JPH032179Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、ピンの耳たぶの穴に通す形式の耳
飾りにおいて、上記ピンを耳たぶに通した後、こ
のピンを確実に受金具に止せることができる耳飾
りに関するものである。

「従来の技術」 従来、この種の耳飾りは第３図および第４図に
示すように、両端を開放した貴金属製のリング状
装飾体１の一端に、耳たぶに挿通するピン２を対
向端に向けて首振り自在に軸着し、上記装飾体１
の開放他端に板状受金具３を取付け、その先端に
ピン２の先端を受け入れるＵ字溝１１を形成する
とともに、このＵ字溝１１の開口部に上記ピン２
を弾性を利用してはめ込む細幅の挟着部１２を設
けたものが知られていた。

「考案が解決しようとする問題点」 しかしながら、上記従来の耳飾りは、上記のよ
うにピン２を、装飾体１の開放端部に細幅の挟着
部１２を有するＵ字溝１１に、弾性を利用しては
め込むものであるため、上記挟着部１２が摩耗し
易く短期間に挟む力が弱くなつてしまう。

これを解決しようとすると、Ｕ字溝１１を構成
する金属を特殊加工して硬度を高める等の処理が
必要となり、その場合、今度は弾性が硬くなり過
ぎて、はめ込んだり外したりする操作がしにくく
なつてしまう。

この考案は上記の欠点を解消することを目的と
するもので、ピンを確実に受金具に引つ掛けるこ
とができ、取付けた際に耳たぶから抜け落ちない
耳飾りを提共しようとするものである。

「問題点を解決するための手段」 すなわちこの考案は、実施例図面第１図および
第２図に示すように、両端を所定の間隔で対向す
るように開放したリング状装飾体１を有するもの
である。そしてこの装飾体１の一端には、耳たぶ
に挿通するピン２を対向端に向けて首飾り自在に
軸着し、装飾体１の開放他端には板状受金具３が
取付けられている。そしてこの板状受金具３に、
上記ピン２の先端を係止するＵ字溝４を形成した
耳飾りにおいて、この考案は上記板状受金具３の
装飾体１の端部に下向きに取付け、さらにこれを
上向きに折り返して形成してある。

またこの考案においては、Ｕ字溝４を板状受金
具３の上向き部分から下向き部分にかけて形成し
たことも特徴としている。

「作用」 このように構成されたものにおいては、Ｕ字溝
４は板状受金具３に弾性を保持した状態で形成さ
れている。したがつて、ピン２は上記Ｕ字溝４に
所定の弾性で係合しているので、衝撃等により簡
単に抜け落ちてしまうことがない。

「実施例」 以下図面に基づき実施例について説明する。

第１図および第２図はリング状の耳飾りを得よ
うとするもので、１は貴金属または貴金属合金素
材を使用してリング状に形成するとともに、両端
が所定の間隔で対向するよう開放した装飾体であ
る。この装飾体１の一端には、耳たぶに挿通する
ピン２が対向端に向けて首振り自在に軸着されて
いる。また、装飾体１の開放他端には板状受金具
３がロー付け等により取付けられている。そし
て、ピン２の先端を係止するＵ字溝４が上記ピン
２の長さ方向に直角の方向に開口するよう、この
板状受金具３に取付けられている。５はＵ字溝４
の開口部分に形成した挟着部である。

この考案はこのような耳飾りにおいて、上記板
状受金具３を先ず装飾体１の端部に下向きに取付
け、さらにこれを上向きに折り返して形成してあ
る。したがつてこの上記板状受金具３にＵ字溝４
を形成すると、板状受金具３のロー付け部分にＵ
字溝４が近接していないので、Ｕ字溝４の弾性が
ほとんど損なわれることがない。

またこの考案においては、Ｕ字溝４を板状受金
具３の上向き部分から下向き部分にかけて形成す
ることもできる。このようにすると、Ｕ字溝４の
弾性の作用する範囲が広がつて、弾性が柔かい感
じとなり、挟着部５で確実にピン２を保持すると
ともに、着脱も容易となる。そしてこの弾性は大
幅に耐久性が向上する。

この考案の耳飾りを使用するときには、先ずピ
ン２を開放状態にして耳たぶの穴に通す。次いで
耳たぶの背面からピン２の先端を突出させ、装飾
体１を持つてピン２にＵ字溝４の挟着部５が当接
するまで押し上げる。そして、装飾体１の弾性に
抗してさらに押し、ピン２を上記挟着部５から圧
入して係合させる。このとき、挟着部５は適度の
弾性で締まつた方向に付勢されているので、Ｕ字
溝４にしつかり保持される。

「考案の効果」 この考案の耳飾りは以上説明したように、より
長く形成した板状受金具にＵ字溝を設けたので、
ピンはこのＵ字溝に柔かく、かつしつかりと保持
される。したがつて耳飾りは耳たぶから外れるこ
とがない。

また、ピンをＵ字溝に係合する弾性力が弱くな
つても、板状受金具のＵ字溝の幅をやや狭めるだ
けで、簡単にもとの弾性力が復元することができ
る。

さらにこの考案においては、Ｕ字溝の位置を装
飾体の端部よりほとんど突出させないで板状受金
具を取付けることができるので、耳飾りの装飾性
を損うことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の耳飾りの一実施例を示す斜
視図、第２図は断面図、第３図は従来例を示す正
面図、第４図は断面図である。 １……装飾体、２……ピン、３……板状受金
具、４……Ｕ字溝、５……挟着部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 両端が所定の間隔で対向するよう開放したリ
   ング状装飾体１の一端に、耳たぶに挿通するピ
   ン２を対向端に向けて首振り自在に軸着し、装
   飾体１の開放他端に設けた板状受金具３に、上
   記ピン２の先端を係止するＵ字溝４を形成した
   耳飾りにおいて、上記板状受金具３を装飾体１
   の端部に下向きに取付けて、これを上向きに折
   り返して形成したことを特徴とする耳飾り。 ２ Ｕ字溝４が、板状受金具３の上向き部分から
   下向き部分にかけて形成されてなる実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の耳飾り。