JPH08190233A - 転写・搬送装置 - Google Patents

転写・搬送装置

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JPH08190233A
JPH08190233A JP7000845A JP84595A JPH08190233A JP H08190233 A JPH08190233 A JP H08190233A JP 7000845 A JP7000845 A JP 7000845A JP 84595 A JP84595 A JP 84595A JP H08190233 A JPH08190233 A JP H08190233A
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transfer paper
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Application number
JP7000845A
Other languages
English (en)
Inventor
Itaru Matsuda
格 松田
Yuko Harasawa
祐子 原沢
Koichi Ishii
宏一 石井
Satoshi Takano
聡 高野
Akio Kutsuwada
昭夫 轡田
Haruji Mizuishi
治司 水石
Noriyuki Itou
伯志 伊藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾンの発生を極力抑えることができ、且つ
転写紙の剥離時に生じるトナー像の乱れを防止できて、
安定して良好な画像が得られること。 【構成】 像担持体1に当接し、駆動ローラ5と従動ロ
ーラ4に支張された転写ベルト6を備え、転写紙を前記
像担持体1と前記転写ベルト6との間に挟持させて搬送
することによりトナー画像の転写を行う転写・搬送装置
において、前記転写紙が前記転写ベルト6から分離する
時の、当該転写紙の表面の電荷密度を絶対値で2×10
~ 8c/cm2以上としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機やプリンタ等
の画像形成装置に用いられ、転写ベルトによって像担持
体上のトナー像の転写を行う転写・搬送装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、転写ベルトに転写バイアス電
圧を印加して、感光体上のトナー画像に転写紙を直接接
触させて転写する接触方式の転写・搬送装置は公知であ
る。この接触タイプの転写・搬送装置は、従来の他の転
写方式に比べて、オゾンの発生が少なく、電源容量が小
さくて済み、転写紙の分離搬送性能が良好、等の利点が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の転写・搬送装置においては、転写紙を転写ベルトか
ら分離する際、転写によって帯電した転写紙の剥離放電
によって、転写されたトナー画像が乱れてしまう異常画
像が生じ易いという問題点があった。特に、この異常画
像は、低湿の環境条件で転写紙が高抵抗の場合(両面コ
ピー、OHPシート)に生じやすい。この対策として、
特開昭63−83778号公報等に開示されているよう
に、転写紙が転写ベルトから分離するまでの間に、コロ
トロン、針、あるいはブラシ等の除電部材を配置して、
これにACやDCの高電圧を印加し、コロナ放電で帯電
した転写紙を除電する方法があるが、この場合は、オゾ
ンの発生が伴ってくるという問題点があった。
【0004】また、ここで前記除電部材に印加する電圧
を0、又は低電圧にすれば、オゾン発生量は低減できる
が、除電が均一に安定してできないため、剥離時のトナ
ー像乱れが解消できなくなる。そこで、この発明は上述
した従来の問題点を解消して、オゾンの発生を極力抑え
ることができて、転写紙の剥離時に生じるトナー像の乱
れを防止することができ、安定して良好な画像が得られ
る転写・搬送装置を提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨とすると
