JPH08127263A - 制動エネルギ回生装置 - Google Patents

制動エネルギ回生装置

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JPH08127263A
JPH08127263A JP26771194A JP26771194A JPH08127263A JP H08127263 A JPH08127263 A JP H08127263A JP 26771194 A JP26771194 A JP 26771194A JP 26771194 A JP26771194 A JP 26771194A JP H08127263 A JPH08127263 A JP H08127263A
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motor
pump
vehicle
energy
clutch
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JP26771194A
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Koji Ohata
孝治 大畑
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動エネルギ回生装置が搭載される車両の前
後軸間での荷重配分の適正化、専用部品の部品点数の低
減、エンジン出力ロスの低減、回生エネルギ利用効率の
向上、ならびに車両発進時の運転フィーリングの向上を
図る。 【構成】 エンジン3を車両の後輪2を駆動可能なよう
に配置すると共に、クラッチ21を介してポンプ・モー
タ10を前輪1に駆動的に連結可能に設ける。制動時に
はポンプ・モータをクラッチ21を介して前輪1に連結
して、ポンプ・モータにより制動エネルギを回生エネル
ギとしての油圧エネルギに変換してアキュムレータ40
に蓄積する。発進時には、蓄積した油圧エネルギでポン
プ・モータを駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制動時に蓄積し
た制動エネルギを車両の発進に利用する制動エネルギ回
生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両の制動は、車両の運動エネ
ルギを摩擦エネルギに変換することによって行われ、こ
のため、車両制動時には大気中にエネルギが放散され
る。近年、大気汚染などの地球環境問題に対する関心が
高まる中、制動エネルギを再利用するようにした車両た
とえば蓄圧式制動エネルギ回生車両が提案されている。
【0003】この車両の制動エネルギ回生装置は、典型
的には、油圧ポンプ・モータとアキュムレータとを含
み、該アキュムレータは、ピストンとその両側に配され
た2つのチャンバとを有している。この種の装置は、車
両制動時に、ポンプ・モータを車両の駆動輪で駆動して
ポンプ作動させてポンプ・モータによりアキュムレータ
の一方のチャンバに作動油を圧送して、アキュムレータ
の他方のチャンバに充填したガスをピストンを介して圧
縮し、これにより制動エネルギを蓄えるようにしてい
る。そして、車両の発進時には、車両制動時に圧縮した
ガスを膨張させることにより作動油をアキュムレータか
ら油圧ポンプ・モータに供給して該ポンプ・モータをモ
ータ作動させて車両の駆動輪を駆動し、これにより制動
エネルギを再利用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
制動エネルギ回生装置のポンプ・モータは、車両の駆動
輪たとえば後輪に連結されている。この場合、ポンプ・
モータとアキュムレータ等とを接続する配管の長さに一
定の制約があること等の理由から、エネルギ回生装置
は、一般には、エンジン、トランスミッションなどの重
量部品と共に駆動輪側に配される。このため、エネルギ
回生装置を装備しない車両に比べて、エネルギ回生車両
では駆動輪軸に加わる荷重が相当に大きくなり、従っ
て、前後荷重配分が不適正になり易く、また、駆動輪側
を大きい軸重に耐えるように構成しなければならない。
【0005】更に、駆動軸たとえばリアアクスルにポン
プ・モータとトランスミッションの双方を連結すべく、
