JP4717580B2 - 電動オイルポンプの制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、電動オイルポンプの制御装置に関するものである。
特許文献1には、車両駆動用の動力源と車輪との間に設けられて動力を断接するクラッチと、クラッチ締結用の油圧を供給する電動オイルポンプとを備え、車両の走行状態(運転負荷)に応じて電動オイルポンプの回転数を制御することにより、クラッチ締結に必要な油圧を供給する技術が開示されている。
特許文献2には、車両駆動用の電動機と車輪との間に設けられて動力を断接するクラッチと、クラッチ締結用の油圧を蓄圧するアキュームレータと、このアキュームレータに油圧を供給する電動オイルポンプとを備え、アキュームレータの圧力が所定値以上になるように電動オイルポンプの運転を制御する技術が開示されている。
特開2004−100827号公報 特開2003−54279号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術のように車両の走行状態に応じて電動オイルポンプの回転数を制御したのでは、クラッチ締結に必要な油圧まで昇圧するのに時間がかかり、ドライバーの急な加速要求に対応することが難しく、若干の応答遅れが生じてドライバビリティが低下してしまう。
一方、特許文献2に開示された技術においては、駆動用の電動機が低回転運転であっても高回転運転であっても、すなわち電動機の回転数にかかわらずクラッチに供給する油圧は、電動機が出力可能な一定のトルクに合わせて一定の所定圧にされているため、アキュームレータの圧力が前記所定圧以下になったときには常に電動オイルポンプを駆動させて油圧を昇圧している。このようにすると電動オイルポンプを運転する頻度が多くなり、電力消費量の増大を招く。
そこで、この発明は、クラッチ締結に必要な油圧を常に確保できて、電動オイルポンプの消費電力を削減することができる電動オイルポンプの制御装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両(例えば、後述する実施例における車両1)の駆動源である電動機(例えば、後述する実施例における電動機3)と車輪(例えば、後述する実施例における後輪2)との間で前記電動機の動力を断接する摩擦係合手段(例えば、後述する実施例における油圧クラッチ7)に油圧を供給する電動オイルポンプ(例えば、後述する実施例における電動オイルポンプ21)の制御装置であって、前記電動オイルポンプから前記摩擦係合手段への作動油の流通を許可しその逆の方向への流通を阻止する一方向弁(例えば、後述する実施例における一方向弁23)と、前記一方向弁と前記摩擦係合手段とを結ぶ給油路(例えば、後述する実施例における給油路25)に接続され前記摩擦係合手段の作動に必要な油圧を蓄圧可能なアキュームレータ(例えば、後述する実施例におけるアキュームレータ26)と、前記給油路の油圧を検出する油圧検出手段(例えば、後述する実施例における油圧センサ31)と、前記車両の車速を検出する車速検出手段(例えば、後述する実施例における車速センサ34)と、前記車速検出手段により検出された車速に基づいて第1の所定圧を設定する圧力設定手段(例えば、後述する実施例におけるコントローラ10)と、を備え、前記電動機は、回転数が大きくなるほど出力可能な最大トルクが小さくなる出力特性を有し、前記第1の所定圧は、前記車速検出手段により検出された車速のときに前記電動機が出力可能な最大トルクを伝達するのに必要な前記摩擦係合手段の締結力を確保可能な油圧の最小値にほぼ等しい圧力であり、前記摩擦係合手段が締結状態で、且つ前記油圧検出手段により検出された油圧が第1の所定圧より低下したときに、前記電動オイルポンプを高圧モードで運転して該電動オイルポンプから前記給油路に油圧を供給することを特徴とする電動オイルポンプの制御装置である。
このように構成することにより、給油路の油圧が前記第1の所定圧よりも低下したときには電動オイルポンプから給油路に油を供給して給油路を前記第1の所定圧以上に昇圧することができ、常に蓄圧手段に蓄圧された油圧によって摩擦係合手段を作動可能にすることができる。しかも、圧力設定手段によって車速に基づいて前記第1の所定圧を設定するので、前記第1の所定圧を電動機の出力特性に対応して設定することが可能になり、摩擦係合手段の作動に必要な油圧を常に給油路において確保しつつ、電動オイルポンプの運転頻度を低減することができる。
特に、前記第1の所定圧は、前記車速検出手段により検出された車速のときに前記電動機が出力可能な最大トルクを伝達するのに必要な前記摩擦係合手段の締結力を確保可能な油圧の最小値にほぼ等しい圧力であるので、車速に応じて電動機が出力可能な最大トルクを動力伝達機構において確実に伝達することができる。
請求項に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記油圧検出手段により検出された油圧が前記第1の所定圧よりも大きい第2の所定圧を超えたときに前記電動オイルポンプを低圧モードで運転し、該電動オイルポンプから前記給油路への油圧供給を停止することを特徴とする。
このように構成することにより、給油路の油圧が必要以上に高くなるのを防止することができる。
請求項に係る発明は、請求項に記載の発明において、前記給油路内の油温を検出する油温検出手段(例えば、後述する実施例における油温センサ33)を備え、前記第2の所定圧は、前記油温検出手段により検出された油温あるいは前記車速検出手段により検出された車速に応じて設定されることを特徴とする。
このように構成することにより、状況に応じて第2の所定圧を可変にすることができる。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、前記摩擦係合手段が解放状態で、且つ前記油圧検出手段により検出された油圧が前記第1の所定圧よりも車速にかかわらず低く設定された第3の所定圧を下回ったときに、前記電動オイルポンプを高圧モードで運転して該電動オイルポンプから前記給油路に油圧を供給することを特徴とする。
このように構成することにより、電動機を停止状態から運転状態に切り換えたときに、摩擦係合手段の作動要求に対して迅速に対応することができる。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の発明において、前記摩擦係合手段に供給される油の油温を検出する油温検出手段(例えば、後述する実施例における油温センサ33)を備え、前記油温検出手段により検出された油温に基づいて前記第1の所定圧を補正することを特徴とする。
