JP2742025B2 - 配膳車 - Google Patents

配膳車

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JP2742025B2
JP2742025B2 JP6174116A JP17411694A JP2742025B2 JP 2742025 B2 JP2742025 B2 JP 2742025B2 JP 6174116 A JP6174116 A JP 6174116A JP 17411694 A JP17411694 A JP 17411694A JP 2742025 B2 JP2742025 B2 JP 2742025B2
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

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  • Devices For Warming Or Keeping Food Or Tableware Hot (AREA)
  • Accommodation For Nursing Or Treatment Tables (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、病院やその他ホテルや
学校等で使用される配膳車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば病院おいて各病室の看者に給食す
る場合、主食や副食、デザート等をそれぞれ盛り付けた
食器をトレーの上に並べると共にこのトレーを配膳車内
に多数収容し、配膳車を走行させて各病室を回りなが
ら、配膳車からトレーを取り出して看者に配達すること
によっておこなわれている。
【0003】このような配膳車として従来から各種のも
のが提供されており、例えば特公平2−14055号公
報や、実開平3−77190号公報、実公平5−179
43号公報、実公平6−12653号公報等にみられる
ように、最近では保温と保冷の機能を有する配膳車が提
供されている。また、従来の配膳車は配膳係の作業者が
押したり引いたりして走行させるのが一般的であった
が、このように保温や保冷の機能を設けると配膳車の重
量が重くなるので、モータで車輪を駆動させて自走させ
る自走式の配膳車が提供されるに至っている。そして従
来のこのような自走式の配膳車では、車輪を駆動させる
モータとしては電圧制御方式のDCモータや、インバー
ターを使用した周波数制御方式のACモータが使用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】配膳車は作業者が歩き
ながら操作するために、作業者が歩く速さに合わせた時
速1km〜3km程度の極めて低速で走行させる必要が
ある。しかし、電圧制御方式のDCモータでは、電圧を
下げてモータを低速回転させることによって、低速走行
させるようにしているが、このように電圧を下げてモー
タを低速回転させると、電圧の低下に伴って出力トルク
が低下し、上り坂や段を乗り超えることができないおそ
れがあるという問題があった。
【0005】また、インバーターを使用した周波数制御
方式のACモータでは、印加電流の周波数を下げてモー
タを低速回転させることによって、低速走行させるよう
にしているが、周波数を下げると電圧も低下して出力ト
ルクが低下し、同様に上り坂や段を乗り超えることがで
きないおそれがあるという問題があった。本発明は上記
の点に鑑みてなされたものであり、作業者の歩行速度に
合わせた低速で走行させることができると共に上り坂や
段でも走行させることができる自走式の配膳車を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、給食用のトレ
ー31を多数収容する車両本体1に、モータ81により
駆動される走行用の車輪2を設けて自走式に形成される
と共に、手で掴んで車両本体1の走行方向をコントロー
ルするためのハンドル15を設けた配膳車において、モ
ータ81として、印加電流の周波数に応じて回転数が制
御されると共に周波数を低下させるに伴って電圧を高め
る制御部を具備したACサーボモータを用いて成ること
を特徴とするものである。
【0007】また本発明にあって、中心部を上下回動自
在に車両本体1の下面に枢支したシーソー板84の両端
部に車輪2を設けて形成した懸架機構を具備するのが好
ましい。さらに本発明にあって、モータ81の電源とな
るバッテリー144への充電のために電源からの充電用
コードが接続されているときにはモータ81を作動させ
ないインターロック機構を設けるのが好ましい。さらに
本発明にあって、モータ81によって車輪2を駆動して
走行させるにあたって、S字走行制御しつつ走行させる
ようにするのが好ましい。
【0008】
【作用】モータ81として、印加電流の周波数に応じて
回転数が制御されると共に周波数を低下させるに伴って
電圧を高める制御部を具備したACサーボモータを用い
ることによって、このモータ81は低速回転させても高
いトルクを得ることができ、配膳車を低速で走行させる
ことができると共に上り坂や段でも走行させることがで
きる。
【0009】
【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図1
乃至図4は本発明に係る配膳車の一実施例の全体の構造
を示すものであり、車両本体1の下面に車輪2を設けて
形成してある。車輪2は図1及び図2のように、ACサ
ーボモータなどのモータ81によって駆動される一対の
駆動輪2aと、首振り回動自在な一対の操向輪2bとで
構成されるものであり、駆動輪2aは車両本体1の後部
寄り位置に、操向輪2bは車両本体1の前部寄りにそれ
ぞれ取り付けるようにしてある。
【0010】車両本体1は、下面に車輪2を取り付けた
台車82と、両側の側面が開口部4となった箱状にステ
ンレス等の金属材で作成される温冷庫3と、この温冷庫
3に両側の開口部4を除いて、その前面や後面、上面、
すなわち温冷庫3の外面に外装されるプラスチック成形
品の外装パネル5とで形成してあり、温冷庫3は台車8
2の上に固定してある。この外装パネル5の車両本体1
の四隅の角部になる部分は、図3のように半径10mm
以上のアールRを付けて形成してある。図4の実施例で
は外装パネル5は、車両本体1の前面部を構成する前外
装パネル5aと、後面部を構成する後外装パネル5b
と、屋根部を構成する上外装パネル5cとで形成するよ
うにしてある。
【0011】このように車両本体1をアールRを付けた
プラスチック製の外装パネル5で覆っているので、配膳
車を走行させる際に車両本体1が建物の壁面や設備・機
器等に衝突したり、人にぶつかったりしても、金属より
硬度が低く、しかも角部がアールRとなった外装パネル
5によって、これらを傷付けることを少なくすることが
できるものである。また外装パネル5によって冷たいイ
メージの温冷庫3の金属材が露出しなくなり、暖かい外
観に車両本体1を仕上げることができると共に、さらに
斬新的、衛生的なイメージを見る人に与えることができ
るものである。さらに、温冷庫3内の前後の上端と下端
の四隅の各角部は図1のように半径5mm以上のアール
rを付けて形成するようにしてある。このように温冷庫
3内の四隅にアールrを付けることによって、四隅の水
洗や拭き掃除、消毒等の掃除が容易になり、この四隅に
ごみや埃、食べ物カス等が溜まらないようにして衛生を
高く保つことができるものである。
【0012】ステンレス等の金属材で作成される温冷庫
3の内面は塗装してある。このように温冷庫3の内面を
塗装することによって、庫内の汚れが一目で分かり、常
に衛生に保つことが容易になるものである。塗装するに
あたっては、耐熱性が高く、高温高湿下でも変化や変質
し難い無機(セラミック)塗料を用いるのが、安全性の
上で好ましい。無機塗料は耐汚染性に優れており、汚れ
