JPH0790115A - 樹脂フィルム用内部密着防止剤及び樹脂フィルム - Google Patents

樹脂フィルム用内部密着防止剤及び樹脂フィルム

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JPH0790115A
JPH0790115A JP25908093A JP25908093A JPH0790115A JP H0790115 A JPH0790115 A JP H0790115A JP 25908093 A JP25908093 A JP 25908093A JP 25908093 A JP25908093 A JP 25908093A JP H0790115 A JPH0790115 A JP H0790115A
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JP
Japan
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resin film
resin
preventive agent
borate
internal adhesion
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Application number
JP25908093A
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English (en)
Inventor
Shinichi Takebayashi
慎一 竹林
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Shikoku Chemicals Corp
Original Assignee
Shikoku Chemicals Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、耐ブロッキング性、滑り性及び透
明に優れた内部密着防止剤を提供し、この内部密着防止
剤を用いて優れた樹脂フィルムを製造する。 【構成】 本発明の内部密着防止剤は、ホウ酸マグネシ
ウムあるいはホウ酸カルシウムを有効成分としたもので
あり、この内部密着防止剤を添加することにより、樹脂
の透明性を損なうことなく、滑り性及び耐ブロッキング
性を確保した取扱いが容易な包装用フィルムが得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐ブロッキング性、滑り
性及び透明性に優れた樹脂フィルムを得るために用いら
れる内部密着防止剤及びこの内部密着防止剤を含有した
樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂フィルム用の内部密着防止剤に求め
られる特性として、粒が均一であり、且つ平均粒径が数
μmφ程度の大きさであることが要求されている。ま
た、フィルムの透明性を損なわないために、内部密着防
止剤自身が透明であり、且つその屈折率が樹脂の屈折率
に近いことが不可欠の条件である。これら諸条件を満た
す内部密着防止剤として、通常シリカが多く用いられて
いる。しかし、シリカは樹脂と混合する際に混合機との
摩耗もなく、透明性を損なわないものである反面、樹脂
に対する濡れ性が悪く、表面が多孔質状態であるために
他の添加剤が吸着してフィルムの歩留りが悪くなる欠点
を有するものであった。
【0003】樹脂フィルムの滑り性及び耐ブロッキング
性を改良する内部密着防止剤として、特公昭52−16
134号及び同42−24523号公報にはゼオライ
ト、カオリナイトなど無機フィラーを用いたもの、また
特開昭63ー105040号公報には、特定の細孔を有
する不活性粒子を用いた内部密着防止剤などが開示され
ている。
【0004】また、樹脂にホウ酸アルミニウム、ゼオラ
イトあるいはカオリナイトなどの無機フィラ−を添加し
た樹脂フィルムの場合、充分な滑り性を得るまで無機フ
ィラーを添加した場合は透明性が著しく損なわれ、また
特定の細孔を有する不活性粒子を添加した場合も同様に
透明性が損なわれるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、樹脂
に配合した際に透明性を損なうことなく、耐ブロッキン
グ性、滑り性の良い樹脂フィルム組成物が得られる内部
密着防止剤を提供し、これを用いた滑り性等に優れる樹
脂フィルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
事情に鑑み鋭意試験研究を重ねた結果、内部密着防止剤
としてホウ酸マグネシウムあるいはホウ酸カルシウムを
