JP3530718B2 - 車両の蓄圧エネルギ回生装置 - Google Patents

車両の蓄圧エネルギ回生装置

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JP3530718B2
JP3530718B2 JP18100197A JP18100197A JP3530718B2 JP 3530718 B2 JP3530718 B2 JP 3530718B2 JP 18100197 A JP18100197 A JP 18100197A JP 18100197 A JP18100197 A JP 18100197A JP 3530718 B2 JP3530718 B2 JP 3530718B2
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accumulator
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の蓄圧エネル
ギ回生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄圧式ハイブリッド車両として、制動エ
ネルギを油圧ポンプ・モータを介してアキュームレータ
に蓄圧し、その蓄圧力を車両の駆動エネルギとして発進
時や加速時に油圧ポンプ・モータを介して回生するよう
にしたものが知られている(特開平7ー149212号
公報)。アキュームレータ側の高圧配管を開閉するシャ
ットオブバルブが設けられ、油圧ポンプ・モータととも
にコントローラにより制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来例にあ
っては、蓄圧エネルギの回生時は油圧ポンプ・モータを
モータ側へ作動させるとともにシャットオフバルブを開
くようにしている。そのため、シャットオフバルブの前
後の圧力差により、高圧のアキュームレータ側から低圧
の油圧ポンプ・モータ側へ圧油が一気に流れるため、
『ゴン』という衝撃的な音や振動が発生することがあっ
た。
【0004】この発明はこのような問題点を解決する有
効な手段の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、アキュ
ームレータ側の高圧配管と、リザーバタンク側の低圧配
管と、これらの間に介装される油圧ポンプ・モータと、
高圧配管の途中を開閉するシャットオフバルブと、油圧
ポンプ・モータを介して車両の制動エネルギをアキュー
ムレータに蓄圧し、その蓄圧力を車両の発進時や加速時
に駆動エネルギとして油圧ポンプ・モータを介して回生
するようにした装置において、蓄圧エネルギの回生時は
油圧ポンプ・モータを所定時間だけポンプ側に作動させ
てから、油圧ポンプ・モータの作動をモータ側へ切り替
えるとともにシャットオフバルブを開くように制御する
手段を設ける。
【0006】第2の発明では、アキュームレータ側の高
圧配管と、リザーバタンク側の低圧配管と、これらの間
に介装される油圧ポンプ・モータと、高圧配管の途中を
開閉するシャットオフバルブと、油圧ポンプ・モータを
介して車両の制動エネルギをアキュームレータに蓄圧
し、その蓄圧力を車両の発進時や加速時に駆動エネルギ
として油圧ポンプ・モータを介して回生するようにした
装置において、シャットオフバルブ前後の圧力を検出す
る手段と、蓄圧エネルギの回生時はシャットオフバルブ
前後の圧力の検出信号に基づいて、油圧ポンプ・モータ
をこれらの圧力が略同等になるまでポンプ側に作動させ
てから、油圧ポンプ・モータの作動をモータ側へ切り替
えるとともにシャットオフバルブを開くように制御する
手段を設ける。
【0007】第3の発明では、アキュームレータ側の高
圧配管と、リザーバタンク側の低圧配管と、これらの間
に介装される油圧ポンプ・モータと、高圧配管の途中を
開閉するシャットオフバルブと、アキュームレータの蓄
圧レベルを検出する手段を設け、アキュームレータの蓄
圧レベルに余裕があるときに油圧ポンプ・モータを介し
て車両の制動エネルギをアキュームレータに蓄圧し、ア
キュームレータの蓄圧レベルが所定以上の発進時や加速
時にアキュームレータの蓄圧力を車両の駆動エネルギと
して油圧ポンプ・モータを介して回生するようにした装
