、
そのとき、尾錠の細杆の先端が小孔を貫通して外方に突
出するが、被覆帯片により細杆の先端とその周辺部分を
被覆しながら該被覆帯片の遊端側を係止することによっ
て、細杆の先端が突出していることによる危険を防ぐこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明背負いバンドは、大紐aと
小紐bとを、枠体6に細杆7を備えてなる尾錠cを介し
て接続緊締したときに、大紐aの小孔5から突出する上
記細杆7の先端を、所要の被覆帯片dで被覆することを
内容とし、しかも、その被覆帯片dの基端を、上記枠体
6の細杆7の先端側が当接する当接枠杆6′に取り付け
ているものである。以下には実施例について詳しく説明
する。
【0011】第1実施例 図1〜3は本発明の第1実施例を示すものである。大紐
aと小紐bは、尾錠cを介して接続緊締され、細杆7の
先端は被覆帯片dで被覆される。尾錠cは、平面ほぼ方
形の枠体6の取付け枠杆6″に細杆7の基端を回動自在
に巻回し、その細杆7の先端側を、上記取付け枠杆6″
に対向する当接枠杆6′に当接するようにしている。そ
の尾錠cは、小紐bの二つ折り遊端部b′に、上記取付
け枠杆6″を嵌合して取り付けられている。小紐bの下
側面には、その下側面を保護する当接片8が重合当接
し、その当接片8の先端部分の幅広部8′を上記尾錠c
の下面に位置させている。また、小紐bの二つ折り遊端
部b′またはその近傍には環帯9を嵌装し、その下側部
分9′を、小紐b自体と上記当接片8とで挟持してい
る。
【0012】被覆帯片dは、その基端部分とそれより所
要の距離をおいた中央寄り部分とに、ホック,ベルベッ
トファスナー等の一対の係止具eを構成する雌部材10
と雄部材11とを取り付けているとともに、これら雌部
材10と雄部材11の間であって、雌部材10寄りに
は、長孔12を掘設している。この被覆帯片dは、その
基端側を、尾錠cの当接枠杆6′さらに具体的にはその
当接枠杆6′に嵌合した嵌合筒13に巻回し、上記係止
具eにより取外し自在に取り付けられている。なお、小
紐bの遊端部b′を含む下側面に、当接片8を重合当接
し、その先端の幅広部8′を、尾錠cの下面に位置させ
ていることは、従来公知のものと同様である。
【0013】大紐aの遊端側a′を、当接片8の幅広部
8′に設けた細孔8″(図2)に挿通するとともに、尾
錠cの枠体6に挿通し、適宜の小孔5に細杆7を差し込
むとともに、その遊端側a′の先端部を環帯9に挿通す
ることにより、大紐aと小紐bを接続すると、尾錠cの
細杆7の先端は、小孔5を貫通して外方に突出するが、
被覆帯片dにより上記細杆7とその周辺部分を被覆しつ
つ、その細杆7の先端に該被覆帯片dの上記長孔12を
係合させ、被覆帯片dの先端部d′を上記環帯9に挿通
係止する。これによって、細杆7の先端が突出している
ことによる危険を防ぐことができる。
【0014】第2実施例 図4〜6は本発明の第2実施例を示すものである。第1
実施例と同じように、大紐aと小紐bは、尾錠cを介し
て接続緊締され、細杆7の先端は被覆帯片dで被覆され
る。すなわち、この第2実施例は、上記第1実施例と、
被覆帯片dの先端を小紐bの環帯9に係止する手段およ
び方法を異にするだけで、その他の構成は、両者同様で
あるので、同一部分には同じ符号を付して、その説明を
省略する。
【0015】第2実施例の被覆帯片dは、その先端部
d′に、ホック,ベルベットファスナー等の一対の係止
具fの雌部材14を備え、また、小紐bの環帯9の外面
に上記係止具fの雄部材15を備えている。したがっ
て、被覆帯片dの先端を環帯9への係止は、上記係止具
fの雌雄部材14,15によって、簡単にしかも確実に
行うことができる。
【0016】第3実施例 図7〜9は、本発明の第3実施例を示すものである。第
3実施例は、第1実施例および第2実施例と同じよう
に、大紐aと小紐bは、尾錠cを介して接続緊締され、
細杆7の先端は被覆帯片dで被覆される。さらに、この
第3実施例は、上記第2実施例と、被覆帯片dの先端部
d′を、小紐bの環帯9に係止する手段および方法を異
にするだけであって、その他の構成は、両者同様である
ので、同一部分には同じ符号を付して、その説明を省略
する。
【0017】第3実施例の被覆帯片dは、その先端部
d′に、ホック,ベルベットファスナー等の一対の係止
具gの雌部材16を備え、また、該被覆帯片dの中央寄