難いという点からも好ましい。さらにこの塗料としては
撥水性、抗菌性、防黴性の機能を持つものを用いるのが
好ましく、庫内を一層衛生的に保つことができるもので
ある。このような無機塗料としては、例えば松下電工株
式会社製「アーバンセラCM4050」を用いることが
できる。これは珪素アルコキシドを主成分とし、水・ア
ルコール系を溶剤とする無機塗料であり、上記の各特性
に優れるものである。塗料としてはこのような無機塗料
の他に、フッ素系塗料等を用いることもできる。
【0013】また、車両本体1の下端の台車82の外周
部には全周に亘って図4のようにゴムや弾性を有するプ
ラスチックで作成したカラーのバンパー7が取り付けて
ある。このバンパー7は車両本体1の外面より外側に突
出するように設けられるものであり、図1や図2に示す
ように車両本体1の下側へスカート状に垂下して設けて
ある。またバンパー7は車両本体1の前端部に設けられ
る前バンパー7aと、車両本体1の後端部に設けられる
後バンパー7bと、前後のバンパー7a,7b間におい
て車両本体1の両側にそれぞれ設けられる側バンパー7
c,7cとで形成してある。このように車両本体1の下
端にバンパー7を設けることによって、配膳車が建物の
壁面や設備・機器等にぶつかってもバンパー7で衝撃を
吸収することができるものであり、また車両本体1の下
面の車輪2はバンパー7でガードされており、足が車両
本体1の下の車輪2に巻き込まれたりすることを防ぐこ
とができるものである。特に図1に示すように、前バン
パー7aは前方へ傾斜させて突出させてあり、また後バ
ンパー7bは後方へ傾斜させて突出させてあり、配膳車
を前進走行あるいは後進走行させる際に壁面や設備・機
器等に衝突するときには前後のバンパー7a,7bの突
出する先端が当たるようにして、衝撃を高く吸収できる
ようにしてある。
【0014】ここで、車両本体1の下端から下方へ突出
するバンパー7の上下幅(下方への突出幅)は50mm
以上(上限は300mm程度)に設定するのが好まし
い。バンパー7の上下幅が50mm未満では衝突時の衝
撃吸収効果を十分に得ることができない。またバンパー
7(特に側バンパー7c)の下端の地上からの高さは6
0mm以下が好ましい。地上からの高さが60mmを超
えると、足がバンパー7の下に入り易くなり、しかも配
膳車を水洗洗浄するときに水がバンパー7の下から車両
本体1の下面にかかり易くなって、車両本体1の下面の
電気部品に水が作用して機能障害を起こすおそれがあ
る。特に、60mm〜150mm程度の中途半端な高さ
であると、足の甲部がバンパー7の下に入って地面とバ
ンパー7の間に挟まれる危険がある
【0015】図5は台車82と車輪2を示すものであ
り、図5(a)のように台車82の下面の後部寄りに一
対の駆動輪2aが、前部寄りに一対の操向輪2bがそれ
ぞれ取り付けてある。一対の駆動輪2aはACサーボモ
ータなどのモータ81に変速機83を介して連結してあ
り、モータ81によって駆動されるようにしてある。ま
た一対の操向輪2bは自在車輪として形成されるもので
あり、図5(b)のようにシーソー板84の両端部の下
面にそれぞれ水平面で首振り回動自在に取り付けてあ
る。このシーソー板84の両端部の上面にはゴムなどの
緩衝材87が取り付けてある。シーソー板84は台車8
2の下面に幅方向に配置してあって、その中央部を台車
82の下面のシャフト台85にシャフト86によって取
り付けてあり、シーソー板84はシャフト86を中心に
して上下方向にシーソー回動するようにしてある。この
ように、操向輪2bを取り付けたシーソー板84をシャ
フト86によってシーソー回動するように台車82の下
面に支持することによって、操向輪2bの懸架機構(サ
スペンション機構)が形成されているものである。
【0016】従来の配膳車では車輪は配膳車の下面に直
接取り付けられており、懸架機構を具備していないため
に、一対の車輪の一方が段差に乗り上げると、配膳車が
傾いて内部に収容したトレー31上の食事がこぼれたり
するおそれがあった。しかし本発明ではこのように操向
輪2bに懸架機構を設けることによって、例えば段14
2を乗り越える際に一対の操向輪2b,2bのうち一方
の操向輪2bのみが段142に乗り上げた場合、図6に
示すように、シーソー板84が回動して傾いて一対の操
向輪2b,2bの間の段差が吸収され、台車82は傾か
ないようにすることができるのである。このようにして
段142をスムーズに乗り越えてスムーズな走行が可能
になるものであり、また凹凸路面走行時に4輪とも常に
接地していて走行の安定性を高めることができるもので
ある。特に、段142に乗り上げても台車82、つまり
車両本体1は傾かないようにすることができるために、
内部に収容したトレー31上の食事がこぼれたりするよ
うなことを防ぐことができるものである。また、上記の
ようにシーソー板84が回動して傾く際に、シーソー板
84の端部の上面に設けた緩衝材87が台車82の下面
に当接することによって、台車82にシーソー板84の
端部が当たるときの衝撃が吸収されるようにしてある。
【0017】車輪2の駆動輪2aを駆動するモータ81
として本発明ではACサーボモータを用いるようにして
いる。このACサーボモータとしては印加電流の周波数
に応じて回転数が制御される周波数制御方式のものが使
用されるものであり、さらに印加電流の周波数を低下さ
せるに伴って電圧を高める制御部を具備したものが使用
されるものである。周波数制御方式のACサーボモータ
は、ACモータの回転数をエンコーダーで検知し、この
検知信号をマイコンにフィードバックして可変周波電流
の周波数を変化させることによって、ACモータの回転
数を制御するようにしたものであり、周波数を小さくす
ることによって低速回転させることができるが、周波数
を小さくすると電圧が降下して出力トルクが低下するこ
とになる。このために、マイコンによって構成される制
御部の働きで、周波数を低下させるに伴って印加電流の
電圧を高めることによって電圧を補助し、トルク低下を
防ぐようにしてある。従って、モータ81を低速回転さ
せて作業者が歩く速さに合わせた時速1km〜3km程
度の極めて低速で配膳車を走行させることができると共
に、このような低速回転でも高い出力トルクが得られる
ために、上り坂や段差を超えて走行させることができる
ものである。
【0018】上記のようなACサーボモーターとして
は、ベクトル制御方式で且つすべり制御方式のACサー
ボモーターを用いるのが好ましく、電圧型電流フィード
バック方式で制御する方式のものが好ましい。また上記
のようにモータ81によって車輪2を駆動して走行させ
るにあたっては、コンピューターによってS字走行制御
しつつ走行させるのが好ましい。従来の自走式の配膳車
では速度固定式制御で走行させている。すなわち例えば
走行をスタートさせてから停止させるまでの8秒間の速
度カーブを図8(b)に示すように、最初の0.5秒を
0km/H〜1.5km/Hに加速走行し、次の2秒間
は1.5km/Hで定速走行し、次の0.5秒を1.5
km/H〜3km/Hに加速走行し、そして2秒間、3
km/Hで定速走行させた後に、3秒間を3km/H〜
0km/Hに減速走行させて停止させるようにしてあ
る。この速度固定式制御では、加速から定速への速度変
化や定速から減速への速度変化、減速から停止への速度
変化が段階的に急激に発生するために、この急激な速度
変化によって配膳車内に収容した食事がこぼれたりする
おそれがある。また停止はフリーラン停止であり、フリ
ーラン停止は配膳車の重量によって停止時間(停止距
離)が変化するために、収容する内容物の重量によって
は機械式のブレーキを併用する必要があり、特に下り坂
で停止させるときにはブレーキなしでは停止させること
ができない。
【0019】これに対してS字走行制御では、例えば走
行をスタートさせてから停止させるまでの8秒間の速度
カーブを図8(a)に示すように、最初の3秒を0km
/H〜3km/Hに加速走行し、2秒間、3km/Hで