置において、シャットオフバルブとして開弁側の受圧面
に作用する油圧ポンプ・モータ側およびアキュームレー
タ側の油圧力と、閉弁側の受圧面に作用する油圧力およ
び閉弁方向へ付勢するスプリング力とのバランスに応じ
て高圧配管を開閉する差圧応動型を用いて、開弁側の受
圧面と閉弁側の受圧面とを略同等に設定するとともに閉
弁側の受圧面にアキュームレータ側の油圧とオイルタン
ク側の油圧とを選択的に供給する電磁弁を付加する一
方、蓄圧エネルギの回生時はアキュームレータの蓄圧レ
ベルの検出信号に基づいて、油圧ポンプ・モータをアキ
ュームレータの蓄圧レベルに変化を生じるまでポンプ側
に作動させてから、油圧ポンプ・モータの作動をモータ
側へ切り替えるとともにシャットオフバルブを開くよう
に制御する手段を設ける。
【0008】
【発明の効果】第1の発明によれば、蓄圧エネルギの回
生時は油圧ポンプ・モータを所定時間だけポンプ側に作
動させる。油圧ポンプ・モータから油圧が供給され、高
圧配管の油圧ポンプ・モータ側の圧力を上昇させる。そ
のため、シャットオフバルブの前後の圧力差が小さい状
態において、油圧ポンプ・モータの作動をモータ側へ切
り替えるとともにシャットオフバルブを開くように制御
するため、『ゴン』という衝撃的な音や振動の発生を防
止できる。
【0009】第2の発明によれば、蓄圧エネルギの回生
時は油圧ポンプ・モータをいったんポンプ側に作動させ
る。油圧ポンプ・モータから油圧が供給され、シャット
オフバルブの前後の圧力差が小さくなる。この場合、シ
ャットオフバルブの前後の圧力を検出し、これらの検出
信号信号に基づいて、シャットオフバルブの前後の圧力
が略同等になると、油圧ポンプ・モータの作動をモータ
側へ切り替えるともにシャットオフバルブを開くように
制御するため、アキュームレータの蓄圧レベルに影響さ
れず、『ゴン』という衝撃的な音や振動を適確に防止で
きる。
【0010】第3の発明によれば、シャットオフバルブ
は閉弁側の受圧面に作用する油圧がオイルタンク側に開
放されると、開弁側の受圧面に作用するアキュームレー
タ側の油圧力および油圧ポンプ・モータ側の油圧力によ
り、スプリングを圧縮して高圧配管を開く一方、閉弁側
の受圧面に作用する油圧がアキュームレータ側の高圧に
切り替わると、油圧ポンプ・モータ側の油圧がアキュー
ムレータ側の油圧を上回らないかぎり、閉弁側の油圧力
およびスプリング力の方が開弁側の油圧力を上回わるた
め、高圧配管を閉じるように作動する。
【0011】蓄圧エネルギの回生時は油圧ポンプ・モー
タをいったんポンプ側に作動させる。油圧ポンプ・モー
タから油圧が供給され、高圧配管の油圧ポンプ・モータ
側の圧力を高める。この圧力がアキュームレータ側の油
圧を上回ると、油圧ポンプ・モータの油圧はシャットオ
フバルブを押し開いてアキュームレータ側へ供給され、
その蓄圧レベルに増加方向の変化をもたらす。この場
合、アキュームレータの蓄圧レベルを検出し、その検出
信号信号に基づいて、アキュームレータの蓄圧レベルに
変化が生じると、シャットオフバルブの前後の圧力差が
略ゼロと見なし、油圧ポンプ・モータの作動をモータ側
へ切り替えるとともにシャットオフバルブを開くように
制御するため、『ゴン』という衝撃的な音や振動を適確
に防止できる。また、シャットオフバルブの前後の圧力
差を検出する専用のセンサが不要のため、コスト的にも
有利となる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1,図2において、1はエンジ
ン、2はクラッチ、3はトランスミッション、4は駆動
軸であり、エンジン回転はクラッチ2を介してトランス
ミッション3に入力され、トランスミッション3からプ
ロペラシャフトを介して駆動軸4のファナルギヤへ伝達
される。ファナルギヤの回転はデファレンシャルを介し
て左右に振り分けられ、両側の車輪を回転駆動する。フ
ァナルギヤにギヤボックス5を介して油圧ポンプ・モー
タ6が連結される。ギヤボックス5と油圧ポンプ・モー
タ6との連結を断続するクラッチ7と、クラッチ7の断
続操作を行う作動圧(エア圧)を給排する電磁弁8と、
クラッチ7の断続状態を検出するクラッチスイッチ9
と、が設けられる。
【0013】油圧ポンプ・モータ6は車軸式のピストン
