JP2900733B2 - 制動エネルギ回生装置 - Google Patents

制動エネルギ回生装置

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JP2900733B2
JP2900733B2 JP31861492A JP31861492A JP2900733B2 JP 2900733 B2 JP2900733 B2 JP 2900733B2 JP 31861492 A JP31861492 A JP 31861492A JP 31861492 A JP31861492 A JP 31861492A JP 2900733 B2 JP2900733 B2 JP 2900733B2
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hydraulic
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信章 武田
浩二 青木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、制動時、車両の駆動
軸によりポンプを駆動して液圧エネルギを蓄え、一方、
発進や加速時には、液圧エネルギによりモータを駆動し
て、車両の駆動力として利用できる制動エネルギ回生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】制動エネルギ回生装置は、大型車両、特
に、路線バス用に開発されたものである。一般に、路線
バスの運行は、バス停間の距離が短いことから、発進お
よび制動が繰り返し頻繁に行われており、バス停に停止
するたびに、つまり、制動のたびに、ブレーキドラム等
に生じる摩擦熱、すなわち、熱エネルギとして大気中に
放出される車両の運動エネルギも大きくなる。そのた
め、その制動時に放出していたエネルギを、他の再利用
可能な液圧エネルギとして蓄え、その蓄えた液圧エネル
ギを発進や加速時、車両の駆動力に還元するべく開発さ
れたのが、制動エネルギ回生装置である。
【0003】この制動エネルギ回生装置(以下単に「装
置」とする)は、主に、アキュムレータ、作動油タン
ク、油圧ポンプ・モータおよび各作動バルブから構成さ
れ、アキュムレータは、油圧ポンプ・モータを介して、
作動油タンクに接続されており、油圧ポンプ・モータの
ポンプ・モータ軸は車両の駆動軸に接続されている。こ
の装置によれば、制動時に、車両の駆動軸により油圧ポ
ンプ・モータをポンプとして働かせて、作動油タンクか
ら圧液管路を通じ油圧ポンプ・モータに供給される作動
油を、この油圧ポンプ・モータによりアキュムレータに
圧送して、アキュムレータ内に封入された窒素ガスの圧
縮エネルギとして蓄圧する。
【0004】一方、発進および加速時には、アキュムレ
ータに蓄圧された作動油を油圧ポンプ・モータおよび前
記圧液管路を通じ作動油タンクに放出することにより、
油圧ポンプ・モータをモータとして働かせて、車両の駆
動軸の駆動力を補助する。前記作動油タンクには、エア
供給弁を介してメインエアタンクが接続されており、こ
のメインエアタンクからは、エア供給弁を通じて作動油
タンク内に所定のエア圧が供給され、これにより、その
内部の作動油を加圧して油圧ポンプ・モータの吸込性能
を向上可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の制動エネルギ回
生装置において、作動油タンク内の作動油は油圧ポンプ
・モータ内の潤滑およびその摺動部(回転部)の冷却に
も用いられており、それ故、作動油タンク内の作動油が
エンジン停止時などの回生装置作動していないときに
も加圧状態にあると、その潤滑および冷却のための作動
油が油圧ポンプ・モータに常時供給されつづけ、この油
圧ポンプ・モータからドレインタンクに回収される作動
油量が増加する不具合がある。
【0006】このようなことから、回生装置が作動して
いない場合には、前記エア供給弁により、メインエアタ
ンクと作動油タンクとの間の接続を遮断する一方、作動
油タンク内を大気に開放して減圧することが考えられる
が、このように構成すると、作動油タンク内を再度エア
圧で加圧する際、メインエアタンク内のエア圧消費量が
大となって好ましいものではない。つまり、メインエア
タンクは、車両のブレーキや昇降ドア、また、各種エア
シリンダ等のエア供給源としても利用されているから、
メインエアタンクのエア圧消費量は可能な限り低減する
ことが望まれる。
【0007】この様な事情から、作動油タンクにメイン
エアタンクとは別にサブエアタンクを接続する一方、こ
