JP2717050B2 - 植物の生理活性物質及びその製造法 - Google Patents

植物の生理活性物質及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農作物等の生育調整に
有用な、新規の構造を有する植物の生理活性物質及びそ
の製造法に関する。成熟した果実が発するエチレンが、
他の果実の成熟を促進させる現象に代表される「他感作
用」は、今日では、微生物を含むすべての植物において
見られることが知られている(H. Molisch: "Der Einflu
ss einer Pflanze auf die andere-Allelopathie", Gus
tav Fischer Verlag, Jena, 1937 )。また、今日では、
かかる現象を積極的に農作物の生育調整へ応用する試み
がなされ、一部では実用化もされている(E. L. Rice
(1984): Allelopathic effects of crop plants on oth
er crop plants. In "Allelopathy" 2nd ed. p.41-67,
Academic Press, Inc.)。
【0002】上記「他感作用」の一つとして、クレス植
物の種子といっしょにペトリ皿中で、特定の種類の種子
や幼植物体を培養すると、下胚軸の伸長を促進し、逆に
幼根の伸長を阻害することが判明した(雑草研究,37,
68(1992); 雑草研究,37, 71(1992)) 。しかし、かかる
「他感作用」をもたらす物質の本体は未だ特定されてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、「他感作
用」をもたらす新規生理活性物質を提供することを目的
とする。本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究
を重ねた結果、クレス等の幼植物から「他感作用」をも
たらす生理活性物質を単離・同定するとともに、該物質
及びその誘導体を合成することに成功し、本発明を完成
するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の発明を包
含する。 (1)次式(I):
【0005】
【化4】 (式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ
独立して、水素原子、アセチル基又はベンジル基を表
し、Rは水素原子、水酸基、アセトキシ基又はベンジ
ルオキシ基を表し、Rは水素原子を表し、またR
びRは共同してもう一つの直接結合を表してもよく、
はカルボキシル基又はメトキシカルボニル基を
す。)で示される化合物又はその塩。 (2)次式(Ia):
【0006】
【化5】 で示される化合物又はその塩。 (3)次式(Ib):
【0007】
【化6】 (式中、R’、R’、R’、R’及びR
は、それぞれ独立して、水素原子、アセチル基又はベン
ジル基を表し、R’は水素原子、水酸基、アセトキシ
基又はベンジルオキシ基を表し、R’は水素原子を表
し、またR’及びR’は共同してもう一つの直接結
合を表してもよく、R’はカルボキシル基又はメトキ
シカルボニル基を表す。但し、R’、R’、
’、R’及びR’が水素原子で、R’がカル
ボキシル基である場合、R’は水素原子、水酸基、ア
セトキシ基又はベンジルオキシ基を表し、R’は水素
原子を表す。)で示される化合物又はその塩。 (4)式(I)において、R、R、R、R及び
が水素原子であり、Rが水酸基であり、Rが水
素原子であり、Rがカルボキシル基である化合物又は
その塩である上記(1)に記載の化合物。 (5)式(I)において、R、R、R、R及び
が水素原子であり、Rが水酸基であり、Rが水
素原子であり、Rがメトキシカルボニル基である化合
物である上記(1)に記載の化合物。 ()式(I)において、R、R、R、R及び
が水素原子であり、Rが水素原子であり、R
水素原子であり、Rがカルボキシル基である化合物又
はその塩である上記(1)に記載の化合物。 ()式(I)において、R、R、R、R及び
がアセチル基であり、R及びRが共同してもう
一つの直接結合を表し、Rがメトキシカルボニル基で
ある化合物である上記(1)に記載の化合物。 ()上記()に記載の化合物を加水分解することを
特徴とする上記(2)に記載の化合物又はその塩の製造
法。
【0008】上記式(I)、(Ia)又は(Ib)で示
される化合物の塩としては、例えばナトリウム塩、カリ
ウム塩が挙げられる。上記式(I)、(Ia)又は(I
b)で示される化合物及びその塩は、以下のようにして
化学合成により得ることができる。先ず、下記の式に示
すように、α−L−ラムノースを、ベンゼン等の溶媒
中、触媒量の硫酸の存在下、ベンジルアルコールと反応
させてベンジルグリコシドとした後、アセトン等の溶媒
中、p−トルエンスルホン酸の存在下、2,2−ジメト
キシプロパンと反応させてイソプロピリデン化して化合
物(2)とし、更に、N,N−ジメチルホルムアミド等
の溶媒中、水素化ナトリウムの存在下、臭化ベンジルと
反応させて化合物(3)とした後、酢酸−水−1,4−
