JP2737036B2 - 記録材分離装置 - Google Patents
記録材分離装置Info
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Description
機,プリンタ等の画像形成装置の転写部に採用される記
録材分離装置に関する。
を、紙などシート状の記録材としての転写材に静電的に
転写する工程を包含する周知の画像形成装置において
は、転写時に転写材に付与する電荷のために、転写後、
これが像担持体に静電的に吸着傾向となるので、適宜の
分離手段によって、転写材を像担持体から積極的に分離
させる必要がある。
ら、転写直後の所定位置に配設した分離帯電器によっ
て、転写材に転写時とは反対極性の電荷を付与し、転写
時の電荷を中和除電して、像担持体への吸着作用を減殺
するように構成した静電分離手段が提案実施され、一定
の効果をあげていることはよく知られているとおりであ
る。
流に直流を重畳した交流コロナ放電によって除電を行う
もので、静電分離方式と言われている。
6である。即ち、像担持体としての感光ドラム1へ現像
されたトナー画像T(負帯電)が、転写材Pと接触した
あたりで、転写帯電器2によって、該トナー画像Tと逆
極性(正)の電位(転写電位)を転写材Pの裏面側から
受け、トナー画像Tは転写材Pへ転写される。続いて、
トナー画像Tを載せた転写材Pを感光ドラム1から剥離
するための転写電位を付与する分離帯電器3によってA
C除電を行うようにしている。
から感光ドラム1が受ける放電電流を測定したグラフで
ある。トナーと逆極性(正)の転写放電電流を受けた
後、除電用のAC放電電流を受けている。図7による
と、転写材Pが感光ドラム1から分離しているA点は、
分離帯電器3の放電電極31と感光ドラム1の最近接点
であり、最も分離帯電器3からの放電電流を強く受ける
ところでもある。この位置で分離するのが最も安定であ
り、A点を過ぎてからでは、受ける放電電流が少なくな
って分離しにくくなってしまう。
ラム1から分離することが最も好ましい。
従来の静電分離方式で、転写材搬送速度vp を大きく
し、複写スピードを上げた場合、転写電位の除電を十分
に行うことができず、分離不良が発生し易くなる。そこ
でよく用いられる手法として、分離帯電器へ入力する交
流高圧のVp-p を大きくすることがある。
く、Vp-p を大きくすることだけによって転写・分離性
能を維持することが難しくなってきている。即ち、過度
にVp-p を大きくしてしまうと、分離時にトナー画像T
が感光ドラム1に再付着してしまい、転写できない状
態、いわゆる再転写が発生してしまうことになる。
300mm/s以上の高速複写機で顕著に発生している。
この現象は中低速機ではあまり見られないものの、再転
写防止のため例えば転写前帯電器,転写前露光,分離部
エアー吸引,分離爪,分離ベルト,スコロトロン分離帯
電器,等の防止補助装置を配設している。これらの共通
した欠点はいずれも高価なもので、耐久性に欠けること
である。
する。図8中(1) は転写材上にある点(Q)が移動し分
離目標位置A点までに、分離帯電器から受けるAC除電
電流Ip を該Q点の移動距離χについて表したものであ
る。(2) は(1) に対して、転写紙搬送速度vp が2倍に
なった場合であり、Ip の周期が2倍になりIp のピー
クが1/2になっている。したがってQ点がA点に到達
するまでに受ける総除電電流量(|Ip+|+|Ip-|)
が1/2になりA点までに分離できない恐れがある。そ
こで(3) では、分離高圧のVppを上げ、(1) と除電電流
(|Ip+|+|Ip-|)を同じに調整した場合である。
これによって、分離性能は、(1) と同等とすることがで
きる。
電位の変化は対応して示すと図9のようになる。即ち、
|Ip |の積分量に関係するので、vp ×2に対するV
pp×2の(3) では、(1) のピーク電位の2倍のピーク電
位にも達することになる。この結果、(3) のようなVpp
upの場合再転写が発生しやすくなるのである。分離交
流高圧の周波数fに対して、転写材の搬送速度vp があ
まりに速い場合、vp/fのピッチで再転写が、縞状に
起きることもある。こうした場合には、分離状態も不安
定になってしまうという問題が生じる。
