JP2737868B2 - 移動式コンクリート打設方法およびその足場装置 - Google Patents

移動式コンクリート打設方法およびその足場装置

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    • E04G5/00Component parts or accessories for scaffolds
    • E04G5/12Canopies
    • E04G2005/125Roof for scaffolds, e.g. extending to the adjacent building

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  • Movable Scaffolding (AREA)
  • On-Site Construction Work That Accompanies The Preparation And Application Of Concrete (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動してコンクリート
を打設する2段式昇降足場によるコンクリート打設方法
およびその足場装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、地下タンクの側壁工事におい
て、側壁の両側に組立足場を全面に組立て、型枠の移
設、組立、建て調整、セパレータ取付け、脱型やセパレ
ータ孔塞ぎ等の作業を行ったり、あるいは1段の昇降足
場を設置して作業員が作業レベルまで昇降して上記の作
業を行っている。
【0003】また上記の足場と側壁上から、または1段
の昇降足場に跳ねだし足場を設置して鉄筋の組立、建込
み作業を行い、前記組立足場と側壁の鉄筋に簡易足場を
設置して、その上に打設作業員およびポンプ車運転員を
配置し、地上コンクリートポンプによりコンクリート打
設を行っている。そして、30m程度コンクリート打設
すると打設位置を移動しながら鉄筋籠内の作業員がホー
スやバイブレータ等の移動作業を行う方法が一般に行わ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、組立足
場の組立、撤去作業は高所の危険作業であり、作業員の
作業位置までの移動や材料の運搬は時間が掛かり、事故
が発生しやすく、また、コンクリート打設時は鉄筋籠内
での狭い空間で、ホース係やバイブレータ係等の多数の
作業員が錯綜して作業を行っている。
【0005】さらに、鉄筋籠の剪断筋等が打設ホースの
移動の邪魔になるため、ホースの取り回しは厄介で危険
な作業となり易い。
【0006】そして、構築期間中の降雨により工程が左
右されるという問題もある。
【0007】また、1段の昇降足場を設置しても、同一
ブロックで同一レベルの作業しか出来ないので、上記の
問題をすべて解決する事はできない。
【0008】したがって、本発明は、上記の問題点に鑑
み、型枠作業からコンクリート打設まで効率よく、安全
に、降雨に左右されずに施工できる移動式コンクリート
打設方法およびその足場装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、移動し
てコンクリートを打設する2段式昇降足場によるコンク
リート打設方法において、ガイドマストに沿って昇降す
る上部足場と下部足場とを昇降自在に設置し、上部足場
にはコンクリート打設水平管を設置し、その水平管に複
数の分流弁を設けてその分流弁に吐出管を介して吐出ノ
ズルを設置し、地上に設置したコンクリートポンプと前
記コンクリート打設水平管とを接続しコンクリートの供
給を受けて型枠内にコンクリート打設し、コンクリート
打設レベルの調整は上部足場を昇降して行い、コンクリ
ート打設中の型枠調整は前記下部足場を昇降して行い、
上部足場には着脱自在に屋根を設置してコンクリート打
設することを特徴とする移動式コンクリート打設方法を
提供している。
【0010】また、本発明によれば、ガイドマストとそ
のガイドマストに沿って昇降自在に上部足場と下部足場
とを設け、上部足場と下部足場との間に前記ガイドマス
トに沿って昇降する昇降装置を備え、その昇降装置は上
部足場と接続する第1の接続手段および下部足場と接続
する第2の接続手段とを有し、前記上部足場は第1の接
続手段と接続する部材と昇降ロック装置とを有し、下部
足場は第2の接続手段と接続する部材および昇降ロック
装置を有し、それらの昇降ロック装置は前記昇降装置の
駆動と同時にロックが解除され、停止と同時にロックが
オンされるよう構成され、上部足場には着脱自在に屋根