れらの間に電磁式の連通弁を介挿しておき、回生装置の
非作動時には連通弁を閉じて、サブエアタンク内に所定
のエア圧を確保しておくことが考えられる。このような
構成とすれば、回生装置の作動が再開され、前記エア供
給弁によりメインエアタンクと作動油タンクとの間が接
続され、そして、作動油タンクとの間が遮断されて、メ
インエアタンクから作動油タンクにエア圧が供給される
際、同時に前記連通弁に通電して、この連通弁を開けば
サブエアタンクからも作動油タンクにエア圧が供給され
るため、前記メインエアタンクのエア圧消費量を低減で
きることになる。
【0008】しかしながら、前記装置が作動している
間、すなわち、車両のエンジンが稼働している間は、連
通弁は常に開いた状態にされるため、電磁弁である連通
弁は、そのソレノイドのコイルに常に通電がなされるこ
とになる。そして、そのコイルに長時間通電がなされた
場合、コイル部が発熱して温度上昇するが、この温度が
過度に上昇すると、コイルが焼け切れる等の損傷が生じ
ることになる。そのため、電磁弁のコイル部は耐熱性を
有する特殊なものにする必要があるが、このような特殊
なものは高価で、しかも、部品コストの増大を招くなど
の不具合がある。
【0009】この発明は、上述した事情を考慮してなさ
れ、その目的は、前記連通弁のコイル部の温度上昇が防
止でき、また、連通弁にかかる部品コストが低減でき、
しかも、車両のエンジンが稼働している間における、車
両の電源の消費電力を必要最小限に節約できる制動エネ
ルギ回生装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、制動時には、車両の駆動軸によりポン
プとして働き、作動液タンクから圧液管路を通じて圧液
を液圧アキュムレータに圧送して蓄圧させる一方、発進
時および加速時には、液圧アキュムレータに蓄圧された
圧液が圧液管路を通じ作動液タンクに放出されることに
よりモータとして働き、車両の駆動軸の駆動力を補助す
る液圧ポンプ・モータと、前記作動液タンクに接続さ
れ、所定のエア圧が蓄えられるメインエアタンクと、メ
インエアタンクと作動液タンクとの間に設けられ、メイ
ンエアタンクから作動液タンクへのエア圧の供給を制御
するエア供給弁とを備えた制動エネルギ回生装置におい
て、前記作動液タンクに接続して設けられ、メインエア
タンクとは別のサブエアタンクと、サブエアタンクと作
動液タンクとの間に設けられ、通電されて開弁する電磁
式の連通弁と、前記作動液タンクを大気に開放可能とす
る開放弁と、前記各弁の開閉を制御する制御手段とを備
え構成されている。
【0011】
【作用】この発明の制動エネルギ回生装置によれば、前
記制御手段は、車両のエンジンが駆動されていないと
き、前記連通弁およびエア供給弁を閉弁する一方、前記
開放弁を開弁させて、作動液タンク内のエア圧を減圧
し、前記エンジンの駆動中には、前記開放弁を閉弁する
とともに、エア供給弁を開弁し、一方、エンジンの駆動
中であって前記液圧ポンプ・モータがポンプ及びモータ
の何れか一方として働いているときのみ、前記連通弁に
通電し、この連通弁を開く。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1および図2
に基づいて詳細に説明する。制動エネルギ回生装置(以
下単に「装置」とする)は、主に、ピストン型のアキュ
ムレータ装置、油圧ポンプ・モータ16、作動油タンク
17、クラッチ付ギアボックス18およびコントロール
ユニット25から構成されている。
【0013】アキュムレータ装置は、一対のアキュムレ
ータ10を備えており、これらアキュムレータ10は、
ピストン11を介して2つの圧力室12,13を有する
油圧シリンダからなっている。これらアキュムレータ1
0は、一方の圧力室12に、所定圧の窒素ガスが封入さ
れ、他方の圧力室13に、油圧が蓄圧可能とされてい
る。圧力室13、13は共に高圧パイプ14および切換
弁15を介して相互に接続されており、また、切換弁1
5は、管路P1を介して油圧ポンプ・モータ16の第1
ポート16aに接続されている。なお、図1中の符号1
0aは、ボトムキャップを示し、一方のアキュムレータ
10のボトムキャップ10aには、ストロークセンサ1
1aが設けられている。このストロークセンサ11a
は、コントロールユニット25に電気的に接続されてお
り、アキュムレータ10内のピストン11がボトムキャ
ップ11a側に移動したとき、ピストン11が当たるの
を検出し、この検出信号をコントロールユニット25に
供給している。
【0014】切換弁15は、コントロールユニット25
