JP2721365B2 - 車両の制動制御装置 - Google Patents

車両の制動制御装置

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JP2721365B2
JP2721365B2 JP63255416A JP25541688A JP2721365B2 JP 2721365 B2 JP2721365 B2 JP 2721365B2 JP 63255416 A JP63255416 A JP 63255416A JP 25541688 A JP25541688 A JP 25541688A JP 2721365 B2 JP2721365 B2 JP 2721365B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両の駆動状態で駆動輪にスリップが発生
したときにそのスリップを抑制するために駆動輪を制動
する制動制御装置に関し、特に、その駆動輪の制動を車
速の一定保持のために利用するようにしたものに関す
る。
(従来の技術) 従来より、車両の走行中、アクセルワークを要するこ
となく常にその車速を一定に保持できるようにすること
により、特に長距離走行での運転者の負担を軽くして疲
労を軽減するようにした定速走行装置(オートクルーズ
装置)はよく知られている。この定速走行装置は、例え
ば特開昭56−10044号公報等に開示されるように、アク
セルペダルとスロットル弁とを連結する連結機構とは別
個に、スロットル弁を駆動するアクチュエータを配設し
て、該アクチュエータにより、運転者のアクセルペダル
の操作がなくとも自動的にスロットル開度を調整してエ
ンジン出力を制御し、その車速を予め設定された目標車
速に一定に保つようにしたものである。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような定速走行装置においては、車載
エンジンの出力を調整して車速を制御するようにしてい
るため、例えば急な勾配の下り坂を走行するとき等に
は、スロットル開度を小さくしてエンジン出力を最小限
にした,いわゆるエンジンブレーキを増大させた状態で
も、車速が目標どおりに低下せずにオーバースピードと
なることがあり、定速走行状態を安定して確保すること
が困難となる問題があった。
このため、車速がオーバースピードになる前に、車輪
を制御して車速の上昇を抑える制動システムを定速走行
装置に付設することが考えられる。しかし、定速走行制
御中は基本的にブレーキを作動させない状態であり、そ
の車輪の制動のためにはブレーキ液圧を確保する必要が
あり、このような制動システムを単独に作ると、定速走
行装置の構成が複雑になるのは免れない。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目
的は、車輪を制動する既存の制動制御装置を利用するこ
とにより、その制動制御装置を定速走行制御中でも作動
させて車輪を制動するようにし、よって定速走行時にお
ける車速のオーバースピードを簡単な装置構成で抑制で
きるようにすることにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本発明は、車両の駆動状
態で駆動輪にスリップが発生したときには、その駆動輪
の回転を制動してスリップを抑制するいわゆるトラクシ
ョン制御装置に着目し、定速走行制御中にオーバースピ
ードとなったときには該トラクション制御装置の制動シ
ステムにより駆動輪を制動して、オーバースピードを抑
制するようにする。
このため、具体的に、本発明の解決手段は、第1図に
示す如く、車両の駆動状態における駆動輪1L,1Rのスリ
ップを検出し、ブレーキ制御手段49により駆動輪1L,1R
を制動してスリップを抑制するようにした車両の制動制
御装置を前提とする。
そして、この制動制御装置に対し、目標車速を設定す
る車速設定手段70と、実際の車速を検出する車速検出手
段66と、上記車速設定手段70及び車速検出手段66の出力
信号を受け、実際の車速と目標車速との差が所定範囲に
収まるようにエンジン5の出力を制御する定速走行制御
手段63と、上記車速検出手段66及び定速走行制御手段63