るような問題も有している。すなわち、一般に、分離放
電電流の、正成分の絶対値と負成分の絶対値の差たる差
電流Isを調整して所望の分離機能を得るようにしてい
る。
同極性側に強いと転写材の除電不足による分離不良が発
生し、異極性側に強いと除電過剰による再転写を発生す
るおそれがある。
である。
の背面電位の関係を示し、図示符号aで示すように両者
の関係が変化する場合、適正な差電流の範囲は、I1 〜
I0であり、この間の値になるように分離バイアスを設
定すればよいことになる。
モードなどによって変動縮小することがあるから、常時
安定した分離を行なうには、あらかじめこの範囲を可及
的に大きくとることが望ましい。
0v 近傍における曲線の傾斜を小さくすることが好適
で、これによって適正差電流範囲を、I2〜I3 のよう
に拡大することが可能となる。
5号公報などにみるように、分離帯電器の開口部にイン
ピーダンス素子Zに接続されたグリッドを配設すること
によって、上述のような効果を期待するものが提案され
ているが(図11参照)、長期の使用によってグリッド
が浮遊トナー、紙粉などによって汚染されて所期の機能
を奏し得なくなり(20〜30万枚通紙で)、またグリ
ッドにも寿命がある(50万枚通紙程度で切断しやす
い)などの欠点により高耐久向きでない、という問題を
有している。
は、転写材の搬送速度vp を上げたときには分離不能ま
たは再転写の問題が生じること、また、分離装置として
の帯電器の開口部に配されるグリッドに高耐久性がない
という、2つの大きな問題を有していた。
るためになされたもので、その目的とするところは、転
写材の搬送速度を上げても分離不良や再転写の問題が生
ずることがなく、さらに開口部に配設されるグリッドの
耐久性をも高めた転写材分離装置を提供することにあ
る。
に本発明にあっては、記録材に像が形成された後、記録
材に接触する接触部材から記録材を分離するコロナ放電
器を有する記録材分離装置において、記録材の搬送速度
をvp(mm/sec)、前記コロナ放電器に印加され
る周期的変化する電圧の周波数をf(Hz)としたと
き、vp/f≦0.5を満たし、かつ、前記コロナ放電
器のシールド電極は、前記コロナ放電器のワイヤ電極と
前記接触部材との間の位置において前記接触部材に向か
って幅が減少する減少部を備えることを特徴とする。
記像担持体から記録材に像が転写されることも好まし
い。 さらにまた、前記接触部材は記録材担持体であり、
像担持体から記録材担持体に担持された記録材に像が転
写されることも好ましい。 但し、搬送速度vpが300
以上であることも好適である。
放電器のワイヤ電極と接触部材との間の位置において接
触部材に向かって幅が減少する減少部を備えているの
で、適正差電流範囲レベルが広がり、転写材を高速度で
搬送しても、転写部で分離不良や再転写を起こすことが
ない。
する。本発明の第1実施例に係る記録材分離装置を公知
の画像形成装置の転写部に適用した例を図1に示してい
る。
ラム型感光体であり矢印方向に所定の周速度(=vp )
で回転駆動される。その他潜像形成装置,現像装置,給
紙装置,感光体表面クリーニング装置等の所要のプロセ
ス実行機器が配設されて、画像形成装置としての全体機
構が構成されるが公知のものであるので同図には省略し
転写部を拡大して示している。
あり、3が本発明に係る記録材分離装置に設けられたコ
ロナ放電器としての分離帯電器である。この分離帯電器
3は感光体1に対向して配設されるものであるが、その
開口部は接触部材を構成する像担持体としての感光体1
に近づくに従って小さくなるよう絞った形状にされてい
る。
ールド底部32Bよりも小さく形成され、ワイヤにより
構成される放電電極31と感光体1との間の位置におい
て前記感光体1に向かって幅が減少する減少部となって
いる。この分離帯電器3は、図1(a)のような形状の
他にたとえば図1(b),(c)に示すような形状とし
てもよい。もっとも、同図(b)に示す形状とすると、
シールド32の先端エッジ32Cへリーク電流が流れや
すく、エッジ32Cへトナーや紙粉が付着しやすくなる
ので、シールドエッジ32Cがワイヤにより構成される
放電電極31から徐々に離れるような同図(a)および
同図(c)に示す形状が好ましい。
高圧の周波数fを高めることにより転写が確実に行なえ
