JP2757158B2 - 背負いバンドの改良 - Google Patents

背負いバンドの改良

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JP2757158B2 JP32350395A JP32350395A JP2757158B2 JP 2757158 B2 JP2757158 B2 JP 2757158B2 JP 32350395 A JP32350395 A JP 32350395A JP 32350395 A JP32350395 A JP 32350395A JP 2757158 B2 JP2757158 B2 JP 2757158B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてランドセ
ル等の鞄類に使用する特に大紐と小紐とからなる背負い
バンドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】鞄類に使用する背負いバンドとして、た
とえば、図13に示すランドセルの背負いバンドのよう
に、左右一対の大紐a,aと同じく左右一対の小紐b,
bとからなるものが知られている。左右一対の大紐a,
aは、その各上側基端が、蓋板(いわゆる「かぶせ」)
付きのランドセル本体1の背護板2の外面中央上側部分
に固着した所要の取付け金具(図示していない)に取り
付けられ、左右一対の小紐b,bは、その各下側基端
が、ランドセル本体1の底板3の外面中央部分に固着し
た取付け金具(錠前主板)4に取り付けられる。
【0003】大紐a,aは、その各遊端側に一定の間隔
で小孔5を列設し、小紐b,bは、その各遊端側に尾錠
c,cを備え、その尾錠c,cの枠体6,6に挿通した
大紐a,aの上記小孔5の所要のものに尾錠c,cの細
杆7,7を差し込むことによって、対応する大紐a,a
と小紐b,bの遊端同士を接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような背負いバン
ドにおいては、大紐a,aと小紐b,bの遊端同士が上
記のごとく接続緊締している場合、尾錠c,cの細杆
7,7の先端は、小孔5,5を貫通して外方に突出して
いて危険になる場合がある(図13)。すなわち、上記
接続緊締状態において、大紐a,aが尾錠c,cから抜
ける方向に緊張されているときは、細杆7の先端は枠体
6の対向辺縁に当接しているとはいうものの突出した状
態であることには変わりがなく、それなりに危険でるあ
るとともに、上記の緊張が弛んだときには、細杆7が起
立する状態になって、その危険性を増すものであった。
【0005】本発明は、このような尾錠の細杆の先端が
外方に突出することによる危険を防止するために、大紐
と小紐を接続緊締状態にしている尾錠の細杆の先端とそ
の周辺所要範囲を、被覆帯片で被覆できるようにしたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明背負い
バンドは、下側面を保護する当接片8を重合した小紐b
と大紐aとを、枠体6に細杆7を備えてなる尾錠cを介
して接続緊締する背負いバンドにおいて、上記当接片8
の尾錠cの下面に位置する幅広部8′の延長部分を二つ
折りにして被覆帯片dとし、その被覆帯片dの長さを、
それの先端部d′が、小紐bに嵌装した環帯9に挿通係
止する長さにしてなる。
【0007】請求項2の本発明背負いバンドは、上記に
おいて、被覆帯片dの上記の二つ折りの部分を、そこに
嵌装されていてしかも上記大紐aの遊端側a′を挿通す
ることができるようにした環帯13に固定したものであ
る。請求項3の本発明背負いバンドは、さらに、被覆帯
片dの先端部d′と小紐bの環帯9とに一対の係止具e
を取り付けたものである。請求項4の本発明背負いバン
ドは、被覆帯片dの先端部d′とその手前の部分に一対
の係止具fを取り付けたものである。
【0008】請求項5の本発明背負いバンドは、被覆帯
片dの裏面に尾錠cの細杆7の先端を係入する凹部11
を備え、この凹部11に上記細杆7の先端を係入するこ
とにより、被覆帯片dによる細杆7の先端の被覆を一層
的確にしたものである。
【0009】
【作用】大紐を尾錠の枠体に挿通し、適宜の小孔に細杆
を差し込むとともに、大紐の遊端側の先端部を小紐の環
帯に挿通することにより、大紐と小紐を接続緊締でき、