低速走行させた後に、3km/H〜0km/Hに減速走
行させて停止させるものであり、図8(a)の速度カー
ブにみられるように、加速から定速への速度変化や定速
から減速への速度変化、減速から停止への速度変化が曲
線的になるために、急激な速度変化がなくなり、配膳車
内に収容した食事がこぼれたりするようなことがなくな
るものである。また停止時には所定の減速カーブで停止
するためにブレーキを操作するような必要がなくなるも
のであり、下り坂や上り坂に関係なく所定時間で停止さ
せることができるものである。
【0020】また、上記のようにモータ81によって車
輪2を駆動して走行させるにあたって、速度調整はコン
ピューターによって無段階速度調整制御するのが好まし
い。従来の自走式の配膳車は速度固定式制御であるため
に、例えば1km/H、2km/H、3km/Hの3段
階変速や、1.3km/H、2.5km/Hの2段階変
速の段階変速であり、作業者は配膳車のこの速度に歩行
速度を合わせる必要があるが、無段階速度調整制御する
ことによって、図8(c)のようにアクセル(ボリュー
ム)を開くパーセントに比例して速度を連続的に変化さ
せることができ、作業者の歩行速度に配膳車の速度を合
わせることができるものである。また配膳車を旋回させ
るときの減速や旋回後の加速も適当速度に調整すること
ができ、配線車の操作が容易になって収容した食事がこ
ぼれたりするようなことがなくなるものである。尚、図
の実施例ではハンドル15にアクセル155を設けた
が、操作パネル10にアクセルを設けることによって速
度固定式制御に変更することも可能である。
【0021】車両本体1の前部の前外装パネル5aの上
部には、図4に示すように前方へ開口する凹部9が形成
してあり、この凹部9内において車両本体1の前面に操
作パネル10が設けてある。操作パネル10には、車輪
2を駆動するモータを操作するスイッチや、温冷庫3の
温蔵庫57内の加熱温度や冷蔵庫58の冷却温度をコン
トロールするスイッチなど、各種のスイッチ13が設け
てある。このように操作パネル10を車両本体1の凹部
9内に設けてスイッチ13が車両本体1の表面から突出
しないようにすることによって、不用意にスイッチ13
に触れてスイッチ13が入ったり切れたりするようなこ
とがなくなり、安全性が高くなるものである。
【0022】また、車両本体1には配膳車の走行方向を
コントロールするために、車両本体1の前面にハンドル
15が取り付けてある。このハンドル15は図4に示す
ように横に長い棒状に形成してあって、車両本体1に突
出させて固定した一対の固定杆91の間にハンドル15
を架設することによって、操作パネル10の下側におい
て凹部9内に設けるようにしてある。ハンドル15が表
面から突出するように設けてあると、配膳車と壁等の間
に人が体を挟まれた際に配膳車から突出するハンドル1
5と壁との間に挟まれるおそれがあり、ハンドル15が
体に線接触してこの部分に力が集中し、場合によっては
骨折等の怪我をするおそれがあるが、このようにハンド
ル15を凹部9内に設けてハンドル15が車両本体1の
表面から突出しないようにすることによって、配膳車と
壁等の間に体を挟まれても、体は配膳車の表面と面接触
することになって力が集中して加わるようなことがな
く、怪我に至るようなことを防ぐことができるものであ
る。ハンドル15は図1のように車両本体1の前面の他
に後面にも設けることがあるが、このように後面にハン
ドル15を設ける場合には、上記と同様に車両本体1の
後外装パネル5bに凹部9を設けて、この凹部9内にお
いて車両本体1の表面から突出しないようにハンドル1
5を取り付けるようにするものである。
【0023】さらに車両本体1の前面と後面の少なくと
も一方には作業台16が取り付けてある。図4の実施例
では、前外装パネル5aの凹部9より下側に浅い凹所1
7が凹設してあり、この凹所17の上端部内に作業台1
6の一端を上下回動自在に枢着することによって、作業
台16を取り付けるようにしてある。この作業台16は
垂下させて凹所17内に収納させる状態と、上方へ回動
させて水平に車両本体1から突出する状態との間で回動
自在になっており、図4のように作業台16を水平に回
動させた状態を保持するロック機構(従来周知の任意の
機構を採用することができるので図示省略)が設けてあ
る。このように作業台16を設けることによって作業台
16を利用して配膳をすることができると共に、各種の
作業や記録などをするためのテーブルとしても利用する
ことができるものである。また、作業台16を使用しな
いときには凹所17内に作業台16を収納することによ
って、作業台16が邪魔になるようなことがなくなるも
のである。
【0024】図7はブレーキレバー90の構成を示すも
のであり、ブレーキレバー90は棒状のハンドル15と
ほぼ同じ長さのバー片90aの両端にレバー片90b,
90bを屈曲して設けて形成してある。このブレーキレ
バー90は図7(a)のようにハンドル15の下側に平
行に配設されるものであり、図7(b)に示すように、
ハンドル15の両端を車両本体1に支持するために車両
本体1から突設される固定杆91に設けた受け片92に
レバー片90bの先端を上下回動自在に枢支することに
よってハンドル15に近接して取り付けられるものであ
る。またこの受け片92にはワイヤー固定片93が延設
してあり、チューブ94aにワイヤー94bを通して形
成されるブレーキワイヤー94のチューブ94aがワイ
ヤー固定片93に取り付けてある。ブレーキワイヤー9
4のワイヤー94bの一端はブレーキレバー90のレバ
ー片90bに連結してあり、ワイヤー94bの他端は車
輪2に設けたブレーキ機構に連結してある。ブレーキ機
構としては既知の任意のものを採用することができる。
【0025】上記のように形成されるブレーキレバー9
0にあって、バー片90aを上方へ引くことによってレ
バー片90bが上方へ回動し、レバー片90bによって
ブレーキワイヤー94のワイヤー94bが上方へ引っ張
られるようにしてあり、このワイヤー94bの動きに応
じてブレーキ機構が作動し、車輪2に制動力を作用させ
て配膳車の走行を停止させることができるようにしてあ
る。
【0026】従来の配膳車では自転車のハンドブレーキ
に類似する機構のブレーキが設けられているが、ブレー
キを操作するときはハンドルを握っていない他方の手で
おこなう必要があり、この他方の手が塞がっているとき
にはハンドルを握っている手を離しておこなう必要があ
り、安全性の上で問題がある。しかし本発明ではこのよ
うにブレーキレバー90を操作するにあたって、ブレー
キレバー90はハンドル15の下側に近接して配置して
あるので、ハンドル15から手を離す必要なく、ハンド
ル15を掴んだままその手の指(主として親指)をブレ
ーキレバー90のバー片90aに掛けておこなうことが
でき、安全にブレーキレバー90を操作することができ
るものである。またブレーキレバー90はハンドル15
と平行に設けてあるので、ハンドル15のどの部分を掴
んでいても、そのままブレーキレバー90を操作するこ
とができるものである。
【0027】車両本体1の温冷庫3の両側面の開口部4
の前後方向の中央部には支柱19が図1のように設けて
あり、この両側の支柱19,19の間の位置において温
冷庫3内の中央部には熱風吹き出しダクト20が取り付
けてある。熱風吹き出しダクト20は図13に示すよう
に内部が中空の板状に形成してあり、熱風吹き出しダク
ト20を温冷庫3内に取り付けることによって、図11
のように温冷庫3内は前半分の前部室21と後半分の後
部室22に仕切られるようになっている。熱風吹き出し
ダクト20内は図14(b)のように一対の仕切り板2
3で仕切って、中央の加熱路24と両側の送り出し路2
5,25が形成されるようにしてある。仕切り板23は
吹き出しダクト20の下端部には至らないようにしてあ
り、図14(a)のように加熱路24と両側の送り出し