るようにしている。この点について以下で詳述する。
へ流れている総除電電流(|Ip+|+|Ip−|)を
調べた。即ち、図1中分離帯電器3の放電電極31へ入
力されるトランス出力総電流(|IT+|+|IT−
|)から、シールド32へ流れるシールド総電流(|I
s+|+|Is−|)を差し引いて求めたものである。
そして、各転写材搬送速度vpに対して、良好な転写材
Pの感光体ドラム1からの分離性を示すときの総除電電
流(|Ip+|+|Ip−|)を求めたのが、図2であ
る。次に表1は、各vpに対して、その分離性が良好と
なる総除電電流を使用したときの分離不良もなく再転写
もない前述の適正差電流範囲(例えば前述図10中
(a)I1〜I0)を求めそれが実用可能なレベルかど
うかを示したものである。
00mm/sでは、適正差電流範囲が激減してしまう。こ
のため、従来はvp >300mm/sのドラム型感光体を
有する電子写真装置には、ほとんどの場合前述の補助装
置(転写前帯電器等)を搭載させざるを得なかった。
から800Hzへ上げると、表1のように性能が向上す
ることが判明した。また図1のように分離帯電器の開口
部を絞って放電電極と感光体との間の位置において感光
体に向かって幅が減少する減少部を備える構成に改良す
ることによっても、表1のように性能の向上がみられ
た。
と、一層性能が向上することが見い出された。即ち、帯
電器改良によって性能を安定させ、周波数upによっ
て、性能を限りなく向上させることが可能となった。
の構成を改良し、かつ、分離交流高圧の周波数を増加さ
せた場合の各vpにおける適正差電流範囲レベルを調べ
た結果を表2に示す。
波化の相乗効果によって、著しい性能の向上が見られ
る。
流高圧の時間的周期に対応する転写材上で空間的周期を
示している。
が変動するので、この周期を短くし、変動量も小さくす
ることが性能向上となる。尚、この影響は転写材の表面
抵抗が小さいほど受けやすいので、使用する環境や状況
に応じて考慮する必要がある。したがって、表よりvp
/f≦0.5が望ましいことがわかるが、必要に応じて
fを調整してもよい。すなわち、本発明の記録材分離装
置では転写材搬送速度vpを300mm/s以上とした
場合、周波数fを600〜1400まで上げること及び
開口部を絞って放電電極と感光体との間の位置において
感光体に向かって幅が減少する減少部を備えるという特
徴的な構成を有している。
よれば、現像後のトナー画像Tは負電荷を帯び、感光体
1上の画像部の正極帯電の部分に引きつけられている。
トナー像Tは転写帯電器2において、正極のコロナ放電
により、転写材Pの背面が正極帯電し、これにトナー像
Tは引きつけられ転写材P上に転写される。そして転写
材Pがさらに進行し、分離帯電器3に近づくにつれ交流
コロナによって、P背面の除電が徐々に進み、P背面電
位が0v 付近になると、転写材Pの腰によって力学的に
ドラム1からトナー像Tを載せた転写紙Pが分離しその
後、定着過程(不図示)等を経て、機外へ排出される。
2実施例について説明する。基本的な構成は上述の第1
実施例と同様であるので、同様の符号を付して説明す
る。
3の放電電極31を31a,31bの2つにし、分離性
能の安定化を図った構成である。こうすると、トランス
出力総電流は1本に比べ2倍量になり、除電領域も2倍
になり、万一、放電電極31aで十分除電できなかった
場合に、次の放電電極31bによって除電は達成され、
感光体ドラム1への転写紙Pの巻きつきによる紙づまり
の危険度は、著しく減少する。
し、分離交流高圧の周波数が高くなると騒音の問題が生
じるおそれがある。
離周波数と、下流の放電電極31bの分離周波数とを相
異させた例である。例えば、vp =400mm/s程度で
は分離帯電器に使用する交流高圧は10KVpp以上であ
り、放電電極が2つになるとトランス出力総電流(|I
T+|+|IT-|)は1〜2mAにもなる。また、使用す
る周波数は、800〜1000Hz以上が適しているが
コロナハム音として人間の耳に聞こえはじめ、騒音と感
じる場合がある。そこで、下流よりも上流の放電電極3
1aの方が分離性能や再転写に効果があり、下流の方は
補助的な効果なので上流を高周波に、下流の31bを可
聴域以下の低周波(例えば500Hz)にし、可聴域の
