JP3432296B2 - ポリオレフィンフィルム - Google Patents
ポリオレフィンフィルムInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止性、透明性、
耐スクラッチ性、耐ブロッキング性に優れ、かつ適度な
滑り性を持ったポリオレフィンフィルムを提供するもの
である。
耐スクラッチ性、耐ブロッキング性に優れ、かつ適度な
滑り性を持ったポリオレフィンフィルムを提供するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンフィルムはその表面が平
滑であるほど透明性に優れ、外観が良好となる。しか
し、その反面フィルムどうしが密着してブロッキングし
易くなり、滑り性も悪くなるため、スリット、印刷、製
袋等の二次加工適性が低下する。
滑であるほど透明性に優れ、外観が良好となる。しか
し、その反面フィルムどうしが密着してブロッキングし
易くなり、滑り性も悪くなるため、スリット、印刷、製
袋等の二次加工適性が低下する。
【0003】このような問題を解決するため、従来ポリ
オレフィンフィルムに微粉砕したシリカ、ゼオライト等
を添加する方法が用いられてきた。また最近では、球状
の有機高分子を用いる方法も提案され、透明性、滑り性
の向上が計られている(特開平6−73202号公
報)。
オレフィンフィルムに微粉砕したシリカ、ゼオライト等
を添加する方法が用いられてきた。また最近では、球状
の有機高分子を用いる方法も提案され、透明性、滑り性
の向上が計られている(特開平6−73202号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アンチブロッキング剤
として球状有機高分子を用いた場合、透明性、耐スクラ
ッチ性は微粉砕したものに比べ良好となる。しかし、フ
ィルムの耐ブロッキング性が特に要求される用途におい
ては、アンチブロッキング剤を多量に添加しなければな
らず、この様な場合にアンチブロッキング剤として球状
有機高分子を用いると、動摩擦係数が0.2以下と小さ
くなりすぎ、製品が滑りすぎて取扱にくいという欠点を
有していた。
として球状有機高分子を用いた場合、透明性、耐スクラ
ッチ性は微粉砕したものに比べ良好となる。しかし、フ
ィルムの耐ブロッキング性が特に要求される用途におい
ては、アンチブロッキング剤を多量に添加しなければな
らず、この様な場合にアンチブロッキング剤として球状
有機高分子を用いると、動摩擦係数が0.2以下と小さ
くなりすぎ、製品が滑りすぎて取扱にくいという欠点を
有していた。
【0005】本発明の目的は、帯電防止性、透明性、耐
スクラッチ性、耐ブロッキング性に優れ、かつ動摩擦係
数が0.2〜0.3の範囲にある適度な滑り性を持った
ポリオレフィンフィルムを提供することにある。
スクラッチ性、耐ブロッキング性に優れ、かつ動摩擦係
数が0.2〜0.3の範囲にある適度な滑り性を持った
ポリオレフィンフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の球状有
機高分子と特定の構造を持つ帯電防止剤を含むポリオレ
フィンフィルムが満足できる性能を有することを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の球状有
機高分子と特定の構造を持つ帯電防止剤を含むポリオレ
フィンフィルムが満足できる性能を有することを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、平均粒子径が0.5〜
5μmである球状有機高分子を0.02〜0.5重量
%、及び下記一般式(1)で示されるアミド
5μmである球状有機高分子を0.02〜0.5重量
%、及び下記一般式(1)で示されるアミド
【0008】
【化3】
【0009】(ただし、Rは炭素数5〜21の脂肪族炭
化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す)を0.05
〜1重量%含有するポリオレフィンフィルムである。
化水素基を表し、nは1〜3の整数を表す)を0.05
〜1重量%含有するポリオレフィンフィルムである。
【0010】本発明で用いる球状有機高分子は特に限定
されず、平均粒子径が上記した範囲であれば、公知のも
のを何ら制限なく使用し得る。上記の球状有機高分子の
平均粒子径は0.5〜5μmのものが使用できるが、よ
り優れた性能のためには平均粒子径が1.2〜4μmの
ものが好適である。平均粒子径が0.5μmより小さい
場合には滑り性が低下し、また5μmより大きい場合に
はフィルムどうしを擦り合わせたときに傷が付き易くな
るため好ましくない。
されず、平均粒子径が上記した範囲であれば、公知のも
のを何ら制限なく使用し得る。上記の球状有機高分子の
平均粒子径は0.5〜5μmのものが使用できるが、よ
り優れた性能のためには平均粒子径が1.2〜4μmの
ものが好適である。平均粒子径が0.5μmより小さい
場合には滑り性が低下し、また5μmより大きい場合に
はフィルムどうしを擦り合わせたときに傷が付き易くな
るため好ましくない。
【0011】本発明で使用される有機高分子粒子は球状
である必要がある。粉砕物のように不定形である場合に
は、滑り性が低下し、樹脂中への分散性が悪いため透明
性が低下する。本発明における球状の程度としては、電
子顕微鏡観察による短径と長径の比(短径/長径)で
0.7〜1であることが好ましい。もちろん、滑り性が