ころは、請求項1では、像担持体に当接し、駆動ローラ
と従動ローラに支張された転写ベルトを備え、転写紙を
前記像担持体と前記転写ベルトとの間に挟持させて搬送
することによりトナー画像の転写を行う転写・搬送装置
において、前記転写紙が前記転写ベルトから分離する時
の、当該転写紙の表面の電荷密度が絶対値で2×10~ 8
c/cm2以上としたこと、また、請求項2では、像担
持体に当接し、駆動ローラと従動ローラに支張された転
写ベルトを備え、前記像担持体に流れる電流Ioutを一
定に制御すると共に、転写紙を前記像担持体と前記転写
ベルトとの間に挟持・搬送することによりトナー画像の
転写を行う転写・搬送装置において、前記Ioutの電荷
密度を絶対値で3×10~ 8c/cm2以上とすること。
【0006】また、請求項3では、前記転写ベルトにお
ける、前記転写紙の転写を行う転写部から、転写紙が分
離するベルト分離部までの間に、当該ベルトの搬送面に
対向して、転写極性と逆極性の電圧を印加するコロナ帯
電手段を設け、前記ベルト分離部から転写紙が分離する
時の転写紙表面の電荷密度が絶対値で2×10~ 8c/c
2以上となるように、このコロナ帯電手段の出力を規
定すること、また、請求項4では、前記像担持体の転写
前処理手段として、転写極性と逆極性の電圧を印加する
コロナ帯電手段を設けたこと、さらに、請求項5では、
像担持体に当接し、駆動ローラと従動ローラに支張され
た転写ベルトを備え、転写紙を前記像担持体と前記転写
ベルトとの間に挟持させて、マイナスの転写バイアス電
圧を印加すると共に、搬送することによりトナー画像の
転写を行う転写・搬送装置において、前記転写ベルトに
おける、前記転写紙の転写を行う転写部から、転写紙が
分離するベルト分離部までの間に、当該ベルトの搬送面
に対向して、前記転写バイアス電圧と同極性の電圧を印
加するコロナ帯電手段を設けたことである。
【0007】
【作用】したがって、請求項1では、転写紙が前記転写
ベルトから分離する時の、当該転写紙の表面の電荷密度
が、絶対値で2×10~ 8c/cm2以下であれば、転写
紙分離時に、剥離放電によってトナー像乱れが生じる
が、これを2×10~ 8c/cm2以上にするとトナー像
乱れは生じない。また、請求項2では、上記の如く、転
写紙の表面の電荷密度が絶対値で2×10~ 8c/cm2
以上の時は、像担持体を流れる電流値Ioutの電荷密度
は、絶対値で3×10~ 8c/cm2以上となるため、Io
utの電荷密度をこの値になるように制御することによ
り、請求項1と同様の作用がある。
【0008】また、請求項3では、前記転写ベルトにお
ける、前記転写紙の転写を行う転写部から、転写紙が分
離するベルト分離部までの間に、当該ベルトの搬送面に
対向して設けたコロナ帯電手段により、転写極性と逆極
性の電圧を印加して、前記ベルト分離部から転写紙が分
離する時の転写紙表面の電荷密度を絶対値で2×10~ 8
c/cm2以上となるように制御する。これにより、転
写バイアス出力(Iout)に依らずに、トナー像乱れが
防止される。また、請求項4によれば、前記像担持体の
転写前処理手段として設けたコロナ帯電手段により、転
写極性と逆極性の電圧を印加することにより、像担持体
はプラスに帯電され、転写紙への転移電荷量を増やすこ
とができ、ベルト分離部での転写紙の電荷密度が2×1
~ 8c/cm2以上となるように維持される。さらに、
請求項5では、マイナスの転写バイアス電圧を印加する
転写・搬送装置において、前記転写ベルトにおける、前
記転写紙の転写を行う転写部から、転写紙が分離するベ
ルト分離部までの間に、当該ベルトの搬送面に対向して
設けたコロナ帯電手段により、前記転写バイアス電圧と
同極性(マイナス)の電圧を印加することにより、プラ
スの電圧を印加した時に比べて、トナー像乱れが形状
的、視覚的に目立ちにくい。
【0009】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1において、像担持体である感光体ドラム1
に近接あるいは接触して、転写紙Pの分離爪18、図示
しないクリーニング装置、除電ランプ、露光手段、現像
装置、そして転写前除電ランプ(PTL)15、転写ベ