に電気的に接続されており、通常は、油圧ポンプ・モー
タ16からアキュムレータ10への作動油の流れのみを
許容する第1切換位置となっており、油圧ポンプ・モー
タを作動させて、発進および加速するときには、アキュ
ムレータ10から油圧ポンプ・モータ16への作動油の
流れを許容する第2切換位置に切換えられる。
【0015】油圧ポンプ・モータ16は、斜板式アキシ
ャルプランジャ型のポンプからなっており、その回転方
向は常に一定方向となっている。この油圧ポンプ・モー
タ16は、その斜板の傾きが別に設けられた油圧ポンプ
(図示せず)を介して、コントロールユニット25から
制御され、制動時はポンプとして作動し、発進および加
速時にはモータとして作動する。また、油圧ポンプ・モ
ータ16は、停車および通常走行時には、ポンプとモー
タとの間の中立状態にて作動する。
【0016】また、油圧ポンプ・モータ16の第2ポー
ト16bは、管路P2を介して作動油タンク17に接続
されている。作動油タンク17は、所定容量のタンクか
らなり、このタンク内には所定量の作動油が貯められて
いる。作動油タンク17には、3方向2位置のエア供給
弁28および減圧弁29を介して、メインエアタンク1
9が接続されている。エア供給弁28は、コントロール
ユニット25に電気的に接続されており、その開閉が制
御されている。したがって、エア供給弁28は、前記装
置の作動が停止されているときに、メインエアタンク1
9と作動油タンク17との間を閉じると同時に、作動油
タンク17を大気側に開放する第1切換位置に切り換え
られ、前記装置の作動が再開されたときには、逆に、メ
インエアタンク19と作動油タンク17とを接続すると
同時に、作動油タンク17と大気との間を遮断する第2
切換え位置に切換えられる。したがって、エア供給弁2
8は、この実施例の場合、開放弁が組み合わされたもの
となっている。なお、エア供給弁28は、耐熱性を有す
る電磁弁からなっており、減圧弁29は、メインエアタ
ンク19から供給されるエア圧を、所定の圧力に調整し
ている。
【0017】また、作動油タンク17には、2方向2位
置の電磁式連通弁30を介して、サブエアタンク20が
接続されている。連通弁30は、コントロールユニット
25に電気に接続されており、その開閉が制御されて
いる。具体的には、連通弁30は、前記装置の作動が停
止されているときに、サブエアタンク20と作動油タン
ク17との間を閉じ、第1切換位置に切り換えられ、前
記装置の作動が再開されたときには、逆に、サブエアタ
ンク20と作動油タンク17との間を開く第2切換え位
置に切換えられる。また、前記装置の作動中であって、
油圧ポンプ・モータ16がポンプまたはモータとして働
いていないときは、連通弁30は閉弁され、油圧ポンプ
・モータ16が働いているときのみ開弁される。なお、
連通弁30は、通常の耐熱性を有する電磁弁からなって
いる。
【0018】したがって、前記装置の作動が停止されて
いるとき、すなわち、車両のエンジンが駆動されていな
いときには、第1および連通弁28,30が共に第1切
換位置28a,30aとされ、作動油タンク17へのメ
インおよびサブエアタンク19,20からのエア圧の供
給が絶たれ、作動油タンク17内は、エア圧が大気に開
放されて減圧される。これにより、油圧ポンプ・モータ
16の第2ポート16bすなわちポンプ吸込口への作動
油の加圧が防止され、油圧ポンプ・モータ16からドレ
インタンク21への作動油の流出が防止される。なお、
前記装置の作動が停止されるときには、そのときの作動
油タンク17内のエア圧がそのままサブエアタンク20
に蓄圧される。
【0019】一方、前記装置の作動が再開されたとき、
すなわち、エンジンが駆動されているときには、第1お
よび連通弁28,30が共に第2切換位置28b,30
bとされ、作動油タンク17にメインおよびサブエアタ
ンク19,20からのエア圧が供給され、作動油タンク
17内の作動油の液面は常に加圧された状態に保もたれ
る。これにより、油圧ポンプ・モータ16がポンプとし
て働くとき、その第2ポート16bすなわちポンプ吸込
口への作動油もまた加圧された状態にあるから、油圧ポ
ンプ・モータ16のポンプ吸込性能が向上し、また、キ
ャビテーションの発生をも防止することができる。
【0020】ところで、前記装置の作動中、つまり、エ
ンジンの稼働中であって、油圧ポンプ・モータ16が回
転していても作動油タンク内の作動油面のレベルが変化
しないとき、すなわち、油圧ポンプ・モータ16がポン
プまたはモータとして働いていないときには、コントロ
ールユニット25は、連通弁のコイルへの通電を止め、
連通弁30を閉じる。このように、連通弁30のコイル