良好なポリオレフィンフィルムを得るためには、有機高
分子粒子はほぼ真球状(短径/長径≧0.80)である
ことがより好ましい。
である必要がある。粉砕物のように不定形である場合に
は、滑り性が低下し、樹脂中への分散性が悪いため透明
性が低下する。本発明における球状の程度としては、電
子顕微鏡観察による短径と長径の比(短径/長径)で
0.7〜1であることが好ましい。もちろん、滑り性が
良好なポリオレフィンフィルムを得るためには、有機高
分子粒子はほぼ真球状(短径/長径≧0.80)である
ことがより好ましい。
【0012】本発明で使用される球状有機高分子の種類
は特に限定されないが、一般に入手しやすく、ポリオレ
フィンへの分散性が良く、しかもポリオレフィンの屈折
率に近くてフィルムの透明性を阻害しないものであるこ
とが好ましい。このような球状有機高分子として、本発
明においては、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒
子、ポリアミド粒子、トリアジン環を有する縮合型樹脂
粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子、架橋ポリス
チレン粒子等を好適に使用することができる。中でもシ
リコーン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋ポリメチル
メタクリレート粒子を用いた場合に効果が高い。
は特に限定されないが、一般に入手しやすく、ポリオレ
フィンへの分散性が良く、しかもポリオレフィンの屈折
率に近くてフィルムの透明性を阻害しないものであるこ
とが好ましい。このような球状有機高分子として、本発
明においては、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒
子、ポリアミド粒子、トリアジン環を有する縮合型樹脂
粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子、架橋ポリス
チレン粒子等を好適に使用することができる。中でもシ
リコーン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、架橋ポリメチル
メタクリレート粒子を用いた場合に効果が高い。
【0013】また、本発明で用いる球状有機高分子はポ
リオレフィンフィルム中に0.02〜0.5重量%含ま
れることが必要であり、より優れた性能のためには0.
05〜0.3重量%含まれることが好適である。含有率
が0.02重量%より小さいと耐ブロッキング性が不十
分となり、また含有率が0.5重量%より大きいとフィ
ルムが滑り過ぎるため好ましくない。
リオレフィンフィルム中に0.02〜0.5重量%含ま
れることが必要であり、より優れた性能のためには0.
05〜0.3重量%含まれることが好適である。含有率
が0.02重量%より小さいと耐ブロッキング性が不十
分となり、また含有率が0.5重量%より大きいとフィ
ルムが滑り過ぎるため好ましくない。
【0014】本発明で用いるアミドは、式(1)におけ
るRの炭素数5〜21のものが用いられるが、より好ま
しい結果を得るためには、11〜17のものが好適であ
る。炭素数が5より小さい場合には、ポリオレフィンフ
ィルムがブロッキングし易くなり、また炭素数が21よ
り大きい場合には、ポリオレフィンフィルムの帯電防止
性が不良となるために好ましくない。上記の脂肪族炭化
水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルカジ
エニル基、アルカトリエニル基、アルキニル基等を挙げ
ることができる。また式(1)におけるnは1〜3のも
のが用いられるが、n=1のものが最も優れている。
るRの炭素数5〜21のものが用いられるが、より好ま
しい結果を得るためには、11〜17のものが好適であ
る。炭素数が5より小さい場合には、ポリオレフィンフ
ィルムがブロッキングし易くなり、また炭素数が21よ
り大きい場合には、ポリオレフィンフィルムの帯電防止
性が不良となるために好ましくない。上記の脂肪族炭化
水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルカジ
エニル基、アルカトリエニル基、アルキニル基等を挙げ
ることができる。また式(1)におけるnは1〜3のも
のが用いられるが、n=1のものが最も優れている。
【0015】本発明におけるアミドを具体的に例示する
と以下のようなものが好適に用いられる。
と以下のようなものが好適に用いられる。
【0016】
【化4】
【0017】本発明で用いるアミドは、ポリオレフィン
中に0.05〜1重量%含まれることが必要であり、
0.1〜0.5重量%含まれることが好ましい。含有率
が0.05重量%より小さい場合にはフィルムの帯電防
止性が不良となり、また含有率が1重量%より大きい場
合にはフィルムがブロッキングしやすくなるため好まし
くない。
中に0.05〜1重量%含まれることが必要であり、
0.1〜0.5重量%含まれることが好ましい。含有率
が0.05重量%より小さい場合にはフィルムの帯電防
止性が不良となり、また含有率が1重量%より大きい場
合にはフィルムがブロッキングしやすくなるため好まし
くない。
【0018】本発明におけるポリオレフィンは特に限定
されず公知のものが用いられる。例を上げると、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの
単独重合体、上記α−オレフィンどうしの共重合体、上
記α−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の
単量体とα−オレフィンとの共重合体、及びこれらの混
合物等である。上記のα−オレフィンと共重合可能なα
−オレフィン以外の単量体としては、酢酸ビニル、マレ
イン酸、ビニルアルコ−ル、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル等を挙げることができ
る。
されず公知のものが用いられる。例を上げると、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィンの
単独重合体、上記α−オレフィンどうしの共重合体、上
記α−オレフィンと共重合可能なα−オレフィン以外の
単量体とα−オレフィンとの共重合体、及びこれらの混
合物等である。上記のα−オレフィンと共重合可能なα
−オレフィン以外の単量体としては、酢酸ビニル、マレ
イン酸、ビニルアルコ−ル、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル等を挙げることができ
る。
【0019】本発明は、上記したポリオレフィンの中で
も特に密着しやすく、表面に傷が付きやすいポリプロピ
レン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、
エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン
−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジ
エン共重合体、及びこれらのポリオレフィンを主成分と
するブレンド物等に対して効果的である。
も特に密着しやすく、表面に傷が付きやすいポリプロピ
レン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、
エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン
−1−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブタジ
エン共重合体、及びこれらのポリオレフィンを主成分と
するブレンド物等に対して効果的である。
【0020】本発明のポリオレフィンフィルムは単層フ
ィルムであってもよく、また性質の異なる2種類以上の
樹脂を積層した積層フィルムであってもよい。
ィルムであってもよく、また性質の異なる2種類以上の
樹脂を積層した積層フィルムであってもよい。
【0021】積層フィルムの場合、各層を形成する樹脂
は、要求性能に応じて種々の組合せが用いられる。例を
挙げると、基材層には上記した樹脂の中でも機械的性能
の優れたポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合
体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、及び
これらのポリオレフィンを主成分とするブレンド物等を
用い、表層にはヒートシール性の優れたポリエチレン、
プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−1−ブテン
共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合
体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体、及び
これらのポリオレフィンを主成分とするブレンド物等を
用いることができる。
は、要求性能に応じて種々の組合せが用いられる。例を
挙げると、基材層には上記した樹脂の中でも機械的性能
の優れたポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合
体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体、及び
これらのポリオレフィンを主成分とするブレンド物等を
用い、表層にはヒートシール性の優れたポリエチレン、
プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−1−ブテン
共重合体、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合
体、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体、及び
これらのポリオレフィンを主成分とするブレンド物等を
用いることができる。
【0022】なお、積層フィルムの場合、球状有機高分
子は少なくとも片面の最表層に配合される。この場合、
表層樹脂中の球状有機高分子の含有率は0.02〜0.
5重量%、好ましくは0.05〜0.3重量%である。
一般式(1)で示されるアミドは基材層及び表層の何れ
の層に含有されていてもよく、また両層に含有されてい
てもよい。通常は、アミドは1つの層に含有されていて
も、時間の経過に従って他の層に移行し、最終的には全
樹脂層に拡散する。アミドの含有量は全フィルム構成樹
脂中に0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5
重量%である。
子は少なくとも片面の最表層に配合される。この場合、
表層樹脂中の球状有機高分子の含有率は0.02〜0.