ルトユニット19が配置されている。転写ベルトユニッ
ト19の転写ベルト6は、無端状のベルトで、図3に示
すように、内側層6aと表面層6bとから成る2層構造
で構成されており、駆動ローラ5と従動ローラ4によっ
て支張され、その内面側に転写バイアス電圧を印加する
転写バイアスローラ11、及び電流をアースに流す接触
板であるアース板13が接触配置されている。転写バイ
アスローラ11には高圧電源12が、アース板13には
転写制御板14がそれぞれ接続され、高圧電源12と転
写制御板14も電気的に接続されている。
【0010】転写ベルト6には、JISK6911に準
拠した測定による電気抵抗がDC100V印加時におい
て、表面層6bの表面抵抗が1×109〜1×1012Ω
で、内側層6aの電気抵抗が1×107〜1×109Ω、
その体積抵抗率が5×108〜5×1010Ω・cmのもの
を使用する。駆動ローラ5は、駆動の際の転写ベルト6
に対するグリップ力を高める機能からEDPMゴム、ク
ロロププレンゴム、あるいはシリコーンゴム等の材質が
選択されている。
【0011】また、転写ベルト6は、制御板8aからの
信号により作動するDCソレノイド8に連結された押し
上げレバー9によって支持体7が押されることにより、
駆動ローラ5の支持軸5aを支点として回動し、感光体
ドラム1に当接するようになっている。さらに、駆動ロ
ーラ5に転写ベルト6を介して当接し、転写ベルト6の
清掃を行うクリーニングブレード16aが配置され、そ
の下側に回収コイル16bを内蔵したトナー受け16が
配置されている。これら転写ベルト6、駆動ローラ5、
従動ローラ4、支持体7、転写バイアスローラ11、ア
ース板13、クリーニングブレード16a等により、転
写ベルトユニット19が構成されている。
【0012】さらに、転写紙Pの搬送方向Aの搬送路
上、転写ベルト6の上流側にレジストローラ10が、転
写ベルト6の後流側に、加熱ローラ17aと加圧ローラ
17bから成る定着装置17が配置されている。上記構
成において、図示しないハロゲンランプにより照射され
た原稿は、前記露光手段により感光体ドラム1に投影さ
れる。この際、光の強弱により感光体ドラム1上のマイ
ナス電荷が消え、静電潜像が形成される。次に、前記現
像装置によって感光体ドラム1上の静電潜像にトナーを
付着させ可視像(トナー像)を形成する。現像装置の現
像スリーブには感光体ドラム1の帯電電位より低いマイ
ナスのバイアス電圧が印加されており、現像キャリアの
撹拌によってプラスに正帯電したトナーを、感光体ドラ
ム1上の潜像に付着させ像を形成している。その後、P
TL15によって転写前の感光体ドラム1を全面露光
し、表面電位を低下させて転写効率を向上させている。
【0013】転写工程においては、レジストローラ10
まで搬送され、待機していた転写紙Pは、感光体ドラム
1上のトナー像とタイミングを合わせてレジストローラ
10より矢印A方向に送り出される。それと共に、図2
に示すように、転写ベルト6も、転写紙Pの先端が感光
体ドラム1と転写ベルト6の当接部の近傍まで来たと同
時に、押し上げレバー9により押し上げられて、感光体
ドラム1に当接する。この時、当接部には幅4mm〜8
mmのニップ部Bが形成される。転写紙Pがニップ幅B
に進入すると転写バイアス電圧が転写バイアスローラ1
1に印加され、転写ベルト6上には感光体ドラム1上の
トナーの極性と逆の極性の電荷が付与されて転写が行わ
れる。
【0014】この実施例では、図4に示すように、表面
が−800Vに帯電した感光体ドラム1にプラスのトナ
ーを現像させ、PTL15により感光体ドラム1上の表
面電位を低下させてから、転写バイアスローラ11に−
1.5Kv〜−6.5Kvの電圧をかけてトナーを転写紙
Pに転写する。同図において、帯電電荷の大きさを丸印
の大きさによって表してあり、PTL15によって帯電
電荷が少なくなっている状態は、除電前を示す丸印より
小さく示されている。転写条件としては、図1及び2に
も示すように、高圧電源12から出力された出力電流値
をI1とし、転写ベルト6を介してアース板13よりア
ース側へ流れる帰還電流値をI2とした時、I1−I2
Iout(Ioutは定数)となるようにI1の値を制御す
