JP2740928B2 - 耐ブロッキング性を改善した樹脂フィルム - Google Patents

耐ブロッキング性を改善した樹脂フィルム

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JP2740928B2
JP2740928B2 JP4205962A JP20596292A JP2740928B2 JP 2740928 B2 JP2740928 B2 JP 2740928B2 JP 4205962 A JP4205962 A JP 4205962A JP 20596292 A JP20596292 A JP 20596292A JP 2740928 B2 JP2740928 B2 JP 2740928B2
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正道 岩崎
雅彦 多田
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐ブロッキング性を改
善した樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂フィルムの内部密着防止剤に求めら
れる特性としては、大きさが数μm程度であり、且つ均
一な大きさであることが要求されている。また、フィル
ムの透明性を損なわない内部密着防止剤としては、物質
自身が透明であり、屈折率が樹脂の屈折率に近いことが
不可欠の条件である。これらの条件を満たす内部密着防
止剤として、通常シリカが用いられている。しかしなが
ら、シリカを添加した場合は透明性を損なうことがない
反面、樹脂に対する濡れ性が悪く、表面が多孔質状態で
あるために他の添加剤が吸着するなどして、フィルムの
歩留りが悪くなる欠点があった。
【0003】樹脂フィルムの滑り性、耐ブロッキング性
を改良する内部密着防止剤として、ゼオライトやカオリ
ナイトなど無機フィラーを用いたもの(例えば特公昭5
2−16134号公報、特公昭42−24523号公
報)、特定の細孔を有する不活性粒子からなる内部密着
防止剤を用いる方法(特開昭63−105040号公
報)などが知られている。しかしながら、充分な滑り性
が得られるまでゼオライトあるいはカオリナイト等の無
機フィラーまたは特定の細孔を有する不活性粒子を添加
した場合、透明性が著しく悪化する難点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような問題点を改善し、透明性を損なうことなく、耐ブ
ロッキング性及び滑り性に優れた樹脂フィルムを提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な事情に鑑み鋭意試験研究を重ねた結果、内部密着防止
剤の有効成分として粒子状ホウ酸アルミニウムを用いた
場合、所期の目的が達成できることを見い出し、本発明
を完遂するに至った。
【0006】本発明の内部密着防止剤の有効成分として
用いられるホウ酸アルミニウムの代表的なものは、化学
式9Al・2Bまたは2Al・B
を有する粒子状ホウ酸アルミニウムであり、これら
のホウ酸アルミニウムは酸化アルミニウムの供給源と酸
化ホウ素の供給源を混合したのち、800℃以上の温度
に加熱することにより得られる
【0007】本発明において使用される粒子状ホウ酸ア
ルミニウムの平均粒径は、0.1〜50μmの範囲の大
きさ、特に1〜10μmの範囲の大きさのものが好適で
あり、平均粒径が0.1μm未満の大きさの場合は、樹
脂フィルムに添加した際に内部密着防止効果が付与でき
ず、50μmを超える大きさの場合は樹脂フィルムの透
明性を著しく阻害するので好ましくない。また、ホウ酸
アルミニウムの粒度分布が狭いほど、透明性、滑り性及
び耐ブロッキング性に優れた樹脂フィルムが得られる。
【0008】本発明の実施に当たっては、樹脂との密着
性及び濡れ性、分散性を向上させるため、粒子状ホウ酸
アルミニウムの表面をシラン系カップリング剤あるいは
チタネート系カップリング剤等を用いて改質したもの
いることができる。
【0009】本発明の樹脂フィルムに用いられる代表的
な合成樹脂としては、プロピレン、エチレン、ブテン、
4−メチルペンテン−1、エチレンテレフタレート、イ
ミド、カーボネイト、エチレンナフタレート等の単独重
合体あるいは共重合体もしくはこれら重合体の混合物な
どである。
【0010】本発明の樹脂フィルムの製造において、樹
脂中に添加される樹脂フィルムの内部密着防止剤の配合
割合は、0.002〜5重量%、好ましくは0.01〜
1重量%である。内部密着防止剤の添加量が0.002
重量%未満の場合は、フィルムに滑り性及び耐ブロック
