JP2716577B2 - 媒体幅寄せ機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、通帳記帳機における通帳、単票等の媒体の
幅寄せ機構に関する。

〔従来の技術〕

金融機関等における通帳記帳機においては、媒体に対
して、磁気ストライプの読み取り、書き込みさらに取引
内容の印字等を行う際には、媒体の磁気ストライプに対
する磁気ヘッドの位置や印字位置等が媒体の幅方向につ
いて常に一定となるように予め決められている媒体の走
行基準面側へ媒体を移動させている。この動作を幅寄せ
と称しており、以下にその幅寄せ機構を図面を用いて説
明する。

第４図は平面図、第５図は正面図、第６図は切欠部の
平面図、第７図は切欠部の拡大斜視図であり、図におい
て１は通帳、単票等の媒体、２はこの媒体１を通帳記帳
機内に挿入するための挿入口であり、3a、3bはサイドプ
レート、４は上側ガイド、５は下側ガイドであり、これ
らによって媒体１の走行路を形成し、上記挿入口２はこ
の走行路端に媒体を円滑に導くように固定されており、
上記一方のサイドプレート、本実施例ではサイドプレー
ト3b内面が媒体走行基準面となっている。

６は幅寄せレバーであり、上記媒体走行基準面と反対
側のサイドプレート3a側の幅寄せ部に設けてあり、支点
７に回動可能で遊嵌支持されたリンク８を介してソレノ
イド９と連結している。

この幅寄せレバー６を設置した幅寄せ部のサイドプレ
ート3a、上側ガイド４および下側ガイド５には幅寄せレ
バー６と干渉しないように第６図および第７図に示すよ
うに切欠10が形成してある。

この他に図示しない媒体検知手段および媒体移送手段
を有しており、媒体１は媒体走行基準面に沿って下側ガ
イド５面上を走行するようになっており、これらの媒体
検知手段、媒体移送手段およびソレノイド９は図示しな
い制御部によって制御されるようになっている。

以上の構成による媒体の幅寄せ動作を以下に説明す
る。

媒体１が挿入口２に挿入されると制御部は、媒体検知
手段によりそれを検知し、媒体移送手段により幅寄せ部
に媒体を移送する。

このとき、走行路の幅は媒体１の幅よりも広くなって
いるため、媒体１は走行路内の任意の位置にあり、ま
た、幅寄せレバー６は幅寄せ動作を行わないとき、すな
わちソレノイド９が吸引されていないときには第５図に
二点鎖線で示すように切欠10から外れた位置にあって媒
体の走行の支障とならないようになっている。

この状態で制御部は媒体移送手段を解除した後、ソレ
ノイド９を作動させて幅寄せレバー６を矢印方向に動か
し、走行路内の任意の位置にあった媒体１を第５図に実
線で示すように媒体走行基準面側に寄せて幅寄せ動作は
完了する。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、以上説明したような幅寄せ機構によると、幅
寄せレバーを設置した幅寄せ部のサイドプレート、上側
ガイドおよび下側ガイドには幅寄せレバーと干渉しない
ように切欠が設けてある。そのために、媒体を幅寄せ位
置に移送する際に、媒体がこの切欠に引っ掛かることが
あり、走行できないジャム状態となるという問題があっ
た。

そこで、第６図および第７図に示す如く上側ガイドお
よび下側ガイドの切欠の形状は媒体の走行の負荷を少な
くするように両端が傾斜を付けた形状となっているが、
媒体が折れていたり、カールしていたりするような場合
にはあまり効果が期待できない。