の出力信号を受け、定速走行制御手段63による定速走行
制御中に実際の車速が目標車速に対して上記所定範囲を
超えて大きくなった時に、上記ブレーキ制御手段49を作
動させて実際の車速と目標車速との差が上記所定範囲に
収まるように駆動輪に制動力を付与させるとともに、定
速走行制御中、上記ブレーキ制御手段49による制動が所
定時間以上続いたことを判定し、該判定時に、上記ブレ
ーキ制御手段49によるブレーキ制御を中止させる制御手
段71とを設けるものとする。
(作用) 上記の構成により、本発明では、車両の駆動状態で駆
動輪1L,1Rにスリップが発生したときには、ブレーキ制
御手段49が作動して駆動輪1L,1Rが制御され、その回転
が制限される。このことにより駆動輪1L,1Rのスリップ
が抑制されて、そのトラクションが確保される。
一方、車両の定速走行制御を行うときには、定速走行
制御手段63において、車速検出手段66により検出された
実際の車速と車速設定手段70により設定された目標車速
とが比較されて、実際の車速と目標車速との差が所定範
囲に収まるようにエンジン出力が制御される。また、こ
のような定速走行制御中、車両が急勾配の下り坂等に差
し掛かって、その車速が目標車速に対して上記所定範囲
を超えて大きくなった時には、制御手段71により上記ト
ラクション制御用のブレーキ制御手段49が作動し、この
ブレーキ制御手段49の作動により駆動輪1L,1Rに制動力
が付与される。この制動力の付与により車速が低下して
目標車速との差が所定範囲に収まり、よって定速走行中
の車速のオーバースピードを抑制することができる。
尚、定速走行制御中、上記ブレーキ制御手段49による制
動が所定時間以上続いたことを判定したときには、該ブ
レーキ制御手段49によるブレーキ制御が中止されるの
で、ブレーキのフェードやブレーキ液のベーパロックの
発生を回避することができる。
その場合、既存のトラクション制御システムにおける
ブレーキ制御手段49を利用して駆動輪1L,1Rを制御する
ために、車輪制動のためのブレーキ装置を別設する必要
がなく、よって簡単な構成で定速走行制御中の車両のオ
ーバースピードを抑制できることとなる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第2図以下の図面に基づいて
説明する。
第2図は本発明の実施例の全体構成を示す。1L,1Rは
車輪の前輪、2L,2Rは後輪で、これら4つの車輪1L〜2R
にはそれぞれホイールシリンダ(図示せず)を有するブ
レーキ3L,3R,4L,4Rが付設されている。5は車体前部に
横置き状態に搭載されたエンジンで、このエンジン5の
出力軸(図示せず)は図外のクラッチ、変速機10、デフ
ァレンシャル装置11及び左右のアクスルシャフト12L,12
Rを介して左右の前輪1L,1Rに駆動連結されており、本実
施例では車両は前輪を駆動輪としたいわゆるFFタイプと
されている。また、上記エンジン5は吸気通路6を絞る
スロットル弁7を有し、このスロットル弁7の開度はス
ロットルアクチュエータ8及びオートクルーズアクチュ
エータ9の双方により駆動されて調整される。
13はブレーキ液圧発生源としてのマスタシリンダであ
って、このマスタシリンダ13はブレーキペダル14に連結
されていて、運転者によるブレーキペダル14の踏込み操
作によりブレーキ液圧を発生するものである。上記マス
タシリンダ13は第1及び第2の2つの吐出口13a,13bを
有するタンデム型とされ、第1吐出口13aに接続された
ブレーキ配管15は途中で2本の分岐管15a,15bに分岐さ
れ、一方の分岐管15aは左前輪1Lのブレーキ3L(詳しく
はホイールシリンダ)に、また他方の分岐管15bは右後
輪2Rのブレーキ4Rにそれぞれ接続されている。一方、第
2吐出口13bに接続されたブレーキ配管16も途中で2本
に分岐されていて、その一方の分岐管16aは右前輪1Rの
ブレーキ3Rに、他方の分岐管16bは左後輪2Lのブレーキ4
Lにそれぞれ接続されており、ブレーキ配管系はいわゆ
る2系統のX配管系に構成されている。
17は制動状態における各車輪1L〜2Rの回転ロックを回
避するためのABS制御用液圧回路で、この液圧回路17は
電動モータ18により駆動される液圧ポンプ19を備えてい
