JP2725755B2 - 端子金具 - Google Patents

端子金具

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    • H01R13/11—Resilient sockets
    • H01R13/113—Resilient sockets co-operating with pins or blades having a rectangular transverse section

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用ワイヤハーネス
等の接続に用いられるコネクタ用端子金具に関し、その
先端部における尖鋭エッジ部分を除去してハウジング等
に対する挿入性能を向上させたものである。
【０００２】
【従来の技術】図１７は防水型のコネクタを示し、コネ
クタハウジングａの後端部には防水栓ｂの嵌合室ｃが形
成され、マット状の防水栓ｂにはコネクタハウジングａ
における各端子収容室ａ1 に対応した円形のシール用貫
通孔ｂ1 が形成されている。
【０００３】ｄは雌型の端子金具であり、電線接続部ｄ
2 には予め電線ｅが接続されており、雌型電気接触部ｄ
1 からシール用貫通孔ｂ1 を通して各端子収容室ａ1 に
挿入し、公知の可撓係止片（図示せず）により係止して
後抜けが阻止されている。この場合において、雌型電気
接触部ｄ1 の先端部には尖鋭エッジ部分ｄ1 ′があるの
で、これがゴム製防水栓ｂのシール用貫通孔ｂ1 に対す
る挿入時に抵抗を増大させ、挿入作業を困難にしてい
る。
【０００４】そこで、図１８に示される如くに、雌型電
気接触部ｆ1 の前端の周囲において内側且つ後方への折
り返し部ｆ1 ′を設けて尖鋭エッジ部分を無くした雌型
の端子金具ｆが提案されているが（米国特許明細書第
４，７１７，３５６号）、これにあっては折り返し部ｆ
1 ′の板厚分に従って端子金具が大型化する欠点があ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した点に
着目して為されたものであり、端子金具を大型化するこ
となしに雌型電気接触部の先端部を非尖鋭化したもので
ある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、雌型電気接触部の先端部におい
て周囲の一部を残して薄板部を形成し、該薄板部におい
て内側且つ後方へ向けた折り返し薄板部を弧状折曲部を
介して設け、該一部に折り返し弾性接触片の弧状折曲部
を位置させて成ることを特徴とし、また、雌型電気接触
部の先端部に該雌型電気接触部より薄板部材で形成した
キャップを該雌型電気接触部と面一状態において嵌着
し、該キャップの先端部の周囲において内面且つ後方へ
向けた折り返し薄板部を弧状折曲部を介して設けてなる
ことを特徴とする。
【０００７】
【作用】雌型電気接触部の前端部分に位置する弧状折曲
部が端子挿入時の抵抗を緩和する。
【０００８】
【実施例】図１乃至図４において、雌型の端子金具Ａは
一枚の導電性金属板材の加工により一体に形成されてお
り、雌型電気接触部Ａ1 と電線接続部Ａ2 を有する。雌
型電気接触部Ａ1 において、基板部１に先端の弧状折曲
部２ａを介して折り返し弾性接触板２が設けられると共
に、両側板部３，４が起立され、両側板部３，４には更
に内側へ折曲された天板部３ａ，４ａが連設され、天板
部３ａ上に天板部４ａが重合される。
【０００９】天板部４ａの前端部には前側と側板３側に
開放された切欠部４ａ1 が形成され、天板部３ａの前端
部には該切欠部４ａ1 内に位置する膨出板部３ａ1 が形
成されていて、膨出板部３ａ1 と天板部４ａは面一状態
にある。両側板部３，４、天板部４ａ及び天板部３ａの
膨出板部３ａ1 は基板部１の先端、即ち前記弧状折曲部
２ａよりも前方に突出して形成されており、これらの突
出部分においてそれぞれの板厚が略１／２の薄板部Ｘと
して形成されると共に、薄板部Ｘの範囲内において内側
且つ後方へ向けた折り返し薄板部Ｘ2 が弧状折曲部Ｘ1
を介して設けられている。なお、５は基板部１から打ち
出された係合突起である。
【００１０】上記端子金具Ａの製造過程において、薄板
部Ｘ乃至折り返し薄板部Ｘ2 は予め板材の段階で一連に
形成され、この板材を用いて折曲加工する。上記構成に
おいて、端子金具Ａの先端部周囲の大部分には折り返し
薄板部Ｘによる弧状折曲部Ｘ1 が形成され、更には基板
部の先端において折り返し弾性接触板２による弧状折曲
部２ａが形成されているので、防水栓のシール用貫通孔
に対する端子金具Ａの挿入が容易である。
【００１１】図５乃至図８は本発明の他の構造を示し、
雌型の端子金具Ｂは雌型電気接触部Ｂ1 と電線接続部Ｂ
2 を有し、雌型電気接触部Ｂ1 の先端外周に非尖鋭化キ
ャップＣが嵌着される。図９乃至図１２に示される如
く、雌型電気接触部Ｂ1 において、基板部６に先端の弧
状折曲部７ａを介して折り返し弾性接触板７が設けられ
ると共に、両側板部８，９が起立され、両側板部８，９
には更に内側へ折曲された天板部８ａ，９ａが連設さ
れ、天板部８ａ上に天板部９ａが重合される。内側の天
板部８ａには天板部９ａより前方へ突出すると共に外方
へ若干拡開変位された上受板部８ａ′が形成され、両側