5重量%、好ましくは0.05〜0.3重量%である。
一般式(1)で示されるアミドは基材層及び表層の何れ
の層に含有されていてもよく、また両層に含有されてい
てもよい。通常は、アミドは1つの層に含有されていて
も、時間の経過に従って他の層に移行し、最終的には全
樹脂層に拡散する。アミドの含有量は全フィルム構成樹
脂中に0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5
重量%である。
【0023】本発明のポリオレフィンフィルムは、ポリ
オレフィン粉体またはペレットと球状有機高分子とを十
分に混合した後、溶融押出しするか、さらに一軸または
二軸に延伸することによって製造できる。また、積層さ
れたフィルムの場合は、各層を構成するポリオレフィン
を共押出して、その後必要により一軸または二軸に延伸
するか、または一層のポリオレフィンを溶融押出して一
軸延伸し、その上に他層のポリオレフィンを溶融押出し
て上記一軸延伸の方向とほぼ直角方向に延伸する方法等
が採用される。
オレフィン粉体またはペレットと球状有機高分子とを十
分に混合した後、溶融押出しするか、さらに一軸または
二軸に延伸することによって製造できる。また、積層さ
れたフィルムの場合は、各層を構成するポリオレフィン
を共押出して、その後必要により一軸または二軸に延伸
するか、または一層のポリオレフィンを溶融押出して一
軸延伸し、その上に他層のポリオレフィンを溶融押出し
て上記一軸延伸の方向とほぼ直角方向に延伸する方法等
が採用される。
【0024】
【作用及び効果】本発明のポリオレフィンフィルムは、
上記の説明のように特定の形状を持つ有機高分子と、特
定の構造をもつ帯電防止剤をフィルム中に添加すること
により、優れた耐ブロッキング性と、動摩擦係数が0.
2〜0.3の範囲となる適度な滑り性、及び良好な帯電
防止性を付与することができる。
上記の説明のように特定の形状を持つ有機高分子と、特
定の構造をもつ帯電防止剤をフィルム中に添加すること
により、優れた耐ブロッキング性と、動摩擦係数が0.
2〜0.3の範囲となる適度な滑り性、及び良好な帯電
防止性を付与することができる。
【0025】球状有機高分子単独の場合には、有機高分
子の表面が極めて滑らかであるため、樹脂との相溶性も
優れ、透明性、耐ブロッキング性は良好であるが、摩擦
係数が小さすぎる。本発明で用いるアミドを更にフィル
ム中に添加すると、製膜後にフィルム表面にブリードア
ウトし、滑り性を調節するものと考えられる。
子の表面が極めて滑らかであるため、樹脂との相溶性も
優れ、透明性、耐ブロッキング性は良好であるが、摩擦
係数が小さすぎる。本発明で用いるアミドを更にフィル
ム中に添加すると、製膜後にフィルム表面にブリードア
ウトし、滑り性を調節するものと考えられる。
【0026】本発明のポリオレフィンフィルムは、帯電
防止性、透明性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性に
優れ、かつ適度な滑り性を持っているため、食品、繊
維、雑貨、タバコ、カセットテープ等の各種の包装材料
として好適に使用することができる。また、特に耐ブロ
ッキング性が要求される繊維包装用、断裁用のフィルム
として好適に使用できる。
防止性、透明性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性に
優れ、かつ適度な滑り性を持っているため、食品、繊
維、雑貨、タバコ、カセットテープ等の各種の包装材料
として好適に使用することができる。また、特に耐ブロ
ッキング性が要求される繊維包装用、断裁用のフィルム
として好適に使用できる。
【0027】
【実施例】以下に、本発明を具体的に説明するために実
施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0028】以下の実施例及び比較例におけるフィルム
物性の測定は下記の方法により行った。なお測定は、フ
ィルム製造後、40℃で3日間養生後に行った。
物性の測定は下記の方法により行った。なお測定は、フ
ィルム製造後、40℃で3日間養生後に行った。
【0029】(1)帯電防止性
JIS−K6911に準じて、フィルムの表面固有抵抗
値を測定した。
値を測定した。
【0030】(2)滑り性
ASTM−D−1894に準じて動摩擦係数を測定し
た。
た。
【0031】(3)ブロッキング性
4cm×30cmのフィルム片を切り出し、厚さ3mm
になるように重ね合わせた。フィルムサンプルを温度3
0℃湿度70%RHの雰囲気に24時間放置後プレス機
を使用して、フィルムサンプルに20kg/cm2の圧
力を30秒間かけた。その後、フィルムサンプルの両端
を治具で固定し、オートグラフ(島津製作所製)を用い
て折り曲げ強度を測定した。
になるように重ね合わせた。フィルムサンプルを温度3
0℃湿度70%RHの雰囲気に24時間放置後プレス機
を使用して、フィルムサンプルに20kg/cm2の圧
力を30秒間かけた。その後、フィルムサンプルの両端
を治具で固定し、オートグラフ(島津製作所製)を用い
て折り曲げ強度を測定した。
【0032】実施例1〜6
メルトインデックス2.0g/10分、結晶化度98.