このように構成することにより、第1の所定圧を正確に設定することができる。
請求項1に係る発明によれば、摩擦係合手段の作動に必要な油圧を常に確保しつつ、電動オイルポンプの運転頻度を低減することができるので、摩擦係合手段の作動要求を満足させつつ、電動オイルポンプの消費電力を削減することができる。しかも、車速に応じて電動機が出力可能な最大トルクを動力伝達機構において確実に伝達することができる。
請求項に係る発明によれば、給油路の油圧が必要以上に高くなるのを防止することができる。
請求項に係る発明によれば、状況に応じて第2の所定圧を可変にすることができる。
請求項に係る発明によれば、電動機を停止状態から運転状態に切り換えたときに、摩擦係合手段の作動要求に対して迅速に対応することができるので、応答性が向上する。
請求項に係る発明によれば、第1の所定圧を正確に設定することができるので、電動オイルポンプの高圧モードによる運転頻度をより減らすことができ、消費電力をより削減することができる。
以下、この発明に係る電動オイルポンプの制御装置の実施例を図1から図13の図面を参照して説明する。
図1は、この発明に係る電動オイルポンプの制御装置を備えたハイブリッド車両の後輪側の駆動システムの概略構成を示している。この車両1の前輪はエンジン等の主駆動源(いずれも図示せず)により駆動されるようになっており、車両1の後輪2が補助駆動源である電動機(モータ)3により動力伝達機構4を介して駆動されるようになっている。
動力伝達機構4は、電動機3からの動力を入力する減速機構5と、減速機構5から出力される動力を左右の後輪2,2に分配する差動歯車6とから構成されている。減速機構5は、電動機3の出力軸に固定された第1ギヤ5aと、第1ギヤ5aに噛合する第2ギヤ5bと、差動歯車6の入力ギヤ6aに噛合する第3ギヤ5cとからなる減速ギヤ列で構成されている。
第2ギヤ5bと第3ギヤ5cとの間には油圧クラッチ7が設けられており、油圧クラッチ7を締結したときに第2ギヤ5bと第3ギヤ5cとが連結されて、動力伝達機構4を介して電動機3の動力を後輪2に伝達可能になり、油圧クラッチ7を解放したときに第2ギヤ5bと第3ギヤ5cとの連結が解かれて、電動機3の動力の後輪2への伝達が遮断される。
電動機3は、モータドライバ回路8を介して車載のバッテリ9に接続されている。そして、コンピュータからなるコントローラ10によりモータドライバ回路8を制御し、雪道や悪路等での発進時に電動機3により後輪2を駆動する発進アシスト制御を行い、また、車両1の減速時に電動機3により発電を行いバッテリ9に充電する回生制御を行う。このような発進アシスト制御や回生制御を行うときには、油圧クラッチ7を締結して動力伝達機構4を動力伝達可能な状態にするが、それ以外のときには、電動機3の耐久性の低下や動力損失が生じるのを防止するために、油圧クラッチ7を解放して動力伝達機構4を動力伝達が遮断される状態にする。なお、コントローラ10には、車速センサ34により検出される車両1の車速に応じた電気信号が入力される。
図2に油圧クラッチ7を制御するための油圧回路20を示す。この油圧回路20では、電動オイルポンプ21から吐出される作動油をレギュレータ弁22と一方向弁23とクラッチ制御弁24とを介して油圧クラッチ7に給油可能にされ、一方向弁23とクラッチ制御弁24とを結ぶ給油路25にアキュームレータ(蓄圧手段)26が接続されている。電動オイルポンプ21は、位置センサレス・ブラシレス直流モータからなる電動機21aで駆動される。給油路25には、給油路25の油圧を検出する油圧センサ(油圧検出手段)31と、給油路25の油温を検出する油温センサ(油温検出手段)33が設けられており、油圧センサ31,油温センサ33は検出した油圧あるいは油温に応じた電気信号をコントローラ10に出力する。なお、油温センサ33は、油圧クラッチ7(摩擦係合手段)に供給される油の油温を検出する油温検出手段を兼ねている。油温センサ33は給油路25の油温に相関のある場所に設置することも可能であり、あるいは給油路25の油温に相関のあるパラメータを油温の代わりとすることも可能である。
クラッチ制御弁24は、コントローラ10により制御される電磁三方弁で構成されており、クラッチ制御弁24のソレノイド24aへの通電時に給油路25を油圧クラッチ7に連なるクラッチ油路32に接続し、油圧クラッチ7に給油してこれを締結させ、また、ソレノイド24aへの通電停止時に給油路25とクラッチ油路32との接続を断って、クラッチ油路32をドレンポート24bに接続し、油圧クラッチ7から排油してこれを解放させる。
アキュームレータ26は、給油路25に連通する蓄圧室26aに収納されたピストン26bと、ピストン26bに背圧を付与するスプリング26cとを備え、給油路25の油圧によりピストン26bがスプリング26cの付勢力に抗して退動し、蓄圧室26aに作動油が蓄えられるように構成されている。アキュームレータ26に蓄圧される油量は、給油路25の油圧に応じて変化し、給油路25の油圧が高くなるほど油量が増大する。
一方向弁23は、レギュレータ弁22から給油路25への作動油の流通を許可し、その逆の方向への流通を阻止する。
レギュレータ弁22は、電動オイルポンプ21と一方向弁23とを結ぶポンプ油路27に接続されており、ポンプ油路27とドレンポート22bとを連通、遮断するスプール22aを備える。スプール22aは、ポンプ油路27とドレンポート22bとを遮断する方向(図2において左方、以下、非ドレン方向と称す)へスプリング22cによって付勢されるとともに、図中左端の油室22dに入力されるポンプ油路27の油圧によって、ポンプ油路27とドレンポート22bとを連通する方向(図2において右方、以下、ドレン方向と称す)へ押圧され、さらに、図中右端の油室22eに入力される油圧によって、非ドレン方向へ押圧されている。
レギュレータ弁22の右端の油室22eは、パイロット油路28と切り換え制御弁29を介してポンプ油路27に接続可能にされている。切り換え制御弁29は、コントローラ10によって制御される電磁三方弁で構成されており、切り換え制御弁29のソレノイド29aへの通電時にポンプ油路27をパイロット油路28に接続して、油室22eにポンプ油路27の油圧を入力し、ソレノイド29aへの通電停止時にポンプ油路27とパイロット油路28との接続を断って、パイロット油路28をドレンポート29bに接続し、油室22eを大気開放にする。