路25とは仕切り板23の下側の連通部26によって連
通させてある。各送り出し路25の両面にはそれぞれ上
下一定間隔で熱風吹き出し口30が設けてある。温冷庫
3内には後述の間仕切り55に保持させて多数枚のトレ
ー31を上下に配列させて収容されるが、この上下に隣
合うトレー31の間に位置するように上記各熱風吹き出
し口30は配置して設けられるものである。
【0028】熱風吹き出しダクト20の両側において温
冷庫3内には図13のような熱風吸い込みダクト28が
立設してあり、各熱風吸い込みダクト28の上端にはそ
れぞれ熱風循環用ファン27が取り付けてある。この各
熱風循環用ファン27は熱風吹き出しダクト20の上端
部において加熱路24の両側にそれぞれ接続してあり、
図1や図2に示すように温冷庫3の上面に各熱風循環用
ファン27を取り付けると共に上外装パネル5cで覆っ
て隠すようにしてある。熱風吸い込みダクト28は図1
0、図11、図12に示すように熱風吹き出しダクト2
0の中央部に直交して温冷庫3の幅方向の中央に設ける
ようにしてあり、その両面にはそれぞれ上下一定間隔で
熱風吸い込み口32が設けてある。この熱風吸い込み口
32は熱風吹き出し口30と同じ高さで設けられるもの
である。
【0029】熱風吹き出しダクト20の加熱路24内に
はヒーター34を取り付けて、加熱路24を通過する空
気を加熱するようにしてあるが、図16のようなヒータ
ーユニット35を加熱路24内に装着することによっ
て、ヒーター34の取り付けをおこなうことができるよ
うにしてある。このヒーターユニット35は、上下が開
口する偏平な四角筒状の筒体36内に上下複数本のヒー
ター34を取り付けることによって作成されるものであ
り、ヒーター34としてはフィン付きのシースヒーター
などを用いることができる。また各ヒーター34は図1
6(b)に示すように、上下に隣合うヒーター34を前
後にずらすことによって千鳥状配置で設けるようにして
ある。このように上下に隣合うヒーター34を前後にず
らして配置することによって、ヒーター34に接触しな
いで加熱路24を通過する空気を少なくすることがで
き、空気との熱交換効率を高めることができるものであ
る。図16の実施例ではヒーター34を前後にずらす間
隔L1 は15mmに設定してある。またヒーター34が
筒体36の壁面に近接すると壁面が輻射熱として吸収す
る熱量が大きくなるので、ヒーター34と筒体36の壁
面との間隔L2 を5mm以上にして、ヒーター34によ
る空気の加熱よりも輻射熱が小さくなるようにするのが
好ましい。
【0030】ここで、ヒーターユニット35に複数本組
み込んだヒーター34によって二つのヒーター回路3
9,40が形成されるようにしてあり、二つのヒーター
回路39,40を同時にON−OFFして温度調整する
他、一方のヒーター回路39(あるいは40)をON
に、他方のヒーター回路40(あるいは39)をOFF
にして微妙な温度調整ができるようにしてある。このよ
うにヒーター34を二組のヒーター回路39,40に分
けるにあたっては、一本置きのヒーター34を一組にし
て一つのヒーター回路39を構成し、他の一本置きのヒ
ーター34を一組にして他の一つのヒーター回路40を
構成するようにしてある。すなわち、図16(a)のよ
うに各ヒーター34に上から「A−1」、「B−1」…
と番号を付けて示すと、図17(a)のように「A−
1」〜「A−6」のヒーター34で一つのヒーター回路
39を構成し、図17(b)のように「B−1」〜「B
−6」のヒーター34で他の一つのヒーター回路40を
構成するようにしてある。このように一本置きのヒータ
ー34を一組にすることによって、一方のヒーター回路
39(あるいは40)をOFFにして他方のヒーター回
路40(あるいは39)をONにする場合に、ONにな
っているヒーター34を一本置きに配置させて発熱して
いるヒーター34が加熱路24内で部分的に集中しない
ようにすることができ、熱交換効率を高くすることがで
きるものである。
【0031】このように作成されるヒーターユニット3
5を図15に示すように加熱路24内に差し込んで装着
することによって、加熱路24内にヒーター34を取り
付けた熱風吹き出しダクト20を形成することができる
ものである。またこの熱風吹き出しダクト20にあっ
て、図15(a)のように各仕切り板23の下端の箇所
において送り出し路25の下端と連通部26との間には
整流板37が取り付けてある。整流板37は金網や多数
の小孔を全面に設けたパンチングメタル等で形成したも
のを用いることができるものであり、開口率が20〜8
0%、好ましくは40〜60%のものが適当である。ヒ
ーター34で加熱されながら加熱路24を上から下へ通
過する熱風は熱風吹き出しダクト28の底面で衝突して
向きを変え、送り出し路25に入って熱風吹き出し口3
0から吹き出されるが、熱風吹き出しダクト28の底面
に衝突する際に熱風は乱流になり、乱流のまま熱風が送
り出し路25に入ると熱風吹き出し口30から均一に熱
風を吹き出させることができない。このために送り出し
路25の下端の乱流域に整流板37を設けることによっ
て、熱風吹き出しダクト28の底面に衝突して乱流にな
った熱風を整流するようにしてあり、整流して層流とし
て熱風を送り出し路25に導入し、熱風吹き出し口30
から均一に熱風を吹き出させることができるようにして
ある。
【0032】また、温冷庫3の前部室21と後部室22
のそれぞれのほぼ中央にはステンレス等で作成した四角
筒状の柱41,41がそれぞれ立設してあり、図18に
示すように各柱41の両側にアルミニウム等で作成され
る横杆42が突設してある。横杆42は柱41に上下平
行に多数本設けられるものであり、熱風吹き出しダクト
20や熱風吸い込みダクト28の熱風吹き出し口30や
熱風吸い込み口32とほぼ同じ高さの位置において熱風
吹き出しダクト20と平行に配置するようにしてある。
図18において43はABS等の耐熱性プラスチックで
作成した受け桟であり、図19に示すように上端部を断
面台形状の受け部44として形成すると共に下端面にそ
の長手方向の全長に亘って下方へ開口するスリット状凹
部45が凹設してある。また受け桟43の中央部は前後
に開口する挿入用中空部46として形成してあり、受け
桟43の前端面の上部には半円状のガイド用舌片110
が突設してある。図18において47はトレー受けであ
り、アルミニウムやステンレス等の金属板で断面倒L字
形に形成してある。48はステンレス板等で形成した化
粧用の側面カバーであり、上端と下端に上係止片49a
と下係止片49bを折曲して設けると共に前端に固定片
50を設けてある。51は発泡ポリウレタン、発泡ポリ
スチレン、発泡ポリエチレン、ハニカムコア等で形成さ
れる断熱材である。111a,111bはステンレス等
で形成される端部プレートであり、受け桟3の端面の幅
寸法よりも少し大きい寸法に形成してあり、両側縁に係
止鍔片112を屈曲して設けてあると共に中央部に通孔
113が穿設してある。
【0033】柱41に受け桟43やトレー受け47を取
り付けるにあたっては、まず受け桟43のガイド用舌片
110を設けていない側の基部側の端面に端部プレート
111aを取り付ける。この取り付けは端部プレート1
11aのネジ孔114aからビスを受け桟43の端面の
ネジ孔114bにねじ込むことによっておこなうことが
できる。次に挿入用中空部46に横杆42を差し込むよ
うにして受け桟43を横杆42に被挿すると共に、受け
部44より下側において受け桟43の両側にそれぞれト
レー受け47を配設し、ビスをトレー受け47の縦片4
7aのネジ孔114cから受け桟43のネジ孔114d
にねじ込み、さらに横杆42のネジ孔114eにねじ込
むことによって、横杆42に受け桟43を固定すると共
に受け桟43の両側にそれぞれトレー受け47を取り付
ける。この後に、各トレー受け47の縦片47aの外面
に断熱材51を重ね、さらにこの上から側面カバー48
を被せると共に各側面カバー48の柱41側の端部を上