る。該液圧ポンプ19の吸込み側は逆止弁20及びフィルタ
21を介してリザーバ22に、吐出側は逆止弁23を介してア
キュムレータ24にそれぞれ接続されており、リザーバ22
内のブレーキ液をポンプ19から吐出させてアキュムレー
タ24に蓄圧する。そして、上記逆止弁20上流側と逆止弁
23下流側との配管は、アキュムレータ24での蓄圧が所定
圧以上に上昇すると開く液圧パイロット式のリリーフ弁
25を介設したリリーフ配管26で接続されている。また、
上記逆止弁23下流側の配管はアキュムレータ24内の液圧
が所定圧以下に低下するとON作動して上記モータ18を作
動させる圧力スイッチ27に連通されており、このリリー
フ弁25及び圧力スイッチ27により、アキュムレータ24に
所定範囲のブレーキ液圧を蓄えるようにしている。
また、上記前輪用ブレーキ配管15及び後輪用ブレーキ
配管16の各分岐管15a〜16bにはそれぞれABS用液圧制御
弁28L,28R,29L,29Rが配設されている。これらの液圧制
御弁28L〜29Rは供給配管30を介して上記アキュムレータ
24に接続され、かつ互いに独立してリリーフ配管31を介
して上記リザーバ22に接続されている(尚、図では簡単
化のために独立した接続態様を省略している)。上記各
ABS用液圧制御弁28L〜29Rは電磁作動式でかつ既知の循
環型のものであり、後述のABS制御用ユニット61からの
制御信号により、ブレーキペダル14が踏み込まれたブレ
ーキの作動中に各車輪1L〜2Rがロックしそうになると、
各ブレーキ3L〜4Rからリザーバ22にブレーキ液圧を逃が
して制動力を弱め、一方、車輪1L〜2Rのロックが解消さ
れると、アキュムレータ24からの高圧のブレーキ液をブ
レーキ配管15a〜16bに供給して制動力を元の状態まで高
めるように作動する。また、左右の前輪1L,1Rに対する
ブレーキ液圧制御は各々独立して、また後輪2L,2Rにつ
いては左右共通にそれぞれ行うように構成されていわゆ
る4センサ/3チャンネル方式とされている。尚、32L,32
Rは上記後輪用のブレーキ配管15b,16bにおいて上記ABS
用液圧制御弁29L,29Rの上流側に配設されたプロポーシ
ョナルバルブで、後輪側のブレーキ液圧を前輪側に対し
制動時の荷重移動に応じて所定割合だけ減圧するための
ものである。
33は駆動状態で駆動輪たる前輪1L,1Rにスリップが発
生したときにそれを抑制してトラクションを確保するた
めのトラクション制御用液圧回路で、この液圧回路33は
上記各ABS用液圧制御弁28L,28R下流側の前輪用ブレーキ
配管15a,16aにそれぞれ配設された第1及び第2のスリ
ップ制御用液圧制御弁34L,34Rを備えている。この両液
圧制御弁34L,34Rは同じ構造であり、ここでは第1液圧
制御弁34Lについて説明する。この第1液圧制御弁34L
は、第4図に拡大詳示するように、密閉円筒状のケーシ
ング35と、該ケーシング35内に摺動可能に嵌装され、ケ
ーシンク35内の空間を第1及び第2液室36,37に区画形
成する有底円筒状のピストン38とを備えている。上記ケ
ーシング35の一側壁(図で左側の壁)には上記第1液室
36に連通する流入口39及び流出口40が、他側壁には上記
第2液室37に連通する連通口41がそれぞれ開口され、上
記第1液室36、流入口39及び流出口40はブレーキ配管15
a(又は16a)に連通するブレーキ通路の一部を構成して
いる。上記第1液室36内には上記ピストン38の摺動方向
に対向する第1及び第2の1対のガイド42,43が配置さ
れ、この両ガイド42,43間にはスプリング44が縮装され
ており、このスプリング44のばね力により、第1ガイド
42はケーシング35の一側壁に、また第2ガイド43はピス
トン38の内壁底面にそれぞれ常時当接するように付勢さ
れている。上記両ガイド42,43には逆止弁45がピストン3
8の摺動方向と同方向に摺動可能に掛け渡されて支持さ
れている。この逆止弁45は、上記両ガイド42,43に摺動
可能に支持されたロッド部45aと、該ロッド部45aの一端
つまり第1ガイド42側端部に一体に保持され、上記流入
口39内側縁に形成した弁座39aに着座して流入口39を開
閉する弁体45bとを有し、上記ロッド部45aの他端には第