レギュレータ弁22のドレンポート22bには低圧油圧回路30が接続されている。低圧油圧回路30は、電動オイルポンプ21で昇圧された油を、動力伝達機構4の差動歯車6や減速機構5の軸受部等に潤滑油として供給したり、駆動用の電動機3に冷却油として供給するためのものである。
ところで、動力伝達機構4の差動歯車6と第3ギヤ5cは走行中常に回転しており、これら差動歯車6と第3ギヤ5cの軸受部を常時潤滑できるように、電動オイルポンプ21を常時駆動する必要がある。ただし、低圧油圧回路30はその目的から、比較的に低圧の油圧で十分である。
一方、油圧クラッチ7を締結するための油圧は、電動機3の出力トルクを動力伝達機構4において伝達可能にするだけの比較的に高圧の油圧が必要となる。ここで、アキュームレータ26にある程度の油圧が蓄圧されていれば、レギュレータ弁22を低圧側にしてあっても、一方向弁23によって給油路25からレギュレータ弁22側への油の流通が阻止されるので、アキュームレータ26に蓄圧された油圧によって油圧クラッチ7を締結することができる。但し、油圧クラッチ7を解放する際に油圧クラッチ7の油がクラッチ制御弁24のドレンポート24bから排油されるため、油圧クラッチ7の締結、解放の繰り返しによりアキュームレータ26に蓄圧された油が消費され、アキュームレータ26の油量が次第に減少し、これに伴って給油路25の油圧が低下していく。また、クラッチ制御弁24のオイルシール部や繋ぎ目などから微量ながら油が漏れるため、これによっても給油路25の油圧低下が生じる。そして、給油路25の油圧が所定の下限圧PL→Hよりも低下すると、油圧クラッチ7を確実に締結することが困難になるため、レギュレータ弁22を高圧側に切り換えて、電動オイルポンプ21からレギュレータ弁22を介して給油路25に給油し、給油路25およびアキュームレータ26の油圧を昇圧させる必要がある。
このように、電動オイルポンプ21を常時運転する場合であっても、車両の運転状態に応じてレギュレータ弁22を低圧側と高圧側に切り換えると、電動オイルポンプ21の負荷を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの小型化が可能になる。
そこで、この電動オイルポンプの制御装置では、給油路25の油圧が下限圧(第1の所定圧)PL→Hよりも低下したときには高圧モード(HIモード)に切り換えて、切り換え制御弁29によりレギュレータ弁22の油室22eにポンプ油路27の油圧を入力することにより、レギュレータ弁22を高圧側にし、給油路25の油圧が上限圧(第2の所定圧)PH→Lを上回ったときには低圧モード(LOWモード)に切り換えて、切り換え制御弁29によりレギュレータ弁22の油室22eを大気開放にして、レギュレータ弁22を低圧側にしている。
ここで、電動オイルポンプ21の運転モードを低圧モードから高圧モードに切り換える閾値である下限圧PL→Hは、油圧クラッチ7の必要伝達容量(電動機3の動力を伝達するのに必要な締結力)を確保可能な油圧の下限値あるいはそれよりも若干高い圧力に設定する必要がある。
ところで、車両1の走行中に油圧クラッチ7を解放状態から締結状態に切り替える場合には、一般に油圧クラッチの駆動側と従動側の回転数をほぼ同期させて行うが、その際に油圧クラッチ7の必要伝達容量(電動機3の動力を伝達するのに必要な締結力)を確保する必要がある。
一方、駆動用の電動機3は、回転数が大きくなるほど出力可能な最大トルクが小さくなる出力特性を有している。そこで、この電動オイルポンプの制御装置では、車速に応じて下限圧PL→Hを変更することにより、油圧クラッチ7の締結時における必要伝達容量を確保することができるようにした。その結果、下限圧PL→Hは電動機3の出力特性に応じて変更されることとなる。これにより、高圧モードでの電動オイルポンプ21の運転頻度を低減し、電動オイルポンプ21の消費電力の削減を図っている。
<実施例1>
以下、図3〜図5に示すフローチャートに従って上下限圧設定処理(PL→H,PH→L設定処理)およびレギュレータ弁22の切り換え処理の実施例1を説明する。
初めに、図3のフローチャートに従って上下限圧設定処理を説明する。図3のフローチャートに示される上下限圧設定処理ルーチンはコントローラ10により一定時間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップS101において油圧クラッチ7がONか否かを判定する。この実施例では、クラッチ制御弁24のソレノイド24aが通電状態のときに油圧クラッチ7が「ON」と判定される。
ステップS101における判定結果が「YES」(油圧クラッチ7がON)である場合は、ステップS102に進み車両1のシフトレンジを読み込み、さらにステップS103に進んで、読み込んだシフトレンジがパーキングレンジ(以下、Pレンジと略す)か否かを判定する。
ステップS103における判定結果が「NO」(Pレンジ以外)である場合は、ステップS104に進み、車速センサ34により車両1の車速を読み込む。ここで、ステップS103における判定結果が「NO」ということは、油圧クラッチ7を締結させて車両1を走行している状態であり、このとき車速は電動機3の回転数の関数となり、回転数が増加すると車速も増大する。したがって、この実施例1において車速センサ34は、電動機3の回転数を検出する回転数検出手段ということができる。以下、この出願においてPレンジ以外のレンジを走行レンジと総称する。
次に、ステップS105に進み、図6に示す下限圧マップを参照して、車速に応じた下限圧、換言すると電動機3の回転数に応じた下限圧PL→H(V)を読み込む。ここで、車速に応じた下限圧PL→H(V)は、回転数に応じて電動機3が出力可能な最大トルクを伝達するのに必要な油圧クラッチ7の締結力を確保することができる油圧の最小値、あるいはこの最小値よりも若干大きい値に設定されている。すなわち、車速に応じた下限圧PL→H(V)は電動機3の出力特性に対応するように設定されている。