が設けられている。
【0011】また、第1および第2の接続手段は、足場
側に複数のヨークを設け、昇降手段側に複数のブラケッ
トを設けてピンで接続している。
【0012】
【作用効果の説明】本発明は上記のように構成されお
り、ガイドマストに設けられた下部足場を昇降装置と第
2の接続手段で接続し、昇降して型枠天端位置に停止し
て昇降ロック装置でガイドマストにロックする。この時
上部足場は邪魔にならない位置にロックされている。次
いで、下部足場を昇降装置から外し、昇降装置を上昇さ
せて第1の接続手段で上部足場と接続して昇降しコンク
リート打設位置に移動する。
【0013】上部足場には打設配管を設けて地上のコン
クリートポンプと接続し、バイブレータ昇降リールを設
けてコンクリート打設を開始する。
【0014】コンクリート吐出ノズルから打設箇所まで
の落下高さを昇降装置で調整し、コンクリート打設す
る。
【0015】この間、型枠調整が必要なときは、昇降装
置を上部足場から切離して下部足場と接続し下部足場を
昇降して型枠の調整を行う。
【0016】1ロットのコンクリート打設が終了したら
上部足場のバイブレータをリールに収容し、コンクリー
ト打設配管を撤収する。
【0017】コンクリート養生時は上部足場はロックし
て昇降装置と切離し、屋根掛けしておく。
【0018】鉄筋、型枠組立て作業に邪魔になる場合
は、邪魔になる屋根は側壁外に移動しておく。
【0019】したがって、効率よく上下の足場で同時に
作業ができ、作業が交錯すること無く安全であり、降雨
の影響も受けない。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
【0021】図1は上部足場1を示す斜視図で、パイプ
で構成された上部足場フレーム2の上面は上部足場作業
デッキ3が張られる共に周囲には手摺10が設けられ、
そのデッキ3の中央部には上部足場を昇降する昇降装置
と接続される上部足場昇降フレーム4が設けられ、その
昇降フレーム4の上端には上部足場上段昇降ガイドロー
ラ5が設けられ、下端には上部足場下段昇降ガイドロー
ラ6と後述する昇降装置と接続される接続部材である複
数の昇降装置接続ヨーク8とが設けられている。
【0022】また、昇降フレーム4には後述するガイド
マストと係合し上部足場をガイドマストにロックする上
部足場昇降ロック装置7が取付けられている。
【0023】そして、前記作業デッキ3の上面にはホー
ス23を介して図示しないコンクリートポンプに連結さ
れるコンクリート打設水平管15が備えられ、その水平
管には複数のコンクリート分流弁16を介してコンクリ
ート打設吐出管17と吐出ノズル18とが設けられてい
る。
【0024】また、作業デッキ3には複数のバブレータ
昇降リール19を有するバイブレータリール移動台車2
0が移動レール21上を移動自在に設けられ、その昇降
リールにはバイブレータ22を懸吊するケーブルが巻回
されている。
【0025】なお、上部足場1には後述する屋根9が取
付けられている。
【0026】図2は前記上部足場昇降ロック装置7を示
す斜視図で、上部足場装置を支持するガイドマストMに
はラック25が固着され、昇降フレーム4に固設された
ロック装置7の本体50には軸受56が設けられ、その
軸受56には一端にブレーキドラム51を有し、他端に
ピニオンギヤ55を有するシャフト57が回転自在に設
けられ、本体50には複数のブレーキシュウ52とブレ
ーキシュウ52をブレーキドラムに圧着しブレーキを作
動させるソレノイド54とが設けられている。
【0027】図3は下部足場31を示し、パイプで構成
された下部足場フレーム32の上面は下部足場作業デッ
キ33が張られる共に周囲には手摺39が設けられ、そ
のデッキ3の中央部には下部足場装置を昇降する前記の
昇降装置と接続される下部足場昇降フレーム34が設け
られ、その昇降フレーム34の上端には下部足場上段昇
降ガイドローラ35が設けられ、下端には下部足場下段
昇降ガイドローラ36と後述する昇降装置と接続される
接続部材である複数の昇降装置接続ヨーク38とが設け
られている。
【0028】また、昇降フレーム34には後述するガイ
ドマストと係合し下部足場をガイドマストにロックする
上部足場と同様の(図2に示す)下部足場昇降ロック装
置37が取付けられている。
【0029】図4は昇降装置40を示し、昇降装置フレ
ーム41の上部にはガイドマストMと係合する昇降装置
上段ガイドローラ42と第1の接続手段である上部足場
連結ブラケット44とが設けられ、下部には昇降装置下
段ガイドローラ43と第2の接続手段である下部足場連
結ブラケット45とが設けられている。そして、フレー