ジオキサン等で脱イソプロピリデン化して化合物(4)
を得る。
【0009】次いで、化合物(4)を、ベンゼン等の溶
媒中、ジブチルスズオキシド(Bu2SnO)で処理して化合物
(5)とした後、フッ化セシウム(CsF) の存在下、臭化
ベンジルで処理して化合物(6)を得る。
【0010】
【化7】 (式中、Bnはベンジル基を表し、Buはn−ブチル基を表
す。)次いで、下記の式に示すように、化合物(6)と
化合物(A)とを、モレキュラーシーブ及びメチルスル
フェニルブロミドの存在下、反応させることにより化合
物(7)を得ることができる。ここで用いる化合物
(A)は既知化合物であり、D−グルコースから7段階
で合成することができる(Acta Chem. Scand., 43,471
(1989) ; Carbohydr. Res., 202, 225 (1990))。
【0011】次いで、化合物(7)を、メタノール等の
溶媒中、炭酸カリウム等の塩基で処理することにより化
合物(8)を得ることができる。この化合物(8)は、
パラジウム、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム等で
接触還元することにより化合物(8a)に変換される。
次いで、化合物(8)を (1)三酸化イオウ(SO3)-ピリジ
ン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トリエチルア
ミン、(2) t−ブチルアルコール−水−2−メチル−2
−ブテン中、亜塩素酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリ
ウムで順次処理することにより化合物(9)を得ること
ができる。この化合物(9)は、パラジウム、パラジウ
ム−炭素、水酸化パラジウム等で接触還元することによ
り化合物(9a)に変換される。
【0012】次いで、化合物(9)を、ベンゼン−メタ
ノール等の溶媒中、トリメチルシリルジアゾメタンで処
理することにより化合物(10)を得ることができる。
この化合物(10)は、パラジウム、パラジウム−炭
素、水酸化パラジウム等で接触還元することにより化合
物(10a)に変換される。次いで、化合物(10a)
を、無水酢酸−ピリジン等でアセチル化して化合物(1
1)とした後、ピリジン等の溶媒中、1,8−ジアザビ
シクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)で処
理することにより化合物(12)及び(12’)とし、
更に、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナト
リウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド等の塩基
で加水分解することにより化合物(1)を得ることがで
きる。
【0013】また、化合物(12)及び(12’)をパ
ラジウム、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム等で接
触還元して化合物(13)とした後、水酸化ナトリウ
ム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナ
トリウムt−ブトキシド等の塩基で加水分解することに
より化合物(14)を得ることができる。
【0014】
【化8】
【0015】
【化9】
【0016】
【化10】 (式中、Acはアセチル基を表し、Phはフェニル基を表
し、Bnは前記と同義である。)このようにして得られた
化合物(9)、(9a)等のカルボン酸は、常法によ
り、塩に変換することができ、化合物(1)、(14)
等のナトリウム塩は、常法により、遊離のカルボン酸又
は他の塩に変換することができる。
【0017】前記式(I)で示される本発明化合物のう
ち、R1、R2、R3、R4及びR5が水素原子であり、R6及びR7
が共同してもう一つの直接結合を表し、R8がカルボキシ
ル基である化合物、即ち前記式(Ia)で示される化合
物又はその塩は、クレス幼植物から単離・精製して得る
ことも可能である。このクレス植物からの化合物(I
a)の単離・精製において、出発原料となるクレス植物
の種子は、その出所を問わず、市販されているもの、自
己栽培、又は野生のもの等を広く用いることができる。
【0018】このクレス植物の種を、水耕法により発芽
させ、当該栽培液より、化合物(Ia)を単離・精製し
得る。かかる水耕法による栽培形態は、クレス植物種子
を発芽させ得る限り、特に限定されない。通常、暗黒・
通気条件下においてクレス植物種子を発芽させる手法が
採られる。かかる場合、培養温度は通常15〜30℃、好ま
しくは20〜25℃である。培養時間は通常1〜2日であ
る。なお、水耕液の処方は特に限定されないが、化合物
(Ia)の単離・精製の効率を考慮すれば、他成分無添
加の水を用いるのが好ましい。また、クレス植物の種子
を上記栽培に処する前に水に浸漬させるのが化合物(I
a)の分泌量を増加させ得るという点で好ましい。
【0019】次に、得られた栽培液を常法により濃縮
後、これを必要に応じてゲル濾過クロマトグラフィー、