への通電を止めたのは、前記装置の作動中は、サブエア
タンク20から作動油タンク17へのエア圧供給は必要
なく、メインエアタンク19からのエア圧供給だけで作
動油への加圧は十分に保たれるからである。
【0021】また、作動油タンク17と切換弁15との
間には、リリーフ管路P3が接続されている。実際に
は、切換弁15内部に設けられたリリーフバルブによ
り、アキュムレータ10内の作動油の油圧が既定圧に達
するとき、高圧の作動油が切換弁15からリリーフ管路
P3を通じて作動油タンク17に戻される。油圧ポンプ
・モータ16のドレイン口16cは、ドレインタンク2
1および油圧ポンプ32を介して作動油タンク17に接
続されている。このドレインタンク21には、油圧ポン
プ・モータ16内部で潤滑され、余剰となった作動油が
排出される。また、作動油タンク17内の作動油が設定
容量以下となるか、または、ドレインタンク21内の作
動油が許容レベル以上となると、油圧ポンプ32の作動
により、ドレインタンク21から作動油タンク17に作
動油が補給されるようになっている。
【0022】また、油圧ポンプ・モータ16は、図1に
示すように、そのポンプ・モータ軸がクラッチ付ギアボ
ックス18を介して連結軸J1に接続可能となってお
り、この連結軸J1は、ディファレンシャルギア22を
介して車両の駆動輪の車軸に接続されている。なお、デ
ィファレンシシャルギア22は、プロペラシャフトJ2
を介してエンジン24のトランスミッション23の出力
軸に接続されている。
【0023】ギアボックス18のクラッチは、コントロ
ールユニット25に電気的に接続されており、コントロ
ールユニット25からオン信号が供給されてクラッチが
オン動作されると、油圧ポンプ・モータ16のポンプ軸
とそのギア列、すなわち、車両の駆動車軸とを接続し、
それとは逆に、コントロールユニット25からオフ信号
が供給されてクラッチがオフ動作されると、油圧ポンプ
・モータ16のポンプ軸と車両の駆動車軸とを切り離
す。
【0024】なお、前記クラッチは通常接続されてお
り、高速走行などの場合に切り離される。一方、コント
ロールユニット25は、マイクロコンピュータ等からな
っており、コントロールユニット25には、前記切換弁
15、ギアボックス18のクラッチおよび油圧ポンプ・
モータ16のモード切換用の油圧ポンプに加え、各種の
センサが接続されている。すなわち、コントロールユニ
ット25には、ブレ−キセンサ26およびアクセルセン
サ27がそれぞれ電気的に接続されている。
【0025】ブレーキセンサ26は、ブレーキペダルが
操作されると、そのセンサ信号をコントロールユニット
25に供給する。また、アクセルセンサ27は、アクセ
ルペダルが操作されると、そのセンサ信号をコントロー
ルユニット25に供給する。次に、アキュムレータ10
に油圧が蓄圧され、メインおよびサブエアタンク19、
20にのエア圧が蓄圧されていることを前提として、上
述した制動エネルギ回生装置の作動を説明する。
【0026】先ず、イグニションキーがオン操作されエ
ンジンが可動されると、コントロールユニット25の制
御が開始され、同時に制度エネルギ回生装置(以下単に
「装置」とする)の作動が開始される。前記装置の作動
が開始されると、コントロールユニット25は、エア供
給弁28および連通弁30を共に第2切換位置28b,
30bに切換え、作動油タンク17にメインおよびサブ
エアタンク19,20からのエア圧を供給し、作動油タ
ンク17内の作動油を常に加圧した状態に保つようにす
る。
【0027】発進時および加速時に、アクセルペダルが
操作され、アクセルセンサ27からセンサ信号がコント
ロールユニット25に供給されると、コントロールユニ
ット25は、発進又は加速時であることを判断して、ア
キュムレータ10の切換弁15を前記第2切換位置に切
換え、一方、油圧ポンプ・モータ16をモータモードに
切り換える。このとき、アキュムレータ10に蓄圧され
た作動油が油圧ポンプ・モータ16および管路P2を通
じて作動油タンク17に放出されるため、油圧ポンプ・
モータ16はトルクを発生し、このトルクがギアボック
ス18を介して車両の駆動車軸に伝達される。この結
果、車両の駆動力は、油圧ポンプ・モータ16のトルク
に助けられることになるので、車両の滑らかな発進およ
び加速が可能となる。
【0028】この際、コントロールユニット25は、ス
トロークセンサ11aにピストンが当たるのを検出し
て、切換弁15を第1切換位置に切換え、アキュムレー
タ10からの作動油の放出を中止する。したがって、車
両は、通常の車両と同じくエンジン24の駆動力のみで
