JP3070306B2 - 制動エネルギ回生装置を備えた車両の出力制御方法 - Google Patents

制動エネルギ回生装置を備えた車両の出力制御方法

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JP3070306B2
JP3070306B2 JP4318613A JP31861392A JP3070306B2 JP 3070306 B2 JP3070306 B2 JP 3070306B2 JP 4318613 A JP4318613 A JP 4318613A JP 31861392 A JP31861392 A JP 31861392A JP 3070306 B2 JP3070306 B2 JP 3070306B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、蓄圧式制動エネルギ
回生装置を備えた車両において、その車両のの出力制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば路線バスには、蓄圧式制動エネル
ギ回生装置を備えたものが知られている。この蓄圧式制
動エネルギ回生装置は、液圧ポンプ/モータ、アキュム
レータ及び作動液タンクを備えており、液圧ポンプ/モ
ータは車両の制動時、ポンプとして駆動され、作動液タ
ンクの作動液をアキュムレータに圧送して、このアキュ
ムレータを蓄圧する。従って、この場合、アキュムレー
タには、車両の制動エネルギが蓄圧エネルギとして回収
されることになる。
【0003】一方、車両の発進加速時にあっては、液圧
ポンプ/モータは、アキュムレータ内の蓄圧エネルギ、
即ち、アキュムレータから出される圧液よりモータ
として駆動され、これにより、液圧ポンプ/モータが発
生するトルクにより、エンジンの駆動力が補助されるこ
とになる。従って、発進及び停止が頻繁に繰り返される
路線バスに上述した制動エネルギ回生装置が備えられて
いれば、制動エネルギを効果的に回収して再利用でき、
エンジンの燃費を低減できるばかりでなく、排ガス対策
上にも優れたものとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液圧ポンプ
/モータがモータとして駆動されるとき、そのモータの
最大トルクはアキュムレータの蓄圧エネルギ、つまり、
その圧力によって大きく変動する。このことから、アキ
ュムレータに十分に蓄圧されている状態で、液圧ポンプ
/モータがモータモードで駆動されると、そのモータか
ら車両の駆動軸に大きな駆動トルクを与えられ、一方、
このとき、アクセルが大きく踏み込まれていて、エンジ
ン自体の出力も大きいと、車両の駆動軸やそのデファレ
ンシャルギヤに過大な駆動トルクが与えられてしまうこ
とになる。
【0005】この発明は、上述した事情に基づいてなさ
れたもので、その目的とするところは、前記液圧ポンプ
/モータがモータモードにて作動中にあるとき、エンジ
ンへの燃料量を適切に制限することにより、車両の駆動
軸に過大な駆動トルクを与えず、しかも、燃費及び排ガ
ス対策上にも優れたものとなる制動エネルギ回生装置を
備えた車両の出力制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の出力制御方法
は、上述したタイプの制動エネルギ回生装置を備えた車
両において、液圧ポンプ/モータがモータとして作動
し、液圧ポンプ/モータの駆動力にてエンジンの駆動力
が補助されるときには、アキュムレータの圧力が高いほ
ど大きく制限されるエンジンのモータ時最大燃料量を求
め、そして、このモータ時最大燃料量とエンジン本来の
運転状況に応じた通常時最大燃料量とを比較し、これら
の少ない方をエンジンの実最大燃料量として設定する。
【0007】
【作用】 上述の出力制御方法によれば、車両の発進加速
時、前記液圧ポンプ/モータはモータモードで作動さ
れ、このとき、アキュムレータの蓄圧エネルギが十分で
あると、エンジンの実最大燃料量は、車両の運転状況に
応じた前記通常時最大燃料量ではなく、前記アキュムレ
ータの圧力が高いほど少なくなる前記モータ時最大燃料
