JP2885024B2 - 制動エネルギ回生装置 - Google Patents

制動エネルギ回生装置

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JP2885024B2 JP27824093A JP27824093A JP2885024B2 JP 2885024 B2 JP2885024 B2 JP 2885024B2 JP 27824093 A JP27824093 A JP 27824093A JP 27824093 A JP27824093 A JP 27824093A JP 2885024 B2 JP2885024 B2 JP 2885024B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作動油をエネルギ伝達
媒体として、車両の制動エネルギを発進/加速エネルギ
に利用する蓄圧式の制動エネルギ回生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、市街バス等の車両に搭載され、制
動時のエネルギを回収して、これを発進時や加速時に利
用する制動エネルギ回生装置が、例えば特公平5−11
68号公報により知られている。この制動エネルギ回生
装置は、車両制動時に、ポンプ/モータをポンプとして
作動させ、アキュムレータに低圧タンクの作動油を圧送
して、これに制動エネルギを蓄えるようにしている。そ
して、車両の発進時あるいは加速運転時には、アキュム
レータの高圧作動油をポンプ/モータに供給してポンプ
/モータをモータとして作動させ、車両の駆動輪をポン
プ/モータで駆動し、これにより制動エネルギを再利用
している。
【0003】このような、制動エネルギ回生装置の低圧
タンクに加圧エアを供給して、タンク内の作動油を加圧
することにより、ポンプ/モータの空転を防止し、作動
を安定化させてポンプ/モータ効率の向上を図ってい
る。より具体的には、低圧タンクにエアタンクを接続
し、低圧タンクと加圧エアタンクとの間に切換弁を配設
し、該切換弁を操作することにより、エンジン作動時に
は低圧タンクにエアを供給して作動油に所定圧を加え、
エンジン停止時には低圧タンク内のエアを抜いて大気圧
に戻すようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポンプ/モータの構造
上の理由により、作動油は、回転部分等から潤滑の目的
を合わせ持ちながら外部に漏洩する。特に、加圧された
作動油の漏洩量は、通常の大気圧下における漏洩量より
多くなる。上述したように、エンジン作動中常時加圧式
の低圧タンクを使用すると、作動油が常時漏れて、その
漏洩量は無視し得ないものとなる。
【0005】漏洩した作動油は、一旦ドレンタンクに回
収された後に電動汲みだしポンプ等によって再び低圧タ
ンクに戻されることになるが、漏洩量が多くなるとポン
プの稼働頻度が高くなり、相当量のエネルギが消費され
るため、制動エネルギを再利用することが目的であるエ
ネルギ回生装置としての意義が損なわれる。そこで、本
発明は、ポンプ/モータの回転部分等からの作動油の漏
洩量を減少させ、作動油を低圧タンクに戻すための汲み
だしポンプの作動を極力なくし、回生したエネルギの浪
費を防止するように図った制動エネルギ回生装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の制動エネルギ回生装置は、作動油を貯溜す
る低圧タンクと油圧エネルギを蓄圧するアキュムレータ
との間の管路に介裝され、車両の駆動系部材にクラッチ
を介して連結される油圧ポンプ/モータを制動時にポン
プ作動させ、制動エネルギを油圧エネルギに変換して前
記アキュムレータに蓄積する一方、発進/加速時にはモ
ータ作動させて、アキュムレータに蓄積した油圧エネル
ギを発進/加速エネルギとして利用する制動エネルギ回
生装置において、前記低圧タンクに加圧エアを供給する
エア圧源と、前記低圧タンクと前記エア圧源との間に介
裝された第一弁手段と、前記低圧タンクを大気に解放す
る第二弁手段と、前記クラッチの断接状態をを検知する
クラッチ断接検出手段と、前記クラッチ断接検出手段に
より前記クラッチが断状態にあることを検知したとき、
前記第一弁手段を閉作動させてエア圧源の加圧エアの供
給を停止するとともに前記第二弁手段を開作動させて低
圧タンクのエア圧を大気に解放させる弁制御手段とを備
えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】クラッチの切断状態を検知し、制動エネルギ回
生装置の非作動が確認されると、エンジンの作動、不作
動にかかわらず、第一弁手段を閉作動させ、また第二弁
手段を開作動させることにより、低圧タンクの作動油の
加圧が停止され、大気圧に戻される。この結果、ポンプ
/モータの回転部等から漏洩する作動油量が減少する。
【0008】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1、図2及び図3に示すエネルギ回生装置は、ト
ランスミッション3、クラッチ2を介して駆動輪を駆動
するためのエンジン1を備える車両に適用され、ピスト
ン型アキュムレータ20、低圧作動油タンク30、斜板
式可変容量ピストン型のポンプ/モータ40、ギヤボッ
クス50、コントロールユニット60(以下これをEC
Uという)等を備えている。