記受け桟43に固定した端部プレート111aの係止鍔
片112の内側に差し込んで係止させ、そして受け桟4
3の先端面に他の端部プレート111bを被せてこの端
部プレート111bの係止鍔片112を各側面カバー4
8の柱41と反対側の端部の外面に係止させ、この端部
プレート111bのネジ孔114aからビスを受け桟4
3の先端面のネジ孔114bにねじ込んで端部プレート
111bを固定することによって、側面カバー48を固
定する。このようにして、図20及び図21に示すよう
に受け部44の下側から両側に横片47bが張り出すよ
うに、受け桟43の両側にそれぞれトレー受け47を取
り付けることができるものである。
【0034】図22において116はシャッター板であ
り、ABS等のプラスチックによって薄く細長い板状に
形成してある。シャッター板116は受け桟43よりや
や長目に形成してあり、その先端の上面に係止切欠11
7を上方へ開口させて設けると共にこの係止切欠117
よりも先を円弧状のガイド用舌片118として形成して
ある。またシャッター板116の上面の中央部には切欠
凹部119が、その前後には凹部120がそれぞれ形成
してある。図22において121は全体として「く」字
形に形成された押さえばねであり、中央部にねじり部1
21aが、両端部にC字状に屈曲した脚片121bがそ
れぞれ形成してある。そして押さえばね121をシャッ
ター板116の上に配して脚片121bを凹部120に
挿入した状態で押さえばね121とシャッター板116
を受け桟43のスリット状凹部45内に下側から差し込
んである。押さえばね121のねじり部121aは切欠
凹部119に収容されるようにしてある。このときシャ
ッター板116のガイド用舌片118は受け桟43の先
端面に取り付けた端部プレート111bの下端の切欠部
122から前方へ突出させてあり、シャッター板116
の係止切欠117を端部プレート111bの切欠部12
2の上縁に被挿させてある。このようにしてシャッター
板116は押さえばね121で下方へ弾発付勢されなが
ら上下動自在に受け桟43のスリット状凹部45内に配
設されるものである。
【0035】上記と同様にして、柱41の各横杆42に
受け桟43やトレー受け47を取り付けることによっ
て、図23のように受け桟43が上下に複数本配列され
て形成される間仕切り55を温冷庫3内に設けることが
できるものであり、この間仕切り55によって図11の
ように、前部室21や後部室22を、熱風吹き出しダク
ト20側の温蔵室57と、温冷庫3の前後の壁面59
a,59b側の冷蔵室58とに仕切ることができるもの
である。ここで、シャッター板116は受け桟43のス
リット状凹部45内にフリーに取り付けられているが、
図23のようにこのシャッター板116の下に位置する
受け桟43の上端面にシャッター板116の下端が押さ
えばね121の弾発力で当接するために、シャッター板
116がスリット状凹部45から抜け落ちるようなこと
はない。そして上下に隣合う受け桟43間は、上の受け
桟43のシャッター板116が下の受け桟43の上端面
に弾接することによって密閉されるものであり、温蔵室
57と冷蔵室58とを空気の流通を遮断した状態で仕切
ることができるものである。
【0036】尚、トレー受け47の縦片47aや横片4
7bに穴56を設けて軽量化を図るようにしてある。ま
たこのように穴56を設けると、図24に示すようにト
レー受け47の上に載せたトレー31に熱風や冷気がこ
の穴56を通して直接作用するために、トレー31上の
食品に対する加熱や冷却の効率を高く得ることができる
ものである、穴56の形状や配置は任意であるが、トレ
ー受け47の強度を確保する上で、穴56の開口面積は
全体の50%以下に設定するのが好ましい。
【0037】また、アルミニウムなどの金属で形成され
るトレー受け47の表面は無機塗料などで塗装してあ
る。トレー受け47をこのように塗装して塗膜層を表面
に設けることによって、トレー受け47の表面硬度をプ
ラスチックで作成されるトレー31よりも小さくするこ
とができ、トレー受け47の上に載せたトレー31を出
し入れする際に、トレー31に傷が付くことを防ぐこと
ができ、この傷によってトレー31が汚れることを防ぐ
ことができるものである。無機塗料は耐汚染性に優れて
おり、汚れ難いという点からも好ましい。さらにこの塗
料としては撥水性、抗菌性、防黴性の機能を持つものを
用いるのが好ましく、庫内を一層衛生的に保つことがで
きるものである。このような無機塗料としては、例えば
既述の松下電工株式会社製「アーバンセラCM405
0」を用いることができる。塗料としてはこのような無
機塗料の他に、フッ素系塗料等を用いることもできる。
【0038】温冷庫3の前後の壁面59a,59bの室
内面には図12のように凹所125が上下略全長に亘っ
て設けてあり、この凹所125に壁プレート126を被
せて取り付けることによって、壁面59a,59bに冷
風ダクト61を形成してある。この冷風ダクト61内に
は車両本体1の下面に取り付けた冷却機ユニット62と
接続されたエバポレーター127が取り付けてあり、壁
プレート126に図26のように設けた冷風吸引口63
によって冷風ダクト61と冷蔵室58とを連通させてあ
る。また各壁プレート126の上端部には冷風ダクト6
1と冷蔵室58とを連通させる開口64が設けてあり、
この各開口64に冷風循環用ファン65が図25や図2
8のように取り付けてある。
【0039】各壁面59a,59bの各冷風ダクト61
の下端部内には水切り板128を図26のように取り付
けることによって、各冷風ダクト61の下端部にドレン
受けを形成してあり、各冷風ダクト61の下端から車両
本体1の下方へ水抜きパイプ67を導出し、水抜きパイ
プ67の先端を水受けタンク68内に差し込んで接続し
てある。水受けタンク68はプラスチック容器で図27
のように形成されるものであり、上部に蓋69を取り付
けて開閉自在にした排出口を設けると共に下面に排出コ
ック70を設けてある。また水受けタンク68には水抜
きパイプ67を差し込むための孔71が設けてある。冷
風ダクト61内の空気はエバポレーター127によって
冷却されるが、空気が冷却されるときにエバポレーター
127に結露した水が冷風ダクト61の下端のドレン受
けに溜まり、この水は水抜きパイプ67を通して水受け
タンク68に流れ込むようになっている。この水受けタ
ンク68は図29に示すようにして車両本体1の下面に
取り付けてある。すなわち、図29(a)のように車両
本体1の下面に固定用フック具72を取り付けると共に
固定用フック具72の下端と上部にそれぞれ下横片73
と上横片74を一対づつ設け、各下横片73に下方へ屈
曲する下引掛片75を、各上横片74の先端に上方へ屈
曲する上引掛片76をそれぞれ設けてある。また図29
(b)はゴム等で形成した固定ベルト77を示すもので
あり、両端に引掛リング78が取り付けてある。そして
水受けタンク68を固定用フック具72に固定して車両
本体1の下面に取り付けるにあたっては、図29(a)
のように下横片73と上横片74の間に水受けタンク6
8を差し込んで下横片73の上に載置し、固定ベルト7
7の両端の引掛リング78を下引掛片75と上引掛片7
6にそれぞれ引っ掛けて、固定ベルト77で水受けタン
ク68を押さえ付けることによっておこなうことができ
るものである。
【0040】従って、固定ベルト77を外して固定ベル
ト77による押さえを外すことによって、水受けタンク
68を固定用フック具72から取り外すことができ、水
受けタンク68内に溜まった水を蓋69を開いて排出し
たり、水受けタンク68を掃除したりすることができる
ものである。また、水受けタンク68内の水を排出する
ときには、水受けタンク68の下面に排出コック70が
設けてあるので、水受けタンク68をわざわざ取り外す
必要なく、排出コック70を開いて排出することができ
るものである。
【0041】車両本体1の両側の開口部4にはそれぞれ