そのとき、尾錠の細杆の先端が小孔を貫通して外方に突
出するが、被覆帯片により細杆の先端とその周辺部分を
被覆しながら該被覆帯片の遊端側を係止することによっ
て、細杆の先端が突出していることによる危険を防ぐこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明背負いバンドは、大紐aと
小紐bとを、枠体6に細杆7を備えてなる尾錠cを介し
て接続緊締したときに、大紐aの小孔5から突出する上
記細杆7の先端を、所要の被覆帯片dで被覆することを
内容とし、しかも、小紐bの下側面に重合当接した当接
片8の先端部分であって、尾錠cの下面に位置する幅広
部8′の幅狭延長部分をもって上記被覆帯片dとしてい
るものである。以下には実施例について詳しく説明す
る。
【0011】第1実施例 図1は本発明の第1実施例を示すもので、大紐aと小紐
bとを尾錠cを介して接続緊締している状態の斜視図で
ある。9は、枠体6と細杆7とを有する尾錠cを取り付
けた小紐bの二つ折り遊端部b′に、下側部分9′を挟
持させた状態にして嵌合固定した環帯である。上記当接
片8は、小紐bの下側面を保護するために、その小紐b
に重合当接したもので、この当接片8の先端部分であっ
て尾錠cの下面に位置する幅広部8′の前端に形成して
いる幅狭延長部分をもって上記被覆帯片dとしているも
のである。
【0012】この被覆帯片dは、上記幅広部8′の前端
において二つ折りされ、その二つ折り部分を鋲10によ
り固定し、これによって、該被覆帯片dが尾錠cを覆
い、その先端部d′を、上記環帯9に挿入できる十分な
長さを有する。第1実施例は、このように被覆帯片d
を、小紐aに重合させた当接片8に設けたことを特質と
する。なお、小紐bの遊端部b′を含む下側面に、当接
片8を重合当接し、その先端の幅広部8′を、尾錠cの
下面に位置させていることは、従来公知のものと同様で
ある。
【0013】大紐aの遊端側a′を、当接片8の幅広部
8′に設けた細孔8″(図3参照。図1には示していな
い)に挿通するとともに、尾錠cの枠体6に挿通し、適
宜の小孔5に細杆7を刺し込むとともに、その遊端側
a′の先端部を環帯9に挿通することにより、大紐aと
小紐bを接続すると、尾錠cの細杆7の先端は、小孔5
を貫通して外方に突出するが、被覆帯片dにより上記細
杆7とその周辺部分を被覆し、該被覆帯片dの先端部
d′を上記環帯9に挿通係止する。これによって、細杆
7の先端が突出していることによる危険を防ぐことがで
きる。
【0014】図2,3は、上記第1実施例の変形例とも
いうべきものの斜視図と断面図である。この変形例は、
被覆帯片dが、その裏面に尾錠cの細杆7の先端を係入
する凹部11を備えていることにおいて、第1実施例と
相違するが、その他の構成は第1実施例と同じなので、
同一部分については同じ符号を付して説明を省略するこ
ととする。
【0015】この変形例では、被覆帯片dの裏面に裏当
て片12を重合し、その裏当て片12に設けた通孔をも
って上記凹部11としている。しかし、この凹部11
は、被覆帯片dに十分な厚さが確保されているときは、
その被覆帯片d自体の裏面に直接掘設形成してもよい。
上記凹部11は、尾錠cの細杆7の先端を係入するの
で、被覆帯片dによる該細杆7の先端の被覆は一層的確
に行われる。
【0016】第2実施例 図4は、本発明の第2実施例の大紐aと小紐bとを尾錠
cを介して接続緊締している状態の斜視図である。この
第2実施例は、図1の上記第1実施例と、被覆帯片dの
二つ折り部分を固定する手段および方法を異にする。そ
の他の構成は、両者同様であるので、同一部分には同じ
符号を付して、その説明を省略する。
【0017】すなわち、この第2実施例では、小紐bの
下側面に当接重合した当接片8の幅広部8′の前端の二
つ折り部分に、環帯13を嵌合していて、被覆帯片dの
二つ折り部分をこの環帯13に鋲10により固定し、こ
れによって、該被覆帯片dが尾錠cを覆い、その先端部
d′を、前記環帯9に挿入できるようにしてある。した
がって、大紐aは、その遊端側a′を、上記環帯13に
挿通した後、幅広部8′に設けられているた細孔8″
(図6参照。図4には示していない)に挿通するととも
に、尾錠cの枠体6に挿通し、適宜の小孔5に細杆7を
刺し込むとともに、その遊端側a′の先端部を環帯9に
挿通することにより、小紐bに接続する。これにより、