【0009】先ず、エネルギ回生装置が適用される車両
の構成から説明すると、エンジン1の出力軸はクラッチ
2を介してトランスミッション3に接続され、トランス
ミッション3の出力軸13は、後輪駆動軸10の差動装
置(スルーシャフト型)に接続されている。そして、エ
ネルギ回生装置は、駆動軸12を介して前述した差動装
置に接続されている。
【0010】アキュムレータ20は、高圧油管路P1を
介して斜板式可変容量ピストン型ポンプ/モータ40の
第1ポート40aに接続されており、ポンプ/モータ4
0の第2ポート40bは、低圧油管路P2を介して作動
油タンク30に接続されている。アキュムレータ20
は、ピストン21によりガス室22と作動油室23に区
画され、ガス室22には所定圧の窒素ガスが封入され、
作動油室23には油圧が蓄圧可能となっている。
【0011】高圧油管路P1には、アキュムレータ20
側から順に遮断弁24およびアンロード弁(ノーマルオ
ープン)25が配設されている。遮断弁24は、電磁パ
イロット操作弁であり、通常はポンプ/モータ40から
アキュムレータ20へ向かう作動油の流れを許容し、逆
方向の流れを阻止する逆止弁として機能するが、ECU
60からの遮断弁信号D2が入力すると、アキュムレー
タ20側からポンプ/モータ40側への作動油の流れを
許容する。電磁式のアンロード弁25は、ECU60か
らのアンロード弁信号D3によって作動し、高圧油管路
P1と低圧油管路P2を管路P4を介して短絡し、高圧
油管路P1に閉じ込められた残圧を低圧油管路P2に逃
がすことができるようになっている。
【0012】高圧油管路P1と低圧油管路P2間には、
逆止弁46が配設され、この逆止弁46は低圧油管路P
2から高圧油管路P1への作動油の流入を可能にしてお
り、高圧油管路P1の作動油切れによって引き起こされ
る装置破損等を防止している。さらに、遮断弁24より
ポンプ/モータ40側の高圧油管路P1から分岐して管
路P3が作動油タンク30に接続され、この管路P3に
は、ポンプ/モータ40の吐出圧が設定圧(例えば、3
50kgf/cm2)以上になったとき、高圧油を作動油タン
ク30に逃がすためのリリーフ弁26が設けられてい
る。
【0013】高圧油管路P1には、遮断弁24よりポン
プ/モータ40側の管内圧力を知るための吐出圧センサ
89が設けられており、吐出圧信号PHYをECUに供給
している。アキュムレータ20には、窒素ガスの膨張に
よってピストン21が作動油室23の最大膨張位置の僅
かに手前の所定位置(直前位置という)に移動したと
き、これを検出してピストン位置信号(オフ信号)LP
を出力するピストン位置センサ87と、作動油室23内
の作動油圧を検出して蓄圧信号PACを出力する蓄圧セン
サ88が設けられており、それぞれピストン位置信号L
P 、蓄圧信号PACをECU60に供給している。
【0014】ポンプ/モータ40は、ギヤボックス50
を介して前述した駆動軸12に接続されており、駆動軸
10の制動エネルギは、駆動軸12とギヤボックス50
を介してポンプ/モータ40に伝達され、逆にポンプ/
モータ40の発進/加速エネルギは、ギヤボックス50
から駆動軸12、差動装置を介して駆動軸10に伝達さ
れる。ギヤボックス50は、一対の歯車50aとドグク
ラッチ51とから構成され、一対の歯車50aは駆動軸
12の回転を増速してポンプ/モータ40に伝達する。
駆動軸12とポンプ/モータ40との連結はドグクラッ
チ51によって断接される。
【0015】ポンプ/モータ40は、ギヤボックス50
の出力軸に接続された駆動軸40eと、これと一体回転
するピストンシリンダ40fと、該シリンダ40fに嵌
装されたピストン40cと、駆動軸40eの回転に伴っ
てピストン40cを往復運動させる斜板40dとを有
し、駆動軸40eに対する斜板40dの角度すなわち傾
転角を制御することによって、そのポンプ/モータ容量
が設定されるようになっている。
【0016】斜板40dの傾転角は、傾転シリンダ41
によって可変制御される。この傾転シリンダ41は、斜
板40dに連結されたピストン41aと、該ピストン4
1aの両側にそれぞれ形成されたチャンバ41b、41
cとを有し、一方のチャンバ例えばチャンバ41bに後
述するパイロット油圧源43からのパイロット油圧が供
給されると斜板40dがポンプ作動側に駆動され、他方
のチャンバ41cにパイロット油圧が供給されるとモー
タ作動側に駆動されるようになっている。
【0017】パイロット油圧源43は、電動モータ等に
より駆動されるオイルポンプや調圧弁から構成され、所
定圧のパイロット油圧を発生させる。この油圧源43と
傾転シリンダ41間には、フィルタ45、電磁式の2ポ
ート切換弁44、比例電磁弁42がこの順で配設され、
これらは、パイロット油圧源43から傾転シリンダ41
へのパイロット油圧の供給圧を制御するためのパイロッ
ト油圧制御回路を構成している。切換弁44は、ECU
60からの駆動信号D1によって、パイロット油路P5
の連通および遮断を行う。
【0018】比例電磁弁42の一方のソレノイド例えば
ソレノイド42aに制御信号ELPを供給すると、信号
値ELPに応じた大きさのパイロット油圧が比例電磁弁
42を介して傾転シリンダ41のポンプ作動側のチャン
バ41bに供給され、また、他方のソレノイド42bに
制御信号ELMを供給すると、信号値ELMに応じた大
きさのパイロット油圧がモータ作動側のチャンバ41c