る。この実施例の場合のIoutは、搬送速度330mm
/sec、有効バイアスローラ長310mmにおいて、Io
ut=−35μA±5μAに設定した場合に良好な転写が
得られた。尚、感光体ドラム1側に流れる電流Ioutの
値は、一義的なものではなく、搬送速度が遅い場合には
減らし、反対に搬送速度が早い時やPTL15を用いな
い場合には増やすことになる。
【0015】転写バイアスローラ11により転写バイア
ス電圧が印加されると転写紙Pが帯電し、感光体ドラム
1のトナー像が転写紙Pに転写されると同時に、転写ベ
ルト6上の真電荷と転写紙Pの分極電荷とにより静電気
力を発生して、転写紙Pは転写ベルト6上に吸着され、
感光体ドラム1より離れる。転写搬送される転写紙P
は、アース板13から転写ベルト6を介して徐々に除電
され、帯電量が緩和される。そして、静電吸着力が弱ま
った転写紙Pは、駆動ローラ5の位置で転写ベルト6か
ら分離する。
【0016】これら一連の動作が終了すると、押し上げ
レバー9が解除され、転写ベルト6は感光体ドラム1か
ら離れる。これは、転写ベルト6と感光体ドラム1との
長期接触による感光体ドラム1の汚染を防止するためで
ある。この際、搬送中の転写ベルト6は、転写紙P上に
転写されずに飛散したトナーや、直接転写ベルト6上に
付着した残留トナー及び転写紙Pから出る紙粉も存在し
ている。これらは駆動ローラ5に当接しているクリーニ
ングブレード16aによって掻き取られ、トナー受け1
6に落下する。トナー受け16に捕集された紙粉やトナ
ーは、回収コイル16bによって転写ベルトユニット1
9からコピー機本体の図示しない廃トナー回収ボトルに
搬送される。
【0017】一方、転写後において、感光体ドラム1上
に残留しているトナーは前記クリーニング装置で掻き落
とされる。最後に、クリーニング後の感光体ドラム1上
の残留電荷を消去するため、前記除電ランプによって全
面露光を行い、次のコピーに備える。
【0018】次に、転写紙Pが転写ベルト6から剥離す
る際に、トナー像の乱れが生じる理由について説明す
る。帯電した電荷量Qの転写紙Pが転写ベルト6から分
離する際に、転写紙Pと転写ベルト6との空隙が増すに
つれて空隙の静電容量Cが減少するため、V=Q/Cの
関係から、空隙間の電位Vが上昇すると、パッシェンの
法則により、ある電位と空隙の関係で放電を起こすこと
から、ベルト分離部6cでも放電を起こし、その放電の
結果、トナー像が乱れてしまうものである。転写紙Pが
低湿度や高抵抗紙でなければ、ベルト分離部6cに至る
までに転写紙Pの電荷が自己除電や漏洩によって減衰し
て電荷量Qが下がり、放電するレベルに至らない。これ
らの放電現象は、放電を起こす空隙が広い程、トナー像
の乱れ方も形状的に大きくなる。そこで、ベルト分離部
6cで放電を起こす空隙と、トナー像の乱れ方の形状の
大きさに着目し、積極的に至近距離で放電させることで
トナー像の乱れ方が目につかない条件を見出した。
【0019】転写紙Pの転写直後の感光体ドラム1から
の分離部でも高電界下にあるため、上述したような剥離
放電が生じ、その結果、転写ベルト6に吸着した転写紙
Pの表面には転写と逆極性の電荷が転移する。ここで、
図5に示すように、ベルト分離部6cのベルト面に対向
して非接触の検針部20aを有する表面電位計20を設
け、転写紙Pのベルト分離直前の帯電電位を測定した。
但し、測定電圧には転写ベルト6の残留電位も含めるた
め、先ず、非通紙時で転写バイアスローラ11の出力
(転写出力)とDCソレノイド8がオンの時の転写ベル
ト6表面電位VS0を測定し、次に、通紙時(転写出力、
及びDCソレノイド8がオン)の転写紙Pの上から表面
電位VS1を測定した。この表面電位VS0とVS1との差
を、VS1−VS0=VSPとすると、このVSPは、転写紙P
の帯電電荷分による表面電位となる。
【0020】そして、最もトナー像乱れの発生し易い条
件の低温低湿(例えば10℃、15%RH)、及び両面
コピーモードにおいて、トナー像乱れを検出するため
に、全面がハーフトーン画像のコピーを行った。転写紙
Pとしては上質紙55kg紙と70kg紙の2種類を使
用し、転写出力(ここではIout)を変えながら、各々
