JP2512732B2 - 車両の制動制御装置 - Google Patents

車両の制動制御装置

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JP2512732B2
JP2512732B2 JP2040287A JP2040287A JP2512732B2 JP 2512732 B2 JP2512732 B2 JP 2512732B2 JP 2040287 A JP2040287 A JP 2040287A JP 2040287 A JP2040287 A JP 2040287A JP 2512732 B2 JP2512732 B2 JP 2512732B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は車両の制動制御装置に関するものである。
(従来技術) 最近の車両においては、制動を安全に行うため、ABS
制御を行うようにしたもの、すなわちブレーキ時に車輪
がロックしないようにブレーキ液圧を自動制御するよう
にしたものが多くなっている。このようなABS装置は、
少なくともポンプを含むABS用液圧源からの液圧を利用
してブレーキ液圧を調整するABS用液圧回路を備え、車
輪の回転状態(ロック状態)をみつつ当該ABS用液圧回
路を制御することにより行われる。
一方、車両の推進力を効果的に得る等のため、駆動輪
のスリップ制御(トラクション制御)を行うこと、すな
わち駆動輪の路面に対するスリップの大きさが過大にな
るのを防止するような制御を行うことも実用化されつつ
ある(例えば特開昭58-16948号公報、特開昭60-56662号
公報参照)。この駆動輪のスリップが過大になる原因
は、つまるところ駆動輪への付与トルクが大き過ぎるた
めであり、したがってスリップ制御においては、この駆
動輪への付与トルクを低減させることが必要になる。そ
して、この付与トルク低減のための手段としては、エン
ジンの出力低下等の他、ブレーキによる駆動輪への制動
力付与がある。このブレーキを利用したスリップ制御
は、応答性の面で優れると共に左右の駆動輪に対して個
々独立してスリップ制御を行える等の観点から、スリッ
プ制御の主流をなすものと考えられている。このよう
に、ブレーキを利用したスリップ制御においても、ABS
制御と同様に、液圧源からの液圧を利用してブレーキ液
圧を調整するためのスリップ制御用液圧回路が必要にな
る。
(発明が解決しようとする問題点) ところで、最近では、ABS制御と駆動輪のスリップ制
御との両方を行うことが検討され始めている。すなわ
ち、両方の制御共に、車輪の回転状況を検出センサが必
要であること、ブレーキ液圧を調整するものであること
等の観点から、必要な機器類として共通化し得る部分が
多分に存在するため、ABS制御に加えて駆動輪のスリッ
プ制御を行うことは比較的容易かつ安価に実施化し得る
ことになる。
このように、ABS制御と駆動輪のスリップ制御との両
方を行う場合、この両方の制御用として先ず共通化の対
象とされるものが、液圧源である。この液圧源は、少な
くとも1次的な液圧発生源としてのポンプを有するのは
勿論のこと、この他、ポンプを駆動するモータ、ポンプ
から吐出された液圧を貯えるアキュムレータ等の大型機
器類を有し、これに加えてポンプ(モータ)駆動制御用
のスイッチ、リリーフ弁等の付帯機器類を数多く有する
ので、この液圧源の共通化というものが強く望まれるこ
とになる。
しかしながら、この液圧源共通化のため、ABS用液圧
源を駆動輪のスリップ制御用の液圧源としても兼用した
場合、このスリップ制御系に故障が生じたときに、ABS
制御をいかに確実に行えるようにするかが問題となる。
例えば、スリップ制御用の液圧回路に洩れが生じた場合
には、ABS用液圧源からの液圧がこの洩れ部分を通して
逃げてしまい、ABS制御を行うことが不可能になる。ま
た、スリップ制御系のうち電子制御部分に故障が生じ
て、ブレーキ中に勝手にスリップ制御を行ってしまうよ
うな場合も考えられる。
とりわけ、ABS制御とスリップ制御との重要性を比較
した場合、前者は制動時のものであるのに対して、後者
は非ブレーキ時すなわち通常走行時のものであるため、