エネルギ回生車両に専用のリアアクスルを用意しなけれ
ばならず、コスト高になる。また、車両発進時などにポ
ンプ・モータをモータ作動させてエンジンアシストを行
うように車両を構成する場合、典型的には、ポンプ・モ
ータとリアアクスルとを断接可能とするためのクラッチ
と、ポンプ・モータ出力軸の回転数または回転トルクと
トランスミッション出力軸のそれとを互いに整合したも
のにするためのギヤボックスとが、ポンプ・モータとリ
アアクスル間に介設される。この場合、クラッチの断作
動中すなわちポンプ・モータが非作動状態にあるときに
もリアアクスルに連結されたままのギヤボックス等がエ
ンジンの負荷になり、従って、この分だけエンジン出力
にロスが生じることになる。又、ポンプ・モータのモー
タ作動時にも回生エネルギ利用上のロスが生じる。
【0006】そして、車両発進中に回生エネルギの放出
を終了すべく、ポンプ・モータとリアアクスル間のクラ
ッチを断作動させて、エネルギ回生装置からリアアクス
ルへのエンジンアシストトルクの伝達を遮断したとき、
トランスミッションを介してリアアクスルに連結された
エンジンにショックが加わって発進時の車両運転フィー
リングを損なうことがある。また、このクラッチ断作動
時には、エンジン出力を相当量制御する必要がある。
【0007】そこで、本発明は、前後軸間での荷重配分
の適正化、専用部品の部品点数の低減およびエンジン出
力ロスの低減を図れると共に、運転フィーリング及び回
生エネルギ利用効率を向上できる制動エネルギ回生装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両の駆動系
にクラッチを介して連結される油圧ポンプ・モータによ
り制動エネルギを油圧エネルギに変換してアキュムレー
タに蓄積する一方、この蓄積した油圧エネルギで上記油
圧ポンプ・モータを駆動して車両の発進エネルギとして
利用する制動エネルギ回生装置において、前輪または後
輪の一方を駆動するようにエンジンを配置するととも
に、前輪または後輪の他方にクラッチを介して油圧ポン
プ・モータを駆動的に連結したことを特徴とする。
【0009】
【作用】前輪または後輪の一方(前輪駆動車または後輪
駆動車の駆動輪あるいは四輪駆動車の一方の駆動輪で、
以下、単に駆動輪という)を駆動可能にエンジンを配置
しかつ前輪または後輪の他方(前輪駆動車または後輪駆
動車の従動輪あるいは四輪駆動車の他方の駆動輪で、以
下、単に従動輪という)に連結可能にポンプ・モータを
設けるので、前後輪間での荷重配分の適正化が容易で、
又、フロント及びリアアクスルを汎用部品で構成可能に
なる。四輪駆動車にあっても、少なくとも、荷重配分が
適正になる。
【0010】車両の通常走行中は、駆動輪がエンジンに
より駆動され、また、クラッチが断作動して従動輪とポ
ンプ・モータとの連結が解除される。ポンプ・モータを
駆動輪に連結可能に設けた場合と異なり、ポンプ・モー
タ回りの要素がエンジン負荷になることがないので、エ
ンジン出力ロスは小さい。車両の制動時には、クラッチ
が接作動して、従動輪の回転エネルギすなわち制動エネ
ルギが、ポンプ動作するポンプ・モータにより油圧エネ
ルギに変換されてアキュムレータに蓄積される。
【0011】そして、油圧エネルギとして蓄積された回
生エネルギは、車両発進時に放出され、これにより、ポ
ンプ・モータがモータ動作して従動輪を駆動する。エン
ジン出力と回生エネルギの双方で駆動輪を駆動する場合
にあっては、エンジン側の回転数または回転トルクとエ
ネルギ回生装置側のそれとが不整合であると、エンジン
出力ロスや回生エネルギロスが生じることがあるが、エ
ンジン出力で駆動輪を駆動すると共に回生エネルギで従
動輪を駆動する本発明ではこの様なロスがなく、従っ
て、エンジン出力および回生エネルギが有効利用され
る。また、回生エネルギ放出の終了時にエンジン側に加
わるショックが低減し、従って、運転フィーリングが向
上する。
【0012】
【実施例】図1を参照すると、本発明の第1実施例の蓄
圧式制動エネルギ回生装置が搭載される車両は、トラン
スミッション3aと後輪側駆動系(プロペラシャフト2
a、差動装置2b及びリアアクスル2c)とを介して後
輪(駆動輪)2を駆動するためのエンジン3を備えてい
る。
【0013】制動エネルギ回生装置は、車両制動時にポ