ム41に固設された昇降駆動装置46は前記ガイドマス
トMに固着されたラック25と係合するピニオンギヤ5
0を有し、故障等の場合に自動停止する安全装置を備え
ている。
【0030】フレーム41の周囲には床49が張られ、
その床の周囲には手摺47が取付けられ、梯子48が備
えられている。
【0031】図5は上部足場フレームの屋根を示す斜視
図で、足場フレーム2のデッキフレーム3aに屋根ポス
ト61を設け、その屋根ポスト61の上端にアウタフレ
ーム62を取付け、そのアウタフレーム62の内側をス
ライドするインナフレーム63を設け、そのインナフレ
ーム63の両端部にブラケット66が設けられ、そのブ
ラケット66に屋根フレーム65を介して屋根部材67
が取付けられている。
【0032】図6は、図5の屋根を格納した態様を示
し、ピン64で固定している。
【0033】図7は屋根の別の実施例を示し、足場フレ
ーム2に設けたデッキフレーム3aの両端に前脚71と
後脚72とを設け、後脚72の上端に起伏ピン73を介
して屋根フレーム75を回動自在に取付け、屋根フレー
ム75に屋根部材76を取付け、フレームの一端に設け
たアーム77の端部の孔78と後脚72に取付けられた
ブラケット79とをピンで固定し、Aのように屋根が格
納状態で支持されるよう構成している。
【0034】以下、上記の足場装置によるコンクリート
打設方法を説明する。
【0035】図8は地下タンク側壁構築施工の態様を示
す斜視図であり、タンク内側に複数のガイドマストMが
設けられ、そのガイドマストMには上方から上部足場作
業デッキ3および昇降フレーム4と昇降装置40および
下部足場作業デッキ33と昇降フレーム34とが設置さ
れている。そして、側壁型枠Wとこの図では側壁型枠を
兼ねる止水・土留壁Gとの間には鉄筋篭Gが設けられて
いる。
【0036】なお、符号9は上部足場デッキの屋根が掛
けられている状態を示し、符号Hは公知の跳ねだし足場
をそれぞれ示している。
【0037】図9〜図12は上・下部足場の昇降方法を
示し、上部足場1をガイドマストMに昇降ロック装置7
で固定した状態で、昇降装置40の駆動装置46を駆動
して降下させて昇降装置の下部足場連結ブラケット46
と下部足場昇降フレーム34の連結ヨーク38とをピン
で連結し(図9)、昇降装置40と下部足場31間の図
示しないケーブルを接続する。次いで、昇降装置40の
昇降スイッチをオンすれば駆動装置46のモーターにブ
レーキがきいた状態で下部足場昇降ロック装置のブレー
キが解除され、駆動装置46のモーターが駆動されると
同時にブレーキが解除され昇降装置と共に下部足場が昇
降する(図10は上昇時を示す)。
【0038】また、上部足場1を昇降する場合は、同様
に下部足場31を昇降ロック装置37でガイドマストM
に固定し、昇降装置40を上昇させて上部足場1に連結
し(図11)、昇降装置40を駆動し上部足場1を昇降
させる(図12は上昇時を示す)。
【0039】また、図13〜図16は上記の上・下部足
場による側壁のコンクリート打設方法を示し、コンクリ
ート打設開始時は下部足場31は型枠天端レベルで停止
ロックする。次いで、上部足場のコンクリート打設水平
管15と側壁外地上の図示しないコンクリートポンプと
をコンクリート打設配管で連結し、吐出管17を型枠W
内の下端まで延長し、バイブレータ22も下端まで繰出
す。屋根9は打設面を覆う状態にセットし、コンクリー
ト打設開始する。
【0040】吐出ノズル18と打設箇所との高さH(図
14)が設定高さ以上にならないようコンクリートはレ
ア状に打設し、その後、上部足場1を昇降装置40で1
レア分ずつリフトし、バイブレータはリフト毎に高さを
調整する(図13、図14)。コンクリート打設中にお
ける型枠Wの調整は、上部足場1をロックし、昇降装置
40を下部足場31と連結して下部足場を昇降しつつ行
えばよい。
【0041】1ロット分のコンクリート打設終了時は、
下部足場31は型枠Wの天端レベルで停止ロック状態に
ある。上部足場1は1ロット分だけ打設開始時より高い
位置までリフトアップしている(図15、図16)。
【0042】そして、コンクリート養生時は上部足場は
ロックして屋根を掛け、昇降装置40は分離しておく。
鉄筋、型枠組立てのために邪魔になる屋根は1時的に側
壁外に移動しておけばよい。
【0043】したがって、安全に、効率よく側壁のコン
クリート打設ができ、天候に左右される事もない。
【0044】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、以下の優れた効果を奏する。 (1) 足場装置が2段あるので、2つのレベルで別の
作業が同時にでき、工期が短縮できる(例えば、型枠の