ABS制御の方がスリップ制御よりもよりはるかに重要度
の高いものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもの
で、ABS制御を行うものにおいて、ABS用液圧源を駆動輪
のスリップ制御用の液圧源として利用しつつこのスリッ
プ制御を行う場合に、スリップ制御系に故障が生じた際
にもABS制御を確実に行えるようにした車両の制動制御
装置を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段、作用) 本発明は、ABS制御が必要とされるブレーキ時にはス
リップ制御が必要とされない、という観点に基づいてな
されたものである。すなわち、運転者によりブレーキ液
圧を発生させるブレーキ操作がなされたときは、ABS用
液圧源からスリップ制御用液圧回路への液圧供給を遮断
させるようにしてある。具体的には、 ABS用液圧源からの液圧を利用してブレーキ液圧を調
整するABS用液圧回路を備え、ブレーキ時の車輪がロッ
クしないように前記ABS用ブレーキ液圧回路を制御する
ようにした車両の制動制御装置において、 前記ABS用液圧源からの液圧を利用して駆動輪に対す
るブレーキ液圧の調整を行なうスリップ制御用液圧回路
と、 前記スリップ制御用液圧回路を制御して駆動輪のスリ
ップが大きくなるのを防止するスリップ制御手段と、 運転者によりブレーキ液圧を発生させるブレーキ操作が
なされたとき、前記ABS用液圧源から前記スリップ制御
用液圧回路への液圧供給を遮断する遮断弁と、 を備えた構成としてある。
このように、本発明においては、運転者によりブレー
キ操作がなされたときには、ABS用液圧源からスリップ
制御用液圧回路への液圧供給が遮断されるので、ABS制
御に必要な液圧が確実に確保される一方、スリップ制御
用の液圧回路には液圧が供給されなくなることによりス
リップ制御を確実に中断させてABS制御を阻害するよう
な事態が防止される。
(実施例) 以下本発明の実施例を添付した図面に基づいて説明す
る。
全体の概要 第1図において、1は左前輪、2は右前輪、3は左後
輪、4は右後輪であり、各車輪1〜4には、それぞれブ
レーキ(実施例ではデイスクブレーキ)5、6、7ある
いは8が付設されている。また、車体前部には、エンジ
ン11が横置きに搭載され、エンジン11からの出力は、図
示を略すクラッチ、変速機12、差動装置13を経た後、ア
クスルシャフト14あるいは15を経て左右の前輪1および
2へ伝達される。このように、実施例では、前輪1、2
が駆動輪とされると共に後輪3、4が従動輪とされたFF
車とされている。
図中21はブレーキ液圧発生源としてのマスタシリンダ
であり、マスタシリンダ21は、運転者によるブレーキペ
ダル22の踏込み操作によってブレーキ液圧を発生する。
このマスタシリンダ21は、第1、第2の2つの吐出口21
a、21bを有するタンデム型とされて、第1の吐出口21a
より伸びるブレーキ配管23が、途中で2本に分岐され
て、一方の分岐管が23aが右前輪のブレーキ6(のホイ
ールシリンダ)に接続され、他方の分岐管23bが左後輪
3のブレーキ7に接続されている。また、上記第2の吐
出口21bより伸びるブレーキ配管24も途中で2本に分岐
されて、一方の分岐管24aが左前輪1のブレーキ5に接
続され、他方の分岐管24bが右後輪4のブレーキ8に接
続されている。このようにして、ブレーキ配管系がいわ
ゆる2系統X配管とされている。
前輪用ブレーキ配管23a(24a)には、その上流側から
下流側へ順次、ABS用液圧制御弁25FR(25FL)、スリッ
プ制御用液圧制御弁26R(26L)が接続されている。ま
た、後輪用ブレーキ配管23b(24b)には、その上流側か
ら下流側へ順次、プロポーショニングバルブ27L(27
R)、ABS用液圧制御弁25RL(25RR)が接続されている。
すなわち、各ブレーキ用配管23a、23b、24a、24bにはそ
れぞれ、ABS用液圧制御弁25FR、25RL、25FLあるいは25R
Rが接続され、これに加えて、駆動輪となる前輪用ブレ
ーキ配管23aと24aにはそれぞれ、スリップ制御用液圧制
