JPH0741470Y2 - マスク装着用頭紐の連結金具と面体バンドとの連結装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はマスクを装着する際、頭紐を連結する連結金具
と面体バンドとの連結装置に関する。

従来の技術 従来使用されている防毒マスクの如く、顔面を全面的に
被装するマスクでは、面体がゴムで構成されているため
に長時間連続着用していると、発汗等によって面体に接
着している顔面の皮膚を傷める欠点がある、この弊害を
避けるため、ゴム製面体に代るシリコンゴム製面体を使
用することが実施されている。

考案が解決しようとする課題 シリコンゴム製面体のシリコンゴム材は、柔軟にして顔
面に対する接触感もよく、特に長時間着用して発汗して
もゴム製面体の場合のような欠点がないが、天然ゴム又
は一般合成ゴムとでは、材質の性能が劣り、これがため
頭紐との連結方法として、従来、第９図に示すように、
天然ゴム製面体で一般的に使用される釦かけ式連結を利
用すると、顔面装着時、バンドの緊張により、係止した
釦部から引き裂かれる欠点がある。また連結金具による
場合においても、同様に連結金具との接触部分から引き
裂かれる欠点がある。これがため従来の連結方法では、
シリコンゴム材製面体は使用できない不利がある。

本考案はこのような欠点に鑑み、シリコンゴムを使用し
た面体の装着に当り、前記したような欠点を除くことの
できる、頭紐と面体との連結金具装置を提供しようとす
るものである。

課題を解決するための手段 面体と同一資材のシリコンゴムにより形成する面体バン
ドの先端部に形成する連結部を、連結金具の前端縁を掛
け止める係止部と、その係止部を内方に接続し、連結金
具の前端縁を内方に保持する横長方形の長孔を設けた保
持環部とを一体に形成し、かつこの保持環部の長孔と保
持環部の下面に開口するコ字形溝とを連通形成し、連結
金具の全体を、そのコ字形溝から長孔に所要に挿嵌し、
連結金具の前端縁部を保持環部の内方に挿嵌保持すると
共に、その前端縁を係止部を掛け止めることを特徴とす
るマスク装着用頭紐の連結金具と面体バンドとの連結装
置にある。

作用 本考案は前述のように構成されるから、面体バンドの連
結部を連結金具の前端縁の内側の開孔部に、下方から差
し入れ、上方に引出し、次に連結金具の後端縁を面体バ
ンドのコ字形溝に、その連結部を伸長して差し入れ、連
通する保持環部の長孔に移動して差し入れ、その長孔の
反対側開口から連結金具を引出し、連結金具を保持環部
に挿嵌すると共に、その前端縁を連結部の係止部に掛け
止めるものであり、連結金具の前端縁に対して、係止部
は幅広く当接し、接触圧が低下し、また係止部が連結金
具の牽引圧で拡開しようとすることを保持環部全周の緊
締力により保持するものである。

実施例 以下、本考案を図面に示す実施例によって説明すれば、
１はシリコンゴムで形成した面体２と一体に形成された
面体バンドにして、先端に頭紐３と連結する尾錠形連結
金具４の連結部５を設け、この連結部には第３図〜第７
図に示すように連結金具４の前端縁4aを掛け止める係止
部5aと、その係止部5aを内方に接続し、連結金具４の前
端縁4aを内方に保持する保持環部5bとが一体に形成さ
れ、この保持環部5bには、横長方形の長孔5cが設けら
れ、この長孔は保持環部5bの下面に開口するコ字形溝5d
が形成され、保持環部5bを伸長して、連結金具４の全体
を、その後端部4bから挿し通す事ができるように連通さ
せてなるものである。

本考案は上述のように構成されるものであるから、図示
するように連結金具４の前端縁4aを面体バンド１の連結
部５の係止部5aに掛け止めるには、面体バンド１の連結
部５を連結金具４の前端縁4aの内側の開孔部に、下方か
ら差し入れ、上方に引出し、次に連結金具４の後端縁4b
を面体バンド１のの長溝5dに、その連結部５を伸長して
差し入れ、連通する保持環部5bの長孔5cに移動して差し
入れ、その長孔5cの反対側開口から連結金具４を引出
し、連結金具４を保持環部5bに挿嵌すると共に、その前
端縁4aを連結部５の係止部5aに掛け止めるものである。

この後は従来と同様に、連結金具４に設けた係止杆６に
第３図に示すように頭紐３を引掛けて折返し、この折返
端を連結部５の後端面に当接させると共に、連結金具４
の開孔部に臨む波状滑り止縁4cに圧接させて頭紐の滑り
を止めるようにしたものである。

効果 本考案は、以上のようになるから、面体バンドの連結部
は、頭紐の連結金具に対して、力を分散して幅広く全体
で連接し、シリコンゴムの弱点を克服し、充分な堅牢性
を獲得でき、長期に使用が可能である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものにして、第１図は本考
案を実施した面体の側面図、第２図は連結金具で頭紐と
面体バンドとを連結した状態を示す平面図、第３図は第
２図のA-A線断面図、第４図は連結金具と面体バンドと
の連結を示す底面図、第５図は連結金具と面体バンドと
の連結を示す底面図図は第４図を分離して示す斜視図、
第６図はB-B線断面図、第７図は面体バンドの連結部の
一部切り欠き底面図、第８図イ、ロ、ハ、ニは面体バン
ドの連結部を連結金具に掛け通す順序の説明図である。
第９図は従来の面体バンドと連結金具の一例を示す斜視
図である。 １……面体バンド、２……面体、３……頭紐、４……連
結金具、4a……前端縁、4b……後端部、５……連結部、
5a……係止部、5b……保持環部、5c……長孔、5d……コ
字形溝、６……係止杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】面体と同一資材のシリコンゴムにより形成
   する面体バンドの先端部に形成する連結部を、連結金具
   の前端縁を掛け止める係止部と、その係止部を内方に接
   続し、連結金具の前端縁を内方に保持する横長方形の長
   孔を設けた保持環部とを一体に形成し、かつこの保持環
   部の長孔と保持環部の下面に開口するコ字形溝とを連通
   形成し、連結金具の全体を、そのコ字形溝から長孔に所
   要に挿嵌し、連結金具の前端縁部を保持環部の内方に挿
   嵌保持すると共に、その前端縁を係止部を掛け止めるこ
   とを特徴とするマスク装着用頭紐の連結金具と面体バン
   ドとの連結装置。