の表面電位VS0、VS1を測定して、転写紙Pの表面電位
SPを求め、また、コピー画像からトナー像乱れのレベ
ルを判定した。
【0021】この結果、転写紙Pの表面電位VSPは、転
写出力極性と逆極性に帯電した電位であることが分かっ
た。これは感光体ドラム1分離部での剥離放電により、
転写紙Pの表面に転移した逆極性の電荷によるものであ
る。また、VSPは転写紙Pの厚みによって値が変わって
くる。
【0022】そこで、比較を分かり易くするため、下記
のように、転写紙Pの電荷密度σsに換算し直した。こ
こで、ベルト分離部6cでの転写紙Pの電荷密度をσs
(c/cm2)、転写紙Pの比誘電率をεp(上質紙で1
0℃、15%、片面コピー紙を実測して6)、転写紙P
の厚みをdp(上質55kg紙で8×10~ 3cm、70
kg紙で1×10~ 2cm)、真空中の誘電率をεo(8.
85×10~ 14F/cm)とすると、 Vsp=(σs・dp)/(εo・εp) から σs=(Vsp・εo・εp)/dp ・・・・(1) この(1)式から算出したベルト分離部6cでの転写紙
Pの電荷密度σsと、コピー画像のトナー像乱れの関係
は、図6に示すようになり、同図から明らかなように、
転写紙Pの厚みの差に依らず、電荷密度σsが絶対値で
2×10~ 8c/cm2以上であれば、トナー像の乱れの
ない良好な転写画像が得られることが分かる。同図にお
いて、トナー像乱れランクの○は良好、△はやや不良、
×は不良である。また、転写ベルト6の線速をv、転写
バイアスローラ11の長さをLとすると、転写出力電荷
密度は次式により算出される。
【0023】 転写出力電荷密度=Iout/v・L ・・・・(2) ここで、(1)式によって得られた、ベルト分離部6c
での転写紙Pの電荷密度σsと、その時の転写出力Iout
を感光体ドラム1、及び転写ベルト6の線速v(330
mm/sec)、転写バイアスローラ11の長さL(310
mm)から、(2)式によって算出した転写出力電荷密
度とは、図7に示すような関係を持っている。同図は絶
対値表示であるが、この実施例では、転写出力は極性は
マイナス、ベルト分離部6cでの転写紙Pの電荷密度は
極性がプラスである。
【0024】したがって、同図と図6に示した関係よ
り、転写紙Pの電荷密度が絶対値で2×10~ 8c/cm
2に対応する、転写出力電荷密度の絶対値を3×10~ 8
c/cm2以上とすることにより、感光体ドラム1や転
写ベルト6の線速、転写バイアスローラ11の長さに関
わりなく、ベルト分離部6cでのトナー像乱れのない良
好な転写画像が得られる。転写出力電荷密度に対してベ
ルト分離部6cでの転写紙Pの電荷密度が小さくなるの
は、感光体ドラム1からの剥離放電時、パッシェンの法
則で放電しない電位分が存在するため、剥離により生じ
た電荷は転写出力電荷密度と等量にならないことと、ベ
ルト分離部6aまでに電荷の減衰があるためである。
【0025】次に、請求項3に基づく実施例で、図8に
示すように、ベルト分離部6cの真上にコロナ帯電手段
としてコロナ帯電器21を設け、DC高圧電源23によ
って転写バイアス電圧の極性と逆極性(プラス印加)の
コロナ帯電を行い、転写紙Pの電荷密度を2×10~ 8
/cm2以上とする。これにより、転写バイアス出力に
依らずに、トナー像乱れのない転写画像が得られる。コ
ロナ帯電器21の位置はベルト分離部6cの真上だけで
なく、転写以後の転写ベルト6搬送面に対向している所
であれば、どこでも有効である。
【0026】なお、コロナ帯電器21を配置する位置
は、この実施例のように、ベルト分離部6cの真上に限
らず、転写紙Pの転写を行う転写部(前記ニップ部)か
ら当該ベルト分離部6cの間であれば、所望の効果が期
待できる。また、コロナ帯電器21として、DCコロト
ロンだけでなく、ACにDCバイアスを重畳したコロト
ロンあるいはDCスコロトロンでも良い。また、針、ブ
ラシによるコロナ帯電であっても良い。
【0027】次に、請求項4に基づく実施例について説
明する。図9に示すように、感光体ドラム1に対向する
転写前処理手段として、コロナ帯電方式の転写前チャー
ジャ(PTC)22を設け、DC高圧電源23によって