ンプ作動して制動エネルギを回収する一方、回収エネル
ギの再利用時にモータ作動する油圧ポンプ・モータとし
ての斜板式可変容量ピストンポンプ・モータ10と、回
収エネルギを蓄えるためのアキュムレータ40とを備え
ている。ポンプ・モータ10の駆動軸10aは、クラッ
チ21とギヤボックス22と前輪側駆動系(プロペラシ
ャフト1a、差動装置1b及びフロントアクスル1c)
とを介して、前輪(従動輪)1に断接自在に連結されて
いる。
【0014】この様に、ポンプ・モータ10を前輪1側
に配する一方、エンジン3を後輪2側に配して、車両前
後輪間での荷重配分を適正化するようにしている。好ま
しくは、フロントアクスル1cに大型又は中型の総輪駆
動用アクスルを用いると共に、リアアクスル2cに汎用
のリアアクスルを用いて、汎用部品の利用を図る。ポン
プ・モータ10は、駆動軸10aにこれと一体回転自在
に嵌着された斜板(図示略)と、この斜板の回転に伴っ
て往復動するピストン(図示略)とを有し、駆動軸10
aに対する斜板の角度すなわち傾転角に応じてポンプ・
モータ容量が変化するようになっている。
【0015】図2に示すように、傾転角を可変制御する
ための傾転シリンダ11は、斜板に連結されたピストン
11aと、該ピストン11aの両側に夫々画成されたチ
ャンバ11b,11cとを有し、一方のチャンバ例えば
チャンバ11bにパイロット油圧源12からのパイロッ
ト油圧が供給されるとポンプ・モータ10の斜板がポン
プ作動側に駆動され、他方のチャンバ例えばチャンバ1
1cにパイロット油圧が供給されると斜板がモータ作動
側に駆動されるようになっている。
【0016】パイロット油圧源12は、これと傾転シリ
ンダ11間に介在する比例電磁弁13と協働して、パイ
ロット油圧源12から傾転シリンダ11へのパイロット
油圧の供給を可変制御するためのパイロット圧供給回路
を構成している。そして、比例電磁弁13の一方のソレ
ノイド13aに通電すると、通電量に応じた量のパイロ
ット油圧が比例電磁弁13を介して傾転シリンダ11の
チャンバ11bに供給され、又、他方のソレノイド13
bに通電するとパイロット油圧がチャンバ11cに供給
され、これにより、傾転シリンダ11のピストン11a
の作動位置ひいては斜板の傾転角が可変制御されるよう
になっている。
【0017】比例電磁弁13のソレノイド13a,13
bへの通電が停止されて比例電磁弁13がスプリング1
3c,13dのばね力で中立位置をとって傾転シリンダ
11へのパイロット油圧供給が遮断されたとき、傾転シ
リンダ11のピストン11aは、チャンバ11b,11
c内に夫々配されたスプリング11d,11eのばね力
により、中立位置をとるようになっている。なお、ピス
トン11aの移動時、傾転シリンダ11内のパイロット
油は、図示しない管路を介して排出される。図2中、参
照符号16,17及び18はリリーフ弁を夫々表す。
【0018】図1に示すように、ポンプ・モータ10
は、管路31を介して作動油タンク30に連通し、ま
た、管路32を介してアキュムレータ40に連通してい
る。管路32のアキュムレータ40側には切換弁50が
設けられ、ポンプ・モータ10とアキュムレータ40間
での作動油の流通を切換弁50によって許容または阻止
するようにしている。
【0019】より詳しくは、図3に示すように、ポンプ
・モータ10とアキュムレータ40とを接続する管路3
2は、ポンプ・モータ10に一端が接続された高圧ホー
ス71と、該ホース71の他端が接続された管路72と
を含んでいる。管路72は、車両のフレーム(図示略)
に固定したマニホールドブロック60に設けられ、アキ
ュムレータ40に接続されている。管路72の途中には
ロジックバルブ51が配され、該バルブ51は、ブロッ
ク60に固定したサブプレート61に固定されたポペッ
ト弁52と協働して上述の切換弁50を構成している。
【0020】ポペット弁52は、その第1ポートが、管
路72のロジックバルブ51側から分岐した分岐管路7
3に連通し、第2ポートが作動油タンク30に連通する
ドレイン管路78に連通している。第1ポートは、ポペ
ット弁52のソレノイド52aが消勢されているとき
に、ポペット弁52の第3ポートに連通する管路74を
介して、ロジックバルブ51の制御ポートに連通するよ
うにされている。即ち、ソレノイド52aの消勢時、分
