JP2885033B2 - 制動エネルギ回生装置を備えた車両 - Google Patents

制動エネルギ回生装置を備えた車両

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JP2885033B2 JP30047993A JP30047993A JP2885033B2 JP 2885033 B2 JP2885033 B2 JP 2885033B2 JP 30047993 A JP30047993 A JP 30047993A JP 30047993 A JP30047993 A JP 30047993A JP 2885033 B2 JP2885033 B2 JP 2885033B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作動油をエネルギ伝達
媒体として、車両の制動エネルギを発進/加速エネルギ
に利用する蓄圧式の制動エネルギ回生装置を備えた車両
に関し、特にポンプ/モータが補助ブレーキとして機能
するポンプ作動時に、サービスブレーキ装置の制動力を
減少させる制動力減少補正手段を備えた車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制動時のエネルギを回収して、こ
れを発進時や加速時に利用する制動エネルギ回生装置を
備えた市街バス等の車両が、例えば特公平5−1168
号公報により知られている。この制動エネルギ回生装置
を備えた車両では、制動時に、ポンプ/モータをポンプ
として作動させ、アキュムレータに低圧タンクの作動油
を圧送して、これに制動エネルギを蓄えるようにしてい
る。そして、車両の発進時あるいは加速運転時(これら
を単に発進/加速時とも記す)には、アキュムレータの
高圧作動油をポンプ/モータに供給してポンプ/モータ
をモータとして作動させ、車両の駆動輪をポンプ/モー
タで駆動し、これにより制動エネルギを再利用してい
る。
【0003】このような、制動エネルギ回生装置を備え
た車両において、制動エネルギを回収する制動時にはエ
ネルギ回生装置のポンプ作動による仕事が補助ブレーキ
としての働きをして制動力を発生するため、この制動力
を利用するようにして、その分通常のサービスブレーキ
による制動力は弱めるようにしている。しかしながら、
エネルギ回生装置がポンプとして作動するまで、その立
上がりに遅れが生じるので、従来、ブレーキペダルが踏
まれた後、ポンプ/モータがポンプとして立ち上がるま
での所定時間(微小時間)は、先ず、通常のサービスブ
レーキによる制動を実施し、所定時間が経過したらエネ
ルギ回生装置がポンプ作動を開始したものとみなして、
サービスブレーキの制動力を弱め、通常車両の制動フィ
ーリングと同じフィーリングが得られるようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のよう
な、サービスブレーキと補助ブレーキのブレーキ切換制
御では、ポンプ作動立ち上がりまでの所定時間をあくま
でも見込み値によって設定しているため、たとえエネル
ギ回生装置の油圧系の作動不良等によりポンプ/モータ
が正常に稼働せず、ポンプ作動による制動力が見込みど
おりに発生しなかったとしても、所定時間経過後にはサ
ービスブレーキの制動力は弱まるように切換えられてし
まうことになり、全体として制動力が低下してしまう虞
があった。
【0005】そこで、本発明は、制動時にはポンプ作動
による制動力を的確に利用し、確実な制動力が得られる
ように図った制動エネルギ回生装置を備えた車両を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の制動エネルギ回生装置を備えた車両は、作
動油を貯溜する低圧タンクと油圧エネルギを蓄圧するア
キュムレータとの間の油路に介裝され、車両の駆動系部
材にクラッチを介して連結される油圧ポンプ/モータ
を、制動時にポンプ作動させ、制動エネルギを油圧エネ
ルギに変換して前記アキュムレータに蓄積する一方、発
進/加速時にはモータ作動させて、アキュムレータに蓄
積した油圧エネルギを発進/加速エネルギとして利用す
る制動エネルギ回生装置を備えた車両において、ブレー
キペダルが操作されたことを検出するブレーキペダル操
作検出手段と、前記ブレーキペダルの操作量に応じて作
動し車輪に摩擦係合して制動力を付与するブレーキ装置
と、該ブレーキ装置に設けられ前記制動力を減少させる
制動力減少補正手段と、前記ブレーキペダルの操作時に
前記油圧ポンプ/モータをポンプ作動させる制御手段
と、前記油圧ポンプ/モータのポンプ作動時における吐
出圧を検出する圧力検出手段とを備え、前記制御手段
は、前記ブレーキペダルの操作時に前記吐出圧が所定値
以上になったことを検知した後、前記制動力減少補正手
段を作動させることを特徴とする。
【0007】
【作用】制動時にポンプ制御が開始され、ポンプ吐出圧
が所定値以上になり、確実にポンプ作動による制動が確
認されたら、サービスブレーキの制動力を弱めて、ポン
プ作動による制動力を利用する。
【0008】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1乃至図4に示すエネルギ回生装置を備えた車両
は、トランスミッション3、クラッチ2を介して駆動輪
を駆動するためのエンジン1および制動を行うブレーキ
パワーユニット70を備え、この車両に搭載されたエネ
ルギ回生装置には、ピストン型アキュムレータ20、低
圧作動油タンク30、斜板式可変容量ピストン型のポン
プ/モータ40、ギヤボックス50、コントロールユニ
ット60(以下これをECUという)等を備えている。
【0009】先ず、エネルギ回生装置が搭載される車両
の構成から説明すると、駆動系としては、エンジン1の
出力軸がクラッチ2を介してトランスミッション3に接
続され、トランスミッション3の出力軸13が、後輪駆
動軸10の差動装置(スルーシャフト型)に接続されて
いる。そして、エネルギ回生装置が、駆動軸12を介し
て前述した差動装置に接続されている。また、制動系と
しては、ブレーキパワーユニット70が駆動輪WR およ
び従動輪WF に制動力を供給するように配設されてい
る。
【0010】エネルギ回生装置の構成に移ると、先ずア
キュムレータ20は、高圧油管路P1を介して斜板式可
変容量ピストン型ポンプ/モータ40の第1ポート40
aに接続されており、ポンプ/モータ40の第2ポート
40bは、低圧油管路P2を介して作動油タンク30に
接続されている。アキュムレータ20は、ピストン21
によりガス室22と作動油室23に区画され、ガス室2
2には所定圧の窒素ガスが封入され、作動油室23には
油圧が蓄圧可能となっている。
【0011】高圧油管路P1には、アキュムレータ20
側から順に遮断弁24およびアンロード弁(ノーマルオ
ープン)25が配設されている。遮断弁24は、電磁パ
イロット操作弁であり、通常はポンプ/モータ40から
アキュムレータ20へ向かう作動油の流れを許容し、逆
方向の流れを阻止する逆止弁として機能するが、ECU
60からの遮断弁信号D2が入力すると、アキュムレー
タ20側からポンプ/モータ40側への作動油の流れを
許容する。電磁式のアンロード弁25は、ECU60か
らのアンロード弁信号D3によって作動し、高圧油管路
P1と低圧油管路P2を管路P4を介して短絡し、高圧
油管路P1に閉じ込められた残圧を低圧油管路P2に逃
がすことができるようになっている。