に供給され、これにより、傾転シリンダ41のピストン
41aの作動位置、ひいては斜板40dの傾転角が可変
制御されるようになっている。
【0019】ポンプ/モータ40のポンプ作動時には、
斜板40dが傾転シリンダ41によってポンプ作動側に
駆動され、作動油は、作動油タンク30からフィルタ3
8、逆止弁58、管路P2、ポンプ/モータ40、管路
P1を介してアキュムレータ20へ流れ、モータ作動時
には、斜板40dがモータ作動側に駆動され、作動油は
ポンプ作動時とは逆方向に、アキュムレータ20から管
路P1、ポンプ/モータ40、管路P2、逆止弁57、
フィルタ37を介して作動油タンク30へ流れる。
【0020】作動油タンク30は、第一弁手段としての
電磁式の2ポート切換弁33、減圧弁35、エアドライ
ヤ36を介して加圧エアタンク31に、また、第二弁手
段としての電磁式の3ポート切換弁34を介してサブエ
アタンク32に接続されており、これらは、作動油タン
ク30へのエア圧力供給回路を構成している。切換弁3
4は、弁制御手段としてのECU60からの駆動信号D
7によって作動し、サブエアタンク32と作動油タンク
30とを連通させる位置に切換えられる。サブエアタン
ク32と作動油タンク30とを連通させることによっ
て、サブエアタンク32は、一部保留していたエアを作
動油タンク30に供給し、また、作動油タンク30内の
作動油量の変動に合わせて、エアの補給又は吸収を行
い、作動油タンク30内エア圧の安定化を図る。一方、
ECU60からの駆動信号D7が断たれると、切換弁3
4は、大気解放位置に切り換わり、作動油タンク30内
の圧力を大気中に逃がす。
【0021】切換弁33は、ECU60からの駆動信号
D6によって作動し、エアタンク31内の高圧エアを作
動油タンク30内に供給し、タンク30内の作動油を所
定圧に加圧することにより、ポンプ/モータ40の作動
を安定した状態に保つ。ポンプ/モータ40や油圧経路
内嵌合部(オイルシール)等から漏れる作動油は、ドレ
ンタンク39へ還流する。ドレンタンク39は、ポンプ
59、フィルタ97および電磁式2ポート切換弁98を
介して作動油タンク30に接続されており、ドレンタン
ク39内の作動油が所定量に達すると、ポンプ59を作
動させ、ECU60は、切換弁98に駆動信号を出力
し、これを開成して、不足する作動油を作動油タンク3
0に補充する。
【0022】作動油タンク30には、作動油レベルセン
サ90と油温センサ91が設けられており、それぞれ作
動油レベル信号LOIL 、油温信号TOIL をECU60に
供給している。ECU60は、これらの信号によって、
作動油が正常な状態であるかどうかを監視し、回生装置
の作動を規制することで、ポンプ/モータ40の焼き付
き等による装置の破損を防止している。
【0023】前述したドグクラッチ51は、エア圧によ
って断接作動し、ドグクラッチ51には、クラッチ接続
用の電磁式3ポート切換弁53およびクラッチ切断用の
電磁式3ポート切換弁54を介してエアタンク52が接
続されており、これらはドグクラッチ作動制御回路を構
成している。クラッチ接続用の切換弁53が、ECU6
0からの駆動信号D8により作動すると、エアタンク5
2の高圧エアが、ドグクラッチ51に供給され、ドグク
ラッチ51は接続作動となり、一方、クラッチ切断用の
切換弁54が、ECU60からの駆動信号D9により作
動すると、ドグクラッチ51は切断作動となる。
【0024】ドグクラッチ51には、ドグクラッチ断接
センサ92が設けられており、ドグクラッチ51の断接
状態を検出して、その検出信号DCLをECU60に供
給している。また、ドグクラッチ51のポンプ/モータ
側出力軸には、ポンプ/モータ40の回転数を検出する
回転数センサ93が設けられており、ポンプ回転数信号
NP をECU60へ供給している。
【0025】ブレーキペダル(図示せず)に接続された
ブレーキパワーユニット70は、駆動輪WR および従動
輪WF の制動力を制御するためのものであり、各車輪の
ホイールシリンダ(図示せず)にブレーキエア圧を供給
している。ブレーキペダル(図示せず)の踏み込み量に
応じて発生するブレーキ圧PBKは、図示しないセンサに
よって検出され、ECU60にブレーキ圧検出信号PBK
が供給されている。ECU60は、前述した吐出圧セン
サ89によって検出されるポンプ/モータ40の吐出圧
PHYおよびブレーキ圧PBKの大きさを、それぞれの所定
値と比較することによって、ポンプ/モータ40のポン
プ作動による蓄圧ブレーキと通常のサービスブレーキと
の作動切換制御を行っている。
【0026】エンジン1には燃料噴射装置5が備えられ
ており、この燃料噴射装置5に接続されたガバナコント
ロールユニット67は、通常の燃料噴射制御を行うとと
もに、後述するECU60からのラック制限信号Rによ
る燃料噴射制限(ラック制限)を行っている。この燃料
噴射制限(ラック制限)は、ポンプ/モータ40のモー
タ作動による出力トルクとエンジン1による出力トルク
との和が、通常のエンジン1だけによる駆動トルクに等
しくなるように制御されるものである。また、ガバナコ
ントロールユニット67は、エンジン回転数NE を検出
し、エンジン回転数信号NE をECU60へ供給してい
る。
【0027】トランスミッション3には、車速センサ8
3、T/Mリバースセンサ84、T/Mニュートラルセ
ンサ85およびセレクト位置センサ86が設けられてお