御弁26Rあるいは26Lが接続され、さらに後輪用ブレーキ
配管23bと24bにはそれぞれ、前輪側に対してブレーキ液
圧を所定割合減圧する既知のプロポーショニングバルブ
27Lあるいは27Rが接続されている。
ABS用液圧回路 ABS用液圧回路HC1は、第1図において、2点鎖線で囲
んで示してある。このABS用液圧回路HC1において、31は
ポンプであり、このポンプ31は、モータ32によって駆動
されて、リザーバ33内のブレーキ液をアキュムレータ34
に向けて吐出する。このアキュムレータ34に貯えられた
液圧が所定値以上になるとリリーフ弁36が開き、所定値
以下になると圧力スイッチ35が閉じられてモータ32(ポ
ンプ31)を駆動し、このようにしてアキュムレータ34に
は、所定圧の液圧が常時貯えられる。上記ポンプ31およ
びアキュムレータ34が、本発明でいうABS用液圧源を構
成することになるが、アキュムレータ34が存在しない構
成のものであってもよい。なお、37は逆止弁である。
前記アキュムレータ34は、供給管38を介して、前記各
ABS用液圧制御弁25(25FR、25RL、25RR、25FL)に連な
り、この各ABS用液圧制御弁25は個々独立して、リリー
フ管39を介してリザーバ33に連なっている。なお、第1
図では、簡単化のため、上記個々独立した接続というも
のを省略して描いてある。各ABS用液圧制御弁25は、電
磁作動式とされて、既知の循環型のものとされている。
すなわち、後述する制御ユニットUの制御によって、ブ
レーキペダル22が踏込まれたブレーキ中に車輪1〜4が
ロックしそうになると、リザーバ33にブレーキ液圧を逃
がして制動力を弱め、このロックしそうになるのが中断
されると、アキュムレータ34からの高圧の液圧をブレー
キ配管23a、23b、24aあるいは24bに供給して制動力を高
める。そして、前輪1、2に対するブレーキ液圧調整は
左右独立して行なう一方、後輪3、4に対するブレーキ
液圧調整は左右共通に行ういわゆる4センサ・3チャン
ネル方式とされている。このようなABS用液圧制御弁25
を利用したABS制御そのものは、既に実用化されて周知
であるため、これ以上詳細な説明は省略する。
スリップ制御用液圧回路 このスリップ制御用液圧回路HC2は、第1図におい
て、2点鎖線で囲んで示してある。
先ず、前記スリップ制御用液圧制御弁26L、26Rについ
て、拡大して示す第2図を参照しつつ説明するが、両者
は同じ構造なので、26Lに着目して説明することとす
る。液圧制御弁26Lは、ケーシング41と、ケーシング41
内に摺動自在に嵌挿されたピストン42とを有し、このピ
ストン42によってケーシング41内が通液室43と制御液室
44とに画成されている。ケーシング41の一端壁には、通
液室43に開口する流入口45と流出口46とが形成され、流
入口45と通液室43と流出口46とが、ブレーキ配管24aの
一部を構成している。
通液室43内には、ピストン42の摺動方向に隔置された一
対のガイド47、48が配設され、該両者47と48とはスプリ
ング49によって離間する方向に付勢されている。これに
より、ガイド47は流出入口45、46が存在するケーシング
41の一端壁に常時着座され、また他方のガイド48はピス
トン42に常時着座されている。この一対のガイド47と48
とに跨がって、逆止弁50がピストン42の摺動方向に摺動
自在に保持されている。この逆止弁50は、流入口45に対
向する弁体50aと、弁体50aに一体化されて両ガイド47、
48を摺動自在に貫通する弁棒50bとを有し、弱いスプリ
ング50cによって弁体50aが、流入口43の周縁に形成され
た弁座45aに着座するように付勢されている。そして、
弁体50aが弁座45aに近づく方向への所定以上の変位は、
弁棒50bに形成されたストッパ50dがガイド48に当接する
ことにより規制されている。そして、ピストン42が第2
図右方ストローク端に位置したときは、弁体50aが弁座4
5aより若干離間して、流入口45からのブレーキ液圧が、
通液室43を経て流出口46へと伝播される。また、ピスト
ン42が左方へ変位するのに伴なって、弁体50aが弁座45a
に着座して流入口45を閉じる一方、このピストン42の左