ング性を付与することが不可能であり、逆に5重量%を
越える場合は、滑り性及び耐ブロッキング性に優れた樹
脂フィルムが得られるが、フィルムの透明性が著しく阻
害されるので好ましくない。
【0011】本発明の樹脂フィルムの製造において、通
常樹脂組成物に用いられる安定剤、帯電防止剤、紫外線
吸収剤、加工助剤、その他の滑り剤及び可塑剤等を本発
明の樹脂フィルムの特性を損なわない程度で添加しても
差し支えない。
【0012】本発明の樹脂フィルムを製造する手段とし
ては、合成樹脂に粒子状ホウ酸アルミニウムを0.00
2〜5重量%の割合で添加し、混合したのちペレット化
し、次いで得られたペレットを溶融押し出し成形加工し
たのち、冷却ロールまたはインフレーション(チューブ
ラー)を用いてフィルム化し、巻き取る方法が一般的で
ある。
【0013】本発明の樹脂フィルムを製造する場合、通
常Vブレンダー、スクリュー型ブレンダー、ドライブレ
ンダー、リボンブレンダー及びヘンシェルミキサー等の
混合機を用いて混練し、ペレット化するのが一般的であ
る。
【0014】
【作用】本発明樹脂フィルムの有効成分として用いられ
粒子状ホウ酸アルミニウムは、透明であり、屈折率が
1.6程度と低く、その粒度分布が狭い結晶性の物質で
あるため、前記の内部密着防止剤に求められる特性を満
足させるものである。さらに、粒子状ホウ酸アルミニウ
ムはその赤外スペクトル線図から判断して、水酸基が少
ないので表面が親油性に富み、実際に合成樹脂に混合さ
せた場合において、分散性が優れている。このようなこ
とから、粒子状ホウ酸アルミニウムは理想的な樹脂フィ
ルムの内部密着防止剤であるといえる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例について、特性値の測定方法
等は次のとおりである。 ヘイズ JIS K 6714に準拠して行った。日本電色社製
の積分球式ヘイズメーターを用いて測定し、全光線透過
量に対する乱光線透過量の割合によって評価した。単位
は%で表示した。 スリップ性 傾斜式静摩擦係数測定機(東洋精機製)を用いて測定
し、スリップ開始時における傾斜角度をtanθに換算
した。 温度23℃における耐衝撃性 温度23℃の雰囲気下における直径0.5インチの孔を
フィルムに打ち抜く時の抵抗値を、振り子式インパクト
測定器(東洋精機製)を用いて測定した。単位はkg・
cmで表示した。 ブロッキング性 ASTM D 1893−67に準拠して行った。温度
60℃の雰囲気下において2枚重ねにしたフィルムに2
g/cmの荷重をかけた状態で2時間保持したのち、
その密着強度を測定した。
【0016】(実施例1〜) 平均粒子径が3μmである粒子状ホウ酸アルミニウム
〔商品名:アルボライトPF03、四国化成工業(株)
〕を、メルトインディクス(以下、MIという)7.
5g/10分、融点が161℃であるポリプロピレンホ
モポリマー(以下、P.P.H.という)、MIが6.
8g/10分、融点が140℃であるポリプロピレンラ
ンダムコポリマー(以下、P.P.R−Cという)ある
いはMIが1.9g/10分、融点が140℃であるリ
ニア低密度ポリエチレン(以下、L−LDPEという)
のいずれかの樹脂に表1に示すとおりの配合割合で夫々
添加して混合したのち、造粒機を用いてペレット化し
た。得られたペレットを樹脂温度200℃あるいは22
0℃においてTダイを用いて溶融押し出し成形したの
ち、冷却ロールを用いて厚さ30μmのフィルム状に成
形した。このようにして得られた樹脂フィルムの物性は
表1に示したとおりであった。
【0017】(比較例1〜6) 比較例として内部密着防止剤を添加しなかった場合ある
いは表1に示したとおりの配合割合で平均粒径が2.4
μmの大きさのシリカを用いた場合の樹脂フィルムを夫
々調製し、得られた樹脂フィルムの物性を調べた結果
は、表1に示したとおりであった。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の樹脂フィルムは、フィルムの滑
り性及び耐ブロッキング性に優れ、且つフイルムの透明
性も阻害されないので、食品分野、衣料品分野及び医薬
品分野等において取扱いに優れた包装材として使用さ
れる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が0.1〜50μmの範囲にあ
    る粒子状ホウ酸アルミニウムを樹脂(但し、ポリアミド
    を除く)中に0.002〜5重量%の割合で含有させた
    ことを特徴とする耐ブロッキング性を改善した樹脂フィ
    ルム。
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