JP2722986B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JP2722986B2
JP2722986B2 JP5092325A JP9232593A JP2722986B2 JP 2722986 B2 JP2722986 B2 JP 2722986B2 JP 5092325 A JP5092325 A JP 5092325A JP 9232593 A JP9232593 A JP 9232593A JP 2722986 B2 JP2722986 B2 JP 2722986B2
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野 明 天
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IKEDA BUTSUSAN KK
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IKEDA BUTSUSAN KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用シートに関し、更
に詳細に説明すると、一端側を車体フロアに固着し他端
側をシートに設けた貫通孔を通して該シートのトリムカ
バーに設けたトリムカバー貫通孔よりシート表面側に突
出させたシートベルトを備えた車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用シートにシートベルト
を設けた構成には、図7に示す如く、シートベルト4の
一端側4bを車体フロア5に固着し該シートベルト4の
他端側4aをシート1に設けた貫通孔3を通してシート
1のトリムカバー2に設けた貫通孔よりシート1の表面
側に突出させたシートベルト4を備えた構成が知られて
る。
【0003】また最近では、図8に示す如く、シート1
のトリムカバー2に設けた貫通孔の表面側からシート1
の貫通孔3内に差込状に装着してトリムカバー2に設け
た貫通孔を略塞ぐエスカッション(プロテクタ)6を取
付けた構成の車両用シート1が、実公昭63−8856
0号公報に示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記図7に
示す従来の車両用シートでは、シートベルト4のバック
ル及びタングを通す必要性から、シート1の貫通孔3及
びトリムカバー2の貫通孔をある程度大径のものとせざ
るを得ないため、トリムカバー2の貫通孔部分からシー
ト下の車体内部が露出し見栄えが悪く、しかも、該貫通
孔が大径であるためシート上に置かれたコイン等の小物
が知らずに貫通孔内に落下するという問題があった。
【0005】斯る問題を解決するため、上記図8に示す
ように、トリムカバー2の貫通孔を略塞ぐためのエスカ
ッション6を装着する構成の車両用シート1も開発され
ているが、今度は逆に、シート1と異なる材質で組成さ
れたエスカッション6の異物感が着座時のシート1の座
り心地を悪化させる要因となり、しかもエスカッション
6それ自体が、シート1との繋ぎ目や素材感、色合わせ
等の観点から却って全体の見栄えを悪くする要因となる
等、却って従前以上の問題点を残すという欠点があっ
た。
【0006】本発明の目的は、エスカッションを用いる
場合のように異物感による着座時の座り心地の低下や全
体の見栄えの悪化を招くことがなく、トリムカバーの貫
通孔からの小物等の落下が防げ、シート内部及び車体底
部が露出する見栄えの悪さを克服でき、座り心地を悪化
させることなくシートの見栄えを向上させた車両用シー
トを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述せる課題に
鑑みてなされたもので、一端側を車体フロアに固着し他
端側をシートに設けた貫通孔を通して該シートのトリム
カバーに設けたトリムカバー貫通孔よりシート表面側に
突出させたシートベルトを備えた車両用シートにおい
て、前記トリムカバー貫通孔をトリムカバーの開口端部
を折り返して拡張開口可能なスリット状に形成し、該ト
リムカバー貫通孔の長手方向の少なくとも両端部の裏面
側に、該トリムカバー貫通孔を元のスリット状に付勢す
る薄い弾性部材を前記トリムカバーの開口端部の折り返
し位置にトリムカバーに沿って固着したことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、トリムカバー貫通孔をトリム
カバーの開口端部を折り返して拡張開口可能なスリット
状に形成し、該トリムカバー貫通孔の長手方向の少なく