【0012】高圧油管路P1と低圧油管路P2間には、
逆止弁46が配設され、この逆止弁46は低圧油管路P
2から高圧油管路P1への作動油の流入を可能にしてお
り、高圧油管路P1の作動油切れによって引き起こされ
る装置破損等を防止している。さらに、遮断弁24より
ポンプ/モータ40側の高圧油管路P1から分岐して管
路P3が作動油タンク30に接続され、この管路P3に
は、ポンプ/モータ40の吐出圧が設定圧(例えば、3
50kgf/cm2 )以上になったとき、高圧油を作動油タン
ク30に逃がすためのリリーフ弁26が設けられてい
る。
【0013】高圧油管路P1には、遮断弁24よりポン
プ/モータ40側の管内圧力を知るための吐出圧センサ
89が設けられており、吐出圧信号PHYをECUに供給
している。アキュムレータ20には、窒素ガスの膨張に
よってピストン21が作動油室23の最大膨張位置の僅
かに手前の所定位置(直前位置という)に移動したと
き、これを検出してピストン位置信号(オフ信号)LP
を出力するピストン位置センサ87と、作動油室23内
の作動油圧を検出して蓄圧信号PACを出力する蓄圧量検
出手段としての蓄圧センサ88が設けられており、それ
ぞれピストン位置信号LP 、蓄圧信号PACをECU60
に供給している。
【0014】ポンプ/モータ40は、ギヤボックス50
を介して前述した駆動軸12に接続されており、駆動軸
10の制動エネルギは、駆動軸12とギヤボックス50
を介してポンプ/モータ40に伝達され、逆にポンプ/
モータ40の発進/加速エネルギは、ギヤボックス50
から駆動軸12、差動装置を介して駆動軸10に伝達さ
れる。ギヤボックス50は、一対の歯車50aとドグク
ラッチ51とから構成され、一対の歯車50aは駆動軸
12の回転を増速してポンプ/モータ40に伝達する。
駆動軸12とポンプ/モータ40との連結はドグクラッ
チ51によって断接される。
【0015】ポンプ/モータ40は、ギヤボックス50
の出力軸に接続された駆動軸40eと、これと一体回転
するピストンシリンダ40fと、該シリンダ40fに嵌
装されたピストン40cと、駆動軸40eの回転に伴っ
てピストン40cを往復運動させる斜板40dとを有
し、駆動軸40eに対する斜板40dの角度すなわち傾
転角を制御することによって、そのポンプ/モータ容量
が設定されるようになっている。
【0016】斜板40dの傾転角は、傾転シリンダ41
によって可変制御される。この傾転シリンダ41は、斜
板40dに連結されたピストン41aと、該ピストン4
1aの両側にそれぞれ形成されたチャンバ41b、41
cとを有し、一方のチャンバ例えばチャンバ41bに後
述するパイロット油圧源43からのパイロット油圧が供
給されると斜板40dがポンプ作動側に駆動され、他方
のチャンバ41cにパイロット油圧が供給されるとモー
タ作動側に駆動されるようになっている。
【0017】パイロット油圧源43は、電動モータ等に
より駆動されるオイルポンプや調圧弁から構成され、所
定圧のパイロット油圧を発生させる。この油圧源43と
傾転シリンダ41間には、フィルタ45、電磁式の2ポ
ート切換弁44、比例電磁弁42がこの順で配設され、
これらは、パイロット油圧源43から傾転シリンダ41
へのパイロット油圧の供給圧を制御するためのパイロッ
ト油圧制御回路を構成している。切換弁44は、ECU
60からの駆動信号D1によって、パイロット油路P5
の連通および遮断を行う。
【0018】比例電磁弁42の一方のソレノイド例えば
ソレノイド42aに制御信号ELPを供給すると、信号
値ELPに応じた大きさのパイロット油圧が比例電磁弁
42を介して傾転シリンダ41のポンプ作動側のチャン
バ41bに供給され、また、他方のソレノイド42bに
制御信号ELMを供給すると、信号値ELMに応じた大
きさのパイロット油圧がモータ作動側のチャンバ41c
に供給され、これにより、傾転シリンダ41のピストン
41aの作動位置、ひいては斜板40dの傾転角が可変
制御され、ポンプ作動時にあっては、吐出量の調整を
し、また、モータ作動時にあっては、出力トルクの調整
をするようになっている。
【0019】ポンプ/モータ40のポンプ作動時には、
斜板40dが傾転シリンダ41によってポンプ作動側に
駆動され、作動油は、作動油タンク30からフィルタ3
8、逆止弁58、管路P2、ポンプ/モータ40、管路
P1を介してアキュムレータ20へ流れ、モータ作動時
には、斜板40dがモータ作動側に駆動され、作動油は
ポンプ作動時とは逆方向に、アキュムレータ20から管
路P1、ポンプ/モータ40、管路P2、逆止弁57、
フィルタ37を介して作動油タンク30へ流れる。
【0020】作動油タンク30は、電磁式の2ポート切
換弁33、減圧弁35、エアドライヤ36を介して加圧
エアタンク31に、また、電磁式の3ポート切換弁34
を介してサブエアタンク32に接続されており、これら
は、作動油タンク30へのエア圧力供給回路を構成して
いる。切換弁34は、弁制御手段としてのECU60か
らの駆動信号D7によって作動し、サブエアタンク32
と作動油タンク30とを連通させる位置に切換えられ
る。サブエアタンク32と作動油タンク30とを連通さ
せることによって、サブエアタンク32は、一部保留し
ていたエアを作動油タンク30に供給し、また、作動油
タンク30内の作動油量の変動に合わせて、エアの補給
又は吸収を行い、作動油タンク30内エア圧の安定化を
図る。一方、ECU60からの駆動信号D7が断たれる
と、切換弁34は、大気解放位置に切り換わり、作動油
タンク30内の圧力を大気中に逃がす。
【0021】切換弁33は、ECU60からの駆動信号
D6によって作動し、エアタンク31内の高圧エアを作
動油タンク30内に供給し、タンク30内の作動油を所
定圧に加圧することにより、ポンプ/モータ40の作動
を安定した状態に保つ。ポンプ/モータ40や油圧経路
内嵌合部(オイルシール)等から漏れる作動油は、ドレ
ンタンク39へ還流する。ドレンタンク39は、ポンプ
59、フィルタ97および電磁式2ポート切換弁98を
介して作動油タンク30に接続されており、ドレンタン
ク39内の作動油が所定量に達すると、ポンプ59を作
動させ、ECU60は、切換弁98に駆動信号を出力
し、これを開成して、不足する作動油を作動油タンク3
0に補充する。
【0022】作動油タンク30には、作動油レベルセン
サ90と油温センサ91が設けられており、それぞれ作
動油レベル信号LOIL 、油温信号TOIL をECU60に
供給している。ECU60は、これらの信号によって、
作動油が正常な状態であるかどうかを監視し、回生装置
の作動を規制することで、ポンプ/モータ40等の装置
の破損を防止している。
【0023】前述したドグクラッチ51は、エア圧によ
って断接作動し、ドグクラッチ51には、クラッチ接続
用の電磁式3ポート切換弁53およびクラッチ切断用の
電磁式3ポート切換弁54を介してエアタンク52が接
続されており、これらはドグクラッチ作動制御回路を構
成している。クラッチ接続用の切換弁53が、ECU6
0からの駆動信号D8により作動すると、エアタンク5
2の高圧エアが、ドグクラッチ51に供給され、ドグク
ラッチ51は接続作動となり、一方、クラッチ切断用の
切換弁54が、ECU60からの駆動信号D9により作
動すると、ドグクラッチ51は切断作動となる。
【0024】ドグクラッチ51には、ドグクラッチ断接
センサ92が設けられており、ドグクラッチ51の断接
状態を検出して、その検出信号DCLをECU60に供
