JP2738506B2 - サージ吸収素子及びこれを用いたコネクタ及び回路装置 - Google Patents

サージ吸収素子及びこれを用いたコネクタ及び回路装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電気などによるサー
ジを吸収して電子回路などの保護を図るための技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】本願出願人は先に特願平6−10387
5号として新たな考え方によるサージ吸収技術を提案し
た。この技術は、基本的には気体放電を利用するもので
あるが、一対の電極、つまりサージを発生する側の電極
とこれを吸収する側の電極の間に、非導電性材で多数の
空孔を有するように形成した多孔質層を介在させ、この
多孔質層における空孔を通じて生じる気体放電で両電極
を導通させてサージ吸収を行なうようにしている。
【0003】このサージ吸収構造を模式化して示すと図
9のようになる。即ち、多孔質層1は一対の電極2a、
2bのそれぞれに接触した状態で設けられ、そこにおけ
る空孔3が個々に独立した気体放電用の空気層を与え、
この空孔3における放電により導通を生じる。そしてこ
の空孔3における放電は、空孔3の壁面3wに沿う沿面
放電などを伴うことにより、単に放電間隙があるだけの
場合よりは放電電圧を大きく低下させる。
【0004】このようなサージ吸収構造は、多孔質層の
介在により空気中での気体放電の放電電圧を低下させる
ことができ、これによりサージ吸収範囲を拡大すること
ができる。また厚みの制御が容易な多孔質層により放電
間隙を設定できるので、その設定を高精度で安定的に行
なえる。さらに、その構造は極めて簡単であり、加工性
に優れていることはもとより、形状やサイズの自由度が
大きく、例えば細長い帯状に形成することにより複数の
信号ラインを一括的に保護するような使用が容易である
し、また大きなフレキシビリティを与えることも可能で
あるので装着性にも優れている、等々の多くの利点を持
っている。
【0005】しかしまた、幾つかの不安定要因も抱えて
いる。その一つは、放電の際にサージ発生側の電極乃至
これに施されているめっきが溶融し、この溶融物が空孔
に入り込んでショート現象を招く場合があるということ
である。また他の一つは、多孔質層が多孔性であるがゆ
えに吸湿し易く、湿度が高い条件下では予定した抵抗値
を保てない場合があるということである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような事情を背景
になされたのが本発明で、多孔質層を利用したサージ吸
収構造に用いるサージ吸収素子について、電極の溶融に
よるショート現象を有効に防止できるようにすることを
目的とし、また高湿度条件下でも設定抵抗値を安定して
保てるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるサージ吸収
素子は、所定の間隔で対置する一対の電極の間に、非導
電性材で多数の空孔を有するように形成した多孔質層を
介在させ、この多孔質層における空孔を通じて生じる気
体放電で両電極を導通させてサージ吸収を行なうサージ
吸収構造を利用しており、一方の電極に多孔質層を付着
形成した構造を有し、且つその多孔質層に、導電性の高
融点物質を、少なくとも電極からの溶融物が空孔に入り
込むのを防止できる程度に、しかも他方の電極の接触領
域に対応させて離散的な状態で付着させた構造を有して
いる。従って電極の溶融物が空孔に入り込むのを高融点
物質により防止でき、電極の溶融によるショート現象を
有効に防止できる。
【0008】多孔質層は、例えば電解析出法などでSi
2 層を一方の電極用の金属材の表面に析出させる方
法、スパッタリングやイオンプレーティングなどのPV
Dで一方の電極用の金属材の表面に非導電性材の薄層を
成長させる方法、一方の電極としてアルミニウム材を用
い、このアルミニウム材の表面に陽極酸化法によりγ−
Al2 3 の皮膜を成長させる方法、意図する多孔質層
の厚みに対応する径の粒子を接着材で一方の電極に付着
させる方法、さらにはレーザ加工などで微小な通孔を多
数形成したシートを用いて形成する方法など多種多様な
方法で形成することができる。これらによる多孔質層
は、μmオーダーの径サイズの貫通状の空孔を多数有
し、一般には数〜数十μmの厚みで形成されるが、その
厚みの制御は容易である。