転写極性と逆極性(プラス印加)のコロナ帯電を行い、
感光体ドラム1(この実施例ではマイナス帯電OPC)
をプラスに帯電する。この結果、PTC22を配置しな
い時に比べて、転写出力が小さくても、転写紙Pへの転
移電荷量を増やすことができ、ベルト分離部6cでの転
写紙Pの電荷密度が2×10~ 8c/cm2以上に維持さ
れる。なお、PTC22の形態は、上記請求項3の実施
例のコロナ帯電器21と同様に各種可能である。また、
PTL15との併用でも良い。
【0028】さらに、請求項5に基づく実施例について
説明する。この実施例は、図8に示すように、ベルト分
離部6cの真上のコロナ帯電器21に、DC高圧電源2
3によって転写バイアス電圧と同極性(マイナス印加)
のコロナ帯電を行うものである。転写極性がマイナスの
場合において、感光体ドラム1での剥離放電後の転写紙
Pの電荷極性は逆極性のプラスになるが、転写紙Pがプ
ラスの状態でのベルト分離部6aにおける剥離放電によ
るトナー像乱れは、円形、半円形のものが多く、視覚的
にも非常に目立ち易い。
【0029】しかし、この実施例において、上記の如
く、転写バイアス電圧と同極性のマイナスのコロナ帯電
を行った結果、剥離放電によるトナー像乱れは、円形、
半円形のものに比べて、視覚的に目立ちにくいことが確
認される。したがって、転写出力に依らず、トナー像乱
れの目立たない転写画像が得られる。なお、コロナ帯電
器21を配置する位置は、請求項3の実施例と同様に、
ベルト分離部6cの真上に限らず、転写紙Pの転写を行
う転写部(前記ニップ部)から当該ベルト分離部6cの
間であれば、所望の効果が期待できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1によれ
ば、転写紙が前記転写ベルトから分離する時の、当該転
写紙の表面の電荷密度を絶対値で2×10~ 8c/cm2
以上としたので、転写紙分離時に、剥離放電によってト
ナー像乱れが生じるのを防止することができる。また、
請求項2によれば、像担持体を流れる電流値Ioutの電
荷密度を絶対値で3×10~ 8c/cm2以上とするの
で、請求項1と同様の効果を奏すると共に、オゾンの発
生を極力抑えることができる。
【0031】また、請求項3によれば、前記転写ベルト
における、前記転写紙の転写を行う転写部から、転写紙
が分離するベルト分離部までの間に、当該ベルトの搬送
面に対向して、転写極性と逆極性の電圧を印加するコロ
ナ帯電手段を設け、前記ベルト分離部から転写紙が分離
する時の転写紙表面の電荷密度が絶対値で2×10~ 8
/cm2以上となるように、このコロナ帯電手段の出力
を規定するので、転写バイアス出力に依らずに、トナー
像乱れを防止することができる。また、請求項4によれ
ば、前記像担持体の転写前処理手段として、転写極性と
逆極性の電圧を印加するコロナ帯電手段を設けたので、
請求項3と同様の効果を奏する。さらに、請求項5によ
れば、マイナスの転写バイアス電圧を印加する転写・搬
送装置において、前記転写ベルトにおける、前記転写紙
の転写を行う転写部から、転写紙が分離するベルト分離
部までの間に、当該ベルトの搬送面に対向して、前記転
写バイアス電圧と同極性の電圧を印加するコロナ帯電手
段を設けたので、トナー像乱れが視覚的に、より目立ち
にくくなり、請求項3と同様の効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の転写・搬送装置を示す全体
概略構成図である。
【図2】図1の転写・搬送装置の動作を示す説明図であ
る。
【図3】転写ベルトの構成を示す断面図である。
【図4】転写・搬送装置の転写時の電荷状態を示す説明
図である。
【図5】ベルト分離部近傍に表面電位計を配置した状態
を示す構成図である。
【図6】転写紙表面の電荷密度とトナー像乱れの関係を
示す特性線図である。
【図7】転写紙表面の電荷密度と転写出力電荷密度との
関係を示す特性線図である。
【図8】ベルト分離部近傍にコロナ帯電器を配置した状
態を示す構成図である。
【図9】像担持体に近接して転写前処理手段を配置した