樹脂に添加し、これを樹脂フィルムとすることにより、
所期の目的が達成できることを見いだし、本発明を完遂
するに至った。
【0007】本発明の内部密着防止剤の有効成分として
用いられるホウ酸マグネシウムの代表的なものは、化学
式2MgO・B2 3 または3MgO・B2 3 を有す
る粒子状ホウ酸マグネシウム等であり、これらのホウ酸
マグネシウムは酸化マグネシウムの供給源と酸化ホウ素
の供給源を混合したのち、600℃以上の温度に加熱す
ることにより得られる。
【0008】一方、ホウ酸カルシウムの代表的なもの
は、化学式CaO・B2 3 、2CaO・B2 3 また
は3CaO・B2 3 を有する粒子状ホウ酸カルシウム
等であり、これらホウ酸カルシウムは酸化カルシウムの
供給源と酸化ホウ素の供給源を混合したのち、700℃
以上の温度に加熱することにより得られる。
【0009】本発明の内部密着防止剤の有効成分として
用いられるホウ酸マグネシウムあるいはホウ酸カルシウ
ムの平均粒径は0.1〜50μmの範囲の大きさであ
り、特に1〜10μmの範囲の大きさのものが好適であ
る。平均粒径が0.1μm未満の大きさの場合は樹脂フ
ィルムに添加した際に内部密着防止効果を付与できず、
50μmを越える大きさの場合は樹脂フィルムの透明性
を著しく阻害するので好ましくない。また、ホウ酸マグ
ネシウムあるいはホウ酸カルシウムの粒度分布が狭いほ
ど、透明性、滑り性及び耐ブロッキング性に優れた樹脂
フィルムを得ることができる。
【0010】本発明の実施において、樹脂との密着性、
濡れ性及び分散性を向上させるため、ホウ酸マグネシウ
ムあるいはホウ酸カルシウムの表面をシラン系カップリ
ング剤あるいはチタネート系カップリング剤等を用いて
改質して用いても差し支えない。
【0011】本発明の樹脂フィルムに用いられる代表的
な樹脂としては、プロピレン、エチレン、ブテン、4−
メチルペンテン−1、エチレンテレフタレート、イミ
ド、アミド、カーボネイト、エチレンナフタレートなど
の単独重合体あるいは共重合体及びこれらの重合体の混
合物などである。
【0012】本発明の樹脂フィルムの製造において、樹
脂中に添加される内部密着防止剤の配合割合は、樹脂に
対して0.002〜5重量%、好ましくは0.01〜1
重量%の範囲である。内部密着防止剤の添加量が0.0
02重量%未満の場合は、フィルムに滑り性及び耐ブロ
ッキング性を付与することができず、逆に5重量%を越
える場合はフィルムの透明性が著しく阻害され、また混
合機を用いて混練する際に内部密着防止剤が摩耗される
ので好ましくない。
【0013】本発明の樹脂フィルムの製造においては、
所定量の内部密着防止剤を樹脂に添加したのち、Vブレ
ンダー、スクリュー型ブレンダー、ドライブレンダー、
リボンブレンダーあるいはヘルシェルミキサー等の混合
機を用いて混練し、ペレット化する。次いで得られたペ
レットを溶融押しだし成形加工し、冷却ロールまたはイ
ンフレーション(チューブラー)を用いてフィルム化し
たのち巻き取る方法がとられる。
【0014】本発明の樹脂フィルムの製造に当たって、
通常樹脂組成物に用いる安定剤、帯電防止剤、紫外線吸
収剤、加工助剤、その他の滑り剤、可塑剤などを本発明
の樹脂フィルムの特性を損なわない程度で添加しても差
し支えない。
【0015】
【作用】本発明の内部密着防止剤の有効成分として用い
られるホウ酸マグネシウムあるいはホウ酸カルシウム
は、その粒度分布が狭く、樹脂の屈折率に近い結晶性物
質であり、また実際に樹脂に混合させた場合においては
分散性に優れているので、耐ブロッキング性、滑り性及
び透明性等に優れた樹脂フィルムが得られる。
【0016】
【実施例】
(参考例1)酸化マグネシウム供給成分として炭酸マグ
ネシウム〔MgCO3 〕126.5g、酸化ホウ素供給
成分としてオルトホウ酸〔H3 BO3 〕61.81gを
混合し、900℃〜1000℃の温度で加熱して反応さ
せたのち、80℃の温度に加温した水道水2リットルを
用いて精製し乾燥したところ、化学式3MgO・B2
3 で示される粒子状ホウ酸マグネシウムが得られた。
【0017】(参考例2)酸化マグネシウム供給成分と
して水酸化マグネシウム〔Mg(OH)2 〕58.3
g、酸化ホウ素供給成分として酸化ホウ素〔B2 3
34.8gを混合し、800℃〜900度の温度で加熱
して反応させたのち、80℃の温度に加温した水道水1
リットルを用いて精製し乾燥したところ、化学式2Mg
O・B2 3で示される粒子状ホウ酸マグネシウムが得
られた。
【0018】(参考例3)酸化カルシウム供給成分とし
て水酸化カルシウム〔Ca(OH)2 〕125.8g、