4%のポリプロピレン(融点159℃)に、表1に示す
平均粒子径の球状有機高分子(メラミン樹脂;真球度
0.90、シリコーン樹脂;真球度0.95、架橋ポリ
メチルメタクリレート;真球度0.85)を表1に示し
た配合割合で加え、さらに帯電防止剤として本文中に一
般式で記載したアミドを表1に示した配合割合で加えて
溶融混練した。上記樹脂をT−ダイより押出し、テンタ
ー法二軸延伸機により厚さ20μmの延伸フィルムを得
た。なお表面には常法に従い30W・min/m2 のコ
ロナ放電処理をした。
4%のポリプロピレン(融点159℃)に、表1に示す
平均粒子径の球状有機高分子(メラミン樹脂;真球度
0.90、シリコーン樹脂;真球度0.95、架橋ポリ
メチルメタクリレート;真球度0.85)を表1に示し
た配合割合で加え、さらに帯電防止剤として本文中に一
般式で記載したアミドを表1に示した配合割合で加えて
溶融混練した。上記樹脂をT−ダイより押出し、テンタ
ー法二軸延伸機により厚さ20μmの延伸フィルムを得
た。なお表面には常法に従い30W・min/m2 のコ
ロナ放電処理をした。
【0033】これらのフィルムについて、帯電防止性、
滑り性及びブロッキング性を測定し、結果を表1に示し
た。
滑り性及びブロッキング性を測定し、結果を表1に示し
た。
【0034】
【表1】
【0035】比較例1
球状有機高分子を添加しなかった他は実施例5と全く同
様に行った。結果を表1に示した。
様に行った。結果を表1に示した。
【0036】比較例2
アミドを添加しなかった他は実施例5と全く同様に行っ
た。結果を表1に示した。
た。結果を表1に示した。
【0037】比較例3
アミドに代えて、ソルビタンモノラウレートを0.5%
添加した他は実施例5と全く同様に行った。結果を表1
に示した。
添加した他は実施例5と全く同様に行った。結果を表1
に示した。
【0038】比較例4
アミドに代えて、ステアリルジエタノールアミンを0.
5%添加した他は実施例5と全く同様に行った。結果を
表1に示した。
5%添加した他は実施例5と全く同様に行った。結果を
表1に示した。
【0039】実施例7〜10
メルトインデックス2.0g/10分、結晶化度98.
4%のポリプロピレン(融点159℃)に、帯電防止剤
として本文中に一般式で記載したアミドを表2の配合割
合で加えて溶融混練し、これを基材層用の樹脂組成物と
して用いた。一方、エチレン含有量3モル%のプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体に、球状有機高分子を表
2に示した配合割合になるように加え、これを表面層用
の樹脂組成物とした。
4%のポリプロピレン(融点159℃)に、帯電防止剤
として本文中に一般式で記載したアミドを表2の配合割
合で加えて溶融混練し、これを基材層用の樹脂組成物と
して用いた。一方、エチレン含有量3モル%のプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体に、球状有機高分子を表
2に示した配合割合になるように加え、これを表面層用
の樹脂組成物とした。
【0040】上記した基材層及び表面層となる樹脂組成
物を用い、テンター法二軸延伸機により、基材層の両面
に表面層が積層されてなる3層の積層フィルムを得た。
表面には20W・min/m2 のコロナ放電処理を行っ
た。各層の厚みは、1.5/22/1.5μmであっ
た。
物を用い、テンター法二軸延伸機により、基材層の両面
に表面層が積層されてなる3層の積層フィルムを得た。
表面には20W・min/m2 のコロナ放電処理を行っ
た。各層の厚みは、1.5/22/1.5μmであっ
た。
【0041】このフィルムについて、帯電防止性、滑り
性及びブロッキング性を測定し、結果を表2に示した。
性及びブロッキング性を測定し、結果を表2に示した。
【0042】
【表2】
【0043】比較例5
球状有機高分子を添加しなかった他は、実施例9と全く
同様に行った。結果を表2に示した。
同様に行った。結果を表2に示した。
【0044】比較例6
アミドを添加しなかった他は、実施例9と全く同様に行
った。結果を表2に示した。
った。結果を表2に示した。
【0045】実施例11〜14
メルトインデックス6.0g/10分、結晶化度98.