細杆7の先端が被覆帯片dよって被覆され、危険を防ぐ
ことができる。
【0018】図5,6は、上記第2実施例の変形例とも
いうべきものの斜視図と断面図である。この変形例は、
被覆帯片dが、その裏面に尾錠cの細杆7の先端を係入
する凹部11を備えていることにおいて、第2実施例と
相違するが、その他の構成は第2実施例と同じなので、
同一部分については同じ符号を付して説明を省略するこ
ととする。
【0019】この変形例では、被覆帯片dの裏面に裏当
て片12を重合し、その裏当て片12に設けた通孔をも
って、上記凹部11としたものである。しかし、この凹
部11は、被覆帯片dに十分な厚さが確保されていると
きは、その被覆帯片d自体の裏面に直接掘設形成しても
よい。上記凹部11は、尾錠cの細杆7の先端を係入す
るので、被覆帯片dによる該細杆7の先端の被覆は一層
的確に行われる。上記各点は、図2,3の第1実施例の
変形例の場合と同様である。
【0020】第3実施例 図7は、本発明の第3実施例の大紐aと小紐bとを尾錠
cを介して接続緊締している状態の斜視図である。この
第3実施例は、図4の上記第2実施例と、被覆帯片dの
先端を小紐bの環帯9に係止する手段および方法を異に
する。その他の構成は、両者同様であるので、同一部分
には同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0021】第3実施例の被覆帯片dは、その先端部
d′に、ホック,ベルベットファスナー等の一対の係止
具eの雌部材14を備え、また、小紐bの環帯9の外面
に上記係止具eの雄部材15を備えている。したがっ
て、被覆帯片dの先端を環帯9への係止は、上記係止具
eの雌雄部材14,15によって、簡単にしかも確実に
行うことができる。
【0022】図8,9は、上記第3実施例の変形例とも
いうべきものの斜視図と断面図である。この変形例は、
被覆帯片dが、その裏面に尾錠cの細杆7の先端を係入
する凹部11を備えていることにおいて、第3実施例と
相違するが、その他の構成は第3実施例と同じなので、
同一部分については同じ符号を付して説明を省略するこ
ととする。
【0023】この変形例では、被覆帯片dの裏面に裏当
て片12を重合し、その裏当て片12に設けた通孔をも
って、上記凹部11としたものである。しかし、この凹
部11は、被覆帯片dに十分な厚さが確保されていると
きは、その被覆帯片d自体の裏面に直接掘設形成しても
よい。上記凹部11は、尾錠cの細杆7の先端を係入す
るので、被覆帯片dによる該細杆7の先端の被覆は一層
的確に行われる。上記各点は、図2,3の第1実施例の
変形例、図5,6の第2実施例の変形例の場合と同様で
ある。
【0024】第4実施例 図10は、本発明の第4実施例の大紐aと小紐bとを尾
錠cを介して接続緊締している状態の斜視図である。こ
の第4実施例は、図7の第3実施例と、被覆帯片dの先
端部d′を、小紐bの環帯9に係止する手段および方法
を異にするだけであって、その他の構成は、両者同様で
あるので、同一部分には同じ符号を付して、その説明を
省略する。
【0025】第4実施例の被覆帯片dは、その先端部
d′に、ホック,ベルベットファスナー等の一対の係止
具fの雌部材16を備え、また、該被覆帯片dの中央寄
り部分に上記係止具fの雄部材17を備えている。被覆
帯片dの先端部d′の環帯9への係止は、その先端部
d′を帯片9に一旦挿通して折り返し、上記係止具fの
雌雄部材16,17によって、簡単にしかも確実に行う
ことができる。
【0026】図11,12は、上記第4実施例の変形例
ともいうべきものの斜視図と断面図である。この変形例
は、被覆帯片dが、その裏面に尾錠cの細杆7の先端を
係入する凹部11を備えていることにおいて、第4実施
例と相違するが、その他の構成は第4実施例と同じなの
で、同一部分については同じ符号を付して説明を省略す
ることとする。
【0027】この変形例では、被覆帯片dの裏面に裏当
て片12を重合し、その裏当て片12に設けた通孔をも
って、上記凹部11としたものである。しかし、この凹
部11は、被覆帯片dに十分な厚さが確保されていると
きは、その被覆帯片d自体の裏面に上記凹部11を直接
掘設形成してもよい。上記凹部11は、尾錠cの細杆7
の先端を係入するので、被覆帯片dによる該細杆7の先
端の被覆は一層的確に行われる。上記各点は、図2,3
の第1実施例の変形例、図5,6の第2実施例の変形例
