JP2741799B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体装置の製造方法
に関し、更に詳しくはタングステンを配線膜として用い
た時に素子の平坦化が実現できる多層配線技術に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】デバイ
スの高集積化により多層配線技術が活発に用いられてい
るが平坦化を行うのに大きな問題がある。また、Al・
Si配線の断線(ストレス・マイグレーション)も大き
な問題となる。配線の信頼性を上げるにはタングステン
を用いることが有望視されているが、抵抗が高いため配
線膜厚を厚くする必要がある。このため、段差が必然的
に大きくなるのが避けられなかった。従って、多層配線
を行った時に平坦化を実現するのが難しい。この発明は
素子の平坦化を実現できるタングステンを用いた多層配
線技術を提供するものである。
【0003】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明は、コ
ンタクトホールを有する層間絶縁膜上にW(タングステ
ン)配線を施して多層配線を行うに際して、コンタクト
ホール形成後に、CVD法によりWSix膜およびW膜
を順次形成してコンタクトホールを埋め込み、リソグラ
フィーおよび反応性イオエッチング法によりW/WS
ix配線を形成した後にNH3 雰囲気中で実質的に短時
間のアニールを行いW膜とWSix膜の界面及びW膜の
表面にW 2 Nからなる窒化膜を形成することにより上記
配線を高耐熱化し、その後平坦化可能な絶縁膜を堆積
し、高温熱処理を行い平坦化することからなる半導体装
置の製造方法である。すなわち、この発明は、CVD−
WSix膜およびCVD−W膜をコンタクトホールに埋
め込み配線として順次形成した後に短時間でNH3 アニ
ールを行い、配線として上部のW膜の表面に高耐熱材料
のW2 Nを有するW膜配線を形成できるようにするとと
もに、WSix膜とW膜との界面にも窒化物を形成で
き、それによって上層に積層されるBPSG膜などの絶
縁膜を平坦化するための高温熱処理が付されてもW2
膜でBPSG膜とW膜との界面に酸化物が形成されるの
が防止でき、またWSix膜とW膜との界面の窒化膜が
コンタクトホールからのSiの吸い上げを阻止してコン
タクトホールがえぐられるのを防止できる。この発明に
おける層間絶縁膜としては、不純物が添加されないノン
・ドープなSiO2 膜が代表的なものとして挙げられ
る。他に用いられるものとしてSiを含むPSG膜やB
PSG膜を挙げることができる。この発明の方法では、
層間絶縁膜に形成されたコンタクトホールにWSix膜
及びW膜がこの順で埋め込まれる。両膜ともCVD法を
用いてコンタクトホールを含む層間絶縁膜上の全面にW
Si膜及びW膜を順次積層した後リソグラフィーとRI
Eのドライエッチングにより同時に除去して形成され
る。その後、NH3 雰囲気により10〜30秒の短時間
で、600〜900℃の温度で熱処理に付される。処理
時間を60秒以上に高くするのは好ましくない。この
時、W膜表面にはW2 Nの薄膜が形成され、また、Nが
W膜中を拡散してW膜とWSix膜との界面にWN等の
窒化膜が形成される。その後、BPSG膜(ボロンとリ
ンを含むガラス膜)を堆積して平坦化に十分な温度、例
えば900℃でリフローを行うことでBPSG膜の平坦
化を実現できることになる。さらに、W膜と接続するた
めのコンタクトホールを作成することで上層にWの配線
層を形成して最終的に平坦化された素子を得ることがで
きる。
【0004】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜3及び図4に従っ
て工程順に説明する。まず、図1に示すようにMOS型
半導体素子(図示せず)が形成されたSi基板(1)上
にSiO2膜(2)を形成した後、ゲート電極あるいは
ソース・ドレイン(いずれも図示せず)に通じるコンタ
クトホール(2a)を形成した後にCVD法によりWS
ix膜(3)およびW膜(4)を形成する(図2参
照)。その後、リソグラフィーおよびドライエッチング
により両膜を同時に除去してW/WSix配線をパター
ン形成する。すなわち、パターン化されたWSix膜
5、W膜(6)を形成する(図3参照)。さらにNH3
雰囲気によりRTA(ラピッド・サーマル・アニール
法)により短時間熱処理を行う。尚、処理条件は600
〜900℃、10〜30秒程度の短時間が良い。この
時、W膜(6)の表面にW2Nの薄膜が形成され、また
チッ素原子(N)がW膜中を拡散し、W/WSix界面
に窒化物(WN等)が形成される。その後、BPSG膜
(7)を堆積し、リフロー(900℃)を行い平坦化を
行う(図4参照)。この際、特徴としては、(i)BP
SG/W界面にWO3が形成されない、(ii)コンタ
クト界面が安定である、事が挙げられる。仮に、NH3
アニールを行わないと、BPSG/W界面で酸化物WO
3が形成される。またコンタクト部でSiO2膜(2)の
Si原子が吸い上げられWがWSix膜になる。その結
果としてコンタクトがえぐられる事になるが、本実施例
ではそのような不都合を防止できる。このように本実施
例では、NH3アニールにより表面層に形成されたW2
膜が酸化反応を防止する。またW/WSix界面のWN
膜がSiO2膜中のSiの吸い上げを防止し、コンタク
トが安定化される事になる。
【0005】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、CVD
−WSix/CVD−W各膜を順次コンタクトに埋め込
んで配線を形成した後に短時間のNH3アニールを付す
ることにより高耐熱配線を形成できるようにし、それに
よってその後のBPSG膜の平坦化の工程で平坦化のた
めの必要十分な温度でリフローを行なうことができるも
のであり、最終的に多層配線を有する素子を平坦化でき
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における製造工程の第1ス
テップを示す構成説明図である。
【図2】上記実施例における製造工程の第2ステップを
示す構成説明図である。
【図3】上記実施例における製造工程の第3ステップを
示す構成説明図である。
【図4】上記実施例における製造工程の第4ステップを
示す構成説明図である。
【符号の説明】
2 SiO2膜(層間絶縁膜) 2a コンタクトホール 5 WSix膜 6 W膜 7 BPSG膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトホールを有する層間絶縁膜上
    にW(タングステン)配線を施して多層配線を行うに際
    して、コンタクトホール形成後に、CVD法によりWS
    ix膜およびW膜を順次形成してコンタクトホールを埋
    め込み、リソグラフィーおよび反応性イオエッチング
    法によりW/WSix配線を形成した後にNH3 雰囲気
    中で実質的に短時間のアニールを行いW膜とWSix膜
    の界面及びW膜の表面にW 2 Nからなる窒化膜を形成す
    ることにより上記配線を高耐熱化し、その後平坦化可能
    な絶縁膜を堆積し、高温熱処理を行い平坦化することか
    らなる半導体装置の製造方法。
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