量に制限され、これにより、エンジンの出力は前記液圧
ポンプ/モータがモータとして働いたとき、前記液圧ポ
ンプ/モータが発生する駆動力の大きさを考慮して抑え
られることになる。
【0008】
【実施例】図1を参照すると、路線バスの蓄圧式制動エ
ネルギ回生装置の一例が概略的に示されている。公知の
ように、エンジン2の出力はトランスミッション4を介
してプロペラシャフト6に伝達され、更に、このプロペ
ラシャフト6からデファレンシャルギヤ8を介して駆動
軸つまり駆動輪Wに伝達されて、車両の走行が可能とな
っている。る。
【0009】一方、プロペラシャフト6の駆動力は、デ
ファレンシャルギヤ8、接続シャフト10及びギヤボッ
クス12を介して、油圧ポンプ/モータ14に伝達可能
となっている。なお、ギヤボックス12に電磁クラッチ
等のクラッチを内蔵し、プロペラシャフト6側と油圧ポ
ンプ/モータ14との間の動力伝達経路を断接可能とし
てもよい。
【0010】油圧ポンプ/モータ14は斜板式のアキシ
ャルプランジャ形ポンプからなり、その一方の入出力ポ
ートは切換弁16を介して一対の油圧アキュムレータ1
8に接続され、他方の入出力ポートは作動油タンク20
に接続されている。油圧アキュムレータ18はピストン
形のもので、気体の圧縮力を利用して蓄圧エネルギを蓄
え可能となっている。
【0011】図示しないけれども、作動油タンク20に
はエアタンクからのエア圧が供給可能となっており、こ
のエア圧は作動油タンク20内の油面を所定の加圧状態
に保持する。また、油圧ポンプ/モータ14と切換え弁
16の間からは戻り管路が分岐されており、この戻り管
路は作動油タンク20に接続されているとともに、その
途中にはリリーフ弁が介挿されている。
【0012】油圧ポンプ/モータ14には、その作動モ
ードの切換えをなすモータ駆動型の制御用ポンプ22が
接続されており、この制御用ポンプ22はドレンタンク
24から方向制御弁(図示しない)を介して油圧ポンプ
/モータ14に作動油を供給して、その斜板の角度を制
御し、これにより、その作動モードをポンプモード、モ
ータモード及び中立モードの何れかに設定する。
【0013】なお、ドレンタンク24は、油圧ポンプ/
モータ14から流出する潤滑冷却油を回収するものであ
り、この潤滑冷却油には作動油タンク20の作動油が利
用されている。即ち、図示されていないけれども、作動
油タンク20の作動油は別経路にして、油圧ポンプによ
り油圧ポンプ/モータ14に供給可能となっており、ま
た、ドレンタンク24内の余剰の作動油は、モータ駆動
型の油圧ポンプ26により作動油タンク20に戻される
ようになっている。
【0014】上述した各ポンプや切換弁16、また、ギ
ヤボックス12がクラッチを備えている場合にあっては
そのクラッチをも含め、これらは車両の運転操作に応
じ、コントロールユニット28からの制御信号により、
その作動が制御されるものとなっている。それ故、コン
トロールユニット28には、アクセルスイッチ30やブ
レーキスイッチ32が電気的に接続されており、これら
のスイッチから、アクセル信号及びブレーキ信号がコン
トロールユニット28に供給可能となっている。
【0015】今、車両の走行中、コントロールユニット
28がブレーキスイッチ32からブレーキ信号を受け取
ると、車両のサービスブレーキが作動する前に、コント
ロールユニット28は制御用ポンプ22を駆動する一
方、前記方向制御弁の切換えを制御し、油圧ポンプ/モ
ータ14の斜板を駆動して、その作動モードを中立モー
ドからポンプモードに切り換える。従って、油圧ポンプ
/モータ14がポンプとして駆動されると、作動油タン
ク20の作動油は、このとき、蓄圧位置にある前記切換
弁16を通じて一対のアキュムレータ18に圧送され、
これらアキュムレータ18への蓄圧が実行される。即
ち、車両の制動エネルギがアキュムレータ18に蓄圧エ
ネルギとして蓄えられることになる。
【0016】なお、油圧ポンプ/モータ14からの吐出
圧が所定圧以上に達すると、前記リリーフ弁が開弁さ
れ、その作動油は戻り管路を介して作動油タンク20に
戻される。また、車両の制動が完了するか又は中断され
ると、油圧ポンプ/モータ14の作動モードはポンプモ