音量を低下させることができる。こうすれば、分離放電
電極1本のときと、ほぼ同じ音量に聞こえることにな
る。
に31a,31b両方に使用することも可能であり、こ
うすることによって、両帯電器とも汚れを防ぐことがで
きる。しかし、下流側は補助的なものなので、場合によ
っては図4のように上流側だけ、開口部を絞った構成と
してもよい。
分離装置を採用した画像形成装置の要部の概略側面図で
ある。
cに懸架された転写ベルト5に、図示矢印方向に走行す
る(vp =300mm/s)回転円筒状の感光体1が当接
して転写部位Aを形成し、前記ローラ4は導電性ローラ
でアースしてある。また、前記転写部位Aにおいて、感
光体1と対向する位置には転写バイアスを印加するため
の転写帯電器2が配設してある。
抵抗の誘電体材料で、厚さほぼ50μm(ミクロン)の
シートからなり、感光体1と同期して図示矢印方向に走
行する。
給されて前記転写部位に搬送され、この部位で転写部材
6によって転写バイアスが印加され(例えば−3K
v)、それによって形成される電界の作用で、この時ま
でに感光体1表面に静電的に形成されているトナー像が
転写材Pに転写される。
ベルト5に吸着されながら、転写材Pはさらに図示右方
に搬送されて分離部位Bに至り、ここで転写ベルト5か
ら分離して不図示の定着部位に搬送されるようになって
いる。
が転写ベルトから分離する位置に到達するまでに、残留
電荷が消滅するので、特段の除電手段を必要とせず、一
定の効果を期待できる。
までに、高湿環境下でも2〜7秒かかるので、プロセス
スピードの速い装置、スペースを大きく取れない装置な
どでは電荷の消滅不十分で、転写ベルトと転写材を分離
する位置で発生する、剥離放電による画像欠陥を確実に
阻止することが出来ず、また、電荷消滅までの時間が、
転写材の種類、環境、転写電圧などによって異り、安定
した除電機能を期待できなかったのが実態であった。
図示のように、分離部位Bへ本発明の高周波交流放電
(800Hz)を行う分離帯電器3を配置してある。こ
れにより、ベルト5の転写材Pに対する吸着作用は急激
に減少し、転写材は、剥離放電を生ずるようなことな
く、容易に転写ベルトから分離し、トナーの飛び散り、
水玉様の転写抜けなどを発生することもなくなる。
もので、転写材の分離交流高圧の周波数を転写材の搬送
速度に応じて大きくすると共に、開口部を絞って放電電
極と感光体との間の位置において感光体に向かって幅が
減少する減少部を備える構成とすることによって、適正
差電流範囲レベルが広がり、分離不良や再転写、さらに
は剥離放電等による画像欠陥の生じない安定で、高耐久
性の記録材分離装置として提供することができる。
分離装置の概要を示す図、同図(b),(c)は分離帯
電器の他の形状を示す図である。
示す図である。
置の概要を示す図である。
いて示す図である。
置の概要を示す図である。
図である。
図である。
離点までに受ける除電電流を示す図である。
(2) ,(3) に応じて電位の変化を示す図である。
面電位との関係を示す図である。
設した図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 記録材に像が形成された後、記録材に接
触する接触部材から記録材を分離するコロナ放電器を有
する記録材分離装置において、 記録材の搬送速度をvp(mm/sec)、前記コロナ
放電器に印加される周期的に変化する電圧の周波数をf
(Hz)としたとき、vp/f≦0.5を満たし、かつ 前記コロナ放電器のシールド電極は、前記コロナ放電器
のワイヤ電極と前記接触部材との間の位置において前記
接触部材に向かって幅が減少する減少部を備えることを
特徴とする記録材分離装置。 - 【請求項2】 前記接触部材は像担持体であり、前記像
担持体から記録材に像が転写されることを特徴とする請
求項1の記録材分離装置。 - 【請求項3】 前記接触部材は記録材担持体であり、像
担持体から記録材担持体に担持された記録材に像が転写
されることを特徴とする請求項1の記録材分離装置。 - 【請求項4】 vp≧300であることを特徴とする請
求項1乃至3のいずれかの記録材分離装置。
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