ポンプ・モータが用いられ、高圧ポートに配管10を介
してアキュームレータ11が、低圧ポートに配管12を
介してオイルタンク13がそれぞれ接続される。アキュ
ームレータ11は殻体がシリンダ形に形成され、その内
部にガス室と油室とに仕切るピストン14が収装され
る。アキュームレータ11の蓄圧量をピストン14のス
トローク位置から検出する蓄圧センサ15が設けられ
る。高圧側の配管10にバルブブロック16が介装さ
れ、バルブブロック16とオイルタンク13を接続する
配管17が設けられる。この配管17にオイルフィルタ
18およびオイルクーラ19(電動ファン付き)が介装
され、定常走行中は油圧ポンプ・モータ6を介して作動
油を循環させる回路を形成する。
【0014】油圧ポンプ・モータ6にはその斜軸角(傾
斜角)を検出する斜軸角センサ20と、作動油の温度を
検出する油温センサ21と、油圧ポンプ・モータ6の斜
軸角を要求値に一致させるよう駆動するサーボモータ2
2と、が設けられる。油圧ポンプ・モータ6のサーボモ
ータ22およびクラッチ7と、バルブブロック16およ
びブレーキ配管の電磁弁40を制御するのがハイブリッ
ド運転コントロールユニット35であり、この例では自
動変速の制御装置36(エンジンコントロールユニット
およびトランスミッションコントロールユニットなど)
との間に信号のやり取りを行う通信回線が設けられる。
27はギヤボックス5のギヤ回転(車速)を検出するギ
ヤ回転センサである。
【0015】車両の自動変速については、トランスミッ
ション3とエンジン燃料噴射ポンプ1aおよびクラッチ
2のそれぞれに図示しないが、これらの作動状態を検出
する各種センサ類と、これらを作動させるアクチュエー
タと、が備えられる。25はアクセルペダルの踏角を検
出するアクセル開度センサ、26はシフトレバーによる
シフト位置指示信号を発生するシフトレバー装置であ
り、制御装置36はこれら検出信号に応じて変速要求が
発生すると、その要求位置へギヤシフトすべく一連の変
速操作(トランスミッション3のギヤシフトおよびクラ
ッチ2の断続操作など)を制御する。
【0016】ブレーキ配管においては、前輪(従動輪)
側と後輪(駆動輪)側にそれぞれブースタ41が配置さ
れる。これらブースタ41はダブルチェックバルブ42
から配管43を介して供給されるエア圧を油圧に変換
し、各車輪のブレーキ装置(図示せず)へ配管44を介
して供給する。ダブルチェックバルブ42の2つの入口
はそれぞれ配管45,46を介してブレーキバルブ47
に接続される。配管45にはブレーキバルブ47の出力
圧を一定の割合で減圧するLQRV48(リミティング
・クイック・リリースバルブ)が介装される。配管46
にはプロテクションバルブ49と常閉の電磁弁40とが
並列に介装され、これらの合流部にクイックリリースバ
ルブ50が設けられる。
【0017】ブレーキバルブ47は配管53を介してエ
アタンク54に接続され、エアタンク54からの入力圧
をペダル踏角に応じた出力圧に調整して配管45および
配管46へ供給する。プロテクションバルブ49は、ブ
レーキバルブ47の出口圧が所定値以上になると、配管
46bを開くようになっている。電磁弁40はハイブリ
ッド運転コントロールユニット35により、蓄圧制動の
作動時に配管46aを閉じる一方、蓄圧制動の非作動時
に配管46aを開くように制御される。また、油圧ポン
プ・モータ6の蓄圧制動力を制御するため、ブレーキバ
ルブ47の出口圧を検出するブレーキ圧センサ56と、
エアタンク54の内圧(タンク圧)を検出するタンク圧
センサ57が設けられる。
【0018】バルブブロック16は図2のようにアキュ
ームレータ側の配管10(高圧配管)を開閉するシャッ
トオフバルブ60と、チェック弁62およびアキューム
レータ側の最大油圧を制限するリリーフバルブ63と、
を備える。チェック弁62はオイルクーラ19側の配管
17を高圧配管10の油圧ポンプ・モータ側と接続する
通路17aの途中に介装され、高圧配管10からオイル
クーラ19側の配管17への油圧の逆流を阻止する。
【0019】シャットオフバルブ60としては、開弁側
の受圧面に作用するアキュームレータ側の油圧力および
油圧ポンプ・モータ側の油圧力と、閉弁側の受圧面に作