とも両端部の裏面側に、該トリムカバー貫通孔を元のス
リット状に付勢する薄い弾性部材を前記トリムカバーの
開口端部の折り返し位置にトリムカバーに沿って固着し
たので、このスリット状のトリムカバー貫通孔を拡張し
てシートベルトの他端側を該トリムカバー貫通孔よりシ
ート表面側に突出させると、トリムカバー貫通孔の長手
方向の少なくとも両端部の裏面側に固着したトリムカバ
ーの裏面に沿う薄い弾性部材により、一旦拡張したトリ
ムカバー貫通孔を元通りのスリット状に閉塞する弾性作
用が働き、該トリムカバー貫通孔を塞ぐことができる。
このとき、シートベルトは弾性部材の作用によりトリム
カバー貫通孔に締めつけられるが、何ら係合されないの
で、シートベルトを引張る等の操作をしても、運動の自
由度が阻害されることはない。
【0009】
【実施例】以下本発明に係る車両用シートを図面を参照
して詳述する。図1乃至図4には、本発明に係る車両用
シートの一実施例が夫々示されており、図1に示す如
く、この車両用シート11は本実施例ではシートクッシ
ョンに適用した場合として示されているが、同時にシー
トバックにも適用することができるものである。
【0010】車両用シート11は、図1乃至図4に示す
如く、シートベルト14の特に図示しない一端側を図示
しない車体フロアに固着し他端側14aをシート11に
設けた貫通孔13を通して該シート11のトリムカバー
12に設けたトリムカバー貫通孔13aよりシート11
表面側に突出させたシートベルト14を備えている。
【0011】ここで、シート11に設けた貫通孔13
は、従来同様、シートベルト14のバックル及びタング
を通す必要性から、ある程度大径のものとしてある。た
だし、該貫通孔13と連通するトリムカバー貫通孔13
aは、常態において略スリット状の開口となるよう、ト
リムカバー12の開口端部12aを折り返して縫製して
形成されると共に、力を加えることにより前記トリムカ
バー貫通孔13aが拡張可能となるよう構成されてい
る。
【0012】また、前記トリムカバー貫通孔13aの裏
面側には、該トリムカバー貫通孔13aの長手方向に沿
って、薄い略帯状に形成したゴムからなる弾性部材15
がトリムカバーの裏面に沿って固着されている。尚本実
施例では、この弾性部材15は、トリムカバー12の開
口端部12aの裏面側とパッド材16との間に位置する
ように縫着してある。
【0013】前記弾性部材15には、トリムカバー貫通
孔13aの長手方向に沿ったスリット状の貫通開口部1
5aが形成され、この貫通開口部15aを拡張すること
によりシートベルト14の最大外径部の挿通をも可能と
してある。また、この弾性部材15は、貫通開口部15
aを元のスリット状に付勢するものであり、貫通開口部
15aは、一旦拡張されても、弾性部材15の復元力に
より、元通りのスリット状に復元される。
【0014】よって、図4に示すように、前記トリムカ
バー貫通孔13a及び前記貫通開口部15aに力を加え
て開口を拡張させ、シートベルト14の最大外径部を該
拡張した貫通孔13を通してシートベルト14の他端側
14aをシート11表面側に突出させた後、自然に任せ
ると、弾性部材15の復元力により、貫通開口部15a
及びトリムカバー貫通孔13aが共に元通りのスリット
状に復元する。従って、シートベルト14挿通後は、図
1に示すようにトリムカバー12のトリムカバー貫通孔
13aはスリット状となり、シート表面側から車体フロ
ア5を隠すことができ、且つ小物等が貫通孔13に落下
するのを防止できる。
【0015】しかも、この場合、エスカッション等を使
用していないので、着座時の座り心地にほとんど影響は
なく、トリムカバー12が弾性部材15を隠蔽するの
で、外観上の見栄えにも全く影響を与えない。尚、シー
トベルト14の外周は弾性部材15の作用によりトリム
カバー貫通孔13aに締めつけられる形となるが、シー
トベルトそれ自体は何ら係合されないので、シートベル
ト14を引張る等の操作をしても、運動の自由度が阻害
されることはない
【0016】図5及び図6には、本発明に係る他の実施
例が示されており、この実施例では、前記したスリット
状の貫通開口部15aを形成した弾性部材15に代え
て、スリット状のトリムカバー貫通孔13aの長手方向
の両端部裏面側に、該トリムカバー貫通孔13aの両端
部を跨ぐように、夫々略平面方形状のゴムからなる薄い
弾性部材17を縫製により固着してある。この場合も、
前記実施例と同様、トリムカバー貫通孔13aを一旦拡
張しても、トリムカバー貫通孔の両端部裏面側にトリム
カバー12の裏面に沿って固着した左右一対の弾性部材
17の復元力により、元のスリット状に自然に復元され
る。