状態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体 4 従動ローラ 5 駆動ローラ 6 転写ベルト 21 コロナ帯電手段 22 転写前処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高野 聡 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 轡田 昭夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 水石 治司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 伊藤 伯志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体に当接し、駆動ローラと従動ロー
    ラに支張された転写ベルトを備え、転写紙を前記像担持
    体と前記転写ベルトとの間に挟持させて搬送することに
    よりトナー画像の転写を行う転写・搬送装置において、 前記転写紙が前記転写ベルトから分離する時の、当該転
    写紙の表面の電荷密度が絶対値で2×10~ 8c/cm2
    以上であることを特徴とする転写・搬送装置。
  2. 【請求項2】像担持体に当接し、駆動ローラと従動ロー
    ラに支張された転写ベルトを備え、前記像担持体に流れ
    る電流Ioutを一定に制御すると共に、転写紙を前記像
    担持体と前記転写ベルトとの間に挟持・搬送することに
    よりトナー画像の転写を行う転写・搬送装置において、 前記Ioutの電荷密度を絶対値で3×10~ 8c/cm2
    上とすることを特徴とする転写・搬送装置。
  3. 【請求項3】前記転写ベルトにおける、前記転写紙の転
    写を行う転写部から、転写紙が分離するベルト分離部ま
    での間に、当該ベルトの搬送面に対向して、転写極性と
    逆極性の電圧を印加するコロナ帯電手段を設け、前記ベ
    ルト分離部から転写紙が分離する時の転写紙表面の電荷
    密度が絶対値で2×10~ 8c/cm2以上となるよう
    に、このコロナ帯電手段の出力を規定することを特徴と
    する請求項1記載の転写・搬送装置。
  4. 【請求項4】前記像担持体の転写前処理手段として、転
    写極性と逆極性の電圧を印加するコロナ帯電手段を設け
    たことを特徴とする請求項1記載の転写・搬送装置。
  5. 【請求項5】像担持体に当接し、駆動ローラと従動ロー
    ラに支張された転写ベルトを備え、転写紙を前記像担持
    体と前記転写ベルトとの間に挟持させて、マイナスの転
    写バイアス電圧を印加すると共に、搬送することにより
    トナー画像の転写を行う転写・搬送装置において、 前記転写ベルトにおける、前記転写紙の転写を行う転写
    部から、転写紙が分離するベルト分離部までの間に、当
    該ベルトの搬送面に対向して、前記転写バイアス電圧と
    同極性の電圧を印加するコロナ帯電手段を設けたことを
    特徴とする転写・搬送装置。
JP7000845A 1995-01-06 1995-01-06 転写・搬送装置 Pending JPH08190233A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7184678B2 (en) 2003-12-19 2007-02-27 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus with improved separatability of transfer material

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7184678B2 (en) 2003-12-19 2007-02-27 Ricoh Company, Limited Image forming apparatus with improved separatability of transfer material
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