り、それぞれ車速信号V、T/Mリバース信号TMR、
T/Mニュートラル信号TMNおよびセレクト位置信号
LTMをECU60へ供給している。図3は、エネルギ回
生装置の作動を制御するECU60の構成を示し、EC
U60には、プロセッサ、メモリ、入出力回路等を備え
ている。このECU60の入力側には、電源のオンオフ
状態信号を供給するメインSW64、アクセルペダル
(図示せず)に連動し、アクセルペダルの踏み込み量を
検出するアクセル開度センサ61、クラッチペダル(図
示せず)に連動し、エンジンクラッチ断接を検出する2
つのクラッチセンサ(CL1)62、(CL2)63、
および前述したブレーキ圧センサを含む各種センサが接
続される。ここで、エンジンクラッチ断接センサ(CL
1)62は、クラッチペダル(図示せず)の戻り限(ク
ラッチ接続)で信号を供給してONになるように設定さ
れ、またエンジンクラッチ断接センサ(CL2)63
は、クラッチペダル(図示せず)の踏み込み限(クラッ
チ切断)で信号を供給してONになるように設定されて
おり、センサ(CL1)62とセンサ(CL2)63の
組み合わせによって半クラッチ状態が検出可能となって
いる。
【0028】一方、ECU60の出力側には、前述した
各種電磁切換弁、各種インジケータ類が接続されてい
る。インジケータ類には、アキュムレータのピストンセ
ンサ87からのピストン位置信号LP と蓄圧センサ88
からの蓄圧信号PACとによって蓄圧量を表示する蓄圧イ
ンジケータ66、ドグクラッチ断接センサ92からのド
グクラッチ断接信号DCLによってエネルギ回生装置が
作動中であることを表示する回生ランプ68および各種
エラー信号によってエラーを表示するダイアグランプ6
9が有る。
【0029】以下、上述のように構成される制動エネル
ギ回生装置のポンプ制御およびモータ制御を図4乃至図
11に示すフローチャートを参照して説明する。図4、
図5および図6は、ECU60が実行する制動時のポン
プ制御の制御手順をを示す。先ず、ECU60は、ステ
ップS10でドグクラッチ断接センサ92からのドグク
ラッチ断接信号DCLによってドグクラッチ51がON
(接続)かOFF(切断)かを判別する。尚、ドグクラ
ッチ51は、車両が所定の運転状態(例えば、車速が5
km/h以下であり後退ギヤ以外のセレクト位置で走行して
いる状態)であるときに、ECU60からクラッチ接続
用切換弁53に駆動信号D8が供給されてON(接続)
となり、所定の車速(例えば、60km/h)以上ではポン
プ/モータ40の許容能力超過を防止するため、切断用
切換弁54に駆動信号D9が供給されてOFF(切断)
となる。ドグクラッチ51が接続状態になると、ポンプ
/モータ40は、駆動軸10、12、ギヤボックス50
を介して駆動輪WR により駆動されることになる。
【0030】ステップS10の判別結果がOFF(切
断)であれば図6のステップS20に進む。ECU60
は、ステップS20において比例電磁弁42への傾転角
制御信号値ELPをゼロ(ELP=0)に設定する。こ
れにより、パイロット油圧源43からのパイロット油圧
は遮断された状態に保持され、傾転角シリンダ41のピ
ストン41aも中立位置に保持される。そして、ポンプ
/モータ40の斜板40dの傾転角度をゼロに保持する
ことによって、ポンプ/モータ40は、ポンプとして機
能しないことになる。次に、ステップS21では、切換
弁44への駆動信号D1を断ったままにして、これをO
FF(閉)状態に保持し、さらに、ステップS22で
は、アンロード弁(ノーマルオープン)25へアンロー
ド弁信号D3を出力せず、これをOFF(開)とし、高
圧油管路P1と低圧油管路P2とを連通の状態に保持す
る。ステップS23では、ECU60は、プログラム制
御変数であるフラグf1に値0(f1=0)を設定し、
これによりポンプ制御が実施されていないことを記憶す
る。
【0031】図4のステップS10に戻り、このステッ
プでの判別結果がON(接続)状態であれば、ステップ
S11に進む。ステップS11では、ECU60は、ト
ランスミション3のセレクト位置が後退ギヤ段(リバー
ス位置)であるか否かをT/Mリバース信号TMRによ
り判別して、判別結果がYES(リバース)つまり車両
後退ギヤ段位置であれば前述した図6のステップS20
以下を実行し、ポンプ制御を行わない。一方、判別結果
がNOつまり車両前進ギヤ段位置であればステップS1
2を実行する。
【0032】ステップS12では、ECU60は、車両
が停止しているか否かを判別する。この判別は、車速V
が所定値XV0( 例えば、1 km/h)以下であるかを車速信
号Vにより判別して、V≦XV0(1km/h)であればポン
プ制御を実行しない。一方、判別結果がV>XV0(1km
/h)であればステップS12aを実行する。ステップS
12aでは、ECU60は、作動油タンク30の作動油
量が、ポンプ作動を行うのに充分であるか否かを、作動
油レベルセンサ90からの作動油レベル信号LOIL によ
って判別して、判別結果がOFF(低)であれば、作動
油量が不足していると判断し、図6のステップS20以
下を実行して、ポンプ制御を行わない。これにより、ポ
ンプ/モータ40の焼き付き等による損傷を防止してい
る。一方、判別結果がON(高)であれば、作動油量は
充分であると判断し、次のステップS13を実行する。
【0033】ステップS13では、ECU60は、運転
手がブレーキペダル(図示せず)を踏んだことによりブ