岐管路73内の作動油圧をポペット弁52を介してロジ
ックバルブ51の制御ポートに印加して、ロジックバル
ブ51を閉弁するようにしている。
【0021】更に、管路72の、ロジックバルブ51に
関してポンプ・モータ側の半部は、管路76及び77を
介して三方向切換弁53に接続されている。切換弁53
のソレノイド53aが消勢されているとき、管路72
は、管路76及び切換弁53を介してドレイン管路78
に連通し、これにより、高圧ホース71内ならびに管路
72のポンプ・モータ側半部内に残った加圧作動油がド
レインタンク36(図1)に戻される一方、ソレノイド
53aが付勢されると管路76,77同士が接続される
ようになっている。そして、管路72のポンプ・モータ
側端部は、入力ポートに加わる油圧が或る一定圧を上回
ると開弁するようにされた弁54を介してドレイン管路
78に連通している。なお、ドレインタンク36内の作
動油は、ポンプ37(図1)により作動油タンク30に
戻される。
【0022】図1に示すように、アキュムレータ40
は、中空円筒状のアキュムレータ本体41と、アキュム
レータ本体41内に該本体に対して摺動自在に配された
ピストン42とを有している。ピストン42に関して切
換弁50側においてアキュムレータ本体41の内面とピ
ストン42の端面とにより第1チャンバ43が画成さ
れ、又、切換弁50と反対側においてアキュムレータ本
体内面とピストン端面とにより第2チャンバ44が画成
されている。第2チャンバ44内には窒素ガスが充填さ
れている。
【0023】図1中、参照符号4は、プロセッサ,メモ
リ,入出力回路などを含む制御手段としてのコントロー
ラを表し、コントローラ4は、従来公知の各種エンジン
制御を行うと共に、アクセルペダル5に連動するアクセ
ルペダル開度センサおよびブレーキペダル6の操作に応
動するブレーキセンサを含む各種センサ(図示略)から
のセンサ出力に応じて、比例電磁弁13、切換弁50、
エンジン3の燃料噴射ポンプ3bなどの作動を制御する
ようになっている。
【0024】以下、上述の構成の制動エネルギ回生装置
の作動を説明する。制動エネルギ回生装置の作動中、コ
ントローラ4は、アクセルペダル開度センサ,ブレーキ
スイッチなどの各種センサからの出力に基づいて、車両
の制動動作,発進動作または加速運転動作が行われてい
るか否かを判別する。車両の制動,発進または加速運転
動作が行われていなければ、車両が定常走行状態にある
と判別される。車両の定常走行時には、コントローラ4
の制御下でポペット弁52のソレノイド52aが消勢さ
れて、管路72に連通する分岐管路73内の作動油圧が
ポペット弁52及び管路74を介してロジックバルブ5
1の制御ポートに加えられる。ロジックバルブ51の作
動油流通ポートには制御ポートに加わる作動油圧と同一
油圧が加えられるが、同ポート側の受圧面積は制御ポー
ト側のそれよりも小さくされており、ロジックバルブ5
1(より一般的には切換弁50)が閉弁する。この結
果、ポンプ・モータ10とアキュムレータ40との間で
の作動油の流通が阻止される。
【0025】又、方向切換弁53のソレノイド53aが
消勢されて、高圧ホース71内の及び管路72のポンプ
・モータ側半部内の加圧作動油がドレイン管路78を介
してドレインタンク36へ戻されて、ホース及び管路内
の残圧が解消される。これにより、残圧によりポンプ・
モータ10がモータ作動して車両が不用意に移動するこ
とがない。
【0026】更に、比例電磁弁13のソレノイド13
a,13bへの通電が停止されて比例電磁弁13が中立
位置をとって該電磁弁を介する傾転シリンダ11へのパ
イロット油圧の供給が遮断され、ポンプ・モータ10の
斜板がその傾転角が零になるような非作動位置にセット
されて、ポンプ・モータ10が非作動化される。又、コ
ントローラ4の制御下で、クラッチ21への電力供給が
遮断されてクラッチ21が切状態にされ、これにより、
ポンプ・モータ駆動軸10aが車両の前輪1側の駆動系
から遮断される。
【0027】従って、車両の定常走行中、制動エネルギ
回生車両は、通常の車両の場合と同様に作動する。ポン
プ・モータ10を駆動輪2に連結可能に設けた従来のエ
ネルギ回生装置と異なり、ポンプ・モータ回りの要素が
エンジン負荷になることがないので、エンジン出力ロス
