JP2717245B2 - ピリミジニルフェニルエステル化合物 - Google Patents
ピリミジニルフェニルエステル化合物Info
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- JP2717245B2 JP2717245B2 JP62155699A JP15569987A JP2717245B2 JP 2717245 B2 JP2717245 B2 JP 2717245B2 JP 62155699 A JP62155699 A JP 62155699A JP 15569987 A JP15569987 A JP 15569987A JP 2717245 B2 JP2717245 B2 JP 2717245B2
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Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明はピリミジニルフェニルエステル化合物に係る
ものであり、該化合物はそれ自体液晶性を持つ化合物で
あるとともに、他の液晶材料に添加して液晶相に改善さ
れた変化をもたらす性質を有するものであるから、液晶
の電気光学的効果を利用する表示装置、スイッチング装
置などに使用される。 (従来の技術) 現在液晶表示装置として実用されているものはTN型液
晶材料を使ったものであるが、TN型液晶は、応答速度に
限界があること、メモリー性を持たないことなどのため
に飛躍的な応用技術の開発は期待できない。そのため、
次世代の液晶材料として注目を集め、研究対象とされて
いるものに強誘電性液晶化合物がある。しかしながら、
該化合物の持っている特性を生かした新しい表示装置を
実用レベルに仕上るには、液晶材料についての研究によ
って解決すべき問題点が多々あり、他の技術と相まって
検討がなされている現状にある。ネマチック液晶に、光
学的に活性な化合物を添加し、該液晶に螺旋構造を取ら
せるためのドーピング材料として、β−アルコキシプロ
ピオン酸のアルキル置換ピリミジニルフェニルエステル
が知られているが、それ自体は液晶相を示すのか否か不
明であり、ドーピングによる効果については、ネマチッ
ク相からコレステリック相への相転移効果を示すにすぎ
ない。(特開昭61−44845号)螺旋構造を取らないピリ
ミジン環を有するスメクチックC相をもつ液晶化合物と
強誘電性カイラルスメクチック液晶化合物とを混ぜ、速
い応答速度を有する液晶材料を得ているが、最も速い応
答速度が0.3msecであるにすぎず、又、自発分極も小さ
い。(特開昭61−291679号) (本発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的の第一は新しい液晶材料としての強誘電
性カイラルスメクチック液晶を提供するためのドーピン
グ化合物の提供であり、第二は、該化合物を含んで成る
強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物の提供にあ
る。 (問題点解決のための手段) 本発明の目的化合物は次のようにして造られた。即
ち、式(I) (式中R1はC1〜C4の低級アルキル基を、*印は不斎炭素
原子を示す) で示されるα−アルコキシプロピオン酸と、 式(II) (式中R2はアルコキシ基を示す) で示される化合物とを縮合剤の存在下に反応させる。又
は、式(I)で示される化合物の反応性誘導体例えば酸
ハライド、酸無水物、N−カルボニルイミダゾールなど
を式(II)で示される化合物に反応させる。 反応は酢酸エチルエステル、酢酸メチルエステル、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレンなど
反応に関与しない溶媒を用い、室温乃至加温して行われ
る。用いられる縮合剤としてはDCC,DMAP,オキシ塩化
燐、チオニルクロリドなどが例示される。式(I)で示
される化合物の反応性誘導体を使用するときトリエチル
アミン、ジメチルアニリン、ピリジンなどの第三級アミ
ンを使用すると良い。 ここにおいて用いられる式(I)で示される化合物
は、光学的に活性な乳酸エステルを原料として次に示す
反応式に従って造られる。 (式中R1はC1〜C4の低級アルキル基を、Xはハロゲン原
子を、*印は不斎炭素原子を示す) 又、式(II)で示される化合物は公知の方法により造
られる。(J.prakt.Chemie317,617(1975)) かくして得られた本発明化合物は自発分極を持たずス
メクチックA相のみを呈する液晶化合物であるが、これ
をスメクチックC相をとる液晶材料と共に使用すること
により自発分極の大きい、応答速度の速い強誘電性カイ
ラルスメクチック液晶組成物を得ることができる。 以下本発明を具体的に説明するために実施例を記述す
る。 実施例1 (S)−2−{4′−(2−メトキシプロピオニルオキ
シ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジン: 1.0g(0.01モル)の(S)−2−(2−メトキシ)プ
ロピオン酸、3.0g(0.01モル)の2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジンを25ml
の乾燥酢酸エチルエステルに溶かし、2.3g(0.011モ
ル)のN,N′−シクロヘキシルカルボジイミド及び0.12g
(0.001モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを加え
て室温で21時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液を濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離し、
エタノールで再結晶することにより題記化合物を得た。 得量0.81g ▲〔α〕25 D▼=−40.0゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1760,1440,1280,1200,1130,10001 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.17(m,18H) 3.48 (s,3H) 3.87−4.33(m,3H) 7.17 (d,2H) 8.33 (d,2H) 8.38 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例2 (S)−2−{4′−(2−エトキシプロピオニルオキ
シ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジン: 1.2g(0.01モル)の(S)−2−(2−エトキシ)プ
ロピオン酸、3.0g(0.01モル)の2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジンを25ml
の酢酸エチルエステルに溶かし、2.3g(0.011モル)の
N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド及び0.12g(0.
001モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを加えて室
温で14時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液を濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離し、エ
タノールで再結晶することにより題記化合物を得た。 得量1.7g ▲〔α〕25 D▼=−37.3゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1770,1445,1275,1200,1150,900,7901 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.07(m,21H) 3.60 (q,2H) 3.85−4.23(m,3H) 7.17 (d,2H) 8.33 (d,2H) 8.42 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例3 (S)−2−{4′−(2−プロポキシプロピオニルオ
キシ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジ
ン: 0.7g(0.0053モル)の(S)−2−(2−プロポキ
シ)プロピオン酸、1.6g(0.0053モル)の2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジ
ンを15mlの酢酸エチルエステルに溶かし、1.2g(0.0058
モル)のN,N′−シクロヘキシルカルボジイミド及び0.0
7g(0.00057モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを
加えて室温で14時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液
を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離
し、エタノールで再結晶することにより題記化合物を得
た。 得量0.43g ▲〔α〕25 D▼=−39.0゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1780,1440,1280,1200,1160,1120,1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.13(m,23H) 3.53 (q,2H) 3.86−4.37(m,3H) 7.13 (d,2H) 8.33 (d,2H) 8.37 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例4 (S)−2−{4′−(2−ブトキシプロピオニルオキ
シ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジン: 1.2g(0.0082モル)の(S)−2−(2−ブトキシ)
プロピオン酸、2.5g(0.0083モル)の2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジンを
25mlの酢酸エチルエステルに溶かし、1.9g(0.0092モ
ル)のN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド及び0.1
g(0.00082モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを
加えて室温で14時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液
を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離
し、エタノールで再結晶することにより題記化合物を得
た。 得量0.7g ▲〔α〕25 D▼=−37.4゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1780,1445,1280,1200,1160,1120,7901 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.10(m,25H) 3.58 (q,2H) 3.93−4.37(m,3H) 7.17 (d,2H) 7.35 (d,2H) 7.38 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例5 2−(n−オクチルオキシフェニル)−5−n−ウン
デシルピリミジンを2重量部と2−(n−オクチルオキ
シフェニル)−5−n−ウンデシルオキシピリミジンを
1重量部と混ぜたもの(スメクチックC相をとり85℃で
スメクチックA相に相転移する)3重量部に実施例1−
4で得た化合物を1重量部混ぜた液晶組成物を造り性能
を測定した。結果を次に示す。 測定条件:印加電圧±20V,温度|T−Tc|=10℃ セルgap 1.7μm この表に示されているように、Sc相を有する液晶組成
物に混ぜ合わせることにより、自発分極が大きく、応答
性の良好な強誘電性液晶組成物を得ることが出来る。 上記表の各組成物とも、自発分極の向きは+であり、
ら旋の向きは左である。 以上の実施例で明らかなように、 (R1は低級アルキル基)の側鎖を有するフェニルピリミ
ジン系液晶化合物は、カイラルスメクチック相をとりづ
らい化合物であるが、ブレンドによりカイラルスメクチ
ック相をとらせた場合、この側鎖は、向きが+の大きな
自発分極と左向きのら旋を持たせる効果があり、本発明
の化合物は、強誘電性液晶組成物を得ていく上で有効な
化合物である。
ものであり、該化合物はそれ自体液晶性を持つ化合物で
あるとともに、他の液晶材料に添加して液晶相に改善さ
れた変化をもたらす性質を有するものであるから、液晶