給している。また、ドグクラッチ51のポンプ/モータ
側出力軸には、ポンプ/モータ40の回転数を検出する
回転数センサ93が設けられており、ポンプ回転数信号
NP をECU60へ供給している。
【0025】ここで、前述の車両の構成のうちエネルギ
回生装置と関わるものについて説明する。先ず、エンジ
ン1には燃料噴射装置5が備えられており、この燃料噴
射装置5に接続されたガバナコントロールユニット67
は、通常の燃料噴射制御を行うとともに、後述するEC
U60からのラック制限信号Rによる燃料噴射制限(ラ
ック制限)を行っている。この燃料噴射制限(ラック制
限)は、ポンプ/モータ40のモータ作動による出力と
エンジン1による出力との和が、通常のエンジン1だけ
による最大駆動トルクに対応する出力以上にならないよ
うにエンジン側の制御を行うものである。また、ガバナ
コントロールユニット67は、エンジン回転数NE を検
出し、エンジン回転数信号NE をECU60へ供給して
いる。
【0026】トランスミッション3には、車速検出手段
としての車速センサ83、T/Mリバースセンサ84、
T/Mニュートラルセンサ85およびセレクト位置セン
サ86が設けられており、それぞれ車速信号V、T/M
リバース信号TMR、T/Mニュートラル信号TMNお
よびセレクト位置信号LTMをECU60へ供給してい
る。
【0027】ブレーキパワーユニット70は、通常のサ
ービスブレーキ(ブレーキ装置)の制動力供給源である
一方、エネルギ回生装置のポンプ作動による制動力(補
助ブレーキ)を利用する場合には、サービスブレーキの
制動力を弱める制御を行うように構成されている(制動
力減少補正手段)。図3はブレーキパワーユニット70
の構成を示す概略図であり、サービスブレーキ(ブレー
キ装置)にはエアブレーキ(エアオーバハイドロリック
ブレーキ等)を使用している。ブレーキバルブ71はブ
レーキペダル70aによって作動するエア供給量調節弁
であり、その入力側には高圧エア供給源としてエアタン
ク73がエア管路P15を介して接続されている。一
方、出力側には、第1エア通路を構成するエア管路P1
0、P11を介してエア倍力装置(エアマスタ)78が
接続されており、エアマスタ78の出力側には、制動力
を発生するホイールシリンダ15が接続されている。こ
のホイールシリンダ15は、エアマスタ78で増幅され
た作動油圧によって作動して大きな制動力を発生させる
ようになっている。
【0028】第1エア通路のエア管路P10とP11と
の間には3ポート電磁切換弁75が介装され、この切換
弁75は通常の消勢された状態では管路P10とP11
とが連通するように設定されており(第2ポジショ
ン)、通常のサービスブレーキ作動を可能としている。
また、切換弁75にはエア管路P10から分岐したエア
管路P13が接続されており、管路P13には差圧弁7
4が介装されている。ECU60から駆動信号D10が
切換弁75に供給されると、切換弁75は付勢されて図
3に示す位置(第1ポジション)に切換えられ、差圧弁
74を介する第2エア通路が形成される。この場合に
は、差圧弁74は、入力側(ブレーキバルブ71側)の
ブレーキ圧PBKと出力側(エアマスタ78側)のブレー
キマスタ圧PBMとの差圧が所定値(例えば、0.8kgf/
cm2 )以上になった場合にのみ開成して、エア管路P1
3側からエア管路P11側へのエア流通が可能となる。
これにより、例えば、ポンプ作動による補助ブレーキを
利用するような場合に、この第2エア通路の差圧弁の働
きにより、ブレーキペダル70aの踏込量に応じたエア
圧が、差圧分だけ遅れてエアマスタ78に供給されるこ
とになり、その間サービスブレーキの制動力は制限さ
れ、ブレーキペダル70aが大きく操作されたときのみ
サービスブレーキが作動するようにできる。
【0029】エア管路P11からはエア管路P14が分
岐し、安全弁76、エア管路P16を介して電磁排気弁
77に接続されている。安全弁76には2つの入力ポー
トを有しており、入力ポート76aには前述のエア管路
P14が接続され、入力ポート76bには管路P12を
介してブレーキバルブ71の出力側が接続されている。
一方、出力ポート76cには前述のエア管路P16が接
続されている。安全弁76はブレーキ圧(コントロール
圧)PBKに応動するピストン弁を内蔵しており、通常入
力ポート76aから出力ポート76cに抜けるエア通路
(第3エア通路)を、入力ポート76bからのコントロ
ール圧が所定値(例えば、1.0kgf/cm 2 )を越えると
前述のピストン弁を作動させて遮断させるしくみのもの
である。排気弁77は、通常は消勢されて管路P16と
大気とを遮断するように閉成されているが(図3に示す
位置)、駆動信号D12がECU60から供給される
と、大気解放側に付勢され、第3エア通路が形成され
て、エアマスタ78内のエアが抜けるようになってい
る。例えば、ポンプ作動による補助ブレーキを利用する
ような場合には、この第3エア通路を開成することによ
りサービスブレーキの制動力を弱めることができる。
【0030】ブレーキバルブ71に設けられたブレーキ
圧センサ72は、ブレーキペダル70aの操作度合い
(踏込量)に応じて発生するブレーキ圧PBKを検出し、
ブレーキ圧検出信号PBKをECU60に供給している。
また、エア管路P14にはエアマスタ78のブレーキマ
スタ圧PBMを検出するブレーキマスタ圧センサ79が設
けられており、ブレーキマスタ圧検出信号PBMをECU
60に供給している。これらの検出信号により、補助ブ
レーキ作動とサービスブレーキ作動との切換制御が可能
となっている。
【0031】尚、図3では一つのブレーキ系統(駆動輪
WR 側)の例を示したが、ブレーキバルブ71から分岐
する他のブレーキ系統(従動輪WF 側等)についても同
じ構成、作動となる。また、ホイールシリンダ15は各
車輪毎に設けられている。図4は、エネルギ回生装置の
作動を制御するECU60の構成を示し、ECU60に
は、プロセッサ、メモリ、入出力回路等を備えている。
このECU60の入力側には、電源のオンオフ状態信号
を供給するメインSW64、アクセルペダル(図示せ
ず)に連動し、アクセルペダルの踏込量を検出するアク
セル開度センサ61、クラッチペダル(図示せず)に連
動し、エンジンクラッチ断接を検出する2つのクラッチ
センサ(CL1)62、(CL2)63、および前述し
たブレーキ圧センサ70aを含む各種センサが接続され
る。ここで、エンジンクラッチ断接センサ(CL1)6
2は、クラッチペダル(図示せず)の戻り限(クラッチ
接続)で信号を供給してONになるように設定され、ま
たエンジンクラッチ断接センサ(CL2)63は、クラ
ッチペダル(図示せず)の踏込限(クラッチ切断)で信
号を供給してONになるように設定されており、センサ
(CL1)62とセンサ(CL2)63の組み合わせに
よって半クラッチ状態が検出可能となっている。
【0032】一方、ECU60の出力側には、前述した
各種電磁切換弁、各種インジケータ類が接続されてい
る。インジケータ類には、アキュムレータのピストンセ
ンサ87からのピストン位置信号LP と蓄圧センサ88
からの蓄圧信号PACとによって蓄圧量を表示する蓄圧イ
ンジケータ66、ドグクラッチ断接センサ92からのド
グクラッチ断接信号DCLによってエネルギ回生装置が
作動中であることを表示する回生ランプ68および各種
エラー信号によってエラーを表示するダイアグランプ6
9が有る。