は小さい。車両走行中にブレーキスイッチがオン作動す
ると、車両の制動動作が行われたと判別される。この車
両制動時には、作動油流通ポートに作用する力がロジッ
クバルブ51の制御ポートに加わる力より大きいので、
ロジックバルブ51(より一般的には切換弁50)は開
弁可能である。従って、ポンプ・モータ10とアキュム
レータ40との間での作動油の流通が許容される。
【0028】これと同時に、コントローラ4の制御下で
比例電磁弁13の一方のソレノイドたとえばソレノイド
13aへの通電が行われ、比例電磁弁13を介してパイ
ロット油圧が傾転シリンダ11のチャンバ11bに供給
されて、ポンプ・モータ10の斜板がポンプ作動位置に
セットされる。又、クラッチ21へ電力が供給されてク
ラッチ21が接状態にされ、ポンプ・モータ駆動軸10
aが前輪側駆動系に連結される。
【0029】結果として、クラッチ21及びギヤボック
ス22を介して前輪1に連結されたポンプ・モータ10
が、前輪1により駆動されてポンプ作動し、回生ブレー
キが働く。即ち、タンク30からの作動油が、ポンプ・
モータ10により、高圧ホース71とロジックバルブ5
1を含む管路72(図2)とからなる管路32(図1)
を介して、アキュムレータ40の第1チャンバ43内に
圧送され、アキュムレータ40の第2チャンバ44内に
充填した窒素ガスが圧縮される。この結果、車両の運動
エネルギはアキュムレータ40内に蓄えられる。
【0030】車両発進時、すなわちトラスミッションギ
ヤ位置,クラッチペダルの踏み代,アクセルペダル開度
等を表す各種センサ出力に基づいてドライバによる発進
操作を検出すると、コントローラ4は、切換弁50を開
くと共に、比例電磁弁13のソレノイド13bへの通電
を行い、これにより、比例電磁弁13を介してパイロッ
ト油圧が傾転シリンダ11のチャンバ11cに供給され
てポンプ・モータ10の斜板がモータ作動位置にセット
される。又、コントローラ4は、クラッチ21が接状態
になるように制御する。
【0031】上述のように、切換弁50(ロジックバル
ブ51)が開かれると、アキュムレータ40の第2チャ
ンバ44内で窒素ガスが膨張し、第1チャンバ43内の
作動油が、ピストン42によりアキュムレータ40から
排出されて、ロジックバルブ51を含む管路72と高圧
ホース71とからなる管路32を介してポンプ・モータ
10に圧送され、該ポンプ・モータ10がモータ作動し
てトルクを発生する。ポンプ・モータ10の出力トルク
は、クラッチ21、ギヤボックス22、プロペラシャフ
ト1a、差動装置1b及びフロントアクスル1cを介し
て、前輪1に伝達されて前輪1を駆動する。
【0032】エンジン出力と回生エネルギの双方で駆動
輪としての後輪2を駆動する従来法では、エンジン側の
回転数または回転トルクとエネルギ回生装置側のそれと
が不整合であると、エンジン出力ロスや回生エネルギ利
用上のロスが生じるが、本実施例では、エンジン出力で
駆動輪2を駆動すると共に回生エネルギで従動輪1を駆
動するので、この様なロスがなく、従って、エンジン出
力および回生エネルギが有効利用される。
【0033】車両の加速運転時、すなわち、ドライバが
アクセルペダルを踏み込むと、例えばエンジン3の中負
荷以上おいて、車両発進時と同様、コントローラ4の制
御下でポンプ・モータ10がモータ作動し始め、エンジ
ン3へのトルクアシストを行う。車両の制動,発進又は
加速運転が終了し、或いはその途中において、コントロ
ーラ4は、切換弁50を閉じると共に比例電磁弁13の
ソレノイド13a,13bへの通電を停止して、ポンプ
・モータ10を非作動化し、又、クラッチ21を切状態
にする。エンジン出力で駆動輪2を駆動する一方、回生
エネルギで従動輪1を駆動する本実施例では、車両の発
進動作後半において回生エネルギ放出を終了させるべく
クラッチ21を断作動させたときにエンジン側に加わる
ショックが低減し、従って、運転フィーリングが向上す
る。
【0034】以下、図4を参照して、本発明の第2実施
例による制動エネルギ回生装置を説明する。ポンプ・モ
ータ駆動軸10aを従動輪側プロペラシャフト1aに断
接自在に連結した第1実施例に比べて、この実施例は、
ポンプ・モータ駆動軸10aを従動輪側プロペラシャフ
ト1aに直結すると共に、左右従動輪1間に配される差
動装置1bと各従動輪1とを断接自在に連結するように