方への変位に伴って昇圧された通液室43内のブレーキ液
が、流出口46から流出される。このように、ピストン42
の左右方向への変位に応じて、ABS用液圧制御弁25FLを
経たブレーキ液圧が自由に流出口46すなわちブレーキ5
へ供給される状態と、このABS用液圧制御弁25FL側への
逆流を防止しつつ通液室43内のブレーキ液圧を昇圧させ
てブレーキ5に制動力を発生させる状態とが得られる。
勿論、スリップ制御中において、駆動輪としての前輪
1、2の過大なスリップを防止するときはピストン42を
第2図左方へ変位させ、この過大なスリップが生じなく
なったときにピストン42を第2図右方へ変位させること
になる。
上記ピストン42の変位は、ケーシング41に形成した開
口51を通して制御液室44に対する液圧供給を制御するこ
とにより行なわれる。この制御液室44に対する供給液圧
は、ABS用液圧源としてのアキュムレータ34に貯えられ
ている液圧が利用される。この点を詳述すると、前記ア
キュムレータ34より伸びる供給管38と、前記リザーバ33
に連なるリリーフ管39とが、配管61によって接続され、
この配管61の中間部分が互いに並列な2本の分岐管61
a、61bとされている。この一方の分岐管61aに対して、
一方の液圧制御弁26Lの開口51(制御液室44)が接続さ
れると共に、この開口51の上流側と下流側とに、電磁式
の開閉弁62L、63Lが接続されている。また、他方の分岐
管61bに対して、他方の液圧制御弁26Rの開口51(制御液
室44)が接続されると共に、この開口51の上流側と下流
側とに、電磁式の開閉弁62R、63Rが接続されている。さ
らに、配管61の供給管38に対する接続部分近傍には、後
述する遮断弁71が接続されている。
いま、遮断弁71が開いていることを前提として、供給
用の開閉弁62L(62R)を開くと共に、リリーフ用の開閉
弁63L(63R)を閉じると、制御液室44にアキュムレータ
34からの高圧の液圧が供給されて、液圧制御弁26L(26
R)のピストン42がその通液室43を圧縮する方向に変位
し、ブレーキ5(6)が作動される(制動力付与)。逆
に、供給用開閉弁62L(62R)を閉じると共に、リリーフ
用開閉弁63L(63R)を開くと、制御液室44の液圧がリザ
ーバ33へ逃がされて、ピストン42の通液室43を拡張する
方向へ戻され、ブレーキ5(6)による制動力が低減あ
るいは解除される。そして、各制御液室44に常に所定の
液圧(ピストン42を変位させるにはいたらない圧力)を
確保するため、各開閉弁62L、62R、63L、63Rの直上流に
は、オリフィス64が設けられている。勿論、上述した開
閉弁62L、63L(62R、63R)は、後述する制御ユニットU
により制御されて、駆動輪としての前輪1、2のスリッ
プが大きくなったときに制御液室44に液圧を供給し、ス
リップが小さくなったときに制御液室44の液圧を逃がす
ことになる。
遮断弁 遮断弁71は、第1図に模式化して示すようにマスタシ
リンダ21の液圧に応じて開閉作動される圧力作動式のも
のとなっている。すなわち、遮断弁71は、ブレーキ配管
24より分岐された第3分岐管24cからの液圧に応じて作
動されるもので、常時は開とされているが、ブレーキペ
ダル22が踏込まれてマスタシリンダ21にブレーキ液圧が
発生されると、この発生したブレーキ液圧によって閉と
される。
この遮断弁71の具体例を第3図に示してある。この第
3図において、ケーシング72内にピストン73を揺動自在
に嵌挿することにより、ケーシング72内には、制御液室
74と通液室75とが画成されている。この通液室75には、
アキュムレータ34に連なる流入口76とスリップ制御用液
圧回路HC2に連なる流出口77とが開口されている。
また、上記制御液室74は、ケーシング72に形成した開
口79を介して、前記第3分岐間24cに常時連なってい
る。
上記通液室75内には、逆止弁78が配設されている。こ
の逆止弁78は、流出口77の周縁に形成され弁座77aに離
着座される球状の弁体78aと、この弁体78aを弁座77aか
ら離間する方向に付勢するスプリング78cとを備え、弁