走行することになる。このとき、油圧ポンプ・モータ1
6は、その斜板の角度が零(ゼロ)に傾斜され、ポンプ
とモータとの間の中立状態で駆動される。
【0029】制動時に、ブレーキペダルが操作され、ブ
レーキセンサ26からセンサ信号がコントロールユニッ
ト25に供給されると、コントロールユニット25は、
制動時であることを判断して、アキュムレータ10の切
換弁15を第1切換位置に切換え、また、油圧ポンプ・
モータ16をポンプモードに切り換える。このとき、車
両の駆動力が駆動車軸からギアボックス18を介して油
圧ポンプ・モータ16のポンプ軸に伝達され、油圧ポン
プ・モータ16は、作動油タンク17から管路P2およ
びP1を通じて作動油をアキュムレータ10に圧送して
油圧を蓄圧する。そして、アキュムレータ10に油圧が
既定の圧力まで蓄圧されると、高圧の作動油は、リリー
フ管路P3を経由して作動油タンク17に戻されるが、
このとき、アキュムレータ10の窒素ガスは圧縮され、
車両の駆動力つまり運動エネルギは、窒素ガスの静圧エ
ネルギとして、アキュムレータ10に蓄圧されている。
このように、アキュムレータ10に蓄えられた蓄圧エネ
ルギは、再び発進および加速時に利用される。
【0030】イグニションキーがオフ操作されエンジン
の稼働が停止されると、コントロールユニット25は、
前記装置の作動を停止させる。この前記装置の作動が停
止される過程において、コントロールユニット25は、
エア供給弁28および連通弁30を共に第1切換位置2
8a,30aに切換え、作動油タンク17へのメインお
よびサブエアタンク19,20からのエア圧の供給を絶
って、作動油タンク17内のエア圧を大気に開放して減
圧させる。このとき、サブエアタンク20内には、大気
に開放する前のエア圧がそのまま蓄圧され、このエア圧
は前記装置の作動が再開されるときに使用される。
【0031】上述した装置の作動に加え、コントロール
ユニット25では、前記装置の作動中、図2に示す連通
弁制御ルーチンが実行されている。以下に、連通弁制御
ルーチンの動作を図2のフローチャートを参照して説明
する。先ず、コントロールユニット25は、ステップS
1にて、イグニションキーがオンされた直後、すなわ
ち、エンジン始動時か否かの判断を行い、この判断結果
が正(Yes)のときステップS5を実行し、逆に否
(No)のときステップS2を実行する。
【0032】次に、ステップS2では、コントロールユ
ニット25は、油圧ポンプ・モータ16が、ポンプとし
て作動しているか否かの判断を行い、この判断結果が正
(Yes)であるときステップS5を実行し、逆に否
(No)であるときステップS3を実行する。ステップ
S3では、コントロールユニット25は、油圧ポンプ・
モータ16が、モータとして作動しているか否かの判断
を行い、この判断結果が正(Yes)であるときステッ
プS5を実行し、逆に否(No)であるときステップS
4を実行する。
【0033】したがって、ステップS1からステップS
2、ステップS3を経てステップS4が実行される状態
とは、前記装置が作動しているとき、すなわち、車両の
エンジンが既に稼働しているときであって、油圧ポンプ
・モータ16がポンプまたはモータとして作動していな
いとき、すなわち、車両が停車しているときあるいは通
常走行時であるときとコントロールユニット25が判断
した場合である。この場合、コントロールユニット25
は、連通弁30のコイルへの通電を止めて、連通弁を閉
じる。これにより、連通弁30のコイル部の発熱が軽減
される。
【0034】また、ステップS1、ステップS2および
ステップS3からそれぞれステップS5が実行される過
程とは、イグニションキーがオンされた直後、すなわ
ち、エンジン始動時、また、油圧ポンプ・モータ16が
働いているとき、すなわち、車両の制動時あるいは発進
および加速時の場合である。このような場合には、コン
トロールユニット25は、連通弁のコイルに通電し連通
弁30を開いて、サブエアタンク20からのエア圧を作
動油タンク17へ供給する。これは、上述したように、
前記装置の作動が開始されるとき、つまり、エンジン始
動時における、メインエアタンク19のエア圧の低下を
防止するためである。
【0035】上述した制動エネルギ回生装置によれば、
エンジンの稼働中、油圧ポンプ・モータ16がポンプま
たはモータとして働いていなときに、連通弁30のコ
イルに通電をしないようにしたから、そのコイル部の過
度な発熱が防止でき、コイルが焼け切れたりするなどの
破損を防止できる。また、そのコイルへの通電時間の短
縮により、車両電源の消費電力が必要最小限に節約可能