4枚ずつ扉101が取り付けてある。4枚の扉101の
うち最も前の扉101aは前部室21の冷蔵庫58を開
閉するものであって、車両本体1の開口部4の前の側縁
部にヒンジで枢支してあり、図4の矢印のように開くこ
とができるようにしてある。次の扉101bは前部室2
1の温蔵庫57を開閉するものであって、車両本体1の
支柱19にヒンジで枢支してあり、図4の矢印のように
開くことができるようにしてある。次の扉101cは後
部室22の温蔵庫57を開閉するものであって、車両本
体1の支柱19にヒンジで枢支してあり、図4の矢印の
ように開くことができるようにしてある。次の扉101
dは後部室22の冷蔵庫58を開閉するものであって、
車両本体1の開口部4の後の側縁部にヒンジで枢支して
あり、図4の矢印のように開くことができるようにして
ある。また扉101a,101bの先端や、扉101
c,101dの先端は、それぞれ図21に想像線で示す
ように、ガイド用舌片110,118を挟んで受け桟4
3の先端に当接するようにして、閉じられるようにして
ある。
【0042】これらの扉101は図30に示すように二
重構造に形成してある。すなわち、2枚のパネル10
2,102を間隔をあけて平行に配置し、各パネル10
2,102の端縁にアルミニウムサッシなどで形成され
る扉枠104を取り付けることによって、2枚のパネル
102,102間に密閉された空気層103を設けて二
重構造に形成した扉101を作成することができる。空
気層103を設けて二重構造に形成することによって、
扉101の断熱性を高めることができ、温蔵庫57内や
冷蔵庫58内から熱が逃げることを高い効率で防ぐこと
ができるものである。空気層13の厚みは10〜20m
mが好ましい。空気層13の厚みが10mm未満では断
熱効果を高く得ることができず、空気層13を厚くする
ことによって断熱効果を高めることができるが、空気層
13の厚みが20mmを超えると空気層13内で空気の
対流がおこって断熱性はこれ以上向上させることができ
ない。図30において130は扉枠104に取り付けた
パッキンである。
【0043】また、扉101のパネル102は光透過性
に形成して温蔵庫57内や冷蔵庫58内を外から確認す
ることができるようにしてある。この場合、パネル10
2は色付きで紫外線吸収能を有するポリカーボネートや
アクリル樹脂などの透明性プラスチックで作成したもの
を使用するのが好ましい。このように扉101に紫外線
吸収能を有するパネル102を用いると、紫外線が扉1
01で吸収されて温蔵庫57内や冷蔵庫58内の食物に
作用することを防ぐことができ、食物が紫外線の作用で
変化したり変質したりすることを低減することができる
ものである。さらに、扉101は図4の矢印のように観
音開きできるようにしてあるが、各扉101は180°
の角度で開いた状態にヒンジによって固定できるように
してある。
【0044】上記の温蔵庫57内や冷蔵庫58内には温
度センサー105,106を設けて加熱や冷却の温度管
理がおこなわれるが、温度センサー105は図10や図
12に示すように温蔵庫57の熱風吸い込みダクト28
の上部内に設けてあり、また温度センサー106は図1
0や図12に示すように冷蔵庫58の冷風ダクト61内
に設けてある。前部室21の冷蔵庫58と後部室22の
冷蔵庫58は相互に独立しているので、各冷蔵庫58に
それぞれ温度センサー106を設ける必要があるが、前
部室21と後部室22の温蔵庫57は連通して一体にな
っているので、温蔵庫57に対しては1個の温度センサ
ー105を設けるだけでよい。
【0045】このように温度センサー105,106は
いずれも温蔵庫57内や冷蔵庫58内に露出しない箇所
に設けてあり、温冷庫3内を水洗したり、拭き掃除した
り、消毒したりする際に温度センサー105,106が
邪魔になることがなくなると共に、温蔵庫57や冷蔵庫
58にトレー31を出し入れする際に温度センサー10
5,106が邪魔になることがなくなるものである。ま
た温度センサー105,106には通常使用時に触れる
ようなことがなくなるので、破損したり故障したりする
ことを低減することができるものである。
【0046】温度センサー105,106で計測された
温蔵庫57内の温度や冷蔵庫58内の温度は、車両本体
1の両側面の上部において開口部4の上に設けた温度表
示器107によって表示するようにしてある。図4の例
では車両本体1の両側にそれぞれ3個ずつ温度表示器1
07を設け、中央の温度表示器107に温蔵庫57の温
度を、両側の温度表示器107にそれぞれ対応する冷蔵
庫58の温度を表示するようにしてあり、図3の例では
車両本体1の両側にそれぞれ2個ずつ温度表示器107
を設け、一方の温度表示器107に温蔵庫57の温度
を、他方の温度表示器107に冷蔵庫58の温度を表示
するようにしてある。
【0047】温度表示器107をこのように車両本体1
の両側面の上部に設けることによって、温度表示器10
7が見やすくなり、調理中でも配膳中でも庫内の温度が
分かって作業がし易くなるものである。また温度表示器
107はLEDや液晶等を用いてデジタル表示するよう
にしてあり、数字は5mm以上の大きさにしてある。こ
のように大きな数字で温度表示をすることによって、配
膳車から離れていても温度表示器107の温度を確認す
ることができ、いちいち配膳車の近くまできて温度の確
認をする必要がなくなって作業の効率を高めることがで
きるものである。
【0048】上記のような保温と保冷の機能を有し、自
走式に形成される配膳車にあっては、モータ81や温蔵
庫57、冷蔵庫58に給電するバッテリー144、冷蔵
庫58のエバポレーター127に接続される冷却機ユニ
ット62、モータ81の制御、温蔵庫57や冷蔵庫58
の制御をおこなう制御回路等を内蔵する制御器145な
ど、重量が重いユニット類は車両本体1の下部の前後部
や下面に収納するようにしてある。例えば図1や図2に
示すように、バッテリー144は車両本体1の後部の後
外装パネル5b内に、制御器145は車両本体1の前部
の前外装パネル5a内にそれぞれ収納し、冷凍機ユニッ
ト62は駆動車輪2aと操向車輪2bの間において台車
82の下面に配置するようにしてある。ユニット類を天
井部に収納すると配膳車の高さが高くなると共に重心が
高くなって不安定になり、またユニット類のメンテナン
スも踏み台等が必要となって不便になるが、上記のよう
にユニット類を車両本体1の下部に収納することによっ
て、車両本体1の全体の高さを低くすることができると
共にユニット類が上部に露出せずスッキリとした外観に
配膳車を仕上げることができ、また重心が低くなって走
行時の安定性や駐車時の安定性を向上させることができ
るものである。さらにユニット類のメンテナンスに踏み
台等を用いるような必要がなく、メンテナンスの作業性
と安全性が向上するものである。特に、車両本体1の下
部にユニット類を収納することによってトレー31の収
容の最下段を高くすることができ、トレー31を車両本
体1に出し入れする作業がし易くなるものである。
【0049】また、上記のバッテリー144には配膳車
を停止している間、病院内等の電源から充電するように
してある。充電はバッテリー144に接続した三相20
0V電源用のコンセントに電源につないだ充電用コード
を接続することによっておこなうようにしてあるが、こ
のコンセントにはインターロック機構が設けてあり、こ
の充電用コードを抜かないとモータ81に通電がされな
いようにしてある。すなわち、コンセントに充電用コー
ドが差し込まれているときはリレーが働いてモータ81
に通電されないようにするインターロック機構が設けて
あり、充電用コードを抜かないとモータ81を作動させ
ることができず、配膳車を走行させることができないよ
うにしてある。
【0050】従来の配膳車にあっては、充電用のコード
を抜き忘れてコンセントに差し込んだままモータを作動
させて配膳車を走行させ、コードやコンセントを破損す