高速液体クロマトグラフィー等、又はこれらを組み合わ
せて、化合物(Ia)を単離・精製することができる。
以上のようにして得られる本発明化合物のうち、次式
(Ic):
【0020】
【化11】 (式中、R1”、R2”、R3”、R4”及びR5”は、それぞれ
独立して、水素原子又はアセチル基を表し、R6”は水素
原子又は水酸基を表し、R7”は水素原子を表し、また
R6”及びR7”は共同してもう一つの直接結合を表しても
よく、R8”はカルボキシル基、メトキシカルボニル基又
はヒドロキシメチル基を表す。)で示される化合物及び
その塩は、「他感作用」を有する生理活性物質であり、
種々の植物の下胚軸の成長を促進すると共に、根に対し
ては、低濃度では成長を促進する一方、高濃度では成長
を抑制する性質を有し、種々の栽培法、特に、バーミキ
ュライト等を用いた人工土壌による栽培法、水耕栽培
法、並びに、もやしの根の成長抑制法及びもやしの地上
部の成長促進法における噴霧・散布液又は浸漬液等の処
理液成分として有用である。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定される
ものではない。 (実施例1)本発明化合物のクレス種子からの単離・精
製 (1)植物材料の調製 3000個のクレス (Lepidium sativum L.)の種子を、1時
間脱イオン水に浸漬させた。次いで、ステンレスメッシ
ュ上にこのクレス種子を置き、このステンレスメッシュ
を、1.6Lの脱イオン水を入れたステンレス皿(40×40
×3cm3)中に静置した。そして、このクレス種子を、暗
黒下、25℃で2日間、エアポンプによる通気栽培を行っ
た。 (2)本発明化合物の精製 上記(1)により得たクレス植物の栽培液を先ず、
東洋No.1濾紙で濾過して、この濾液を35℃・減圧下で濃
縮した。次に該濃縮物をアセトン可溶相と不溶相に分配
した。
【0022】このアセトン可溶相と不溶相の植物成長に
おける生物活性の有無は、ヒモゲイトウ(Amaranthus c
audatus L.)の種子を直径3cmのペトリ皿中の0.8mlの
供試液で浸した濾紙の上に静置し、これを5日間25℃の
暗黒下に置いた場合の出芽した下胚軸及び根の長さを測
定することで検定した。この結果、ヒモゲイトウの下胚
軸の成長を促進し、根部の成長を抑制する活性は、上記
アセトン不溶性画分に存在することが確認された。
【0023】更に、このアセトン不溶性画分をなす成分
を、10mlの水に溶解させ、分子排除クロマトグラフィー
(Mol cut, Millipore Corp.)で分子量10万以上、5000
〜10万、及び5000以下の画分に分けたところ、上記活性
は分子量5000以下の画分に存在することが判明した。こ
の画分を、35℃・減圧下で濃縮した。 上記により得られた濃縮物(約150mg)を水に溶か
して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により精製した
(Waters, μ Bondasphere 5μ C18-100Å;カラム径19
mm×15cm;溶出液 100%水、流速5ml/分;214nm dete
ctor)。そして前記生物活性は、保持時間が5〜8分の
画分に認められた。
【0024】上記HPLC画分を、35℃・減圧下で濃縮し
て、更にHPLCで精製した (YMC PackedColumn AQ-324 S-
5 120A ODS ;YMC 社製;溶出液 100%水、流速1ml/
分;214nm detector) 。そして、前記生物活性は、保持
時間17.0〜17.8分の画分に認められた。これらの画分
を、35℃・減圧下で濃縮したところ6.5mg の無定形の粉
体が得られた。 (3)本発明化合物の構造式の決定 上記により得られた精製品の構造式の決定要素のうち、
旋光度は、 JASCO A‐202 スペクトロフォトメーターで
測定した。IRスペクトルは、グリセロール中でJASCO A-
202-スペクトロフォトメーターで測定した。UVスペクト
ルは重水中においてJASCO UVIDEC-610A-スペクトロフォ
トメーターで測定した。1H-NMRスペクトルは、 JNM-GX4
00 NMR測定機で測定した。FAB マススペクトルは、グリ
セロール中で測定された。
【0025】 旋光度:[α]D 19 =+87.8(c 0.032, D2O) IR :ピークが、-COOH 基 (1590cm-1) 及び -OH基
(3300cm-1) に相当する部分に認められた。 UV :λmax 225nm(ε約 2,100) Mass:M++Naピークがm/z 367.0591に見られた。
【0026】 1H-NMR :δ5.72 (1H, d, J=3.2Hz,
j), 5.17 (1H, d, J=1.6Hz, a),5.07 (1H, d, J=2.3Hz,
g), 4.26 (1H, dd, J =6.9, 3.2Hz, i),4.08 (1H, dd,
J=3.4, 1.6Hz, b), 3.79 (1H, dq, J=9.7, 6.8Hz, e),
3.76 (1H, dd, J=9.7, 3.4Hz, c), 3.72 (1H, dd, J=6.