した点に特徴がある。
【0035】この特徴に関連して、図4に示すように、
本実施例のエネルギ回生装置において、フロントアクス
ル1cは、好ましくは、フリーホイールハブ機構付きの
大型総輪駆動用アクスルなどの汎用部品からなる。参照
符号1dは、差動装置1bと従動輪1とを連結するフロ
ントアクスル1cの両端部に夫々配され差動装置1bと
従動輪1とを断接するための電磁クラッチを示し、同ク
ラッチ1dは、コントローラ6の制御下で作動するよう
になっている。また、図4の装置では、図1に示すクラ
ッチ21及びギヤボックス22は不要である。この様
に、ギヤボックス22等を除去できるので、装置の部品
点数が低減すると共に回生エネルギの利用効率が向上す
る。その他の構成は、図1の装置の場合と同様で、その
説明を省略する。
【0036】図4の装置は図1のものと基本的には同様
に作動する。従って、以下、図4の装置の作動を簡略に
説明する。車両の定常走行時、コントローラ4の制御下
でポペット弁52のソレノイド52aが消勢されてロジ
ックバルブ51が閉弁し、ポンプ・モータ10とアキュ
ムレータ40間での作動油流通が阻止される。また、比
例電磁弁13のソレノイド13a,13bへの通電が停
止されてポンプ・モータ10の斜板の傾転角が零にさ
れ、ポンプモータ10が非作動化される。そして、クラ
ッチ1dへの電力供給が遮断されてクラッチ1dが切状
態にされ、フロントアクスル1c及びクラッチ1dを介
する前輪1と差動装置1bとの連結が遮断される。従っ
て、車両の定常走行中、制動エネルギ回生車両は、通常
の車両の場合と同様に作動する。ポンプ・モータ回りの
要素がエンジン負荷になることがないので、エンジン出
力ロスは小さい。
【0037】車両制動時には、ロジックバルブ51は開
弁可能で、ポンプ・モータ10とアキュムレータ40と
の間での作動油の流通が許容される。従って、コントロ
ーラ4の制御下で比例電磁弁13のソレノイド13aへ
の通電が行われてポンプ・モータ10の斜板がポンプ作
動位置にセットされ、又、クラッチ1dが接状態にされ
てフロントアクスル1c及びクラッチ1dを介して差動
装置1bと前輪1とが連結されると、要素1a〜1dを
介して前輪1に連結されたポンプ・モータ10が、前輪
1により駆動されてポンプ作動し、回生ブレーキが働
く。即ち、タンク30からの作動油が、ポンプ・モータ
10によりアキュムレータ40に圧送され、制動エネル
ギがアキュムレータ40内に蓄えられる。
【0038】車両発進時、コントローラ4は、切換弁5
0を開くと共に比例電磁弁13のソレノイド13bへの
通電を行い、これにより、ポンプ・モータ10の斜板を
モータ作動位置にセットし、又、クラッチ1dを接状態
にする。切換弁50が開かれると、アキュムレータ40
からポンプ・モータ10に作動油が圧送され、該ポンプ
・モータ10がモータ作動し、ポンプ・モータ10の出
力トルクは、要素1a〜1dを介して前輪1に伝達さ
れ、これにより前輪1が駆動される。エンジン出力で駆
動輪2を駆動する一方で、回生エネルギで従動輪1を駆
動するので、上述の理由で、エンジン出力および回生エ
ネルギが有効利用される。
【0039】車両の加速運転時、ポンプ・モータ10が
モータ作動して、エンジン3へのトルクアシストを行
う。車両の制動,発進又は加速運転が終了すると、コン
トローラ4は、切換弁50を閉じると共に比例電磁弁1
3のソレノイド13a,13bへの通電を停止して、ポ
ンプ・モータ10を非作動化し、又、クラッチ1dを切
状態にする。エンジン出力で駆動輪2を駆動する一方、
回生エネルギで従動輪1を駆動するので、回生エネルギ
放出の終了時にエンジン側に加わるショックが低減し、
従って、運転フィーリングが向上する。
【0040】本発明は上記第1及び第2実施例に限定さ
れず、種々の変形が可能である。例えば、本発明を後輪
駆動車に適用した第1及び第2実施例では、エンジン3
により駆動輪としての後輪2を駆動すると共にエネルギ
回生装置により従動輪としての前輪1を駆動するように
したが、本発明は前輪駆動車にも適用可能で、この場
合、エンジン3で前輪1を駆動すると共にエネルギ回生
装置により後輪2を駆動するようにする。また、本発明
は四輪駆動車にも適用で、この場合においても、少なく
とも、前後輪間の荷重配分の適正化が図られる。