板部８，９にも同様に前方へ突出されると共に若干内方
へ狭小変位された側受板部８ｂ，９ｂが段部８ｂ1 ，９
ｂ1 を介して形成され、側受板部８ｂ，９ｂの対応位置
には係止孔１０が形成されている。
【００１２】図１３乃至図１６はキャップＣを示し、雌
型電気接触部Ｂ1 に対応して側壁部Ｃ1 ，Ｃ2 、上壁部
Ｃ3 及び下壁部Ｃ4 により角筒状として形成され、前記
側受板部８ｂ，９ｂに対応する側壁部Ｃ1 ，Ｃ2 には係
止孔１０に対応して内側へ打ち出された係止突起１１が
形成されると共に後方に小切欠部１２が形成され、下壁
部Ｃ4 には大切欠部１３が形成されている。係止突起１
１は係止孔１０との係合性能を高めるために切離し頂部
が大きな鈍角状に形成されている。
【００１３】キャップＣは、雌型の端子金具Ｂの略１／
２の厚さの薄板部Ｙをもって形成され、先端周囲には内
側且つ後方へ向けた折り返し薄板部Ｙ2 が弧状折曲部Ｙ
1 を介して設けられている。上記構成において、キャッ
プＣを雌型電気接触部Ｂ1 の先端部における前記上受板
部８ａ′及び側受板部８ｂ，９ｂ上に嵌着し、係止突起
１１を係止孔１０に係合させて固着する。嵌着状態にお
いて、キャップＣの側壁部Ｃ1 ，Ｃ2 の後端は側受板部
８ｂ，９ｂの段部８ｂ1 ，９ｂ1 に衝合し、上壁部Ｃ3
の小切欠部１２内の後端は天板部９ａの前端に衝合し、
下壁部Ｃ4 の大切欠部１３内の後端は基板部６の前端に
衝合するもので、側壁部Ｃ1 ，Ｃ2 は両側板部８，９
と、上壁部Ｃ3 は天板部９ａと、下壁部Ｃ4 は基板部６
とそれぞれ面一状態に整合される（図５，図６，図７参
照）。
【００１４】上記構成において端子金具Ｂの先端部周囲
にはキャップＣによる弧状折曲部Ｙ 1 が構成される。な
お、キャップＣはプラスチック等の材料で射出成形等で
作られたものであっても良い。
【００１５】
【発明の効果】第１番目の発明においては、雌型電気接
触部の前端に設けた折り返し薄板部の弧状折曲部と折り
返し弾性接触片の弧状折曲部により雌型端子金具を大型
化しないでその挿入性能を良くすることができる。
【００１６】第２番目の発明においては、雌型電気接触
部の前端に設けたキャップにより雌型端子金具を大型化
しないでその挿入性能を良くすることができると共に、
該キャップにより雌型電気接触部を補強して外力による
変形を防止できる。第３番目の発明においては、キャッ
プの軸方向と交叉する方向の移動を防止できる。
【００１７】第４番目の発明においては、キャップの軸
方向の移動を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる端子金具の平面図である。
【図２】同上の側面図である。
【図３】図１の中央縦断面図である。
【図４】同上の正面図である。
【図５】本発明の他の構造について、一部破断平面図で
ある。
【図６】同上の側面図である。
【図７】図５の中央縦断面図である。
【図８】同上の正面図である。
【図９】同上の雌型端子金具の平面図である。
【図１０】同上の雌型端子金具の側面図である。
【図１１】図９の中央縦断面図である。
【図１２】同上の正面図である。
【図１３】キャップの側面図である。
【図１４】キャップの正面図である。
【図１５】図１４の縦断面図である。
【図１６】図１４の横断面図である。
【図１７】従来例の斜視図である。
【図１８】他の従来例の斜視図である。
【符号の説明】
Ａ，Ｂ 雌型端子金具 Ａ1 ，Ｂ1 雌型電気接触部 Ｃ キャップ Ｘ，Ｙ 薄板部 Ｘ1 ，Ｙ1 ，２ａ 弧状折曲部 Ｘ2 ，Ｙ2 折り返し薄板部 ２ 折り返し弾性接触片 ８ａ′，８ｂ，９ｂ 受板部 １０ 係止孔 １１ 係止突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−198064（ＪＰ，Ａ) 実開 平５−59757（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−64168（ＪＰ，Ｕ)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 雌型電気接触部の先端部において周囲の
    一部を残して薄板部を形成し、該薄板部において内側且
    つ後方へ向けた折り返し薄板部を弧状折曲部を介して設
    け、該一部に折り返し弾性接触片の弧状折曲部を位置さ
    せて成ることを特徴とする端子金具。
  2. 【請求項２】 雌型電気接触部の先端部に該雌型電気接
    触部より薄板部材で形成したキャップを該雌型電気接触
    部と面一状態において嵌着し、該キャップの先端部の周
    囲において内面且つ後方へ向けた折り返し薄板部を弧状
    折曲部を介して設けてなることを特徴とする端子金具。
  3. 【請求項３】 雌型電気接触部の先端部において該雌型
    電気接触部の外面よりも内側に位置している受板部を設
    け、該受板部にキャップを嵌着して成ることを特徴とす
    る請求項２に記載の端子金具。
  4. 【請求項４】 キャップに打ち出し係止突起を設けて受
    板部の係止孔に係合させて成ることを特徴とする請求項
    ２又は３に記載の端子金具。
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