このように、電動機3の出力特性に対応して下限圧PL→H(V)が設定されると、車両1がいずれの車速で走行しているときであっても、電動機3がそのときの回転数で出力可能な最大トルクを伝達するのに必要な締結力を、油圧クラッチ7において確保することができ、その結果、電動機3と後輪2との間におけるエネルギー伝達を確実且つ十分に行うことができる。しかも、車速が大きくなるほど下限圧PL→H(V)を小さく設定することができるので、車速が大きくなるほど低圧モードから高圧モードに移行する頻度を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの消費電力を削減することができる。その結果、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)を満足させながら、消費電力を削減することができる。
なお、この実施例では、油圧クラッチ7が締結状態のときには車速に応じて下限圧PL→H(V)を決定しているが、油圧クラッチ7の締結状態においては車速は電動機3の回転数の関数であるので、電動機3の回転数を直接検出し、車速の代わりに電動機3の回転数に応じて下限圧PL→H(V)を決定することも可能であり、あるいは、車速や電動機3の回転数の代わりに車速と相関関係のある他のパラメータを用いてもよい。
次に、ステップS106に進み、後述するレギュレータ弁22の切り換え処理において用いる下限圧PL→Hを、ステップS105で読み込んだ下限圧PL→H(V)に変更して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、ステップS103における判定結果が「YES」(Pレンジ)である場合は、車両1は油圧クラッチ7を締結させながら停車している状態であるので、ステップS107に進み、下限圧PL→Hを第1の無効ストローク詰め圧Pに設定して、本ルーチンの実行を一旦終了する。ここで、第1の無効ストローク詰め圧Pとは、クラッチ制御弁24により給油路25とクラッチ油路32とを接続した状態で、油圧クラッチ7の駆動側と従動側の隙間を殆どなくす状態(すなわち、無効ストローク詰め)にするために必要な圧力であり、車速0において下限圧マップで設定される下限圧PL→H(V=0)よりも小さい圧力である(P<PL→H(V=0))。
このように、Pレンジのときの下限圧PL→Hを第1の無効ストローク詰め圧Pに設定するのは、次の(1)〜(3)の理由による。
(1)油圧クラッチ7がONであってもPレンジのときには車両が停車しており電動機3は停止中であるので、給油路25の圧力が無効ストローク詰め圧Pまで低下しても、実質的な問題は生じない。
(2)第1の無効ストローク詰め圧Pは走行レンジにおいて車速0で設定される下限圧PL→H(V=0)よりも小さいので、Pレンジのときにも低圧モードから高圧モードに移行する頻度を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの消費電力を削減することができる。
(3)Pレンジにおいて給油路25の圧力として少なくとも第1の無効ストローク詰め圧Pが確保されていると、Pレンジから走行レンジに切り換えられて、下限圧PL→Hが第1の無効ストローク詰め圧Pから車速に応じた下限圧PL→H(V)に変更されたときにも、走行レンジにおいて必要な車速に応じた下限圧PL→H(V)まで迅速に昇圧させることができ、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)に迅速に対応することができる。
また、ステップS101における判定結果が「NO」(油圧クラッチ7がOFF)である場合は、ステップS108に進み、下限圧PL→Hを第2の無効ストローク詰め圧P’に設定して、本ルーチンの実行を一旦終了する。ここで、第2の無効ストローク詰め圧P’とは、クラッチ制御弁24を、給油路25とクラッチ油路32とを遮断した状態から給油路25とクラッチ油路32とを接続した状態に切り換えたときに、アキュームレータ26に蓄圧された油圧で無効ストローク詰めが可能な圧力であり、車速0において下限圧マップで設定される下限圧PL→H(V=0)よりも小さく、且つ、第1の無効ストローク詰め圧Pよりも大きい(P<P’<PL→H(V=0))。
このように、油圧クラッチ7がOFFのときの下限圧PL→Hを第2の無効ストローク詰め圧P’に設定するのは、次の(1)〜(3)の理由による。
(1)油圧クラッチ7がOFFのときには、給油路25の油圧が第2の無効ストローク詰め圧P’まで低下しても、実質的な問題は生じない。
(2)第2の無効ストローク詰め圧P’は走行レンジにおいて車速0で設定される下限圧PL→H(V=0)よりも小さいので、油圧クラッチ7がOFFのときにも低圧モードから高圧モードに移行する頻度を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの消費電力を削減することができる。
(3)油圧クラッチ7がOFFのときにも給油路25の圧力として少なくとも第2の無効ストローク詰め圧P’が確保されていると、油圧クラッチ7がOFFからONに切り換えられ且つ走行レンジにされて、下限圧PL→Hが第2の無効ストローク詰め圧P’から車速に応じた下限圧PL→H(V)に変更されたときにも、走行レンジにおいて必要な車速に応じた下限圧PL→H(V)まで迅速に昇圧させることができ、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)に迅速に対応することができる。
このように上下限圧設定処理を実行することによって、低圧モードから高圧モードへの切り換え閾値である下限圧PL→Hを車両の運転状態に応じて変更する。なお、この実施例1では、上限圧PH→Lについては車速(電動機3の回転数)に関わらず一定に設定され、図6に示すように、上限圧PH→Lは下限圧マップで設定される車速0における下限圧PL→H(V=0)よりも大きい所定圧力に設定される。
この実施例1においては、コントローラ10がステップS101〜S108の一連の処理を実行することにより圧力設定手段が実現される。
次に、図4および図5のフローチャートに従ってレギュレータ弁22の切り換え処理を説明する。図4および図5のフローチャートに示される切り換え処理ルーチンはコントローラ10により一定時間毎に繰り返し実行される。
ステップS201において、油圧センサ31により給油路25の油圧Poilを検出した後、ステップS202に進み前述した上下限圧設定処理(ステップS101〜S108)を実行して、下限圧PL→Hと上限圧PH→Lを設定する。なお、実施例1においては、上下限圧設定処理を実行しても、上限圧PH→Lについては実質的な変更はなく、常に一定圧に設定される。