【0033】以下、上述のように構成される制動エネル
ギ回生装置のポンプ制御およびモータ制御を図5乃至図
11に示すフローチャートを参照して説明する。図5、
図6および図7は、ECU60が実行する制動時のポン
プ制御の制御手順をを示す。先ず、ECU60は、ステ
ップS10でドグクラッチ断接センサ92からのドグク
ラッチ断接信号DCLによってドグクラッチ51がON
(接続)かOFF(切断)かを判別する。尚、ドグクラ
ッチ51は、車両が所定の運転状態(例えば、車速が5
km/h以下であり後退ギヤ段以外のセレクト位置で走行し
ている状態)であるときに、ECU60からクラッチ接
続用切換弁53に駆動信号D8が供給されてON(接
続)となり、所定の車速(例えば、60km/h)以上では
ポンプ/モータ40の許容能力超過を防止するため、切
断用切換弁54に駆動信号D9が供給されてOFF(切
断)となる。ドグクラッチ51が接続状態になると、ポ
ンプ/モータ40は、駆動軸10、12、ギヤボックス
50を介して駆動輪WR により駆動されることになる。
【0034】ステップS10の判別結果がOFF(切
断)であれば図7のステップS20に進む。ECU60
は、ステップS20において比例電磁弁42への傾転角
制御信号値ELPをゼロ(ELP=0)に設定する。こ
れにより、パイロット油圧源43からのパイロット油圧
は遮断された状態に保持され、傾転角シリンダ41のピ
ストン41aも中立位置に保持される。そして、ポンプ
/モータ40の斜板40dの傾転角度をゼロに保持する
ことによって、ポンプ/モータ40は、ポンプとして機
能しないことになる。次に、ステップS21では、切換
弁44への駆動信号D1を断ったままにして、これをO
FF(閉)状態に保持し、さらに、ステップS22で
は、アンロード弁(ノーマルオープン)25へアンロー
ド弁信号D3を出力せず、これをOFF(開)とし、高
圧油管路P1と低圧油管路P2とを連通の状態に保持す
る。ステップS23では、ECU60は、プログラム制
御変数であるフラグf1に値0(f1=0)を設定し、
これによりポンプ制御が実施されていないことを記憶す
る。
【0035】図5のステップS10に戻り、このステッ
プでの判別結果がON(接続)状態であれば、ステップ
S11に進む。ステップS11では、ECU60は、ト
ランスミション3のセレクト位置が後退ギヤ段(リバー
ス位置)であるか否かをT/Mリバース信号TMRによ
り判別して、判別結果がYES(リバース)つまり車両
後退ギヤ段位置であれば前述した図7のステップS20
以下を実行し、ポンプ制御を行わない。一方、判別結果
がNOつまり車両前進ギヤ段位置であればステップS1
2を実行する。
【0036】ステップS12では、ECU60は、車両
が停止しているか否かを判別する。この判別は、車速V
が所定値XV0( 例えば、1 km/h)以下であるかを車速信
号Vにより判別して、V≦XV0(1km/h)であればポン
プ制御を実行しない。一方、判別結果がV>XV0(1km
/h)であればステップS13を実行する。ステップS1
3では、ECU60は、運転手がブレーキペダル70a
を踏んだことによりブレーキ圧PBKが発生しているかど
うかをブレーキ圧センサ72からのブレーキ圧信号PBK
により判別して、PBK<XPB(例えば、0.2kgf/c
m2 )であればブレーキペダル70aを踏んでいない状
態とみなして、ポンプ制御を実行しない。一方、判別結
果がPBK≧XPB(0.2kgf/cm2 )であればエネルギを
回生すべき運転条件がすべて成立したと判別して、ステ
ップS14を実行する。
【0037】ステップS14では、ECU60は、ポン
プ/モータ40の斜板40dの傾転角制御信号値ELP
を設定するサブルーチンを実行する。ELP値の設定方
法としては、例えば図15に示すように、ブレーキ圧P
BKに応じた基準値を計算し、さらに、この基準値を、作
動油タンクの油温センサ91で検出された油温TOIL、
車速センサ83で検出された車速V、アキュムレータ2
0の蓄圧量PAC等により補正して適宜値に設定される。
【0038】次に図6のステップS15では、ECU6
0は、上述のようにして設定したELP値に対応する制
御信号を比例電磁弁42に出力し、ポンプ/モータ40
の傾転角を信号値ELPに対応する角度に設定する。次
いで、ステップS16では、切換弁44に駆動信号D1
を出力して、これをON(開)にし、傾転角シリンダ4
1にパイロット油圧を供給する。また、ステップS17
では、低圧油管路P2と高圧油管路P1間のアンロード
弁(ノーマルオープン)25をアンロード弁信号D3に
よってON(閉)とし、高圧油管路P1の圧力が低圧油
管路P2に逃げないように遮断する。さらに、ステップ
S18では、ポンプ作動中であることを記憶するために
フラグf1に値1を設定する。
【0039】このようにして、ポンプ/モータ40の傾
転角が比例電磁弁42への制御信号値ELPに対応する
角度に設定されると、ポンプ/モータ40はポンプとし
て作動し、作動油タンク30の作動油を吸い込んで、こ
れをアキュムレータ20の作動油室23に押し込んで蓄
圧する。以上のポンプ制御では、運転者のブレーキペダ
ル踏込量、作動油温、車速、蓄圧量に応じてポンプ/モ
ータ40の傾転角が設定されることになり、ポンプ/モ
ータ40がブレーキペダル踏込量等に応じた仕事をし
て、制動エネルギが回収されることになる。
【0040】図8乃至図11は、発進および加速時(発
進/加速時)のモータ制御の制御手順を示す。先ず、E
CU60は、モータ作動に入る前に、ステップS30乃
至ステップS40において、モータ制御を実行しても良
いか否かを判別する。ステップS30では、運転手が車
両を発進させる意図を有しているか否かを、ブレーキ圧
PBKが所定値XPB(例えば、0.2kgf/cm2 )より小で
あるか否かにより判断する。ステップS30の判別結果
が、PBK≧XPB(0.2kgf/cm2 )であれば、後述する
図11のステップS50以下を実行して、モータ制御を
行わない。一方、判別結果がPBK<XPB(0.2kgf/cm
2 )であればステップS31に進む。
【0041】ステップS31では、ECU60は、ポン
プ制御中であるか否かを、ポンプ制御中であることを示
すフラグf1が1(YES)であるか0(NO)である
かで判別する。フラグf1が1(YES)のとき、つま
りポンプ制御中のときには、後述する図11のステップ
S50以下を実行し、モータ制御を行わない。一方、フ
ラグf1が0(NO)のとき、つまりポンプ制御中でな
いときには、ステップS32に進む。
【0042】ステップS32では、ECU60は、ドグ
クラッチ断接センサ92がON(接続)かOFF(切
断)かをドグクラッチ断接信号DCLにより判別し、O
FF(切断)であればモータ制御を実行しない。一方、
判別結果がON(接続)であればステップS33に進
む。ステップS33では、ECU60は、トランスミシ
ョン3のセレクト位置が後退ギヤ段(リバース位置)で
あるか否かをT/Mリバース信号TMRにより判別し
て、判別結果がYES(リバース)つまり車両後退ギヤ
段位置であればモータ制御を実行しない。一方、判別結
果がNOつまり車両前進ギヤ段位置であればステップS
34に進む。
【0043】ステップS34では、ECU60は、トラ
ンスミション3のセレクト位置がニュートラルであるか
否かをT/Mニュートラル信号TMNにより判別する。
判別結果がYES(ニュートラル)つまりセレクト位置