用する油圧力および閉弁方向へ付勢するスプリング力と
のバランスに応じて進退する弁体60aの小径部60b
により高圧配管10を開閉する差圧応動型が採用され
る。開弁側の受圧面と閉弁側の受圧面とは略同等に設定
され、閉弁側の受圧面にアキュームレータ側の高圧とオ
イルタンク側の低圧とを選択的に供給する電磁弁61を
備える。
【0020】閉弁側の受圧面に作用する油圧が電磁弁6
1を介してオイルタンク側の配管12(低圧配管)に開
放されると、開弁側の受圧面に作用するアキュームレー
タ側の油圧力および油圧ポンプ・モータ側の油圧力によ
り、弁体60aはスプリング60cを圧縮して高圧配管
10を連通させる開き位置へ後退する一方、閉弁側の受
圧面に作用する油圧が電磁弁61を介してアキュームレ
ータ側の高圧に切り替わると、油圧ポンプ・モータ側の
油圧がアキュームレータ側の油圧を上回らないかぎり、
閉弁側の油圧力およびスプリング力の方が開弁側の油圧
力を上回わるため、高圧配管10を遮断する閉じ位置へ
前進するように作動する。65は低圧配管12への流量
を絞るオリフィスである。
【0021】リリーフバルブ63は高圧配管10のアキ
ュームレータ側を低圧配管12と接続する通路66に介
装され、開弁側の受圧面に作用するアキュームレータ側
の油圧力およびオイルタンク側の油圧力と、閉弁側の受
圧面に作用する油圧力および閉弁方向へ付勢するスプリ
ング力とのバランスに応動する弁体63aの小径部63
bで通路66を開閉する差圧応動型が採用される。開弁
側の受圧面と閉弁側の受圧面とは略同等に設定され、高
圧配管の油圧がスプリング63cの設定荷重を越えると
閉弁側の受圧面に作用する油圧力をオイルタンク側の低
圧配管12に開放する油圧パイロット弁64を備える。
弁体63aには小径部63bの受圧面から反対側の受圧
面に開口するオリフィス通路63dが形成される。
【0022】閉弁側の受圧面に作用する油圧が油圧パイ
ロット弁64を介してオイルタンク側に開放されると、
開弁側の受圧面に作用する油圧力により、弁体63aは
スプリング63cを圧縮して通路66を連通させる開き
位置へ後退し、高圧配管10の過剰な油圧をオイルタン
ク側の低圧配管12へ逃がす。開弁側の受圧面に作用す
る油圧は、弁体63aのオリフィス通路63dを介して
閉弁側の受圧面に導入され、弁体63aは前後の差圧が
小さくなると、スプリング力で通路66を遮断する閉じ
位置へ前進する。
【0023】ハイブリッド運転コントロールユニット3
5で行われる制御内容を説明すると、定常走行時はバル
ブブロック16のシャットオフバルブ60が閉じる。油
圧ポンプ・モータ6は中立位置に制御するが、油温セン
サ21で検出される油温が所定値以上になると、オイル
フィルタ18およびオイルクーラ19を経由してオイル
タンク13の作動油を循環させるよう、中立位置から一
時的にモータ側へ切り替える。
【0024】ブレーキ圧センサ56と蓄圧センサ15お
よびギヤ回転(車速)センサの各検出信号に基づいて、
アキュームレータ11の蓄圧レバルに余裕があり、車速
が規定範囲内の制動時において、ブレーキバルブ47の
出力圧がプロテクションバルブ49の開弁圧以下のとき
は、バルブブロック16のシャットオフバルブ60を閉
じる一方、ブレーキ回路の電磁弁40を閉弁するととも
にブレーキ回路のリミティング・クイック・リリースバ
ルブ48を介して削減される分の制動力を補うよう、油
圧ポンプ・モータ6をポンプ側へ作動させる。
【0025】油圧ポンプ・モータ6がポンプ側に作動す
ると、高圧配管10の油圧ポンプ・モータ側の圧力が上
昇し、この圧力がアキュームレータ側の油圧を上回る
と、油圧ポンプ・モータ側の油圧は、シャットオフバル
ブ60を押し開いてアキュームレータ側へ供給される。
そのため、ポンプ・モータの斜軸角に応じた制動力を車
両の駆動系に及ぼす一方、その制動エネルギをアキュー
ムレータに蓄圧するようになる。
【0026】制動時に既述の蓄圧条件を満たさないとき
(蓄圧制動の非作動時)は、バルブブロック16のシャ
ットオフバルブ60を閉じるとともに油圧ポンプ・モー
タ6を中立位置に制御する一方、ブレーキ配管の電磁弁
40を開弁する。
【0027】アクセル開度センサ25の検出信号および
ギヤ回転センサ27の検出信号とから、車両の発進時や
