JPH0119845Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は耳飾り用止金具に関し、耳朶に苦痛
を感じることなく耳飾りを耳に取付けることがで
きる止金具を提供することを目的とするものであ
る。

従来の耳飾り用止金具としては、 耳に小孔を穿つて頭付きピンを嵌挿し、他端
に止金具を取着するピアス耳飾り、 座金に耳を介在させ得る間隔で雌ネジ部を保
持し、この雌ネジ部に耳を押圧可能な雄ネジを
螺着してなるもの、 また座金に蝶番部を介して耳を挟着する圧着
片を設け、蝶番部に圧着片を耳を挟む方向に付勢
する弾発材を付設したもの等があつた。

しかしながら上記従来例において、は耳に小
孔を穿つことに抵抗が大きく、は耳への着脱が
面倒であるという欠点があつた。またも従来の
ものは、圧着片を耳を挟む方向に付勢する弾発材
を、耳から抜けない圧着強度とする必要があつて
調節が難しく、耳朶に痛みを感じることが多いと
いう欠点があつた。

この考案の耳飾り用止金具は上記従来例の欠点
を解消したもので、装飾体の係止手段を有する座
金と、蝶番部を介して耳朶を弾性的に挟着する圧
着片とを有する耳飾り用止金具において、前記圧
着片に、中央部に凹所を形成した軟質材料からな
る耳当板を取付け、該凹所と対応する位置におい
て、前記座金裏面に、凹所に嵌め込まれる大きさ
の軟質材料からなる耳当片を取付けたことを特徴
とするものである。

以下、図面に基づいてこの考案の一実施例を説
明する。第１図ないし第２図において３は座金
で、装飾体１の係止手段を形成してある。この係
止手段は例えば図示したピン２である。このピン
２に、裏面に取付孔を形成した真珠や各種宝石、
貴金属等の装飾体１が固着される。

座金３の下端は水平方向に屈曲するアーム４と
なし、先端に管状の蝶番部５を形成してある。こ
の蝶番部５は上面を開口するとともに、その長さ
方向に対向する内側縁６には、上記座金３側に向
かつて広がる傾斜面が形成されている。

この蝶番部５の開口部内には、Ｕ字形弾性圧着
片７の脚８の外方にほぼ直角に屈曲した折曲部９
を嵌着し、この脚８を上記内側縁６の傾斜面に当
接摺動させている。したがつて圧着片７は、常に
座金３に向かつて付勢されている。

上記圧着片７のリング状部分には、耳当板１０
が装着してある。すなわち、外周に嵌合溝２１を
形成した軟質材料からなる耳当板１０を、嵌合構
２１を脚８のリング状部分内に挿着することによ
り取付けているのである。軟質材料からなる耳当
板１０としては、シリコンゴムが好適に用いら
れ、耳朶への感触や耐久性、耳朶への保持性、薬
品洗浄での耐蝕性等の面で特に優れている。１１
はこの耳当板１０の中央部に形成した貫通孔など
からなる凹所である。

しかしながら単にこの耳当板１０を設けただけ
では、耳当板１０を着装した耳朶２０の背面のみ
において耳飾り用止金具の脱落が防止され、座金
３側は耳朶２０から発する汗等によつて滑りやす
く、滑落したり装着位置からずれたりするという
欠点が残る。

この考案の耳飾り用止金具においては、前記座
金３の裏面に、耳当板１０に設けた凹所１１と対
応する位置において、この凹所１１に嵌め込まれ
る大きさの耳当片１２が突設されている。耳当片
１２はやはりシリコンゴム等の軟質材料からな
り、その背面に突設したキノコ状突起１３を座金
３の裏面に穿設した受口１４内に圧入することに
より、座金３に固着している。こうすることによ
つて耳当片１２が、耳当板１０に設けた凹所１１
と対応する位置に設けられる。

この考案の耳飾り用止金具の使用に当たつて
は、座金３に向かつて付勢された圧着片７を座金
３から引き離す。開口した状態で耳朶２０を嵌挿
して圧着片７を離せば、座金３に向かつて付勢さ
れた圧着片７は座金３とで耳朶２０を確実に保持
する。すなわち耳当板１０に設けた凹所１１内
に、耳当片１２により耳朶２０が押し込まれる形
となるため、単に耳当片１２のみによる係合とは
比較にならない程強固に耳朶２０へ装着すること
ができる。したがつて、圧着片７の圧着強度のバ
ラツキにもかかわらず耳飾りは耳朶２０に確実に
装着される。勿論取り外しも容易である。なおそ
の際、圧着片７に装着した耳当板１０が耳朶２０
を軟かく保護するので、装着時に耳朶２０を強圧
して痛くするようなこともない。

この考案の耳飾り用止金具は以上のように構成
したので、止金具自体に無理な力がかからず耐久
性が大幅に向上した。しかも耳朶２０への係合が
確実に行われ、汗ばんでも脱落する虞れがない
上、装着時に耳朶２０に苦痛を感じさせることは
まつたくない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の耳飾り用止金具の一実施例
を示す斜視図、第２図はその断面図である。 １……装飾体、２……係止手段、３……座金、
４……アーム、５……蝶番部、６……内側縁、７
……圧着片、８……脚、９……折曲部、１０……
耳当板、１１……凹所、１２……耳当片、１３…
…キノコ状突起、２０……耳朶、２１……嵌合
溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 装飾体１の係止手段２を有する座金３と、蝶
   番部５を介して耳朶２０を弾性的に挟着する圧
   着片７とを有する耳飾り用止金具において、前
   記圧着片７に、中央部に凹所１１を形成した軟
   質材料からなる耳当板１０を取付け、該凹所１
   １と対応する位置において、前記座金３裏面
   に、凹所１１に嵌め込まれる大きさの軟質材料
   からなる耳当片１２を取付けたことを特徴とす
   る耳飾り用止金具。 ２ 耳当片１２が、座金３裏面にキノコ状突起１
   ３により圧入固着してなる実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の耳飾り用止金具。 ３ 耳当板１０がシリコンゴムからなる実用新案
   登録請求の範囲第１項または第２項記載の耳飾
   り用止金具。 ４ 耳当片１２がシリコンゴムからなる実用新案
   登録請求の範囲第１項ないし第３項のいずれか
   に記載の耳飾り用止金具。