がニュートラルであれば、運転手には未だ車両を発進さ
せる意図がないと判断して、モータ制御を行わない。一
方、判別結果がNOのときには、ステップS35に進
む。
【0044】ステップS35では、ECU60は、クラ
ッチ2が接続状態か切断状態かをクラッチ断接センサ
(CL2)63のクラッチ断接信号CL2により判別
し、切断状態であれば、トランスミション3のセレクト
位置がニュートラルのときと同様に、モータ制御を行わ
ない。一方、接続状態(半クラッチ状態も含む)であれ
ば図9のステップS36に進む。
【0045】ステップS36では、ECU60は、アキ
ュムレータ20に作動油が充填されているかどうかを、
ピストン位置センサ87からのピストン位置信号LP に
よって判別する。ピストン21の前述した直前位置に設
定されたピストン位置センサ87が0FFつまり作動油
が空のときには、アキュムレータ20に作動油が蓄圧さ
れていないことになり、このような場合には、モータ制
御を実行しない。一方、ピストン位置センサ87がON
つまりアキュムレータ20に作動油が充填されていると
きには、ステップS37に進む。
【0046】ステップS37では、ECU60は、車速
Vが所定値XV2(例えば、65km/h)以下であるか否か
を車速信号Vにより判別し、所定値XV2(65km/h)よ
り大であれば、ポンプ/モータ40が、許容能力を越え
て破損することを防止するために、モータ制御は行わな
い。一方、所定値XV2(65km/h)以下であればステッ
プS38に進む。
【0047】ステップS38では、ECU60は、ステ
ップS37と同様に車速Vを所定値XV1(例えば、5km
/h)と比較して、XV1値より小の場合にはステップS3
9に進み、クラッチ2が完全に接続されているか半クラ
ッチ状態であるかを、クラッチ断接センサ(CL1)6
2のクラッチ断接信号CL1によって判別する。ステッ
プS38の判別により、車速Vが所定値XV1(5km/h)
より小であるにもかかわらず、クラッチ2が完全に接続
されていると判別されるような場合には、クラッチセン
サ62、63や車速センサ83等に何らかの異常が有る
と判断して、安全上モータ制御は行わない。一方、クラ
ッチ断接信号CL1がOFF状態を示す場合には、前述
したステップS35の判別結果と合わせて、クラッチ2
が半クラッチ状態にあることを意味し、このような場合
にはステップS40に進む。
【0048】ステップS40では、ECU60は、アク
セル開度L Aθが、モータ開始開度判別値Xθ1 より大
であるか否かを、アクセル開度信号L Aθにより判断す
る。上述の判別値Xθ1 は、車速Vに応じて設定され、
図16は、車速Vと、それによって設定される判別値X
θ1 との関係を示している。アクセル開度L Aθが判別
値Xθ1 より小(L Aθ<Xθ1 )の場合には、回生エ
ネルギにより車両を加速させるべき状態ではないと判断
して、モータ作動は行わない。一方、判別値Xθ1 より
大(L Aθ≧Xθ1 )である場合には、ステップS41
に進んでモータ制御を開始することになる。
【0049】モータ制御を実行しない場合には、ECU
60は、図11のステップS50において比例電磁弁4
2への傾転角制御信号値ELMをゼロ(ELM=0)に
設定しこれを出力する。これにより、傾転角シリンダ4
1のピストン41aは中立位置に保持され、ポンプ/モ
ータ40の斜板40dの傾転角度がゼロになり、ポンプ
/モータ40はモータとして機能しない状態となる。ス
テップS51では、傾転角シリンダ41のピストン41
aを駆動するパイロット油の給排制御を行う切換弁44
を、駆動信号D1を断ってOFF(閉)にする。ステッ
プS52では、モータ作動時にON(開)である遮断弁
24を、遮断弁信号D2を断ってOFF(閉)にし、ア
キュムレータ20からポンプ/モータ40への作動油の
流れを止める。ステップS53では、低圧油管路P2と
高圧油管路P1間に配設されるアンロード弁(ノーマル
オープン)25を、アンロード弁信号D3の出力を停止
してOFF(開)とし、高圧油管路P1と低圧油管路P
2を連通させる。ステップS54では、モータ作動時に
エンジン1に対して発信していた後述のラック制限信号
Rを断ってOFFとし、さらにステップS55にて、同
様に発信していたラック制限有効信号REを断ってOF
Fとする。最後にステップS56で、プログラム制御変
数であるフラグf2に値0(f2=0)を設定し、これ
によりモータ制御が実施されていないことを記憶する。
【0050】一方、ステップS41の実行によりモータ
制御が開始されると、ECU60は、ポンプ/モータ4
0の斜板40dの傾転角制御信号値ELMを設定するサ
ブルーチンを実行する。ELM値の設定方法としては、
先ず、アクセル開度L Aθおよび車速V(車速Vに代え
てエンジン回転数NE でもよい)に応じて基準値を設定
する。図17は、ECU60の記憶装置に記憶されてい
るELMマップを示し、ECU60は、このマップから
車速Vおよびアクセル開度L Aθに応じたELM基準値
(XM0、XM1、・・・)を読み出す。次に、油温センサ
91で検出された作動油タンク30の油温に応じた補正
係数を求め、これをELM基準値に掛け合わせて、最適
な傾転角制御信号ELM値を算出している。アクセル開
度L Aθによって傾転角制御信号値ELMを変化させる
ことは、通常のエンジン1だけによる発進および加速時
のアクセル操作のレスポンスと同様のレスポンスが得ら
れるように、ポンプ/モータ40のモータ作動による出
力トルク値を変化させることである。また、車速V(又
はエンジン回転数NE )によって傾転角制御信号値EL
Mを変化させることは、低速域では高トルクを供給し、
中速域では加速に必要なだけのトルクを供給することを
可能としている。
【0051】作動油タンク30の油温による補正は、油
温が例えば70℃未満ではELM値の補正を必要としな
いが、油温が70℃以上では、傾転角制御信号値ELM
を減少させるように補正する。高温時には、作動油の粘
性が低下し、ポンプ/モータ40の焼きつきの虞が生じ
るため、モータ容量を下げることでこれを防止してい
る。
【0052】次に、ECU60は、図10のステップS
42において、上述のようにして設定したELM値に対
応する制御信号を比例電磁弁42に出力し、ステップS
43では、駆動信号D1を出力して、切換弁44をON
(開)とし、比例電磁弁42を介して傾転角シリンダ4
1にパイロット油圧を供給する。これにより、ポンプ/
モータ40の斜板40dが、ELM値に対応する傾転角
に設定される。次いでステップS44では、遮断弁26
に遮断弁信号D2を出力して、これをON(開)にする
とともに、ステップS45において、アンロード弁(ノ
ーマルオープン)25にアンロード弁信号D3を供給し
て、これをON(閉)とし、高圧油管路P1の圧力が低
圧油管路P2に逃げないように遮断する。これにより、
ポンプ/モータ40は、アキュムレータ内に蓄圧されて
いた高圧作動油により駆動され、その駆動力は駆動軸4
0e、ギヤボックス50、駆動軸12、10を介して駆
動輪WR に伝達され、発進時や加速時の駆動力の一部を
賄う。
【0053】ステップS46では、ECU60は、エン
ジン1の燃料噴射装置5の燃料供給制限を行うためのラ
ック制限信号Rを、ガバナコントロールユニット67を
介して燃料噴射装置5に供給する。このラック制限信号
Rは、モータ制御時におけるエンジン1側の出力トルク