レーキ圧PBKが発生しているかどうかをブレーキ圧セン
サからのブレーキ圧信号PBKにより判別して、PBK<X
PB(例えば、0.2kgf/cm2)であればブレーキペダル
(図示せず)を踏んでいない状態とみなして、ポンプ制
御を実行しない。一方、判別結果がPBK≧XPB(0.2
kgf/cm2)であればエネルギを回生すべき運転条件がす
べて成立したと判別して、ステップS14を実行する。
【0034】ステップS14では、ECU60は、ポン
プ/モータ40の斜板40dの傾転角制御信号値ELP
を設定するサブルーチンを実行する。ELP値の設定方
法としては、例えばブレーキ圧PBKに応じた基準値を計
算し、さらに、この基準値を、作動油タンクの油温セン
サ91で検出された油温TOIL 、車速センサ83で検出
された車速V、アキュムレータ20の蓄圧量PAC等によ
り補正して適宜値に設定される。図13は、ECU60
の記憶装置に記憶されているELPマップを示し、EC
U60は、このマップから車速Vおよび蓄圧量PACに応
じたELP適宜値(XP0、XP1、・・・)を読みだす。
【0035】ステップS15では、ECU60は、上述
のように設定されたELP値に対応する制御信号を比例
電磁弁42に出力し、ポンプ/モータ40の傾転角を信
号値ELPに対応する角度に設定する。次いで、ステッ
プS16では、切換弁44に駆動信号D1を出力して、
これをON(開)にし、傾転角シリンダ41にパイロッ
ト油圧を供給する。また、ステップS17では、低圧油
管路P2と高圧油管路P1間のアンロード弁(ノーマル
オープン)25をアンロード弁信号D3によってON
(閉)とし、高圧油管路P1の圧力が低圧油管路P2に
逃げないように遮断する。さらに、ステップS18で
は、ポンプ作動中であることを記憶するためにフラグf
1に値1を設定する。
【0036】このようにして、ポンプ/モータ40の傾
転角が比例電磁弁42への制御信号値ELPに対応する
角度に設定されると、ポンプ/モータ40はポンプとし
て作動し、作動油タンク30の作動油を吸い込んで、こ
れをアキュムレータ20の作動油室23に押し込んで蓄
圧する。以上のポンプ制御では、運転者のブレーキペダ
ル踏み込み量に応じてポンプ/モータ40の傾転角が設
定されることになり、ポンプ/モータ40がブレーキペ
ダル踏み込み量に応じた仕事をして、制動エネルギが回
収されることになる。
【0037】図7乃至図10は、発進および加速時(発
進/加速時)のモータ制御の制御手順を示す。先ず、E
CU60は、モータ作動に入る前に、ステップS30乃
至ステップS35において、モータ制御を実行しても良
いか否かを判別する。ステップS30では、運転手が車
両を発進する意図を有しているか否かを、ブレーキ圧P
BKが所定値XPB(例えば、0.2kgf/cm2)より小であ
るか否かにより判断する。ステップS30の判別結果
が、PBK≧XPB(0.2kgf/cm2)であれば、後述する
図10のステップS50以下を実行して、モータ制御を
行わない。一方、判別結果がPBK<XPB(0.2kgf/cm
2)であればステップS31に進む。
【0038】ECU60は、ポンプ制御中であるか否か
を、ポンプ制御中であることを示すフラッグf1が1
(YES)であるか0(NO)であるかで判別する。フ
ラッグf1が1(YES)のとき、つまりポンプ制御中
のときには、後述する図10のステップS50以下を実
行し、モータ制御を行わない。一方、フラッグf1が0
(NO)のとき、つまりポンプ制御中でないときには、
ステップS32に進む。
【0039】ステップS32では、ECU60は、ドグ
クラッチ断接センサ92がON(接続)かOFF(切
断)かをドグクラッチ断接信号DCLにより判別し、O
FF(切断)であればモータ制御を実行しない。一方、
判別結果がON(接続)であればステップS33に進
む。ステップS33では、ECU60は、トランスミシ
ョン3のセレクト位置が後退ギヤ段(リバース位置)で
あるか否かをT/Mリバース信号TMRにより判別し
て、判別結果がYES(リバース)つまり車両後退ギヤ
段位置であればモータ制御を実行しない。一方、判別結
果がNOつまり車両前進ギヤ段位置であればステップS
34に進む。
【0040】ステップS34では、ECU60は、トラ
ンスミション3のセレクト位置がニュートラルであるか
否かをT/Mニュートラル信号TMNにより判別する。
判別結果がYES(ニュートラル)つまりセレクト位置
がニュートラルであれば、運転手には未だ車両を発進さ
せる意図がないと判断して、モータ制御を行わない。一
方、判別結果がNOのときには、ステップS35に進
む。
【0041】ステップS35では、ECU60は、クラ
ッチ2が接続状態か切断状態かをクラッチ断接センサ
(CL2)63のクラッチ断接信号CL2により判別
し、切断状態であれば、トランスミション3のセレクト
位置がニュートラルのときと同様に、モータ制御を行わ
ない。一方、接続状態(半クラッチ状態も含む)であれ
ば図8のステップS36に進む。
【0042】ステップS36では、ECU60は、アキ
ュムレータ20に作動油が充填されているかどうかを、
ピストン位置センサ87からのピストン位置信号LP に
よって判別する。ピストン21の前述した直前位置に設
定されたピストン位置センサ87が0FFつまり作動油
が空のときには、アキュムレータ20に作動油が蓄圧さ
れていないことになり、このような場合には、モータ制