9, 2.3Hz, h),3.31 (1H, dd, J=9.7Hz, d) and 1.80 (3
H, d,J=6.8Hz, f) 。
【0027】 上記精製物を、無水酢酸−ピリジン−
メタノールで一晩・室温において処理した結果、5つの
アセトキシ基を有するメチルエステルに変換された。そ
してこれについてのマススペクトル分析の結果、このエ
ステルの分子式は、 C23H30O15[m/z 546.1564 (M+)
]であることが判明した。また、IR解析の結果、水酸
基の吸収は認められなかった。更に、1H-NMR(CDCl3) 解
析の結果、5つのアセトキシ基のメチル部分に対応する
シグナル[δ2.00 (3H, s), 2.05 (3H, s), 2.10 (3H,
s), 2.14 (3H×2, s) ]及びメトキシ基に対応するシグ
ナル[δ3.88 (3H, s)]が認められた。
【0028】メチルエステルについての核オーバーハウ
ザー効果(NOE) 実験により以下の結果が得られた。即
ち、δ5.17 (1位のH) を照射した場合、2位のHの強
度が7.3%、1位のHの強度が8.3%増加した。更に、
δ5.07 (1'位のH) を照射した場合、1位のH、2位の
H、及び2'位のHの強度が、それぞれ、8.3%、6.9
%、及び13.6%増加した。
【0029】 これらの結果より、この精製物が、前
記式(Ia)で示される2−O−ラムノピラノシル−4
−デオキシ−スレオ−ヘキサ−4−エノピラノシドウロ
ン酸のナトリウム塩、即ち、前記式(1)で示される構
造を有することが判明した。 (4)本発明化合物の生物活性の測定 本発明化合物(1)の生物活性をヒモゲイトウの黄化芽
生えの成長について、ジベレリン (GA3)及びインドール
酢酸(IAA) との比較において検討した。測定方法は前記
(2)で示した方法に従った。その結果を図1に示
す。この結果より、本発明化合物は、3μM 以上添加す
ることで下胚軸の成長を促進する一方、 100μM 以上添
加すると根の成長を阻害することが判明した。本発明化
合物のこの下胚軸の成長の促進作用は、ジベレリンの20
〜30倍であり、本発明化合物は強力な成長因子であるこ
とが示唆された。他方、根の成長の阻害作用の強さはジ
ベレリンとほぼ同等であった。インドール酢酸は、下胚
軸・根双方に対して成長阻害作用を示した。
【0030】(合成例1)α−L−ラムノースのベンジ
ル化
【0031】
【化12】 α−L−ラムノース一水和物4g 及びベンジルアルコー
ル20ml中にベンゼン100ml を加え、触媒量の硫酸 (パス
ツールピペットで20滴) の存在下に2時間加熱還流し、
生じた水は共沸により除去した。反応液を減圧濃縮 (約
40℃) し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (シリ
カゲル50g、クロロホルム:メタノール=20:1) によ
り分画精製してベンジルグリコシド3.7g を得た(収率9
3%)。
【0032】(合成例2)化合物(2)の合成
【0033】
【化13】 合成例1で得たベンジルグリコシド5.5g 及び2,2−ジメ
トキシプロパン10mlをアセトン90ml中に加え、p−トル
エンスルホン酸2.0g を触媒として室温にて1.5時間反
応させた。反応液を減圧濃縮し、酢酸エチル100ml を加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (50ml) 、水 (50ml
×2) 、更に、飽和食塩水 (50ml) にて洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥、濃縮し、シリカゲルクロマトグラ
フィー(シリカゲル50g、クロロホルム:メタノール=
50:1)により分画精製し、アセトニド(2)4.9g を
得た(収率89%)。
【0034】(合成例3)化合物(3)の合成
【0035】
【化14】 水素化ナトリウム0.82gを含むN, N−ジメチルホルム
アミド (DMF) 10mlの懸濁液に合成例2で得たアルコ
ール体(2)4g を含むDMF溶液15mlを加え、0℃で
5分間、室温で45分間攪拌した。反応液を再び0℃に冷
却して、臭化ベンジル3.4mlを加え、0℃で40分間、室
温で39時間攪拌した。反応液 (0℃) にメタノール0.5
ml、続いて水50mlを加え、酢酸エチル (200ml)で抽出し
た。有機層を飽和食塩水 (100 ml×2) で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮し、シリカゲルクロマトグ