調整とセパレータの孔塞ぎ)。 (2) 上部足場に屋根が掛けられるので、天候に左右
されず稼働率が向上する。 (3) コンクリート打設時、複数の吐出管からコンク
リートを吐出し、同時に昇降させ、また、バイブレータ
も足場から吊下げ移動できるので、鉄筋籠内での錯綜作
業がなくなり、作業員の人員も減少できる。 (4) 打設時のコンクリートの自由落下高さを小と
し、かつ安定できるので品質が向上する。 (5) したがって、短い工期で、安全に低コストでコ
ンクリート打設作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す上部足場の斜視図。
【図2】図1の上部足場の昇降ロック装置を示す斜視
図。
【図3】下部足場を示す斜視図。
【図4】昇降装置を示す斜視図。
【図5】図1の上部足場の屋根を示す斜視図。
【図6】図5の屋根の格納状態を示す図。
【図7】屋根の別の実施例を示す斜視図
【図8】本発明による地下タンク側壁構築施工例を示す
斜視図。
【図9】下部足場の昇降方法(1)を説明する図。
【図10】下部足場の昇降方法(2)を説明する図。
【図11】上部足場の昇降方法(1)を説明する図。
【図12】上部足場の昇降方法(2)を説明する図。
【図13】本発明によるコンクリート打設する打設方法
(1)を説明する正面図。
【図14】本発明によるコンクリート打設する打設方法
(1)を説明する側面図。
【図15】本発明によるコンクリート打設する打設方法
(2)を説明する正面図。
【図16】本発明によるコンクリート打設する打設方法
(2)を説明する側面図。
【符号の説明】
1…上部足場 2…上部足場フレーム 3…上部足場作業デッキ 4…上部足場昇降フレーム 5…上部足場上段昇降ガイドローラ 6…上部足場下段昇降ガイドローラ 7…上部足場昇降ロック装置 8…昇降装置連結ヨーク 9…屋根 10…手摺 15…コンクリート打設水平管 16コンクリート分流弁 17…コンクリート吐出管 18…吐出ノズル 19…バイブレータ昇降リール 22…バイブレータ 25…ラック 31…下部足場 32…下部足場フレーム 33…下部足場作業デッキ 34…下部足場昇降フレーム 37…下部足場昇降ロック装置 40…昇降装置 41…昇降装置フレーム 44…上部足場連結ブラケット 46…昇降駆動装置 50…本体 51…ブレーキドラム 52…ブレーキシュウ 54…ソレノイド 61…屋根ポスト 62…アウタフレーム 63…インナフレーム 67…屋根部材 71…前脚 72…後脚 73…起伏ピン 75…屋根フレーム

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動してコンクリートを打設する2段式
    昇降足場によるコンクリート打設方法において、ガイド
    マストに沿って昇降する上部足場と下部足場とを昇降自
    在に設置し、上部足場にはコンクリート打設水平管を設
    置し、その水平管に複数の分流弁を設けてその分流弁に
    吐出管を介して吐出ノズルを設置し、地上に設置したコ
    ンクリートポンプと前記コンクリート打設水平管とを接
    続しコンクリートの供給を受けて型枠内にコンクリート
    打設し、コンクリート打設レベルの調整は上部足場を昇
    降して行い、コンクリート打設中の型枠調整は前記下部
    足場を昇降して行い、上部足場には着脱自在に屋根を設
    置してコンクリート打設することを特徴とする移動式コ
    ンクリート打設方法。
  2. 【請求項2】 ガイドマストとそのガイドマストに沿っ
    て昇降自在に上部足場と下部足場とを設け、上部足場と
    下部足場との間に前記ガイドマストに沿って昇降する昇
    降装置を備え、その昇降装置は上部足場と接続する第1
    の接続手段および下部足場と接続する第2の接続手段と
    を有し、前記上部足場は第1の接続手段と接続する部材
    と昇降ロック装置とを有し、下部足場は第2の接続手段
    と接続する部材および昇降ロック装置を有し、それらの
    昇降ロック装置は前記昇降装置の駆動と同時にロックが
    解除され、停止と同時にロックがオンされるよう構成さ
    れ、上部足場には着脱自在に屋根が設けられたことを特
    徴とする移動式コンクリート打設足場装置。
  3. 【請求項3】 第1および第2の接続手段は、足場側に
    複数のヨークを設け、昇降手段側に複数のブラケットを
    設けてピンで接続した請求項2に記載の移動式コンクリ
    ート打設足場装置。
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