2ガイド43から抜止めするストッパ45cが形成されてい
る。また、上記ロッド部45aと第1ガイド42との間には
弁体45bを閉弁方向に付勢する比較的弱いばね力のスプ
リング45dが縮装されている。そして、上記ロッド部45a
のストッパ45cによる弁体45bの閉弁方向の位置規制によ
り、ピストン38が図で右方向のストローク端に位置付け
られたときには、弁体45bを弁座39aから若干離隔させて
流入口39を開放し、該流入口39と流出口40とを第1液室
36を介して連通させることにより、ABS用液圧制御弁28L
(第2のスリップ制御用液圧制御弁34Lでは制御弁28R)
からのブレーキ液を自由に各ブレーキ3L(同3R)に供給
する一方、ピストン38が図で左方に移動したときには、
弁体45bを弁座39Aに着座させて流入口39を閉鎖し、かつ
その後は上記ピストン38の左方への変位に伴って昇圧し
た第1液室内36のブレーキ液を流出口40から吐出させる
ことにより、第1液室36内のブレーキ液をABS用液圧制
御弁28L(28R)への逆流を防止しつつ各ブレーキ3L(3
R)に供給するようになされている。
上記ピストン38の変位制御はケーシング35内の第2液
室37における液圧を上記アキュムレータ24に蓄圧された
液圧を利用して変位させることで行われる。すなわち、
アキュムレータ24に連通する供給配管30と、リザーバ22
に連通するリリーフ配管31とは配管46によって接続され
ている。該配管46は途中で互いに並列な第1及び第2の
2本の分岐管46L,46Rに分岐されており、第1分岐管46L
はその途中で上記第1スリップ制御用液圧制御弁34Lに
おけるケーシング35の連通口41に接続され、第1スリッ
プ制御用液圧制御弁34L上下流側の第1分岐管46Lにはそ
れぞれ供給用及びリリーフ用の電磁式開閉弁47L,48Lが
配設されている。また、第2分岐管46Rはその途中で第
2スリップ制御用液圧制御弁34Rにおけるケーシング35
の連通口41に接続され、第2スリップ制御用液圧制御弁
34R上下流側の第2分岐管46Rにはそれぞれ供給用及びリ
リーフ用の電磁式開閉弁47R,48Rが配設されている。そ
して、本実施例では、上記各開閉弁47L〜48R及び各スリ
ップ制御用液圧制御弁34L,34Rにより駆動輪としての前
輪1L,1Rを制動するようにしたブレーキ制御手段49が構
成されている。すなわち、このブレーキ制御手段49にお
ける各供給用開閉弁47L,47Rを開き、かつリリーフ用開
閉弁48L,48Rを閉じたときには、各スリップ制御用液圧
制御弁34L,34Rの第2液室37にアキュムレータ24からの
高圧のブレーキ液を供給し、ピストン38を第1液室36が
加圧されるように変位させて前輪1L,1Rを制動する。一
方、逆に、各供給用開閉弁47L,47Rを閉じ、かつリリー
フ用開閉弁48L,48Rを開いたときには、各スリップ制御
用液圧制御弁34L,34Rの第2液室37内のブレーキ液をリ
ザーバ22に排出し、ピストン38を第1液室36が減圧され
るように変位させて前輪1L,1Rの制動を解除するように
構成されている。
上記ABS用液圧制御弁28L〜29R、スリップ制御用液圧
制御弁34L,34R制御用の開閉弁47L〜48Rに対する制御シ
ステムについて説明するに、60は制御ユニットで、この
制御ユニット60は、上記各ABS用液圧制御弁28L〜29Rに
制御信号を出力してそれらを制御するABS制御用ユニッ
ト61と、上記スロットルアクチュエータ8及びスリップ
制御用液圧制御弁34L,34R制御用の開閉弁47L〜48Rに制
御信号を出力してそれらを制御するトラクション制御用
ユニット62と、上記オートクルーズアクチュエータ9に
制御信号を出力してそれを制御するオートクルーズ制御
用ユニット63とからなり、これらユニット61〜63の各々
は基本的にCPU、ROM、RAM及びCLOCKを備えてなる。
上記ABS制御用ユニット61には各車輪1L〜2Rの回転速
度を検出するピックアップ式の車輪速センサ64L〜65R
と、車両の実際の走行速度を検出する車速センサ66(車
速検出手段)との各出力信号が入力されている。
また、トラクション制御用ユニット62には上記オート