【0009】高融点物質は、上記のように他方の電極が
接触する部位に対応させて離散的に付着させる必要があ
る。これは当然のことであるが高融点物質を全面に付着
させると、複数のサージ発生側の電極を一括的に処理す
る場合に、隣接する電極同士の絶縁性を保てなくなるか
らである。離散的な付着は、サージ吸収素子を組み込む
回路装置やコネクタにおける電極の配置パターンに応じ
たパターンでなされる。そのようなパターンは、一般に
ストライプ状のパターンあるいはブロック状のパターン
となる。
【0010】導電性の高融点物質としては、カーボンブ
ラックが代表的なものであるが、この他にもセラミック
系の導電性物質、例えば炭化珪素なども適している。
【0011】高融点物質を付着させるについての代表的
態様は、高融点物質の層を一定の厚みで多孔質層の表面
に形成することであるが、この他に例えば図8に示すよ
うに、高融点物質4が空孔3の端部を適当な深さまで塞
ぐ状態に付着させる“目止め”的な態様であってもよ
い。
【0012】高融点物質層を形成するには、最も簡便な
方法として塗布が挙げられる。つまり高融点物質の粉末
を高耐熱性の合成樹脂を用いたバインダーに混入させて
高融点物質含有塗布剤としてこの塗布剤を塗布する方法
である。また目止め的に付着させるには、層形成用と同
様の塗布剤をすり込むか、あるいは一旦層状に形成した
後にスキージをかけるようにするなどの方法、さらには
例えば固形状に形成した塗布剤をすり込む方法などが可
能である。塗布剤とするためのバインダーには、導電性
の合成樹脂を用いるのがより好ましいが、非導電性の合
成樹脂でも十分に導電性高融点物質の比率を高くして塗
布剤自体が導電性を持った状態であれば足りる。
【0013】本発明によるサージ吸収素子は、また、防
湿皮膜を有している。この防湿皮膜は、多孔質層への水
分の吸着を防止するためのものである。従って上記高融
点物質含有塗布剤が防湿機能を十分に持つ場合には、他
方の電極の接触領域、つまり高融点物質を付着させる部
位以外の部位だけに防湿皮膜を形成することで足りる。
またもし高融点物質含有塗布剤の防湿機能が不十分であ
る場合には電極接触領域にも防湿皮膜を形成するのが好
ましい。この場合には、先ず電極接触領域を含めて全面
に防湿皮膜を形成する。それから電極接触領域について
この防湿皮膜を気体放電が可能な状態に加工する。それ
には一定以上の高電圧をかけて電極接触領域で放電を生
じさせ、この放電により電極接触領域における各多孔質
層の空孔に対応する部位の防湿皮膜を溶融させること
で、防湿皮膜に多孔質層の空孔と連通する通孔を形成す
る。このような防湿皮膜に必要な防湿機能は、汎用的な
合成樹脂塗料であれば通常これを満たしてくれる。
【0014】この構造によると、防湿皮膜により、又は
防湿皮膜と高融点物質含有塗布剤とにより多孔質層への
吸湿を有効に防止でき、高湿度条件下でも設定抵抗値を
安定して保つことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。尚、以下
の説明で参照する図では理解し易くするために何れもサ
ージ吸収素子の各要素のサイズ関係を誇張して示してあ
り、必ずしも実際の形状を表していない。
【0016】本実施例は、一方の電極としてアルミニウ
ム材を用い、その表面に電解析出法でSiO2 層を析出
させて多孔質層として形成した例である。アルミニウム
材は厚み300μmのシート状のものを用い、これに空
孔率40%前後のSiO2 皮膜を10μの厚みで形成し
た。これにより得られたサージ吸収素子の放電電圧は約
200Vであり、電圧クランプ速度は5ナノ秒前後であ
った。また本実施例によるサージ吸収素子は高い柔軟性
を持ち、簡単に曲折させることができ、90°以上の曲
折にも十分に耐性があった。
【0017】図1に示すサージ吸収素子10は、上記条
件で作成したものを基板実装用の形態にした例で、一方
の電極となるベース電極11に多孔質層12が付着形成
されている。多孔質層12の表面には、所定の幅で交互
にストライプパターンで接触領域13と非接触領域14
が設定され、接触領域13には、導電性の高融点物質と
してカーボンブラックを高耐熱性樹脂バインダーに混合
させた塗布剤が塗布され、また非接触領域14にはアク
リル樹脂塗料が防湿皮膜として塗布されている(図2参
照)。
【0018】このサージ吸収素子10を回路装置の基板
に装着するには、図3に示すように、他方の電極となる