ラフィー(シリカゲル100g、ヘキサン:酢酸エチル=
5:1)で精製し、ベンジル体(3)3.4g を得た(収
率84.2%)。
【0036】(合成例4)化合物(4)の合成
【0037】
【化15】 合成例3で得たベンジル体(3)4g 中に1,4−ジオキ
サン、酢酸及び水をそれぞれ30mlずつ加え、70〜75℃で
3.5時間反応させた。反応液を酢酸エチル300ml 中に注
ぎ、有機層を水(150ml) 、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液(100ml) 及び飽和食塩水 (200ml ×2) で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムにて乾燥、濃縮した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル60g、ヘキサン:
酢酸エチル=5:1〜1:1)にて分画精製し、化合物
(4)2.8g を得た(収率70%)。
【0038】(合成例5)化合物(5)及び(6)の合
【0039】
【化16】 合成例4で得た化合物(4)2.24g 及びジブチルスズオ
キシド (Bu2SnO) 1.82g を無水ベンゼン30ml中、3時間
加熱還流し、生じた水は共沸により除去した。反応液を
濃縮後、真空ポンプを用いて1時間乾燥し化合物(5)
を得た。化合物(5)を単離することなくフッ化セシウ
ム (CsF) 1.5gを加え、更に1時間真空ポンプにより乾
燥し、DMF30ml続いて臭化ベンジル3mlを加え1.5時
間反応させた。反応液を酢酸エチル100ml 中に注ぎ、有
機層を水 (100ml ×2) 及び飽和食塩水(100ml) で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥し、濃縮した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー (シリカゲル90g、ヘ
キサン:酢酸エチル=5:1〜2:1) にて分画精製
し、化合物(6)2g を得た(収率2段階で88%)。
【0040】(実施例2)化合物(7)の合成
【0041】
【化17】 化合物(A)600mg 及び合成例5で得た化合物(6)11
14mg中にモレキュラーシーブ4A 6gを加え、真空ポン
プにより減圧乾燥した。3時間後、無水ジクロロメタン
20mlを加え1時間攪拌した。続いて、遮光下0℃にてメ
チルスルフェニルブロミド(MSB)2.5gを含む1,2−
ジクロロエタン5mlを加え1時間攪拌した。反応温度を
0℃に下げトリエチルアミン4ml、更に酢酸エチル50ml
を加え濾過した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル
160g、ヘキサン:酢酸エチル=7:1〜7:3)で精
製を行い、化合物(7)1400mgを得た(収率37.5%)。
【0042】IRスペクトル:図2参照1 H-NMR スペクトル(CDCl3) :図3参照13 C-NMR スペクトル(CDCl3) :図4参照 (実施例3)化合物(8)の合成
【0043】
【化18】 実施例2で得た化合物(7)300mg をメタノール6mlに
溶解し、炭酸カリウム100mg を加え、室温にて1時間20
分攪拌した。反応液を酢酸エチル中にあけ、有機層を飽
和食塩水 (40ml×3) で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥し、濃縮後、薄層クロマトグラフィーにて分画精製
し、化合物(8)285mg を得た(定量的)。
【0044】(実施例4)化合物(8a)の合成
【0045】
【化19】 実施例3で得た化合物(8)10mgをメタノール3mlに溶
解し、反応容器内を脱気し、アルゴンに置換後、0℃に
て10%パラジウム−炭素を加え、続いて、室温にてアル
ゴンを水素に置換し、常圧にて15時間攪拌した。容器内
の水素をアルゴンに置換し、セライトを加えた後、濾過
し、濾液を濃縮し、分取シリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=2:1)にて精製し、化
合物(8a)9mg を得た(収率90%)。
【0046】1H-NMR スペクトル(CD3OD) :図5参照 (実施例5)化合物(9)の合成
【0047】
【化20】 実施例3で得た化合物(8)240mg をDMSO2mlとト
リエチルアミン0.8mlとの混合溶媒に溶解し、SO3-ピリ
ジン400mg を少しずつ加えた。反応液を室温で4時間攪