加速時を判定すると、アキュームレータ11の蓄圧レベ
ルが所定値以上の蓄圧状態のときに限り、バルブブロッ
ク16のシャットオンバルブ60を開くとともに油圧ポ
ンプ・モータ6をモータ側へ作動させることにより、車
両の駆動系にアキュームレータ11の蓄圧エネルギを回
生する。また、エンジン燃料噴射ポンプ1aのアクセル
開度に応じた燃料噴射量から回生エネルギ分の燃料噴射
量を削減するラック信号を出力する。
【0028】車両の加速時には、油圧ポンプ・モータ6
の切り替えと同時にシャットオフバルブ60を開く制御
を行うが、車両の発進時はシャットオフバルブ60の開
弁に伴う『ゴン』という音や振動の発生を防止するた
め、図3のようにアクセルペダルの踏み込み時点から所
定時間tだけ、所定の制御パターンをもって油圧ポンプ
・モータ6をポンプ側へ作動させる。そして、所定時間
tが経過したら、油圧ポンプ・モータ6をモータとして
作動させるとともにシャットオフバルブ60が開くよう
に制御する。
【0029】アクセル開度センサ25の検出信号は自動
変速の制御装置36に入力され、ハイブリッド運転コン
トロールユニット35へ通信される。また、自動変速の
制御装置36においては、所定条件が成立するとハイブ
リッド運転の許可信号を出力する。ハイブリッド運転コ
ントロールユニット35ではその許可信号の入力時にの
み、既述のように制動エネルギの蓄圧とその回生を制御
する。エンジン燃料噴射量のラック削減信号は、ハイブ
リッド運転コントロールユニット35から自動変速の制
御装置36へ通信され、エンジンコントロールユニット
を介して燃料噴射ポンプ1aのラック位置を減少補正す
る。
【0030】油圧ポンプ・モータ6のクラッチ7はエア
タンク54からのエア圧で駆動されるため、エアタンク
54の内圧が低下すると、油圧ポンプ・モータ6のクラ
ッチ作動が不安定になる。また、エアタンク54の内圧
低下により、急制動時にブレーキバルブ47の出力圧が
プロテクションバルブ49の開弁圧に達せず、車両制動
力が不足する可能性も考えられる。そのため、タンク圧
センサ57の検出信号に基づいて、タンク圧が所定値
(プロテクションバルブ49の開弁圧)以下のときは、
ハイブリッド運転を中止する制御機能がハイブリッド装
置コントロールユニット35に付加される。
【0031】このような構成により、蓄圧制動の作動時
においては、ブレーキバルブ47の出力圧はリミティン
グ・クイック・リリースバルブ48を介して一定の割合
で削減してブースタ41へ供給される。ブレーキバルブ
47の出力圧が所定値以上になると、プロテクションバ
ルブ49が開弁するため、ブレーキバルブ47から削減
されない出力圧がブースタ41へ供給される。蓄圧制動
の非作動時は、電磁弁40が開弁するため、プロテクシ
ョンバルブ49の開閉に拘わらず、ブレーキバルブ47
から削減されない出力圧がブースタ41へ供給される。
このため、通常のブレーキ操作時は、サービスブレーキ
の制動力が一定の割合で削減され、その分は油圧ポンプ
・モータ6の蓄圧制動力で補われるため、従前のサービ
スブレーキと同等の車両制動力が得られる。急制動時や
蓄圧制動の非作動時には、プロテクションバルブ49や
電磁弁40を介してサービスブレーキの制動力削減がキ
ャンセルされ、サービスブレーキはブレーキペダルの要
求値(ペダル踏角)に相当する制動力を発生する。
【0032】蓄圧エネルギの回生時は、油圧ポンプ・モ
ータ6がモータ側へ切り替わり、シャットオンバルブ6
0が開くことにより、車両の駆動系にアキュームレータ
11の蓄圧力が駆動エネルギとして回生されることにな
る。車両の発進時はシャットオフバルブ60を閉じ状態
に保ちながら、油圧ポンプ・モータ6を所定時間tだけ
ポンプ側へ作動させる。油圧ポンプ・モータ6から油圧
が供給され、高圧配管10の油圧ポンプ・モータ側の圧
力P2が上昇する。そのため、シャットオフバルブ60
の前後の圧力差(P1−P2)が小さい状態において、油
圧ポンプ・モータ6の作動がモータ側へ切り替わり、シ
ャットオフバルブ60が開くようになるので、アキュー
ムレータ側の高圧が一気に油圧ポンプ・モータ側へ流れ
るようなことはなく、『ゴン』という衝撃的な音や振動
の発生を有効に防止できる。なお、車両の加速時にも走