クルーズ制御用ユニット63からのオートクルーズ信号
と、アクセルペダル50の操作量(踏込み量)を検出する
アクセル開度センサ67からのアクセル開度信号と、上記
スロットルアクチュエータ8の作動量に基づいてスロッ
トル開度を検出するスロットルセンサ68のスロットル開
度信号と、上記ブレーキペダル14の踏込み操作によりス
トップランプ51を点灯させるストップランプスイッチ69
のON作動信号とが入力されている。
さらに、オートクルーズ制御用ユニット63には定速走
行状態における車速の目標値を設定する車速設定スイッ
チ70(車速設定手段)のON信号と、上記スロットルセン
サ68のスロットル開度信号と、ストップランプスイッチ
69のON作動信号とが入力されている。
そして、上記ABS制御用ユニット61においては、ブレ
ーキの作動時、車速センサ66により検出された車速と、
車輪速センサ64L〜65Rにより検出された車輪1L〜2Rの回
転速度とに基づいて車輪1L〜2Rのスリップ率を所定の数
式によって算出し、その数値が所定範囲内に収まるよう
に各ABS用液圧制御弁28L〜29Rを作動制御するようにし
ている。
また、上記オートクルーズ制御用ユニット63は、上記
車速設定スイッチ70及び車速センサ66の出力信号を受
け、実際の車速と目標車速との差が所定範囲に収まるよ
うにオートクルーズアクチュエータ9によりスロットル
開度を調整してエンジン5の出力を制御する定速走行制
御手段を構成している。すなわち、このオートクルーズ
制御用ユニット63においては、オートクルーズ制御状態
で車速設定スイッチ70からON信号が入力されたときに車
速センサ66により検出された車速を目標車速として記憶
し、その目標車速と実車速とを所定周期で比較して、そ
の差が所定範囲内に収まるようにオートクルーズアクチ
ュエータ9を作動制御するとともに、ブレーキペダル14
の踏み操作によりストップランプスイッチ69がON作動し
たときにはその受信により定速走行制御を停止するよう
にしている。
さらに、トラクション制御用ユニット62において、車
両の駆動状態における前輪1L,1R(駆動輪)のスリップ
を検出し、上記ブレーキ制御手段49により前輪1L,1Rを
制動してスリップを抑制するようになされている。すな
わち、基本的に、車輪速センサ64L〜65Rによって検出さ
れた前輪1L,1R及び後輪2L,2R(従動輪)の各回転速度に
基づいて車輪1L〜2Rのスリップ率を算出し、この算出値
が所定値以下になるように各開閉弁47L〜48R及びスロッ
トルアクチュエータ8を制御する。具体的には、上記算
出されたスリップ率が大きいとき(駆動輪が大きくスリ
ップしているとき)には開閉弁47L〜48Rの制御(制動力
の調整)とスロットル開度の制御(エンジン出力の調
整)との双方を行い、算出値が小さいときには制動力制
御のみでトラクション制御を行う。また、上記オートク
ルーズ制御用ユニット63による定速走行制御状態にある
ときには、該オートクルーズ制御用ユニット63からのオ
ートクルーズ信号の受信により、実際の車速が目標車速
に対して上記所定範囲を越えて上昇したかどうかを判定
し、その上昇判定時には前輪1L,1Rに制動力を付与する
ことにより車速を低下させ目標車速との差が上記所定範
囲に収まるように開閉弁47L〜48Rを開閉制御している。
このような定速走行制御時における前輪1L,1Rに対す
るブレーキ制御は例えば第3図に示すフローチャートに
よって行う。すなわち、先ず、ステップS1においてオー
トクルーズ制御用ユニット63からのオートクルーズ信号
の有無をみてオートクルーズ制御中か否かを判定し、こ
の判定がNOのときには開閉弁47L〜48Rに対する制御は行
わない。一方、オートクルーズ制御中であると判定され
ると、ステップS2に進んで車速センサ66から車速信号を
入力した後、ステップS3で実際の車速と上記車速設定ス
イッチ70により設定された目標車速とを比較し、実際の
車速が目標車速よりも所定比率以上高いかどうかを判定
する。この判定がNOのときには最初のステップS1に戻る
が、YESのときにはステップS4に進み、トラクション制
御用の開閉弁47L〜48Rに制御信号を出力してそれを制御
することにより前輪1L,1Rを制動する。