拌した後、水中に注入した。酢酸エチル30mlで抽出し、
有機層を飽和食塩水 (15ml×2) で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムにて乾燥後、濃縮した。
【0048】この濃縮物230mg 及び2−メチル−2−ブ
テン1mlとリン酸二水素ナトリウム50mgを、水2mlとt
−ブチルアルコール3mlの混合溶媒に溶かした。この中
へ亜塩素酸ナトリウム (NaClO2約85%) 170mg を少しず
つ加え、その後2時間攪拌した。反応液を0℃に冷却
後、酢酸エチル30mlにあけ、1N 塩酸で酸性にし、飽和
食塩水 (20ml×3) で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、濃縮し、残分を薄層クロマトグラフィーで精
製してカルボン酸(9)190mg を得た (収率2段階で79
%) 。
【0049】(実施例6)化合物(9a)の合成
【0050】
【化21】 実施例5で得た化合物(9)20mgをメタノール5mlに溶
解し、反応容器内を脱気し、アルゴンに置換後、0℃に
て10%パラジウム−炭素を加え、続いて、室温にてアル
ゴンを水素に置換し、常圧にて15時間攪拌した。容器内
の水素をアルゴンに置換し、セライトを加えた後、濾過
し、濾液を濃縮し、分取シリカゲルクロマトグラフィー
(クロロホルム:メタノール=1:1)にて精製し、化
合物(9a)18mg を得た(収率90%)。
【0051】1H-NMR スペクトル(CD3OD) :図6参照 (実施例7)化合物(10)の合成
【0052】
【化22】 実施例5で得た化合物(9)200mg をベンゼン5mlとメ
タノール1mlに溶解し、過剰量(ベンゼン中10%)のト
リメチルシリルジアゾメタンを加えた。5分後、溶媒を
濃縮し、化合物(10)190mg を得た(定量的)。 (実施例8)化合物(10a)の合成
【0053】
【化23】 実施例7で得た化合物(10)174mg をメタノール10mlと
酢酸エチル10mlの混合溶媒に溶解し、反応容器内を脱気
し、アルゴンに置換後、0℃にて10%パラジウム−炭素
を加え、続いて室温にてアルゴンを水素に置換し、常圧
にて15時間攪拌した。容器内の水素をアルゴンに置換し
てセライトを加えた後、濾過し、濾液を濃縮し、分取シ
リカゲルクロマトグラフィー (クロロホルム:メタノー
ル=2:1) にて精製し、アルコール体(10a)170mg
を得た(収率98%)。
【0054】IRスペクトル:図7参照1 H-NMR スペクトル(CD3OD) :図8参照13 C-NMR スペクトル(CD3OD) :図9参照 (実施例9)化合物(11)の合成
【0055】
【化24】 実施例8で得たヘキサアルコール体(10a)65mgをピリ
ジン0.8mlに溶解し、無水酢酸0.5mlを加え、室温にて
11時間攪拌した。トルエンを加え、共沸により溶媒を除
去し、残分を分取シリカゲルクロマトグラフィー (クロ
ロホルム:アセトン=5:1) にて精製し、化合物(1
1)62mg を得た(定量的)。
【0056】(実施例10)化合物(12)及び(12') の合
【0057】
【化25】 実施例9で得た化合物(11)1.3mg を含むピリジン0.5
ml中に氷冷下1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセ
ン(DBU)15mgを加え1時間、更に、14時間室温にて
攪拌した。反応液を酢酸エチル30ml中にあけ、1N塩酸
5ml、飽和食塩水 (15ml×3) で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、濃縮し、残分を薄層クロマトグラフィ
ーで精製し、化合物(12)0.7mg 及び化合物(12') 0.6m
g を得た(収率(12):54%, (12'):43%)。 化合物(12) 性状:無色油状物 マススペクトル: m/z 546.1564(M+) IRスペクトル(フィルム): 1740cm-1 (図10参照)1 H-NMR スペクトル:δ(CDCl3) (図11参照) 6.14(1H, d, J=3.3Hz), 6.04(1H, d, J=2.0Hz),5.59(1
H, dd, J=7.5, 3.3Hz), 5.31(1H, d, J=2.4Hz),5.18(1
H, dd, J=7.5, 2.4Hz), 5.16(1H, dd, J=9.8, 3.4Hz),
5.06(1H, dd, J=9.8, 9.3Hz), 4.27(1H, dd, J=3.4, 2.