行状況によっては同様の制御を行うようにしても良い。
【0033】図4は別の実施形態を表すものであり、シ
ャットオフバルブ60の前後の圧力を検出する圧力セン
サ68a,68bが設けられる。ハイブリッド装置コン
トロールユニット35は車両の発進時にアキュームレー
タの蓄圧レベルが所定値以上のときは、圧力センサ68
a,68bの検出信号に基づいて、油圧ポンプ・モータ
6をこれらの圧力が略同等になるまでポンプ側に作動さ
せてから、油圧ポンプ・モータ6の作動をモータ側へ切
り替えるとともにシャットオフバルブ60を開くように
制御する。
【0034】図はその制御内容の一部を説明するフロー
チャートであり、従来のポンプ・モータ制御の改良点を
表す。ステップ1でアクセルペダルの踏み込みを検出す
ると、ステップ2で油圧ポンプ・モータ6をポンプ側へ
作動させる。ステップ3において、シャットオフバルブ
60の前後の圧力P1とP2を比較し、P1=P2になると
ステップ4へ進み、油圧ポンプ・モータ6をモータ側へ
切り替える。
【0035】ところで、図2の実施形態では、油圧ポン
プ・モータ6およびシャットオフバルブ60の動作を所
定時間tに基づき制御するが、これだとシャットオフバ
ルブ60の開弁時の圧力差(P1−P2)がアキュームレ
ータ11の蓄圧レベルに影響されて安定しない。この
点、図6のようにシャットオフバルブ60の前後の圧力
を検出し、これらが同等になったら、油圧ポンプ・モー
タ6の作動をモータ側へ切り替えるとともにシャットオ
フバルブ60を開くように制御することにより、アキュ
ームレータ11の蓄圧レベルに影響されず、『ゴン』と
いう衝撃的な音や振動を適確に防止できる。
【0036】図2,図4において、シャットオフバルブ
60は閉弁側の受圧面に作用する油圧がオイルタンク側
に開放されると、開弁側の受圧面に作用するアキューム
レータ側の油圧力および油圧ポンプ・モータ側の油圧力
により、スプリング60cを圧縮して高圧配管10を開
く一方、閉弁側の受圧面に作用する油圧がアキュームレ
ータ側の高圧に切り替わると、油圧ポンプ・モータ側の
油圧がアキュームレータ側の油圧を上回らないかぎり、
閉弁側の油圧力およびスプリング力の方が開弁側の油圧
力を上回わるため、高圧配管10を閉じるように作動す
る。
【0037】エネルギ回生を行う車両の発進時は、油圧
ポンプ・モータ6をいったんポンプ側に作動させると、
高圧配管10の油圧ポンプ・モータ側の圧力が上昇し、
この圧力がアキュームレータ側の油圧を上回ると、油圧
ポンプ・モータ側の油圧はシャットオフバルブ60を押
し開いてアキュームレータ側へ供給され、その蓄圧レベ
ルを高める変化をもたらす。
【0038】そのため、図7のように、アキュームレー
タ11の蓄圧センサ15(図1参照)を利用し、アキュ
ームレータ11の蓄圧レベルに変化が生じたら、油圧ポ
ンプ・モータ6の作動をモータ側へ切り替えるとともに
シャットオフバルブ60を開くように制御することによ
り、図6の場合と同様にアキュームレータ11の蓄圧レ
ベルに影響されず、『ゴン』という衝撃的な音や振動を
適確に防止できる。シャットオフバルブ60の前後の圧
力を検出する専用のセンサ68a,68bが不要のた
め、コスト的にも有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄圧エネルギ回生装置の全体構成図である。
【図2】バルブブロックの回路構成図である。
【図3】車両の発進時に行う制御の特性図である。
【図4】バルブブロックの回路構成図である。
【図5】制御内容を説明するフローチャートである。
【図6】車両の発進に行う制御の特性図である。
【図7】車両の発進に行う制御の特性図である。
【符号の説明】
5 ギヤボックス 6 油圧ポンプ・モータ 11 アキュームレータ 13 オイルタンク 16 バルブブロック 35 ハイブリッド運転コントロールユニット 60 シャットオフバルブ 61 電磁弁 62 チェック弁 63 リリーブバルブ 64 油圧パイロット弁 68a,68b 圧力センサ