次に、ステップS203に進んで、電動オイルポンプ21の負荷運転許可信号が入力されているか否かを判定する(eopc_ok=ON?)。
ステップS203における判定結果が「NO」(eopc_ok≠ON)である場合は、ステップS204に進み、電動オイルポンプ21の運転モード(以下、EOPモードと略す)を起動モード(INI)に設定して、ステップS210に進む。
ステップS203における判定結果が「YES」(eopc_ok=ON)である場合は、ステップS205に進み、ステップS201において検出した給油路25の油圧Poilが、ステップS202において設定した上限圧PH→Lよりも大きいか否かを判定する。
ステップS205における判定結果が「YES」(Poil>PH→L)である場合は、ステップS206に進み、EOPモードを低圧モードに設定して、ステップS210に進む。
ステップS205における判定結果が「NO」(Poil≦PH→L)である場合は、ステップS207に進み、ステップS201において検出した給油路25の油圧Poilが、ステップS202において設定した下限圧PL→Hよりも小さいか否かを判定する。
ステップS207における判定結果が「YES」(Poil<PL→H)である場合は、ステップS208に進み、EOPモードを高圧モードに設定して、ステップS210に進む。
ステップS207における判定結果が「NO」(Poil≧PL→H)である場合は、給油路25の油圧が下限圧PL→H以上で且つ上限圧PH→L以下であるので、ステップS209に進み、EOPモードを現モードに維持する。すなわち、現モードが低圧モードのときには低圧モードを維持し、現モードが高圧モードのときには高圧モードを維持する。
次に、ステップS210において、EOPモードが高圧モードか否かを判定し、ステップS210における判定結果が「YES」(高圧モード)である場合は、ステップS211に進み、電動オイルポンプ21の電動機21aの目標回転数を所定回転数Nplに設定し、さらにステップS212に進み、切り換え制御弁29のソレノイド29aをONにして通電し、これによりポンプ油路27とパイロット油路28を接続してレギュレータ弁22を高圧側にし、本ルーチンの実行を一旦終了する。これにより給油路25の昇圧が開始される。
一方、ステップS210における判定結果が「NO」である場合は、ステップS213に進み、EOPモードが低圧モードか否かを判定する。
ステップS213における判定結果が「YES」(低圧モード)である場合は、ステップS214に進み、電動オイルポンプ21の電動機21aの目標回転数を所定回転数Nplに設定するとともに、切り換え制御弁29のソレノイド29aをOFFにして通電を停止し、これによりポンプ油路27とパイロット油路28を遮断し油室22eを大気開放にしてレギュレータ弁22を低圧側にし、本ルーチンの実行を一旦終了する。これにより、給油路25の昇圧が停止される。
なお、この実施例では、高圧モード、低圧モードのいずれの場合も電動機21aの目標回転数を同一の所定回転数Nplに設定しているが、電動機21aの目標回転数をモードに応じて変更することも可能である。
ステップS213における判定結果が「NO」である場合はステップS215に進み、EOPモードが起動モードか否かを判定する。
ステップS215における判定結果が「YES」(起動モード)である場合は、ステップS216に進み、電動オイルポンプ21の電動機21aの目標回転数を起動時回転数N0に設定するとともに、切り換え制御弁29のソレノイド29aをOFFにして通電を停止し、これによりポンプ油路27とパイロット油路28を遮断し油室22eを大気開放にしてレギュレータ弁22を低圧側にし、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS215における判定結果が「NO」である場合は、EOPモードは停止モードであるので、ステップS217に進み、電動オイルポンプ21の目標回転数を0(停止)するとともに、切り換え制御弁29のソレノイド29aをOFFにして通電を停止することによりレギュレータ弁22を低圧側にし、本ルーチンの実行を一旦終了する。
なお、この実施例1においては、コントローラ10がステップS201〜S217の一連の処理を実行することにより、昇圧制御手段および昇圧停止制御手段が実現される。
この実施例1では、下限圧PL→Hを車両1の運転状態に応じて設定し、給油路25の油圧が下限圧PL→Hよりも低下したときにレギュレータ弁22を高圧側に変更して高圧モードにしているので、走行レンジでは、電動機3と後輪2との間におけるエネルギー伝達を確実且つ十分に行いながら、電動オイルポンプ21の消費電力を削減して車両1の燃費を向上させることができる。また、Pレンジや油圧クラッチ7がOFFのときにおいては、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)に迅速に対応可能な状態に保持しながら、電動オイルポンプ21の消費電力を削減して車両1の燃費を向上させることができる。
<実施例2>
前述した実施例1は、油圧クラッチ7の伝達トルク容量は主に供給油圧に依存することを技術的根拠として、電動オイルポンプ21を低圧モードから高圧モードに切り換える閾値である下限圧PL→Hを車速に応じて変更している。これにより、基本的には油圧クラッチ7の締結時における必要伝達容量を確保することができるのであるが、詳細に分析すると、油圧クラッチ7の伝達トルク容量は供給油の油温によって僅かながら変化し、油温が高くなるほど粘性が低下するため伝達トルク容量が低下する。
そこで、実施例2では、油温に伴う油圧クラッチ7の伝達トルク容量の変化を補填するために、油温に応じて下限圧PL→Hを補正することにより、より正確な下限圧PL→Hの設定を可能にする。
以下、図7,図8を参照して実施例2における上下限圧設定処理を説明する。なお、レギュレータ弁22の切り換え処理については実施例1の場合と同じであるので、図4および図5のフローチャートを援用してその説明を省略する。
図7のフローチャートに示される上下限圧設定処理ルーチンはコントローラ10により一定時間毎に繰り返し実行される。
実施例2における上下限圧処理のステップS101〜S105は、実施例1におけるステップS101〜S105に対応し、その処理内容も同じであるので説明を省略する。