基板Bの信号ラインLに多孔質層12を接触させる状態
にしてベース電極11から延設の脚部15で基板Bに固
定する。
【0019】図4に示すのは、細長い平板形状としたサ
ージ吸収素子20の例で、上記と同様にアルミニウム材
のベース電極21に電解析出法でSiO2 層を多孔質層
22として付着形成しており、多孔質層22の表面には
上記実施例と同様の接触領域23と非接触領域24がス
トライプパターンで設定されている。
【0020】このサージ吸収素子20は、多ピンタイプ
のコネクタなどに用いるのに適しており、例えば図5に
示すように、ベース電極21をサージ吸収用の接地線と
した状態でコネクタの接触子Pを接触領域23に接触さ
せて用いる。
【0021】図6に示すのは、ブロックパターンで接触
領域30と非接触領域31を与えたサージ吸収素子32
の例である。
【0022】図7に示すのは本発明によるサージ吸収構
造を取り入れたモジュラコネクタ40の例で、一方の電
極となるシェル部材41と他方の電極となる端子42の
間に多孔質層43を介在させた構造としている。このよ
うな構造は、シェル部材41に部分的に多孔質層43を
一体的に形成するか、又は端子42に多孔質層43を一
体的に形成することで与えることができるし、さらには
シェル部材41や端子42とは別個に形成したサージ吸
収素子を組み込むことでも形成することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、多
孔質層に導電性の高融点物質を付着させ、この高融点物
質で電極の溶融物が空孔に入り込むのを防止するように
しているので、電極の溶融によるショート現象を効果的
に防止できる。また防湿皮膜を形成するようにしている
ので、吸湿を効果的に防止することができ、高湿度条件
下でも設定抵抗値を安定して保つことができる。この結
果、多孔質層を利用したサージ吸収素子の優れた特性を
有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるサージ吸収素子の斜視
図。
【図2】図1のサージ吸収素子の部分拡大断面図。
【図3】図1のサージ吸収素子を基板に装着した状態を
示す断面図。
【図4】本発明の他の実施例によるサージ吸収素子の斜
視図。
【図5】図4のサージ吸収素子の部分拡大断面図。
【図6】本発明のさらに他の実施例によるサージ吸収素
子の平面図。
【図7】本発明によるサージ吸収素子を用いたモジュラ
コネクタの断面図。
【図8】多孔質層における高融点物質の付着状態の模式
図。
【図9】本発明のサージ吸収素子の基となるサージ吸収
構造の模式図。
【符号の説明】
10 サージ吸収素子 11 ベース電極(一方の電極) 12 多孔質層 13 接触領域 14 非接触領域

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の間隔で対置する一対の電極の間
    に、非導電性材で多数の空孔を有するように形成した多
    孔質層を介在させ、この多孔質層における空孔を通じて
    生じる気体放電で両電極を導通させてサージ吸収を行な
    うようにしてなるサージ吸収構造に用いるサージ吸収素
    子であって、一方の電極に多孔質層を付着形成すると共
    に、この多孔質層に、導電性の高融点物質を、少なくと
    も電極からの溶融物が空孔に入り込むのを防止できる程
    度で、且つ他方の電極の接触領域に対応する離散的状態
    で付着させてなるサージ吸収素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも他方の電極の接触領域以外の
    部位に防湿皮膜を形成した請求項1記載のサージ吸収素
    子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載のサージ吸収
    素子を用いたコネクタ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載のサージ吸収
    素子を用いた回路装置。
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JP4553306B2 (ja) * 2004-11-18 2010-09-29 イリソ電子工業株式会社 コネクタ
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