の電気光学的効果を利用する表示装置、スイッチング装
置などに使用される。 (従来の技術) 現在液晶表示装置として実用されているものはTN型液
晶材料を使ったものであるが、TN型液晶は、応答速度に
限界があること、メモリー性を持たないことなどのため
に飛躍的な応用技術の開発は期待できない。そのため、
次世代の液晶材料として注目を集め、研究対象とされて
いるものに強誘電性液晶化合物がある。しかしながら、
該化合物の持っている特性を生かした新しい表示装置を
実用レベルに仕上るには、液晶材料についての研究によ
って解決すべき問題点が多々あり、他の技術と相まって
検討がなされている現状にある。ネマチック液晶に、光
学的に活性な化合物を添加し、該液晶に螺旋構造を取ら
せるためのドーピング材料として、β−アルコキシプロ
ピオン酸のアルキル置換ピリミジニルフェニルエステル
が知られているが、それ自体は液晶相を示すのか否か不
明であり、ドーピングによる効果については、ネマチッ
ク相からコレステリック相への相転移効果を示すにすぎ
ない。(特開昭61−44845号)螺旋構造を取らないピリ
ミジン環を有するスメクチックC相をもつ液晶化合物と
強誘電性カイラルスメクチック液晶化合物とを混ぜ、速
い応答速度を有する液晶材料を得ているが、最も速い応
答速度が0.3msecであるにすぎず、又、自発分極も小さ
い。(特開昭61−291679号) (本発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的の第一は新しい液晶材料としての強誘電
性カイラルスメクチック液晶を提供するためのドーピン
グ化合物の提供であり、第二は、該化合物を含んで成る
強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物の提供にあ
る。 (問題点解決のための手段) 本発明の目的化合物は次のようにして造られた。即
ち、式(I) (式中R1はC1〜C4の低級アルキル基を、*印は不斎炭素
原子を示す) で示されるα−アルコキシプロピオン酸と、 式(II) (式中R2はアルコキシ基を示す) で示される化合物とを縮合剤の存在下に反応させる。又
は、式(I)で示される化合物の反応性誘導体例えば酸
ハライド、酸無水物、N−カルボニルイミダゾールなど
を式(II)で示される化合物に反応させる。 反応は酢酸エチルエステル、酢酸メチルエステル、エ
チルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレンなど
反応に関与しない溶媒を用い、室温乃至加温して行われ
る。用いられる縮合剤としてはDCC,DMAP,オキシ塩化
燐、チオニルクロリドなどが例示される。式(I)で示
される化合物の反応性誘導体を使用するときトリエチル
アミン、ジメチルアニリン、ピリジンなどの第三級アミ
ンを使用すると良い。 ここにおいて用いられる式(I)で示される化合物
は、光学的に活性な乳酸エステルを原料として次に示す
反応式に従って造られる。 (式中R1はC1〜C4の低級アルキル基を、Xはハロゲン原
子を、*印は不斎炭素原子を示す) 又、式(II)で示される化合物は公知の方法により造
られる。(J.prakt.Chemie317,617(1975)) かくして得られた本発明化合物は自発分極を持たずス
メクチックA相のみを呈する液晶化合物であるが、これ
をスメクチックC相をとる液晶材料と共に使用すること
により自発分極の大きい、応答速度の速い強誘電性カイ
ラルスメクチック液晶組成物を得ることができる。 以下本発明を具体的に説明するために実施例を記述す
る。 実施例1 (S)−2−{4′−(2−メトキシプロピオニルオキ
シ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジン: 1.0g(0.01モル)の(S)−2−(2−メトキシ)プ
ロピオン酸、3.0g(0.01モル)の2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジンを25ml
の乾燥酢酸エチルエステルに溶かし、2.3g(0.011モ
ル)のN,N′−シクロヘキシルカルボジイミド及び0.12g
(0.001モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを加え
て室温で21時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液を濃
縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離し、
エタノールで再結晶することにより題記化合物を得た。 得量0.81g ▲〔α〕25 D▼=−40.0゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1760,1440,1280,1200,1130,10001 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.17(m,18H) 3.48 (s,3H) 3.87−4.33(m,3H) 7.17 (d,2H) 8.33 (d,2H) 8.38 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例2 (S)−2−{4′−(2−エトキシプロピオニルオキ
シ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジン: 1.2g(0.01モル)の(S)−2−(2−エトキシ)プ
ロピオン酸、3.0g(0.01モル)の2−(4−ヒドロキシ
フェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジンを25ml
の酢酸エチルエステルに溶かし、2.3g(0.011モル)の
N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド及び0.12g(0.
001モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを加えて室
温で14時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液を濃縮
し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離し、エ
タノールで再結晶することにより題記化合物を得た。 得量1.7g ▲〔α〕25 D▼=−37.3゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1770,1445,1275,1200,1150,900,7901 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.07(m,21H) 3.60 (q,2H) 3.85−4.23(m,3H) 7.17 (d,2H) 8.33 (d,2H) 8.42 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例3 (S)−2−{4′−(2−プロポキシプロピオニルオ
キシ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジ
ン: 0.7g(0.0053モル)の(S)−2−(2−プロポキ
シ)プロピオン酸、1.6g(0.0053モル)の2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジ
ンを15mlの酢酸エチルエステルに溶かし、1.2g(0.0058
モル)のN,N′−シクロヘキシルカルボジイミド及び0.0
7g(0.00057モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを
加えて室温で14時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液
を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離
し、エタノールで再結晶することにより題記化合物を得
た。 得量0.43g ▲〔α〕25 D▼=−39.0゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1780,1440,1280,1200,1160,1120,1 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.13(m,23H) 3.53 (q,2H) 3.86−4.37(m,3H) 7.13 (d,2H) 8.33 (d,2H) 8.37 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例4 (S)−2−{4′−(2−ブトキシプロピオニルオキ
シ)フェニル}−5−n−オクチルオキシピリミジン: 1.2g(0.0082モル)の(S)−2−(2−ブトキシ)
プロピオン酸、2.5g(0.0083モル)の2−(4−ヒドロ
キシフェニル)−5−n−オクチルオキシピリミジンを
25mlの酢酸エチルエステルに溶かし、1.9g(0.0092モ
ル)のN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド及び0.1
g(0.00082モル)の4−N,Nジメチルアミノピリジンを
加えて室温で14時間撹はんした。不溶物をろ過し、ろ液
を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで単離
し、エタノールで再結晶することにより題記化合物を得
た。 得量0.7g ▲〔α〕25 D▼=−37.4゜(C=2,CHCl3) IR(nujol)υ maxc m-1: 1780,1445,1280,1200,1160,1120,7901 H−NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.67−2.10(m,25H) 3.58 (q,2H) 3.93−4.37(m,3H) 7.17 (d,2H) 7.35 (d,2H) 7.38 (s,2H) 相転移温度は次の通り 実施例5 2−(n−オクチルオキシフェニル)−5−n−ウン
デシルピリミジンを2重量部と2−(n−オクチルオキ
シフェニル)−5−n−ウンデシルオキシピリミジンを
1重量部と混ぜたもの(スメクチックC相をとり85℃で
スメクチックA相に相転移する)3重量部に実施例1−
4で得た化合物を1重量部混ぜた液晶組成物を造り性能
を測定した。結果を次に示す。 測定条件:印加電圧±20V,温度|T−Tc|=10℃ セルgap 1.7μm この表に示されているように、Sc相を有する液晶組成
物に混ぜ合わせることにより、自発分極が大きく、応答
性の良好な強誘電性液晶組成物を得ることが出来る。 上記表の各組成物とも、自発分極の向きは+であり、
ら旋の向きは左である。 以上の実施例で明らかなように、 (R1は低級アルキル基)の側鎖を有するフェニルピリミ
ジン系液晶化合物は、カイラルスメクチック相をとりづ
らい化合物であるが、ブレンドによりカイラルスメクチ
ック相をとらせた場合、この側鎖は、向きが+の大きな
自発分極と左向きのら旋を持たせる効果があり、本発明
の化合物は、強誘電性液晶組成物を得ていく上で有効な
化合物である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 野々口 泰
伊丹市千僧5丁目41番地 帝国化学産業
株式会社伊丹工場内
(72)発明者 田口 雅明
東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ
コー電子工業株式会社内
(72)発明者 原田 隆正
東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ
コー電子工業株式会社内
(56)参考文献 特開 昭61−292124(JP,A)
特開 昭61−293288(JP,A)
特開 昭63−165345(JP,A)
特開 昭63−122650(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.式 (式中R1はC1〜C4の低級アルキル基を、R2はアルキル基
を、*印は不斉炭素原子を示す) で示されるスメクチック相をもった光学的に活性なピリ
ミジニルフェニルエステル化合物。 2.式 (式中R1はC1〜C4の低級アルキル基を、R2はアルキル基
を、*印は不斉炭素原子を示す) で示されるスメクチック相をもった光学的に活性なピリ
ミジニルフェニルエステル化合物を少なくとも一種含ん
でなる強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62155699A JP2717245B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | ピリミジニルフェニルエステル化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62155699A JP2717245B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | ピリミジニルフェニルエステル化合物 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS643175A JPS643175A (en) | 1989-01-06 |
JPH013175A JPH013175A (ja) | 1989-01-06 |
JP2717245B2 true JP2717245B2 (ja) | 1998-02-18 |
Family
ID=15611585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62155699A Expired - Fee Related JP2717245B2 (ja) | 1987-06-23 | 1987-06-23 | ピリミジニルフェニルエステル化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2717245B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0312480A (ja) * | 1989-06-09 | 1991-01-21 | Canon Inc | 強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物およびこれを含む液晶素子 |
JPH0228289A (ja) * | 1988-07-14 | 1990-01-30 | Canon Inc | 液晶組成物およびこれを含む液晶素子 |
JPH0224387A (ja) * | 1988-07-13 | 1990-01-26 | Canon Inc | 液晶組成物およびこれを含む液晶素子 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61293288A (ja) * | 1985-06-20 | 1986-12-24 | Canon Inc | 時分割駆動用液晶素子 |
JPS61292124A (ja) * | 1985-06-19 | 1986-12-22 | Canon Inc | カイラルスメクティック液晶素子 |
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