制限を行うものであり、エンジン1側の出力制限量は、
エンジン回転数NE およびアキュムレータ20の蓄圧量
PACに基づいて決定される。そして、燃料噴射装置5へ
供給されたエンジン1側の出力制限を確実に実行させる
ために、ステップS47において、ラック制限有効信号
REをガバナコントロールユニット67に出力して、ノ
イズ等による誤作動を防止している。最後にステップS
48で、プログラム制御変数であるフラグf2に値1を
設定し、これによりモータ作動中であることを記憶す
る。
【0054】図12乃至図14は、本発明に係る制動時
のサービスブレーキのエア圧減圧制御の制御ルーチンで
あり、このルーチンの実行によってポンプ作動による補
助ブレーキとサービスブレーキの制動力割合を調節して
いる。尚、このエア圧減圧制御の制御手順の理解を容易
にするために、車両走行中にブレーキペダル70aが踏
み込まれる前の運転状態から、ブレーキペダル70aが
踏み込まれ、車両が停止するまでに実行される制御を時
系列的に順を追って説明する。
【0055】ECU60は、先ず図12のステップS7
0を繰り返し実行して、制動エネルギ回生装置がポンプ
作動しているか否かを、ポンプ制御フラグf1が値1に
設定されているか否かによって判別する。前述した通
り、運転者がブレーキペダル70aを踏み込んでポンプ
制御が開始されるまでは、フラグf1は値1にセットさ
れないので、通常の走行中にはステップS70の判別結
果はNO(否定)であり、このような場合には、後述す
るステップS80の判別を行った後、図13のステップ
S79に進み、切換弁75および排気弁77を消勢(O
FF)のままにして当該ルーチンを終了する。このよう
に、制動エネルギ回生装置のポンプ制御が開始されるま
では切換弁75および排気弁77がともに消勢状態(第
2ポジション)に保持され、差圧弁74が配設されるエ
ア管路P13は遮断されるため、ブレーキバルブ71の
吐出エア圧は直接エアマスタ78に供給可能な状態にな
っている。
【0056】次に、走行中に運転者によってブレーキペ
ダル70aが踏み込まれ、制動エネルギ回生装置のポン
プ制御が開始されると、ポンプ制御フラグf1が値1に
セットされ、図12のステップS70の判別結果はYE
S(肯定)となり、次にステップS71を実行する。ス
テップS71では、プログラム制御変数フラグf(LP)が
値0か否かを判別する。このフラグf(LP)はポンプ作動
により吐出圧PHYつまりポンプ/モータ40とアキュム
レータ20との間の管路P1の作動油圧が所定値XPT
(例えば、100kgf/cm2 )以上である場合、すなわ
ち、回生装置が補助ブレーキとして有効な制動力を発生
させることができる場合に値0に設定され、ポンプ作動
の吐出容量が減少し、吐出圧PHYが所定値XPT(100
kgf/cm2 )より小さくなると値1に設定されるものであ
る。ポンプ制御開始直後においては通常フラグf(LP)は
値1にセットされており、ステップS80に進む。
【0057】ステップS80では、ポンプ吐出圧PHYが
所定値XPT(100kgf/cm2 )以上であるか否かを判別
し、判別結果がYESであれば、ステップS81で吐出
圧PHYが所定値XPT(100kgf/cm2 )以上であること
を記憶するためにフラグf(LP)を値0に設定するが、ス
テップS80の判別結果がNOで吐出圧PHYが所定値X
PT(100kgf/cm2 )に達していなければ、何もせずに
図13のステップS79に進む。従って、ポンプ制御が
開始されても、ポンプ/モータ40の吐出圧PHYが所定
値XPT(100kgf/cm2 )以上にならない限りは、ステ
ップS79が繰り返し実行され続け、切換弁75および
排気弁77は消勢(OFF)の状態に保持される。この
場合、排気弁77も消勢(OFF)のままに保持される
ので、ブレーキバルブ71の吐出エア圧は直接エアマス
タ78に供給されることになり、サービスブレーキによ
ってブレーキペダル70aの踏込量に応じた通常の制動
力が発生することになる。このように、制動エネルギ回
生装置のポンプ制御が開始されても、ポンプ吐出圧PHY
が所定値XPT(100kgf/cm2 )を越えるまでは回生装
置が補助ブレーキとして有効な制動力を発生させていな
いものとして、エアマスタ78に供給されるエア圧は減
圧されない。
【0058】制動エネルギ回生装置のポンプ制御が進行
してポンプ吐出圧PHYが所定値XPT(100kgf/cm2
を越えると、補助ブレーキとして回生装置が有効な制動
力を発生させていると判定し、フラグf(LP)は値0にリ
セットされる(ステップS80、S81)。フラグf(L
P)が値0にリセットされると、図12のステップS71
における判別結果はYES(肯定)となり、ステップS
72に進む。
【0059】ステップS72では、車速Vが所定値XVF
(例えば、4km/h)より大か否かを判別する。この判別
は、後述するサービスブレーキのエア圧減圧制御を終了
させるか否かの判別を行うものであり、走行中にブレー
キペダル70aを踏み込んで減速させる、減速初期にお
いては通常YES(肯定)の場合が多く、この場合には
ステップS73に進む。
【0060】ステップS73では、いわゆるパニックブ
レーキ(急制動)が実施されたか否かをブレーキ圧PBK
が所定値XPN(例えば、2.0kgf/cm2 )以上か否かで
判別する。判別結果がYESの場合には、図13のステ
ップS79に進み、切換弁75および排気弁77をとも
に消勢(OFF)してサービスブレーキのエア圧の減圧
を行わない。尚、サービスブレーキのエア圧減圧制御中
にパニックブレーキが実施されると、エア圧減圧制御を
中断することになり、パニックブレーキ時には、サービ
スブレーキによる制動と制動エネルギ回生装置による制
動を同時に実行させることになり、急制動に対して適切
に対処することができる。また、ブレーキバルブ71の
エア圧がコントロール圧として安全弁に作用するため
に、安全弁76が作動してエアマスタ78からの排気通
路である管路P11と管路P16の連通も遮断されるこ
とになる。
【0061】ブレーキ圧PBKが所定値XPN(2.0kgf/
cm2 )より小で、パニックブレーキでない一般制動時
(ステップS73の判別結果がNO(否定)の場合)に
は、図13のステップS75に進む。ステップS75で
は、運転者のブレーキペダル70aの踏込操作によって
ブレーキバルブ71が発生させるブレーキ圧PBKの変化
量が大か小か(すなわちブレーキペダル70aの操作速
度が速いか遅いか)を判別する。ブレーキ圧PBKの変化
量が大か小かを判別する判別閾値は、車速Vに応じて決
定されるようになっており、例えば、図18に示すよう
に車速Vが大きい場合にはある程度ゆっくりブレーキペ
ダル70aを操作しただけでも変化量が大と判定され、
一方車速Vが小さい場合には急速にブレーキペダル70
aを操作しなければ変化量は小とみなされるようになっ
ている。尚、ブレーキ圧PBKの変化量は、ブレーキ圧P
BKの前回検出値と今回検出値との差から求めることがで
き、一連のブレーキペダル70aの操作中に検出される
ブレーキ圧変化量の最大値が記憶され、ステップS75
が実行される毎にその記憶値によって判別される。
【0062】ECU60は、検出したブレーキ操作速度
の大小に応じ、切換弁75および排気弁77を、下記の
通り異なる手順によって切換制御している。先ず、ブレ
ーキ操作速度が大の場合には、回生装置による補助ブレ
ーキが効き始めても、引き続き所定時間(例えば、0.