酸化ホウ素供給成分として酸化ホウ素〔B2 3 〕5
9.2gを混合し、800℃〜900℃の温度で加熱し
て反応させたのち、80℃の温度に加温した水道水2リ
ットルを用いて精製し乾燥したところ、化学式2CaO
・B2 3 で示される粒子状ホウ酸カルシウムが得られ
た。
【0019】(参考例4)酸化カルシウム供給成分とし
て酸化カルシウム〔CaO〕112.2g、酸化ホウ素
供給成分として四ホウ酸ナトリウム〔Na2 4 7
201.2gを混合し、900℃〜1000℃の温度で
加熱して反応させたのち、80℃の温度に加温した水道
水3リットルを用いて精製し乾燥したところ、化学式C
aO・B23 で示される粒子状ホウ酸カルシウムが得
られた。
【0020】(参考例5)酸化カルシウム供給成分とし
て炭酸カルシウム〔CaCO3 〕900.8g、酸化ホ
ウ素供給成分としてオルトホウ酸〔H3 BO3 〕371
gを混合し、800℃〜900℃の温度で加熱して反応
させたのち、80℃の温度に加温した水道水6リットル
を用いて精製し乾燥したところ、化学式3CaO・B2
3 で示される粒子状ホウ酸カルシウムが得られた。
【0021】(実施例1〜6)密着防止剤として参考例
1〜5において得られた粒子状ホウ酸マグネシウムある
いはホウ酸カルシウム、樹脂としてポリプロピレンホモ
ポリマー(以下、P.P.H.という)、ポリプロピレ
ンランダムコポリマー(以下、P.P.R−Cという)
及びリニアローデンシティーポリエチレン(以下、L−
LDPEという)のいずれか一種の樹脂を用いて、表1
に示すとおりの配合割合(樹脂100重量部当たりの重
量部)で両者を夫々混合し、造粒機によりペレット化し
た。得られたペレットを樹脂温度200℃あるいは22
0℃でTダイにより溶融押し出し成形を行い、冷却ロー
ルを用いて厚さ30μmのフィルム状に成形加工した。
得られたフィルムは透明性が良い良好な樹脂フィルムで
あり、この樹脂フィルムの物性は、表1に示すとおりで
あった。
【0022】(比較例1〜6)また、比較例として内部
密着防止剤を添加しない場合、あるいは平均粒径が2.
4μmの大きさのシリカを表1に示すとおりの配合割合
で樹脂に夫々添加し、実施例と同様の方法により樹脂フ
ィルムを調製した。これら樹脂フィルムの物性は、表1
に示すとおりであった。
【0023】なお、P.P.H.は、融点が161℃で
メルトインディクス(以下、MIという)が7.5g/
10分の樹脂、P.P.R−Cは、融点が140℃でM
Iが6.8g/10分の樹脂、またL−LDPEは、融
点が140℃でMIが1.9g/10分の樹脂を用い、
特性値の測定方法は、次に示す方法により行った。
【0024】(1)ヘイズ:JIS K 6714に準
拠して行い、積分球式ヘイズメーター〔日本電色社製〕
を用いて測定し、全光線透過量に対する乱光線透過量の
割合によって評価した。(%) (2)スリップ性:傾斜式、静摩擦係数測定機〔東洋精
機製〕を用いて測定し、スリップしはじめる傾斜角度を
tanθに換算する。
【0025】(3)23℃耐衝撃性:振り子式インパク
ト測定器〔東洋精機製〕を用い、23℃の雰囲気下でフ
ィルムを1/2インチφで打ち抜く際の抵抗値を測定。
(kg・cm) (4)ブロッキング性:ASTM D 1893−67
に準拠して行い、フィルムを2枚重ねにして60℃の雰
囲気下で2g/cm2 の荷重を掛けた状態にて2時間保
持し、その密着強度を測定する。
【0026】表1
【0027】
【発明の効果】本発明の内部密着防止剤は、樹脂フィル
ムの滑り性及び耐ブロッキング性などに優れた特性を付
与できるので、樹脂に所定量配合した場合、透明度を著
しく損なうことなく耐ブロッキング性等に優れる樹脂フ
ィルムを得ることができ、食品用、衣料品用、医薬品用
などの用途に優れた包装材として提供できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホウ酸マグネシウムあるいはホウ酸カル
    シウムを有効成分とする樹脂フィルム用内部密着防止
    剤。
  2. 【請求項2】 平均粒径が0.1〜50μmである請求
    項1に記載の樹脂フィルム用内部密着防止剤。
  3. 【請求項3】 内部密着防止剤としてホウ酸マグネシウ
    ムあるいはホウ酸カルシウムを樹脂に対して0.002
    〜5重量%の割合で含有することを特徴とする樹脂フィ
    ルム。
JP25908093A 1993-09-22 1993-09-22 樹脂フィルム用内部密着防止剤及び樹脂フィルム Pending JPH0790115A (ja)

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