り部分に上記係止具gの雄部材17を備えている。被覆
帯片dの先端部d′の環帯9への係止は、その先端部
d′を帯片9に一旦挿通して折り返し、上記係止具gの
雌雄部材16,17によって、簡単にしかも確実に行う
ことができる。
【0018】
【発明の効果】本発明背負いバンドによれば、次の効果
を奏すること明らかである。大紐を尾錠の枠体に挿通
し、適宜の小孔に細杆を差し込むとともに、大紐の遊端
側の先端部を小紐の環帯に挿通することにより、大紐と
小紐を接続緊締でき、そのとき、尾錠の細杆の先端が小
孔を貫通して外方に突出するが、被覆帯片により細杆の
先端とその周辺部分を被覆することによって、細杆の先
端が突出していることによる危険を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の斜視図で、被覆帯片で細
杆を被覆している状態を示している。
【図2】同上の断面図である。
【図3】同上の被覆帯片による細杆の被覆を外している
状態の斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例の斜視図で、被覆帯片で細
杆を被覆している状態を示している。
【図5】同上の断面図である。
【図6】同上の被覆帯片による細杆の被覆を外している
状態の斜視図である。
【図7】本発明の第3実施例の斜視図で、被覆帯片で細
杆を被覆している状態を示している。
【図8】同上の断面図である。
【図9】同上の被覆帯片による細杆の被覆を外している
状態の斜視図である。
【図10】従来公知の背負いバンドを備えたランドセル
の斜視図である。
【符号の説明】
a 大紐 a′ 遊端側 b 小紐 b′ 遊端部 c 尾錠 d 被覆帯片 d′ 先端部 e〜g 係止具 5 小孔 6 枠体 6′ 当接枠杆 6″ 取付け枠杆 7 細杆 9 環帯 10 雌部材 11 雄部材

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】大紐と小紐とを、枠体の取付け枠杆に細杆
    の基端を回動自在に巻回し、その細杆の先端側を該枠体
    の当接枠杆に当接するようにしてなる尾錠を介して接続
    緊締する背負いバンドにおいて、被覆帯片を、その基端
    側を、尾錠の当接枠杆に巻回して取り付け、その被覆帯
    片の先端部を上記小紐に嵌装した環帯に挿通係止するこ
    とができるようにしてなることを特徴とする背負いバン
    ド。
  2. 【請求項2】大紐と小紐とを、枠体の取付け枠杆に細杆
    の基端を回動自在に巻回し、その細杆の先端側を該枠体
    の当接枠杆に当接するようにしてなる尾錠を介して接続
    緊締する背負いバンドにおいて、被覆帯片を、その基端
    側を、尾錠の当接枠杆に巻回して取り付け、その被覆帯
    片の長さを、それの先端部を上記小紐に嵌装した環帯に
    達する長さとし、その被覆帯片の先端部と小紐の上記環
    帯とに一対の係止具を取り付けていることを特徴とする
    背負いバンド。
  3. 【請求項3】大紐と小紐とを、枠体の取付け枠杆に細杆
    の基端を回動自在に巻回し、その細杆の先端側を該枠体
    の当接枠杆に当接するようにしてなる尾錠を介して接続
    緊締する背負いバンドにおいて、被覆帯片を、その基端
    側を、尾錠の当接枠杆に巻回して取り付け、その被覆帯
    片の長さを、それの先端部が、上記小紐に嵌装した環帯
    に挿通して折り返すことができる長さとし、その被覆帯
    片の先端部とそれより中央寄りの部分に一対の係止具を
    取り付けてなることを特徴とする背負いバンド。
  4. 【請求項4】被覆帯片が、基端部分とそれより所要の距
    離をおいた中央寄り部分とに一対の係止具を構成する雌
    部材と雄部材とを取り付けてなり、その基端側を、尾錠
    の当接枠杆に巻回して上記係止具により取外し自在に取
    り付けられるようにしてなることを特徴とする請求項
    1,2または3記載の背負いバンド。
  5. 【請求項5】被覆帯片が、一対の係止具を構成する雌部
    材と雄部材との間の部分に長孔を掘設していることを特
    徴とする請求項1,2,3または4記載の背負いバン
    ド。
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