5秒間)にわたりサービスブレーキの制動力を維持する
ように制御する。すなわち、ステップS75の判別結果
が大でブレーキが速く操作されたことが確認されたら次
にステップS76に進み、タイマ(以下0.5秒タイマ
という)をセットする。尚、このタイマは一旦セットさ
れると、一連のブレーキペダル70aの操作中にステッ
プS76が繰り返し実行されてもリセットされることは
ない。そして、ブレーキマスタ圧PBMが充分なブレーキ
力を発生させる圧力に達したか否かを判別し(ステップ
S77)、先のステップS78でセットした0.5秒タ
イマによって所定時間(0.5秒)の経過を判別した後
(ステップS78)、ステップS79に進み、切換弁7
5の駆動信号D10および排気弁77の駆動信号D12
を断ったままにしてこれらをOFF状態に保持する。こ
の状態では第1エア通路(P10、P11)が開成して
おり、ブレーキバルブ71のエア圧が直接エアマスタ7
8に供給されてサービスブレーキによる制動が継続され
る。
【0063】0.5秒タイマによって所定時間(0.5
秒)の経過が判別されるか(ステップS78の判別結果
がYESの場合)、所定時間(0.5秒)の経過前にブ
レーキマスタ圧PBMが、充分なブレーキ力を発生させる
判別圧力に到達した場合(ステップS77の判別結果が
大の場合)、サービスブレーキの制動力によって車速V
が充分に減速したと判断し、ステップS90以降のエア
圧減圧制御を実行することになる。尚、ステップS77
においてブレーキマスタ圧PBMの大小判別に使用される
値は、例えば図19に示すように車速Vに応じ、車速V
が大であるほど大きな値になるように設定される。しか
しながら、設定される判別閾値は、差圧弁74が開成状
態となる差圧(例えば、0.8kgf/cm2 )より小に設定
される。
【0064】一方、ステップS75においてブレーキ操
作速度(エア圧PBKの変化量)が小であると判別された
場合、ステップS90に進み、直ちにエア圧減圧制御を
実行することになる。ステップS90では、サービスブ
レーキの制動力制限を行う第一段階として、切換弁75
に駆動信号D10を供給してこれをONとし、差圧弁7
4を介する第2エア通路を開成させ、この状態を所定時
間(例えば、0.2秒間)にわたって保持し(ステップ
S91)、この間差圧弁74の入口、出口側において所
定の圧力差がなければサービスブレーキが働かないよう
にする。すなわち、ブレーキバルブ71の吐出エア圧P
BKが所定値に達しなければエア圧はエアマスタ78に供
給されないので、ブレーキペダル70aの踏込量が小さ
い場合にはサービスブレーキの制動力が働かず、制動エ
ネルギ回生装置の補助ブレーキだけが効くことになる。
また、ブレーキペダル70aの踏込量が大になって差圧
弁74が開くと、その時点からサービスブレーキによる
制動力が発生することになる。このように、ブレーキペ
ダル70aを踏み込んでも、切換弁75と差圧弁74に
よって、差圧弁74が開成する差圧分(0.8kgf/c
m2 )だけ遅れてサービスブレーキが作用することにな
り、その間、制動エネルギ回生装置によって制動が行わ
れる。ステップS91において、切換弁75を開成して
から所定時間(0.2秒)が経過したことが判別される
と、図14のステップS92に進む。
【0065】ステップS92では、再度ポンプ/モータ
40の吐出圧PHYが所定値XPT(100kgf/cm2 )以上
か否かを判別し、判別結果がYESの場合にはステップ
S93でフラグf(LP)を値0に設定し直し、ポンプ作動
による制動が実際に行われていることを再確認する。そ
して、ステップS94では、後述する排気弁77の解放
により、サービスブレーキの制動力が弱まったか否か
を、ブレーキマスタ圧PBMが所定値XPL(例えば、0.
3kgf/cm2 )以上か否かで判別する。判別結果がNOの
場合には、サービスブレーキの制動力は充分弱まったと
判定でき、ステップS102に進み、排気弁77を閉成
してサービスブレーキの制動力制限(エア圧減圧)をや
める。エアマスタ78からエア圧を完全に抜くと、再度
サービスブレーキを効かせる場合に遅れが生じてしまう
ことになる。一方、ステップS94の判別結果がYES
の場合には、エアマスタ78のエアが充分抜け切ってい
ないと判定でき、この場合は次のステップS95に進
む。
【0066】ステップS95では、ブレーキ圧PBKとブ
レーキマスタ圧PBMとの圧力差|PBK−PBM|が、差圧
弁74が開成する差圧値である所定値XPD(例えば、
0.8kgf/cm2 )以上であるか否かを判別し、判別結果
がYESの場合には、サービスブレーキによる制動力が
必要な状態であると判定し、ステップS102に進み、
排気弁77を閉成してエアマスタ78のエア抜きをやめ
る。
【0067】一方、ステップS95の判別結果がNOの
場合には、ブレーキペダル70aの踏込量が小であると
判定でき、また差圧弁74も閉じているのでこの場合は
次のステップS96、S97を実行して排気弁77を開
成してもよいことになる。差圧弁74が閉じていると、
排気弁77を開いてもエアタンク73から大量の圧力エ
アが逃げる心配もない。
【0068】ステップS96では、次のステップS97
で排気弁77に駆動信号D12を供給してこれをONとし
た時点から所定時間(例えば、1秒間)が経過したか否
かを判別する。判別結果がNOの場合には、未だ所定時
間(1秒間)が経過していない状況と判断でき、ステッ
プS97で排気弁77に駆動信号D12を供給し続け、
開成状態を保持する。すなわち、ECU60は排気弁7
7を所定時間(1秒間)だけ開弁して、エアマスタ78
からエアを排気する。エアマスタ78に供給されるエア
圧を減圧することによって、サービスブレーキによる制
動力が弱められることになる。
【0069】エアマスタ78からのエア抜きによって、
所定時間(1秒間)以内にブレーキマスタ圧PBMが所定
圧XPL(0.3kgf/cm2 )以下に低下すると、前述した
ステップS94の判別によってステップS102が実行
され排気弁77は閉成(OFF)されることになるが、
所定時間(1秒間)が経過したにもかかわらず(ステッ
プS96の判別結果がYES(肯定)の場合)、上記ス
テップS94の判別により未だブレーキマスタ圧PBMが
所定値XPL(0.3kgf/cm2 )以上ある場合や、ステッ
プS95の判別により圧力差|PBK−PBM|が所定値X
PD(0.8kgf/cm2 )以上である場合が生じると、排気
弁77のエア抜け不良等の異常が考えられる。このよう
な場合、直ちに異常と判定する前に、ステップS105
において、ブレーキ圧PBKが所定圧XPS(例えば、1.