ードから中立モードに切換えられることは言うまでもな
い。
【0017】一方、コントロールユニット28やアクセ
ルスイッチ30からのアクセル信号等により、車両が発
進加速時あることを検出すると、コントロールユニッ
ト28は、前記切換弁16を蓄圧位置から送出位置に切
換え、また、制御用ポンプ22及び方向制御弁により、
油圧ポンプ/モータ16は、その作動モードが中立モー
ドからモータモードに切換えられる。従って、このとき
には、一対油圧アキュムレータ18から切換弁16を通
じて送出される作動油により、油圧ポンプ/モータ14
はモータとして駆動され、油圧アキュムレータ18内の
圧力に応じたトルクを発生する。このトルクは車両の駆
動軸に伝達され、エンジンの出力トルクを助けることに
なる。この結果、車両はエンジンと油圧ポンプ/モータ
14両方の動力で発進、加速されることになり、エンジ
ンの燃費や排ガス量を低減可能となる。
【0018】この後、車両が定常走行に移行するか、又
は、作動油の送出に伴い、一対の油圧アキュムレータ1
8のピストンがそのストロークの終端位置に達すると、
油圧ポンプ/モータ14の作動モードはモータモードか
ら中立モードに切り換えられる。なお、一方の油圧アキ
ュムレータ18にはその終端位置に、エンド検出センサ
(図示しない))が組み込まれており、このエンド検出
センサはそのピストンが終端位置に達したとき、その検
出信号をコントロールユニット28に出力する。また、
車両が発進、加速時にあるか否かの検出に、前記アクセ
ル信号に加えて、トランスミッションのギヤ位置やクラ
ッチペダルの踏み代等が考慮されることは言うまでもな
い。。
【0019】一方、公知のようにエンジン2の出力トル
クは、その燃料噴射ポンプ34からエンジン2に向けて
吐出される燃料の供給量つまり燃料量を調量することで
制御される。即ち、前記燃料噴射ポンプ34が図示のよ
うに列型で且つ電子ガバナ36を備えている場合、ガバ
ナコントローラ38から電子ガバナ36に向けて目標ラ
ック駆動量Roが与えられると、電子ガバナ36は、燃
料噴射ポンプ34における制御ラック(図示しない)の
実ラック駆動位置を前記目標ラック駆動量Roに向けて
駆動し、燃料噴射ポンプ34の吐出量つまりエンジン2
の燃料量を調量する。
【0020】より具体的には、ガバナコントローラ38
には、エンジン回転数Neを検出する速度センサ40、
アクセルペダルの開度Aを検出するアクセル開度センサ
42が電気的に接続されており、これらセンサからのセ
ンサ信号つまり検出値に基づき、ガバナコントローラ3
8は前記目標ラック駆動量を算出する。一方、この実施
例の場合、ガバナコントローラ38は前記コントロール
ユニット28からフルラック可変信号FSW及びフルラ
ック指示電圧Vを受け取り可能となっている。フルラッ
ク可変信号FSWは、油圧ポンプ/モータ14がモータ
モードに切り換えられたとき、コントロールユニット2
8からガバナコントローラ38に供給され、また、フル
ラック指示電圧Vは前記アキュムレータ18の蓄圧エネ
ルギの大きさに応じた値が、コントロールユニット28
からガバナコントローラ38に供給されるものとなって
いる。
【0021】それ故、図1に示されているように、コン
トロールユニット28には、油圧アキュムレータ18内
の圧力を検出する圧力センサ44が電気的に接続されて
おり、コントロールユニット28は圧力センサ44から
の圧力信号に対し、反比例するようなフルラック指示電
圧Vを生成してガバナコントローラ38に供給する。図
2には、エンジン回転数Ne、アクセル開度A、フルラ
ック可変信号FSW及びフルラック指示電圧Vに基づ
き、ガバナコントローラ38にて実行される前記目標ラ
ック駆動量の算出手順がブロック図で示されている。
【0022】ブロック図から明かなように、エンジン回
転数Ne,アクセル開度Aは走行時ラック設定部46に
供給され、この走行時ラック設定部46にて、走行時ラ
ック駆動量RDが求められる。つまり、走行時ラック設
定部46は、図3に示されるようなマップを備えてお
り、このマップは、アクセル開度Aに応じて、それぞれ
異なる特性曲線を有し、各特性曲線からエンジン回転数