御を実行しない。一方、ピストン位置センサ87がON
つまりアキュムレータ20に作動油が充填されていると
きには、ステップS37に進む。
【0043】ステップS37では、ECU60は、車速
Vが所定値XV2(例えば、65km/h)以下であるか否か
を車速信号Vにより判別し、所定値XV2(65km/h)よ
り大であれば、ポンプ/モータ40が、許容能力を越え
て破損することを防止するために、モータ制御は行わな
い。一方、所定値XV2(65km/h)以下であればステッ
プS38に進む。
【0044】ステップS38では、ECU60は、ステ
ップS37と同様に車速Vを所定値XV1(例えば、5km
/h)と比較して、XV1値より小の場合にはステップS3
9に進み、クラッチ2が完全に接続されているか半クラ
ッチ状態であるかを、クラッチ断接センサ(CL1)6
2のクラッチ断接信号CL1によって判別する。ステッ
プS38の判別により、車速Vが所定値XV1(5km/h)
より小であるにもかかわらず、クラッチ2が完全に接続
されていると判別されるような場合には、クラッチセン
サ62、63や車速センサ83に何らかの異常が有ると
判断して、安全上モータ制御は行わない。一方、クラッ
チ断接信号CL1がON状態を示す場合には、前述した
ステップS35の判別結果と合わせて、クラッチ2が半
クラッチ状態にあることを意味し、このような場合には
ステップS40に進む。
【0045】ステップS40では、ECU60は、アク
セル開度L Aθが、モータ開始開度判別値Xθ1 より大
であるか否かを、アクセル開度信号L Aθにより判断す
る。上述の判別値Xθ1 は、車速Vに応じて設定され、
図14は、車速Vと、それによって設定される判別値X
θ1 との関係を示している。アクセル開度L Aθが判別
値Xθ1 より小(L Aθ<Xθ1 )の場合には、車両を
加速させるべき状態ではないと判断して、モータ作動は
行わない。一方、判別値Xθ1 より大(L Aθ≧Xθ1
)である場合には、ステップS41に進んでモータ制
御を開始することになる。
【0046】モータ制御を実行しない場合には、ECU
60は、図10のステップS50において比例電磁弁4
2への傾転角制御信号値ELMをゼロ(ELM=0)に
設定しこれを出力する。これにより、傾転角シリンダ4
1のピストン41aは中立位置に保持され、ポンプ/モ
ータ40の斜板40dの傾転角度がゼロになり、ポンプ
/モータ40はモータとして機能しない状態となる。ス
テップS51では、傾転角シリンダ41のピストン41
aを駆動するパイロット油の給排制御を行う切換弁44
を、駆動信号D1を断ってOFF(閉)にする。ステッ
プS52では、モータ作動時にON(開)である遮断弁
24を、遮断弁信号D2を断ってOFF(閉)にし、ア
キュムレータ20からポンプ/モータ40への作動油の
流れを止める。ステップS53では、低圧油管路P2と
高圧油管路P1間に配設されるアンロード弁(ノーマル
オープン)25を、アンロード弁信号D3の出力を停止
してOFF(開)とし、高圧油管路P1と低圧油管路P
2を連通させる。ステップS54では、モータ作動時に
エンジン1に対して発信していた後述のラック制限信号
Rを断ってOFFとし、さらにステップS55にて、同
様に発信していたラック制限有効信号REを断ってOF
Fとする。
【0047】ステップS41においてモータ制御が開始
され、ECU60は、ポンプ/モータ40の斜板40d
の傾転角制御信号値ELMを設定するサブルーチンを実
行する。ELM値の設定方法としては、先ず、アクセル
開度L Aθおよび車速V(車速Vに代えてエンジン回転
数NE でもよい)に応じて基準値を設定する。図15
は、ECU60の記憶装置に記憶されているELMマッ
プを示し、ECU60は、このマップから車速Vおよび
アクセル開度L Aθに応じたELM基準値(XM0、XM
1、・・・)を読み出す。次に、油温センサ91で検出
された作動油タンク30の油温に応じた補正係数を求
め、これをELM基準値に掛け合わせて、最適な傾転角
制御信号ELM値を算出している。アクセル開度L Aθ
によって傾転角制御信号値ELMを変化させることは、
通常のエンジン1だけによる発進および加速時のアクセ
ル操作のレスポンスと同様のレスポンスが得られるよう
に、ポンプ/モータ40のモータ作動による出力トルク
値を変化させることである。また、車速V(又はエンジ
ン回転数NE )によって傾転角制御信号値ELMを変化
させることは、低速域では高トルクを供給し、中速域で
は加速に必要なだけのトルクを供給することを可能とし
ている。
【0048】作動油タンク30の油温による補正は、油
温が例えば70℃未満ではELM値の補正を必要としな
いが、油温が70℃以上では、傾転角制御信号値ELM
を減少させるように補正する。高温時には、作動油の粘
性が低下し、ポンプ/モータ40の焼きつきの虞が生じ
るため、モータ容量を下げることでこれを防止してい
る。
【0049】次に、ECU60は、図9のステップS4
2において、上述のようにして設定したELM値に対応
する制御信号を比例電磁弁42に出力し、ステップS4
3では、駆動信号D1を出力して、切換弁44をON
(開)とし、比例電磁弁42を介して傾転角シリンダ4
1にパイロット油圧を供給する。これにより、ポンプ/
モータ40の斜板40dが、ELM値に対応する傾転角
に設定される。次いでステップS44では、遮断弁26