実施例2では、ステップS105で車速に応じた下限圧PL→H(V)を読み込んだ後、ステップS111に進み、図8に示す補正圧マップを参照して、油温センサ33で検出した油温に応じた補正圧ΔP’を読み込む。補正圧マップは、油温上昇に伴う粘性低下による油圧クラッチ7の伝達トルク容量の低下を補填するために、油温Tが高くなるにしたがって補正圧ΔP’が増大するように設定されている。
次に、ステップS112に進み、ステップS105で読み込んだ車速に応じた下限圧PL→H(V)に、ステップS111において読み込んだ補正圧ΔP’を加算して、車速に応じた下限圧PL→H(V)を補正する(PL→H(V)=PL→H(V)+ΔP’)。以下、これを油温補正後の車速に応じた下限圧PL→H(V)と称し、油温補正前の車速に応じた下限圧PL→H(V)と区別する。
次に、ステップS106に進み、レギュレータ弁22の切り換え処理において用いる下限圧PL→Hを、ステップS112で算出した油温補正後の車速に応じた下限圧PL→H(V)に変更して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS107,S108は、実施例1におけるステップS107,S108に対応し、その処理内容も同じであるので説明を省略する。
このように油温に応じて下限圧PL→Hを補正することにより、より正確に下限圧PL→Hを設定することが可能になる。その結果、電動オイルポンプ21の高圧モードによる運転頻度をより減らすことができ、消費電力をより削減することができ、車両1の燃費を更に向上させることができる。
<実施例3>
次に、上下限圧設定処理(PL→H,PH→L設定処理)およびレギュレータ弁22の切り換え処理の実施例3を説明する。
実施例3におけるレギュレータ弁22の切り換え処理は、実施例1の場合と同じであるので、図4および図5のフローチャートを援用してその説明を省略する。なお、実施例3においても、コントローラ10がステップS201〜S217の一連の処理を実行することにより、昇圧制御手段および昇圧停止制御手段が実現される。
実施例3と実施例1との相違点は、切り換え処理のステップS202において実行される上下限圧設定処理だけである。以下、図9に示すフローチャートに従って実施例3における上下限圧設定処理を説明する。図9のフローチャートに示される上下限圧設定処理ルーチンはコントローラ10により一定時間毎に繰り返し実行される。
前述した実施例1では上限圧PH→Lは車速にかかわらず一定としたが、この実施例3では、車速(電動機3の回転数)に応じて下限圧PL→Hを変更するだけでなく、上限圧PH→Lも変更するようにしている。
まず、ステップS301において油温センサ33により給油路25の油温Tを検出した後、ステップS302に進み、図10に示す差圧マップを参照して油温Tに応じた差圧ΔPを読み込む。この差圧ΔPは、上限圧PH→Lと下限圧PL→Hとの差圧であり、この実施例3における差圧マップにおいては、油温上昇に伴う粘性低下によるクラッチ制御弁24等からの油漏れ量の増加を補填するために、油温Tが高くなるにしたがって差圧ΔPが増大するように設定されている。
次に、ステップS303に進み、油圧クラッチ7がONか否かを判定する。この実施例3では、クラッチ制御弁24のソレノイド24aが通電状態のときに油圧クラッチ7が「ON」と判定される。
ステップS303における判定結果が「YES」(油圧クラッチ7がON)である場合は、ステップS304に進み車両1のシフトレンジを読み込み、さらにステップS305に進んで、読み込んだシフトレンジがPレンジか否かを判定する。
ステップS305における判定結果が「NO」(Pレンジ以外、つまり走行レンジ)である場合は、ステップS306に進み、車両1の車速を読み込む。ここで、ステップS305における判定結果が「NO」ということは、油圧クラッチ7を締結させて車両1を走行している状態であり、このとき車速は電動機3の回転数の関数となり、回転数が増加すると車速も増大する。
次に、ステップS307に進み、図11に示す下限圧マップ(図11において実線で示す)を参照して、車速に応じた下限圧、換言すると電動機3の回転数に応じた下限圧PL→H(V)を読み込む。なお、図11に示す下限圧マップは図6に示す実施例1における下限圧マップと全く同じものであり、車速に応じた下限圧PL→H(V)は電動機3の出力特性に対応するように設定されている。
したがって、実施例3の場合にも、実施例1のときと同様に、車両1がいずれの車速で走行しているときであっても、電動機3がそのときの回転数で出力可能な最大トルクを伝達するのに必要な締結力を、油圧クラッチ7において確保することができ、その結果、電動機3と後輪2との間におけるエネルギー伝達を確実且つ十分に行うことができる。しかも、車速が大きくなるほど下限圧PL→Hを小さく設定することができるので、車速が大きくなるほど低圧モードから高圧モードに移行する頻度を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの消費電力を削減することができる。その結果、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)を満足させながら、消費電力を削減することができる。
次に、ステップS308に進み、ステップS307において読み込んだ下限圧PL→H(V)に、ステップS302において読み込んだ差圧ΔPを加算して、上限圧PH→L(V)を算出する(PH→L(V)=PL→H(V)+ΔP)。このようにして算出した上限圧PH→L(V)は、図11において破線で示すように、車速に応じて変化することとなる。
次に、ステップS309に進み、切り換え処理において用いる下限圧PL→HをステップS307で読み込んだ下限圧PL→H(V)に変更するとともに、上限圧PH→LをステップS308で算出した上限圧PH→L(V)に変更して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
一方、ステップS305における判定結果が「YES」(Pレンジ)である場合は、車両1は油圧クラッチ7を締結させながら停車している状態であるので、ステップS310に進み、図12に示す無効ストローク詰め圧マップを参照して、油温Tに応じた第1の無効ストローク詰め圧Pを読み込む。第1の無効ストローク詰め圧Pの定義は実施例1と同じである。この実施例3における無効ストローク詰め圧マップにおいては、油温上昇に伴う粘性低下によるクラッチ制御弁24等からの油漏れ量の増加を補填するために、油温Tが高くなるにしたがってほぼ一次関数的に第1の無効ストローク詰め圧Pが増大するように設定されている。