0Hz),3.88(1H, dq, J=9.3, 6.0Hz), 3.80(3H, s), 2.14
(6H, s), 2.10(3H, s),2.05(3H, s), 2.00(3H, s), 1.2
2(3H, d, J=6.0Hz)13 C-NMR スペクトル:δ(CDCl3) (図12参照) 170.4(s), 170.1(s), 169.9(s), 169.5(s), 168.8(s),
161.6(s),141.6(s), 108.6(d), 95.6(d), 90.2(d), 73.
3(d), 70.4(d), 69.4(d),69.0(d), 68.3(d), 66.2(d),
52.5(q), 20.94(q), 20.90(q), 20.7(q),20.6(q), 20.5
(q), 17.5(q) 化合物(12') 性状:無色油状物 マススペクトル: m/z 546.1609(M+) IRスペクトル(フィルム): 1740cm-1 (図13参照)1 H-NMR スペクトル:δ(CDCl3) (図14参照) 6.15(1H, d, J=2.9Hz), 5.72(1H, s), 5.71(1H, d, J=
2.9Hz),5.64(1H, dd, J=7.8, 2.9Hz), 5.10(1H, dd, J=
7.8, 2.9Hz),5.02(1H, dd, J=9.8, 9.8Hz), 4.91(1H, d
d, J=9.8, 3.2Hz),4.43(1H, d, J=3.2Hz), 3.59(1H, d
q, J=9.8, 6.1Hz), 3.80(3H, s),2.13(3H, s), 2.12(3
H, s), 2.10(3H, s), 2.04(3H, s), 1.95(3H, s),1.25
(3H, d, J=6.1Hz) (実施例11)化合物(1)の合成
【0058】
【化26】 実施例10で得た化合物(12') 3.1mgを水1mlとメタノー
ル1mlの混合溶媒に溶解し、6当量の水酸化ナトリウム
を含む50%メタノール水0.034ml を加え、20分間攪拌し
た。反応液を濃縮し、分取シリカゲルクロマトグラフィ
ーにより精製し、レピジモイド(1)2.1mg を得た(定
量的)。
【0059】FAB (H2O +G) HRFABMS C12H17O10Na2 367.0591 M+Na [α]D 21 +65.2°(c 0.025, D2O) 合成品 IRスペクトル: 3,300, 1590cm-1 1 H-NMR スペクトル:δ(D2O) 5.72(1H, d, J=3.2Hz), 5.17(1H, d, J=1.6Hz), 5.07(1
H, d, J=2.3Hz),4.26(1H, dd, J=6.9, 3.2Hz), 4.08(1
H, dd, J=3.4, 1.6Hz),3.79(1H, dq, J=9.7, 6.8Hz),
3.76(1H, dd, J=9.7, 3.4Hz),3.72(1H, dd, J=6.9, 2.3
Hz), 3.31(1H, dd, J=9.7, 9.7Hz),1.80(3H, d, J=6.8H
z) (実施例12)化合物(13)の合成
【0060】
【化27】 実施例10で得た化合物(12)及び(12') 計 3.3mgをメタ
ノール4mlに溶解し、反応容器内を脱気し、アルゴンに
置換後、0℃にて10%パラジウム−炭素を加え、続い
て、室温にてアルゴンを水素に置換し、常圧にて15時間
攪拌した。容器内の水素をアルゴンに置換し、セライト
を加えた後、濾過し、濾液を濃縮し、分取シリカゲルク
ロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=50:
1)にて精製し、化合物(13)2.9mgを得た(収率88
%)。
【0061】(実施例13)化合物(14)の合成
【0062】
【化28】 実施例12で得た化合物(13)2.9mg を水1mlとメタノー
ル1mlの混合溶媒に溶解し、6当量の1N水酸化ナトリ
ウム水溶液を加え、3時間反応させた。反応液を濃縮
後、HP−20カラムクロマトグラフィーにより精製
し、化合物(14)2.6mg を得た(収率98%)。
【0063】1H-NMR スペクトル(D2O):図15参照 (試験例1)合成レピジモイド及びレピジモイド誘導体
の生理活性 以上のようにして合成した化合物(1)、(8a)、
(9a)、(10a)、(12)+(12')及び(14)につい
て、実施例1(2)に記載の方法と同様にしてヒモゲ
イトウの下胚軸に対する成長促進効果を試験した。
【0064】即ち、ヒモゲイトウの種子を直径3cmのペ
トリ皿中の0.8ml の供試液(前述の合成した各化合物の
水溶液(10-5M〜3×10-4))で浸した濾紙の上に静置
し、これを5日間25℃の暗黒下に置いた場合の出芽した