フロントページの続き (72)発明者 中園 長吉 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産デ ィーゼル工業株式会社内 (72)発明者 中村 秀一 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産デ ィーゼル工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−39326(JP,A) 特開 平2−212213(JP,A) 特開 平6−2563(JP,A) 特開 平6−127353(JP,A) 特開 平7−149212(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 6/12 B60T 1/10 F16D 61/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アキュームレータ側の高圧配管と、リザー
    バタンク側の低圧配管と、これらの間に介装される油圧
    ポンプ・モータと、高圧配管の途中を開閉するシャット
    オフバルブと、油圧ポンプ・モータを介して車両の制動
    エネルギをアキュームレータに蓄圧し、その蓄圧力を車
    両の発進時や加速時に駆動エネルギとして油圧ポンプ・
    モータを介して回生するようにした装置において、蓄圧
    エネルギの回生時は油圧ポンプ・モータを所定時間だけ
    ポンプ側に作動させてから、油圧ポンプ・モータの作動
    をモータ側へ切り替えるとともにシャットオフバルブを
    開くように制御する手段を設けたことを特徴とする車両
    の蓄圧エネルギ回生装置。
  2. 【請求項2】アキュームレータ側の高圧配管と、リザー
    バタンク側の低圧配管と、これらの間に介装される油圧
    ポンプ・モータと、高圧配管の途中を開閉するシャット
    オフバルブと、油圧ポンプ・モータを介して車両の制動
    エネルギをアキュームレータに蓄圧し、その蓄圧力を車
    両の発進時や加速時に駆動エネルギとして油圧ポンプ・
    モータを介して回生するようにした装置において、シャ
    ットオフバルブ前後の圧力を検出する手段と、蓄圧エネ
    ルギの回生時はシャットオフバルブ前後の圧力の検出信
    号に基づいて、油圧ポンプ・モータをこれらの圧力が略
    同等になるまでポンプ側に作動させてから、油圧ポンプ
    ・モータの作動をモータ側へ切り替えるとともにシャッ
    トオフバルブを開くように制御する手段を設けたことを
    特徴とする車両の蓄圧エネルギ回生装置。
  3. 【請求項3】アキュームレータ側の高圧配管と、リザー
    バタンク側の低圧配管と、これらの間に介装される油圧
    ポンプ・モータと、高圧配管の途中を開閉するシャット
    オフバルブと、アキュームレータの蓄圧レベルを検出す
    る手段を設け、アキュームレータの蓄圧レベルに余裕が
    あるときに油圧ポンプ・モータを介して車両の制動エネ
    ルギをアキュームレータに蓄圧し、アキュームレータの
    蓄圧レベルが所定以上の発進時や加速時にアキュームレ
    ータの蓄圧力を車両の駆動エネルギとして油圧ポンプ・
    モータを介して回生するようにした装置において、シャ
    ットオフバルブとして開弁側の受圧面に作用する油圧ポ
    ンプ・モータ側およびアキュームレータ側の油圧力と、
    閉弁側の受圧面に作用する油圧力および閉弁方向へ付勢
    するスプリング力とのバランスに応じて高圧配管を開閉
    する差圧応動型を用いて、開弁側の受圧面と閉弁側の受
    圧面とを略同等に設定するとともに閉弁側の受圧面にア
    キュームレータ側の油圧とオイルタンク側の油圧とを選
    択的に供給する電磁弁を付加する一方、蓄圧エネルギの
    回生時はアキュームレータの蓄圧レベルの検出信号に基
    づいて、油圧ポンプ・モータをアキュームレータの蓄圧
    レベルに変化を生じるまでポンプ側に作動させてから、
    油圧ポンプ・モータの作動をモータ側へ切り替えるとと
    もにシャットオフバルブを開くように制御する手段を設
    けたことを特徴とする車両の蓄圧エネルギ回生装置。
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