このように、Pレンジのときの下限圧PL→Hを第1の無効ストローク詰め圧Pに設定する理由は実施例1の場合と同じである。実施例3の場合も、実施例1のときと同様に、Pレンジのときにも低圧モードから高圧モードに移行する頻度を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの消費電力を削減することができる。また、Pレンジから走行レンジに切り換えられたときに、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)に迅速に対応することができる。
次に、ステップS311に進み、ステップS310において読み込んだ第1の無効ストローク詰め圧Pに、ステップS302において読み込んだ差圧ΔPを加算して、上限圧PH→Lを算出する(PH→L=P+ΔP)。
次に、ステップS312に進み、切り換え処理において用いる下限圧PL→HをステップS310で読み込んだ第1の無効ストローク詰め圧Pに変更するとともに、切り換え処理において用いる上限圧PH→LをステップS311で算出した上限圧PH→L(=P+ΔP)に変更して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
また、ステップS303における判定結果が「NO」(油圧クラッチ7がOFF)である場合は、ステップS313に進み、図12に示す無効ストローク詰め圧マップを参照して、油温Tに応じた第2の無効ストローク詰め圧P’を読み込む。第2の無効ストローク詰め圧P’の定義は実施例1と同じである。この実施例3における無効ストローク詰め圧マップにおいては、油温上昇に伴う粘性低下によるクラッチ制御弁24等からの油漏れ量の増加を補填するために、油温Tが高くなるにしたがってほぼ一次関数的に第2の無効ストローク詰め圧P’が増大するように設定されている。
このように、油圧クラッチ7がOFFのときの下限圧PL→Hを第2の無効ストローク詰め圧P’に設定する理由は実施例3の場合と同じである。実施例3の場合も、実施例1のときと同様に、油圧クラッチ7がOFFのときにも低圧モードから高圧モードに移行する頻度を低減することができ、電動オイルポンプ21の電動機21aの消費電力を削減することができる。また、油圧クラッチ7がOFFからONに切り換えられ且つ走行レンジにされたときに、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)に迅速に対応することができる。
次に、ステップS314に進み、ステップS313において読み込んだ第2の無効ストローク詰め圧P’に、ステップS302において読み込んだ差圧ΔPを加算して、上限圧PH→Lを算出する(PH→L=P’+ΔP)。
次に、ステップS315に進み、切り換え処理において用いる下限圧PL→HをステップS313で読み込んだ第2の無効ストローク詰め圧P’に変更するとともに、切り換え処理において用いる上限圧PH→LをステップS314で算出した上限圧PH→L(=P’+ΔP)に変更して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
このように、実施例3においては上下限圧設定処理を実行することによって、低圧モードから高圧モードへの切り換え閾値である下限圧PL→Hと、高圧モードから低圧モードへの切り換え閾値である上限圧PH→Lを、車両の運転状態に応じて変更する。
この実施例3においては、コントローラ10がステップS301〜S315の一連の処理を実行することにより圧力設定手段が実現される。
この実施例3においても、実施例1の場合と同様に、下限圧PL→Hを車両1の運転状態に応じて設定し、給油路25の油圧が下限圧PL→Hよりも低下したときにレギュレータ弁22を高圧側に変更して高圧モードにしているので、走行レンジでは、電動機3と後輪2との間におけるエネルギー伝達を確実且つ十分に行いながら、電動オイルポンプ21の消費電力を削減して車両1の燃費を向上させることができる。また、Pレンジや油圧クラッチ7がOFFのときにおいては、油圧クラッチ7の締結要求(作動要求)に迅速に対応可能な状態に保持しながら、電動オイルポンプ21の消費電力を削減して車両1の燃費を向上させることができる。
さらに、これに加えて、実施例3においては、上限圧PH→Lも下限圧PL→Hに対応して車両1の運転状態に応じて設定され、車速が大きくなるにしたがって上限圧PH→Lが低くなるように設定されるので、車速が大きいときに高圧モードにおける電動オイルポンプ21の電動機21aの負荷を低減することができ、電動オイルポンプ21の消費電力を削減して車両1の燃費を向上させることができる。
<実施例4>
実施例4は、前述した実施例3に対して、油温に伴う油圧クラッチ7の伝達トルク容量の変化を補填するために、油温に応じて下限圧PL→Hを補正するようにしたものである。
以下、図13を参照し、図8,図10〜図12の各マップを援用して実施例4における上下限圧設定処理を説明する。なお、レギュレータ弁22の切り換え処理については実施例1の場合と同じであるので、図4および図5のフローチャートを援用してその説明を省略する。
図13のフローチャートに示される上下限圧設定処理ルーチンはコントローラ10により一定時間毎に繰り返し実行される。
実施例4における上下限圧処理のステップS301〜S307は、実施例3におけるステップS301〜S307に対応し、その処理内容も同じであるので説明を省略する。
実施例4では、ステップS307で車速に応じた下限圧PL→H(V)を読み込んだ後、ステップS321に進み、図8に示す補正圧マップを参照して、油温センサ33で検出した油温に応じた補正圧ΔP’を読み込む。補正圧マップは、油温上昇に伴う粘性低下による油圧クラッチ7の伝達トルク容量の低下を補填するために、油温Tが高くなるにしたがって補正圧ΔP’が増大するように設定されている。
次に、ステップS322に進み、ステップS307で読み込んだ車速に応じた下限圧PL→H(V)に、ステップS321において読み込んだ補正圧ΔP’を加算して、車速に応じた下限圧PL→H(V)を補正する(PL→H(V)=PL→H(V)+ΔP’)。以下、これを油温補正後の車速に応じた下限圧PL→H(V)と称し、油温補正前の車速に応じた下限圧PL→H(V)と区別する。