4%のポリプロピレン(融点163℃)に、表3に示す
平均粒子径の球状有機高分子を表3に示した配合割合で
加え、さらに帯電防止剤として本文中に一般式で記載し
たアミドを表3に示した配合割合で加えて溶融混練し
た。上記樹脂をT−ダイより押出し、キャストフィルム
製膜機により厚さ20μmの単層フィルムを得た。なお
表面には常法に従い30W・min/m2 のコロナ放電
処理をした。
4%のポリプロピレン(融点163℃)に、表3に示す
平均粒子径の球状有機高分子を表3に示した配合割合で
加え、さらに帯電防止剤として本文中に一般式で記載し
たアミドを表3に示した配合割合で加えて溶融混練し
た。上記樹脂をT−ダイより押出し、キャストフィルム
製膜機により厚さ20μmの単層フィルムを得た。なお
表面には常法に従い30W・min/m2 のコロナ放電
処理をした。
【0046】これらのフィルムについて、帯電防止性、
滑り性及びブロッキング性を測定し、結果を表3に示し
た。
滑り性及びブロッキング性を測定し、結果を表3に示し
た。
【0047】比較例7
球状有機高分子を添加しなかった他は、実施例13と全
く同様に行った。結果を表3に示した。
く同様に行った。結果を表3に示した。
【0048】比較例8
アミドを添加しなかった他は、実施例13と全く同様に
行った。結果を表3に示した。
行った。結果を表3に示した。
【0049】
【表3】
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
C08L 101:00)
(56)参考文献 特開 平5−214120(JP,A)
特開 平4−220436(JP,A)
特開 平6−107868(JP,A)
特開 平1−287157(JP,A)
特開 昭58−134138(JP,A)
特開 平8−3377(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08J 5/00 - 5/24
C08L 1/00 - 101/16
B32B 1/00 - 35/00
Claims (2)
- 【請求項1】平均粒子径が0.5〜5μmである球状有
機高分子を0.02〜0.5重量%、及び下記一般式
(1)で示されるアミド 【化1】 (ただし、Rは炭素数5〜21の脂肪族炭化水素基を表
し、nは1〜3の整数を表す)を0.05〜1重量%含
有するポリオレフィンフィルム。 - 【請求項2】2層以上の積層ポリオレフィンフィルムで
あって、少なくとも片面の最表層中に、平均粒子径が
0.5〜5μmである球状有機高分子を0.02〜0.
5重量%含有し、且つ少なくとも1つの層に下記一般式
(1)で示されるアミド 【化2】 (ただし、Rは炭素数5〜21の脂肪族炭化水素基を表
し、nは1〜3の整数を表す)を全フィルム構成樹脂中
に占める割合で0.05〜1重量%となるように含有す
る積層ポリオレフィンフィルム。
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---|---|---|---|
JP19858694A JP3432296B2 (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | ポリオレフィンフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19858694A JP3432296B2 (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | ポリオレフィンフィルム |
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---|---|
JPH0859852A JPH0859852A (ja) | 1996-03-05 |
JP3432296B2 true JP3432296B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=16393649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19858694A Ceased JP3432296B2 (ja) | 1994-08-23 | 1994-08-23 | ポリオレフィンフィルム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3432296B2 (ja) |
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US5780401A (en) * | 1997-03-14 | 1998-07-14 | The Lubrizol Corporation | Non-flating slip-enhancing additives for coatings |
KR100622429B1 (ko) * | 1999-07-08 | 2006-09-11 | 삼성토탈 주식회사 | 열접착성 폴리프로필렌 수지 조성물 |
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JPH0696644B2 (ja) * | 1990-12-20 | 1994-11-30 | 株式会社トクヤマ | ポリオレフィンフィルム |
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-
1994
- 1994-08-23 JP JP19858694A patent/JP3432296B2/ja not_active Ceased
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