それは、媒体を幅寄せ位置に移送する際に、引っ掛か
って幅寄せができなくなることがある。

また、媒体が斜行して送られてきたときに、サイドプ
レートの切欠に引っ掛かってジャム状態となり、幅寄せ
ができなくなるという問題もある。

〔課題を解決する為の手段〕

そこで本発明は、サイドプレートによって支持された
上側ガイドと下側ガイドによって形成された通帳、単票
等の媒体走行路における上記一方のサイドプレートの内
側面を媒体走行基準面とし、その媒体走行路の所定個所
の媒体走行基準面と対向するサイドプレート側に幅寄せ
レバーを配置した媒体幅寄せ機構において、幅寄せレバ
ーを配置する個所のサイドプレートに幅寄せレバーと干
渉しないように切り欠きを設けると共にその切り欠きに
つづく上側ガイドおよび下側ガイドの対向する側面にそ
れぞれ凹部を形成して幅寄せレバーが媒体走行路内に進
入できるようにすると共にその凹部の走行方向の端部を
徐々にへこませて滑らかな形状とし、通常時には幅寄せ
レバーの当接面がサイドプレートの内側面とほぼ同一面
となる位置に待機していることを特徴とする。

〔作用〕

以上の構成によると、上側ガイドと下側ガイドの側部
に形成した凹部の走行方向の端部を徐々にへこませて滑
らかな形状としたことにより、走行する媒体が折れたり
曲がったりしていても幅寄せレバーによる幅寄せの際に
上下ガイドに引っ掛かることがなく、しかも幅寄せレバ
ーの当接面がサイドプレートの内側面とほぼ同一面とな
る位置に待機しているために媒体走行路に媒体が斜行し
て送られてきてもサイドプレートの切り欠きに引っ掛か
ることがなくこれらにより走行する媒体のジャムの発生
を防ぐことができることになる。

〔実 施 例〕

以下に本発明の一実施例を図面を用いて説明する。

なお、以下の説明において上記従来技術と同様の部位
については同一の符号を用いて説明する。

第１図は平面図、第２図は正面図、第３図は凹部の斜
視図であり、図において１は通帳、単票等の媒体、２は
この媒体１を通帳記帳機内に挿入するための挿入口であ
り、3a、3bはサイドプレート、４は上側ガイド、５は下
側ガイドであり、これらによって媒体１の走行路を形成
し、上記挿入口２はこの走行路端に媒体を円滑に導くよ
うに固定されており、上記一方のサイドプレート、本実
施例ではサイドプレート3b内面が媒体走行基準面となっ
ている。

11は幅寄せレバーであり、上記媒体走行基準面と反対
側のサイドプレート3a側の幅寄せ部に設けてあり、支点
７に回動可能で遊嵌支持されたリンク８を介してソレノ
イド９と連結している。

この幅寄せレバー11を設置した幅寄せ部の上側ガイド
４および下側ガイド５の対向する側面に幅寄せレバー11
と干渉しないように凹部12が形成してある。

この凹部12は、第３図に示すように走行方向の端部は
徐々にへこむように湾曲状か斜面状の滑らかな形状とし
て媒体１が引っ掛からないようにしてある。

また、サイドプレート3aにはこの凹部12に幅寄せレバ
ー11が当たらないように図示しない切欠が設けてあり、
上記幅寄せレバー11は通常時はその先端当接面がサイド
プレート3aの内側面とほぼ同一面となる位置で待機して
媒体１の走行の支障にならないようになっていると共に
走行する媒体が凹部12においてサイドプレート3aと同様
のガイドの作用をするようになっている。

この他に図示しない媒体検知手段および媒体移送手段
を有しており、媒体１は媒体走行基準面に沿って下側ガ
イド５面上を走行するようになっており、これらの媒体
検知手段、媒体移送手段およびソレノイド９は図示しな
い制御部によって制御されるようになっている。