となる。さらに、コイル部の過度な発熱がないことか
ら、耐熱性を有する特殊な連通弁を使用することもない
ため、部品コストの低減も可能となる等の効果を奏す
る。
【0036】この発明は、上述した実施例に制約される
ものではなく、種々の変形が可能であることは言うまで
もない。たとえば、前記アキュムレータ装置は、一対の
アキュムレータ10としたが、蓄圧容量が確保できるの
であれば、一本であっても構わない。また、図1中、1
点鎖線で示されているように、エアポンプ30とサブエ
アタンク20とを接続しておき、メインエアタンク19
と同様にエアポンプ31からのエア圧を前記サブエアタ
ンク20にも供給できるようにして、サブエアタンク2
0に蓄圧されるエア圧を制御できるようにしても構わな
い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の制動エ
ネルギ回生装置は、作動液タンクに接続して設けられ、
メインエアタンクとは別のサブエアタンクと、サブエア
タンクと作動液タンクとの間に設けられ、通電されて開
弁する電磁式の連通弁と、前記作動液タンクのエア圧を
大気に開放可能とする開放弁と、前記各弁の開閉を制御
する制御手段とを備え、前記制御手段により、車両のエ
ンジンが駆動されていないとき、前記連通弁およびエア
供給弁を閉弁する一方、前記開放弁を開弁させて、作動
液タンク内のエア圧を減圧し、前記エンジンの駆動中に
は、前記開放弁を閉弁するとともに、エア供給弁を開弁
し、一方、エンジンの駆動中であって前記作動液ポンプ
・モータがポンプ及びモータの何れか一方として働いて
いるときのみ、前記連通弁に通電しこの連通弁を開くよ
うにしたから、連通弁のコイルへの通電時間が短縮さ
れ、車両電源の消費電力が必要最小限に節約可能とな
る。また、コイルへの通電時間が短縮されると、そのコ
イルの過度な発熱が抑えられるので、コイルが焼け切れ
るなどの破損も防止できる。さに、コイルの発熱が少
ないことから、耐熱性を有する特殊な連通弁とすること
もないため、部品コストの低減も可能となるなどの効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】制動エネルギ回生装置の概略システム構成図で
ある。
【図2】連通弁の制御ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10 アキュムレータ 15 切換弁 16 油圧ポンプ・モータ 17 作動油タンク 18 ギアボックス 19 メインエアタンク 20 サブエアタンク 21 ドレインタンク 25 コントロールユニット 28 エア供給弁 30 連通弁 31 エアポンプ P1,P2,P3 管路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制動時には、車両の駆動軸によりポンプ
    として働き、作動液タンクから圧液管路を通じて圧液を
    液圧アキュムレータに圧送して蓄圧させる一方、発進時
    および加速時には、液圧アキュムレータに蓄圧された圧
    液が圧液管路を通じ作動液タンクに放出されることによ
    りモータとして働き、車両の駆動軸の駆動力を補助する
    液圧ポンプ・モータと、前記作動液タンクに接続され、
    所定のエア圧が蓄えられるメインエアタンクと、メイン
    エアタンクと作動液タンクとの間に設けられ、メインエ
    アタンクから作動液タンクへのエア圧の供給を制御し、
    作動液タンクの作動液面を加圧するエア供給弁とを備え
    た制動エネルギ回生装置において、 前記作動液タンクに接続して設けられ、メインエアタン
    クとは別のサブエアタンクと、サブエアタンクと作動液
    タンクとの間に設けられ、通電されて開弁する電磁式の
    連通弁と、前記作動液タンクのエア圧を大気に開放可能
    とする開放弁と、前記各弁の開閉を制御する制御手段と
    を備え、前記制御手段は、車両のエンジンが駆動されて
    いないとき、前記連通弁およびエア供給弁を閉弁する一
    方、前記開放弁を開弁させて、作動液タンク内のエア圧
    を減圧し、前記エンジンの駆動中には、前記開放弁を閉
    弁するとともに、エア供給弁を開弁し、一方、エンジン
    の駆動中であって前記液圧ポンプ・モータが前記ポンプ
    及びモータの何れか一方として働いているときのみ、前
    記連通弁に通電し、この連通弁を開くことを特徴とする
    制動エネルギ回生装置。
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