に遮断弁信号D2を出力して、これをON(開)にする
とともに、ステップS45において、アンロード弁(ノ
ーマルオープン)25にアンロード弁信号D3を供給し
て、これをON(閉)とし、高圧油管路P1の圧力が低
圧油管路P2に逃げないように遮断する。これにより、
ポンプ/モータ40は、アキュムレータ内に蓄圧されて
いた高圧作動油により駆動され、その駆動力は駆動軸4
0e、ギヤボックス50、駆動軸12、10を介して駆
動輪WR に伝達され、発進時や加速時の駆動力の一部を
賄う。
【0050】ステップS46では、ECU60は、エン
ジン1の燃料噴射装置5の燃料供給制限を行うためのラ
ック制限信号Rを、ガバナコントロールユニット67を
介して燃料噴射装置5に供給する。このラック制限信号
Rは、モータ制御時におけるエンジン1側の出力トルク
制限を行うものであり、エンジン1側の出力制限量は、
エンジン回転数NE およびアキュムレータ20の蓄圧量
PACに基づいて決定される。そして、燃料噴射装置5へ
供給されたエンジン1側の出力制限を確実に実行させる
ために、ステップS47において、ラック制限有効信号
REをガバナコントロールユニット67に出力して、ノ
イズ等による誤作動を防止している。
【0051】図11は、本発明に係る加圧用切換弁3
3、34の制御手順を示し、ECU60は、この制御ル
ーチンを所定の周期で繰り返し実行している。先ず、ス
テップS70において、ECU60は、ドグクラッチ断
接センサ92からのドグクラッチ断接信号DCLによ
り、ドグクラッチ51がON(接続)かOFF(切断)
かを判別する。ドグクラッチ51がOFF(切断)であ
れば、ECU60は、ステップS77において、駆動信
号D6,D7を断って加圧用切換弁33、34を共にO
FFとする。2ポート切換弁33にあってはエアタンク
31から作動油タンク30へのエアの供給を断ち、3ポ
ート切換弁34にあっては作動油タンク30内のエア圧
を大気中に逃がす。作動油タンク30内のエア圧を大気
中に逃がすことによって、タンク内の作動油が加圧され
ず、これによって、不必要に加圧された作動油がポンプ
/モータ40や油圧経路内嵌合部(オイルシール)等か
ら漏れることを防止している。
【0052】一方、ステップS70において、ドグクラ
ッチ51がON(接続)状態にあると判別されると、ス
テップS71に進み、ECU60は、エンジン回転数信
号NE によりエンジン1が停止しているか否かを判断
し、エンジン1が停止している場合には、前述したステ
ップS77を実行して、切換弁33、34をOFF
(閉)にし、エンジン停止中には、作動油タンク30の
加圧を行わない。一方、ステップS71において、エン
ジン1が停止していないと判別されると、ステップS7
2に進み、ECU60は、システムのエラーを表示する
ダイアグランプ69がON(点灯)かどうか、つまりシ
ステムにエラーが発生しているか否かを判別する。ダイ
アグランプ69がON(点灯)していると、前述のステ
ップS77に進み、切換弁33、34を共にOFFにし
て、作動油タンク30の加圧は行わない。システムに異
常がなければ、ステップS73に進み、ECU60は、
3ポート切換弁34に駆動信号D7を出力して、これを
開成し、作動油タンク30をサブエアタンク32に連通
させ、サブエアタンク32内に一部蓄圧されているエア
圧で、作動油タンク30を加圧状態にするとともに、作
動油タンク30内の作動油量が変化したときには、それ
に合わせてサブエアタンク32がエアの補給または吸収
を行い、作動油タンク30内のエア圧、ひいては作動油
圧を安定した状態に保つようにする。
【0053】次に、ステップS74では、ECU60
は、車両が走行しているか否か、つまり車速Vが0km/h
であるか0km/hより大であるかを判別する。判別結果が
V=0km/hで車両が停止したときには、ステップS75
を一回実行する。ステップS75では、ECU60は、
2ポート切換弁33に駆動信号D6を所定時間(例え
ば、5秒間)だけ出力して、これをONとし、エアタン
ク31からのエアの供給を5秒間だけ行う。車両が停止
したときに、エアタンク31からのエアの供給を行うよ
うにして、作動油タンク内の圧力を減圧弁35で調圧し
た所定圧に設定し、ポンプ/モータ40の作動状態を常
に一定に保つようにしている。一方、ステップS75の
判別結果がV>0km/hで車両が走行中のときには、ステ
ップS76を実行し、2ポート切換弁33への駆動信号
D6を断ってこれをOFFとして、走行中には、エアタ
ンク31から作動油タンク30にエアの供給はせず、サ
ブエアタンク32に蓄えられているエア圧だけで加圧調
整を行うことにより、作動油圧を圧力変動の少ない安定
した状態に保つ。
【0054】尚、メインSW64により電源が投入され
たときには、ECU60は、電源投入時に1回だけ図1
2に示す制御プログラムを実行して、作動油タンク30
の初期加圧を行うようになっている。より具体的には、
ステップS80において、ドグクラッチ接続の確認を行
った後、ステップS81で、3ポート切換弁34に駆動
信号D7を出力して作動油タンク30をサブエアタンク
32に連通させ、該サブエアタンク32内に蓄圧されて
いるエア圧で、作動油タンク30を加圧状態にし、次
に、ステップS82にて、2ポート切換弁33に駆動信
号D6を所定時間(例えば、5秒間)だけ出力して、こ
れをONとし、エアタンク31からのエアの供給を5秒