るおそれがあったが、本発明では充電をしている最中に
配膳車を走行させたり、充電用コードを抜き忘れて配膳
車を走行させたりすることがなくなり、コンセントや充
電用コードなどを損傷させてしまうようなことを防ぐこ
とができるものである。またコンセントに充電用コード
を接続していると点灯するランプ150を図9のように
操作パネル10に設け、充電用コードの抜き忘れを防い
で二重に安全性を得るようにするのが好ましい。またこ
のようなランプ150による表示の他に、警報や音声で
作業者に知らせるようにすることもできる。図9におい
て10aは温蔵庫57や冷蔵58の温度調整の操作をお
こなうためのパネル、10bは配膳車の走行の操作をお
こなうためのパネルであり、151や152はランプ類
である。
【0051】しかして、上記のような本発明に係る配膳
車にあって、主食や副食、デザートなどを盛った食器を
トレー31の上に並べ、このトレー31を間仕切り55
に保持させた状態で温冷庫3内に多数収容して運搬する
ことができる。トレー31としては、図12等に示すよ
うな、御飯や味噌汁等の暖かい食品を並べる温食用凹部
31aと、デザート等の冷たい食品を並べる冷食用凹部
31bとを設けて形成されたものを用いるものであり、
温食用凹部31aと冷食用凹部31bはブリッジ片31
cで一体に接続してある。図の実施例では幅の広いほう
を温食用凹部31aとして、幅の狭いほうを冷食用凹部
31bとして使用するようにしてあるが、逆に使用して
も勿論よい。
【0052】トレー31を間仕切り55に保持させるに
あたっては、温食用凹部31aを温蔵庫57に、冷食用
凹部31bを冷蔵庫58にそれぞれ対応させながら、ブ
リッジ片31cを間仕切り55の前方に位置させ、この
状態でブリッジ片31cを間仕切り55の上下に隣合う
受け桟43のうち、上の受け桟43のシャッター板11
6と下の受け桟43のガイド用舌片110の間にブリッ
ジ片31cを押し込む。すると、シャッター板116の
先端のガイド用舌片118とガイド用舌片110に案内
されてブリッジ片31cが上の受け桟43のシャッター
板116と下の受け桟43の受け突部44の間に差し込
まれる。トレー31のブリッジ片31cの下面の凹断面
形状に受け突部44の上面の凸断面形状が嵌まるように
形成してあるので、トレー31は受け突部44にガイド
されて、温冷庫3の奥へ差し込むことができる。このと
きシャッター板116は押さえばね121による弾発力
に抗してスリット状凹部45内を上方へ移動するが、押
さえばね121による弾発力によってシャッター板11
6の下面はトレー31のブリッジ片31cの上面に弾接
しており、上下の受け桟43間の密閉を保持して温蔵室
57と冷蔵室58の間の空気の流通の遮断を保持するこ
とができる。
【0053】このようにして上下の受け桟43間にトレ
ー31を差し込むことによって、図24に示すように、
トレー31の温食用凹部31aや冷食用凹部31bをト
レー受け47の横片47bの上に載置して保持すること
ができるものであり、同様にしてトレー31を間仕切り
55の各上下の受け桟43間に保持することによって、
上下に多数枚のトレー31を配列して保持することがで
きるものである。そして図12に示すように温食用凹部
31aは温蔵庫57内に、冷食用凹部31bは冷蔵庫5
8内に位置するように、トレー31を前部室21や後部
室22内に収容することができるものである。
【0054】トレー31の温食用凹部31aに並べた食
物は温蔵庫57内において次のようにして保温される。
すなわち、ヒーター34に通電して発熱させると共に熱
風循環用ファン27を作動させると、図13や図14
(b)の矢印のように温蔵庫57内の空気が各熱風吸い
込み口32から熱風吸い込みダクト28内に吸い込ま
れ、この空気は熱風循環用ファン27によって熱風吹き
出しダクト20の加熱路24に供給される。この空気は
図14(a)の矢印のように加熱路24を下方へ流れる
間に加熱路24内のヒーター34で加熱される。加熱路
24内で加熱された空気は図14(a)の矢印のように
連通部26から送り出し路25へと送られ、熱風吹き出
しダクト20の送り出し路25の各熱風吹き出し口30
から図13や図14(b)の矢印のように温蔵庫57内
に吹き出される。このように熱風吹き出しダクト20か
ら熱風を吹き出すことによって温蔵庫57内の温度を高
め、また温蔵庫57内の空気を熱風吸い込みダクト28
で吸い込んでヒーター34で加熱した後に再度熱風吹き
出しダクト20から熱風を吹き出すようにして、温蔵庫
57内の空気を循環させることによって、温蔵庫57内
を所定の設定した温度にまで高めると共に、温蔵庫57
内を所定の設定した温度に保持することができるもので
あり、このように温蔵庫57内を所定温度に保つことに
よって、トレー31の温食用凹部31a上の食物を保温
することができるものである。
【0055】ここで、温蔵庫57内の空気を8回以上循
環させることによって温蔵庫57内を所定の設定した温
度にまで高めることができるように、熱風循環用ファン
27の能力を設定するのがよい。また、熱風吹き出しダ
クト20に設けた各熱風吹き出し口30や、熱風吸い込
みダクト28に設けた各熱風吸い込み口32の形状はそ
れぞれ任意に設定することができるが、図13に示すよ
うに、熱風吹き出しダクト20の各熱風吹き出し口30
は下のものほど開口面積が小さく、上のものほど開口面
積が大きくなるように開口の大きさを設定するのが好ま
しく、また熱風吸い込みダクト28の熱風吸い込み口3
2は下のものほど開口面積が大きく、下のものほど開口
面積が小さくなるように開口の大きさを設定するのが好
ましい。このように熱風吹き出し口30や熱風吸い込み
口32の大きさを設定することによって、熱風吹き出し
ダクト20の各熱風吹き出し口30から吹き出される空
気の量を均一化することができ、また熱風吸い込みダク
ト28の各熱風吸い込み口32から吸い込まれる空気の
量を均一化することができ、温蔵庫57内の温度のバラ
ツキを5℃以下に小さくすることができるものである。
【0056】尚、オゾンとセラミックフィルターを組み
合わせた脱臭殺菌装置が熱風循環用ファン27に組み込
んであり、この脱臭殺菌装置で処理された空気を熱風吹
き出しダクト28に送るようにしてある。このようにす
ることによって、温蔵庫57内を脱臭して食物臭が移行
することを防止することができ、また温蔵庫57内を衛
生的に保つことができるものである。従来の配膳車で
は、脱臭装置として活性炭を用いたものが採用されてお
り、活性炭は高温高湿下では寿命は一般的に3〜6ヵ月
と短いが、このオゾンとセラミックフィルターを組み合
わせた脱臭殺菌装置はセラミックフィルターに吸着され
た臭いがオゾンによって次々と分解されるので、約5年
程度の長期間に亘って効果を持続させることができるも
のであり、長期間取り替えることが不要になるものであ
る。
【0057】また、トレー31の冷食用凹部31bに並
べた食物は冷蔵庫58内において次のようにして保冷さ
れる。すなわち、冷却機ユニット62を作動させながら
冷風循環用ファン65を作動させると、冷蔵庫58内の
空気は冷風吸引口63から冷風ダクト61に吸引され、
冷風ダクト61内においてエバポレーター127で冷却
される。このように冷却された冷風は冷風循環用ファン
65によって冷蔵庫58内に吹き出される。このように
冷風ダクト61から冷風を吹き出すことによって冷蔵庫
58内の温度を低下させ、また冷蔵庫58内の空気を冷
風吸い込みダクト61内に吸い込んでエバポレーター1
27で冷却した後に再度冷風循環ファン65によって冷
風を吹き出すようにして、冷蔵庫58内の空気を循環さ
せることによって、冷蔵庫58内を所定の設定した温度
にまで低下させると共に、冷蔵庫58内を所定の設定し
た温度に保持することができるものであり、このように
冷蔵庫58内を所定の低い温度に保つことによって、ト
レー31の冷食用凹部31b上の食物を保冷することが
できるものである。