この後、前輪1L,1Rのブレーキ3L,3Rが所定時間続けて
作動状態になって該ブレーキ3L,3Rのフェードやブレー
キ液のベーパロックの発生を避けるために、ステップS5
で上記開閉弁47L〜48Rに対する制御信号が所定時間以上
続いたかどうかを判定し、判定がYESになるまでステッ
プS3〜S5を繰り返すが、判定がYESになると、ステップS
6において上記ブレーキ制御を所定時間だけ中止し、最
初のステップS1に戻る。
よって、本実施例では、上記ステップS3〜S6により、
上記車速センサ66及びオートクルーズ制御用ユニット63
の出力信号を受け、オートクルーズ制御用ユニット63に
よる定速走行制御中に実際の車速が目標車速に対して所
定範囲を超えて大きくなったときに、上記ブレーキ制御
手段49を作動させて実際の車速と目標車速との差が所定
範囲に収まるように前輪1L,1Rに制動力を付与させると
ともに、定速走行制御中、上記ブレーキ制御手段49によ
る制動が所定時間以上続いたことを判定し、該判定時
に、上記ブレーキ制御手段49によるブレーキ制御を中止
させるようにした制御手段71が構成されている。
次に、上記実施例の作動について説明する。
先ず、ブレーキペダル14の踏込み操作により各車輪1L
〜2Rのブレーキ3L〜4Rにブレーキ液圧が作用して各車輪
1L〜2Rが制動される制動状態では、ABS制御用ユニット6
1において各車輪速センサ64L〜65Rにより検出された車
輪1L〜2Rの回転速度と、車速センサ66により検出された
車速とに基づいてスリップ率が求められ、このスリップ
率が所定範囲に収まるように各ABS用液圧制御弁28L〜29
Rが作動制御されてブレーキ液圧が調整され、このこと
により車輪1L〜2Rはロックを防止されつつ制動される。
また、車両の発進や加速等の駆動状態では、トラクシ
ョン制御用ユニット62において前後輪1L,2L(又は1R,2
R)間の回転速度に基づいて前輪1L,1Rのスリップ率が算
出され、このスリップ率が所定値以下になるようにブレ
ーキ制御手段49の開閉弁47L〜48R及びスロットルアクチ
ュエータ8が制御される。すなわち、前輪1L,1Rのスリ
ップ率が小さいときには、開閉弁47L〜48Rのみが開閉制
御され、その供給側開閉弁47L,47Rにあっては開き、リ
リーフ側開閉弁48L,48Rは閉じるように制御される。こ
のような開閉弁47L〜48Rの制御に伴い、各スリップ用液
圧制御弁34L,34Rの第2液室37にアキュムレータ24の高
圧のブレーキ液が供給され、このブレーキ液圧によりピ
ストン38がケーシング35内を移動して、その逆止弁45に
より流入口39が閉塞されるとともに、第1液室36内のブ
レーキ液圧が上昇し、このブレーキ液が前輪1L,1Rのブ
レーキ3L,3Rに供給されて前輪1L,1Rの回転が制動され
る。また、前輪1L,1Rのスリップ率が大きいときには、
上記開閉弁47L〜48Rの制御に加え、スロットルアクチュ
エータ8が制御されてスロットル開度が調整され、エン
ジン出力が抑制される。このことによりスリップが抑制
され、前輪1L,1Rのトラクションが確保される。
さらに、定速走行制御状態では、オートクルーズ制御
用ユニット63において車速設定スイッチ70により設定さ
れた目標車速と実際の車速とが比較され、この制御ユニ
ット63からの制御信号によりオートクルーズアクチュエ
ータ9が作動制御されてスロットル開度が調整され、実
際の車速と上記目標車速との差が所定範囲に収まるよう
にエンジン出力が制御される。このことにより車速が目
標車速に保持されて定速走行状態になる。
そして、この定速走行制御状態で、車両が例えば急勾
配の下り坂等に差し掛かって、実際の車速が目標車速に
対して上記所定範囲を超えて大きくなったときには、上
記オートクルーズ制御ユニット63からトラクション制御
ユニット62に制御指令信号が出力され、この信号により
トラクション制御用ユニット62における制御手段71が作
動して上記ブレーキ制御手段49の供給側開閉弁47L,47R
が開き、リリーフ側開閉弁48L,48Rは閉じるように制御
される。このような開閉弁47L〜48Rの制御に伴い、上記
のトラクション制御と同様にして車輪1L,1Rが制動され
ることとなり、この前輪1L,1Rの制動により車速が減速