次に、ステップS308に進み、ステップS322で算出した油温補正後の車速に応じた下限圧PL→H(V)に、ステップS302において読み込んだ差圧ΔPを加算して、上限圧PH→L(V)を算出する(PH→L(V)=PL→H(V)+ΔP)。このようにして算出した上限圧PH→L(V)は、図11において破線で示すように、車速に応じて変化することとなる。
次に、ステップS309に進み、切り換え処理において用いる下限圧PL→HをステップS322で算出した油温補正後の車速に応じた下限圧PL→H(V)に変更するとともに、上限圧PH→LをステップS308で算出した上限圧PH→L(V)に変更して、本ルーチンの実行を一旦終了する。
ステップS310〜S315は、実施例3におけるステップS310〜S315に対応し、その処理内容も同じであるので説明を省略する。
このように油温に応じて下限圧PL→Hを補正することにより、より正確に下限圧PL→Hを設定することが可能になる。その結果、電動オイルポンプ21の高圧モードによる運転頻度をより減らすことができ、消費電力をより削減することができ、車両1の燃費を更に向上させることができる。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
例えば、前述した実施例ではレギュレータ弁22を低圧側から高圧側に切り換えることにより給油路25を昇圧しているが、必ずしもこのような構成および方法に限定されるものではなく、例えば、レギュレータ弁を介さずに電動オイルポンプ21から給油路25に油圧を供給可能に構成し、通常は電動オイルポンプ21を停止しておき、給油路25の油圧が第1の所定圧よりも低下したときに電動オイルポンプ21を運転することで給油路25を昇圧するようにしてもよい。この場合においては、電動オイルポンプ21の停止は低圧モード運転に含まれ、電動オイルポンプ21の運転は高圧モード運転に含まれる。
また、摩擦係合手段は油圧クラッチに限るものではなく、ブレーキも摩擦係合手段に含まれる。
また、前述した実施例は、前輪と後輪の駆動源を異にするハイブリッド車両の態様で説明したが、この発明は、前輪と後輪を別々の電動機で駆動する電気自動車に実施することも可能である。
この発明に係る電動オイルポンプの制御装置を備える車両の駆動システムを示す概略構成図である。 前記駆動システムの動力伝達機構に組み込まれた油圧クラッチを制御するための油圧回路図である。 実施例1における上下限圧設定処理を示すフローチャートである。 実施例1におけるレギュレータ弁の切り換え処理を示すフローチャート(その1)である。 実施例1におけるレギュレータ弁の切り換え処理を示すフローチャート(その2)である。 実施例1の上下限圧設定処理において使用される下限圧マップである。 実施例2における上下限圧設定処理を示すフローチャートである。 実施例2の上下限圧設定処理において使用される補正圧マップである。 実施例3における上下限圧設定処理を示すフローチャートである。 実施例3の上下限圧設定処理において使用される差圧マップである。 実施例3の上下限圧設定処理において使用される下限圧マップである。 実施例3の上下限圧設定処理において使用される無効ストローク詰め圧マップである。 実施例4における上下限圧設定処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 後輪(車輪)
3 電動機
4 動力伝達機構
7 摩擦係合手段(油圧クラッチ)
10 コントローラ(圧力設定手段)
21 電動オイルポンプ
23 一方向弁
25 給油路
26 アキュームレータ
31 油圧センサ(油圧検出手段)
33 油温センサ(油温検出手段)
34 車速センサ

Claims (5)

  1. 車両の駆動源である電動機と車輪との間で前記電動機の動力を断接する摩擦係合手段に油圧を供給する電動オイルポンプの制御装置であって、
    前記電動オイルポンプから前記摩擦係合手段への作動油の流通を許可しその逆の方向への流通を阻止する一方向弁と、
    前記一方向弁と前記摩擦係合手段とを結ぶ給油路に接続され前記摩擦係合手段の作動に必要な油圧を蓄圧可能なアキュームレータと、
    前記給油路の油圧を検出する油圧検出手段と、
    前記車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記車速検出手段により検出された車速に基づいて第1の所定圧を設定する圧力設定手段と、
    を備え、
    前記電動機は、回転数が大きくなるほど出力可能な最大トルクが小さくなる出力特性を有し、
    前記第1の所定圧は、前記車速検出手段により検出された車速のときに前記電動機が出力可能な最大トルクを伝達するのに必要な前記摩擦係合手段の締結力を確保可能な油圧の最小値にほぼ等しい圧力であり、
    前記摩擦係合手段が締結状態で、且つ前記油圧検出手段により検出された油圧が第1の所定圧より低下したときに、前記電動オイルポンプを高圧モードで運転して該電動オイルポンプから前記給油路に油圧を供給することを特徴とする電動オイルポンプの制御装置。
  2. 前記油圧検出手段により検出された油圧が前記第1の所定圧よりも大きい第2の所定圧を超えたときに前記電動オイルポンプを低圧モードで運転し、該電動オイルポンプから前記給油路への油圧供給を停止することを特徴とする請求項1に記載の電動オイルポンプの制御装置。
  3. 前記給油路内の油温を検出する油温検出手段を備え、
    前記第2の所定圧は、前記油温検出手段により検出された油温あるいは前記車速検出手段により検出された車速に応じて設定されることを特徴とする請求項2に記載の電動オイルポンプの制御装置。
  4. 前記摩擦係合手段が解放状態で、且つ前記油圧検出手段により検出された油圧が前記第1の所定圧よりも車速にかかわらず低く設定された第3の所定圧を下回ったときに、前記電動オイルポンプを高圧モードで運転して該電動オイルポンプから前記給油路に油圧を供給することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動オイルポンプの制御装置。
  5. 前記摩擦係合手段に供給される油の油温を検出する油温検出手段を備え、
    前記油温検出手段により検出された油温に基づいて前記第1の所定圧を補正することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動オイルポンプの制御装置。
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