【0017】よって、前記同様、図6に示すようにトリ
ムカバー貫通孔13aに力を加えて貫通孔13を拡張さ
せ、シートベルト14の他端側14aを該拡張した貫通
孔13からシート11表面側に突出させた後、自然に任
せると、弾性部材15の復元力により、トリムカバー貫
通孔13aが元通りのスリット状に復元し、トリムカバ
ー貫通孔13aは略完全に塞がれ、シート表面側から車
体フロアを隠すことができ、且つ小物等がトリムカバー
貫通孔13aから車体内に落下するのを防止できる。
【0018】本発明に係る弾性部材15、17はトリム
カバー貫通孔13aの長手方向の少なくとも両端部裏面
側にトリムカバー12の裏面に沿って固着されていれば
よいものである。また、前記各実施例では、弾性部材1
5,17として弾性ゴムを例示したが、この弾性部材
は、例えばバネを用いた弾性部材や伸縮性に富んだ弾性
繊維等の弾性部材を用いても差し支えない。
【0019】
【発明の効果】以上が本発明に係る車両用シートの一実
施例の説明であるが、斯る構成によれば、一端側を車体
フロアに固着し他端側をシートに設けた貫通孔を通して
該シートのトリムカバーに設けたトリムカバー貫通孔よ
りシート表面側に突出させたシートベルトを備えた車両
用シートにおいて、前記トリムカバー貫通孔をトリムカ
バーの開口端部を折り返して拡張開口可能なスリット状
に形成し、該トリムカバー貫通孔の長手方向の少なくと
も両端部の裏面側に、該トリムカバー貫通孔を元のスリ
ット状に付勢する薄い弾性部材を前記トリムカバーの開
口端部の折り返し位置にトリムカバーに沿って固着した
ので、拡張されたトリムカバー貫通孔を元通りのスリッ
ト状に復元することができ、弾性部材による異物感を着
座者に与えることがなく、着座時の座り心地の低下もな
く、トリムカバー貫通孔からの小物等の落下を防ぎ、シ
ートの貫通孔からシート内部及び車体底部が露出する見
栄えの悪さを防止してシートの見栄えを向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの概要斜視図。
【図2】本発明に係る車両用シートの図1におけるX−
X線断面図。
【図3】本発明に係る車両用シートの図1におけるY−
Y線断面図。
【図4】トリムカバー貫通孔の開口状態を示す平面図。
【図5】本発明に係る車両用シートの異なる実施例を示
す概要斜視図。
【図6】異なる実施例におけるトリムカバー貫通孔の開
口状態を示す平面図。
【図7】従来の車両用シートを示す断面図。
【図8】従来の車両用シートを示す断面図。
【符号の説明】
11 車両用シート 12 トリムカバー 13 貫通孔 13a トリムカバー貫通孔 14 シートベルト 14a シートベルトの他端側 15 弾性部材 15a 貫通開口部 16 パッド材 17 弾性部材

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側を車体フロアに固着し他端側をシ
    ートに設けた貫通孔を通して該シートのトリムカバーに
    設けたトリムカバー貫通孔よりシート表面側に突出させ
    たシートベルトを備えた車両用シートにおいて、前記ト
    リムカバー貫通孔をトリムカバーの開口端部を折り返し
    て拡張開口可能なスリット状に形成し、該トリムカバー
    貫通孔の長手方向の少なくとも両端部の裏面側に、該ト
    リムカバー貫通孔を元のスリット状に付勢する薄い弾性
    部材を前記トリムカバーの開口端部の折り返し位置にト
    リムカバーに沿って固着したことを特徴とする車両用シ
    ート。
JP5092325A 1993-03-26 1993-03-26 車両用シート Expired - Lifetime JP2722986B2 (ja)

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JPH06278572A JPH06278572A (ja) 1994-10-04
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS604841Y2 (ja) * 1980-04-23 1985-02-13 高島屋日発工業株式会社 シ−トベルト引出孔を備えた車輛用座席

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Publication number Publication date
JPH06278572A (ja) 1994-10-04

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