0kgf/cm2 )以上であるか否かを判別する。ブレーキ圧
PBKが所定圧XPS(1.0kgf/cm2 )以上であれば、こ
の圧力がコントロール圧として安全弁76に入力して安
全弁76が作動しており、このような場合には、排気弁
77、差圧弁74等は正常状態と判断でき、ステップS
102において排気弁77の駆動信号D12を断ってこ
れを一旦OFFにする。このとき、ステップS96の判
別に使用するタイマもリセットされるので、ステップS
96が再び実行されると、排気弁77は所定時間(1秒
間)だけ開弁されることになる。すなわち、排気弁77
を開弁してエア圧を減圧する場合には、所定時間毎にス
テップS105が実行されて排気弁77、安全弁76の
異常が監視され、これによって安全が確保される。
【0070】一方、ステップS105の判別結果がNO
の場合には、ブレーキペダル70aの操作量が小さく、
安全弁76が作動していないはずであり、このような状
態にもかかわらず、エアマスタ78内のエアが抜け切ら
ないような場合には、排気弁77、安全弁76等の異常
(エラー)状態とみなすことができ、ステップS106
で一旦排気弁77の駆動信号D12を断ってこれをOF
Fとした後、ステップS107でエラーコードを出力し
て運転者に異常を知らせるとともに、エラー処理制御の
実行に移る。
【0071】ブレーキペダル70aが引き戻されて、そ
の踏込量が小になり、ポンプ/モータ40の傾転角が小
に設定されると、それにつれて吐出圧PHYも低下し、図
14のステップS92において吐出圧PHYが所定値XPT
(100kgf/cm2 )より小(判別結果がNO(否定))
と判別されると、ステップS100が実行され、切換弁
75に供給していた駆動信号D10を断ってこれをOF
Fとし、第1エア通路を開成させ、ブレーキバルブ71
のエア圧を直接エアマスタ78に供給する。そして、ス
テップS101において、ポンプ作動による吐出圧PHY
が充分でなく、補助ブレーキの制動力が小であることを
記憶するために、フラグf(LP)の値を1に設定し、次い
でステップS102に進み、排気弁77の駆動信号D1
2を断ってこれをOFF状態に保持し、エアマスタ78
からエア圧が排出されることを防止する。これによって
サービスブレーキが効くようになる。
【0072】また、サービスブレーキのエア圧が減圧制
御される一方、補助ブレーキが効いて車速が低下し、図
12のステップS72において、車速Vが所定値XVF
(例えば、4km/h)以下であることが判別されると、図
13のステップS79が実行され、切換弁75および排
気弁77がともに消勢(OFF)にされてサービスブレ
ーキのエア圧減圧制御を終了する。車速が所定値XVF
(4km/h)以下ではサービスブレーキによる細かい制動
が必要と判断し、サービスブレーキのエア圧減圧制御は
行わない。
【0073】以上のように、サービスブレーキと補助ブ
レーキの制動力割合を調節する当該ブレーキエア圧減圧
制御では、補助ブレーキである制動エネルギ回生装置に
充分な制動力が発生しているか否かを最初に確認するよ
うにしており、これにより確実な制動力切換制御が可能
となっている。尚、上述の実施例のサービスブレーキの
エア圧減圧制御は、後輪(駆動輪)について説明した
が、前輪(従動輪)や各輪制御についても同様に説明す
ることができ、その説明は省略する。
【0074】
【発明の効果】上述のように、本発明の制動エネルギ回
生装置を備えた車両に依れば、ブレーキペダルが操作さ
れたことを検出するブレーキペダル操作検出手段と、ブ
レーキペダルの操作量に応じて作動し車輪に摩擦係合し
て制動力を付与するブレーキ装置と、ブレーキ装置に設
けられ制動力を減少させる制動力減少補正手段と、ブレ
ーキペダルの操作時に油圧ポンプ/モータをポンプ作動
させる制御手段と、油圧ポンプ/モータのポンプ作動時
における吐出圧を検出する圧力検出手段とを備え、該制
御手段は、ブレーキペダルの操作時に吐出圧が所定値以
上になったことを検知した後、制動力減少補正手段を作
動させるようにしたので、制動時にはポンプ作動による
制動力の発生を確かめた上でブレーキ装置の制動力を減
少させることができ、補助ブレーキである制動エネルギ
回生装置とブレーキ装置の制動力配分を的確にかつ確実
に制御することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される制動エネルギ回
生装置の一部およびこれを搭載した車両の構成を示す概
略図である。
【図2】本発明の制動エネルギ回生装置の主要構成を示
す油圧回路図である。
【図3】本発明に係る、ブレーキパワーユニットの主要
構成を示すエア回路図である。
【図4】本発明の制動エネルギ回生装置の電子制御装置
(ECU)の構成を示すブロック図である。
【図5】図4のECU60が実行するポンプ制御ルーチ
ンのフローチャートの一部である。
【図6】図5のフローチャートに続く、ポンプ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図7】図5のフローチャートに続く、ポンプ制御ルー
チンのフローチャートの残部である。
【図8】図4のECU60が実行するモータ制御ルーチ
ンのフローチャートの一部である。
【図9】図8のフローチャートに続く、モータ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図10】図9のフローチャートに続く、モータ制御ル
ーチンのフローチャートの一部である。
【図11】図9のフローチャートに続く、モータ制御ル
ーチンのフローチャートの残部である。
【図12】本発明に係る、ECU60が実行するブレー
キエア圧減圧制御ルーチンのフローチャートの一部であ
る。
【図13】図12のフローチャートに続く、ブレーキエ
ア圧減圧制御ルーチンのフローチャートの一部である。
【図14】図13のフローチャートに続く、ブレーキエ
ア圧減圧制御ルーチンのフローチャートの残部である。
【図15】制動エネルギ回生装置のポンプ制御時におけ
るブレーキ圧PBKと傾転角制御信号値ELPとの関係の
一例を示すグラフである。
【図16】制動エネルギ回生装置のモータ制御時におけ
る車速Vと判別値Xθ1 (アクセル開始開度)との関係
の一例を示すグラフである。
【図17】制動エネルギ回生装置のモータ制御時におけ
る車速Vとアクセル開度とこれらに応じた傾転角制御信
号値ELMの関係の一例を示すグラフである。
【図18】ブレーキエア圧減圧制御時における車速Vと
ブレーキ圧PBK変化量の判別閾値との関係の一例を示す
グラフである。
【図19】ブレーキエア圧減圧制御時における車速Vと
ブレーキマスタ圧PBMの判別閾値との関係の一例を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クラッチ 3 トランスミッション 10 後輪駆動軸 15 ホイールシリンダ 20 アキュムレータ 30 低圧作動油タンク 40 斜板式可変容量ピストンポンプ/モータ 41 傾転シリンダ 42 比例電磁弁 43 パイロット油圧源 50 ギヤボックス 51 ドグクラッチ 60 コントロールユニット(ECU) 67 ガバナコントロールユニット 70 ブレーキパワーユニット 70aブレーキペダル 71 ブレーキバルブ 72 ブレーキ圧センサ(ブレーキ操作検出手段) 73 エアタンク 74 差圧弁 75 3ポート切換弁 76 安全弁 77 排気弁 78 エアマスタ 79 ブレーキマスタ圧センサ 83 車速センサ 89 吐出圧センサ(圧力検出手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動油を貯溜する低圧タンクと油圧エネ
    ルギを蓄圧するアキュムレータとの間の油路に介裝さ
    れ、車両の駆動系部材にクラッチを介して連結される油
    圧ポンプ/モータを、制動時にポンプ作動させ、制動エ
    ネルギを油圧エネルギに変換して前記アキュムレータに
    蓄積する一方、発進/加速時にはモータ作動させて、ア
    キュムレータに蓄積した油圧エネルギを発進/加速エネ
    ルギとして利用する制動エネルギ回生装置を備えた車両
    において、ブレーキペダルが操作されたことを検出する
    ブレーキペダル操作検出手段と、前記ブレーキペダルの
    操作量に応じて作動し車輪に摩擦係合して制動力を付与
    するブレーキ装置と、該ブレーキ装置に設けられ前記制
    動力を減少させる制動力減少補正手段と、前記ブレーキ
    ペダルの操作時に前記油圧ポンプ/モータをポンプ作動
    させる制御手段と、前記油圧ポンプ/モータのポンプ作
    動時における吐出圧を検出する圧力検出手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ブレーキペダルの操作時に前記吐
    出圧が所定値以上になったことを検知した後、前記制動
    力減少補正手段を作動させることを特徴とする制動エネ
    ルギ回生装置を備えた車両。
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