Neに基づいて、走行時ラック駆動量RDが求められるこ
とになる。各特性曲線から明かなように、それぞれのア
クセル開度Aにおいて、エンジン回転数Neの上昇に従
い、走行時ラック駆動量RDは減少されるものとなって
おり、また、エンジン回転数Neが同一である場合、走
行がラック駆動量RDは、アクセル開度Aが大きくなる
に連れて増加するものとなっている。
【0023】なお、燃料噴射ポンプ34は、目標ラック
駆動量つまりその走行時ラック駆動量RDが増加するに
従い、燃料の吐出量つまりエンジン2への燃料量が増加
するものとなっている。一方、エンジン回転数Neは、
エンジン本来の通常時フルラック設定部48にも供給さ
れており、この通常時フルラック設定部48では、図4
に示したマップから、運転状況として前記エンジン回転
数Neに基づき、通常時フルラック駆動量RDFを設定す
る。この通常時フルラック駆動量RDFは、燃料噴射ポン
プ34における制御ラックの最大駆動量、即ち、その最
大噴射量を制限する値である。図4のマップから明らか
なように、通常時フルラック駆動量RDFはエンジン回転
数Neが低回転域にあるときには一定に維持され、低回
転域から中回転域に移行する過程ではエンジン回転数N
eの上昇に連れて徐々に減少した後に一定に維持され、
そして、中回転域から高回転域に至ると、エンジン回転
数Neの上昇に連れて徐々に減少していく特性を有して
おり、従って、図4のマップの特性もまた、図3の各特
性曲線に追従する傾向を有している。
【0024】一方、コントロールユニット28からのフ
ルラック指示電圧Vは、モータ時フルラック設定部50
に供給されており、このモータ時フルラック設定部50
では、図5に示すようなマップから、フルラック指示電
圧Vに基づきモータ時フルラック駆動量RMDを設定す
る。このモータ時フルラック駆動量RMDは、前記油圧ポ
ンプ/モータ14がモータモードにある場合での燃料噴
射ポンプ34の最大噴射量を制限し、また、図5から明
かなように、フルラック指示電圧Vが上昇するに従い、
つまり、前記油圧アキュムレータ18内の蓄圧値が減少
するに従い増加する特性を有している。
【0025】通常時及びモータ時フルラック設定部4
8,50からの出力は比較部52に供給され、この比較
部52では、通常時及びモータ時フルラック駆動量RD
F,RMFのうちの小さいを方を可変スイッチ54の一方
の接点に供給する。また、通常時フルラック設定部48
は、前記可変スイッチ54の他方の接点にも、その通常
時フルラック駆動量RDFを供給している。
【0026】前記可変スイッチ5は、コントロールユニ
ット28からの前述したフルラック可変信号FSWによ
り、その可動接点が切換られるものとなっており、フル
ラック可変信号FSWが無い場合、その可動接点は図示
の如く前記他方の接点と接続された状態に維持される。
可変スイッチ54及び走行時ラック設定部46の出力は
共に、比較部56に供給され、この比較部56もまた前
記比較部54と同様に、その入力の小さい方、つまり、
走行時ラック駆動量RDか又は比較部54からの入力の
一方を、目標ラック駆動量ROとして前記電子ガバナ3
6に供給する。
【0027】今、車両が走行中にあって、前記油圧ポン
プ/モータ14が中立モード又はポンプモードにある
と、コントロールユニット28はガバナコントローラ3
8に向けて、フルラック可変信号FSWを出力すること
はなく、従って、前記可変スイッチ54は図示の切換位
置にある。このような状況では、走行時ラック設定部4
6と通常時ラック設定部48からの出力、つまり、走行
時ラック駆動量RDと通常時フルラック駆動量RDFとが
比較部56に供給されるから、この比較部56は、これ
らラック駆動量RD,RDFのうちの小さい方を目標ラッ
ク駆動量ROとして電子ガバナ36に供給する。従っ
て、この場合、ガバナコントローラ38は、目標ラック
駆動量ROを通常の手順、つまり、エンジン本来の制御
手順に従って算出し、そして、その目標ラック駆動量R
Oに基づきき、電子ガバナ36を介してエンジン2の燃
料量を制御することになる。
【0028】一方、車両の発進時や加速時にあっては、
コントロールユニット28は、フルラック可変信号FS