間だけ行う。これにより、作動油が所定圧に加圧され、
低圧油管路P2内を満たし、エネルギ回生システムは、
稼働可能な状態となる。
【0055】
【考案の効果】上述のように、本発明の制動エネルギ回
生装置に依れば、低圧タンクに加圧エアを供給するエア
圧源と、前記低圧タンクと前記エア圧源との間に介裝さ
れた第一弁手段と、前記低圧タンクを大気に解放する第
二弁手段と、前記クラッチの断接状態をを検知するクラ
ッチ断接検出手段と、前記クラッチ断接検出手段により
前記クラッチが断状態にあることを検知したとき、前記
第一弁手段を閉作動させてエア圧源の加圧エアの供給を
停止するとともに前記第二弁手段を開作動させて低圧タ
ンクのエア圧を大気に解放させる弁制御手段とを備える
ようにしたので、制動エネルギ回生装置の作動時には所
定圧力の安定した作動油が得られ、非作動時には、ポン
プ/モータの回転部等から漏洩する作動油量が減少する
ことにより、無駄なエネルギ消費を排してエネルギ効率
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される制動エネルギ回
生装置の一部およびこれを搭載した車両の構成を示す概
略図である。
【図2】本発明の制動エネルギ回生装置の主要構成を示
す油圧回路図である。
【図3】本発明の制動エネルギ回生装置の電子制御装置
(ECU)の構成を示すブロック図である。
【図4】図3のECU60が実行するポンプ制御ルーチ
ンのフローチャートの一部である。
【図5】図4のフローチャートに続く、ポンプ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図6】図4のフローチャートに続く、ポンプ制御ルー
チンのフローチャートの残部である。
【図7】図3のECU60が実行するモータ制御ルーチ
ンのフローチャートの一部である。
【図8】図7のフローチャートに続く、モータ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図9】図8のフローチャートに続く、モータ制御ルー
チンのフローチャートの一部である。
【図10】図8のフローチャートに続く、モータ制御ル
ーチンのフローチャートの残部である。
【図11】本発明に係る作動油タンクの加圧用切換弁制
御ルーチンのフローチャートである。
【図12】本発明に係る作動油タンクの初期加圧制御ル
ーチンのフローチャートである。
【図13】制動エネルギ回生装置のポンプ制御時におけ
る車速Vとアキュムレータ蓄圧量とこれらに応じた傾転
角制御信号値ELPの関係の一例を示すグラフである。
【図14】制動エネルギ回生装置のモータ制御時におけ
る車速Vと判別値Xθ1 (アクセル開始開度)との関係
の一例を示すグラフである。
【図15】制動エネルギ回生装置のモータ制御時におけ
る車速Vとアクセル開度とこれらに応じた傾転角制御信
号値ELMの関係の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クラッチ 3 トランスミッション 10 後輪駆動軸 20 アキュムレータ 30 低圧作動油タンク 31 加圧エアタンク 32 サブエアタンク 33 2ポート切換弁(第一弁手段) 34 3ポート切換弁(第二弁手段) 39 ドレンタンク 40 斜板式可変容量ピストンポンプ/モータ 41 傾転シリンダ 42 比例電磁弁 43 パイロット油圧源 50 ギヤボックス 51 ドグクラッチ 60 コントロールユニット(ECU) 67 ガバナコントロールユニット 69 ダイアグランプ 70 ブレーキパワーユニット 83 車速センサ 88 蓄圧センサ 90 作動油レベルセンサ 92 ドグクラッチ断接センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−156218(JP,A) 特公 平5−1179(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60T 1/10 B60K 25/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作動油を貯溜する低圧タンクと油圧エネ
    ルギを蓄圧するアキュムレータとの間の油路に介裝さ
    れ、車両の駆動系部材にクラッチを介して連結される油
    圧ポンプ/モータを、制動時にポンプ作動させ、制動エ
    ネルギを油圧エネルギに変換して前記アキュムレータに
    蓄積する一方、発進/加速時にはモータ作動させて、ア
    キュムレータに蓄積した油圧エネルギを発進/加速エネ
    ルギとして利用する制動エネルギ回生装置において、前
    記低圧タンクに加圧エアを供給するエア圧源と、前記低
    圧タンクと前記エア圧源との間に介裝された第一弁手段
    と、前記低圧タンクを大気に解放する第二弁手段と、前
    記クラッチの断接状態を検知するクラッチ断接検出手段
    と、前記クラッチ断接検出手段により前記クラッチが断
    状態にあることを検知したとき、前記第一弁手段を閉作
    動させてエア圧源の加圧エアの供給を停止するとともに
    前記第二弁手段を開作動させて低圧タンクのエア圧を大
    気に解放させる弁制御手段とを備えたことを特徴とする
    制動エネルギ回生装置。
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