および図8,9の第3実施例の変形例の場合と同様であ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明背負いバンドによれば、次の効果
を奏すること明らかである。大紐を尾錠の枠体に挿通
し、適宜の小孔に細杆を差し込むとともに、大紐の遊端
側の先端部を小紐の環帯に挿通することにより、大紐と
小紐を接続緊締でき、そのとき、尾錠の細杆の先端が小
孔を貫通して外方に突出するが、被覆帯片により細杆の
先端とその周辺部分を被覆することによって、細杆の先
端が突出していることによる危険を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の斜視図である。
【図2】同上の第1実施例の変形例の斜視図である。
【図3】同上の断面図である。
【図4】本発明の第2実施例の斜視図である。
【図5】同上の第2実施例の変形例の斜視図である。
【図6】同上の断面図である。
【図7】本発明の第3実施例の斜視図である。
【図8】同上の第3実施例の変形例斜視図である。
【図9】同上の断面図である。
【図10】同じく本発明の第4実施例の斜視図である。
【図11】同上の第4実施例の変形例斜視図である。
【図12】同上の断面図である。
【図13】従来公知の背負いバンドを備えたランドセル
の斜視図である。
【符号の説明】
a 大紐 a′ 遊端側 b 小紐 c 尾錠 d 被覆帯片 e〜f 係止具 5 小孔 6 枠体 7 細杆 8 当接片

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下側面を保護する当接片を重合した小紐と
    大紐とを、枠体に細杆を備えてなる尾錠を介して接続緊
    締する背負いバンドにおいて、上記当接片の尾錠の下面
    に位置する幅広部の延長部分を二つ折りにして被覆帯片
    とし、その被覆帯片の長さを、それの先端部が小紐に嵌
    装した環帯に挿通係止する長さにしていることを特徴と
    する背負いバンド。
  2. 【請求項2】下側面を保護する当接片を重合した小紐と
    大紐とを、枠体に細杆を備えてなる尾錠を介して接続緊
    締する背負いバンドにおいて、上記当接片の尾錠の下面
    に位置する幅広部の延長部分を二つ折りにして被覆帯片
    とし、その被覆帯片の長さを、それの先端部が小紐に嵌
    装した環帯に挿通係止する長さにするとともに、上記の
    二つ折りの部分を、そこに嵌装されていてしかも上記大
    紐の遊端側を挿通することができるようにした環帯に固
    定していることを特徴とする背負いバンド。
  3. 【請求項3】下側面を保護する当接片を重合した小紐と
    大紐とを、枠体に細杆を備えてなる尾錠を介して接続緊
    締する背負いバンドにおいて、上記当接片の尾錠の下面
    に位置する幅広部の延長部分を二つ折りにして被覆帯片
    とし、その被覆帯片の長さを、それの先端部が、小紐に
    嵌装した環帯に達する長さにするとともに、上記の二つ
    折りの部分を、そこに嵌装されていてしかも上記大紐の
    遊端側を挿通することができるようにした環帯に固定
    し、かつ、被覆帯片の先端部と小紐の環帯とに一対の係
    止具を取り付けていることを特徴とする背負いバンド。
  4. 【請求項4】下側面を保護する当接片を重合した小紐と
    大紐とを、枠体に細杆を備えてなる尾錠を介して接続緊
    締する背負いバンドにおいて、上記当接片の尾錠の下面
    に位置する幅広部の延長部分を二つ折りにして被覆帯片
    とし、その被覆帯片の長さを、それの先端部が小紐に嵌
    装した環帯に挿通して折り返すことができる長さにする
    とともに、上記の二つ折りの部分を、そこに嵌装されて
    いてしかも上記大紐の遊端側を挿通することができるよ
    うにした環帯に固定し、かつ、被覆帯片の先端部とその
    手前の部分に一対の係止具を取り付けていることを特徴
    とする背負いバンド。
  5. 【請求項5】被覆帯片が、その裏面に尾錠の細杆の先端
    を係入する凹部を備えていることを特徴とする請求項
    1,2,3または4記載の背負いバンド。
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