【0041】更に、第2実施例では、電磁クラッチを備
えたフリーホイールハブ機構付きのフロントアクスルを
用いたが、前輪または後輪とこれに関連する差動装置と
を断接自在に連結する本発明の好適態様において、その
他のタイプのフリーホイールハブ機構付きアクスル、あ
るいはクラッチ機構付きのアクスルを用いても良い。第
2実施例では、ポンプ・モータ駆動軸をプロペラシャフ
トに直結させたが、両者間にギヤボックスを介設しても
良い。
【0042】
【発明の効果】上述のように、本発明は、車両の駆動系
にクラッチを介して連結される油圧ポンプ・モータによ
り制動エネルギを油圧エネルギに変換してアキュムレー
タに蓄積する一方、この蓄積した油圧エネルギで上記油
圧ポンプ・モータを駆動して車両の発進エネルギとして
利用する制動エネルギ回生装置において、前輪または後
輪の一方を駆動するようにエンジンを配置するととも
に、前輪または後輪の他方にクラッチを介して油圧ポン
プ・モータを駆動的に連結したので、前後軸間での荷重
配分の適正化、専用部品の部品点数の低減、エンジン出
力ロスの低減、および回生エネルギ利用効率の向上を図
れると共に、車両発進時の運転フィーリングを向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による制動エネルギ回生装
置の要部を、周辺要素と共に示す概略図である。
【図2】図1の斜板式可変容量ピストンポンプ・モータ
を示す油圧回路図である。
【図3】図1の切換弁を示す油圧回路図である。
【図4】本発明の第2実施例の制動エネルギ回生装置を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 前輪(従動輪) 1a,2a プロペラシャフト 1b,2b 差動装置 1c フロントアクスル 1d クラッチ 2 後輪(駆動輪) 2c リアアクスル 3 エンジン 4 コントローラ 10 斜板式可変容量ピストンポンプ・モータ 21 クラッチ 22 ギヤボックス 40 アキュムレータ 50 切換弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の駆動系にクラッチを介して連結さ
    れる油圧ポンプ・モータにより制動エネルギを油圧エネ
    ルギに変換してアキュムレータに蓄積する一方、この蓄
    積した油圧エネルギで上記油圧ポンプ・モータを駆動し
    て車両の発進エネルギとして利用する制動エネルギ回生
    装置において、 前輪または後輪の一方を駆動するようにエンジンを配置
    するとともに、 前輪または後輪の他方に上記クラッチを介して上記油圧
    ポンプ・モータを駆動的に連結したことを特徴とする制
    動エネルギ回生装置。
JP26771194A 1994-10-31 1994-10-31 制動エネルギ回生装置 Pending JPH08127263A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102442286A (zh) * 2011-12-12 2012-05-09 江苏技术师范学院 线控制动系统能量再生装置及制动系统控制方法
JP2012510911A (ja) * 2008-12-09 2012-05-17 ディベロップメント イフェンコ インコーポレイテッド 車両用の制動エネルギー回収システムおよびそれを備えた車両
JP2021524895A (ja) * 2017-09-25 2021-09-16 シャピロ,ベンジャミン 回収エネルギー・ホイールのためのリホイール方法および装置

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JP2012510911A (ja) * 2008-12-09 2012-05-17 ディベロップメント イフェンコ インコーポレイテッド 車両用の制動エネルギー回収システムおよびそれを備えた車両
CN102442286A (zh) * 2011-12-12 2012-05-09 江苏技术师范学院 线控制动系统能量再生装置及制动系统控制方法
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Effective date: 19991005