され目標車速との差が上記所定範囲に収まることにな
る。よって定速走行制御中の車速のオーバースピードを
抑制することができる。そいて、その場合、トラクショ
ン制御用ユニット62によって制御される既存のブレーキ
制御手段49を利用して前輪1L,1Rを制動するために、車
輪制動のためのブレーキ装置を新たに設ける必要がな
く、よって簡単な構成で定速走行制御中の車両のオーバ
ースピードを抑制することができる。
尚、本発明は、FFタイプ以外の2輪駆動車のみなら
ず、4輪駆動車にも適用することができるのはいうまで
もない。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明の車両の制動制御装置に
よれば、車両の駆動状態における駆動輪の回転を制動し
てそのスリップを抑制するトラクション制御用のブレー
キ制御手段と、車載エンジンの出力調整により車速を設
定された目標車速に保持する定速走行制御手段とを備
え、その定速走行制御手段による制御中に急な下り坂等
により実際の車速が目標車速に対して所定範囲を越えて
大きくなったときに、上記ブレーキ制御手段により駆動
輪を制動して車速を低下させ目標車速との差が上記所定
範囲に収まるようにするとともに、定速走行制御中、上
記ブレーキ制御手段による制動が所定時間以上続いたこ
とを判定した時に、このブレーキ制御を中止するように
したものであるので、既存のトラクション制御システム
の制動制御手段を利用した簡単な構成で、定速走行中の
車速のオーバースピードを抑制して定速走行状態の安定
維持を図ることができるとともに、ブレーキのフェード
やブレーキ液のベーパロックの発生も回避することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す図である。第2図以下の図
面は本発明の実施例を示し、第2図は全体構成を示すシ
ステム図、第3図はトラクション制御用ユニットにおい
て処理される信号処理手順の要部を示すフローチャート
図、第4図はスリップ制御用液圧制御弁の拡大断面図で
ある。 1L,1R……前輪(駆動輪)、2L,2R……後輪、3L〜4R……
ブレーキ、5……エンジン、8……スロットルアクチュ
エータ、9……オートクルーズアクチュエータ、14……
ブレーキペダル、17……ABS制御用液圧回路、28L〜29R
……ABS用液圧制御弁、33……トラクション制御用液圧
回路、34L,34R……スリップ制御用液圧制御弁、47L〜48
R……電磁開閉弁、49……ブレーキ制御手段、50……ア
クセルペダル、60……制御ユニット、61…ABS制御用ユ
ニット、62……トラクション制御用ユニット、63……オ
ートクルーズ制御用ユニット(定速走行制御手段)、64
L〜65R……車輪速センサ、66……車速センサ(車速検出
手段)、70……車速設定スイッチ(車速設定手段)、71
……制御手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の駆動状態における駆動輪のスリップ
    を検出し、駆動輪をブレーキ制御手段により制御してス
    リップを抑制するようにした車両の制動制御装置におい
    て、 目標車速を設定する車速設定手段と、 実際の車速を検出する車速検出手段と、 上記車速設定手段及び車速検出手段の出力信号を受け、
    実際の車速と目標車速との差が所定範囲に収まるように
    エンジンの出力を制御する定速走行制御手段と、 上記車速検出手段及び定速走行制御手段の出力信号を受
    け、定速走行制御手段による定速走行制御中に実際の車
    速が目標車速に対して上記所定範囲を超えて大きくなっ
    た時に、上記ブレーキ制御手段を作動させて実際の車速
    と目標車速との差が上記所定範囲に収まるように駆動輪
    に制動力を付与させるとともに、定速走行制御中、上記
    ブレーキ制御手段による制動が所定時間以上続いたこと
    を判定し、該判定時に、上記ブレーキ制御手段によるブ
    レーキ制御を中止させる制御手段と を設けたことを特徴とする車両の制動制御装置。
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