Wをガバナコントローラ38に供給し、これにより、ガ
バナコントローラ38の可変スイッチ54は図示の状態
から他方の切換位置に切り換えられる。この場合、比較
部52が有効に働くことから、比較部54には走行時ラ
ック駆動量RDに加え、比較部52からの出力、つま
り、通常時フルラック駆動量RDF及びモータ時フルラッ
ク駆動量RMFのうちの小さい方が供給されるから、比較
部54からは、走行時ラック駆動量RD、通常時フルラ
ック駆動量RDF及びモータ時フルラック駆動量RMFのう
ちの最少のものが目標ラック駆動量ROとして電子ガバ
ナ36に供給される。
【0029】ここで、図4と図5との特性を比較すれば
明かなように、車両の発進加速度時、前記油圧アキュム
レータ18内に十分な蓄圧がなされていて、その圧力が
高いと、つまり、フルラック指示電圧Vが小さいと、モ
ータ時フルラック駆動量RMFはその時点の通常時フルラ
ック駆動量RDFに比べて小さな値をとることから、前記
比較部54からの目標ラック駆動量ROは、走行時ラッ
ク駆動量RDとモータ時フルラック駆動量RMFとのうち
の小さい方の値となる。
【0030】従って、油圧ポンプ/モータ14がモータ
モードにあり、このとき、前記アキュムレータ18内の
圧力が高いと、その油圧ポンプ/モータ14の発生トル
クは、エンジン2の出力トルクを十分に補助可能となる
から、このような状況にあっては、フルラック駆動量と
して前記モータ時フルラック駆動量RMFを採用し、その
実フルラック駆動量を小さく抑えることで、燃料噴射ポ
ンプ34の実最大噴射量つまりエンジン2に供給可能な
実最大燃料量を通常の場合よりも絞ることができる。
【0031】この結果、車両の発進加速時、エンジン2
の出力トルクが必要以上に大きくなるのを防止して、車
両の駆動軸やデファレンシャルギヤ8等への負荷を低減
でき、また、この場合には、エンジン2の燃料消費量が
少なくて済むので、燃費及び排ガス量もまた効果的に低
減でき、更にはその排ガス中の黒鉛を減少させることが
可能となる。
【0032】上述の一実施例にあっては、ガバナコント
ローラ38に可変スイッチ54を付加してあるので、例
えばコントロールユニット28に異常が発生しても、前
記可変スイッチ54は通常の切換位置に維持されるだけ
であり、電子ガバナ36への目標ラック駆動量ROが不
所望に小さくなって、エンジン2の燃料量つまりエンジ
ン2の出力トルクが不十分となるようなこともない。
【0033】図6には、図2のブロック図を参照しなが
ら説明した目標ラック駆動量ROの算出手順がフローチ
ャートで示されているが、ここでは説明の重複を避ける
ため、前記フローチャートに関しては以下に簡単に説明
する。目標ラック駆動量算出ルーチン先ず、ステップS
1では、エンジン回転数Ne、アクセル開度A、フルラ
ック指示電圧V及びフルラック可変信号FSWの読み込
みがなされ、そして、Ne,A,Vに基づき、走行時ラ
ック駆動量RD、通常時フルラック駆動量RDF及びモー
タ時フルラック駆動量RMFがそれぞれ求められる(ステ
ップS2)。
【0034】この後、ステップS3では、フルラック可
変信号FSWがオンか否か、つまり、前記油圧ポンプ/
モータ14がモータモードに切換えられているか否かが
判別され、その判別結果が否の場合には、可変スイッチ
54を図示の切換え位置つまりオフに維持した状態で
(ステップS4)、走行時ラック駆動量RD及び通常時
フルラック駆動量RDFの小さい方を選択し、そして、そ
の選択した方を目標ラック駆動量ROとして出力する
(ステップS5)。
【0035】一方、前記ステップS3の判別結果が正の
場合には、可変スイッチ54をオンに切換え(ステップ
S6)、走行時ラック駆動量RD、通常時フルラック駆
動量RDF及びモータ時フルラック駆動量RMFのうちの最
少ものを選択し、その選択したものを目標ラック駆動量
ROとして出力する(ステップS7)。この発明は、上
述した一実施例に制約されるものではなく、種々の変形
が可能である例えば、一実施例にあっては、コントロー
ルユニット28とガバナコントローラ38を別にして設
けてあるが、これらを1つのユニットとすることも可能
である。また、一実施例では、燃料噴射ポンプ34を列