以上の構成による媒体幅寄せ動作を以下に説明する。

媒体１が挿入口２に挿入されると制御部は、媒体検知
手段によりそれを検知し、媒体移送手段により幅寄せ部
に媒体を移送する。

このとき、走行路の幅は媒体１の幅よりも広くなって
いるため、媒体１は走行路内の任意の位置にあり、ま
た、幅寄せレバー11は幅寄せ動作を行わないとき、すな
わちソレノイド９が吸引されていないときには第１図に
二点鎖線で示すように当接面がサイドプレート3aの内側
面とほぼ同一面となる位置に待機して媒体の走行の支障
にならず、しかも走行する媒体１が凹部12においてサイ
ドプレート3aと同様の走行ガイドの作用をする位置にあ
る。

この状態で制御部は媒体移送手段を解除した後、ソレ
ノイド９を作動させて幅寄せレバー11を矢印方向に動か
し、その際、凹部12が幅寄せレバー11の案内となり、幅
寄せレバー11は直線状に移動して走行路内の任意の位置
にあった媒体１を第１図に実線で示すように媒体走行基
準面側に寄せて幅寄せ動作は完了する。

〔発明の効果〕

以上詳細に説明した本発明によると、サイドプレート
によって支持された上側ガイドと下側ガイドによって形
成された通帳、単票等の媒体走行路における上記一方の
サイドプレートの内側面を媒体走行基準面とし、その媒
体走行路の所定個所の媒体走行基準面と対向するサイド
プレート側に幅寄せレバーを配置した媒体幅寄せ機構に
おいて、幅寄せレバーを配置する個所のサイドプレート
に幅寄せレバー干渉しないように切り欠きを設けると共
にその切り欠きにつづく上側ガイドおよび下側ガイドの
対向する側面にそれぞれ凹部を形成して幅寄せレバーが
媒体走行路内に進入できるようにすると共にその凹部の
走行方向の端部は徐々にへこませて滑らかな形状とし、
通常時には幅寄せレバーの当接面がサイドプレートの内
側面とほぼ同一面となる位置に待機しているようにしと
ことにより、走行する媒体が折れたり曲がったりしてい
ても幅寄せレバーによる幅寄せの際に上下ガイドに引っ
掛かることがなくジャムの発生を防ぐ効果がある。

また、走行路に媒体が斜行して送られてきても幅寄せ
部のサイドプレートの切欠にサイドプレートと同一面に
幅寄せレバーの当接面があるためにサイドプレートの切
欠に媒体が引っ掛かることがなくこれもジャムの発生を
防ぐ効果がある。

さらに、幅寄せレバーは凹部に案内されて凹部内に入
るために正確な直線運動となり、これによって媒体を媒
体走行基準面に対して直交する角度で押圧することがで
き、正しい幅寄せを行うことができる効果を有する。

以上によって媒体を幅寄せ位置に移送する際にジャム
の少ない安定した作業が可能となる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例を示す平面図、第２図は正面図、第３図
は凹部の斜視図、第４図は従来例を示す平面図、第５図
は正面図、第６図は切欠部の平面図、第７図は切欠部の
拡大斜視図。 １……媒体 3a……サイドプレート 3b……サイドプレート ４……上側ガイド ５……下側ガイド 11……幅寄せレバー 12……凹部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】サイドプレートによって支持された上側ガ
   イドと下側ガイドによって形成された通帳、単票等の媒
   体走行路における上記一方のサイドプレートの内側面を
   媒体走行基準面とし、その媒体走行路の所定個所の媒体
   走行基準面と対向するサイドプレート側に幅寄せレバー
   を配置した媒体幅寄せ機構において、 幅寄せレバーを配置する個所のサイドプレートに幅寄せ
   レバーと干渉しないように切り欠きを設けると共にその
   切り欠きにつづく上側ガイドおよび下側ガイドの対向す
   る側面にそれぞれ凹部を形成して幅寄せレバーが媒体走
   行路内に進入できるようにすると共にその凹部の走行方
   向の端部を徐々にへこませて滑らかな形状とし、通常時
   には幅寄せレバーの当接面がサイドプレートの内側面と
   ほぼ同一面となる位置に待機していることを特徴とする
   媒体幅寄せ機構。