体78aと一体の弁棒78bが、このスプリング78cの付勢力
を受けてピストン73に常時当接するようにされている。
以上のように構成された遮断弁71は、次のような作用
を行う。
先ず、マスタシリンダ21にブレーキ液圧が発生してい
ないときにはピストン73が第3図左方ストローク端に位
置されて、弁体78aが弁座77aから離間された状態とされ
る。これにより、流出入口76と77とは通液室75を介して
連通状態となり、アキュムレータ34からの液圧がスリッ
プ制御用液圧回路HC2に供給され得る。一方、マスタシ
リンダ21にブレーキ液圧が発生されると、ピストン73が
第3図右方へ変位されて、弁体78aが弁座77aに着座さ
れ、流出口77が閉じられる。これにより、アキュムレー
タ34からスリップ制御用液圧回路HC2への液圧供給が遮
断されることになる。
ABS制御、スリップ制御 第1図中Uは例えばマイクロコンピュータによって構
成された制御ユニットで、基本的にCPU、ROM、RAM、CLO
CKを備えている。この制御ユニットUには、各車輪1〜
4の回転数を検出するピックアップ式の回転数センサ10
1〜104からの回転数信号、車速センサ105からの車体速
度信号、アクセスペダル107の操作量を検出する開度セ
ンサ106からのアクセル開度信号、ブレーキペダル22が
踏込み操作されたことを検出するブレーキセンサ108か
らのブレーキ信号が入力される。また、制御ユニットU
からは、ABS用液圧制御弁25、開閉弁62L、62R、63L、63
Rの他、エンジン11の吸気通路16に配設されたスロット
ル弁17を駆動するための電磁式アクチュエータ18に対し
て出力される。
制御ユニットUによるABS制御は、例えば次のように
して行われる。すなわち、車体速度をVB、車輪回転速度
をVWとすると、ABS制御用スリップ率S1が、 S1={(VB−VW)/VB} ……(1) という式によって算出されて、ABS用液圧制御弁25を制
御することにより、ブレーキ時にこのS1が0.1〜0.2の範
囲となるようにブレーキ液圧を自動調整する。
制御ユニットUによる駆動輪のスリップ制御は、例え
ば次のようにして行われる。先ず、駆動輪の回転速度を
WD、従動輪の回転速度をWLとすると、スリップ制御用ス
リップ率S2が、 という式によって算出されて、このS2の所定値以下(例
えば0.06以下)となるように制御する。
この駆動輪1、2のスリップ制御は、S2が大きいとき
は、開閉弁62L、62R、63L、63Rの制御(制動力調整)と
スロットル弁17の開度制御(エンジン出力制御)との両
方を行い、S2が小さいときはエンジン出力制御を行うこ
となくブレーキのみによるスリップ制御を行う。なお、
エンジンの出力制御を行わないときは、スロットル弁17
の開閉制御をアクセル開度に対応したものとなるように
行ない、スリップ制御中はこのアクセル開度とスロット
ル弁17の開度との連係関係が断たれることになる。
前述したABS制御と駆動輪のスリップ制御とを行う場
合の一例を第4図に示すフローチャートに基づいて説明
する。なお、以下の説明でPはステップを示す。
先ず、P1において、各センサ101〜106、108からの信
号が読込まれた後、P2において、現在ブレーキ中である
か否かが判別される。このP2の判別でYESのときは、P3
において、ABS用スリップ率S1が前記(1)式に基づい
て算出される。次いで、P4において、S1があらかじめ定
めた所定値αよりも小さいか否かが判別される。このP4
の判別でYESのときは、車輪がロックしそうなときなの
で、P5においてABS制御が行われる(ブレーキ液圧の自
動制御)。また、上記P4の判別でNOのときは、そのまま
P1へ戻る。
前記P2の判別でNOのときは、P6において、駆動輪のス
リップ制御用のスリップ率S2が前記(2)式に基づいて
算出される。次いで、P7において、S2がスリップ制御開
始条件としてのあらかじめ定めた所定値βよりも大きい
か否かが判別される。このP7の判別でYESのときは、駆
動輪のスリップが大き過ぎるときであり、このときはP8
において、S2がスリップ制御の態様を区別するための条
件としてあらかじめ定めた所定値γよりも大きいか否か