【0058】尚、図31〜図33は本発明の他の実施例
を示すものであり、このものでは車輪2として、車両本
体1の下面の中央部に設けられる一対の駆動輪2aと、
車両本体1の下面の前部と後部にそれぞれ設けられる二
対の操向輪2bとで形成するようにしてある。
【0059】
【発明の効果】上記のように本発明は、給食用のトレー
を多数収容する車両本体に、モータにより駆動される走
行用の車輪を設けて自走式に形成されると共に、手で掴
んで車両本体の走行方向をコントロールするためのハン
ドルを設けた配膳車において、モータとして、印加電流
の周波数に応じて回転数が制御されると共に周波数を低
下させるに伴って電圧を高める制御部を具備したACサ
ーボモータを用いるようにしたので、このモータは低速
回転させても高いトルクを得ることができるものであ
り、配膳車を作業者の歩行速度に合わせた低速で走行さ
せることができると共に上り坂や段でも走行させること
ができるものである。
【0060】また、中心部を上下回動自在に車両本体の
下面に枢支したシーソー板の両端部に車輪を設けて形成
した懸架機構を具備したので、一方の車輪が段等に乗り
上げた場合、シーソー板が回動して車両本体は傾かない
ようにすることができ、収容したトレー上の食事がこぼ
れたりするようなことを防ぐことができるものである。
【0061】さらに、モータの電源となるバッテリーへ
の充電のために電源からの充電用コードが接続されてい
るときにはモータを作動させないインターロック機構を
設けたので、充電をしている最中に配膳車を走行させた
り、充電用コードを抜き忘れて配膳車を走行させたりす
ることがなくなり、充電用コードなどを損傷させてしま
うことを防ぐことができるものである。さらに、モータ
によって車輪を駆動して走行させるにあたって、S字走
行制御しつつ走行させるようにしたので、加速から定速
への速度変化や定速から減速への速度変化、減速から停
止への速度変化が曲線的になり、急激な速度変化がなく
なって配膳車内に収容した食事がこぼれたりするような
ことがなくなるものであり、また停止時には所定の減速
カーブで停止し、ブレーキを操作するような必要がなく
なって、下り坂や上り坂に関係なく所定時間で停止させ
ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体を一部を破断して示し
た正面図である。
【図2】本発明の一実施例の全体を一部を破断して示し
た側面図である。
【図3】本発明の一実施例の全体を一部を破断して示し
た平面図である。
【図4】本発明の一実施例の全体を示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例の台車と車輪の部分を示すも
のであり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は
車輪を除いた底面図である。
【図6】本発明の一実施例の走行状態を示す台車と車輪
の部分の正面図である。
【図7】本発明の一実施例のハンドルとブレーキレバー
の部分を示すものであり、(a)は正面図、(b)は側
面図である。
【図8】(a)はS字走行制御による速度曲線図、
(b)は速度固定式制御による速度曲線図、(c)は無
断変速制御による速度曲線図である。
【図9】本発明の一実施例の操作パネルの正面図であ
る。
【図10】本発明の一実施例の温冷庫の一部を省略して
示した正面図である。
【図11】本発明の一実施例の温冷庫の一部を省略して
示した平面図である。
【図12】本発明の一実施例の温冷庫の平面断面図であ
る。
【図13】本発明の一実施例の熱風吸い込みダクトと熱
風吹き出しダクトの斜視図である。
【図14】本発明の一実施例の熱風吸い込みダクトと熱
風吹き出しダクトを示すものであり、(a)は一部を省
略して示した概略の正面図、(b)は概略の平面図であ
る。
【図15】本発明の一実施例の熱風吹き出しダクトを示
すものであり、(a)は正面図、(b)は側面図、
(c)は平面図である。
【図16】本発明の一実施例のヒーターユニットを示す
ものであり、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)
は平面図である。
【図17】本発明の一実施例のヒーターユニットのヒー
ターの構成を示すものであり、(a),(b)はそれぞ
れヒーター回路図である。
【図18】本発明の一実施例の間仕切りの構成を示す分
解斜視図である。
【図19】本発明の一実施例の間仕切りの一部の構成を
示す分解斜視図である。
【図20】本発明の一実施例の間仕切りの一部の分解正
面図である。
【図21】本発明の一実施例の間仕切りの一部の平面図
である。
【図22】本発明の一実施例の間仕切りの一部の分解側
面図である。
【図23】本発明の一実施例の間仕切りの正面図であ
る。
【図24】本発明の一実施例の間仕切りのトレーを保持
した状態の正面図である。
【図25】本発明の一実施例の温冷庫の一部の正面図で
ある。
【図26】本発明の一実施例の温冷庫の内部の正面図で
ある。
【図27】本発明の一実施例の水受けタンクを示すもの
であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図28】本発明の一実施例の温冷庫の一部破断した正
面図である。
【図29】本発明の一実施例の水受けタンクの取り付け
の状態を示すものであり、(a)は断面図、(b)は取
り付けに用いる固定ベルトの正面図である。
【図30】本発明の一実施例の扉の一部の断面図であ
る。
【図31】本発明の他の実施例の全体を示す正面図であ
る。
【図32】本発明の他の実施例の全体を示す平面図であ
る。
【図33】本発明の他の実施例の全体を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両本体 2 車輪15 ハンドル 31 トレー 81 モーター 84 シーソー板 144 バッテリー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 明博 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 落合 俊介 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 実開 平3−66504(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給食用のトレーを多数収容する車両本体
    に、モータにより駆動される走行用の車輪を設けて自走
    式に形成されると共に、手で掴んで車両本体の走行方向
    をコントロールするためのハンドルを設けた配膳車にお
    いて、モータとして、印加電流の周波数に応じて回転数
    が制御されると共に周波数を低下させるに伴って電圧を
    高める制御部を具備したACサーボモータを用いて成る
    ことを特徴とする配膳車。
  2. 【請求項2】 中心部を上下回動自在に車両本体の下面
    に枢支したシーソー板の両端部に車輪を設けて形成した
    懸架機構を具備して成ることを特徴とする請求項1に記
    載の配膳車。
  3. 【請求項3】 モータの電源となるバッテリーへの充電
    のために電源からの充電用コードが接続されているとき
    にはモータを作動させないインターロック機構を設けて
    成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の配膳車。
  4. 【請求項4】 モータによって車輪を駆動して走行させ
    るにあたって、S字走行制御しつつ走行させるようにし
    て成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記
    載の配膳車。
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