JP2730088B2 - 高耐圧半導体装置 - Google Patents

高耐圧半導体装置

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JP2730088B2
JP2730088B2 JP63256257A JP25625788A JP2730088B2 JP 2730088 B2 JP2730088 B2 JP 2730088B2 JP 63256257 A JP63256257 A JP 63256257A JP 25625788 A JP25625788 A JP 25625788A JP 2730088 B2 JP2730088 B2 JP 2730088B2
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亜美 大澤
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高耐圧半導体装置に関し、特に高耐圧のオフ
セットゲート型MOSトランジスタに関する。
〔従来の技術〕
従来の高耐圧のオフセットゲート型MOSトランジスタ
として、第5図に示す構造のものが提案されている。図
において、N-エピタキシャル層1の主面にオフセット部
としてのP型拡散層2を形成し、かつこの上に厚い酸化
膜3を形成する。そして、この酸化膜3の窓に臨んでド
レインコンタクト用P+拡散層4,P+ソース拡散層5を形成
し、かつこれらの間の酸化膜3上にゲート電極6を形成
している。なお、7,8は夫々ドレイン,ソースの各電極
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来のMOSトランジスタでは、オフセット部
としてのP型拡散層2は、N-エピタキシャル層1の主面
から不純物を拡散して形成している。このため、このP
型拡散層2の不純物濃度と深さとの関係は第6図に示す
ように、表面側の不純物濃度が下部よりも高濃度になっ
ている。
一般に素子の耐圧は主に表面近傍の空乏層の伸びで決
まるため、耐圧向上には表面付近の低濃度拡散領域が必
要となる。しかしながら、上述のように従来のP型拡散
層2は表面側が高濃度であるため、耐圧の向上には限界
が生じている。
この場合、表面付近を低濃度にするために、低濃度の
不純物を拡散させると、熱処理による横広がりも小さく
なり、拡散層の曲率半径が小さくなってこの面からの耐
圧の低下をまねくことになる。
本発明は上述した問題を解消した高耐圧のMOSトラン
ジスタを提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の高耐圧半導体装置は、ドレイン領域を構成す
るオフセット領域の表面に厚い絶縁膜を有するととも
に、この厚い絶縁膜の直下のオフセット領域の表面にオ
フセット領域よりも低濃度の拡散領域を備える構成とす
る。
〔作用〕
上述した構成では、オフセット部の表面側における空
乏層の伸びを確保でき、高耐圧を実現する。
〔実施例〕
次に、本発明を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す縦断面図であり、
ここでは本発明をPチャネルMOSトランジスタに適用し
た例を示している。
図において、N-エピタキシャル層1の主面にオフセッ
ト部としてのP型拡散層2を形成し、かつこの上に厚い
酸化膜3を形成する。このとき、P型拡散層2の表面か
らN型不純物を浅く導入し、P型拡散層2の表面側に低
濃度のP-拡散層2Aを形成している。また、この酸化膜3
の窓に臨んでドレインコンタクト用P+拡散層4,P+ソース
拡散層5を形成し、かつこれらの間の酸化膜3上にゲー
ト電極6を形成している。なお、7,8は夫々ドレイン,
ソースの各電極、9は層間酸化膜、10は素子分離N+拡散
層である。
この構成によれば、オフセット部としてのP型拡散層
2の不純物濃度プロファイルは、第2図に示すように、
表面側の不純物濃度がその下部の濃度よりも低くなる。
したがって、P型拡散層2の表面付近における空乏層の
伸びを止めることはなく、より高い耐圧が実現できる。
また、P型拡散層2自体は低濃度の不純物を拡散させて
いないため、充分な曲率を得て高耐圧を確保することが
できる。
第3図は本発明の第2実施例の縦断面図であり、ここ
では本発明をNチャネルMOSトランジスタに適用した例
を示している。
図において、11はP-エピタキシャル層、12はこのエピ
タキシャル層11の主面に形成したオフセット部としての
N型拡散層である。このN型拡散層12には表面からP型
不純物を浅く導入し、N型拡散層12の表面側に低濃度の
N-拡散層12Aを形成している。
また、13は酸化膜、14,15は夫々酸化膜13の窓に臨ん
で形成したドレインコンタクト用N+拡散層及びN+ソース
拡散層である。更に、16は酸化膜13上に形成したゲート
電極、17,18は夫々ドレイン,ソースの各電極、19は層
間酸化膜、20は素子分離P+拡散層である。
この構成においても、オフセット部としてのN型拡散
層12の不純物濃度プロファイルは、第4図に示すよう
に、表面側の不純物濃度がその下部の濃度よりも低くな
り、N型拡散層12の表面付近における空乏層の伸びを止
めることなく、より高い耐圧が実現できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、オフセット部の表面側
の不純物濃度をその下部よりも低濃度に構成しているの
で、オフセット部の表面側における空乏層の伸びを確保
でき、かつオフセット部の充分な曲率を確保してMOSト
ランジスタの高耐圧を実現することができる効果があ
る。
また、本発明ではドレイン領域のオフセット領域の表
面には、その一端部がゲート電極の直下に位置されたゲ
ート絶縁膜よりも厚い絶縁膜が形成され、この厚い絶縁
膜の直下のオフセット領域にそれよりも低濃度の拡散領
域を形成しているので、ゲート電極のドレイン領域側の
端部が目ずれを起こしても電界集中を緩和する効果を維
持できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例の縦断面図、第2図は第1
図のXY線に沿う不純物濃度のプロファイル図、第3図は
本発明の第2実施例の縦断面図、第4図は第3図のXY線
に沿う不純物濃度のプロファイル図、第5図は従来のMO
Sトランジスタの縦断面図、第6図は第5図のXY線に沿
う不純物濃度のプロファイル図である。 1……N-エピタキシャル層、2……P型拡散層、2A……
P-拡散層、3……酸化膜、4……ドレインコンタクト用
P+拡散層、5……P+ソース拡散層、6……ゲート電極、
7……ドレイン電極、8……ソース電極、9……層間酸
化膜、10……素子分離N+拡散層、11……P-エピタキシャ
ル層、12……N型拡散層、12A……N-拡散層、13……酸
化膜、 14……度さコンタクト用N+拡散層、15……N+ソース拡散
層、16……ゲート電極、17……ドレイン電極、18……ソ
ース電極、19……層間絶縁膜、20……素子分離P+拡散
層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一導電型の半導体層上にゲート絶縁膜を介
    して形成されたゲート電極と、前記ゲート電極の直下に
    形成されるチャネル領域を挟んだ前記半導体層の各領域
    に形成された逆導電型のドレイン領域およびソース領域
    とを備える半導体装置において、前記ドレイン領域は、
    前記ゲート電極から所要の距離だけ離して配置された高
    濃度のドレインコンタクト拡散領域と、前記ドレインコ
    ンタクト拡散領域と前記チャネル領域との間に延在され
    る前記ドレインコンタクト拡散領域よりも低濃度の逆導
    電型のオフセット領域と、前記オフセット領域の表面に
    形成され、かつその一端部が前記ゲート電極の直下に位
    置された前記ゲート絶縁膜よりも厚い絶縁膜と、前記厚
    い絶縁膜の直下の前記オフセット領域の表面側に形成さ
    れた前記オフセット領域よりも低濃度の逆導電型の拡散
    領域とを備えることを特徴とする高耐圧半導体装置。
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