型のものとしたが、分配型の燃料噴射ポンプであっても
よく、更には、図3乃至図5のそれぞれに示したマップ
は、この発明を説明する上でのラック駆動量の特性を大
まかに示したものであり、これらマップの特性に必ずし
も限られるものではない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の車両の
出力制御方法は、制動エネルギ回生装置を備えた車両に
おいて、制動エネルギ回生装置の液圧ポンプ/モータが
エンジンの駆動力を補助すべくモータとして作動すると
きには、エンジン本来の運転状況に応じた通常時最大燃
料量と、そのアキュムレータの圧力が高いほど大きく制
限されるエンジンのモータ時最大燃料量とを比較し、こ
れらのうちの少ない方をエンジンへの実最大燃料量とし
て設定するようにしたから、前記アキュムレータ内の圧
力が十分に高い場合には、モータとして働く際の前記液
圧ポンプ/モータの発生トルクが大であることを考慮
し、エンジンの実最大燃料量を前記モータ時最大燃料量
に制限できる。従って、車両の発進加速時、液圧ポンプ
/モータの発生トルクつまりアシストトルクを十分に得
られるような状況にあっては、エンジンへの実最大燃料
量つまり出力トルクを効果的に制限して、その燃費及び
排ガス量を低減できる等の利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料の制御装置を含むエネルギ回生装置全体を
示した概略構成図である。
【図2】図1中のガバナコントローラから電子ガバナに
供給される目標ラック駆動量の算出手順を示したブロッ
ク図である。
【図3】エンジン回転数とアクセル開度から走行時ラッ
ク駆動量を設定するためのマップを示した図である。
【図4】エンジン回転数から通常時フルラック駆動量を
設定するためのマップを示した図である。
【図5】図1のコントロールユニットからのフルラック
指示電圧に対してモータ時フルラック駆動量を設定する
ためのマップを示した図である。
【図6】図2のブロック図にて実行される目標ラック駆
動量の算出ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
2 エンジン 4 トランスミッション 10 デファレンシャルギヤ 14 油圧ポンプ/モータ 16 切換弁 18 油圧アキュムレータ 20 作動油タンク 28 コントロールユニット 30 アクセルスイッチ 32 ブレーキスイッチ 34 燃料噴射ポンプ 36 電子ガバナ 38 ガバナコントローラ 40 速度センサ 42 アクセル開度センサ 44 圧力センサ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧ポンプ/モータ、アキュムレータ及
    び作動液タンクを備え、制動時には前記液圧ポンプ/モ
    ータをポンプとして働かせ、前記作動液タンクの作動液
    をアキュムレータに圧送して、制動エネルギを前記アキ
    ュムレータに圧液として蓄える一方、車両の発進加速度
    時にあっては前記液圧ポンプ/モータをモータとして働
    かせて、前記アキュムレータから送出した圧液により前
    記液圧ポンプ/モータに駆動力を発生させ、この駆動力
    をエンジンの駆動力と併用することで前記エンジンの駆
    動力を補助する制動エネルギ回生装置を備えた車両にお
    いて、 前記液圧ポンプ/モータがモータとして作動するとき、
    前記アキュムレータの圧力が高いほど大きく制限される
    前記エンジンのモータ時最大燃料量を求め、このモータ
    時最大燃料量とエンジン本来の運転状況に応じた通常時
    最大燃料量とのうちの少ない方をエンジンの実最大燃料
    量として設定することを特徴とする制動エネルギ回生装
    置を備えた車両の出力制御方法。
JP4318613A 1992-11-27 1992-11-27 制動エネルギ回生装置を備えた車両の出力制御方法 Expired - Fee Related JP3070306B2 (ja)

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