下胚軸の長さを測定し、それぞれの化合物の活性を比較
した。結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明により、農作物等の生育調整に有
用な新規構造を有する生理活性物質が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化合物のうち、前記式(Ia)で示され
る化合物のナトリウム塩の下胚軸(地上部)と根の成長
に及ぼす影響を示す図である。
【図2】化合物(7)のIRスペクトルを示す図である。
【図3】化合物(7)の1H-NMRスペクトルを示す図であ
る。
【図4】化合物(7)の13C-NMR スペクトルを示す図で
ある。
【図5】化合物(8a)の1H-NMRスペクトルを示す図で
ある。
【図6】化合物(9a)の1H-NMRスペクトルを示す図で
ある。
【図7】化合物(10a)のIRスペクトルを示す図であ
る。
【図8】化合物(10a)の1H-NMRスペクトルを示す図で
ある。
【図9】化合物(10a)の13C-NMR スペクトルを示す図
である。
【図10】化合物(12)のIRスペクトルを示す図であ
る。
【図11】化合物(12)の1H-NMRスペクトルを示す図で
ある。
【図12】化合物(12)の13C-NMR スペクトルを示す図
である。
【図13】化合物(12')のIRスペクトルを示す図であ
る。
【図14】化合物(12')の1H-NMRスペクトルを示す図で
ある。
【図15】化合物(14)の1H-NMRスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 J.CARBOHYDR,CHE M.,8〜5!(1989),P.805−811

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(I): 【化1】 (式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ
    独立して、水素原子、アセチル基又はベンジル基を表
    し、Rは水素原子、水酸基、アセトキシ基又はベンジ
    ルオキシ基を表し、Rは水素原子を表し、またR
    びRは共同してもう一つの直接結合を表してもよく、
    はカルボキシル基又はメトキシカルボニル基を
    す。)で示される化合物又はその塩。
  2. 【請求項2】 次式(Ia): 【化2】 で示される化合物又はその塩。
  3. 【請求項3】 次式(Ib): 【化3】 (式中、R’、R’、R’、R’及びR
    は、それぞれ独立して、水素原子、アセチル基又はベン
    ジル基を表し、R’は水素原子、水酸基、アセトキシ
    基又はベンジルオキシ基を表し、R’は水素原子を表
    し、またR’及びR’は共同してもう一つの直接結
    合を表してもよく、R’はカルボキシル基又はメトキ
    シカルボニル基を表す。但し、R’、R’、
    ’、R’及びR’が水素原子で、R’がカル
    ボキシル基である場合、R’は水素原子、水酸基、ア
    セトキシ基又はベンジルオキシ基を表し、R’は水素
    原子を表す。)で示される化合物又はその塩。
  4. 【請求項4】 式(I)において、R、R、R
    及びRが水素原子であり、Rが水酸基であり、
    が水素原子であり、Rがカルボキシル基である化
    合物又はその塩である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 式(I)において、R、R、R
    及びRが水素原子であり、Rが水酸基であり、
    が水素原子であり、Rがメトキシカルボニル基で
    ある化合物である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 式(I)において、R、R、R
    及びRが水素原子であり、Rが水素原子であ
    り、Rが水素原子であり、Rがカルボキシル基であ
    る化合物又はその塩である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 式(I)において、R、R、R
    及びRがアセチル基であり、R及びRが共同
    してもう一つの直接結合を表し、Rがメトキシカルボ
    ニル基である化合物である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 請求項記載の化合物を加水分解するこ
    とを特徴とする請求項2記載の化合物又はその塩の製造
    法。
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