が判別される。このP9の判別でYESのときは、P9におい
て、ブレーキ(制動力付与)とエンジン(出力減少)と
の両方を利用したスリップ制御が行われる。また、P8の
判別でNOのときは、ブレーキのみによるスリップ制御が
行われる。
前記P7の判別でNOのときは、駆動輪に過大なスリップ
が発生していないときなので、スリップ制御を行うこと
なくそのままP1へ戻る。
以上実施例について説明したが、本発明はこれに限ら
ず例えば次のような場合をも含むものである。
制御ユニットUをコンピュータを利用して構成する
場合は、デジタル式、アナログ式のいずれであってもよ
い。
駆動輪のスリップ制御はブレーキのみによって行う
ようにしてもよく、また変速比調整(無段変速機の場合
に好適)、自動クラッチにおける接続状態の調整等、適
宜のものと組合わせて行うようにしてもよい。また、ブ
レーキとエンジンとの両方で駆動輪のスリップ制御を行
う場合に、駆動輪のスリップが大きいときにはブレーキ
とエンジンとの両方でスリップ制御を行うと共に(第8
図P9に対応)、駆動輪のスリップが小さいときにはエン
ジンのみによるスリップ制御を行うようにしてもよい
(第8図P10に対応)。
遮断弁71を電磁作動式のものとしてもよい。この場
合は、ブレーキペダル22が踏込まれたことをブレーキセ
ンサ108が検知したときに、遮断弁71を作動させて閉と
すればよい。
ABS用液圧制御弁25は、ブレーキ配管の一部を構成
する容積可変室を備えた容積可変型のもの、すなわち容
積可変用のピストンをABS用液圧源からの液圧を利用し
て作動させることによりブレーキ液圧を調整するような
ものであってもよい。
(発明の効果) 本発明は以上述べたことから明らかなように、ABS用
液圧源を駆動輪のスリップ制御のためのブレーキ液圧調
整用として利用する場合に、運転者がブレーキ操作した
ときは、このABS用液圧源からの液圧をABS制御用として
確実に確保してABS制御を確実に行なうことができる一
方、スリップ制御を確実に中断させてこのスリップ制御
がABS制御に悪影響を与えてしまうような事態を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す全体系統図。 第2図はスリップ制御用液圧制御弁の一例を示す拡大断
面図。 第3図は遮断弁の一例を示す断面図。 第4図はABS制御とスリップ制御とを行う場合の制御例
を示すフローチャート。 1、2:前輪(駆動輪) 3、4:後輪(従動輪) 5〜8:ブレーキ 21:マスタシリンダ 22:ブレーキペダル 23、24:ブレーキ配管 23a、23b:分岐管(ブレーキ配管) 24a、24b、24c:分岐管(ブレーキ配管) 25:ABS用液圧制御弁 26L、26R:スリップ制御用液圧制御弁 31:ポンプ(ABS用液圧源) 34:アキュムレータ(ABS用液圧源) 71:遮断弁 101〜104:回転数センサ 108:ブレーキセンサ U:制御ユニット HC1:ABS用液圧回路 HC2:スリップ制御用液圧回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ABS用液圧源からの液圧を利用してブレー
    キ液圧を調整するABS用液圧回路を備え、ブレーキ時に
    車輪がロックしないように前記ABS用ブレーキ液圧回路
    を制御するようにした車両の制動制御装置において、 前記ABS用液圧源からの液圧を利用して駆動輪に対する
    ブレーキ液圧の調整を行なうスリップ制御用液圧回路
    と、 前記スリップ制御用液圧回路を制御して駆動輪のスリッ
    プが大きくなるのを防止するスリップ制御手段と、 運転者によりブレーキ液圧を発生させるブレーキ操作が
    なされたとき、前記ABS用液圧源から前記スリップ制御
    用液圧回路への液圧供給を遮断する遮断弁と、 を備えていることを特徴とする車両の制動制御装置。
JP2040287A 1987-02-02 1987-02-02 車両の制動制御装置 Expired - Fee Related JP2512732B2 (ja)

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